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世界地図で見る放射線影響研究所の国際協力関係

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世界地図で見る放射線影響研究所の国際協力関係
世界地図で見る放射線影響研究所の国際協力関係
① チェルノブイリ原発事故調査に関する研究者交流
プログラム(ロシア医学放射線研究センターなど)
③ カザフスタン共和国セミパラチンスク(旧ソ連
最大の核実験場)への調査活動の支援
チェルノブイリ原発事故後の1991年に、事故の調査に関与する研究者
との定期的交流に関する旧ソ連と日本両政府の間で覚書が署名され、
研究者交流プログラムが2002年まで実施されました。
この国際貢献により、1994年重松逸造前放影研理事長および2005年
放影研はロシア医学科学アカデミーからそれぞれチモフィーフ賞を受賞
しました。
セミパラチンスク核実験場では、1949年から40年間核実験が行
われ、広範囲な放射能汚染により周辺住民が被曝する結果と
なりました。平成10(1998)年の国連決議に基づく国際支援の
一環として、広島大学原医研とともに被曝者の健康影響調査に
参加しています。
★ 放影研の海外への専門家派遣
2007年4月から2009年3月にかけて、放影研役職員が国際協力活動への参
加のため、「★」で示した国々(カザフスタン、イギリス、オーストリア、韓国、
アメリカ、アルゼンチン、スイス、フランス、インド)をそれぞれ訪問しました。
★ 海外からの視察・研修の受け入れ
国際協力機構(JICA)などを通じて、アジア、旧ソ連諸国、ヨーロッパ、アメリ
カ、南米、中近東諸国、アフリカ、オセアニアなど世界各国からの視察や研
修を受け入れています。
2007年4月から2009年3月にかけて、のべ224名(広島:181名、長崎:43名)
の視察・研修を海外(計56カ国)から受け入れました。なお、視察・研修にお
いてこの期間に国際協力が行われた国を国名の下に 「★」で示しています。
②
①
③
④
⑤
⑥
④ 放射線被曝者医療国際協力推進協議会(HICARE)への参加
② ロシア連邦チェリャビンスク関係の協力
放影研とウラル放射線医学研究センター(ロシア、チェ
リャビンスク)および生理物理学研究所第1支部(ロシア、
オジョルスク)との協力協定の下、マヤック核施設の従業
員や放射能汚染により被曝した周辺住民への疫学的追
跡調査およびリスク推定の手順の改善に関する研究協
力を行いました。
世界各地から医療関係者を広島に迎えての放射線被曝者医療の研修を実施、広島の
医師・専門家の世界各地への派遣、講演会の開催や原爆医療解説書の出版などによ
り、放射線被曝者医療の知識の普及に努めています。
⑤ 長崎・ヒバクシャ医療国際協力会(NASHIM)への参加
在外被爆者および世界各地で発生している放射線被曝事故による被災者の救済や世
界各地への医師・専門家の派遣、国外からの医療関係者の研修受け入れなどの活動
を行っています。
⑥ 在ブラジル被爆者調査
広島、長崎で被爆し、ブラジルに移住した人々のう
ち、現地で医療を受ける上での障害として「(医師
の)被曝医療への理解度」「医療費の高さ」に問題
があると考えている人が、それぞれ5割以上に上る
ことが、放影研のアンケート調査でわかりました。
放射線影響研究所の国際協力関係(ヨーロッパ)
共同研究
国際貢献
① オックスフォード大学(イギリス)
① 国際連合原子放射線影響科学委員会
(UNSCEAR)
② 国際放射線防護委員会(ICRP)
喫煙と健康影響に関する共同研究
② インペリアルがん研究基金(イギリス)
放影研のデータは国際的な学術機関における放射線に関
連したがん罹患・死亡リスクの推定および放射線防護基準
の策定のための主要な情報源となっています。
また、 UNSCEAR国内対応委員会・ICRP第一委員会の委
員として、放影研関係者がそれぞれ就任しております。
乳がんおよび子宮内膜がんに関する共同研究
③ インペリアルカレッジ(イギリス)
炎症とがん発生率・リスク評価に関する共同研究
④ アーフス大学(デンマーク)
③ 世界保健機関(WHO)
放射線関連死因による生涯リスクと寿命損失の推定に
関する共同研究
⑤ 国立公衆衛生環境研究所(オランダ)
がんリスクのモデルに関する共同研究
②
⑥ ミュンスター大学(ドイツ)
乳がんに関する共同研究
④
⑦ マインツ大学(ドイツ)
ゲノムデータの解析方法に関する共同研究
⑧ 国立環境健康研究センター(ドイツ)
歯の放射線量測定に関する共同研究
③
① ②
⑤
⑨ 環境保健研究所(ドイツ)
歯の放射線量測定に関する共同研究
⑧
⑨⑩
がんリスクのモデルに関する共同研究
⑩ ミュンヘン大学(ドイツ)
④ 国際原子力機関(IAEA)
⑥
⑦
③
1987年に世界保健機関(WHO)は、放射線事故の際の救
急医療などについての対応や支援、被曝者の追跡調査や
公衆衛生上の助言を行うため、世界中の緊急被曝医療や
線量評価の専門家からなる放射線緊急事故医学的対応・
救援ネットワーク(REMPAN)を構築しました。放影研は
1988年REMPANのメンバーに指定されました。REMPANに
おける放影研の主な役割は、放射線被曝者の長期的追跡
調査への支援です。
1990年10月には世界保健機関(WHO)のチェルノブイリ事
