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総合的人間力を育てるサイクルプロジェクト

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総合的人間力を育てるサイクルプロジェクト
総合的人間力を育てるサイクルプロジェクト
大阪樟蔭女子大学 川上正浩
1
1
本日のお話
1.本取組の概要
2.今年度の取組
3.今後の展開
本取組の概要
2
3
本取組の背景
キャリア教育
女性の社会進出の多様化が進む一方,自らの目標が
設定できない学生が増加。
本学においても,そうした傾向が…。
人生を考えさせること。
本学の卒業生の進路はさまざま。
??
自分の人生を考える力を身につけること。
人生を通じて役に立つ知恵を育てることが必要。
5
4
<資料1∼6について>
<資料1∼6について>
本日の内容は大きく3つのエリアからなっていま
本日の内容は大きく3つのエリアからなっていま
す。1つは本取組の概要について、それから本年度ど
す。1つは本取組の概要について、それから本年度ど
んな取組をしたのか、そして3つ目は今後どんな展開
んな取組をしたのか、そして3つ目は今後どんな展開
をしようと考えているかということです。まず本取組
をしようと考えているかということです。まず本取組
の背景として、自分の目標、キャリアというものが設
の背景として、自分の目標、キャリアというものが設
定できない学生が増加しており、本学においてもそう
定できない学生が増加しており、本学においてもそう
いう傾向が強く人生そのものをちゃんと考えさせると
いう傾向が強く人生そのものをちゃんと考えさせると
いうことが本学学生に対するキャリア教育になると
いうことが本学学生に対するキャリア教育になると
考えました。 考えました。
キャリア教育
汎用的で総合的なキャリア教育が必要。
どんな進路を選択するにしても役立つような,汎用
的な力を育てることが,キャリア教育なのでは?
1
では,どのような力を育てれば…??
6
実際に、私は心理学科の教員ですが、心理学科の
実際に、私は心理学科の教員ですが、心理学科の
卒業生として心理学の専門家になる学生はもちろんい
卒業生として心理学の専門家になる学生はもちろんい
ますが、それ以外のいわゆる一般企業とか様々な進路に学生たちは進んでいます。そうした中で、彼女ら自身
ますが、それ以外のいわゆる一般企業とか様々な進路に学生たちは進んでいます。そうした中で、彼女ら自身
に自分の人生そのものを考える力を身につけさせてやること、人生を通じて役に立つような知恵を育ててや
に自分の人生そのものを考える力を身につけさせてやること、人生を通じて役に立つような知恵を育ててや
ることが必要ではないかと、キャリア教育を捉えました。そうすると、どんな進路に進んでも役に立つよう
ることが必要ではないかと、キャリア教育を捉えました。そうすると、どんな進路に進んでも役に立つよう
な、汎用的で総合的なキャリア教育が必要なのではないかというのが、我々が出したある種の結論です。
な、汎用的で総合的なキャリア教育が必要なのではないかというのが、我々が出したある種の結論です。
2
ま
ど
開
組
設
う
と
と
ジェネリック・スキルとは?
