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地域再生計画

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地域再生計画
地域再生計画
1
地域再生計画の名称
鳥取みらい
2
雇用創造ぷらん
地域再生計画の作成主体の名称
鳥取市
3
地域再生計画の区域
鳥取市の全域
4
地域再生計画の目標
4-1 地域の現状と課題
《地勢・概略》
日本一の鳥取大砂丘を有する「鳥取市」は、中国山地から日本海へ北流する千代川流
域にひらけた鳥取平野を中心に位置し、江戸時代には、鳥取藩池田家 32 万石の城下町と
して栄えた。明治 22 年 10 月1日に市制を施行し、以来県都として、また、山陰地方の
中核都市として、政治、経済、文化の中心となり発展をしてきた。
平成 16 年 11 月1日には鳥取県東部の6町2村との市町村合併により、山陰地方で初
めて 20 万人都市になり、平成 17 年 10 月1日には特例市となった。
また、昭和 42 年の鳥取空港完成、平成6年 12 月の智頭線開通、平成 26 年3月に鳥
取空港の鳥取―羽田便が1日5便となるなど、首都圏や近畿圏との所要時間が短縮され
るとともに、高速自動車道である鳥取自動車道の平成 25 年3月全線開通や鳥取西道路・
山陰近畿自動車道の整備進捗により高速交通網の充実が図られている。
《人口》
平成 16 年の市町村合併により、人口は 201,727 人となったが、その後は出生率の低
下や若年層の転出などにより緩やかに減少を続けており、平成 27 年3月末時点で
191,772 人となっている。
1
人口・世帯数の見通し
(単位:人)
平成 17 年
平成 22 年
平成 27 年
平成 32 年
人口
201,740
197,400
195,000
193,000
世帯数
72,353
73,300
74,000
75,000
※国勢調査より(平成 27 年度以降は本市により推計した数値)
年齢別人口は、今後、15 歳未満人口は減少し、65 歳以上の人口は増加し、更に高齢
化が進む見込みである。
(単位:人)
平成 17 年
平成 22 年
平成 27 年
平成 32 年
0~14 歳
28,948
26,800
26,000
26,000
15 歳~64 歳
130,141
124,400
116,400
109,600
65 歳以上
42,651
46,200
52,600
57,400
合計
201,740
197,400
195,000
193,000
※国勢調査より(平成 27 年度以降は本市により推計した数値)
《商工業》
本市の産業は、電気機械、デバイス、機械などものづくり産業を主に発展してきたが、
近年の大手企業の事業再編に伴い、市内の大規模工場が閉鎖したことなどにより、製造
品出荷額はピーク時の平成 18 年度の 5,747 億円から平成 25 年度には 2,232 億円まで減
少している。また、雇用状況においても平成 27 年3月の有効求人倍率の全国平均が 1.15
倍まで改善されているのに対し、鳥取県東部は 1.04 倍と全国に比べて低い水準となって
いる。
また、大規模小売店舗等の郊外進出が進む中、中心市街地の事業所数や商店数、小売
販売額等は全体的に落ち込んでおり、廃業等による中心市街地に点在する空き店舗・空
き工場が増加している。
《農業・漁業》
本市では、平地を中心にした水稲作、野菜作、砂丘地を活かしたらっきょう、かんし
ょの生産のほか、中山間地域での梨、柿、桃等の果樹など多様な農業が実施されている。
しかしながら、本市の農業は、農業参入企業が平成 17 年の2法人から平成 22 年には
17 法人となり、新規就農者が平成 14 年から平成 18 年の 5 年間の間で 24 人であったの
が、平成 19 年から平成 23 年の 5 年間では 35 人となっているなど、一部では活性化も
2
みられるが、就業者の高齢化等による担い手不足や農産物の輸入増加による競争力低下
等から、耕作放棄地の拡大、労働力の脆弱化、農業生産額の減少等の課題に直面してい
る。
平成 12 年
平成 17 年
平成 22 年
耕作放棄地面積
444ha
494ha
516ha
農業生産額
データ無し
115 億円
108 億円
農業従事者の高齢化率
64%
68%
72%
就農人口
10,646 人
9,481 人
7,244 人
※農林業センサス調べ
また、鳥取県東部では、シカ・イノシシの農産物等への被害額は高い水準にあり、捕
