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文化的資源を活用した城内まちづくり計画(概要版)
NO.1
歴史を展き(ひらき)、文化を拓く(ひらく)
“まちはミュージアム”の創造
プロローグ
計画策定にあたって
第1章
城内とは
【まちづくりの方向性】
【目的及び検討の範囲】
①旧大島邸の移築保存をきっかけにした、まち
本計画は、城下町の風情が色濃く残る城内地区
なか観光、大島小太郎の物語による歴史文化
において、文化的資源及び遊休資産を活用し、ま
を基点とした交流づくり、既存の文化・観光
ちの魅力向上を図る全体構想及び構想を推進する
資源の再編集・利活用
個別事業の基本計画を策定することを目的とする。
②近世城下町、近代産業都市、文化観光都市の
また、地域の資源“宝”を磨き、つなげ、地域
複層する3つの時代を活かしたまちづくり
の活性化を図る“唐の津風景街道”構想の一環と
③人口減尐、高齢化を見据えた、協働型のまち
して、地域づくりのモデルとなることを目指す。
づくりとまちの担い手づくり
〈計画の範囲〉
(1)まちの現状と可能性に関する調査・分析
【まちづくりの全体的な課題】
(2)コンセプト(計画の理念)の設定
①旧大島邸の復原及び有効活用
(3)事業基本計画の策定
②既存の文化的資源の魅力向上と有効活用
○旧大島邸の復原及び利活用に関すること
③唐津焼の有効活用
○文化施設及び遊休地等の利活用に関すること
④遊休地の有効活用
○文化的資源相互のネットワーク化に関すること
⑤文化施設を相互につなぐ交流機能の強化
⑥文化施設の市民協働による経営
【事業の整理】
計画に位置づける事業は、緊急
性、期待される効果、空間的、景
観的重要性などを踏まえ、工程別
に、「中核事業」「重点事業(先
導的事業)(課題事業)」に分け
て整理する。
中核
事業
重
点
事
業
・計画策定の契機となった旧大島邸
の復原及び利活用に関する事業
・計画策定後すみやかに推進
先 ・重点事業のうち、優先順位を決め、
導
先導的に取り組むことによって、
的
効果が期待できる事業
事 ・計画策定後すみやかに推進
業
・計画コンセプトに合致し、かつ、
課
まちづくり上必要とみとめられる
題
事業で、今後検討を要する事業
事
・今後、引き続き検討を進め、取り
業
扱いについて方針を定める
■“まちはミュージアム”の空間イメージ
第3章
事業計画-1 中核事業
-旧大島邸の復原及び利活用事業計画-
第2章 コンセプト
【コンセプト】
まちの将来像を「10年後も、100年後も、住み
たくなる、歩きたくなる、また来たくなる ま
ち」とし、計画コンセプトは、
『歴史を展(ひら)き、文化を拓く
“まちはミュージアム“の創造』
とする。
城内を一つのミュージアムと見立て、文化的資
源をミュージアムを構成する資源として活かした
プログラムにより、市民が歴史や文化に誇りを持
てる環境の創造と、来訪者が魅力を持てる空間の
創造、さらには、新たな文化・価値を開拓してい
くことを目指す。
■ミュージアムの空間構成
城内を1つの美術館や博物館などの“ミュージアム”
と見立て、空間を構成していく。
■ミュージアムのテーマとなる物語
庭から建物を見る
城内地区にある文化的資源を、ミュージアムの空間を
構成する資源として活かし、3つの物語性(テーマ)
のあるプログラムを生み出す。
物語1
物語2
物語3
複層する
3つの時代
まち並みや風景
心の散歩道
唐津らしい文化や匠
の技術、先人の精神
■まちはミュージアムの創造のステップ
ハード事業及びソフト事業を段階的に進めつつ、各文
化施設相互の連携や情報発信、担い手づくりなどを併
せて進めていく。
旧大島邸
( 遊休地の活用)
バスセン タ ー、
駅など
河村
美術館
旧老人福祉
セン タ ー跡地
唐津
城
旧唐津
銀行
■“まちはミュージアム”の事業計画のつくり方
地域の宝を磨くことによる
「感動の場づくり」、
“まちはミュージアム”
人や資源をつなぎ新しい交流を
生み出す「交流の物語づくり」、
「協働の担い手づくり」
を視点に置き、事業計画をつく
る。
十五畳大座敷
【活かすべき3つの資源】
○匠の技が凝縮された旧大島邸の空間
○近代化に功績を残した大島小太郎の物語
○遊休地を活かしたまちの結節点の創出
【利活用コンセプト】
近代化のシンボルから、
歴史を展(ひら)く交流の結節点へ