ジェネリック・スキル
創造性,自立性,計画性,コミュニケーション力,
批判的思考力,情報活用力など,特定の文脈を越え
て,様々な状況のもとで適用できる高次のスキル。
学生の「雇用可能性」を高める。
コミュニケーション
やる気
数的能力
規律
問題解決力
判断力
チームワーキング
リーダーシップ
IT活用力
進取性
価値・態度
批判的思考力
業務管理力
英国内閣府,2001
7
8
<資料7・8について>
<資料7・8について>
では、どんな力を育てていけばいいのかということで、たとえば、社会人基礎力とか生きる力など、様々
では、どんな力を育てていけばいいのかということで、たとえば、社会人基礎力とか生きる力など、様々
な名前の力が取り上げられていますが、我々はジェネリック・スキルと呼ばれている力に注目しました。こ
な名前の力が取り上げられていますが、我々はジェネリック・スキルと呼ばれている力に注目しました。こ
れはどのような力かと申しますと、「特定の文脈を超えた力」がジェネリック・スキルの定義と言えるかと
れはどのような力かと申しますと、「特定の文脈を超えた力」がジェネリック・スキルの定義と言えるかと
思います。つまり、創造性とか自立性とかいろいろな力をここに書きましたが、これは何かの専門領域で特
思います。つまり、創造性とか自立性とかいろいろな力をここに書きましたが、これは何かの専門領域で特
に必要とされるというよりも、一般的に広くいろんな文脈で使える、人生の中でずっと使える、財産にな
に必要とされるというよりも、一般的に広くいろんな文脈で使える、人生の中でずっと使える、財産にな
る、そのような高次のスキルのことです。こういうスキルを育てることが、学生の雇用可能性を高めるとも
る、そのような高次のスキルのことです。こういうスキルを育てることが、学生の雇用可能性を高めるとも
言われています。
言われています。
たとえば、英国では、コミュニケーションの力、問題を解決する力、批判的思考を行うような力、そし
たとえば、英国では、コミュニケーションの力、問題を解決する力、批判的思考を行うような力、そし
て、やる気やリーダーシップといったある種の価値観・態度を含めてジェネリック・スキルと呼ばれていま
て、やる気やリーダーシップといったある種の価値観・態度を含めてジェネリック・スキルと呼ばれていま
す。
す。
の
い
身
や
う
3
々
こ
と
特
な
も
し
ま
本学が考えるジェネリック・スキル
本学が考えるジェネリック・スキル
課題を解決する能力
以下の4つの力と再定義
気づく』
『
考えぬく』
ジェネリック・スキル
『
聴き・伝える』
知識を社会で活かす知恵
『
『やり
遂げる』
9
10
力をどのように育てるか?
4つの力の循環
汎用的なスキルであるので,広く,様々な場で育て
ることが可能。
気づく
そうすることで,真に汎用的なスキルになりうる。
やり
遂げる
考えぬく
聴き・
伝える
11
12
<資料9∼12について>
<資料9∼12について>
ジェネリック・スキルについて本学で議論を重ねた結果、大きく二つのフレームを考えました。一つは、
ジェネリック・スキルについて本学で議論を重ねた結果、大きく二つのフレームを考えました。一つは、
様々な場面、状況の中で課題を解決する能力として捉えました。もう一つは、専門の知識を身につけること
様々な場面、状況の中で課題を解決する能力として捉えました。もう一つは、専門の知識を身につけること
はもちろん大学の使命としてあることに間違いはないものの、ただの専門知識として持つのではなく現代の
はもちろん大学の使命としてあることに間違いはないものの、ただの専門知識として持つのではなく現代の
社会の中で実際に生かす知恵としての捉え方です。
社会の中で実際に生かす知恵としての捉え方です。
さらにこれを具体的な4つの力 さらにこれを具体的な4つの力 ― 「気づく力」、「考えぬく力」、「聴き・伝える力」、「やり遂げ
― 「気づく力」、「考えぬく力」、「聴き・伝える力」、「やり遂げ
る力」として再定義しました。この4つの力は、ある種の課題を解決するプロセスそのものということにお
る力」として再定義しました。この4つの力は、ある種の課題を解決するプロセスそのものということにお
気づきかと思います。つまり、何が課題であるのか、課題の中で何を解決しなければいけないのかという事
気づきかと思います。つまり、何が課題であるのか、課題の中で何を解決しなければいけないのかという事
に気づく。それについて論理的に、あるいは批判的にしっかり考えぬいて、それこそインターネットや書
に気づく。それについて論理的に、あるいは批判的にしっかり考えぬいて、それこそインターネットや書
物、あるいは人を頼ってというような形で情報収集する。それを仲間とチームワークの中で解決していくた
物、あるいは人を頼ってというような形で情報収集する。それを仲間とチームワークの中で解決していくた
めには、仲間と意思の疎通つまり人に伝えるといったプロセスを通じ最終的にはタイムマネジメントやプラ
めには、仲間と意思の疎通つまり人に伝えるといったプロセスを通じ最終的にはタイムマネジメントやプラ
ンニングなどをきっちりやってその問題を解決する、これをやり遂げるということになります。
ンニングなどをきっちりやってその問題を解決する、これをやり遂げるということになります。
更に、やり遂げた際には、学生、あるいは、我々は、新しいステージに立っていることになるので、そこ
更に、やり遂げた際には、学生、あるいは、我々は、新しいステージに立っていることになるので、そこ
からまた新たな気づきがあって・・・という風な形でこれらが螺旋状に循環する4つの力として捉えており、サ
からまた新たな気づきがあって・・・という風な形でこれらが螺旋状に循環する4つの力として捉えており、サ
イクルプロジェクトの名称につながる「循環」を非常に大きなキーワードと考えております。
イクルプロジェクトの名称につながる「循環」を非常に大きなキーワードと考えております。
また、これらの力は汎用的なスキルであるからこそ、逆に言えば、広く様々な場面で育てることが可能な
また、これらの力は汎用的なスキルであるからこそ、逆に言えば、広く様々な場面で育てることが可能な
はずであり、そうすることによって真に汎用的なスキルになりうると考えました。
はずであり、そうすることによって真に汎用的なスキルになりうると考えました。
4
どのように育てるか?
