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世界におけるレストラン、バー完全禁煙の現況

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世界におけるレストラン、バー完全禁煙の現況
昭和26年8月27日 第3種郵便物承認
広島県医師会速報(第2035号)
2009年(平成21年)1月15日(28)
医師を中心とした禁煙キャンペーンのあり方(455)
世界におけるレストラン、バー完全禁煙の現況
広島市立安佐市民病院名誉院長 岩 森 茂
本キャンペーン445号で私は「日本の飲食店
禁煙は可能か?」について一文を草したが、そ
の中でレストラン、バーなどの禁煙義務を課し
ている国を簡単に紹介し、日本の対策が遅れて
いることを述べている。
この中アジア関係ではタイが先進的で、平成
12年2月よりレストラン、クラブなど飲食店の
全面禁煙実施、違反した客には3千バーツ(約
6,
800円)、店側には2万バーツの罰金が科せら
れると報じた。店内に独立した喫煙スペース設
置を認めず、客が喫煙するには店外に出なけれ
ばならない。しかしこの法律の具体的な実施方
法については業界に十分伝わっていないために
戸惑いもあり、業界では客減を恐れ、守らない
店も出てくるのではないかと恐れている。すで
に香港では平成18年レストラン、バーの禁煙が
実施されている。
ここで最近平成20年5月現在の世界的にレス
トラン、バー禁煙法が成立している国をまとめ
てみよう。
イギリス、アイルランド、北アイルランド、
ノルウェー、スコットランド、アメリカ(州法
により大半)、カナダ(州法により大半)、ブー
タン、ニュージーランド、ベトナム、オースト
ラリアの大半、ウルグアイ、フィンランド、ス
ペイン(禁煙、喫煙の表示義務付け)、イタリア
(禁煙もしくは分煙)、中国は先述の香港ととも
に北京もオリンピック開催を機に禁煙を義務付
け(?)たとのこと。
逆に先進国で全く法律のない国は、ドイツ、
イタリア、日本、ロシアで、発展途上国として
は、インド、インドネシア、ギリシャ、南アフ
リカの大半、エストニア、メキシコ、ペルー、
アルゼンチン、コスタリカ、グアテマラなどが
ある。
特記したいものに最近核保有問題でもめてい
るイランが禁煙に関しては先進国以上に厳しい
規制を科していることである。
すでに平成18年より模範的な禁煙法を実施し
ており、これは平成16年議会がレストランを含
め公共の場での喫煙を禁止する法律を採択して
おり、この禁煙法が若者のタバコ依存を防ぐた
めに有効であったことから、議会はさらにタバ
コ使用習慣の経済、健康、社会に与える損害を
公衆に周知させる義務を政府に課する条文を制
定したのである。詳細は略すが、13項目の中身
をみるとわが日本にそのまま適用してもらいた
い項目が多く、中でも児童、18歳未満の若者に
タバコが売られていた場合、10ドルから50ドル
の罰金が科せられ、不満を訴えるものにはさら
に千ドルを現金で払わせなければならないこと
になっている。
「第7回IPPNW北アジア地域会議」開催
「第7回IPPNW北アジア地域会議」開催
予告 IPPNWは「世界大会」を2年に一度開催し、「世界大会」のない年に「地域会議」を2年に一度開催しております。
今夏、「第7回IPPNW北アジア地域会議」を下記の通り開催する運びとなりました。プログラム等詳細は追ってお
知らせいたします。
皆さまお誘い合わせの上、ふるってご参加ください。
記
会議名称:「第7回IPPNW北アジア地域会議」
テ ー マ:“WeCAN 核兵器廃絶、今こそ好機!”
と き:2009年(平成21年)8月22日松~23日掌
と こ ろ:広島国際会議場 地下2階 ヒマワリ (日英同時通訳つき)
主 催:IPPNW日本支部(JPPNW)
連 絡 先:IPPNW広島県支部、日本支部事務局
〒733‐8540 広島市西区観音本町1‐1‐1 広島県医師会内
TEL:082‐232‐7211(内線535)/FAX:082‐293‐3363
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