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換気計画と換気計算方法 - パッシブエネルギージャパン
換気計画と換気計算方法 （居室の必要換気回数…0.5回/h以上） パッシブエネルギージャパン株式会社 「せせらぎ」の仕組み • 建物全体の「せせらぎ」の数の半数が給気・半数が排気 （70秒後に給気と排気が入れ替わる） ・偶数台設置を基本とする（熱交換率が低下する） 70秒後 70秒後 ◎70秒毎の切換えで蓄熱体に効率良く熱を蓄える構造となっている 換気計画の必要基本情報 • 平面寸法 平面図 • 天井高さ・天井懐高さ • 壁厚（「せせらぎ」種類算定） 矩計図・断面図 立面図・断面詳細等 矩計図 平面図 断面詳細図 断面図 換気計算方法 居室とは、居間、寝室、子供室、台所、書斎など居住、執務、作業等に継続的に使用する室です が、居室でない廊下、収納についても、居室の換気のための換気経路となっている場合は、居室 として扱う • 居室及び換気口間の換気経路となる廊下等の占有気積を算定する 矩計図・立面図等から高さを確認 高さの注意点 • 高天井・吹抜け・床上げ和室など通常と異なる天井高さに注意する • 階段・吹抜けなどは１Ｆ天井懐を加算する • 勾配天井は平均を求める • ロフト・小屋裏などはCH=1400とする （勾配天井の場合は平均高さとなる） • 浴室・トイレを 換気経路から除く 赤の実線が換気経路 未算入となる 換気計画のポイント • 基本は居室毎一台設置する • 建物全体で給気と排気の数が同数になるようにする （配線の際、コネクターにより*ナイトパージモード時給気となるか排気となるかを決定できる） • 基本は寝室を給気とし、非居室となる洗面所等を排気として設置する (各部屋で給気・排気が交互になるように設置し、空気が家全体に動くようにする） • 居室毎一台設置しても換気回数が不足している場合、温度差を感じやすい洗面所な どに設置する • 給気経路になっている（扉等の無いもしくは、通風加工のある建具使用の）納戸･ ウォークインクローゼット等は、占有気積に算入する • 通風加工のない建具使用の防音室などは単独換気となるため、1部屋に二台（給気・ 排気各1台）設置する • 「せせらぎ」の風量が２室でも十分な場合は片方の居室と設置してある部屋を上下 の二ヶ所の通気ガラリによって繋げる • 換気回数確保のためトイレ･浴室等の局所換気(第3種換気)を算入する場合、トイレ･ 浴室等は占有気積に算入する *ナイトパージモード…夏の夜など室内温度が室外温度より高い場合、室内の熱を外に逃がし室外の涼しい空気を室内に入れる機能 （寝室・リビングなど夜間に生活の場となる場所に給気を設置する） 居室内の「せせらぎ」設置場所のポイント • 給排気による空気の流れが短絡しないよう極力換気口間の位置を離す (建物全体を見て空気が大きく動くように配置する） • ドアの入り口近くに設置するよりもドアにもっとも遠い対角線に設置するのが理想 (ベッド・エアコン位置・*ショートサーキット（局所換気にも注意）には注意する） • 外気が十分通る壁に付ける • ベッドの上は避けた方が良い (音の問題） • 高さは高い位置の方が効率は良いが、フィルターの交換しやすいように H=1900位に して、窓の上端と合わせると良い • 窓の上にスペースがあるときは窓の上に配置しても良いが、家自体や窓の気密性が 良くないとき（両開きの窓の場合など）は、「せせらぎ」が窓の隙間の空気の流れ を助長してしまうので避けたほうがよい。 • メンテナンスの行いやすいよう2階以上はベランダ側に設置するのが良い • エアコンの並びや上下は、夏場気温が非常に高く室内のエアコンの設定温度が18℃ など極端に低い温度の時、結露の恐れがあるので離した方が良い（50ｃｍ以上） • 暖炉など極端に熱のある付近の設置は避けた方がよい（50ｃｍ以上） • 浴室は結露の恐れがあるため設置を避けるか温湿度センサーを設置した方が良い （特に寒冷地の場合） *ショートサーキット…給気口と排気口の位置が近すぎて、狭い範囲で空気が循環してしまう現象のこと その他ポイント 防風・防火のポイント 防風のポイント • 継続的に強い風を受けると「せせらぎ」の効率が減少する可能性があるので配置設計の時、風面 を考慮する (特に海岸・山地に建てる家の場合） • 強風時、風が「せせらぎ」に侵入することを防ぐために屋外フード『北風くん』を使用する • （次世代省エネルギー基準地域区分）Ⅰ地域の場合真冬の強風侵入によって「せせらぎ」の内部 には霜が発生することもある 防火のポイント • 防火ダンパーの使用が必要な場合（防火地域）は必ずパッシブエネルギージャパンが指定するタ イプを使用する • 防火ダンパーを使用する場合は外壁の厚さによって蓄熱エレメント・スリーブの長さを変えるこ とが必要なケースもある 北風くん（屋外フード）の特徴 ① 標準タイプのフードを使用した場合の、強風・突風時の耳 障りな音を、『北風くん』は、抑えることができる。 ② 低外気温（‐15℃以下）において、「せせらぎ」のシステム の内部に結露・氷結の発生、および異常音が発生する可 能性があります。 『北風くん』は、特に寒冷地等において、 結露対策を考慮した構造となっています。 ③ 強風の影響によって熱交換効率が低減する可能性があ ります。 北風くんは、フード内に入ってきた風を逃がすこ とのできる構造となっています。 ④ 『北風くん』のメリットとは、より安定的な運転の確保、風 量変動の減少等、「せせらぎ」の性能・効果の向上を期 待することが出来ます。 防火ダンパーの注意点 外壁の厚さによって ・蓄熱エレメントの種類 ・スリーブの長さ を変更しなければならないこともあ ります。 ご注文の際には再度御確認ください。 ・防火地域の指定の有無 ・外壁総厚 形式 SK150f-350 SK150s-350 対応壁厚 155㎜～325㎜ 175㎜～325㎜ 換気計画手順①（SAMPLE） 1.必要な情報を確認する ①平面寸法 ②天井高さ ③天井懐高さ ④壁厚 ②③ ① ②③ ④ 壁厚 t=142.5 換気計画手順②（SAMPLE） 2.換気経路を確認する （収納・UB・トイレを換気経路から除く） 2 3.床面積を計算する 赤の実線が換気経路 未算入となる 3 換気計画手順③（SAMPLE） 4.天井高さ・懐高さを確認する 4 5 （階段や吹抜けに注意する） 5.占有気積を算出する 4 （天井高さ）2400+（懐高さ）803=3203 換気計画手順④（SAMPLE） 5.居室に各一台設置して全体のバランスを みる （換気計画・設置のポイントを参照） 給気 排気 排気 給気 給気 給気 排気 排気 給気 *ナイトパージモード時 換気計画手順⑤（SAMPLE） Ⅰ.換気回数0.5回以上OK 6.換気計算を確認する Ⅰ.換気回数0.5を超えているか （法規上問題がないか） Ⅱ.設置個数のバランスは良いか？ （奇数の場合熱交換率が低下する） Ⅰ.換気回数0.5を超えるように 増設する Ⅱ.奇数の場合、 予算があれば偶数とする Ⅰ.占有気積の0.5以上の 換気量が必要換気量となる Ⅱ.奇数台数であるので 一台増設場所を考える 換気計画手順⑥（SAMPLE） (6).給気と排気の設置数を同数とし、バランスを確かめる 換気計画手順⑦（SAMPLE） 7.コントローラの設置場所を決める （コントローラ設置のポイントを参照） ZR10…１基で４台まで ZR30…１基で８台まで 今回のケースは10台設置のため２台必要 各世帯に1台設置する計画とした 換気計画手順⑧（SAMPLE） 8.「せせらぎ」種類を算定する SK150f…対応外壁130～165mm SK150s…対応外壁155～325mm（165mm程度あった方がより良い） スリーブの種類 壁厚 t=142.5 190・350・550mm（3種類…現場でカットして使用） 今回壁厚は 142.5mmのため SK150f-200 「せせらぎ」の 種類 「せせらぎ」 SK150f-190 ６台 コントローラーZR30 １台 設置 となる スリーブの長さ