力を育てる4つの機会
やはり,正課授業において,が中心。
正課授業
地域貢献活動
本学が考える4つの力は,正課の授業を
支える力そのものである。
キャリア授業
インターン
シップ
13
14
サイクルプロジェクト
どのように育てるか?
Shoin
Integrated
Career
Leading
Education
卒業後をも射程に入れたキャリア
教育であると同時に,正課授業のための
教育でもある。
気づく力
考えぬく
力
聴き・
伝える力
やり
遂げる力
15
16
<資料13∼16について>
<資料13∼16について>
これらの力を育てる場面として我々が想定した4つの場面です。正課授業の中でこれらの力を養い、キャリ
これらの力を育てる場面として我々が想定した4つの場面です。正課授業の中でこれらの力を養い、キャリ
ア授業で培った知識を身につけた上で、ある意味限定された社会の場としてのインターンシップ、更にはボラ
ア授業で培った知識を身につけた上で、ある意味限定された社会の場としてのインターンシップ、更にはボラ
ンティア、アルバイト、クラブ・サークル活動といったもっとオープンな社会、地域へ出て行き、そこで身に
ンティア、アルバイト、クラブ・サークル活動といったもっとオープンな社会、地域へ出て行き、そこで身に
ついたことを授業に返していくという形で循環というものができるのではないかと考えております。
ついたことを授業に返していくという形で循環というものができるのではないかと考えております。
その中で我々が注目しているのは、正課の授業の中でこのような力を育てることを中心に考えなければい
その中で我々が注目しているのは、正課の授業の中でこのような力を育てることを中心に考えなければい
けないのではないか、あるいは中心に考えることができるのではないかということです。なぜなら本学が定
けないのではないか、あるいは中心に考えることができるのではないかということです。なぜなら本学が定
義している4つの力は正課授業そのものを支える力だと考えられるからです。先ほどの近田先生の話にもあり
義している4つの力は正課授業そのものを支える力だと考えられるからです。先ほどの近田先生の話にもあり
ました通り、学生の多様化がすすむ中で、この4つの力は授業を展開していく上での当たり前の力であると想
ました通り、学生の多様化がすすむ中で、この4つの力は授業を展開していく上での当たり前の力であると想
定されます。4つの力がアップすることは、卒業後に関係するキャリア教育であると同時に、正課の授業の
定されます。4つの力がアップすることは、卒業後に関係するキャリア教育であると同時に、正課の授業の
ための教育そのものであると考えることができ、Shoin
ための教育そのものであると考えることができ、Shoin
Integrated Career
Integrated
Leading
Career
Education の頭文字
Leading Education の頭文字
かつ循環の意味をもたせたサイクルプロジェクトを展開しようとしているわけです。
かつ循環の意味をもたせたサイクルプロジェクトを展開しようとしているわけです。
5
リ
ラ
に
い
定
り
想
の
字
今年度(秋期)の取組
正課授業での試行。
ジェネリック・スキル自己評価項目の作成と
評価の実施。
キャリア科目のスタート。
今年度の取組
17
18
自己評価項目の設定
4つの力それぞれに対して,授業場面で実感できる
5つの項目を設定。
社会の中で,はもちろん,授業の中で必要とされる
力を授業の中で育てる。
自己評価は客観的な指標ではないが,「自己評価が
上がること」自体には大きな意味がある。
19
<資料17∼19について>
<資料17∼19について>
以上を踏まえて、これから今年度の取組について説明させていただきます。秋学期より正課授業の中での
以上を踏まえて、これから今年度の取組について説明させていただきます。秋学期より正課授業の中での
ジェネリック・スキルを育ていく試行プログラムを始めています。まず、学生自身がジェネリック・スキルに
ジェネリック・スキルを育ていく試行プログラムを始めています。まず、学生自身がジェネリック・スキルに
