...

B2-4 薬物動態学・シケプリ

by user

on
Category: Documents
16

views

Report

Comments

Transcript

B2-4 薬物動態学・シケプリ
薬物動態学シケプリ
- Pharmacokinetics ☆使用上の注意
本シケプリはコアカリB2の中での薬理学、特に薬物動態学を対象にしたシ
ケプリです。単体でご使用になった場合、知識に偏りが生じ、試験本番で重篤
な事態を引き起こす可能性がございます。ご使用に当たっては、お手元の教科
書、シラバスなどを、必要に応じて併用することを推奨します。また、本シケ
プリはプラセボ反応により、印刷しただけで勉強した気になってしまう場合が
ございます。印刷後はなるべくお早めにご使用下さい。
(1)薬物の吸収、分布、代謝、排泄を説明できる。
§薬物の吸収について
吸収とは薬を投与した場所(適用部位)から循環血液中、またはリンパ液中
に移行することをいいます。この吸収で、一番重要となってくるのは消化管(特
に小腸が主役)からの吸収のされ方です。なので、とりあえずは、錠剤やカプ
セルなんかがいかにして消化管から吸収されるかを見ていきたいと思います。
お薬を飲んだとして、まず始めに行われなければいけないことはなにか?そ
れは、お薬が吸収される前の下準備、すなわち錠剤やカプセルの崩壊と、それ
れによって放出された薬の成分の融解です。って、考えてみれば当たり前のこ
とですし、五嶋先生も大して言及してはいなかった気がするんで、そこまで重
要なことではない気もしますけどね。まあ、そりゃそうだよなー、ぐらいに思
っておけばいいんじゃないかと思います。
で、ここからが重要です。いざ放出されて消化管液内に融解した薬効成分。
これらはまだ消化管の中にふよふよ漂っている、つまるとこ体外にあるわけで
す。んで、じゃあ、こいつらがいかにして吸収されて、体内に入るのかっての
が今回の話題なわけですね。そこで、薬物の吸収されやすさや、吸収されるま
での時間を考える時に大切になってくるのが以下のことです。
☆脂溶性か水溶性か?
☆トランスポーターは存在するか?
☆酸性か塩基性か?
☆消化管は元気に動いているか?
まずは、上の四つの条件をしっかり頭に入れてください。そしたら、一つ一
つの条件の意味を見ていきましょう。
①薬剤は脂溶性か水溶性か?
さて、どちらの方が吸収されやすいのでしょうか?結論から言ってしまえば、
脂溶性の方が吸収されやすいです。この理由は、わりかし簡単で、生体膜がリ
ン脂質すなわち脂溶性の物質で構成されているからです。つまり、脂溶性が高
ければ取り立てて何かをしなくても勝手に受動拡散して体内に入ってきてくれ
るというわけですね。一方、水溶性のもの(極性が強いもの)はリン脂質層に
はじかれてしまうので、吸収率は脂溶性薬剤に比べると極めて悪いです。
②酸性か塩基性か?
上に書いたように水溶性の物質は一般的に言って消化管での吸収が悪いです。
では、水溶性の物質の中でも酸性のものと塩基性のものとではどちらの方が吸
収されやすいのでしょうか?これに関しては、一概にどっちがどっちというこ
とはできません。なぜなら、消化管液の pH によって吸収されやすさが変わっ
てくるからです。
どおゆうことかというと、例えば酸性の薬剤を水に溶かしたとします。そう
すると、薬剤は水の中で解離(電離)しているものと解離していないものとに
分かれて平衡状態となります。そして、この水溶液の液性を酸性に傾ければ、
解離していない薬剤が増え、塩基性に傾ければ解離している薬剤が増える、っ
て話は受験の化学の時に化学平衡とかでやったなぁ、って感じですよね。で、
思い出してもらいたいのが、さっき①で確認した、脂溶性の物質は受動拡散で
吸収されるって話です。これを加味すると、解離している薬剤と解離していな
い薬剤、どちらの方が吸収されやすいか?もちろん、解離していない薬剤の方
が吸収されやすいことになりますね。
さて、ではここで消化管内の pH を考えてみましょう……ってほど大袈裟なも
んでもなく、胃の中は酸性、小腸と大腸の中は弱塩基性ですよね。これらを踏
