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エスカ地下街防災推進計画(当初) 平成28年8月29日 株式会社エスカ

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エスカ地下街防災推進計画(当初) 平成28年8月29日 株式会社エスカ
エスカ地下街防災推進計画(当初)
平成28年8月29日
株式会社エスカ
1.地下街の名称、位置、区域及び面積
地下街の名称
エスカ
地下街の位置
名古屋市中村区椿町6番9号先
地下街の区域
ヒ
゙
ッ
ク
カ
メ
ラ
日産レ
ン
タ
カ
ー
名鉄ニ
ュ
ー
ク
゙
ラ
ン
ト
゙
ホ
テ
ル
愛知県信用保証協会
三共ビル
ミ
タ
ニ
ヒ
゙
ル
地下鉄桜通線
JR名古屋太閤通南口
J
R名古屋駅
JR名古屋太閤通口
図 地下1階平面図
1
図 地下2階平面図
全体面積
29,179㎡
地下通路面積
7,347㎡
その他(機械室・電気室) 5,893㎡
2.地下街管理会社の代表者
株式会社エスカ 代表取締役社長 庄野 隆寛
3.防災管理責任者及び管理体制
統括防火・防災管理者
取締役施設部長 宮木 哲也
管理体制
・自衛消防隊組織(3頁 自衛消防隊組織編成表 参照)は、水火災及び震度6以上の地震災害等において適用する。
・協議会長(最高責任者)は、
(株)エスカ代表取締役社長とする。
・統括管理者は、統括防火・防災管理者があたり、自衛消防隊を指揮する。
・統括管理者が不在の場合は、自衛消防業務講習の課程を修了した者または統括防火・防災管理者の資格を有する者
2
(役員等)がこれにあたる。
・各班長は、統括管理者の命を受任し、当該任務に属する班を指揮する。
・自衛消防隊本部設置場所は、防災センター(エスカ地下街)とする。
・災害対策本部設置場所は、エスカ事務所(オーヴア
21ヒ
゙
ル 9階)とする。
自衛消防隊組織 編成表
3
4.安全点検・調査結果
耐震診断
1)耐震診断の基本的な考え方
・本建物は R
C造地下2階建てで地上階として吸排気塔を有する地下構造物であるが、地上2階建ての建物として
建築基準法に基づいて耐震診断を実施しました。又、地上階である吸排気塔も同様に建築基準法に基づいて別
途に C
o
=0
.
3の地震力に対して短期許容応力度による検討を実施しました。
(平成26年12月診断業務完了)
2)耐震診断の基準
・
「2
0
0
1年改訂版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断および耐震改修指針・同解説(財)日本建築防災協会」
及び「煙突構造設計指針 日本建築学会」を診断の基準としました。
3)耐震診断の結果(※6頁 図・表5-1参照)
・地下構造物は、第2種構造要素となる極脆性柱が多く、靭性能が不足する。そのため設定した5つのゾーンの
内、建物中央部の2箇所のゾーンで耐震性能が不足し、下階壁抜け柱の耐震補強が必要であることを確認して
います。
[
診断内容]
・地下構造物の Y方向の耐震性は、B
1階と B
2階で柱の靭性能が不足するため I
s値が判定値 I
s
o
(0
.
6
0
)
を下回り、想定される地震動に対して所要の耐震性能を有していないため耐震補強が必要となります。
地下構造物の X方向の耐震性は、壁量が多く強度が高いため各階ともに I
s値が判定値を上回りましたが、
一部下階壁抜け柱があり、その多くで軸力比が制限値(η=0
.
4
)を上回るため耐震補強が必要となります。
又、コンクリートブロック帳壁に対して、B
2階の一部と B
1階の帳壁は転倒の危険性が高いと判断し、壁の補
強が必要となりました。
・吸排気塔の耐震性は、C
o
=0
.
