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マイクロトラクター
別紙2 プロジェクト名 次世代超低侵襲内視鏡治療の実現へ向けた高性能医療機器の開発(22 R5002) 研究背景 (研究背景) 研究目的 内視鏡手術については、現在、外科系の腹腔鏡下手術と内科系の消化器 及び目標 内視鏡治療の二つが存在している。これら二つの系統はこれまで独自に 進化をとげてきたため、現在では、スコープ、処置具はもとより、それ らを使うテクニックに至るまで、まったく違ったものになっているとい う状況である。これら別々の技術体系を一つのものに統合し、患者へよ りストレスの少ない治療を提供する次世代超低侵襲内視鏡手術を実現す るために、この統合の過程で登場する新しい製品が求められている。 (研究目的及び目標) このため、私どもは、地域でトクセン工業株式会社、株式会社ハイレッ クスコーポレーションが行っている技術と大阪大学が研究しているこの テーマについて共同で研究することにより、次のような事を研究目的と して研究開発を実施した。一つ目は、三次元的に展開して安定した内視 鏡視野を確保するための「3次元リトラクター」の開発、二つ目は、従 来のフレキシブル内視鏡鉗子を外科で使っている手術道具のレベルまで 高性能化し、手元操作で先端部分を 100%コントロールできる「完全 ローテイト鉗子」の開発である。なお、富士フイルム株式会社及び山科 精器株式会社に、研究開発及び製品化についての具体的な助言・協力を 得た。 成果概要 本研究開発により、次のような成果を得ることができた。 ①3次元リトラクター リジッド Cocoon Cocoon 形状をとりながら全体が硬いリ ジッドタイプ。非常に細いわりにしっか りと内臓を圧排することが出来るため、 外科手術、とくに最近普及が著しい単孔 式手術での応用を検討中。 マイクロスネーク サークル型 マイクロスネーク ループ型 マイクロスネーク構造を有するもので、主に食道や大腸などの内科すな 1 わち消化器内視鏡領域での使用を検討中。 フレキシブル Cocoon 真のフレキシブル Cocoon には未到達で あるが、中心線上に可動要素を有するタ イプの物はオーバーチューブを利用して NOTES に特化して適用を検討中。 なお、これら一連の開発に関連して、3 件の特許を出願した。 本研究により、これらの研究成果物を得ることができたが、製品化、事 業化に向けての全体的な課題としては、先ず全体構成としてキー部材の リトラクタ部だけで無く、導入部であるコイルチューブ、操作部である ハンドルの設計、製造もしくは購入が必要となる。これについては、 ENGINE 参画企業のネットワークを活用して解決して行きたい。ディ スポーザブルへの取り組みについては 今後、既存製品への組付け評価 後検討予定とし、研究開発の進捗を踏まえ、量産に必要な設備等の検討 を開始する予定である。 ②完全ローテイト鉗子 多条多層巻き構造で、完全ローテイトのケーブルを実現でき、製品に近 い形のプロトタイプの開発に成功したが、課題も残る。本研究により、 このような研究成果物を得ることができた。市場は、鉗子の回転させる ことへの意識は強いが、精密に制御するに至っていないため、できるだ け早く市場へ参入できる方法の選択を考えていきたい。 連絡窓口 富士フイルム株式会社 フェロー 阿賀野 俊孝(総括事業代表者) 連絡先 tel 0465-85-2120 fax 0465-85-2104 大阪大学大学院医学系研究科 プロジェクト ENGINE 事務局 中島 清一 連絡先 tel & fax 06-6876-0550 (注)成果報告書(概要版)は A4 用紙1~2ページ程度とする。 2