ついて自己評価ができるように自己評価項目を作成しました。その自己評価シートの項目について、授業の
ついて自己評価ができるように自己評価項目を作成しました。その自己評価シートの項目について、授業の
中で実感できる力として4つの力それぞれに対して5つの項目、合計20項目を設定しました。
中で実感できる力として4つの力それぞれに対して5つの項目、合計20項目を設定しました。
これらの項目は、学生に自己評価させることで授業の中で必要とされる力、我々が授業の中でこういう力
これらの項目は、学生に自己評価させることで授業の中で必要とされる力、我々が授業の中でこういう力
を伸ばしたいと考えているんだということが学生に伝わり、学生自身もその力を育てて自分で実感できるよ
を伸ばしたいと考えているんだということが学生に伝わり、学生自身もその力を育てて自分で実感できるよ
うにということで設定しました。
うにということで設定しました。
自己評価そのものは客観的な基準ではないので、その意味では甘さが残るわけですが、我々が第一に考え
自己評価そのものは客観的な基準ではないので、その意味では甘さが残るわけですが、我々が第一に考え
たのは学生自身が「あっ、あがった」とか、「こういうことができるようになったんだ」とか自己評価でき
たのは学生自身が「あっ、あがった」とか、「こういうことができるようになったんだ」とか自己評価でき
るようになれば、非常に大きな意味があるのではないかということです。
るようになれば、非常に大きな意味があるのではないかということです。
6
の
に
の
考えぬく力
気づく力
ひとつの考え方にこだわらず,柔軟に考えることが
できる。
ものごとをいろいろな角度から見ている。
自分の強み,弱みをわかっている。
「なぜ,どうして」を常に意識し,論理的な考え方
ができる。
目標を設定し,そのために何が必要かを考えること
ができる。
情報を整理し,それに基づいて考えることができる。
他者の意見や考え方と自分の意見や考え方との違い
をわかっている。
自分の考えを文章の形で表現することができる。
授業で学んだことと現実社会との関係について考える
ことができる。
好奇心を持って,授業にのぞむことができる。
20
21
聴き・伝える力
やり遂げる力
相手の話を真剣に聞くことができる。
責任を持った言動ができる。
立場や価値観の異なる人の意見を尊重することが
できる。
集中して授業にのぞむことができる。
継続力があり,結果,結論を出すまで取り組むこと
ができる。
自分の考えや感情を適切な形で相手に伝えることが
できる。
結果について自己評価を行い,次の取組に活かす
ことができる。
わかりやすく話すことができる。
多くの人前で話すことができる。
時間,期限を守ることができる。
22
23
力
よ
え
き
<資料20∼23について>
具体的に設定した項目はこの通りで、4つの力をそれぞれ5つの項目に細分化しております。
7
正課授業の中での実施
気づく力を育てる
ジェネリック・スキル教育協賛科目(21科目)を秋
期に設定。
授業の内容ごとに具体的な事物を提示(貨幣,雑
誌,切手など)。
自己評価シートを,秋期開始時と秋期終了時に実施
することにより,4つの力の伸びを測定。
授業内容が身の回りの現象であることを気づいても
らえるような授業展開を工夫。
24
25
考えぬく力を育てる
聴き・伝える力を育てる
何故その問題を間違えたのか,について説明を求め
る(ワークシート作成時)。
テキストの一定範囲に限り,授業を担当させる(配
布資料作り,授業時の教室管理なども実際に担
当)。
定義力の訓練(抽象的概念を自分の言葉で定義す
る)。
発表の場を設けた(評価表を提出,質問者と発表者
の両方を全員が体験するなど)
ディスカッションの場(意見を自由に言う場)を設
ける。
26
27
<資料24∼28について>
<資料24∼28について>
今学期は21科目をジェネリック・スキル協賛科目と
今学期は21科目をジェネリック・スキル協賛科目
いうことで設定しました。自己評価のシートを秋学期の
いうことで設定しました。自己評価のシートを秋学期
スタート時点と終了時点に実施することで、学生自身の
スタート時点と終了時点に実施することで、学生自身
