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形状記憶合金の内部組織観察 - ナノテクノロジープラットフォーム
NIMSナノテクノロジー拠点 東洋大学バイオ・ナノイノベーション創出事業 NIMS Center for Nanotechnology Network 平成21年度 トピックス 超微細加工領域における支援成果 Ni-Ti系超塑性材料、形状記憶合金の内部組織観察 系超塑性材料 形状記憶合金 内部組織観察 永田精機(株) 氏名 K.シャルノフ, 大西 健広, S.ストロコフ, 植村 賢介 【研究目的】 脳梗塞、心筋梗塞を起こした虚血性部位にステントを誘導留置するために、ガイドワ イヤーが使用される。このガイドワイヤーは、先端には柔軟性が、また逆側には動脈挿 入にあたり動力伝達機能が必要とされる。NiTi系とSUS系を抵抗溶接し、上記機能を持 つガイドワイヤーが開発されているが、主として接合部あるいは希に接合部近傍NiTi系 部での破断が少なからず報告されている。この理由解明と接合部および接合部近傍NiTi 部位の接合抗折強度上昇を目的として接合部位のSEM観察及びEDS分析、HRTEM観察及び EDS分析を行った。 【成 果】 NiTi側に接合部中心の50nmの範囲において、Tiリッチ層が推定され、抗折強度の低下 を招いている可能性があることが考えられた。その他の接合部抗折強度の低下の大きな 原因として、NiTi-SUS抵抗溶接部は両系材料の溶接拡散がほとんどなく、現行の抵抗溶 接方法では十分な溶接接合抗折強度が発揮出来ておらず、この溶接方法に根本的な問題 があることがHRTEM観察から判明した。 があることがHRTEM観察から判明した 図1 図3 NiTiとSUS接合面のSEM写真。 NiTiとSUS接合面のTEM写真 図2 図1の部分におけるEDXによる元素分析像 図4 図3の部分におけるEDXによる元素分析像