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大すきな なぎさへ
大すきな なぎさへ 府中市立国府小学校 第1学年 澤田 利琥 〈指導者の言葉〉 本校では,「ことばの朝会」や「ことばの時間」を通して,豊かな言語 を獲得するための取組を行っている。 「ことばの朝会」では,発表の仕方 や問答ゲーム,古典などについて学んできた。 「ことばの時間」では,視 写,詩の暗唱,いろはかるたなどに取り組んでいる。これらの活動を通し て,豊かに表現する力を育ててきた。 本作品は,児童の妹が生まれたときの様子やその妹への思いを表現した 生活作文である。この作品を書くにあたっては,次のような手立てを行っ た。 ① 「いつ,どこで,だれが,何をした」を意識し,妹が生まれたとき の様子について,先生と児童との対話を繰り返すことで,自分の心に 残っていることをピックアップさせた。 ② 妹への手紙という形で書かせ,相手意識,目的意識をもたせた。 児童からは,妹が生まれて家族が増えたことへの喜びや妹への愛情があ ふれる話や言葉がたくさん聞かれた。そのため,妹への思いを届ける手紙 を書こうというアドバイスにより,相手意識がより明確な文章になった。 妹に対する愛情を児童にしか書くことのできない具体的な言葉で表現す ることができた。 また,この作品を書いたことで,児童はその後,日記の中に自分の気持 ちや自分の心が動いた言葉を入れながら,日記を書くようになった。 児童の「家族愛」と「表現力」を高めることができた作品であると考え る。