自己評価でこれらの力がどのように伸びたのかを測定し
自己評価でこれらの力がどのように伸びたのかを測定
ています。これは協賛科目の先生方に、授業の中でこう
ています。これは協賛科目の先生方に、授業の中で
いった力を是非のばしていただきたいとお伝えし、各先
いった力を是非のばしていただきたいとお伝えし、各
生方それぞれの方法論で取り組んでいただきました。
生方それぞれの方法論で取り組んでいただきました。
やり遂げる力を育てる
小テスト(5回)を通して,学習内容の確認,反
省,勉強方法の指示等を実施。
単語テストの記録用紙の作成させる(準備期間,勉
強方法,予想点,得点,反省点などを記録)。
小テストの採点を自分で行い,間違いは朱で訂正さ
せる。
具体的に申し上げますと、授業の中で気づく力を育て
具体的に申し上げますと、授業の中で気づく力を育
ると宣言していただいた先生の中には、授業の内容ごと
ると宣言していただいた先生の中には、授業の内容ご
に具体的な事物を提示することによって、そこにいろい
に具体的な事物を提示することによって、そこにいろ
ろな気づきを求めたとか、授業内容が身の回りの現象で
ろな気づきを求めたとか、授業内容が身の回りの現象
28
あることに気づいてもらえるような展開を工夫したなどの方策をとっていただきました。
あることに気づいてもらえるような展開を工夫したなどの方策をとっていただきました。
また、考えぬく力を育てると宣言いただいた先生の授業においては、ワークシートを作成し何故その問題を間違
また、考えぬく力を育てると宣言いただいた先生の授業においては、ワークシートを作成し何故その問題を
えたのか学生に説明を求める、あるいは抽象的な概念を自分の言葉で定義させる訓練により定義力をトレーニング
えたのか学生に説明を求める、あるいは抽象的な概念を自分の言葉で定義させる訓練により定義力をトレーニ
することで、考えぬく力を育てる意図をもって授業を展開していただいたりしています。
することで、考えぬく力を育てる意図をもって授業を展開していただいたりしています。
あるいは聴き・伝える力については、配布資料の作成から授業時の教室管理までを含め先生に代わり実際に学生
あるいは聴き・伝える力については、配布資料の作成から授業時の教室管理までを含め先生に代わり実際に
あることに気づいてもらえるような展開を工夫したなどの方策をとっていただきました。
あることに気づいてもらえるような展開を工夫したなどの方策をとっていただきました。
に授業を担当させ、質問者と発表者の両方を体験し、発表者に対する評価を学生が行うディスカッションの場を設
に授業を担当させ、質問者と発表者の両方を体験し、発表者に対する評価を学生が行うディスカッションの場
また、考えぬく力を育てると宣言いただいた先生の授業においては、ワークシートを作成し何故その問題を間違
また、考えぬく力を育てると宣言いただいた先生の授業においては、ワークシートを作成し何故その問題を
ける形で、聴き・伝える力を育てようとしていただいたりしています。
ける形で、聴き・伝える力を育てようとしていただいたりしています。
えたのか学生に説明を求める、あるいは抽象的な概念を自分の言葉で定義させる訓練により定義力をトレーニング
えたのか学生に説明を求める、あるいは抽象的な概念を自分の言葉で定義させる訓練により定義力をトレーニ
最後のやり遂げる力については、小テストを通して学習内容を確認し、反省を求め勉強方法を指示する、または
最後のやり遂げる力については、小テストを通して学習内容を確認し、反省を求め勉強方法を指示する、ま
することで、考えぬく力を育てる意図をもって授業を展開していただいたりしています。
することで、考えぬく力を育てる意図をもって授業を展開していただいたりしています。
テストに対する準備期間、勉強方法、予想点、反省点などを記録用紙に記入させることで、単なるテストではなく
テストに対する準備期間、勉強方法、予想点、反省点などを記録用紙に記入させることで、単なるテストでは
あるいは聴き・伝える力については、配布資料の作成から授業時の教室管理までを含め先生に代わり実際に学生
あるいは聴き・伝える力については、配布資料の作成から授業時の教室管理までを含め先生に代わり実際に