明治26年に建造された旧大島邸は、唐津銀行
創設などで知られる大島小太郎の邸宅である。
旧大島邸を“まちはミュージアム”における情報
発信ギャラリーと位置づけ、成熟した文化観光都
市へ新たな進化を図ろうとする唐津市の文化交流
の結節点としての利活用を図る。
【利活用の基本方針】
〈1.施設の3つの機能〉
①大島小太郎の起業家精神と近代和風住宅の文
化的価値を学べる空間
②文化を学び、活動を通して交流できる空間
③市民交流やまちなか観光の結節点としてサー
ビスを提供できる空間
〈2.運営方針〉
①市民協働の運営と経営を目指す
②近隣の文化施設等との連携による運用を進め、
相乗効果を目指す
③新しい文化活動やソーシャルビジネス等の場
の創出を目指す
【復原候補地】
三の丸地区(南城内およ
び北城内)のほぼ中央に位
置し、点在する文化的資源
をつなぎ、まちの交流結節
点となりうるポテンシャル
を有している南城内歴史文
所有者/
化ふれあい公園(仮称)整 唐津市土地開発公社
備事業用地を候補地とする。面積/
5,699.28㎡
なお、建築にあたっては、都市計画/
保存部材を可能な限り再使 用途地域:第1種住居地域
用することが望ましい。
■利活用イメージ
○大島小太郎の展示
○飲食・ギャラリー
○まちづくり交流
○学習活動
○年中行事
○和の婚礼
○茶会等文化活動
○野点、観月会
など
文化的資源を活用した城内まちづくり計画(概要版)
第4章
NO.2
事業計画-2 重点事業 ・先導的事業 ・課題事業
先導的事業-1
課題事業
①城内景観の保全と仕組みづくり
歴史的景観や自然景観の保全への取組、空地・
空家対策 など
唐津城天守閣魅力向上事業計画
~唐津が凝縮されたまちのランドマークへ~
天守閣のさらなる魅力向上につながるリニュー
アルプランを提案し、市民主体で構成する「まち
はミュージアムの会(第5章参照)」と行政が協
働で、唐津の魅力を発信するまちのランドマーク
の創出に取り組む。
■課題
○眺望の魅力を活かした集客と情報発信
○唐津城で市内観光の情報を集約発信
○天守台広場の積極的な活用による魅力強化と情報発信
○唐津城、舞鶴公園のエリア全体のデザインの統一
○市民の柔軟な利用のための運営管理の仕組みづくり
○ボランティアをはじめとする市民とのふれあいの形成
○入館者増に向けた多様な取り組みをした場合の維持管
理費など採算ベースの検討
先導的事業-2
■取り組み内容
①市民学芸員等の育成による情報発信
市民学芸員等の育成による展示に対する企画提案、イ
ベント等による“まちはミュージアム”の情報発信、
ガイド、クリーンアップ活動などの実現 など
②天守閣の機能・魅力UP
協働による天守閣のゾーンの再構成、市民活動ゾーン
の創出など
③ビジターセンターの創出
市民活動ゾーンの創出(1F)と市民による展示等の企
画立案、協働による4Fリニューアル、展望所を活用し
た夕日スポットづくり など
④舞鶴公園活用による情報発信
イベント等による情報発信など
河村美術館魅力向上事業計画
~唐津の芸術をたしなむ美術館へ、情報発信と唐津焼の活用~
財団法人河村美術館との連携による、情報発信
の強化や、懸案である市所蔵の唐津焼の活用など
により、市民、観光客に親しまれる美術館への
ニューアルを図る。また「まちはミュージアムの
会(仮称)」などにより、美術館を応援する市民
活動の展開へつなげる。
■課題
○来館者数の増加策、市内からの来館者の掘り起し
○幅広い層に来館してもらうための企画づくり
○収入UP(リピーターの確保入場料収入以外の確保)
○唐津焼の展示について、河村美術館での当面の展示
活動の可能性を検討
■取り組み内容
①人材育成
市民学芸員によるガイド、企画支援、情報発信などを
担う市民学芸員の育成 など
②常設展示の魅力UP
市との協働による唐津焼展示(暫定展示)、作品解説
の工夫、ギャラリートーク(作品解説)など
③魅力の多様化
コンサート(継続実施)、休憩コーナー、貸ギャラ
リー、市民ギャラリー、図録等の販売、他施設との連
携による共通鑑賞券の導入 など
④情報発信
市の広報などによるPR、近隣施設へのポスターの掲
示(館のPR) など
②まちなかパーク(駐車場)&ウォーク(歩く)、 ⑥唐津城、舞鶴公園のバリアフリー化
天守閣のバリアフリーの推進、東城内駐車場
ライド(自転車)
からのバリアフリー化