獲・殺処分される頭数も増加している。平成 23 年度には 45 万頭(環境省調査)のシカ・
イノシシが有害捕獲されたが、その多くが資源として活用されることなく廃棄されてい
るのが現状である。
本市の漁業は、市内6漁港で海水面漁業を営んでいるほか、千代川・湖山池で内水面
漁業もおこなわれている。水揚げされる魚種はかれい・はたはた等の魚類のほか、ずわ
いがに、いか、さざえ、いわがき等である。漁獲高は平成 17 年度 15 億 3,000 万円、平
成 24 年度 14 億 5,000 万円で、毎年 15 億円前後で推移しているが、漁業者の高齢化や
後継者不足による漁業者数の減少に直面している。
漁業者数(人)
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
386
371
359
346
※鳥取県漁協調べ
《観光》
本市には豊富な地域資源があるが、現状は通過型観光として短時間の誘客になり地域
活性化に結び付いていない。
また、観光の形態が、団体観光から個人客中心の体験・滞在型に変わってきているこ
とに伴い既存の観光地だけではなく、グリーンツーリズムやブルーツーリズム、映画や
ドラマゆかりの地訪問、産業観光や産業遺産観光など、「本物」や「そこにしかないも
の」が注目されるようになっており。地域において身近な地域資源に、癒し、健康づく
り、自然・環境保護などの価値を付加することで、魅力ある観光資源となる可能性が出
てきている。
そのため、地域資源や魅力ある観光資源を活かした着地型(滞在型)旅行商品の造成
する事で、通過型観光を脱却し体験・滞在型への観光形態を創造し、国内外から多くの
観光客を誘致し、観光産業の育成・発展と雇用の拡大に繋げる必要がある。
3
4-2 これまでの取組
平成 24 年4月に「鳥取砂丘砂の美術館」を開設し新たな砂丘の魅力を創出するととも
に、平成 22 年に世界ジオパークに認定されている山陰海岸ジオパークが平成 26 年9月
に鳥取市西地域等の拡大も含め再認定を受けるなど本市の知名度を高める様々な取組を
進めるとともに、高速交通網の充実に合わせ、一層、首都圏や関西圏などとのひと・モ
ノの交流を盛んにする取組や広域的な地域間連携による地域経済活性化を進めている。
また、人口が減少しつつある中、UJIターンの取組など積極的に若者等の定住を促
進しており、地方創生の時代にあって、本市が将来にわたって鳥取県東部の圏域の牽引
役を担っていくため、平成 30 年4月の中核市移行に向け取り組んでいる。
《農業・漁業》
二十世紀梨や松葉ガニ、砂丘らっきょうなどの特産品を産する農林水産業の振興や、
6次産業化・農商工連携、成長産業の取組み支援などを実施している。
シカ・イノシシの有害獣対策については、平成 24 年5月に鳥取県東部の1市4町の
狩猟者、獣肉処理業者、食肉販売業者、飲食店などが連携し「いなばのジビエ連絡協議
会」を設立し有害獣を高級食材のジビエとして有効活用し、精肉や加工品、飲食店での
メニュー等として売り出すため、様々な活動を行っている。また、平成 27 年2月には
第1回日本ジビエサミット「地方創生への道 迷惑ものが資源に変わる」が鳥獣被害か
ら食肉利用に係る関係者の取組に活かすことを目的に鳥取市で開催された。
今後は、シカ・イノシシの食肉利用について、メニューの考案や販路の開拓・安定し
た供給方法等を検討し、ジビエを本市の地域資源として地域活性化の材料としたいと考
えている。
《商工業》
近年、企業が地震等の災害に対するリスク分散について考える中、本市は災害のリス
クが非常に低い地域として注目されている。また、鳥取自動車道の開通などによる移動
時間の短縮と利便性も向上していることから、本市への立地の優位性を広く県外に PR
しており、平成 24 年度に7社、平成 25 年度に8社、平成 26 年度に4社の企業の進出が
実現している。
そのほか、IT・web 関連等今後成長が見込まれる分野を重点に、県外企業の誘致や県
内企業の増設等に係る活動を実施するとともに、鳥取市河原町布袋(平成 27 年完成予
定)
・鳥取市河原町山手(平成 28 年完成予定)に新たな工業団地整備を行うなど地域の
産業の発展に繋がる企業の立地に向けた、受け皿づくりにも取り組んでいる。
東日本大震災以降、企業の BCP(事業継続計画)により、震災リスクの少ない本市へ
の企業進出は増加傾向にあり、今後も継続すると見込んでいることから、企業進出によ
り地域の求人状況は改善する見通しがあるが、誘致企業が求める人材が不足していると
