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ロシアの株式市場: ウィークリーレポート

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ロシアの株式市場: ウィークリーレポート
ロシアの株式市場: ウィークリーレポート
作成日:2012 年 9 月 21 日
直近の株価推移
120
115
110
105
100
95
90
7月2日
7月9日 7月16日 7月23日 7月30日 8月6日 8月13日 8月20日 8月27日 9月3日 9月10日 9月17日
RTS指数
S&P500株式指数
先週 MICEX 指数は-2.5%の 1496.65 ポイントで取引を終えた。週間株式売買高は 84 億ドルとなり、約 6
カ月ぶりの高水準となった。欧州中央銀行による国債の買い入れや米国連邦準備制度理事会が実施し
た量的緩和第 3 弾を受けて、ロシア市場への資金流入が拡大するとの期待感から、MICEX 指数は上昇。
その後は利益確定売りに押されマイナス圏で引けた。
株価下落につながったその他の要因として、原油価格の下落やズベルバンクの SPO(第二次公募)に注
目したい。米国の石油備蓄が 1 週間で 853 万バレル増加し、2012 年 3 月以来の高水準となったほか、
サウジアラビアが原油生産量を拡大させる意向を示したことや、米国におけるガソリン需要が景気低迷
の影響で過去 15 年間で最低水準を記録した事等を背景に、ブレント原油価格は 1 週間で 4.6%下落した。
なお、ロシアは輸出額の約 70%を石油・天然ガスが占めている。
ロシア政府は保有するズベルバンクの株式の 7.58%をロンドン証券取引所において 52 億ドル(1 株当たり
93 ルーブル)で売却した。SPO(第二次公募)は、市場価格より 2%低い価格で実施された。ロシア政府に
よるズベルバンクの持株比率は SPO 実施後で 50%超まで縮小した。ロシア政府はまた、その他国有企業
の持株(1400 億ドル相当)を売却する意向を示した。投資家は上記のような大型 SPO を待つため、今は
株式の購入を手控えている可能性がある。
MICEX 指数は上昇傾向にあり、1450 ポイントがテクニカルなサポートラインとなってきた。
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© 2012 IFC SOLID 証券 ロシアの株式市場: ウィークリーレポート
個別銘柄ベスト・ワーストランキング
2012 年 9 月 10 日 ∼ 2012 年 9 月 21 日
モスクワ熱ネットワーク会社
14.29% -5.43%
レンエネルゴ
8.40%
7.96%
極東電力
ロステレコム
5.40%
MRSK持株会社P
3.91%
3.42%
ウラルカリー化学
レンエネルゴP
-5.55%
セヴェルスタリ
-5.66%
モスクワ銀行
-5.96%
RAO東電力シス
テムP
-6.15%
グム百貨店
-6.16%
VTB(外貿銀行)
-6.17%
VSMPOアヴィス
マ
4.84%
ロステレコムP
ワズ
クズバスエネルゴ
2.85%
2.33%
-7.53%
ズベルバンクP
-7.97%
エムビデオ
-8.83%
スルグトネフチェ
ガス
株価上昇銘柄
■ウラルカリー化学(銘柄コード:URKA)
同社は 2008 年 9 月に米国において独占禁止法違反で提訴された件で、総額 127 億 5 千万ドルを支払う
ことで和解合意した。
■MRSK 持株会社(銘柄コード:MRKH)
同社株価は、国有企業ロスネフチガスが同社と連邦送電会社との統合の過程に参加しないとの情報を
背景に値上がりした。
■ロステレコム(銘柄コード:RTKM)
同社株価は、スヴャジインベストが企業再編プロセス第 2 段階を実施したことを背景に、引き続き値上が
りした。2011 年 4 月に行われた企業再編プロセスの第 1 段階では、スヴャジインベストが 7 社の地域通
信会社並びにダグスヴャジインフォルムを吸収合併した。スヴャジインベストは、臨時株主総会を 10 月
10 日に行う予定である。 ■極東電力(銘柄コード:DVEC)
同社株価は子会社の極東配電会社の売却価格が 130 億ルーブルで合意されたことを受け、値上がりし
た。上記取引は、送電セクターの再編のための一つのステップとして実施される。
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■レンエネルゴ(銘柄コード:)
同社は引き続き上昇した。同社が発表した 2012 年上半期の IFRS(国際会計基準)による売上高は 2.8%
減少し 153 億 6 千万ルーブルまで縮小したものの、前年同期の純損失と比べ 12 億ルーブルの純利益と
なった。
株価下落銘柄
■VTB(外貿銀行)(銘柄コード:VTBR)
同社は 2012 年上半期の IFRS(国際会計基準)による純利益が前年同期比 37.3%減の 336 億ルーブルと
なったと発表した。2012 年第 2 四半期の純利益は前年同期の 275 億ルーブルと比べ 103 億ルーブルま