自分を振り返る機会として利用する、更には小テストの採点、訂正を学生自身にさせることを実施していただいたり
自分を振り返る機会として利用する、更には小テストの採点、訂正を学生自身にさせることを実施していただい
に授業を担当させ、質問者と発表者の両方を体験し、発表者に対する評価を学生が行うディスカッションの場を設
に授業を担当させ、質問者と発表者の両方を体験し、発表者に対する評価を学生が行うディスカッションの場
しています。 ける形で、聴き・伝える力を育てようとしていただいたりしています。
しています。
ける形で、聴き・伝える力を育てようとしていただいたりしています。
最後のやり遂げる力については、小テストを通して学習内容を確認し、反省を求め勉強方法を指示する、または
最後のやり遂げる力については、小テストを通して学習内容を確認し、反省を求め勉強方法を指示する、ま
これらのポイントは、授業で伝えるべき専門的知識は専門的な知識として伝えつつ、それをどう伝えるかというこ
これらのポイントは、授業で伝えるべき専門的知識は専門的な知識として伝えつつ、それをどう伝えるかとい
テストに対する準備期間、勉強方法、予想点、反省点などを記録用紙に記入させることで、単なるテストではなく
テストに対する準備期間、勉強方法、予想点、反省点などを記録用紙に記入させることで、単なるテストでは
とを工夫することにより、授業の中で学生のこういう4つの力を育てていこうとしているということです。
とを工夫することにより、授業の中で学生のこういう4つの力を育てていこうとしているということです。
自分を振り返る機会として利用する、更には小テストの採点、訂正を学生自身にさせることを実施していただいたり
自分を振り返る機会として利用する、更には小テストの採点、訂正を学生自身にさせることを実施していただい
しています。 しています。
8
目と
期の
身の
定し
こう
各先
。
育て
ごと
ろい
象で
間違
ング
学生
を設
間違
ング
たは
なく
学生
たり
を設
GS科目非履修者群
GS科目履修者群
5
秋期開始時
5
秋期終了時
4
4
3
3
2
2
1
1
気づく
考えぬく 聴き・伝える やり遂げる
秋期開始時
気づく
秋期終了時
考えぬく 聴き・伝える やり遂げる
29
30
伸びの比較
秋期終了時の比較
5
GS科目非履修者
0.5
GS科目履修者
GS科目非履修者
GS科目履修者
0.4
4
0.3
3
0.2
2
1
0.1
0
気づく
考えぬく 聴き・伝える やり遂げる
31
気づく
考えぬく 聴き・伝える やり遂げる
32
<資料29∼32について>
<資料29∼32について>
秋学期の開始時と終了時における学生による自己評価のデータをご覧いただきます。対象としているの
秋学期の開始時と終了時における学生による自己評価のデータをご覧いただきます。対象としているの
は、このプロジェクトの試行が始まった今年度の入学生です。ジェネリック・スキル協賛科目の21科目を履
は、このプロジェクトの試行が始まった今年度の入学生です。ジェネリック・スキル協賛科目の21科目を履
修している学生群と非履修学生群に分類したデータですが、どちらも開始時の青色の棒グラフと比較して終
修している学生群と非履修学生群に分類したデータですが、どちらも開始時の青色の棒グラフと比較して終
了時の緑色の棒グラフの方が伸びていることが見ていただけると思います。
了時の緑色の棒グラフの方が伸びていることが見ていただけると思います。
資料31は、ジェネリック・スキル協賛科目の履修学生群と非履修学生群の自己評価を秋期終了時点で比較
資料31は、ジェネリック・スキル協賛科目の履修学生群と非履修学生群の自己評価を秋期終了時点で比較
したもので、紫色の棒グラフである履修学生群の方がやや高くなっています。
したもので、紫色の棒グラフである履修学生群の方がやや高くなっています。
ただ、授業効果という観点から、自己評価の伸びについてスポットを当てたグラフが、資料32です。お気づ
ただ、授業効果という観点から、自己評価の伸びについてスポットを当てたグラフが、資料32です。お気づ
きの通り、考えぬく、聴き・伝える、やり遂げるの三つの力では履修学生の方が非履修学生より伸びていま