3の地震力に対して経年指標を考慮した短期許容耐力が上回っていると判定し、
耐震補強の必要が無いことを確認しています。
4)耐震診断の評定
・審査:一般財団法人愛知県建築住宅センター(耐震構造委員会)
(審査番号:第 S
2
6
0
3
0号、審査年月日:平成 2
7年 1月 2
6日)
・評定結果:
「診断の結果は妥当なものである」ことを確認。
4
5)耐震補強設計の実施(平成27年12月設計完了)
・耐震診断及び第3者評定の結果を受け、耐震補強設計を実施しました。
6)耐震補強設計の評定
・審査:一般財団法人愛知県建築住宅センター(耐震構造委員会)
(評定番号:第 K
2
7
0
2
7号、評定年月日:平成 2
8年 2月 2
4日)
・評定結果「審査の結果は妥当なものである」ことを確認しています。
【耐震診断及び耐震補強設計についてのまとめ】
・耐震診断を実施し、その結果を受けて耐震補強設計を実施した結果、B2階の柱18か所の耐震補強と耐震壁
1か所の増設並びにB1F・B2Fの壁で合計13か所の耐震スリット補強が必要となりました。
(※9頁 耐震補強工事施工箇所図 参照)
地下街平面図
Y方向
X方向
5
吸排気塔配置図
図・表 5
1 地下街エスカ耐震診断報告書 平成27年2月 5章 総合所見より
天井(
全量)
点検結果
平成29年度に点検実施予定
6
5.地下街防災推進事業において行われる補助対象事業
(1)安全点検
・通路部はスリット構造の天井であり、定期点検を実施している。(
外観点検に相当する)
・平成29年度、通路交点部にあるすべての天井口を含めて全量点検を実施し、不具合箇所がある場合は平成30年
度に改修工事を実施します。
(2)避難検討
・ELV新設に伴いE9階段の幅員が減少した際に、避難安全検証法に基づいて安全性を検証した結果、問題のない
ことを確認しました。
(平成22年9月実施済み)
・各検証について煙が避難上支障のある高さまで降下してくるまでに避難が終了することを確認しました。
・地上まで避難を考慮した場合、階の煙降下時間(約13分)を上回ることはないことを確認しました。
・地下街全体の避難安全検討は平成28年度に施設の状況把握、国土交通省「新・建築防災計画指針」に準拠した避
難計算手法を適用して避難計画等の検討を行います。なお、上記の検討結果は、地下街での避難時における接続ビ
ルや店舗等との調整を行うための基礎資料として検討内容を共有します。
・避難シミュレーションを実施する範囲は地下1階のみとし、駐車場階からの避難検討は行わないものとします。
・今回行う避難検討のなかで想定する避難シナリオとしては、地上へつながる出入口(接続ビル内を含む)や階段等
が使えなくなり、避難に障害が発生した場合の避難時間や滞留人数が大きい階段等について検討する必要があるた
め、避難における課題およびシミュレーションを実施する際の留意点を整理します。
・大規模地震において火災が発生し、安全を確保するために地上へ避難するとした場合の避難検討を行う想定条件と
しては、計画している避難経路が使用できない場合など様々な状況が考えられるため、
「地下街の安全避難対策ガイ
ドライン p
3
1参照」で想定している下記の内容を考慮します。
想定1)全ての避難階段が使用でき、避難者が最も近い階段に避難した場合
想定2)落下物や地上の混雑等で一部の避難階段が使用できなくなった場合
7
想定3)隣接ビルや駅施設から多くの避難者が流入する場合
・地下街における避難シミュレーションは、以下のような状況を再現するための1つの手法です。
状況1)避難時の避難者の時間経過に従った動きを再現する
状況2)避難者の混乱や転倒などを再現することが難しいため、整然とした避難を前提に避難状況を再現する
・これらの再現内容において地下街事業者として、どのような場合に課題が生じるかを確認し、課題がある場合はど
のような対策を施したらよいかを、事前にシミュレーションを利用して検討しておくことは重要であると考えられ
ます。とくに地下街の在街者が災害発生時に避難をする場合に、著しく避難時間がかかる階段があったり、大きな
滞留が起こったりしないかを確認する目的で避難シミュレーションを行います。
・今回の避難検討では、地下街を3次元モデルで構築し検討を実施して避難の可視化を図り、最終的には避難シミュ
レーションの検討結果を踏まえた避難安全上の課題把握・対策案を立案します。
(3)推進計画書作成
・安全点検の結果と、避難検討の結果を元に年次計画等をとりまとめ、本地下街防災推進計画を更新します。
(4)通路等公共的空 ・耐震診断及び補強設計の結果に基づいて、主に駐車場階の柱と壁の耐震補強および耐震スリット補強工事を
間の防災性向上
に資する施設の
整備
平成28年度と平成29年度の2回に分けて行います。
・耐震補強の方法としては、極脆性部材の解消として耐震スリットや、炭素繊維巻き補強・鋼板巻立て補強等による
下階壁抜け柱の軸耐力およびせん断耐力補強を予定しています。
(9頁 耐震補強工事施工箇所図 参照)
8
耐震補強工事施工箇所図
9
(5)避難施設、防災 ・避難検討の結果を踏まえ、災害時に利用者が解り易い避難経路となるように高輝度蓄光製品の設置など、施設整備
施設の整備
(6)避難啓発活動
の検討を行います。
・地下街店舗関係者の会する、エスカ店長会や消防訓練(地下街関係者全体)などを通じて避難シミュレーションの
結果などを開示し、避難誘導を円滑に遂行するための教育啓発活動を行います。
・来街者が日常的に防災情報(広域避難場所の位置・地下街の避難階段の場所・災害が発生したときの対応等)を
確認できるよう、現在利用している地下街PR用パンフレットの見直しを検討します。
6.補助対象事業の計画期間、概算事業費
(1)補助対象事業の ・平成28年度-平成30年度
計画期間
(2)補助対象事業の 【平成28年度】
概算事業費
1)地下街防災推進計画策定費
・避難シミュレーション検討
・防災推進計画策定
2)地下街防災推進事業費
・耐震補強工事(Ⅰ期)
【13.