で減少した。特に金融派生商品の取引による 83 億ルーブルの損失が大きく影響した(このうち 50 億ルー
ブルの損失分がロシア株式の取引によるものとなった。)。
■トランスネフチ P(銘柄コード:TRNFP)
連邦料金管理局は同社に対し、原油輸送料金を 2012 年 10 月 1 日以降 5.5%引き上げることを提案した。
同局によると、今後の料金引き上げはインフレ動向を鑑みて決定されるとしている。今回の料金引き上
げは 2011 年 10 月以来であり、次回の料金引き上げは当分先となる可能性が高い。
■エムビデオ(銘柄コード:MVID)
同社のオーナーは、保有する株式 1800 万株(資本金の 10%相当)を、MICEX 証券取引所で、現在の市場
価格に比べ 4%の低い 1 株当たり 256.4 ルーブルで売却した。同社は 1 株当たり 30 ルーブルの配当金を
支払う予定であり、基準日を 11 月とし、株主総会を 12 月に行う予定であった。しかしながら、上記株式売
却を受けて、投資家は、配当金が無事支払われるかどうか疑問視するようになった。同社の経営責任者
によると、上記株式売却で得られた資金は店舗数の拡大に利用される予定である。
マクロ経済ニュース
ロシア経済発展省の暫定データによると、2012 年 7 月-8 月にロシアから 80 億-100 億ドルの資金が流出
した。同省は、8 月末に、2012 年のロシアからの資金流出額予測を以前の 250 億ドルから 500 億-600 億
ドルまで引き上げた。ロシア中央銀行はもっと悲観的な予測をし、2012 年のロシアからの資金流出額予
測を 650 億ドル(以前の予測では 400 億ドル)と発表した。2012 年 1 月-8 月期でロシアから 520 億ドルが
流出した。しかしながら、米国で量的緩和第 3 弾が始まり、国外の投機筋の資金がロシアに流れ込むと
弊社は考えている。エマージング・ポートフォリオ・ファンド・リサーチの分析によると、ロシアに投資を行う
ファンドに 2012 年 9 月 13 日-19 日で 9200 万ドルが流入した(先週は 1 億 7800 万ドルの流出)。
ロシア中央銀行の統計データによると、1994 年から 2004 年までの 10 年間のロシア市場は資金純流出
が続き、それが 2005 年には転機を迎え、資金流出入額のバランスがゼロ近辺となった。その後の 2 年間
は資金純流入が記録された。特に 2007 年は 820 億ドルの資金が流入した。2008 年には世界経済危機
が勃発し、資金純流出に逆戻りした。ロシア中央銀行の分析によると、2008 年から 2012 年第 1 四半期に
かけてロシアから 3400 億ドルの資金が流出した。
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IFC SOLID 投資金融会社の専門家チーム
コロリュック・ミハイル
投資運用・分析課長
グリシン・アレクセイ
テク二カルアナリスト
ドゴドゥイ・オレグ
イベントアナリスト
ユシコワ・エレナ
株式市場アナリスト
スビナレンコ・ウラジミル
海外投資課長
ボタシェフ・イブラギ
ム
ビクチュリナ・エリザ
チーフアナリスト
シニアーアナリスト
マクロエコノミーアナリスト
アフメトブ・アルトゥル
7 495 228 70 10 (内線 1247)
レポートの内容に関するご提案、ご意見、ご質問は下記までお問い合わせください。
IFC SOLID 証券 123007 ロシア、モスクワ、ホロシェフスコエ通り、32A
電話: (495) 228-70-10
ファックス: (495) 228-70-11
E-mail: [email protected]
免許:
ブローカー事業 ‒ #077-06790-100000, ロシア連邦証券市場委員会(FCSM)により 2003 年 6 月 24 日
供与、無期限;
ディーラー事業 ‒ #077-06793-010000, ロシア FCSM により 2003 年 6 月 24 日供与、無期限;
有価証券運用事業 ‒ #077-06795-001000, ロシア FCSM により 2003 年 6 月 24 日供与、無期限;
預金事業 ‒ #077-06807-000100, ロシア FCSM により 2003 年 6 月 27 日供与、無期限.
当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としております。当レポートが紹介している情報並びに
意見は IFC SOLID 証券により作成されており、ロシア語原文の翻訳です。翻訳が原文と相違する場合
は全て原文が優先します。IFC SOLID 証券が作成の当資料の情報は正確性・的確性を保証するもので
はありません。IFC SOLID 証券は当資料に記載されている情報に基づく投資に関する決定および投資
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載されている意見は IFC SOLID 証券の意見であり、有価証券の売買の勧誘を目的としたものではあり
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