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ロスアンゼルスのスモッグのよ うに自車の排気

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ロスアンゼルスのスモッグのよ うに自車の排気
図9
亜 硫酸ガ ス濃度時刻 変化
図10
風配図
表4
自 動記録計による亜 硫酸 ガス濃度
事情ヤ排気 ガス中 の汚染質 によって種々 の障害が
4
自動車排気 ガス
大気汚染 の原因 とし て,工 場な どのばい煙 が大き
生じ てくる。 東京都 の大原交差 点付近 では ,周辺
の住民 が,酸素吸入器 を購入して 自衛手段 を講 ず
るなど,切実な問題 となりつつある。排気ガ ス中
な影 響 を与えてい るこ とは否 定でき ない。 しかし
ロスアンゼルス のスモッグのよ うに 自動 車の排気
に は,一 酸化炭 素 をは じめ として,窒素酸化物 ,
アル デヒド,イ オウ酸化物 ,炭 化水素,鉛化合 物
ガ スによる影響が75% を占めてい るとい うような
ばい煙 ,3・ 4ベンツピレンなど の発癌性物質 を
状態 もありわが国で も自動 車の排気 ガ スが大気汚
も含 む。 これら の有害物 は自動 車 の大 きさ,燃 料
染 の因 子として介在し てい るこ とは,見 のがせな
の種類 ,走行状態 ,整備 状況な どによって異なる
くなっ てきた。
人 口が都市に集中し,交通量 が増加 すると,道路
が,一 例をあげ ると表5 のよ うに なる。
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自動車による大気汚染の特色は、ロスアンゼルス
酸化炭素を指標として調査を実施してきた。‘
型 ス モ ッ グ と し て 知 ら れ る光 化 合 的 ス モ ッ グ の生
そ の 調 査 項 目 の う ち , 一 酸 化 炭 素 濃 度 と 自動 車 台
成で、ある種の炭化水素と窒素酸化物とか大気中
数との関係を示すと表7のようになる。排気ガス
に お い て太 陽 光 線 の 照 射 を うけ て 起 こ る光 化 学 反
に よ る汚 染 は ,交 通 量 お よ び渋 滞 の度 合 < と く に
応によって形成される。この時には,眼の刺激,
交 差 点 付 近 > , 道 路 側 面 の建 造 物 の 状 態 < 大 き
植 物 の損 傷 , 視 程 の減 少 , ゴ ム の 老 化 な ど の 被 害
さ , 稠 密 度 〉 , 道 路 の幅 , 主 風 向 な ど に よ っ て 差
が発生する。光化学的スモッグは自動車からの汚
が 生 じ る が , 今 ま で の調 査 結果 を み て も , 伊 勢 佐
染 質 その も の で は な く, 大気 中 の 光 化 学 反 応 に よ
木 町 は他 の 地 点 の通 過 台数 に 比 し , ―酸 化 炭 素 濃
つ て形 成 さ れ る も の で ,太 陽 光 線 , 地 形 条 件 等 に
度 が高 い 。 表 に は 記 載 し て な い が , 鉛 化 合 物 < ガ
影 響 さ れ る < ロ ス ア ン ゼ ル ス の 場 合 条 件 が整 っ て
ソ リ ン 中 の 四 アル キ ル鉛 の 燃 焼 生 成 物 > も 同 様
い る >。 わ が 国 で も最 近 , 白い ス モ ッ グ な ど と 新
の結 果 が 認 め ら れ る 。 磯 子 警 察 署 前 も 最近 高 濃 度
聞 紙 上 で 騒 が れ て い るが , 夏 に ス モ ッ グ の 発 生 す
の出 現 が多 く な っ てい る 。 伊 勢 佐 木 町 は 道 路 の 両
る 日数 が 増 加 す る 傾 向 に あ り , 冬 の スモ ッ グ と と
刊 に高層建造物 がならび拡散が悪い。 さらに低速
も に調 査 研 究 が 必 要 に な っ て い る 。
で走 行 す る た め, 一 酸 化 炭 素 の排 出 濃度 が 高 い な
横浜市においても、自動車交通量の増加は著しく
ど の理 由 が あ げ ら れ よ う。 ま た 磯 子 警 察 署 前 の場
表6 のよ うに 昭 和40 年 に 約73 万 台 の総 交 通 量 を 示
合 根岸 工 場 地 帯 へ の交 通 量 の 増 加 , 産 業 道 路 へ の
し て お り , そ の後 の の び も 著 し い も の と 推 定 さ れ
