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11_(参考)用語解説(PDF:589KB)

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11_(参考)用語解説(PDF:589KB)
用 語 解 説
<あ行>
亜 硝 酸 態 窒 素 ( NO 2 -N)
1)
亜硝酸の形態をした窒素のこと。硝酸化成作用の過程で硝化細菌などの働きによりアン
モニア態窒素から生成され、さらに硝酸化作用が進むと硝酸態窒素となる。
アルベド
2 6 ,3 1 )
地表面が太陽光を反射する割合であり、蒸発散量を検討する際のデータとなる。
暗渠排水管
26)
土壌中の水を集めて排水するため、土壌中に埋設される管で、水を管中に取り込むため
に孔があいている。
ア ン モ ニ ア 態 窒 素 ( NH 4 -N)
1)
アンモニウム塩の形態をした窒素のこと。水中のアンモニア態窒素は、水の汚染指標と
して重要であり、水系におけるアンモニア態窒素の存在は、近い過去に、し尿(ふん尿
を含む)生活排水、肥料、工場排水等による汚染のあった可能性を示す指標ともなって
い る 。な お 、ア ン モ ニ ア 態 窒 素 は 、酸 化 さ れ る と 亜 硝 酸 態 窒 素 を 経 て 硝 酸 態 窒 素 と な る 。
育苗
35)
のり類の芽を育成する作業のこと。干出時間の調整、網洗い、網の展開、冷凍入庫等の
作業を行う。
浮魚類
36)
海の表層あるいは中層に生活する魚類の総称。
栄養塩類
2)
植物の生育に必要な無機態の塩類のことで、窒素、リン、ケイ素等が塩類の形で摂取さ
れるもののこと。これらの栄養塩類が水中で増加することを富栄養化と呼ぶ。
塩化物イオン濃度
3)
塩 化 物 イ オ ン と は 、 塩 化 物 イ オ ン (Cl - )の 形 で 存 在 し て い る 塩 素 の こ と で あ り 、 塩 化 物
イオン濃度はその量を表す。
塩分
3)
海 水 に 溶 け 込 ん で い る 塩 類 を 表 し た も の 。 海 洋 の 平 均 的 な 塩 分 は 35 で あ り 、 こ れ は 、
1kg の 海 水 中 に 35g の 塩 類 が 含 ま れ る こ と を 示 し て い る 。 塩 分 を 構 成 し て い る 主 な 物 質
としては、塩化ナトリウムがほとんどで、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウムなどがあ
げられる。
Laeq(Equivalent continuous A-weighted sound pressure Level)
4)
等価騒音レベルのこと。自動車からの騒音のように時間的に大きく変動する騒音レベル
を 評 価 す る た め に 考 案 さ れ た 指 標 の ひ と つ 。 単 位 は デ シ ベ ル ( dB)。 道 路 交 通 騒 音 の 測
定 結 果 を 評 価 す る に あ た っ て 、2000 年 度 か ら は 、環 境 基 準( 環 境 基 本 法 )及 び 自 動 車 騒
音の限度(騒音規制法)ともに、沿道の住民がどの程度の騒音レベルにどれ位の時間曝
露されていたのかをエネルギー的に評価できる等価騒音レベル(物理的な指標)を用い
参考-139
ることとなった。
<か行>
海草
3)
海域に生育する種子植物のことで、海産の水草である。我が国で最も一般的な海草はア
マモである。アマモの群落はアマモ場と呼ばれ、魚介類の生息・繁殖場として重要であ
る。
海藻
3)
海産の「藻類」のことである。海には種子植物も少ないながら存在するが、それを指す
場 合 は 「 海 草 ( う み く さ )」 と し て 区 別 す る こ と が 多 い 。 食 用 と し て 重 要 な も の が あ る
ほか、海藻の大きな群落は藻場と呼ばれ、魚介類の生息・繁殖場として重要である。
37)
カオリン
粘土の構成鉱物で、長石等のケイ酸塩が変質して生じるカオリンナイトを主成分とする。
濁度の標準液に用いられる。
化 学 的 酸 素 要 求 量 ( COD)
2)
化学的酸素要求量は、海水や河川の有機汚濁物質等による汚れの度合いを示す数値で、
水中の有機物等汚染源となる物質を過マンガン酸カリウム等の酸化剤で酸化するとき
に 消 費 さ れ る 酸 素 量 を mg/L で 表 し た も の 。 数 値 が 高 い ほ ど 水 中 の 汚 染 物 質 の 量 も 多 い
と い う こ と を 示 す 。 COD と は Chemical Oxygen Demand の 略 称 で あ る 。
殻頂期幼生
38)
D 型幼生の後に、殻頂が突出した幼生期の名称。
殻胞子
38)
のり類の糸状体から放出されてのり網に付着する胞子のこと。殻胞子が発芽してのり類
の葉体となる。
ガーゼ法
5)
飛来塩分量の測定方法のひとつ。調査地点にドライガーゼを一定時間設置し、付着した
飛来塩分を採取する方法をいう。このほかの飛来塩分量調査方法としては、土研式タン
ク法がある。
含水比