まえた上でまとめると、胃の中では酸性薬剤が吸収されやすく、小腸・大腸で
は塩基性薬剤の方が吸収されやすい、ということになります。このことは次の
ページに示す Henderson-Hasselbalch 式によっても確認できます。
酸性薬剤
: pKa=pH+log(非解離形の酸/解離形の酸)
塩基性薬剤 : pKa=pH+log(解離形の塩基/非解離形の塩基)
(この式の立て方は、とりあえず省略しますが、非解離形を左辺に置いて、受験時代にや
ったみたいに、log とか駆使してしき変形すれば、簡単にたどり着けます。一度自分で導い
てみて、分からなかった時は周りの人に聞いて確認してみてください)
この式から分かることは、pKa はすでに求まっているという前提で考えて、
pH が分かればその薬剤の非解離形と解離形の比率が分かると言うことです。そ
して、非解離形の存在率が分かれば、生体内への吸収率も知ることができると
いうことですね。
※酸性薬剤は胃での吸収率の方が高いですが、胃と小腸ではその表面積に大
きな差があるので、いくら吸収率は胃の方が高いとは言っても、吸収される絶
対量は胃よりも小腸の方がはるかに多いので注意が必要です。吸収率というの
はあくまでも、効率面での話だと言うことを軽く心に留めといてください。
③トランスポーターは存在するか?
ってのを考える前に、トランスポーターとはなんぞやって話になりますよね。
トランスポーターとは、生体にとって必要な物質を選択的に効率よく吸収する
ための膜タンパクです。トランスポーターを介した輸送には、ATP を必要とす
るものと必要としないものがあります。まあ、授業中にそこまで扱われた気も
しないんで、そんまもんかな、って感じで思っといてください。で、そのトラ
ンスポーターがなんぞやってことですが、つまるとこ普段トランスポーターが
取り込んでるものと似たような構造を持った薬剤は選択的に生体内に取り込ま
れるということです。まあ、なんというか、化学的な拡散のしやすさだけでは
なく、トランスポーターが存在するものはより効率よく吸収されるんだってこ
とですね。
具体例を挙げよ、なんてことを言われるかは知りませんが、そんな時のため
に一つ具体例をば。抗生物質の一種である経口セファスポリン薬はペプチドト
ランスポーターによって体内に吸収され、感染症の治療に利用されている、、ら
しいです。まあ、一つくらい例を覚えておいてもいいじゃないかと思います。
④消化管は元気に働いているか?
って、なんのこっちゃって感じですよね。まあ、これは吸収量ってよりは吸
収の時間に関係しているものです。つまるとこ、胃からどれだけ早く小腸に移
動するかということが吸収される時間に関係してるということですね。前に軽
∼く※のところで書きましたが、消化管全体の中で薬剤の吸収量が格段に多い
のは小腸です。なので、小腸にどれだけ早く移動するかということが、薬剤が
どれだけ早く体内に吸収されるかということを決定する大切な要因になってく
るというわけです。このスピードは胃内容排出速度なる言葉で定義されていま
す。まあ、言葉は大して重要じゃない気もしますけどね。で、この胃から小腸
への移動速度を決定する因子としては、食物の存在、胃内 pH の上昇、浸透圧の
上昇、副交感神経の機能低下、抗コリン作用薬などが挙げられます。
食後に服用する経口薬が多い一つの理由は、食物外に入ることによって薬剤
が小腸にいくスピードを抑えて、結果的に吸収速度をのんびりとしたものにし、
血中濃度の急激な上昇を抑えるという目的があるわけですね。
§薬物の分布について
分布とは血中から組織へと薬物が移行することをいいます。上のような感じ
で、薬物は消化管で吸収された後、血流やリンパ液によって全身の細胞に運ば
れます。静脈注射されたものや、皮下注射、筋肉注射されたものも同じように
血行性、リンパ行性で全身に運ばれます。そして、循環系に乗った薬物は一部
の臓器を除いて、血管内皮に存在する膜間小孔を通じて臓器に運ばれます。こ
の小孔は比較的大きいので、ほとんどの薬剤は血中から組織へと平等に移行し
ます。つまり、一度循環系に乗ってしまえば、血流量の差によってある程度の
タイムラグはあるにせよ、基本的にはどの組織にも薬物は均一に分布するとい
