2013年8月号 - 株式会社コーケン

第 4 0 1 号
平成 25 年 8 月 1 日
コーケン通信
目
１ 【ニュースファイル
次
８月】
トラネキサム酸による痙攣
２ 【はてな ？ 】
ナスを切ったら中が茶色になっていた
３ 【今月の特集】
温水洗浄便座
４
長期間使用で火災発生
【お知らせ】
夏季休業について
５
【用語解説】
オーソライズド ジェネリック
株式会社 コ
ー
Authorized Generic
ケ
ン
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コ ー ケ ン 通 信
【ニュースファイル
８月】
トラネキサム酸による痙攣
トラネキサム酸(トランサミンなど)は、抗プラスミン作用を有し、線溶亢進
が関与する出血傾向や異常出血のほか、紅斑、腫脹、そう痒、蕁麻疹などの炎
症に用いられます。しかし、服用中に痙攣がみられた症例が国内および海外で
報告されたため、添付文書の｢重大な副作用｣の項目に追記され、注意が喚起さ
れています。
心臓大血管手術の周術期の患者や人工透析患者にトラネキサム酸の注射剤を
投与した際に、因果関係が否定できない重篤な痙攣が、国内で２３例報告され
ており、同様に経口剤(錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ)でも人工透析患者
２例で痙攣が報告されています。
詳細は不明ですが、トラネキサム酸は体内で代謝されず、ほとんどが未変化
体として尿中に排泄されるため、人工透析患者では血中濃度が高くなり、副作
用が起こりやすくなった可能性があります。トラネキサム酸を含む一般用医薬
品(トランシーノ)の添付文書でも、透析療法を受けている人は服用しないよう、
記載が改訂されています。
発生頻度は低いと考えられますが、特に腎機能が低下している患者や透析を
行っている患者にトラネキサム酸が投与される場合には、まれに痙攣が起こる
可能性がありますのでご注意願います。
【 はてな ？】
ナスを切ったら中が茶色になっていた
ナスは、インドが原産地とされる野菜です。このため低温に弱く、冷蔵庫の
１０℃以下の低温で２～３日保管すると呼吸が止まり、褐色になったり柔らか
くなったりします（低温障害）。褐色になったから食べられなくなるわけでは
ありませんが、栄養分や食味は落ちてしまいます。
<農林水産省ホームページより抜粋>
(1)
(2)
コ ー ケ ン 通 信
【今月の特集】
温水洗浄便座、長期使用で火災事故
温水洗浄便座は、陶器の便器のように２０、３０年も持つイメージの人が多
いようですが、ほかの電気製品と同様、寿命があります。当然ですが、異常を
放っておくと、発火などの事故につながりかねません。
メーカー９社で作る温水洗浄便座工業会は、１９９１年以降、２００件近い
温水洗浄便座による事故を把握しています。その内容は、発煙や発火事故が多
く、リコールなどの対象となっている製品もありますが、対象外の便座でも起
きているようです。「製品を焼損する火災が発生」「異臭に気付き確認すると、
製品から発煙」などがあげられます。
目立つのが、設置後２０年以上など、長期使用が影響していると考えられる
ケースでした。コードが断線していたり、ひびが入ったところに水が入って内
部でショートしたり、コンセントにたまったほこりが原因で発火する「トラッ
キング」が起きることも多いようです。
また、使い方にも注意が必要です。水をバシャバシャかけるのは避ける、強
い酸性の洗剤で長時間つけ置き洗いをした結果、たまったガスが部品を腐食さ
せるというトラブ
ルも多いようです。
工業会が行った
温水洗浄便座に対
する意識調査では
「電気製品と認識
し、取り扱いに注
意している」とい
う人は１０％に過
ぎませんでした。
このことは、重大
事故を起こしたリ
コール製品の回収
率の低さにもあら
われているとの事
です。
コ ー ケ ン 通 信
事故を防ぐには、早く異常に気付くことが大切です。一つの機能が使えなく
なっても、その機能だけをオフにして使い続けがちですが、全体には電気が流
れたままのため、発火につながるケースもあるようです。工業会は、チェック
ポイント(図-参照)を確認し、一つでも当てはまる箇所があれば、点検を依頼す
るよう呼びかけています。
あるメーカーでは、２００１年以降に製造した製品に１０年程度使ったら、
点検（有料）を促すランプをつけています。その結果、点検依頼そのものは少
ないようですが、点検の結果、約３割で何らかの故障がみられたようです。
今では、病院内に設置されているトイレのほとんどが温水洗浄便座になって
います。不特定多数の人が使用することから異常に気付くのが遅れ、電気系統
による故障などが原因となる火災が発生しては大変です。
安全管理対策の点検項目に入れ、事故防止に備えてください。
【 お知らせ (業務連絡) 】
夏期休業について
弊社が実施しておりました夏期(お盆)の一斉休業は、
一昨年より廃止し、本年も通常通り(暦どおり)の営業を行いますので
お知らせ致します。
今後とも、宜しくお願い致します。
(3)
(4)
コ ー ケ ン 通 信
【用語解説】
オーソライズド ジェネリック
Authorized Generic
一般に、先発メーカーから特許の許諾を受けて発売するジェネリック医薬品
のことを「オーソライズドジェネリック」といいます。さらに、オーソライズ
ドジェネリックの中でも、先発製剤と原薬、添加物、製造方法が同一の製剤を
「オートジェネリック」と呼んでいます。
ジェネリック医薬品は、先発メーカーの特許終了後に発売され、原薬、添加
物、製造方法が同一ではないことから、生物学的同等性試験で同等性を証明し
なければなりません。一方、オーソライズドジェネリックの中のオートジェネ
リックは、すべてが同一の製剤であるため、先発製剤のデータを使用すること
ができます。
これまでわが国では、いわゆるオーソライズドジェネリックは発売されてい
ませんでした。しかし、今年６月末にアレルギー性疾患治療剤のフェキソフェ
ナジン塩酸塩錠３０mg、６０mg「SANIK」(発売元:日医工)が薬価収載されまし
た。これは日本初のオーソライズドジェネリックでオートジェネリックになり
ます。先発品はアレグラ錠です。
・フェキソフェナジン塩酸塩錠６０mg「SANIK」
・先発品のアレグラ錠