3) 6)
底質中の固形分に対する水分の重量比のこと。物質に含まれる水分の割合を示したもの。
球形分離浮性卵
39)
卵 の 形 状 が 球 形 で 、1 個 ず つ 分 か れ て 産 み だ さ れ 、自 然 状 態 で 水 中 に 浮 遊 す る 卵 の こ と 。
共同漁業権
40)
一定地区の漁民が、一定の漁場を共同で利用して営む漁業権で、漁業協同組合又は漁業
協同組合連合会が権利者となり、組合員は漁業協同組合が制定する漁業権行使規則に基
づいて漁場で漁業を行う。
参考-140
許可漁業
41)
漁業を営むために、農林水産大臣又は都道府県知事の許可を必要とする漁業。
強熱減量
2)
蒸 発 残 留 物 を 強 熱 ( 600±25℃ で 約 30 分 間 ) し た と き に 揮 散 す る 物 質 を い い 、 主 に 有 機
物質の量を示す。蒸発残留物と強熱残留物の濃度の差を強熱減量の値としている。
ギルド
33)
同一の栄養段階に属し、ある共通の資源に依存して生活している複数の種または個体群
のこと。
凝 集 (効 果 )
30)
コロイド粒子が集まってより大きな粒子になることを凝集といい、無機塩などの電解質
や 高 分 子 物 質 の 少 量 の 添 加 に よ っ て 生 じ る 。 正 電 荷 の コ ロ イ ド ( 粘 土 粒 子 )の 存 在 す る
淡水中に、高い電解質成分(海水)が加わることによって、粘土の粒子が塊として溶液
から沈殿する現象が典型的である。
漁獲努力量
41)
単位努力当たり漁獲量ともいう。漁獲努力の単位量当たりの漁獲量のこと。資源状態を
判定する 1 つの目安で、単位努力は漁業種類によって異なる。例えば、底びき網では曳
網回数など。
漁獲努力量当たり漁獲量
42)
漁 獲 対 象 物 を 漁 獲 す る た め に 投 入 さ れ る 資 本 、労 働 等 の 投 入 量 。具 体 的 に は 漁 船 の 隻 数 、
漁具数、操業回数(日数)等で表す。
魚卵・稚仔魚
2)
魚卵は魚の卵をいい、稚仔魚は発育初期の魚の総称である。卵から孵化し各ひれが完成
するまでを仔魚期と呼び、この期間の魚を仔魚という。全てのひれを完成した後も、体
の各部の比率、色彩、生態などが成魚とは著しく異なる時期を稚魚期と呼ぶ。
区画漁業権
40)
一定の区域内で水産動植物の養殖業を営む権利。養殖の目的である水産動植物を当該水
面より逃がさないよう一定水域内に保有するための区画のしかたにより、3 種類に分類
される。
クロロフィル a
2)
植物プランクトン等に含まれる葉緑素系色素の一つ、海水中のクロロフィル a を測定す
ることにより、植物プランクトンの相対的な量を推定できる。
クロロフィル蛍光強度
7)
クロロフィルは、植物が光合成を行う際の光エネルギーを吸収するためにもっている化
学物質であり、光を吸収すると蛍光を発することが知られていることから、水中のクロ
ロフィル蛍光強度は、植物プランクトン量を示す指標となる。
ケイ酸
3)
参考-141
ケイ酸とは、ケイ素と、酸素、水素との化合物の総称であり、地球のマントルや地殻、
岩石の主成分である。地球では、地殻の形成過程に多種多様なケイ酸塩鉱物が生成され
てきている。地表付近においては生物もケイ酸塩の生成に寄与しており、植物プランク
トンの一種である珪藻はケイ酸塩からなる被殻を作り出す。深海の沈降物は主に珪藻の
被殻からなっている。
コア
3)
ボーリングや柱状採泥で採取した円柱状のサンプル(土や岩石片)のこと。
恒流
6)
海域に存在する流れの成分の中で、規則正しい往復流として変化する潮流以外の流れの
こ と 。 海 流 ( 潮 位 の 変 化 に 伴 う 周 期 性 の 流 れ )、 海 浜 流 ( 砕 波 に よ る 汀 線 付 近 の 流 れ )、
潮 汐 残 差 流 ( 地 形 変 化 に よ る 潮 流 の 偏 流 )、 吹 送 流 ( 風 に よ る 流 れ )、 密 度 流 ( 淡 水 や 温
水の流入、比重差の異なる水塊の接触に伴う流れ)などが該当する。
コドラート法
2) 8)
生 物 相 を 代 表 す る 場 所 に 一 辺 が 10~ 25cm の 方 形 枠 を 置 き 、 枠 内 の 生 物 を す べ て 採 集 す
る 方 法 を い う 。採 集 し た 付 着 生 物 は 10% ホ ル マ リ ン で 固 定 し 、種 別 個 体 数 を 計 数 し 湿 重
量を測定する。
コリオリパラメータ
29)
地球の自転の影響により、北半球では物体の進行方向に対して左から右向き(南半球で
は 右 か ら 左 向 き ) に 働 く 力 の こ と を コ リ オ リ 力 と い う 。 コ リ オ リ 力 (F )は 、 F =2ω sin
φ ・ v で 表 さ れ 、 2ω sinφ は f と 表 記 し 、 コ リ オ リ パ ラ メ ー タ と 呼 ぶ 。
な お 、 ω は 角 速 度 ( 地 球 が 自 転 す る 角 度 の 変 化 ) で あ り 、 ω =2π /day =0.729×10-4 ラ
ジアン/秒 と な る 。
コロニー
34)
集団営巣地のこと。