きの通り、考えぬく、聴き・伝える、やり遂げるの三つの力では履修学生の方が非履修学生より伸びていま
す。しかし、気づく力については、むしろ非履修学生群の方が高い伸びを示しています。
す。しかし、気づく力については、むしろ非履修学生群の方が高い伸びを示しています。
これらを踏まえて考えますと、本学が設定している4つの力の中で、気づく力は一番トレーニングしにく
これらを踏まえて考えますと、本学が設定している4つの力の中で、気づく力は一番トレーニングしにく
いところではないかと憶測できます。他の3つの力は、トレーニングしようと思ってトレーニングすればそ
いところではないかと憶測できます。他の3つの力は、トレーニングしようと思ってトレーニングすればそ
れなりに伸ばせるが、気づく力を意図的に伸ばすことは難しいのかなと考えています。
れなりに伸ばせるが、気づく力を意図的に伸ばすことは難しいのかなと考えています。
たは
うこ
なく
たり
9
の
履
終
較
づ
ま
く
そ
授業担当教員の感想
授業担当教員の感想
特にジェネリックスキルを意識して授業しているわけ
情報というキーワードはコンピュータを連想させる
容です。学生に「あっ,そうか!」と言わせることが
使命だと思っています。練習問題(宿題)の提示は,
しい。さらには書籍を読みことが習慣化されていな
いため,読んで理解し,考え,相手に理解してもらう
容が,結果的にジェネリックスキルに当たるのだと
考えています。
まず,活字に親しむということを実践させたほうが良
いかもしれない。
でありません。「気づく」ことについては,授業だ
けでなく実験実習においても,常に心がけている内
ため,身近でないと考えることが強いため,理解さ
せて自分の意見を述べさせることがなかなかむずか
初年次の学生に学習習慣を確立してもらう目的の内
というサイクルを身につけさせるのが困難であった。
34
33
授業担当教員の感想
やはり,時間が足りない。一朝一夕で身につくスキ
ルではなく,かなり継続的な訓練が必要である。
35
<資料33∼35について>
<資料33∼35について>
実際に授業を担当いただいた先生方の感想を少し紹介いたします。既にお気づきかもしれませんが、今回
実際に授業を担当いただいた先生方の感想を少し紹介いたします。既にお気づきかもしれませんが、今回
進めている取組は特別なものではありません。我々が授業をよいものにしようとして工夫するときに、一般
進めている取組は特別なものではありません。我々が授業をよいものにしようとして工夫するときに、一般
的に出てくるようなものです。ですから、資料33に紹介する先生は、特にジェネリック・スキルを意識して
的に出てくるようなものです。ですから、資料33に紹介する先生は、特にジェネリック・スキルを意識して
いるわけではないが、学生の習慣を確立しようとすれば、結果的にここに当たるんだとおっしゃっていま
いるわけではないが、学生の習慣を確立しようとすれば、結果的にここに当たるんだとおっしゃっていま
す。また、一朝一夕に身につく力ではないから長いスパンの訓練が必要だとか、情報関連の授業で担当いた
す。また、一朝一夕に身につく力ではないから長いスパンの訓練が必要だとか、情報関連の授業で担当いた
だいた先生からは、このような力を身につけさせるにはリテラシーのような部分、書籍を読む、活字に親し
だいた先生からは、このような力を身につけさせるにはリテラシーのような部分、書籍を読む、活字に親し
むようなことを実践させた方がよいのではなどのコメントをいただきました。
むようなことを実践させた方がよいのではなどのコメントをいただきました。
こういったコメントを踏まえ、今後どのような方法を開発していけばよいか検討が急務だと考えておりま
こういったコメントを踏まえ、今後どのような方法を開発していけばよいか検討が急務だと考えておりま
す。
す。
10
今後の展開
インターンシップ
キャリア関連科目
Webポートフォリオ
今後の展開
36
37
キャリア科目
インターンシップ
1回生
学生提案型インターンシップの導入。
キャリア設計
学生が自分たちの視点から企業ニーズ・課題に向け
て提言する学びのプロセスを通して,学生の成長を