いった新たな課題にも直面している。
そのため、雇用状況を改善するためには、企業が必要とする人材の育成・確保により
4
求人・求職のマッチングに取り組んでいく必要がある。
4-3
目標
本市が平成 23 年度に策定した第9次鳥取市総合計画においては、
「人を大切にするま
ち」をまちづくりの理念とし、本市の将来像を「人が輝き まちがきらめく 快適・環
境都市 鳥取」として施策を推進しており産業分野においては、
「人・モノ・情報が往き
かい にぎわうまちづくり」を理念として、国内外を視野に、地域内の産業の競争力を
高め、経済・観光などで人・モノ・情報が交流する魅力と活力ある拠点を目指している。
そのため、本地域再生計画では、地域資源活用による6次産業化、地域(観光含む)
ブランドの確立や、IT・web・デザイン関連産業で効果的に情報発信していくことで本
市の伸び悩む地場産業の活性化と新規産業の創出を目指すこととする。
地場産業の活性化と新規産業の創出のためには、農産物や観光などの地域資源を活用
する産業分野や IT・web 関連産業や等を一層伸ばすため人材の育成・確保が重要である
ため、各分野に精通した人材の育成や市民の潜在的需要の掘り起こしと、新たな産業・
サービスの創出とを図るとともに持続的雇用の創造を進める。
具体的には、下記のとおり地域重点分野を設定し、実践型地域雇用創造事業を活用し
た雇用創造の取組を行うものである。
① 地域重点分野の設定
ア IT・web 関連分野(情報、デザイン等)
イ 地域資源活用型産業創出分野(6次産業化、着地型観光商品開発、接客力向上
等)
② 地域重点分野に係る産業の動向と今後の見通し
ア IT・web 関連分野
スマホ、タブレット市場の今後さらなる拡大が予想される中で、デジタル化さ
れた情報やネットワーク化された機器が、相互に接続され広く活用される世界に
対応すべく IT 関連の人材の育成が求められている。
本市としては、IT・web 関連のスキルを持った人材を育成することにより、I
T関連企業に就職したいという求職者ニーズに沿いながら関連産業を育成し、産
業振興及び雇用創造につなげていく。
イ 地域資源活用型産業創出分野
「食の安心・安全」は、時勢に左右されることのない普遍のテーマであること
から、農林水産業の再構築を図り、本市の安定した基幹産業を確立していく。
企業の農業参入を促進することによって、地場企業にとっては経営の多角化と
経営力強化を推進し、同時に地域課題となっている空き工場(倉庫)や耕作放棄
地を有効に活用する取組を進める。
5
さらに、農商工連携と6次産業化に取り組み、新商品(製品)の開発や農林水
産品の高付加価値化を図ることによって、農林水産業の所得向上と就農人口の増
加を図るという、地域経済活性化のサイクルを構築する。
5
地域再生を図るために行う事業
5-1
全体の概要
(1)実践型地域雇用創造事業
① 雇用拡大メニュー(事業主を対象)
新たな産業・サービスの創出を通じて持続的に発展し続ける鳥取市を実現し、持
続的雇用の創造を図る必要があるため、市内事業者を対象に IT・web 関連分野セミ
ナーや地域資源活用型産業創出セミナーを開催するとともに、雇用創出実践メニュ
ーで開発された製品やシステムの公開などの事業を実施する。
② 人材育成メニュー(求職者を対象)
度重なる事業再編等により、設計開発、製造管理、評価・解析、IT等の多くの
技術者が離職しており、IT・web 関連産業、地域資源活用型産業における人材育成
による新しい産業へのスムーズな労働移動を通じて、これらの技術・ノウハウ・優
秀な人材を地元に定着させ、地域産業の再出発・再構築へ繋げていく。
③ 就職促進メニュー
地域内企業と地域求職者に対して協議会が実施する各種セミナー等の告知や周
知に加えて、市外からの訪問者向けに情報を発信するために協議会の HP を開設し、
市内外への情報発信を行う。また、雇用創出実践メニューの進捗状況を発信する。
④ 雇用創出実践メニュー
食の安全性に対する消費者の意識の高まり、今後の市場性を踏まえて、植物工場
の普及による雇用創造を目指す。
また、これまでは観光資源として考えられてこなかった様々な地域資源の付加価
値を高めることで、滞在型の観光客の増加を図り、宿泊、食、土産、交通など観光
産業の雇用の創出に繋げていく。
併せて、観光資源の柱ともなる「食」の取組の充実を図っていくこととしており、
地元食材を活用した商品開発や地元料理の創作に取組効果的な発信を行い、それら
の観光産業全般の底上げを図ることにより雇用の創出を図る。
6