昆虫類
3)
昆虫類とは、節足動物門昆虫綱に属する動物のことをいう。昆虫は硬い外骨格をもった
節 足 動 物 の 中 で も 、特 に 陸 上 で 進 化 し た グ ル ー プ で 、ほ と ん ど の 種 が 陸 上 で 生 活 す る が 、
淡水中に生活するものも若干あり水生昆虫(水棲昆虫)とよばれる。世界では現時点で
80 万 種 以 上 が 知 ら れ て お り 、現 在 知 ら れ て い る 全 生 物 種 の 半 分 以 上 は 昆 虫 で あ る 。未 記
載 種 を 含 め る と 100 万 種 を 超 え る と い わ れ て い る 。
コンピュータ・グラフィクス法
9)
景観の予測評価手法のひとつ。コンピューターを用いて地形、植生、構造物(既存のも
の、事業により新たに出現するもの)を全て作画する手法をいう。再現性は、コンピュ
ータの性能や作画手法によって大きく左右される。コンピュータ上に必要なデータが入
力 さ れ れ ば 予 測 は 計 算 処 理 の み で す む こ と か ら 、 眺 望 地 点 の 数 が 多 い 場 合 ( 道 路 等 )、
概略的な予測、仮想視点からの予測、複数案の比較等を行う場合に有効である。
参考-142
<さ行>
採水法(植物プランクトン)
2)
採水器を使用して所定の水深に分布するプランクトンを水とともに採集する方法をい
う 。 採 水 量 は 、 富 栄 養 化 の 進 ん だ 水 域 で は 50~ 100mL、 一 般 に は 0.5~ 1 L、 貧 栄 養 の 水
域 で は 10L 以 上 が 必 要 な 場 合 も あ る 。
採苗
38)
貝殻に付けた糸状体から殻胞子を放出させ、のり網に付着させる作業のこと。
朔望平均干潮位
6)
朔(新月)および望(満月)の日から 5 日以内に現れる、各月の最低低潮面の平均値を
示す。
朔望平均満潮位
6)
朔(新月)および望(満月)の日から 5 日以内に現れる、各月の最高満潮面の平均値を
示す。
酸化還元電位
3)
酸化還元電位は、底質中の有機物の酸化または還元のし易さを示す値である。底質が、
好気的なのか、嫌気的なのかを表す尺度。
仔魚
36)
ふ化直後から卵黄を吸収し魚体が形成される過程でその種特有の形質が完成していな
い期間の魚のこと。
施設機能診断
10)
公共施設の機能保全コストを最小に抑えながら施設の長寿命化を図ることを目的とし
て、現状の劣化状況や機能の発揮状況を診断し、将来の劣化状況を予測すること。
臭気指数
3)
臭気指数とは、臭気濃度の大小をより直感的に理解できるように、臭気物質の濃度を人
間 の 感 覚( 知 覚 強 度 )に 合 う よ う に 対 数 で 表 示 し た も の で あ る 。測 定 は 、官 能 試 験 法( 人
間の嗅覚による判定)によって行われる。
主要4分潮
6)
分 潮 の う ち 振 幅 の 大 き い 4 つ の 分 潮 の こ と を い い 、M 2 分 潮( 主 要 太 陰 半 日 周 期 )、S 2 分 潮
( 主 要 太 陽 半 日 周 期 )、 K 1 分 潮 ( 日 月 合 成 日 周 潮 )、 O 1 分 潮 ( 主 太 陰 日 周 期 ) を 主 要 4 分
潮という。
・ M2 分 潮 ( 主 太 陰 半 日 周 期 )
11)
月 の 起 潮 力 に よ る 約 半 日 周 期( 12.42 時 間 周 期 )の 波 。有 明 海 に お い て 最 も 大 き な 振 幅
を 示 す 分 潮 。通 常 1 日 に 2 回 の 干 満 が あ り 、そ の 時 刻 が 1 日 に 約 50 分 遅 れ る の は 、こ
の M2 分 潮 が 卓 越 し て い る か ら で あ る 。
・ S2 分 潮 ( 主 太 陽 半 日 周 期 )
11)
太 陽 の 起 潮 力 に よ る 約 半 日 周 期( 12.00 時 間 周 期 )の 波 。有 明 海 に お い て M 2 分 潮 に 次 い
で 2 番 目 に 大 き な 振 幅 を 示 す 分 潮 。こ の S 2 分 潮 と M 2 分 潮 が 同 位 相 に な っ た と き に 大 潮
参考-143
が起こり、逆位相になったとき小潮が起こる。
・ K1 分 潮 ( 日 月 合 成 日 周 潮 )
11)
月 お よ び 太 陽 の 起 潮 力 に よ る 約 1 日 周 期 ( 23.93 時 間 周 期 )の 波 。
・ O1 分 潮 ( 主 太 陰 日 周 期 )
11)
月 の 起 潮 力 に よ る 約 1 日 周 期 (25.82 時 間 )の 波 。 月 は 27.32 日 の 周 期 で 天 球 上 に 描 く
軌道上を1周し、この間に赤道上と回帰線上を 2 回ずつ通過する。月が赤道上にある
ころは振幅が小さく、回帰線上にあるころは振幅が大きい。
硝 酸 態 窒 素 ( NO 3 -N)
13)
硝酸塩の形態をした窒素のこと。硝酸化成作用の過程で硝化細菌などの働きにより亜硝
酸から生成される。水中の硝酸態窒素は、主としてたんぱく質などの分解によって生じ
たアンモニア態窒素が、硝化細菌などの作用によって酸化される際の最終生成物である。
