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抗 FLAG M2アフィニティーゲル - Sigma

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抗 FLAG M2アフィニティーゲル - Sigma
FLAG®テクニカルマニュアル 3.-2. プロトコール
3.-2.-3. FLAG融合タンパク質の単離・精製・検出
b) 精製 カラム法:抗FLAG M2アフィニティーゲル
抗FLAG M2アフィニティーゲル(製品番号:A2220)によるFLAG融合タンパク質の精製法
カラムを予め平衡させます。すべてのステップは室温で行います。もし、プロテアーゼの問題があるとしたら、クロマトグラフィーは2-8℃で
行って下さい。細胞残渣はカラムをつまらせてしまう為、精製の前に除去して下さい。染色体DNAやRNAを含む大変粘性の高いサンプルも
また、カラムをつまらせてしまう為、粘性を減少させる為にBenzonase(製品番号:E1014)のようなエンドヌクレアーゼで処理します。各
FLAG-BAPポジティブコントロールタンパク質(製品番号:P7582 , P7457, P5975 )はゲルの機能評価用にご使用下さい。
抗FLAGM2アフィニティーゲルは多くの界面活性剤に耐性があります。一般的な抗体やタンパク質に対して影響がある、または、潜在的に
影響がある試薬は使用しないで下さい。
【操作手順】
カラム準備
①抗FLAG M2アフィニティーゲルは50%グリセロールに保存されています。グリセロールは使用する直前に取り除き、
ゲルをバッファーで平衡化します。
②平衡化は室温または2-8℃で行います。
③精製に必要な量だけゲルを取り出し、完全に再懸濁します。
④ゲルを清潔なクロマトグラフィーカラムに注ぎ入れます。防腐剤(例えば0.02%アジ化ナトリウム)をバッファーに加えないで、24時間以上、
TBSバッファーだけ満たした状態でゲルを放置してはいけません。
⑤空のクロマトグラフィーカラムをしっかりした支持体の上におきます。
⑥TBS(50mM Tris HCl、150mM NaCl、pH7.4)または他の適切なバッファーで空のカラムを2回リンスします。
⑦カラムからバッファーを排水させ、カラム中の残りのTBSは、抗FLAG抗体アフィニティーゲルを詰める際に役立つので、そのままにします。
⑧抗FLAG抗体M2アフィニティーゲルのボトルをやさしく転倒混和し十分に懸濁。ゲルビーズが均一になったことを確認して使う分量だけとります。
⑨直ちに懸濁液をカラムに移します。
⑩カラムから排水し、ゲルを移すときに使用したピペットをTBSで適量すすぎます。50%グリセロールバッファーはゆっくり流れ、
バッファーで平衡化されるに従って、その流速は早くなります。
⑪カラム上部をバッファーですすいで、再び排水します。自然落下の状態で余分な溶液が排水される場合は、ゲルには流路はできないので
心配ありませんが、ゲルは乾燥させないように気をつけて下さい。
⑫0.1MグリシンHCl(pH3.5)を、ゲル容量分、連続3回ロードして、ゲルを洗浄します。ロード中はゲルベッドを乱さないように気をつけます。
⑬次に、グリシンHClをゲルにアプライしますが、加える前に完全に前のグリシンHClをゲルから完全に抜いて下さい。
また、グリシンHClを入れたままカラムを20分以上放置しないで下さい。
⑭ゲルを平衡化するために、TBSをゲル容量の5倍量でゲルを洗浄して下さい。また、ゲルベッドを乾かさないで下さい。
カラム上部に残ったわずかな量のバッファーはそのままにして下さい。
カラムへのFLAG融合タンパク質の吸着
FLAG融合タンパク質の精製において、カラム法かバッチ法のどちらかでゲルを使用します。もし、細胞溶解物~100mLをカラムで精製する場合、
使用ゲル量は1~3mL が最適です。
溶解物が大量の場合は多量のライゼートの中からターゲットとなるタンパク質をすばやく捕捉できる点で、バッチ法がカラム法に比べお勧めです。
もし、少量サンプル(細胞溶解物1-2mL)を精製する場合は、FLAG融合タンパク質は免疫沈降法(ここでは少量のバッチ法をこう言います)を
用いるのが良いでしょう。
①FLAG融合タンパク質を抗FLAGM2アフィニティーカラムに特異的結合させるためには、0.15M NaCl と中性pHが必要です。
②サンプルをカラムに自然落下状態でロードします。2・3回完全にカラムをいっぱいにするか、または、大容量サンプルをロードする前にはカラム
リザーバーを装着して下さい。タンパク質の種類や流速によっては、全ての抗原が結合するとは限りません。結合効率を上げるためには、
溶出液を何回かカラムに通すことをお勧めします。
③カラム容量10-20倍量のTBSでカラムを洗浄します。これはM2抗体に結合しなかったタンパク質を除去する為です。カラムを完全に排水します。
FLAG融合タンパク質の溶出
a) グリシンによる酸溶出 15-25µLの1MTris(pH8.0)を含んだバイアルを用意します(これは、酸により溶出されたタンパク質がすぐに中和され、
変性を防ぐためです)。0.1MグリシンHCl(pH3.5) 1mLを流して1本のバイアルで受けます。それを6本バイアル分行って、カラムからFLAG
融合タンパク質を溶出します。溶出タンパク質はグリシンHClだけで、20分以上放置しないで下さい。
b) FLAGペプチドによる競合溶出 カラムを完全に排水して下さい。結合FLAG融合タンパク質を、TBSで100µg/mL濃度にしたFLAGペプチド
(製品番号:F3290)で、5xゲルベッド分で競合溶出して下さい。
カラムの使用後の洗浄
使用した後は、0.1M グリシンHCl、pH3.5で5mLを 3回流した後、直ちに、廃液が中性pHになるまで、TBSで直ちに再平衡化します。
大腸菌のぺリプラズムの抽出物をカラムにアプライし、再生させた場合、カラムは20回ほどまで結合能を落とさずに再生できるでしょう。
また。大腸菌のクルードな抽出液を使用した場合は、結合能を落とさずに3回までは再生できるでしょう。ここに記した再生可能な数は、サンプルや
プロテアーゼ等の状態に依存しますので、あくまでも参考回数としてお考え下さい。
カラムの保管
0.02%アジ化ナトリウムを含むTBSかPBSで調整した50%グリセロール 10x ゲルベッドでカラムを洗浄した後、同じバッファーで
そのまま2-8℃、または-20℃で保存します。
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