5-2 特定政策課題に関する事項
該当なし
5-3 法第5章の特別の措置を適用して行う事業
該当なし
5-4 その他の事業
5-4-1 地域再生基本方針に基づく支援措置
(1)支援措置の番号と名称
実践型地域雇用創造事業(厚生労働省)【B0906】
(2)実施主体
鳥取市雇用創造協議会
(構成:鳥取市、鳥取商工会議所、鳥取県中小企業団体中央会、鳥取市三商工
会連絡会、鳥取環境大学、鳥取大学、財団法人鳥取県産業振興機構、社団法
人鳥取市観光コンベンション協会、社団法人鳥取県経営者協会)
(3)実践型地域雇用創造事業の委託に係る雇用対策事業
① 雇用拡大メニュー
ア IT・web関連分野セミナー開催事業
事業内容:市内事業者を対象に、すでに取組みを進めている企業にあっては更
なるIT化を、新規導入を希望する企業にあっては導入のきっかけ作
りを行い、本分野への進出を促すため、web を活用した情報発信に係
るセミナーを実施する。
ア) 戦略的 web コンテンツ制作セミナー(事業主を対象)
企業の web において最も必要とされているノウハウ・能力の一つが web
コンテンツ作成であり、コンテンツを通じて企業と顧客が繋がる中で、そ
の道筋を最適化し、企業情報を「必要な人に」伝える戦略的 web コンテン
ツの作成事例研究セミナーを開催する。
実施期間:平成27年度から平成29年度
イ 地域資源活用型産業創出セミナー開催事業
事業内容:魅力ある観光資源の創出するため、身近にある様々な地域資源につ
いて、癒し、健康づくり、自然・環境保護などの価値を発見・磨き上
げるノウハウを習得するセミナーを実施。
ア) 地域資源を活かした産業創出セミナー(事業主を対象)
これまでは観光資源として考えられてこなかった様々な地域資源の付加価
7
値を高めるため、素材を見極めや、商品化に向けて「磨き上げ」や「プロモ
ーション」等のノウハウを習得し、地域資源の魅力や価値を高め、それをブ
ランド化することによって地域発の多様な商品の販路が拡大し、地域経済を
活性化する。
実施期間:平成 27 年度から平成 29 年度
ウ 実践メニュー成果物公開セミナー(事業主を対象)
事業内容:雇用創出実践メニューで開発された製品やシステムのノウハウを市
内企業で活用してもらう為、公開セミナーを実施。
ア)雇用創出実践メニューで開発された製品・システムを公開し、市内企業で事
業継続を図るセミナーを開催する。
実施期間:平成 28 年度から平成 29 年度
②
人材育成メニュー(求職者を対象)
ア IT・web 関連人材育成事業
事業内容:システムエンジニアには、専門的な技術スキルはもちろんのこと、
他の能力も強く求められる。社内ではコミュニケーション力が問われ、
営業先では円滑なサービスを提供することが必要となることから、エ
ンジニアとしてのITスキルと併せて社会人としてのビジネススキル
も習得するセミナーを実施。
ア) Java コース
Java の仕組み・特徴を理解した上で、文法を覚え基本的なプログラムが
作成できるようになることを目指す。組み込みシステムや携帯電話等のハ
ードウェアから、その内部で動作するアプリケーションまで、幅広い場面
で使用されているプログラミング言語の Java を習得することにより Java
開発環境の構築から、プログラミングの基礎までをしっかり習得し、簡単
な WEB アプリケーションの構築ができるようになることを目指す。
イ)Android(Ruby)コース
Java 言語を使用した Android アプリ開発手法について、開発環境構築か
ら、実践的なプログラムの組み方を学んだ上で、オリジナルの Android ア
プリの開発を行う。アプリ開発が初めての方でも、最後には、独力でアプ
リ開発ができる力を身につけることをゴールとして、実際にいくつかのア
プリ開発を行っていきながら、実践的なスキルを習得することを目指す。
ウ)webデザイナー育成コース
Web デザイナーに最も必要なスキルの HTML を学ぶことに加え、2 大グ
ラフィックソフト、Photoshop(フォトショップ)と Illustrator(イラスト
レーター)を使い、デザインの基本からプロの Web レイアウト技術まで学
ぶ。また、実際の制作に役立つノウハウについて学ぶ。
8
実施期間:平成 27 年度から平成 29 年度
イ
地域資源活用型産業人材育成事業(求職者を対象)
事業内容:これまでは観光資源として考えられてこなかった様々な地域資源に
ついて、付加価値を高めることで、観光客へ売り込む取組が行われ始