故科学諮問委員会会議を放影研で開催しました。
①④
1986年4月26日、旧ソ連ウクライナのチェルノブイリ原子力
発電所の4号炉で事故が発生しました。被災した住民に対
して行われた国際原子力機関(IAEA)のチェルノブイリ事
故健康影響調査団への参加や、事故後の放射線影響に
ついての研究体制づくりなどの活動に加わっています。
また、アジア・オセアニア地区の研究者たちに染色体異常
検査の実際的な経験を積んでもらうことを目的として、国
際原子力機関(IAEA)と放射線被曝者医療国際協力推進
協議会(HICARE)の共催による生物学的被曝線量評価
のための講習会が1997年9月29日から10月3日まで開催さ
れました。11カ国から15名の研究者が染色体異常観察の
ための講習と技術研修を放影研で受けました。
2005年にはIAEAとエルバラダイ氏(IAEA事務局長)が
ノーベル平和賞を受賞しました。さらに2009年7月にIAEA
事務局長選が行われ、天野之弥ウィーン国際機関代表部
大使がアジア初のIAEA事務局長として選出されました。
放射線影響研究所の国際協力関係(アメリカ)
国際協力のタイトルを赤、国際協力機関・共同研究機関を青で表示しております。
放射線研究パートナーシップ・プログラム
(ワシントン大学・フレッドハッチンソンがん研究センター)
2006年11月29日に、放影研とワシントン大学疫学部門および久留米大学
バイオ統計センターとの間で、「放射線影響研究パートナーシップ・プログラ
ム」における教育および研究等の協力に関する協定が締結されました。
このプログラムは、日米の大学や研究所と放影研との間で積極的に人材
の交流を図り、それを常勤研究員の確保につなげたり、短期滞在研究員や
修士・博士課程の学生との共同研究を推進し、研究成果を高めるという目
的で提唱されました。
日本-ホノルル-サンフランシスコ・プログラム
(NI-HON-SAN Study)
日米共同運営(米国エネルギー省)
① ハーバード大学
放射線影響研究所(放影研)は、1975年に4月1日に日米両国政府
の合意により財団法人として発足しました。その目的は、「平和目的
の下に、放射線の人に及ぼす医学的影響およびこれによる疾病を
調査研究し、被爆者の健康保持および福祉に貢献するとともに、人
類の保健の向上に寄与すること」と明確にうたわれています。経費
は日米両国政府が分担し、資金は日本は厚生労働省を通じて、米
国はエネルギー省を通じて交付されています。
白内障水晶体標本に関する共同研究
米国学士院
④ ロチェスター大学
米国学士院は、放影研の研究担当理事をはじめ8~10名の研究員
を派遣し、放影研の研究に大きく貢献しています。
また、米国学士院のGilbert W. Beebeフェローシップ制度は、研究者
が放影研での勤務を通じて放影研の研究に精通し、放射線疫学や
統計学の分野を開拓する機会を提供することを目的として設立され
ました。このフェローシップ制度は、米国学士院が米国国立がん研
究所放射線疫学部門と共同で支援し、米国エネルギー省の助成金
でその費用が賄われています。
腎疾患に関する共同研究
「NI-HON-SAN Study」とは、成人健康調査対象者・ハワイ在住
日系移民・カリフォルニア在住日系移民の間で、脳卒中と虚血
性心疾患の頻度や危険因子を比較することなどを主な目的とし
て1965年に開始された循環器疾患の国際比較疫学調査です。
国立バークレイ研究所
SRI インターナショナル
白内障水晶体標本に関する共同研究
② コネチカット大学保健センター
乳がん・子宮内膜がんに関する共同研究
③ サイエンス・アプリケーションズ・インター ナショナル
歯の放射線量測定に関する共同研究
⑤ ニューヨーク州立大学バッファロー校
放射線量の誤差に関する共同研究
⑥ ペンシルベニア州立大学
リスク評価に関する共同研究
⑤
④
⑥
②
①
ノースカロライナ大学
リンパ系・造血系がんに関する共同研究
南カリフォルニア大学
国立がん研究所
① 遺伝的発がんに関する共同研究
② コホート内疫学研究に関する共同研究
南カロライナ大学
在北米被爆者健診への参加
在北米被爆者健診は日本人医師による診察を受けたいという北米在住被爆
者の強い希望により、昭和52(1977)年から隔年で実施されております。この
健診は、国の在外被爆者支援事業の一環として、「被爆者はどこにいても被
爆者、どこの被爆者にも同じ医療支援を」の人道的観点に立って広島県医
師会が中心となり行われております。
この健診では診察や臨床検査(血液検査や心電図検査など)だけでなく、被
爆者手帳の申請や手当ての受給相談についての説明なども行っています。
放影研からも医師を含めた職員がこの健診に協力しています。
③
リスク評価に関する共同研究
NASAジョンソン宇宙センター
白内障水晶体標本に関する共同研究
① 甲状腺がんに関する共同研究
② 悪性リンパ腫に関する共同研究
③ 皮膚がん発生率に関する共同研究
④ 放射線リスク解析に関する共同研究
⑤ 乳がん・婦人科系がんに関する共同研究
⑥ 結腸がん罹患率に関する共同研究
⑦ 食道がんと胃がんに関する共同研究
⑧ 第2原発がんリスクに関する共同研究
⑨ 肺がんの分子疫学的特徴に関する共同研究
ジョージタウン大学
食道がんと胃がんに関する共同研究
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