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C a s e S t u d y
導入事例
インターネット・WAN最適化
Blue Coat PacketShaper
User Prof ile
室蘭工業大学がPacketShaperを採用
トラフィック可視化によりネットワークのトラブルを解決
授業で使うWebアプリケーションの帯域管理とP2P対策を徹底
国立大学法人 室蘭工業大学
課 題
帯域の
迫により、アプリケーションの利用に難あり
所 在 地:〒050-8585
北海道室蘭市水元町27番1号
導 入 時 期:2011年3月
U R L:http://www.muroran-it.ac.jp/
ネットワークの問題点を把握できておらず対策を打てない
学内で使われているアプリケーションを把握できていない
効 果
帯域を均等に割り当て全体のユーザビリティを向上
●
●
一部ユーザによる帯域の独占を防止
パケット再送率の低下
ネットワークの可視化で問題点を発見・トラブルシューティングへ
●
ボトルネックの発見
アプリケーションの自動識別・帯域コントロール
●
●
授業で必要なアプリケーションを快適に利用できるように
P2P利用のポリシーを徹底
利用帯域の増加に対する対策が急務に
室蘭工業大学は、学術ネットワークなどへの接続のた
め北海道大学と専用線で結ばれており、インターネット
へのアクセスもすべてこの回線を経由して行なわれてい
る。敷設当初は十分な帯域を確保できていると考えられ
た100Mbpsの回線だが、近年の劇的なトラフィックの
変化は想像を超えるものだったと室蘭工業大学 工学部
附属情報メディア教育センターの早坂 成人氏は語る。
「現在の回線を敷設した当時、両大学間のトラフィック
は20Mbps程度でしたが、ここ数年でインターネットの
使われ方は劇的に変化しました。動画の利用が一般化
し、大容量ファイルのやりとりも増えました」
その結果、ネットワークは慢性的に遅い状況となり、
授業や研究に必要なアプリケーションの利用にも影響
が表れ始めていた。英語の授業で海外の学生とSkype
で会話をする実習を行なおうとしたところ、帯域不足で
Skypeが安定してつながらなかったほど、室蘭工業大
学のネットワーク帯域は 迫していたのだ。
「室蘭工業大学には情報工学科など、情報系の専門学
科もあります。こうした学科では教育や研究のために
サーバの構築、運用などを行なうこともあるので、ネッ
トワークの設定も自由度を優先してきました。その結
果、必要なアプリケーションが使えないなどの不自由な
状況が生まれてしまっていたのです」
早坂氏は当時の状況をそう振り返る。帯域コントロー
ルの必要性を感じていたが、当時はどのアプリケーショ
ンがどの程度使われているかも把握できていない状況
だった。
1887年
(明治20年)
に開かれた札幌農学校工
学科をその前身とし、ものづくりのまち室蘭で
科学技術を中心とする教育と研究を展開してき
た室蘭工業大学。
「創造的な科学技術で夢をか
たちに」
するという理念を掲げ、学習者中心のア
クティブ・ラーニングを重視し、社会の発展に
貢献する知識人、技術者を多く輩出してきた。
導入構成
・PS7500-L200M
・Macnica LaLaViewer
利用アプリケーションを把握、
さらにネットワーク上の問題を発見
室蘭工業大学のネットワーク利用状況を把握するた
め に 設 置 され た の は、ブル ーコ ートシステム ズ の
PacketShaperだった。PacketShaperはトラフィックの
種類に応じて使用可能な帯域を指定できる製品だが、
どのようなトラフィックが流れているのかを可視化する
ためにも役立つ。Webアプリケーションを細かく識別
し、自動 的にコントロールを行うPacketShaperを使
い、誰がどのようなトラフィックを流しているのか、現状
把握に取り組むことにしたのだ。
「トラフィックの分析にはマクニカネットワークスさんに
協力してもらいました。PacketShaperのログを分析し
てもらい、実際にどのようなアプリケーションがどの程
度使われているのか調査し、対策を検討しました」
トラフィックを詳細に分析した結果、ルータやプロキ
www.macnica.net/bluecoat/packetshaper.html
室蘭工業大学
工学部附属情報メディア教育センター
助教
早坂 成人氏
インターネット・WAN最適化
C
a
s
e
S
t
u
Blue Coat PacketShaper
d
y
国立大学法人 室蘭工業大学
導入事例
シサーバの性能がボトルネックとなり100Mbpsの帯
域を十分に活用できていないことが分かったため、よ
り 高 性 能 なも の に 交 換 され た。こうした 課 題 は
PacketShaperによりトラフィックを可視化できたから
こそ発見できたものだ。
「パケットロスが予想より多く、再送パケットが帯域
不足に拍車をかけていました。そこでまずルータやプ
ロキシサーバを高性能なものに交換しました。ネット
ワークの不具合は複合的な問題であることが多く、
原 因 の 切り分 け が 難し い ことが 多 い の で すが、
PacketShaperにより問 題を可視化できました。問
題点や対策の実効性を理解した上で投資できるので
無駄がないのは助かります」
アプリケーションとネットワークの可視化を実現
●
●
●
●
AutoDiscovery機能によって、回線を流れる全アプリケーションを自動認識・分類
Top10グラフより利用の多いアプリケーションの帯域使用を把握
アプリケーション毎に利用しているユーザの把握
ネットワークにトラブルが発生していないかパフォーマンスを確認
トラブルシューティングの流れ(例)
急激に使用率が上昇
利用の多い
アプリケーション把握
ておくべきだと考えています」
P2Pアプリケーションの利用は学内のネットワークポ
リシーで原則的に禁止されているため、PacketShaper
のAuto Discovery機能を使い、P2Pトラフィックで利
用される帯域を制限することになった。トラフィックを
監視し、研究に必要なトラフィックに関しては必要に
応じて帯域を確保できるよう運用していく方針だ。ポ
リシーと利用目的を考慮した現実的な帯域コントロー
ルが可能になったおかげで、アプリケーション利用の
自由度が高まったと言える。これまでは利用者の良心
に頼ってポリシーを運用してきたが、PacketShaper
の導入によりそうした利用も可視化されるようになっ
たため、今後はポリシー適用の徹底に向けた抑止力と
しても有効に働くのではないかと期待されている。
帯域の均等分割を実現
可視化によりアプリケーション
利用ポリシーを徹底
大学における帯域コントロールは、一般的な企業の
ように単純なルールでは縛れない。授業や研究のため
にどのようなアプリケーションが使われるかわからな
いため、メディア教育センターの一存で特定のアプリ
ケーションのトラフィックを止めてしまうことはできな
いからだと、早坂氏は説明する。
「違法なファイルをやりとりするP2Pなど一部のアプ
リケーションを除き、できるだけ自由度の高いネット
ワークを目指しています。ただし、P2Pも単純に止め
てしまえばいい訳ではありません。学術目的のファイ
ルをやりとりする場合もありますし、P2Pネットワーク
そのものが研究対象になることもあります。トラフィッ
クをしっかり見極め、柔軟な対応ができる体制を作っ
通信処理時間を確認
ネットワーク上の課題を発見!