など
主要駐車場を拠点にしたまち歩きガイドツアー
⑦旧運輸省職員宿舎貸付跡地の利活用
やレンタサイクル など
石垣と連動した利活用の検討
③ポケットパーク・児童公園の利活用と
“セントラルパーク”(緑地帯)構想
時の太鼓、旧唐津藩藩校中門などの公園空間づ
くりの見直し など
④石垣の散歩道の利活用と海を感じる
スポットづくり
石垣の散歩道の物語づくり など
旧大島邸
第5章
“まちはミュージアム”の推進体制
第6章
ブランディング・情報発信
資源をつなぐ仕掛けづくり、物語を楽しむ空間
づくり、ミュージアムとしての統一した情報発信
等に取り組む。特に人材育成に重点的に取り組ん
でいく。
旧高取邸を核に、唐津城から西ノ門までの城内
地区を東西につなぎ、さらに、城内地区と西の浜
とを結ぶ軸である石垣の散歩道の魅力向上を進め
るため、民間活力による旧老人福祉センター跡地
の活用を計画する。
■課題
○建築物の解体と解体後の利用方針の検討
○民間活力による整備の検討
■土地整備の手法(案)
・市の財政負担が生じない手
法として、条件を付して民
間への土地販売行う
・用途条件は、「海」に関す
る事業、広場としての事業、
教育に関する事業のいずれ
かとする
・整備条件として、南側道路
から海が見えるよう、建物
を配置すること
・建物の外観は、城内地区の景
観や雰囲気に沿うものとする
商業施設
(飲食等)
連携
旧高取邸
まちは
ミュージアムの会
(仮称)
河村
美術館
市民協働を進めるため、市民主体の「まちは
ミュージアムの会(仮称)」を立ち上げ、関係機
関・団体、自治会などと連携し、文化施設や商業
施設の連携の促進、イベントの企画立案、ミュー
ジアム全体のコーディネート、情報発信などに取
り組む。
市は、市民活動と市の事業との連動、会の立ち
上げ支援などに取り組む。
○一日/年間パスポートの販売、スタ
ンプラリー、建築ガイドツアーの開催
など
旧老人福祉センター跡地活用事業計画
~民間活力による遊休地の利活用~
⑧休眠民間ビルの利活用
NTTビルの民間活力による唐津城の眺望ス
ポットとしての利活用、まちはミュージアムの
ゲート機能としての利活用など
唐津城
①資源をつなぐ仕掛けづくり
先導的事業-3
⑤町田川、二ノ門堀の魅力づくり
散歩道としての空間づくり、案内サイン等の
整備、水環境改善活動など
旧唐津
銀行
イベントの企画・運営、
開催支援、連携コー
ディネート、情報発信、 曳山
環境保全、人材育成
展示場
など
その他
文化資源
西ノ門館
埋門ノ館
■「まちはミュージアムの会(仮称)」の取り組み
■“物語を楽しむ空間づくり”のツアーイメージ
城下町、唐津焼、近代産業都市、唐津くんち、自然の
テーマに沿った物語をつくり、ツアーを展開する。
テーマ
A)テーマ別ツアー
B)テーマ横断型ツアー
城下町
○唐津城ビュースポットをめぐる旅
○唐津まちなか健康ウォーキング(町田川~唐津
城周辺~西の浜など)
唐津焼
○唐津焼と唐津の食文化を堪能する旅
○唐津城内大茶会(唐津城、旧大島邸、旧高取邸、
埋門ノ館、公園など)
○1 時間 で唐津が
わかるツアー
○ 2 時 間で 唐津を
楽しむツアー
○ 6時 間 で 唐津を
味わうツアー
②物語を楽しむ空間づくり
○ツアー開発、小路の復活、サイン整備 など
③食とのコラボレーション
海との
連続性
○食に関する情報発信の強化、歴史・文化資源を活用した食
文化体験の機会の創出 など
④ミュージアムとしての情報発信
○マップ等の共通PRツールの制作・活用、四季折々のイベン
トやまち全体をフィールドにした定例化イベントによる情
報発信 など
海の見える
空間形成
石垣との
連続性
⑤人材育成・活用
○人材育成、人材の活用による情報発信・創造
(観光協会によるコーディネートを想定)
近代
産業都市
○耐恒寮の物語や大島小太郎と近代化を訪ねる
旅
○辰野金吾や吉田吉次郎棟梁の建築をめぐる旅
○青木繁をめぐる旅
唐津
くんち
○唐津くんち曳山コース散策と曳山展示場、西ノ門
館めぐり
○くんち料理とおもてなしを学ぶ教室
自然
○唐津まちなか健康ウォーキング(町田川~唐津
城周辺~西の浜など)
○西の浜でマリンレジャー体験
○江戸期の唐津と
明治期の唐津、
1日で2つの時
代旅行を楽しめ
るツアー
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