植生調査
8) 12)
植生調査とは、安定した相観、環境・立地条件等が均質な場所に方形区を設置し、植物
社 会 学 的 調 査 法 ( Braun-Blanquet,1964) に 基 づ い て 、 方 形 区 内 の 各 階 層 ( 高 木 層 、 亜
高木層、低木層、草本層)に出現する植物種の被度・群度を記録する。また、必要に応
じて群落断面模式図を作成し、写真撮影も行う。なお、方形区の面積は植生の高さより
やや長い距離を調査区 1 辺の長さの目安にする。
植物社会学的調査
13)
植 物 社 会 学 と は 、 植 物 社 会 の 組 成 ・構 造 ・ 発 達 ・ 生 態 お よ び 立 地 条 件 や 人 間 の 干 渉 と の
多様な相互関連について総合的に研究する生物学の一分野であり、植生調査のベースと
なっている。植物社会学的に決定された現存植生図は、土地利用・自然保護等に対して
の基礎図ともなる。
植物プランクトン
2)
プランクトンのうち、無機化合物(二酸化炭素、重炭酸塩など)だけを炭素源とし、無
機化合物または光をエネルギー源として生育する生物の総称である。植物プランクトン
の種類としては、珪藻類、藍藻類、渦鞭毛藻類などがある。
シルト
8)
シ ル ト ( silt) と は 、 砂 よ り 小 さ く 粘 土 よ り 粗 い 砕 屑 物 の こ と 。 日 本 工 業 標 準 調 査 会
(JISC)で は 、 土 粒 子 径 の 範 囲 が 0.005~ 0.075mm の も の を シ ル ト と し て い る (JIS A 1204
土 の 粒 度 試 験 方 法 )。
自由漁業
41)
誰 で も 自 由 に 営 め 、農 林 水 産 大 臣 又 は 都 道 府 県 知 事 に よ る 免 許 、許 可 な ど が 不 要 な 漁 業 。
スケッチパース法
9)
景観の予測評価手法のひとつ。主な眺望地点からの完成予想図を透視図法(スケッチパ
ース)によって描く方法をいう。透視図法はフォトモンタージュ法に比べて再現性の面
で劣るが、景観の状況、視野範囲を自由に設定できる利点をもつ。
ストレーナ
26) 31)
参考-144
地 下 水 を 井 戸 の 中 に 取 り 込 む た め 、 孔 等 を 開 け て 加 工 し た パ イ プ ( 塩 ビ 管 、 鉄 管 )。
43)
成魚
性的に成熟した状態のこと。
生態系を特徴づける上位性、典型性、特殊性
2)
環境影響評価法に基づく基本的事項として示された考え方。生態系に対する環境影響評
価は、上位性、典型性、特殊性の視点から注目される生物種・群集を選定し、実施する
こととされている。
・ 上 位 性 (種 )
2)
生態系を形成する生物群集において栄養段階の上位に位置する種をいう。
・ 典 型 性 (種 )
2)
生態系の中で生物間の相互作用や生態系の機能に重要な役割を担うような種・群集、
あるいは生物群集の多様性を特徴づける種や生態遷移を特徴づける種をいう。
・ 特 殊 性 (種 )
2)
特殊な環境や特異な場の存在に生息を強く規定される種・群集をいう。
植物相と動物相
2)
ある地域に生育・生息する全ての生物種をリストアップして表示したものを生物相とい
い、植物を対象とした場合は植物相、動物を対象とした場合は動物相という。
センサス
14)
調 査 対 象 を あ る 方 針 に よ っ て 抽 出 し て 調 査 を 行 う 「 抽 出 調 査 」、 あ る い は 「 標 本 調 査 」
に対して、すべての対象を調査する「全数調査」を指して「センサス」と言うのが一般
的である。
Z0
27)
最 低 水 面 か ら 平 均 水 面 ( MSL)ま で の 高 さ 。 最 低 水 面 と は 、 港 の 潮 高 の 基 準 面 で あ り 、 海
図の水深基準面と一致する。平均水面とは、港の長期間の潮高を平均して得られる面。
全 窒 素 ( T-N)
15)
全窒素とは、水中に含まれる無機態窒素と有機態窒素の合計量を示すもの。水の富栄養
化の程度を表す指標の一つであり、富栄養化のおそれのある湖沼および海域について、
環境基準および排水基準が定められている。なお、無機態窒素とは、アンモニア態窒素
( NH 4 -N)、 硝 酸 態 窒 素 ( NO 3 -N)、 亜 硝 酸 態 窒 素 ( NO 2 -N) を 合 計 し た も の で あ り 、 栄 養 塩
類のひとつでもある。
全 リ ン ( T-P)
15)
無機態リンと有機態リンの合計量を示すもの。水の富栄養化の程度を表す指標の一つで
あり、富栄養化のおそれのある海域および湖沼について、環境基準および排水基準が定
められている。 なお、栄養塩類のひとつであるリン酸態リンは無機態リンである。
早期群
44)
発生期の早期に発生した群のこと。
参考-145
ゾエア幼生
45)
胸部付属肢(顎脚)で遊泳する段階の甲殻類の幼生期の名称。ノープリウス幼生期の次
の幼生期のこと。
足糸
46)
二枚貝類の足糸腺から分泌される液状物質が海水に触れて糸状に固まったもので、着底
の際に足糸を分泌して砂や岩等の基質に付着する。