めてきているが、豊富な地域資源の活用に向けては、その素材の見極
めや、商品化に向けて「磨き上げ」や「プロモーション」等のノウハ
ウ等が不十分である。
このため、地域資源活用型産業関連分野に必要な次のような人材を
育成するセミナーを実施する。
ア) 6次産業化人材育成コース
農林漁業者等の中には自ら商品開発(加工)を行うことや、これまで販
売したことのない市場に展開するための経験やノウハウを有していない者
がいる。国の制度や農林水産物を加工・販売するために必要な知識と販路
開拓のためのマーケティングやブランド戦略などを学ぶ。
イ) 接客力 UP コース
観光地でありながら、本来のおもてなし精神での接客技術が十分いきと
どいているとは言い難い。一度のチャンスを逃さない接客技術を学び、「ま
た来たい・また会いたい」と思ってもらうことができる人材を育成する。
実施期間:平成 27 年度から平成 29 年度
③
就職促進メニュー
ア 協議会 HP 事業
事業内容:地域内企業と地域求職者および市外からの訪問者向けに情報を発
信するために協議会のHPを開設し、協議会が実施する各種セミナー
等の告知や周知に加えて、市内外への情報発信を行う。また、雇用創
出実践メニューの進捗状況を発信する。
実施期間:平成 27 年度から平成 29 年度
④
雇用創出実践メニュー
ア 植物工場による空き店舗活用型鳥取モデル事業
事業内容:食の安全性に対する消費者の意識の高まり、今後の市場性を踏まえ
て、植物工場の普及による雇用創造を目指す。
本市内には、LED関連企業が平成 26 年7月時点で 19 社集積し
ており、それら企業の中では植物工場用LEDの開発が進められてい
る。
9
また、本市内でも建設業などの異業種から農業分野へ参入する企
業があり、そのような中で植物工場は企業における農業参入のさらな
る契機となるものである。
本実践メニューにおいて、前期間で取り組んだ実績を基に、より付
加価値の高い野菜・果物の栽培や販路開拓を通じた採算性の取れる植
物工場のビジネスモデルを確立することで、事業終了後は民間事業者
へ本ノウハウを提供し、植物工場の普及による新たな雇用創造を目指
すものである。
実施期間:平成 27 年度から平成 29 年度
イ 6次産業化・地域資源を活かした観光・健康産業活用化事業
現状と課題:観光の形態が、団体観光から個人客中心の体験・滞在型へと変化
する中で、観光資源に対する考え方も大きく変化している。これまで
は観光資源として考えられてこなかった様々な地域資源について、付
加価値を高めることで、魅力ある観光資源となる可能性があるが、豊
富な地域資源の活用に向けては、その素材を見極めや、商品化に向け
て「磨き上げ」や「プロモーション」等のノウハウ等が不十分である。
観光資源は、観光行動の様々なプロセスと密接に関係する上、関係
する企業等が多岐にわたるため、観光に向けた地域資源の開発を進
め、多くの観光客による利用が実現すれば、地域経済に対する大きい
波及効果が期待できる。
事業内容:地元で地域の資源を活用した旅行商品を創る、いわゆる着地型旅行
商品の造成に力を入れることとしている。近畿圏・中国圏の健康志向
の高い中高年者や女性をターゲットとし、鳥取砂丘を含めた山陰海岸
や久松山(史跡鳥取城跡)を中心とした名所旧跡をめぐるトレイルコ
ース、またサンドボード、パラグライダー、カヌー、サーフィンなど
を活かした観光商品を企画するとともに、観光地を繋ぐタクシープラ
ンの開発や焼き物体験ツアー・田舎暮らし体験などの滞在型の旅行商
品等を関係者と協議しながら企画していく。
滞在型の観光客の増加を図ることで、宿泊、食、土産、交通など観
光産業の雇用の創出に繋げていく。
併せて、観光資源の柱ともなる「食」の取組の充実を図っていくこ
ととしており、地元食材を活用した商品開発や地元料理の創作に取組
効果的な発信を行っていく。現在、ジビエ、鯖、生姜、らっきょう等
様々な食材を活かした料理や食品加工が取り組まれている。
それらに加え取組をさらに強化することとしており、ヘルシーな
ジビエ肉を活用したレストラン向けのレシピ開発や土産物としてジ
ビエの加工食品開発、また販路拡大に取り組む。さらに、特産品の日
10
光生姜を使用した地ビールの開発や、麦芽の絞りかすの再資源化を行
い、開発したジビエ料理等は、宿泊施設で限定料理として提供し飲
食・宿泊業での雇用増に繋げる。
これらの観光産業全般の底上げを図ることにより雇用の創出を図
る。
実施期間:平成 27 年度から平成 29 年度
5-4-2 複数事業と密接に関連させて効果を高める独自の取組
