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大規模セキュアファイル流通基盤システム(SSS)
情報流通プラットフォーム技術 大容量ファイル転送 暗号化 配達証明 速達 大規模セキュアファイル流通基盤システム(SSS) NTT情報流通プラットフォーム研究所 グラフィック広告、設計データ、医療データ、映像データ、 ソフトウエアなど、業界企業のワークフローで扱う電子データは数MBから 数十GBまで日々増大しており、 メール添付の容量制限を超えた大容量ファイルを安全・確実に転送することは必要不可欠となって います。一方、最近では、個人情報・機密情報の漏えいなどを防ぐため、一般企業においても無料サービス、メモリ媒体などによる ファイルの社外持ち出しに対するセキュリティ意識が高まっています。こうした中、NTT研究所では、大規模セキュアファイル流通基盤 システム(SSS*1)の開発を進めてきました。 SSSは、容量を意識しないファイル送受信、転送データのCamellia* 2暗号による機密性確保、電子証明書による本人性認証、 ファイルが届いたことを配達業者である第三者が証明する配達証明書の発行、誤送信防止を目的とした送受信の許可範囲を限定する 転送制限機能を実現しました。これにより、業界企業での取引先ごとに安全かつ確実なファイル流通が可能となりました。また、 TCP*3マルチセッション技術により、遠隔地へのTCP転送速度の限界を緩和することで、通常よりも高速な速達サービスを実現し、 締め切り間際の送信に対する利便性を向上しました。さらに、3種類のクライアントラインアップを開発し、業界企業から一般企業の 利用用途に合わせた選択を可能としました。これらの機能により、物流で利用されてきた書留、速達、配達証明などの付加価値を 新たにネットワーク上で実現することができます。 このシステムは、2006年10月より、 グループ企業20社を含む約3,000名が参加して持株会社でのトライアルサービスを開始 しました。この中では、機密情報の暗号化転送の定着と運用ノウハウの蓄積を行っています。今後は、 さらなるユーザビリティ向上と グループ共通基盤化を視野に入れた基盤プロダクトの拡充開発を進めます。 *1 SSS: Scalable Secure file Sharing system *2 Camellia(カメリア): NTTと三菱電機が共同で2000年に開発した共通鍵ブロック暗号 *3 TCP: Transmission Control Protocol Camelliaは、日本電信電話株式会社、三菱電機株式会社の登録商標です。 SSSの概要 SSSシステム構成 電子認証/ 時刻認証局 中断・再開 ネットワーク故障時は転送 を中断、回復後に再開 クライアントラインアップ 配達証明 専用型 送受信履歴の配達 証明書発行 SSS サーバ 転送データ暗号化 配達証明書 速達 転送時間 短縮 大容量ファイル対応 一度に100GBまで 転送制限 間違いあて先への 転送禁止 各種 利用 シーン ブラウザ型 簡易なGUI (インストール不要) ⇒社外ユーザ コマンド型 (Camellia暗号) 当事者以外の閲覧防止 SSS クライアント メーラライクなGUI* (インストール要) ⇒社内ユーザ 業界ユーザ ユーザ認証 (ID/PW、電子証明書) 受信者の本人性確認 SSS クライアント 定型業務フロー 効率化・AP連携 (スクリプト記述) ⇒業界ユーザ 注) “⇒”は典型的な適用ユーザ * GUI:Graphical User Interface H-PF-3 copyright©2007NTT