底魚類
41)
主に海底近く、又は海底の砂泥中に生活する魚類の総称。
溯河性魚類
41)
産卵期あるいはそれに先立って、海から河川に入ってくる魚類の総称。さけ・ますは産
卵期に、あゆは幼時に河川を遡上することが知られている。この反対に、産卵のため河
川から海に下る魚類を「降河性魚類」といい、うなぎが代表例である。
<た行>
多脂分離浮性卵
39)
1 個 ず つ 分 か れ て 産 み だ さ れ 、油 球 が 多 数 み ら れ 、自 然 状 態 で 水 中 に 浮 遊 す る 卵 の こ と 。
多毛類
36)
環形動物門、ゴカイ綱に分類される動物のこと。ゴカイ類等。
端脚類
47)
節足動物門、軟甲亜綱に分類される動物のこと。ヨコエビ類、ワレカラ類等。
稚魚
43)
鰭条は定数に達しているが、体の各部の特徴は発現初期の状態のこと。
超音波ドップラー流速計
3) 6)
超音波を水中に発射し、水流とともに移動する分散した微粒子からの反射波の周波数変
化(ドップラー効果)から、流向・流速を測定する流速計をいう。1 台で多層を同時観
測できる。
眺望景観
16)
ある地点から視対象(眺められる対象物、山や海など)を眺望したとき視覚で捉えられ
る景観をいう。通常はかなり広い範囲が眺望の対象で、遠景、中景、近景から構成され
る。
潮流楕円
6)
潮流調和分解により求められた、各分潮流ごとの流速振幅と遅角を用いて潮流ベクトル
を求め、このベクトルの経時変化を1始点から表しその終点を順次結んだ軌跡のこと。
この軌跡は楕円形状となることから、この図を潮流楕円と呼ぶ。
調和分解
6)
参考-146
潮流及び潮汐の現象は、月や太陽の運行と密接な関係があり、天文諸元の組合せから求
められる多数の分潮の和として表される。実測値から便宜上仮定した仮想天体による規
則 正 し い 各 分 潮 の 振 幅 (半 潮 差 )及 び 遅 角 を 求 め る こ と を 調 和 分 解 と い う 。
T.P.(Tokyo Peil: 東 京 湾 平 均 海 面 )
6)
陸地の標高〈海抜高度〉の基準面で、水準測量で使用する日本水準原点は東京湾平均海
面 上 24.4140m と 定 義 さ れ て い る 。
潮位の基準面
6),17)
潮位の基準面は、目的やその用途に応じて定められており、代表的なものとして潮位観
測基準面や潮位表基準面がある。
潮 位 観 測 基 準 面 ( D.L.: Datum Level) は 、 潮 位 観 測 時 の 基 準 に な る 面 の こ と で 、 気 象
庁 の 潮 位 は 、 こ の 基 準 面 か ら の 海 面 の 高 さ を cm 単 位 で 読 み と っ た も の で あ る 。 ま た 、
潮 位 表 基 準 面 は 、 潮 汐 表 (海 上 保 安 庁 発 行 )や 潮 位 表 (気 象 庁 発 行 )の 潮 高 の 基 準 に な る 面
のことである。
基準面の高さは観測地点ごとに異なり、潮位表基準面の標高の値は、毎年更新される。
本 方 法 書 p3-17 の 図 3.1.6-4 に 掲 載 の 気 象 庁 の 潮 位 観 測 地 点 の T.P.と 潮 位 観 測 基 準 面 及
び潮位表基準面の関係は下表のとおりとなっている。
地点名
大 浦
三 角
口之津
潮 位 観 測 基 準 面 (D.L.)
潮位表基準面
T.P.-373.32cm
T.P.-407.27cm
T.P.-341.62cm
T.P.-246.0cm
T.P.-198.9cm
T.P.-177.1cm
(出 典 : 潮 位 観 測 基 準 面 の 標 高 : 海 岸 昇 降 検 知 セ ン タ ー 潮 位 年 報 平 成 18 年 、
潮 位 表 基 準 面 : 気 象 庁 2010 年 値 )
潮汐残差流
28)
あ る 観 測 期 間 中 の 平 均 を 残 差 流 ( 平 均 流 )と 称 し 、 こ の 残 差 流 の 大 き さ は 、 地 形 や 風 、
鉛直方向の密度差によって変化する。これらの変動要因のうち、地形の影響による潮流
の 変 形 や 偏 り に よ っ て 生 じ る 残 差 流 を 潮 汐 残 差 流 と い う 。(用 語 解 説 、”恒 流 ”、”平 均 流 ”
を参照)
デトリタス
36)
動植物プランクトンの死骸、水生動植物の破片等、水中に懸濁している細かい有機物の
こと。
D型幼生
38)
被面子幼生の後に、体全体が 2 枚の殻で覆われ、その外観がアルファベットの D に似る
幼生期の名称。
当歳魚
48)
生後 1 カ年未満の魚のこと。0 歳魚ともいう。
透水試験
18)
土中の間隙水の移動量を測定し、土の透水係数を求める試験をいう。土中の間隙水の移
動のし易さを透水性と呼び、透水係数として定量的にあらわす。土の透水性は、土の種
参考-147
類、密度、飽和度などによって大きく異なる。
透明度
2)
湖 や 海 の 水 の 透 明 さ を 表 す 値 で 、 直 径 30cm の 白 色 円 板 ( セ ッ キ ー 板 ) を 水 中 に 沈 め て
見 え な く な る 深 さ ( m) で 示 す 。
