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換算係数 吸引時間 吸引流量 測定値−B.G. ダスト濃度= × ×
Ⅳ.原子炉管理実習テーマ4: 排気系のフィルタ捕集性能試験 1.目的 施設外に放出する放射性物質濃度を基準値未満にするため、管理区域内からの排気は浄化装置(フ ィルタ)を通して排気される。フィルタの浄化性能が目的の能力を有していることを確認するため、 フィルタの捕集効率を測定し、性能が維持されていることを確認する。 2.実習場所 実験準備室(又は加速器室)、保物準備室、排気監視室、制御室 3.キーワード フィルタ捕集効率: フィルタの捕集効率を求めるにあたり、フィルタ通過前の放射性物質濃度とフィルタ通過後の放射 性物質濃度の測定を行なう。ここで測定する放射性物質は、自然界にダストとして存在する天然放射 性核種である。これらの物質は、コンクリート等の建屋壁からも発生しており、しばらく換気を行な っていない部屋では、本検査に使用するに充分な濃度がある。 4.実習手順 1)準備 グループを 2 組に分け、上流(フィルタ通過前)組と下流(フィルタ通貨後)組とする。排気装 置の操作は、実習指導員側で行う。 上流組: 実験準備室(又は加速器室)にダストサンプラーを設置し、内線電話で制御室と連絡 可能な状態にしておく。 下流組: 排気監視室のスタック系ダストモニタのろ紙を新品に交換し、制御室にて 10 分間の バックグラウンドを測定する。ダストモニタの測定に関しては、モニタ系の校正試験 4-4 を参照する。サンプリング起動に備えて、サンプリング系の電磁弁の「スタック」を(接) にし、電磁弁表示パネルの点灯を確認する。 (図−1,図−3 参照) 2)実習 (サンプリング開始) 下流組の BG 測定終了後に、サンプリングを開始する。排気系の起動は、実習指導員が行う、起動 時には、内線電話で連絡をとりながら、排気系の起動、下流組の制御盤でのサンプリング系の起動, 上流組のダストサンプラーの起動を同時に行う。(図−2 参照) 起動後、上流組は、速やかにダストサンプラーの吸引流量を読み取る。下流組は、排気監視室に 移動し、サンプリング装置本体の吸引流量を読み取る。サンプリング終了は、開始後 60 分とする。 (停止前準備) 上流組は、保物準備室で2πGM 検出器を起動し、予め 10 分間のバックグラウンドを測定してお く。 サンプリング終了前に、上流組,下流組とも担当装置の停止前の吸引流量を確認しておく。 (サンプリング停止) 起動と同様に、排気系の停止,サンプリング系の停止,ダストサンプラーの停止を同時に行う。 上流組は、ダストサンプラーを保物準備室に運び、ろ紙の測定準備を行う。上流側,下流側ともに サンプリング終了時間の 10 分後に10分間の試料の測定を行う。 3)計算 ・ 上流側と下流側それぞれで、試料の計数率からバックグランドを除いた正味測定値と検出下限 値を比較する。正味測定値が検出下限値より低ければ、以後の計算は、この値を検出下限値に置 き換える。この場合、下限値であることを区別するために、この後の式及び値は不等号「<」を 付ける。 ・ 上流側と下流側のダスト濃度及び捕集効率を求め、判定基準と比較する。計算に用いる吸引流 量は、開始時と停止時の平均を使う。判定基準は、捕集効率が 90%以上。 2 æ æ3ö 3ç 3 C 検出下限値= ç + çç ÷÷ + 4 × B 2 ç TA TB è TA ø è ö æ 1 1 ö÷ çç + ÷÷ ÷ è TA TB ø ÷ ø TA:試料測定時間、TB:バックグラウンド測定時間、CB:バックグラウンドカウント数 ダスト濃度= 測定値−B.G. ´ 換算係数 吸引流量 ´ 吸引時間 Ⅳ− 1 捕集効率(%)= 上流濃度−下流濃度 ´ 100% 上流濃度 項目 判定基準 結果 捕集効率 捕集効率が、90%以上であること。 % 項目 フィルター通過前 フィルター通過後 換算係数(Bq/cpm・l/cm3) 5.61×10-5 1.82×10-4 吸引流量(l/分)×吸引時間(分) × × Back Ground(cpm) ダスト計数率(cpm) ダスト濃度(Bq/cm3) 5.考察 1) 捕集効率を判定基準と比較し、結果の良否の判定をせよ。 2) 検出下限値とは何か。 3) サンプリングの開始、終了、測定の開始、終了を上流側と下流側で同時に行なう意味を述べよ。 Ⅳ− 2 参考資料 図−1 ス スタ タッ ック ク系 系サ サン ンプ プリ リン ング グ装 装置 置 ダ ダ ス ト モ ニ タ 検 出 器 ダス スト トモ モニ ニタ タ検 検出 出器 器 冷 冷 却 系 系 冷却 却系 ダ ダ ス ト モ ニ タ 検 出 器 ダス スト トモ モニ ニタ タ検 検出 出器 器 ガ ス モ ニ タ 検 出 器 ガ スモ モニ ニタ タ検 検出 出器 器 ガス 図−2 電磁弁表示パネル 吸引流量 スタック系サンプリング装置 停止 ボタン スタック系サンプリング装置 起動 ボタン 図−3 サンプリング装置 電磁弁 スタック 電磁弁 γエリアモニタ 測定値(γ-1) 高電圧 ダイヤル IN , COM 冷却系ダストモニタ Ⅳ− 3