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3年次より3年間の後期臨床研修へ入る。当科

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3年次より3年間の後期臨床研修へ入る。当科
1.概要
卒後2年間の初期臨床研修終了後、3年次より3年間の後期臨床研修へ入る。当科は
日本腎臓学会・日本透析学会。日本アフェレーシス学会の教育認定施設であり、腎臓内
科・透析・体外循環などの標準的な診療技術・能力を取得し、腎臓病全体をオールラウ
ンドに診療することができる実力を養成し、その結果として上記3学会の認定医などの
資格を取得できるようにする。
なお、日本内科学会認定医を得ることが日本腎臓学会認定医を含めた内科系専門医資
格を得る前提となるが、当院は日本内科学会認定の研修施設である。当科での後期研修
において、内科医認定医を取得した上で、各専門医受験資格を取得することが可能とな
っている
腎臓内科・透析・体外循環領域は特殊な専門機械を用いた治療も多く、人的パワーが
必要です。コメディカル・パラメディカルの協力なしでは成り立たない分野である。チ
ーム医療を実践するとともに、治療チームのリーダーたる者になれるように育成します。
このような環境の中での 3 年間の後期研修の後には、種々の急性・慢性腎臓疾患に対し
て、単独でも診療できる力を身につけて、オールラウンドな良識ある腎臓内科医・透析医
のみならず、腎臓学・透析医学に貢献することを目標とします
2.一般目標
(1)腎臓疾患に対する専門的な理解、診療技術を習得する
(2)日本腎臓学会専門医・日本透析医学会・日本アフェレーシス学会血漿交換専門医
を取得するための研修期間とする
(3)下記の疾患に関する検査技術、診断法、治療法を習得する
・慢性腎炎(糸球体性・尿細管)の診断と治療
・急性腎不全(急性腎炎など)の診断と治療
・種々の原因による慢性腎不全の診断と治療
・末期腎不全として透析(血液・腹膜)の診療
・アフェレーシス治療・体外循環の習得
(4)症例などを通して、学会報告などを行えるようにする
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3.行動目標
(1)内科学的基本診察・治療・手技を習得する
(2)腎臓内科的身体所見のとり方を習得する
(3)基本的腎臓検査法を習得する
・尿検査血液の検査所見を正しく理解判定できる
・腎組織所見を判定できる
・腎不全医療における合併症の判断・治療ができる
・画像診断(RI、CT、MRI)の所見を判読できる
・腎エコーを実践し、所見を判読する
(6)腎生検術を習得する
・エコー下経皮的腎生検について指導医のもと実践し、経験を積み実施できるだ
けの技術を習得する
(7)腎不全の診断・治療法を習得する
・慢性腎不全について腎のみでなく合併症予防の観点からも総合的治療できる
・緊急的に透析に導入しなければいけないケースを判断できる
・ブラッドアクセスの確保を含めて緊急透析導入ができる
(8)慢性血液透析の治療について習得する
・内シャントについて手術経験を積み、術者として実施できるだけの技術を習得
する
・シャント穿刺などの基本的な透析を施行するだけの手技を身につける
・透析機器について理解し、基本的構造を熟知する
・慢性透析の各種検査や薬を始めとする治療を身につける
・ブラッドアクセストラブルについて解決できる。経皮的血管形成術(PTA)
などの手技を会得する
(9)腹膜透析の治療について習得する
・腹膜透析の特性を理解し、腎不全医療として治療選択提示ができる
・カテーテル挿入等の手技が理解できる
・腹膜透析機器について理解し、基本的構造を熟知する
・慢性透析の各種検査や薬を始めとする治療を身につける
・腹膜炎など腹膜透析特有の合併症を理解し治療できる
(10)各種アフェレーシス・血漿交換の治療について習得する
・各種アフェレーシス・血漿交換の適応について理解できる
・ブラッドアクセスの確保を含め手技を実践できる
・各種機器や治療について理解し、基本的構造や副作用を熟知する
(11)腎疾患の薬物療法を習得し実践するだけではなく、薬物代謝経路としての腎の
働きを理解し、適切な投与量などの選択をできるようにする。
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(12)糖代謝異常の診断、治療法を習得する
(13)緊急時の対応(気管内挿管、血管確保、除細動、心臓マッサージ)を実践し、
経験を積む
(14)内科地方会あるいは全国学会で症例報告を行う
(15)症例報告を論文にまとめて医学雑誌に投稿する
4.経験すべき診断法、検査法、治療法、病態、疾患
日 本 腎 臓 学 会 よ り 腎 臓 専 門 医 研 修 カ リ キ ュ ラ ム ( 2002
年 )
(http://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/test/curriculum.pdf)が示され
ている。同様に日本透析医学会より透析専門医のために研修カリキュラムが示されて
いる。(http://www.jsdt.or.jp/jsdt/15.html)。また、日本アフェレーシス学会血漿
交換専門医制度規則の3学会の研修プログラム規定に従い会得できるようにする
5.研修方法
(1)指導体制
当科の構成員は、橋本整司(部長:研修責任者)
、岡本延彦(医長)
、山本理恵(医
長)、眞岡知央の 4 名である。レジデントは、自ら入院患者を受け持ち、上記 4 名の
指導医の助言・指導をうける。当科の医師の略歴は、当院ホームページを参照のこ
と。
(2)患者受け持ち
腎臓内科病棟において、平均 2~5 名程度を担当する。また、透析室にて透析患者
(外来・入院)の治療に当たる。また腎臓内科外来も担当していただく。
なお、当科では初期卒後臨床研修医がローテーション研修を行っている。レジデ
ント(後期研修医)は、この初期臨床研修医への助言を担当する。
(3)週間スケジュール
午前
午後
月
病棟回診・透析
透析・内シャント手術など
火
病棟回診・透析
カンファレンス・詳読会など
水
病棟回診・透析
透析
木
病棟回診・透析
腎生検など、病棟・透析カンファレンス
金
病棟回診・透析
透析
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市立札幌病院病理科との合同腎生検カンファレンス(月
その他
に一回月曜)
院内カンファレンス(木曜日、夕、隔週)
6.研修記録と終了評価
(1)レジデントは、検査件数、受け持ち症例リストを定期的に研修責任者(部長)に
提出する。
(2)研修責任者は、各年の達成状況を確認し、修了時には日本腎臓学会認定専門医・
透析医学会専門医の受験資格基準を満たすことが出来るように指導する。
(3)3 年修了時には研修責任者が評価し、教育研修委員会において修了を判定する。
(4)なお、後期研修修了後は、大学院への進学、研究、学位取得、当院での臨床研修
継続など種々の進路があるが、適宜相談に応じる。
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