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麻酔下におけるラット脳血流に及ぼすサイクリックAMPの影響について
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○植松 美喜1,井坂 早予子1,桃崎 壮太郎1,細井 理恵1,井上 修(
阪大医保
健)
【背景及び目的】脳においてサイクリック AMP(cAMP)は細胞内セカンドメッセン
ジャーとしてプロテインキナーゼ A(PKA)活性の制御に関わっており、覚醒下でラ
ット脳の cAMP/PKA システムを変化させると局所脳血流が著明に変化する。一方、
麻酔薬の種類によっても脳血流は著明に変化し、我々はペントバルビタールによ
る脳血流の低下、および抱水クロラールによる脳血流の亢進を認めている。今回
2種類の麻酔薬を投与した条件下でcAMP 誘導体である db-cAMP の微量注入が
脳血流に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。
【方法】8 週齢の雄性 Wistar ラットを用い、麻酔下(ペントバルビタール;50mg/kg
i.p.または抱水クロラール;400mg/kg i.p.)にて右側線条体に db-cAMP を 50nmol/㎕、
左側線条体に生理食塩水を 1 分間に 0.25 ㎕の速さで 4 分間微量注入した。Db-cAMP
の注入開始から 15 分後に 14C-IMP を尾静脈より投与し、5 分後に断頭して脳を摘
出した。凍結脳切片を作成し、オートラジオグラフィー法により関心領域におけ
る放射能濃度を定量解析した。
【結果及び考察】線条体における放射能濃度(PSL/mm2)はペントバルビタール麻酔
下(db-cAMP 注入側;203、生理食塩水注入側;55)、抱水クロラール麻酔下(db-cAMP
注入側;233、生理食塩水注入側;115)であった。用いた麻酔薬により生理食塩水
注入側への取り込みに差があるのに対し、db-cAMP 注入側における脳血流は両麻
酔下で同程度まで亢進していることから、db-cAMP による脳血流の亢進は麻酔薬
による影響を受けていないことが判明した。これらの結果から db-cAMP による脳
血流の亢進には血管内皮細胞またはグリア細胞における PKA システムが関与して
いるものと考えられる。
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