該当なし
5-4-3 支援措置によらない独自の取組
鳥取市においては、平成 26 年3月に策定した「第3次鳥取市経済再生・雇用創造戦
略」に基づき、平成 26 年度から4年間で 5,000 人以上の雇用の創造を目標に掲げて、
①経済再生成長・産業創出分野、②地域資源活用型産業創出分野、③地域課題解決型産
業創出分野といった取り組むべき施策を3分野 10 プロジェクトに体系化し、36 の重点
事業を盛り込んで推進している。
(1)とっとり若者インターンシップ事業
a 事業内容
若年求職者を対象に、働く場で必要とされる技術・技能・ノウハウ等を習得し
てもらうため、職場体験実習を実施し、採用意欲のある事業所とのマッチングを
図ることにより雇用創出につなげる。
○実習対象者 市内居住の満 40 歳未満の求職者(学校在籍者は対象外。)
○実習受入先 採用意欲のある事業所
○実習期間等 3か月以上 最大6か月
○実習内容
働く現場でのより実践的な技能、技術の習得を目的として担当指
導員の指示のもとで、あらかじめ受入事業所から登録のあった実
習内容に基づき実施。
○奨励金等
・実習奨励金 実習生に対して日額 5,000 円を支給。
・実習受入助成 実習受入事業所に対して日額 2,000 円の支給。
b 実施主体 鳥取市
c 事業規模 19,737 千円(平成 26 年度予算額)
d 成果
登録事業所
実習修了者数
就職者数
平成 24 年度
116 社
92 人
69 人
平成 25 年度
139 社
158 人
121 人
(2)「砂像のまち鳥取市」推進事業
11
a
事業内容
本市の新たな観光拠点として確立した世界で唯一の「砂の美術館」を本市の観
光戦略の核とした取組を進める。平成25年度から3Dプロジェクションマッピン
グ等新たな特別企画や、来場者の利便性を高める新たな駐車場整備を行っており、
今後も魅力ある砂像の制作展示はもちろん、戦略的な特別企画イベント等や新た
な駐車場を活かした来場者促進など推進体制や情報発信を強化しながら本市の観
光産業の育成につなげる。
b 実施主体 鳥取市
c 事業規模 277,561 千円(平成 26 年度予算額)
d 成果
鳥取砂丘砂の美術館第7期展示「砂で世界旅行ロシア編」H26.4.19~H27.1.4
入場者数 464,377 人 経済効果 112 億 2 千万円 宣伝効果 4 億 5 千万円
(3)山陰海岸ジオパーク推進事業
a 事業内容
山陰海岸ジオパークは、平成22年10月に世界ジオパークネットワーク(GGN)
に加盟認定され、山陰海岸ジオパーク推進協議会と連携しながら保全、教育、観
光、地域産業の各分野で様々な取組を行っている。平成26年度にはGGNの再認
定を受け、本市の西地域等を新たに区域拡大した。鳥取砂丘を核とした本市のジ
オパークエリアを積極的に活用した観光(ジオツーリズム)
、地域産業の振興を産
学金官の連携のもと取り組む。
b 実施主体 鳥取市、山陰海岸ジオパーク推進協議会
c 事業規模 41,703 千円(平成 26 年度予算額)
d 成果
ボランティアガイドの立ち上げ支援2件(平成 26 年度)
ジオパークロゴマーク商品の開発援助2件(平成 26 年度)
(4)観光資源磨き上げ事業
a 事業内容
本市には、歴史・文化に根差した伝統行事・祭や地域の食・物産品、また自
然を活用した海水浴やサーフィン、スカイスポーツの場、温泉地など魅力ある観
光資源が多くある。これらの観光資源を一層磨き上げながら滞在型観光につなげ
ていくことが重要である。
「しゃんしゃん祭」は平成26年度に50周年を迎え、これ
を機にギネスワールドレコードの認定に取り組み、認定されるなど日本の祭りを
目指した取組を進めている。また、吉岡温泉や鹿野・浜村温泉等の魅力を高める
取組や中山間地域でのグリーンツーリズム、農林漁業の民泊等に力を入れている。
また、平成25年度に整備した「バードハット」や「まちパル鳥取」等を活用し
た街中の賑わいを創出するとともに、史跡鳥取城跡の復元・整備等による街中観
光の充実に取り組む。
12
さらに、鳥取の食をテーマとした民間団体、飲食店の取組を支援し、連携し
ながら食を活かした新たな魅力を創出するとともに、これらの取組と併せ、街中
の賑わい創出による商業・サービス等の振興を推進する。
b 実施主体 鳥取市
c 事業規模 55,481 千円(平成 26 年度予算額)
d 成果 しゃんしゃん一斉傘踊りギネス認定 1,688 人
しゃんしゃん祭観客入込数 220,700 人(平成 26 年8月.9日~平成 26
年8月 14 日)