動物プランクトン
2)
プ ラ ン ク ト ン の う ち 、動 物 に 属 す る も の を 動 物 プ ラ ン ク ト ン と い い 、浮 遊 性 の 原 生 動 物 、
甲殻類などの幼生もこれに含まれる。
土研式タンク法
5)
飛来塩分量の測定方法のひとつ。土研式タンク法とは、土研式塩分捕集器を用いて捕集
器 内 に あ る 10cm 四 方 の ス テ ン レ ス 板 に 付 着 し た 飛 来 塩 分 を 採 取 す る 方 法 の こ と 。
土質試験
3)
土の物理的性質や力学的性質などを把握するために行う試験の総称をいう。土粒子密度、
含水比、粒度組成、液性限界、塑性限界などの試験がある。
土壌動物
3)
土壌動物とは土壌中に生活する動物の総称をいう。土壌に依存して生活している。地上
の生態系では、植物遺体を消費する生物から始まる腐生食物連鎖の比重が大きい。従っ
て、落ち葉を分解する働きをしている土壌動物の占める役割は大きなものである。地上
の大型動物や鳥であっても、土壌動物を餌として利用するものが少なくない。大きいも
のではモグラやミミズ等が穴を掘って生活しており、中型のものには落ち葉や土の間に
生活する昆虫やダニなど、小さなものでは落ち葉表面の水に生活する原生動物などが含
まれる。
トラップ法(ほ乳類)
2) 8)
小型哺乳類(ヒミズ類・ネズミ類など)を対象とした調査法で、代表的な植生の場所に
調査地点を複数設定し、設定地点にトラップを設置して捕獲する。トラップは、生け捕
りが可能なライブトラップを使用し、付け餌としてピーナッツ、さつま揚げ、チーズ、
サツマイモなどを用いる。
トロコフォア幼生
49)
マガキが、受精後、繊毛ができて水中を泳ぎ始める幼生期の名称。
<な行>
内水域
19)
土地分類基本図において低地とされた土地のうち、流水が自然流下により河川に流入し
ない土地をいう。
濁り(濁度)
20)
水の濁りは、水中に浮遊する泥や砂、プランクトンなどの懸濁物によって生じる。濁度
と は 、水 の 濁 り の 度 合 を 表 す も の で あ り 、1L の 精 製 水 に 標 準 物 質( カ オ リ ン 又 は ホ ル マ
参考-148
ジ ン ) 1mg を 混 ぜ た と き の 濁 度 を 1 度 と し て い る 。 濁 度 を 測 定 す る に は 、 各 濁 度 の 標 準
液を作り、測定しようとする水と比較する方法や光学的な方法がある。なお、浮遊懸濁
物質濃度が同じであっても粒子の種類や大きさによって濁度は異なる。
日周潮成分
11)
潮汐の分潮の中でほぼ 1 日の周期を持つものを日周潮と呼ぶ。日周潮の主要なものは、
日 月 合 成 日 周 潮( K 1 分 潮 、周 期 23.93 時 間 )、主 太 陰 日 周 潮( O 1 分 潮 、周 期 25.82 時 間 )、
主 太 陽 日 周 潮( P 1 分 潮 、周 期 24.07 時 間 )、主 太 陰 楕 率 潮( Q 1 分 潮 、周 期 26.87 時 間 )と
気 象 日 周 潮 ( S 1 分 潮 、 周 期 24.00 時 間 ) で あ る 。
ネット法(魚卵・稚仔魚)
2)
口 径 1m ほ ど の 稚 魚 ネ ッ ト を 2 ノ ッ ト ( 1m/秒 ) の 速 度 で 5~ 10 分 間 水 平 に 曳 網 し て 、 海
中に浮遊している魚卵・稚仔魚を採集する方法をいう。破砕帯などの浅海部では、スレ
ッ ジ ネ ッ ト な ど を 用 い て 人 が 汀 線 沿 い に 100m 歩 い て 採 集 す る か 、 小 さ な 地 曵 き 網 を 使
う 。 採 集 し た 卵 稚 仔 は 5~ 10% ホ ル マ リ ン で 固 定 し 、 種 別 個 体 数 を 計 数 す る 。
ノープリウス幼生
45)
頭部付属肢(触角)で遊泳する段階の甲殻類の幼生期の名称。
<は行>
パフ式
「プルーム式」参照。
半日周潮成分
11)
潮汐の分潮の中でほぼ半日の周期を持つものを半日周潮と呼ぶ。半日周潮の主要なもの
は 、主 太 陰 半 日 周 潮( M 2 分 潮 、周 期 12.42 時 間 )、主 太 陽 半 日 周 潮( S 2 分 潮 、周 期 12.00
時 間 )、 主 太 陰 楕 率 半 日 周 潮 ( N 2 分 潮 、 周 期 12.66 時 間 )、 日 月 合 成 半 日 周 潮 ( K 2 分 潮 、
周 期 11.97 時 間 ) で あ る 。
晩期群
44)
発生期の晩期に発生した群のこと。
被圧帯水層
26) 31)
上下を透水性の小さい地層に挟まれ、地下水が被圧されている帯水層。被圧帯水層に井
戸を掘削すると、井戸内の水位は、被圧帯水層の上面よりも高くなる。
被面子幼生
49)
トロコフォア幼生の後に、体が 2 枚の殻で覆われる幼生期の名称。ベリジャー幼生とも
いう。
標本船調査
50)
漁業種類ごとに一定数の標本船漁家を抽出し、操業日誌により漁場、漁獲物、漁獲量等
を把握する調査のこと。
参考-149
飛来塩分
5)
海から風に乗って内陸域に飛来する塩分のこと。人工構造物や農作物に対する塩害の原
因となる。
不圧帯水層
26) 31)