5百万円】
9百万円
4.
5百万円
【111百万円】
111百万円
【平成29年度】
1)地下街防災推進事業費
・天井点検
・耐震補強工事(Ⅱ期)
【45.
4百万円】
3.
4百万円
42百万円
【平成30年度】
1)地下街防災推進事業費
・天井改修工事
【15百万円】
15百万円
7.関連事業
○都市再生緊急整備地
域の指定と関連事業
・名古屋駅周辺・
伏見・栄地域(約3
8
5
h
a
)として指定されている。(施行日:平成2
4
年1
月2
5
日)
・うち特定都市再生緊急整備地域(約2
8
6
h
a
)である。(施行日:平成2
5
年7
月1
2
日)
1
0
・建築物の更新等の際に壁面後退により歩道上空地を確保するとともに、地下街と建築物の接続部分において広場を
確保すること等により歩行空間を充実させるとともに地下街の防災性を向上させる。
・大規模災害に備え、民間施設の防災機能を高めるため、建築物の耐震化を促進する。
8.避難誘導計画
○災害等緊急を要する 1)避難誘導に関する基本的な考え方
事態が発生した場合
の基本的な避難誘導
の考え方
・今年度実施する避難検討の結果を踏まえ、今後具体的な対策を検討していくものとし、当面の具体的な対応
は下記のとおりとします。
・消防法による消防計画及び水防法に伴う避難確保・浸水防止計画に則り対応します。
・大規模地震が発生した場合、地下街各店舗の防火防災管理者は自身の安全確保をするとともに、店舗従業員及
び来街者の安全確保に努めます。又、地震発生後は一時その場に留まるよう指示し、むやみに帰宅させないも
のとします。
・統括防火防災管理者は地下街全体の状況把握に努めると共に地下街利用者の避難と負傷者の救助を最優先とし
ます。
・来街者に周知すべき気象情報や避難勧告情報を入手したときは、その正確性を確認し、放送設備等を用いて周
知することとします。
2)避難方法、避難経路についての考え方
・防災センターに勤務する警備員は、地震発生により照明設備が消灯した場合、揺れが収まったのを確認した後
に放送設備を用いて来街者の不安感を和らげるよう放送を流し、パニックの発生防止に努めます。
・停電が予想されることから、エレベーターやエスカレーターは使用禁止とするなど電気設備を使用しないよう
に周知します。
・避難誘導時には必要に応じて、避難誘導班が避難口近傍にて誘導を行います。
・避難経路を解り易くするための高輝度蓄光製品の設置を検討します。
・身体障がい者や高齢者等、災害時の要援護者は周辺の人々の協力を得ながら誘導します。
【浸水が予想される時】
・避難場所は地上が安全と確認できる場合は地上とし、地上の安全が確認できない場合は地下街に近接する建築
物の2階以上となるような具体的に安全な場所を検討し、関係事業所と調整等を行ったうえで避難誘導するこ
1
1
ととします。
3)情報収集・情報伝達に関する体制、内容についての考え方
・行政や名古屋駅地区防火防災管理協議会などから得られる災害情報を避難誘導に活用します。
・大規模災害等(東海地震注意報等)の情報を入手した者は、直ちに防火防災管理者に報告することとします。
・報告を受けた防火防災管理者は、テレビ、ラジオ、インターネット等により情報を確認し、自衛消防隊の本部
隊と連携しつつ消防計画、避難確保・浸水防止計画に基づき必要な措置を講じます。
・来街者は、ラジオ(A
M
・F
M
)
、デジタルテレビ(ワンセグ放送)【平成2
0
年度に総務省の補助事業(電波遮蔽対
策事業)で設置済】を視聴することが可能となっていて、それらを積極的に活用していきます。
・デジタルサイネージ【平成2
4
年度に設置済】により、来街者は地上への避難階段の場所を日常的に確認できる
ようになっています。また、災害発生時及び必要とされるときには防災センターから遠隔操作でサイネージ画
面を避難マップの画面に切り替えます。
・日常的に来街者が防災情報(広域避難場所・地下街の避難階段の場所・災害時の対応等)を確認できるように、
地下街PR用パンフレットの見直しを検討します。
1
2
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