(5)国際観光推進事業
a 事業内容
本市では、環日本海経済・観光交流を柱とする取組に力を入れており、平成25
年度には「環日本海経済交流センター(ロシア、韓国、中国)
」や「国際経済発展
協議会」を設立し、国際経済・観光交流を官民連携し、取り組んでいる。外国人
来訪者の利便性を高めるためのインバウンド対策として国際観光客サポートセン
ターによる支援体制の強化や二次交通の充実、外国人観光客のニーズを踏まえた
観光地(多言語による案内看板・SNS・交通等)となるよう観光関係者と連携し、
取り組む。また、国内外からの来訪者の観光相談やwebサイトによる情報発信案内
等の充実を図り、外国人観光客の増加を図る。
b 実施主体 鳥取市
c 事業規模 38,494 千円(平成 26 年度予算額)
d 成果
鳥取市国際観光サポートセンターの運営
鳥取市外国人周遊1000円タクシーパックプラン利用1,100人(平成25
年度)
鳥取市内外国人延べ宿泊者数 4,309 人(平成 25 年度)
(6)食品加工産業育成事業
a 事業内容
本市の魅力ある農林水産物を活用した新たな農産物加工の取組を、市内食品
加工事業者と産業支援機関、大学、行政等との連携を充実するとともに、農商工
連携・6次産業化、地域連携の充実、販路拡大等の促進・支援により進める。
b 実施主体 鳥取市
c 事業規模 6,000 千円(平成 26 年度予算額)
d 成果
タルタルドレッシングの開発 1件
5-5 計画期間
認定の日から平成 30 年3月末日まで
6 目標の達成状況に係る評価に関する事項
13
6-1
目標の達成状況にかかる評価の手法
地域再生計画の目標については、各事業実施に伴うアウトプット・アウトカム指標
を設定し、指標の達成状況によって評価を行う。
アウトプット指標は各事業ごとに利用企業数と利用者数をカウントする。
アウトカム指標は以下の方法でデータ集計する。
① 研修ごとに受講者と面談するなどして、研修期間のみならず研修終了後も3か
月程度、本市の雇用アドバイザーが就職支援を行い把握する。
② 鳥取公共職業安定所やジョブカフェ等から求人・求職情報の情報提供の協力を
得て把握する。
③ 参加者へのアンケート調査により雇用状況を把握する。
6-2
目標の達成状況にかかる評価の時期及び評価を行う内容
アウトプット・アウトカム指標は、各年度の終了後、当協議会において評価や改善
すべき事項の検討を行う。
(1) アウトプット指標(毎年度ごとに事業を利用する企業数、求職者の人数を記載。)
イ 雇用拡大メニュー(利用企業数)
① 1年度目
60 社
② 2年度目
70 社
③ 3年度目
70 社
合計
200 社
ロ
人材育成メニュー(利用者数)
① 1年度目
115 人【地域求職者
② 2年度目
250 人【地域求職者
③ 3年度目
250 人【地域求職者
合 計
615 人【地域求職者
ハ
雇用創出実践メニュー(協力企業数)
① 1年度目
10 社
② 2年度目
10 社
③ 3年度目
10 社
合計
30 社
(アウトプット指標の内訳)
14
115 人、在職者
250 人、在職者
250 人、在職者
615 人、在職者
0人】
0人】
0人】
0人】
ア
1年度目
ウ
2年度目
ト
プ
3年度目
ッ
ト
合計
イ 雇用拡大メニュー
IT・web関
アウトプット
指標設定の根
拠
各セミナーの参
30社
30社
30社
90社
連セミナー開
加企業数を30社
程度と想定。
催事業
地域資源を活
30社
30社
30社
90社
各セミナーの参
かした産業創
加企業数を30社
出セミナー開
程度と想定。
催事業
10社
成果物公開セ
10社
20社
ミナー
各セミナーの参
加企業数を10社
程度と想定
ロ 人材育成メニュー
50人
IT・web関 地域求職者 50人
連人材育成事
在職者
0人
100人
地域求職者 100人
在職者
0人
100人
地域求職者 100人
在職者
0人
地域の求職者約
250人
地域求職者
250人 5,000人のうち、
在職者
0人 250人を対象に実
業
施。
地域資源活用
型産業人材育
成事業
65人
150人
地域求職者 65人 地域求職者 150人
在職者
0人 在職者
0人
150人
地域求職者 150人
在職者
0人
365人
地域求職者 365人
在職者
0人
地域の求職者約
5,000人のうち、
365人を対象に実
施。
ハ 雇用創出実践
メニュー
5社
5社
5社
15社
事業に協力・連携
する企業を5社
程度と想定
植物工場による空き店
舗活用型鳥取モデル事
業