地表部付近に位置し、上面が大気圧と釣り合った状態にある地下水を不圧地下水と言う。
不圧地下水が賦存する、透水性の高い地層が不圧帯水層である。
フィールドサイン法
2) 8)
調査範囲内を可能な限り詳細に踏査して、フィールドサイン(糞、足跡、食痕、巣、爪
痕、モグラ塚、坑道などの生息痕跡)から、生息する動物種を確認する方法をいう。
フォトモンタージュ法
3)
景観の予測評価手法のひとつ。主要な眺望地点から撮影した写真に、対象事業の完成予
想図を合成して景観の変化を予測する方法をいう。合成には、コンピュータグラフィッ
クス手法を応用することもできる。最も一般的に用いられている手法で、再現性は比較
的高く適性範囲も広い。
腹肢
47)
えび類やかに類の腹部にみられる付属肢のこと。
浮性卵
36)
自然の状態で水中に浮遊する卵のこと。浮遊卵ともいう。
付着藻類
21)
川 や 湖 の 底 に あ る 石 な ど に 付 着 し て い る 小 さ な 藻 類( 植 物 の 仲 間 )の こ と 。藍 藻 や 珪 藻 、
緑藻の仲間が多い。アユの餌として重要視されている。海域では干潟面などに付着して
いる小さな藻類を、付着藻類と呼ぶことがある。
浮 遊 物 質 量 (SS)
2)
浮 遊 物 質 量 と は 、水 中 に 浮 遊 し て い る 物 質 の 量 の こ と を い い 、一 定 量 の 水 を ろ 紙 で こ し 、
乾 燥 し て そ の 重 量 を 測 り ま す 。 数 値 ( mg/L) が 大 き い 程 、 そ の 水 の 濁 り が 多 い こ と を 示
す 。 SS は Suspended Solid( 懸 濁 物 質 ) の 略 称 。
プルーム式
22) 23)
大気質の予測に用いられる拡散式であり、計算が簡単かつ応用性も高いことから広く使
用 さ れ て い る 。 プ ル ー ム 式 は 有 風 時 ( 風 速 1m/s 以 上 )、 パ フ 式 は 弱 風 時 ( 風 速 1m/s 未
満)の予測に用いる。
プロペラ型流向流速計
6)
プロペラの回転数により流速を測定する流向流速計をいう。流向は、機器本体内のコン
パスで測定する。
分潮
11)
潮汐や潮流は、太陽、地球、月の自転、公転によって生じる複数の周期成分より構成さ
れている。この複数の周期成分は、決まった正弦関数で表され、この個別の周期成分を
参考-150
分潮とよぶ。
平均流
28)
残差流、恒流とも呼ばれ、潮流周期を除去した観測期間中の平均流をいう。
ベイトトラップ法
2) 8)
オサムシ類・シデムシ類・アリ類などの地表徘徊性昆虫を対象とした調査法で、糖蜜や
腐肉、さなぎ粉などの誘引餌(ベイト)を入れたプラスチックコップ、空き缶など(ト
ラップ)の口が地表面と同じレベルになるように埋めて、その中へ落ち込んだ昆虫類を
採集する。
ベルトトランセクト法
2)
汀 線 に 対 し 直 角 に 設 定 し た 測 線 に 沿 っ て 、 1 辺 が 25cm、 ま た は 50cm の 方 形 枠 ( コ ド ラ
ート)内の生物付着状況(種類、個体数、被度など)を目視で記録する方法をいう。
ポイントセンサス法
2) 8)
主にダム湖や河口、干潟などの見通しがよく、観察距離が遠い場所の鳥類を対象とした
調査法で、設定した調査範囲内を漏れなく観察できるように、1~数カ所の調査定点を
設定する。ここで出現する鳥類を姿や鳴き声により識別し、種別に個体数を計数する。
この際、鳥類は河川内の環境と対応して分布していることが多いので、鳥類の確認され
た環境なども記録する。
匍匐
32)
腹這うこと、腹這いで進むこと。上記より、カタツムリなどの巻貝類が、這うようにし
て移動することを指す。
<ま行>
マイクロ波式波高計
24)
観測タワーなどから海面に向かってマイクロ波を発射し、水面で反射し戻ってくるマイ
クロ波を検出して、海面の変動を捉える観測装置をいう。
ミシス幼生
45)
クルマエビ科の幼生期の名称で、ゾエア期に相当する。
水草
3)
被子植物、シダ植物等の高等植物のうち、二次的に水中生活をするようになったもの。
主に淡水性のものを指し、海水性のものは海草という。
未成魚
43)
成魚と同じ形態的特徴を持つが、性的に成熟していない状態のこと。
メガロパ幼生
45)
腹部付属肢(腹肢)で遊泳する段階の甲殻類の幼生期の名称。ゾエア幼生期の次の幼生
期のこと。
もぐり開門
25)
参考-151
一般に、ゲートからの水の流出を指す場合、下流水深がゲートの位置よりも低い場合を
「 自 由 流 出 」、 下 流 水 深 が ゲ ー ト の 位 置 よ り も 高 い 場 合 を 「 も ぐ り 流 出 」 と い う 。 南 北
排水門からの排水は、通常、水底に下りた状態のゲートを上に上げて、底層より排水さ
れるが、ゲートの開度を調整池及び諫早湾の水位よりも低い位置にとどめて排水する方
法をいう。
<や行>
躍層
3)
水 温・塩 分・密 度 な ど の 鉛 直 分 布 で 、特 に 鉛 直 勾 配 の 大 き な 部 分 を 、そ れ ぞ れ 水 温 躍 層 、
塩分躍層、密度躍層と呼ぶ。水温躍層は夏季にでき易い。また、塩分躍層は、海水と淡
