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不用物件の管理期間

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不用物件の管理期間
① に ついては、廃 止 した道路 の敷 地 に係 る権
利 の自 由な行 使を認 め ると、権 利 関係 が複
雑化 し てしま い、当 該敷 地 が適 正 に処分 で
きなく な る可能性 があ る こと 、
② に ついては、廃止 した道路 の敷 地が将来他
路 を構成 し て いた 不用と な った敷地 、支壁 、舗
の経 済的 運用を企 図したも のであ ること、
を従前 の道路管 理者 に義 務づ け、道 路 用地
⋮不用物件 の管理期間
の種類 の道路 にな る こと を予想 し て、 そ の
(
以 下 は路 政 課 のA係 長と 新 人 のB係 員 の午 後 の
石、高 架道 路 の支柱 、道 路 の附属物等 を いいま
た め の手 続等 に要 す る期 間内 におけ る管 理
一コマJ
て いた不用物件 に ついては 四 ヶ月 と定 めら れ て
不用物件 に ついては八 ヶ月 、市 町村道 を構成 し
期 間」 は、国道 又 は都道 府県道 を構 成 し て いた
「一年 を こえ な い範 囲内 にお いて政令 で定 め る
A "話を進 め よう 。不用物件 の管 理期 間、つまり 、
と い った こ と も いえ る ん だ よ 。
く な る不便を防ぐも のであ る こと、
③ に ついては、 ただち に通行 の用 に供 し得 な
す。
⋮そ のと おり。さす が よく勉 強 し てるね。では、
一定 の期 間、 不用物件 を管 理 しな け ればな らな
い意義 は何 な のだ ろう か ?
B "そう です ね。先程 調 べたと ころによ ると 、そ
A
A ⋮国土交 通省 に入省 し て四 ヶ月 、調子はど んな
感 じかな ?
B ⋮は い、毎 日 の仕事 の流 れには慣 れ てき ま した
が、 日 々新 し いこと の連続 で!。今 日は難 し い
問 い合 わ せ がき て、頭 を悩 ま せ て います 。
① 道 路 の敷 地等 は、私権 の行 使 が制 限さ れ る
道 路法施 行令 第 三十 八条 ) けど、 こ こま
いる (
の意義 と し ては、
等 、公権力 による規制を相当 にう け て いる
で は い いよ ね ?
⋮ほ う。ど んな問 い合 わ せかな ?
B ⋮道路法第九 十 二条 の不 用物件 の話 な ん です け
ので、 これがあ る時点 から直 ち に民事 上 の
A
ど 、第 一項 の 「
! -年 を こえ な い範 囲内 にお い
法律 関係 に移行 す る こと には問題 があ る こ
れ な いん だ よ 。
途 があ る場合 でも 、 こ の期 間 、管 理 の義 務 を免
び第九十 三条 ) 以外 は、たとえ所有 者 が他 に用
第 九 十 二条第 四項 及
に明文 の規定 を おく場合 (
A "これは、法律 上 の義 務期 間 であ って、道 路法
のです か ?
B ⋮え え 。 こ の管 理期 間 の性質 はどう いう も のな
て政 令 で定 め る期 間 、 管 理 し な け れ ば な ら な
い。」 と いう 規定 は いかな る場 合 にお いても適
A ⋮そ の通り だね 。補足す ると 、
の三点 が挙 げら れます 。
があ ること ・
③ 一般通行人 の通行 上 の便益 を考慮 す る必要
あ る こと 、
②他 の種 類 の道路 と し て使 用 され る可能性 が
用 さ れ る のか、と いう も のです 。
A "「
不用物件 の管 理期間」 の話 か、 なかな か難
し いね 。今 日は時 間もあ ること だ し、 一緒 に考
え て いこう 。早速 だ けど B君 、不用物件 と は何
かな ?
B “は い。 不用物件 と は、路 線 の変 更若 しく は道
路 の区 域 の変 更 があ った場合 にお いて、当該道
B "義 務期 間 です か ぁ。と いう こと は、今 回 の問
し、不用物件 の 一定 期 間管 理 の意義 はほと んど
を管 理 しな け ればな らな い意義 に全 くあ てはま
でも それだと 、 一定 の管 理期 間 不用物件
事 例 のよう に代替 道路 が確保 され ており 、 一般
港 用地 に編入 し 工事 を行う 場合も 、 こ のダム の
A "そう いう こと だ よ。他 にも 、道 路 の 一部を 空
な いこと になり ます まね。
ら な い場合 も、義 務期 間を守 らな ければ なら な
通 行 人 の不 利 益 に な ら な いこと が 確 実 であ れ
い合 わ せは 一件 落着 です ね 。あり がとう ござ :。
そう す ると、必要性 が薄 いのに
ば 、 同 じ こと が言 え る ん じ ゃな いか な 。 ただ 、
ん?