2回生
論理的思考力,コミュニケーション力
などの「能力」の開発
キャリア開発
促す。
企 業
連携
「気づき」の大切さ,考え・行動する
きっかけづくり
3回生
大 学
キャリア研究
「能力」を活用した研究
39
38
<資料36∼39について>
正課授業におけるジェネリック・スキル教育以外の部分について、少し紹介させていただきます。
まず、インターンシップについてですが、企業にお願いして預かってもらい、社会の荒波にもまれて帰って
くるのが従来の典型的なパターンであるわけですが、ここでは学生提案型のインターンシップの導入を考えて
おります。学生たちが学生ならではの、また消費者の視点を生かして企業のニーズや課題に向けて提言してい
くようなインターンシップを、企業と大学が連携しながら考えていこうとしています。学生を教育するシステ
ム、企業にとっても何らかのメリットを生じるシステム、そして、何よりも学生自身が一番伸びてくれるよう
なシステムを考えていきたいと思っています。
次にキャリア授業科目については、1回生から3回生まで、能力と意識のステップアップを図れるように段
階的な教育を行っていきます。1回生向け科目「キャリア設計」では気づきの大切さと、考え行動するきっか
けづくり、2回生向け「キャリア開発」では批判的・論理的な思考力やコミュニケーション力など社会で活躍
するために必要な能力開発、そして3回生向け「キャリア研究」では培った能力を活かした自分なりの研究が
出来るようになることに主眼を置いています。
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Webポートフォリオ
Web-Po!folio
正課科目,キャリア関連科目,インターンシップ,地
域社会でのボランティア活動等の様々な局面の活動
を集約し,個別の学生の成長を見守り,支援するた
めのツール。
Web上に構築された個人ページ。
40
学 生
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こうした今後の取組については,
自らの活動記録,成長記録
平成21年2月に開催予定のシンポジ
自らの活動を把握するためのツール
Web-Po!folio
ウムにて報告させていただく予定で
す。
今後とも,本学のサイクルプロ
学生の活動や状況を把握し,
適切なアドバイスを行うための
コミュニケーションツール
ジェクトに,ご支援,ご協力,ご指
導をいただきますよう,よろしくお
教 員
願い申し上げます。
42
43
<資料40∼43について>
<資料40∼43について>
最後に、開発をすすめているWebポートフォリオについて紹介させていただきます。学生たちの活動、教
最後に、開発をすすめているWebポートフォリオについて紹介させていただきます。学生たちの活動、教
育の場面は色々なところに点在しています。それらを集約する場面として、そして学生の活動を教員が見守っ
育の場面は色々なところに点在しています。それらを集約する場面として、そして学生の活動を教員が見守っ
て支援するためのツールとして、Web上に構築された個人ページです。学生にとっては、自らの活動、そし
て支援するためのツールとして、Web上に構築された個人ページです。学生にとっては、自らの活動、そし
て、成長を記録し、自分の活動を把握するためのものであり、一方、教員の側から見ると、様々な学生の状
て、成長を記録し、自分の活動を把握するためのものであり、一方、教員の側から見ると、様々な学生の状
況を把握して、時に応じて、適切なアドバイスを行う、コミュニケーションをもとにした学生支援ツールと言
況を把握して、時に応じて、適切なアドバイスを行う、コミュニケーションをもとにした学生支援ツールと言
えます。
えます。
こうしたいくつかの新しい取組はまだスタートしたばかりですので、来年2月に開催予定のシンポジウムで
報告をさせていただく予定です。
今後とも、本学のサイクルプロジェクトに、ご支援、ご協力、ご指導いただきますよう、よろしくお願い申し
上げます。
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