水の接する水域にできることがある。躍層が形成されると、上下の混合(鉛直混合)が
起こりにくくなる。
有義波
11)
20 分 程 度 の 時 間 内 に 観 測 さ れ た 波 を 、高 い も の か ら 順 に そ の 1/3 を 選 ん で 、そ れ ら の 波
の平均波高と平均周期を自分の波高および周期とする波を有義波と呼ぶ。その手法から
1/3 最 大 波 高 と も い う 。 目 視 の 波 浪 観 測 結 果 と よ く 一 致 す る こ と で 知 ら れ て い る 。
幼魚
51)
ふ化後成体になるまでの時期の魚のこと。
溶 存 酸 素 量 ( DO)
2)
溶 存 酸 素 量 は 、 水 中 に 溶 け て い る 酸 素 量 の こ と を い い 、 DO と は Dissolved Oxygen の 略
称 で あ る 。溶 解 量 を 左 右 す る の は 水 温 、気 圧 、塩 分 で 、汚 れ の 程 度 に よ っ て も 変 化 す る 。
汚染度の高い水中では、消費される酸素の量が多いので溶存酸素量は少なくなる。きれ
いな水ほど酸素は多く含まれ、水温が急激に上昇したり、藻類が著しく繁殖するときに
は過飽和となる。また、溶存酸素は水の自浄作用や水中の生物にとって不可欠のもので
ある。
揚 水 試 験 (透 水 試 験 )
26)
ボーリング孔や井戸から水を揚水、あるいは、注入し、水量や水位の変化から、透水係
数などを把握する試験。
<ら行>
ライトトラップ法
2) 8)
夜 間 、 1~ 1.5×1.5×2m の 白 布 ( カ ー テ ン ) を 見 通 し の よ い 所 に 張 り 、 そ の 前 で 白 色 蛍
光灯、ブラックライト、捕虫用蛍光灯などを点灯し、光に誘因される夜行性昆虫を採集
する方法をいう。主にガ類、甲虫類、カメムシ類が対象となる。
ライフサイクルマネジメント
16)
LCM( ラ イ フ サ イ ク ル マ ネ ジ メ ン ト ) と は 、 施 設 の 企 画 段 階 か ら 設 計 監 理 段 階 を 通 じ て
施 設 の 建 設 か ら 竣 工 後 の 建 物 の 一 生 に わ た り 数 値 化 さ れ る LCC( ラ イ フ ・ サ イ ク ル ・ コ
ス ト ) や LCCO 2 ( ラ イ フ ・ サ イ ク ル ・ CO 2 ) を 算 出 し 、 施 設 の 維 持 管 理 や 環 境 へ の 影 響
参考-152
を把握し、運営管理業務に資する情報としてコントロールしていく方式のことである。
ラインセンサス法
2) 8)
あらかじめ設定しておいたセンサスルート上を歩いて、一定の範囲内に出現する鳥類を
姿や鳴き声により識別し、種別個体数を計数する。この際、鳥類は範囲内の環境と対応
して分布していることが多いので、鳥類の確認された環境なども記録する。
硫化物
3)
一般的にはイオウと金属の化合物のこと。底質中に含まれる有機物の分解状態を評価す
る指標としてよく用いられる。底質中への酸素の供給が不足すると、有機物は嫌気的細
菌に分解されるようになり、その結果として硫化物が増加することになる。
粒度組成
15)
底質を構成する大小土粒子の混合割合を、全体に対する粒径範囲毎の重量百分率で表し
たもの。この粒度組成から、礫、粗砂、細砂、シルト、粘土などの底質の物理的性状を
判定できる。また、底質の粒度組成は、有機物や重金属の含有量にも大きく影響する。
一般に土粒子径が小さいほど単位重量当たりの粒子の表面積が大きく、これらの物質が
吸着されやすくなるため、含有量が高くなる。
リ ン 酸 態 リ ン ( PO 4 -P)
2)
リン酸イオンをそのリンの量で表わしたもので、リン酸を含めたリン化合物は富栄養化
の主要因子であり、汚染の指標となる。主な発生源は、し尿、肥料などである。
6段階臭気強度表示法
16)
人 間 の 嗅 覚 は 一 定 の 濃 度 以 下 で は 、臭 い を 感 知 し な い( 臭 気 強 度 0)、臭 い を 知 覚 す る( 臭
気 強 度 1)、 何 の 臭 い か が わ か る ( 臭 気 強 度 2)、 容 易 に 感 ず る ( 臭 気 強 度 3)、 強 く 感 じ
る ( 臭 気 強 度 4)、 非 常 に 強 く 感 じ る ( 臭 気 強 度 5)、 と い う 6 段 階 に 嗅 ぎ 分 け る こ と が
できるとされている。これを「6 段階臭気強度表示法」と呼んでいる。
0歳魚
48)
生後 1 カ年未満の魚のこと。当歳魚ともいう。
1歳魚
48)
満 1 歳以上満 2 歳未満の魚のこと。
-参考資料-
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参考-153
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37) 「 環 境 科 学 辞 典 」( 荒 木 峻 、 沼 田 眞 、 和 田 攻 )
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