そ の物件 を管 理す る こと にな ってしま い、道 路
ど の程度 の代 替道 路をも って 一般 通行 人 の不利
いん です か ?
管 理者 やそ の敷 地を利 用 した い者 にと って不利
A "君 の言う と おりだ よ。こんな例が過去 にあ る。
って当該敷 地を空港 用地 に編 入す る こと が、 そ
よる んだけど 、不 用物件 の管 理期 間 の終 了を待
益 にな らな いか のは道 路管 理者 の適切 な判断 に
つまり 、 ダ ム の建設 に関連 し て、従前道 路 を構
れだけ空港 工事 開始 の遅 れをも た らし公益 を損
益 だと思う ん です が。
成 し て いた湛水 区 域内 の不用物件 に ついて、付
ね る のであ れば、 そ こは柔軟 に運用 し ても よ い
B ⋮そう いう こと な ん ですね 。と ても参考 になり
替 道 路 の効 用 が従 来 の道 路 の効 用を十分 に補 充
理期 間中 に水没 さ せ ても差 し支え な いと す るも
ま した 。法律 の文 言 だ け でなく、 そ の趣旨 を踏
と 思う よo
のだ よ (
昭和 三〇年 一二月 二 一日建設省 関建第
まえ た 、 より適 切な判断 が求 めら れ るわ け です
し、 か つ、直ち に使 用しう る状態 にあ れば、管
二十三号関東地方建設局長あて道路局長回答参
ね。 よくわ かりま した。あ り がとう ござ いまし
A ⋮と こ ろ で 、 B 君 。 君 は 大 の ロ ッ テ フ ァ ン ら し
照 )。 こ の事 例 は、 先 ほど の③ の残 存 利 用者 の
没 し て将来道 路 と し て使用 さ れな いこと が確実
いじ ゃな いか。そう いえ ば今 日は東 京 ド ー ム で
た。
であ るよう な場合 、 つまり 、転 用 が不能 であ る
日本 ハム戦 ら し いんだ けど 、 一緒 に行 かな いか
便宜 に配慮 したも のであ ると指摘 でき るし、水
場合 、② の意義 を重視 し て、管 理期 間満 了ま で
い?
き ます か。今 日は勝ち ます よ。
B ⋮い いですね 。仕事 のこと は忘 れ てパー ッと い
補佐 には内緒 で。
に処分す ること が でき る ことと した んだ よ。先
例と し て注 目 でき るね 。
B ⋮そう です よね。 し かも 、 こ の事 例 だと 、当 該
敷 地 の権 利 関係 が複 雑 にな ると いう ことも な い
(
参考)
(
不用物件 の管 理又 は交換)
○道路法
第九十 二条 道路 の供用 の廃止又は道路 の区域 の変更 があ っ
た場合 にお いては、当該道路を構成 し て いた不用とな った
敷地、支壁 そ の他 の物件 (
以下 「
不用物件」と いう 。
) は、
従前 当該道路を管 理し て いた者 が 一年を こえな い範 囲内 に
お いて政令 で定 める期 間、管 理しなければならな い。
21 4 (
略)
(
不用物件 の管 理期 間)
○道路法施行令
第 三十八条 法第九十 二条第 一項 に規定す る政令 で定 める期
間は、国道 又は都道府県道を構成 し て いた不用物件 に つい
ては八月とし、市町村道を構成 し て いた不用物件 に ついて
は四月とす る。但 し、橋、渡船施設、道路用 エレ ベーター
等 道路と 一体とな ってそ の効 用を全うす る施設又は工作物
ト ンネ ルを除く。
(
)及び道路 の附属物 であ った不用物件 に
ついては、 一月ま でそ の期 間を短縮する ことが でき る。
0昭和 三〇年 六月 三日建 設省道 路 局長 あ て建設省 関東 地方 建
設局長照会 (
抜粋)
2 法第九十二条関係
ダム等 の建設 の場合 、湛水区域内 の道路を構成し て いた
敷地 、支壁 そ の他 の物件を法第九十 二条 の管 理期 間内 に水
没 させることが できな いか。
0昭和 三〇年 一二月 二 一日建 設省関東 地方建 設局長 あ て建設
3 照会 の記 の2に ついて
省道路局長回答 (
抜粋)
法第九十 二条第 一項 の規定 の趣旨 は、道路 の供用 の廃止
又は区域 の変更 に伴 って生ず る不用物件 がただち に通行 の
用 に供 し得 なくな る不便を防ぎ、或 は必要 に応 じ て当該不
用物件を別 の道路とし て使 用し得 る状態 におく こと にあ る
も のと解 せられる ので、付替道路 の効用が従来 の道路 の効
用を十分 に補充 し、か つ、付替道路 がただち に供 用し得 る
状態 にあれば法第九十 二条第 一項 に規定す る不用物件 の管
理期 間内 にお いても 不用物件 を水没 させ て差 し支えな いも
のと解す る。
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