限りある帯域を効率よく利用
再送パケットの問題はルータやプロキシサーバの
交換で解決できたが、100Mbpsという帯域の制限は
変わらず、更なる対策が必要と考えられた。しかし帯
域の増強はコスト面で現実的ではなく、また帯域を増
やしたとしても、その分だけ利用量が増えれば同じ状
況に陥ってしまうと早坂氏は指摘する。
「帯域を拡張する前にできる対策を施し、持てる帯域
を効率よく使い切れるネットワークにしておかなけれ
ばなりません。そのための対策は、今後帯域を増強し
たとしても無駄にはなりません」
早坂氏が目指したのは、帯域をコントロールするこ
とで100Mbpsを効率よく使いきることができるネット
ワーク環境。PacketShaperならアプリケーションの
自動識別も可能で、不要なアプリケーションの排除や
帯域の公平な分配を実現できる。
ユーザの把握
P2P以外のトラフィックについては細かいコント
ロールを行なうのではなく、それぞれの利用者が公平
に帯域を利用できるよう均等に割り当てられることに
なった。
(Dynamic Partition機能)
「帯域のコントロールは、学内のルール整備とも並行し
て進めなければならない難しい問題です。マクニカネッ
トワークスさんにトラフィックを分析してもらった結
果、アプリケーション単位でのコントロールは最低限
にとどめ、IPアドレス毎に均等に帯域を割り当てるこ
とにしました。アプリケーションの種類による制限など
をできるだけなくし、なおかつ各利用者がきちんとネッ
トワークを利用できるようにと配慮した結果です」
ネットワークに参加するユーザのIPごとに帯域を均
等に割り当てる機能を採用した結果、一部ユーザの帯
域独占を防止。さらに、仮想的に土管を作るイメージ
でユーザ毎に帯域を割り当てることで、パケット再送
を減らすことも成功した。
理想的な設定を実現
自由度の高いネットワークを構築
PacketShaperの導入以来、ネットワークに関する
苦情は大幅に減少したと早坂氏は効果を認めている。
「Skypeや動画を授業に利用している先生からも、ネット
ワークに関する不満は聞かれなくなりました。ネットワー
クは使えて当然のインフラ。様々なアプリケーションが
使われる状況は変わらず、現状に対する苦情が減ったと
いうことは、それだけ状況が改善されたということです」
今後は学内ネットワーク機能のクラウド化や、クラウ
ドを対象とした研究なども広まっていくと考えられる。
当然、より厳しくなっていくであろうネットワークへの
要求に対して、高度なネットワーク機器の導入や帯域
の増強などは避けられない。そうした対策を講じる際、
帯域をコントロールする能力を持ったことと同じくら
い、トラフィックが可視化されていることの効果は大き
い。現状を把握し、数値に基づいて効果を検証できる
ため投資の効率化を図れると早坂氏は期待している。
「大学は学問、研究の場なので、ネットワークに関して
もあらゆる利用をできるだけ排除せず、つながせてあ
げたいと思っています。PacketShaperはトラフィック
を制限するという観点だけではなく、よりつながりや
すい環境をつくるための機器として活用していきます」
授業や研究のためにより使いやすい、つながりやす
いネットワークを整備し続けるという室蘭工業大学の
思いは、PacketShaperを導入したことで、さらに効果
的な進歩へと結実していくだろう。
※尚、本案件は伊藤忠テクノソリューションズ株式会社に
ご支援頂きました。
www.macnica.net/bluecoat/packetshaper.html
本社
大阪営業所
〒222−8562 横浜市港北区新横浜 1−5−5
TEL.045−476−2010 FAX.045−476−2060
〒532−0003 大阪市淀川区宮原 3−4−30 ニッセイ新大阪ビル17階
TEL.06−6397−1055 FAX.06−6397−1056
2012年5月 © Macnica Networks Corp.
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●
本カタログに掲載の製品仕様は、予告なく変更する場合があります。予めご了承ください。
本カタログに掲載されております社名および製品名は、各社の商標及び登録商標です。
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