迂回等により,警察署前で、かなり渋滞し,高濃
る。 公 害 セ ン タ ー で は 昭 和38 年 か ら , 市 内 4 ヵ 所
度 の局 所 汚 染 を お こ し てい る と考 え ら れ る。
の定 点 < 鶴 見 警 察 署前 , 桜 木 町 駅 前 , 伊 勢 佐 木 町
こ れ ら の 汚 染 質 をい か に し て減 少 さ せ , 生 活 環 境
野 沢 屋 前 , 磯 子 警 察 署 前 > に お い て, 定 期 的 に 自
を 保 全 す るか とい う制 御 対 策 とし て は , つ ぎ の よ
動 車 排気 ガ ス に よ る汚 染 の 実 態 を 把 握 す べ く , 一
う な も の が考 え ら れ る 。
1 有害ガスの発生を抑制する方法
表5
エ ンジ ン の 種 類 と 排 気 有 害 ガ ス 濃 度
① エンジ ンの完 全整備
表6
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横浜 市における自動車 交通量
完全整備の励行によって有害ガスの60%が除去
(3)その他
でき るとい われ てい る。
① 電 気 自 動 車
② 燃料 の改 善
② 道 路 に つ い て
燃料組成,添加剤など。
排 出 ガ ス に よ る汚 染 は , 局 所 的 な汚 染 が 多 い の
③ 吸気 系統 の改善
で , 交 通 の渋 滞 を な く し , 交 差 点 の 立 体化 , 高
空燃比,減 速時 の燃料 供給の制限。
速 道 路 の 整 備 等 を は か る。
(2) 有 害ガスを除去 する方法
以 上 の よ うな 種 々 の対 策 が 考 え ら れ る が , 横 浜 市
① ブ ローバイガ ス処理 装置
とし て は , 当 面 採 用 で き る 方 策 と し て, 触媒 式 ア
炭化水 素の30% てい どは除去され る。
フ タ ー バ ー ナ ー を採 用 し , 6種 類 の試 作 品 に つ い
② アフ ターバ ーナー方式
て実 車 ス テ ト を 行 な っ た。 そ の 結 果 2社 の 製 品 を
未燃焼 ガスを再燃焼す る方式 で,火炎式 と触媒
採 用 し , 庁 用 車 <53 台 > に 取 り つ け , ま た 市 民 有
式 とある。
志 の 車 に 1 台 5,
000 円 の 助 成 金 を 交 付 し て 浄 化 装
③ マニホールド空気噴 射方式
置の取付を推進す るなど,環境浄化 を図る運動を
排気弁近 くの燃焼 を利用 するため二 次空気 を排
行なっている。
気弁近 くに噴射す る。
運輸省も「道路運送車両に基づく保安基準」によ
っ てー 酸 化 炭 素 に 対 す る規 制 を 実 施 す る こ と に な
表7
自 動 車 走 行 台 数 <上 段 > と
り ,1967 年 以 降 に 生 産 さ れ る 自 動 車 は 一 酸 酸 化 炭
一 酸 化 炭 素 濃 度 <下 段 >
素の排出濃度 を3%以下に規 制し,その規制は順
次 強化 され る こ とに な っ てい る。 本 市 で 採 用 し た
浄 化 装 置 は , 一 酸 化 炭 素 を 2% 以 下 に 規 制 す る こ
とを 条 件 と し て い る。
今 後 自動 車 の 普及 率 は 向 上 す る で あ ろ うか ら, 車
両 の 安 全 対 策 と 同 様 に 排 気 ガ ス の浄 化 対 策 に つ い
て も万 全 を 期 す る よ うメ ー カ ー側 に 要望 し た い 。
ス ピ ー ドや 外 観 を き そ う前 に, 排 気 ガ ス の浄 化 を
き そ っ て も らい た い も の で あ る。
横 浜 市 の大 気 汚 染 の 現 状 は 川 崎 市や 大 阪 市 に 比 較
して,高濃度 の出現率が多いこ とはないが,臨海
地 帯 の 汚 染 濃 度 が 年 々 増 加 し て き て い る の で, 市
民 の 健 康 保 護 の 観 点 か らす る と限 界 に近 くな っ て
い る で あ ろ う 。公 害 対 策 基 本 法 に も と づ く環 境 基
準 の 制 定 に よ っ て , 環 境 悪 化 の防 止 を 期 待 す る も
の で あ る。
<公害 センター副主幹>
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