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アメリカ人の「移動性」と「旅」 かわいい子にも旅をさせるアメリカ 2

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アメリカ人の「移動性」と「旅」 かわいい子にも旅をさせるアメリカ 2
★アメリカ人の「移動性」と「旅」
2. Articles 冠詞の読み方
アメリカの西部開拓の歴史は、馬と馬車と列車という乗り物の助けを得
冠詞と言われる‘a’や‘an’や‘the’という言葉は強調されることがあま
て、19 世紀末にその長い旅の終わりを迎えますが、国民の持つ「移動性」
(mobility)
はそこでストップせず、20世紀の初頭に自動車の普及が始まる
と同時に、一挙に加速していきます。
安い自動車の開発に心血を注ぐヘンリー・フォードは、それまで金持ち
のおごりと見なされていた自動車の将来を、The car of the future must
be a car for the people. . . the market for a low-priced car is unlimited.
(未来の自動車は庶民のための自動車でなくてはならない…低価格の自動
車の市場は無限である)と予言し、それを見事に的中させました。
りなく、普通は「弱・低・短」の読み方で、a は「ゥッ」
、an は「ゥン」に似た
音で処理されます。ただ、調子をとるため a が「エイ」と発音されることが
あります。また、
「あの…」
「まさにその…」という気持ちでthe が「ズィー」
に似た音で言われることがあります。モデルをナチュラル・スピードで聞
いてみましょう。
The first week was the toughest. l did a lot of walking. l didn’t have
a penny. I only had an apple to eat.
I(アイ)と省略されることもある Interstate Highway(州間高速自動車
ここで冠詞は、the,the,a,a,an です。すべて短く読まれています。
道)の開発と共に、アメリカ人は、馬より速く、列車より自由に移動する新
1. スロー・スピードで聞いてみましょう。
しい乗り物を手に入れ、活用していきました。こうして、広大な国内を走り
2. ポーズが入ったらすぐ繰り返してみましょう。
回る旅をあてこんだ様々なビジネスが、自動車の発達につれて生まれてい
The first week / was the toughest. / I did a lot of walking. /
きます。その代表格には rent-a-car(レンタカー会社)、motel(モーテル)
I didn’t have a penny. / I only had an apple to eat.
などがあります。同時に通勤という「旅」
も距離を伸ばし、ビジネスの中心
3. 一緒に言ってみましょう。
地から離れた通勤者の町、the suburbs(郊外)というコミュニティーが
4. ひとりで言ってみましょう。
次々と出現していきました。
5. ナチュラル・スピードで聞いて、自分のイントネーションと比べてみましょう。
★かわいい子にも旅をさせるアメリカ
家族生活は子どもの性格をつくる上におおきな影響力を持つといわれます
が、ある国の多くの家族が持つ似通った性格は、その国の国民性をつくると
いえるかもしれません。その好例が、19 歳になったら子どもは親の家を離
れるもの、というアメリカの多くの家族の考え方です。アメリカの子ども
は、高校卒業と共に自立を強いられると言っても言い過ぎではありません。
いつまでも両親の家に住むのは自立心のない証拠だ、という考え方が普通
で、それが 19 歳を境に始まることは、アメリカのティーンエイジャーに
とってきびしい現実と言えそうです。進学する場合、子どもが資金を親に
借りるなら、それはあとで返済することが当然であるとされています。
また、このあたり、子どもを放したがらない、親から離れたがらないとい
う日本の親子のイメージと、まさに異文化であると言えるでしょう。
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