6次産業化・地域資源
5社
5社
5社
15社
事業に協力・連携
を活かした観光・健康
する企業を5社
産業活性化事業
程度と想定
イ 雇用拡大メニ
合 ュー
60社
ロ 人材育成メニ 115人
計 ュー
地域求職者 115人
在職者
0人
ハ 雇用創出実践
10社
70社
250人
地域求職者 250人
在職者
0人
70社
250人
地域求職者 250人
在職者
0人
10社
10社
15
200社
615人
地域求職者 615人
在職者
0人
30社
メニュー
○
アウトプット指標設定の根拠
上記のアウトプット指標の内訳表のとおり
(2) アウトカム指標
① 1年度目
56 人
(常雇
32 人、常雇以外 23 人、創業者 1人)
① 2年度目
98 人
(常雇
53 人、常雇以外 44 人、創業者 1人)
② 3年度目
98 人
(常雇
53 人、常雇以外 44 人、創業者 1人)
合
計 252 人
(常雇 138 人、常雇以外 111 人、創業者 3人)
(アウトカム指標の内訳)
ア
イ 雇用拡大メニュー
IT・web
関連セナー開
催事業
ウ
ト
カ
ム
1年度目
2年度目
3年度目
合計
9人
常雇
5人
常雇以外 4人
創業者
0人
9人
常雇
5人
常雇以外
4人
創業者
0人
9人
常雇
5人
常雇以外 4人
創業者
0人
27人
常雇
15人
常雇以外 12人
創業者
0人
アウトカム指
標設定の根拠
各セミナーの
参加企業の3
割程度に就職
するものと想
定。
9人
地域資源を活
かした産業創
出セミナー開
催事業
常雇
常雇以外
創業者
5人
4人
0人
9人
常雇
5人
常雇以外 4人
創業者
0人
9人
常雇
5人
常雇以外 4人
創業者
0人
27人
常雇
15人
常雇以外 12人
創業者
0人
各セミナーの
参加企業の3
割程度に就職
するものと想
定。
ロ 人材育成メニュー
14人
IT・web 常雇
7人
関連人材育成 常雇以外 7人
事業
創業者
0人
18人
地域資源活用
型産業人材育
常雇
9人
29人
常雇
15人
常雇以外
14人
創業者
0人
29人
常雇
15人
常雇以外 14人
創業者
0人
72人
常雇
37人
常雇以外
35人
創業者
0人
アウトプット
45人
常雇
22人
45人
常雇
22人
108人
常雇
53人
アウトプット
16
指標の3割程
度を見込む。
指標の3割程
常雇以外
創業者
成事業
ハ 雇用創出実践
メニュー
8人
1人
常雇以外
創業者
22人
1人
常雇以外
創業者
22人
1人
常雇以外
創業者
52人
3人
3人
常雇
3人
常雇以外 0人
3人
常雇
3人
常雇以外 0人
3人
常雇
3人
常雇以外 0人
常雇
常雇以外
3人
常雇
3人
常雇以外 0人
3人
常雇
常雇以外
3人
常雇
3人
常雇以外 0人
9人
常雇
9人
常雇以外 0人
雇用拡大
18人
常雇
10人
18人
常雇
10人
18人
常雇 10人
54人
常雇 30人
メニュー
常雇以外
8人
常雇以外
8人
常雇以外 8人
創業者
0人
創業者
0人
創業者
常雇以外 24人
創業者
0人
植物工場による空き
9人
9人
0人
度を見込む。
雇用創出実践
メニューで直
接雇用
店舗活用型鳥取モデ
ル事業
6次産業化・地域資
源を活かした観光・
健康産業活性化事業
イ
合
ロ
32人
人材育成 常雇
16人
メニュー 常雇以外
15人
創業者
1人
計
ニ
雇用創出
実践メニュー
6人
常雇
6人
常雇以外 0人
3人
0人
74人
常雇
37人
常雇以外
36人
創業者
1人
0人
74人
常雇
常雇以外
創業者
6人
常雇
6人
常雇以外 0人
雇用創出実践
メニューで直
接雇用
180人
37人
36人
1人
6人
常雇
6人
常雇以外 0人
○
常雇
常雇以外
創業者
90人
87人
3人
18人
常雇
18人
常雇以外
0人
アウトカム指標設定の根拠
・上記のアウトカム指標の内訳表のとおり
・常用労働者数等にかかる指標設定の根拠
鳥取県東部地域の正社員有効求人倍率が 0.5 倍程度であることから、常用労働者
を概ね5割、常用労働者以外を概ね5割で設定。
6-3 目標の達成状況にかかる評価の公表の手法
評価結果は本協議会が同ホームページ上で公表する。
7
構造改革特別区域計画に関する事項
該当なし
8
中心市街地活性化基本計画に関する事項
17
該当なし
9
産業集積形成等基本計画に関する事項
該当なし
18
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