えます。もちろん、個々の薬物の性質(脂溶性、水溶性、臓器特異的レセプタ
ーの存在など)によって臓器特異性は認められますが、薬が循環系によって届
くかどうかという点に関しては、均一に分布すると言えます。ところが、脳・
胎盤(胎児)
・精巣では、多くの薬物が分布しづらくなっています。これは、そ
れぞれに血液脳関門、血液胎盤関門、血液精巣関門が存在し、薬物の進入を阻
んでいるためです。つまり、これらの臓器に薬物を作用させようと思ったら、
これらの関門を通過するような薬物を用意しないと作用させられないわけです
ね(まあ、逆に言えば、関門を通過しないのであれば、脳や胎児や精巣に対す
る副作用は心配する必要がないとも言えるわけですが)。以下にそれぞれの関門
の特徴を簡単に書いておきます。
①血液脳関門
かなりガードが堅いです。まあ、脳みそにお届けするわけですし、ノー・ガ
ードでも困ったもんですけど。で、特徴ですが、脂溶性の高い薬物だけしか移
行せず、水溶性(極性)の薬物はほとんど移行しません。
②血液胎盤関門
さっきの血液脳関門に比べるとだいぶルーズな関門です、こちらは。という
のも、極性の高い薬以外は比較的良く通すからです。まあ、母体からの栄養を
届けにゃならんわけですから、そこまで検査が厳しくっても、って気はするん
で、当然と言えば当然なのかも知れませんけどね。
③血液精巣関門
この関門の通過には中程度の脂溶性が必要です。セキュリティーレベルとし
ては、①以下で②以上くらいですね。まあ、大事だし、精巣。。でも、そうすっ
と、
「血液卵巣関門」ってのがないのはなんでなんだろ……う∼ん、不思議です
ねぇ。
§血中での薬物の分布
吸収され、血中に入った薬物はどのような形で血中に存在しているのか?多
くの薬物は血漿タンパクであるアルブミンと結合して存在している。つまり、
血中にはアルブミンにくっついている結合型と、アルブミンから離れている遊
離型が平衡状態で存在しているわけである。そして、血中から組織への分布は
遊離型の薬物しか行わず、結合型の薬物は組織へと移行することなく血中を漂
い続ける。つまり、一定の薬効を得るためには、実際に吸収される量だけでな
く、さらに血中での遊離型薬物の存在比を意識して薬物投与量を決定する必要
があるわけです。また、薬によってアルブミンとの親和性が違うため、薬物相
互作用により薬理作用が亢進する場合があります。例えば、アルブミンと親和
性の高い薬物 A と親和性がそれほど高くない薬物 B を同時に投与すると、多く
のアルブミンが薬物 A によって奪われてしまい、薬物 B が結合できるアルブミ
ンが著しく減り、薬物 B を単体で投与したときと比べると遙かに高濃度の遊離
型薬物 B が血中に存在することになり、結果的に薬物 B の薬理作用が亢進しま
す。このことは丁度、大学受験の時にやった弱酸の遊離をイメージしてもらう
と分かりやすいかと思います。弱酸の塩が溶けた水溶液に強酸を加えると、化
学平衡の関係で弱酸が追い出され、強酸塩が生成されましたよね。あれと同じ
ように、アルブミンと親和性の高い薬物を併用して投与すると、親和性の弱い
薬物が追い出され、遊離型薬物の血中濃度が規定量以上に上がってしまうわけ
です。このことは臨床的にはかなり重要なことっぽいです。
§薬物の代謝について
代謝と言われたらとりあえずは肝臓を思い浮かべましょう。もちろん、ほと
んどの細胞はなんらかの形で薬物の代謝を行っていますが、主役として最も頑
張っているのはやはり肝臓です。
さてでは、肝臓で代謝を受けた薬物はどうなってしまうのでしょうか?代謝
による化学構造の変化に伴って起こる変化は、①水溶性の増加、②薬理活性の
低下 or 消失です。その過程で酸化、還元、加水分解、抱合などが行われます。
①水溶性の増加
あとでもう一度やりますが、体内に入った薬物は主に腎臓で濾過され排泄さ
れます。その際、脂溶性も水溶性もいったんは糸球体濾過されるのですが、尿
細管を移行する際に脂溶性の薬物はその大部分が再吸収されてしまいます。つ
まり、脂溶性の薬物は脂溶性を有している限りなかなか体外に出ていかないと
いうことになります。そのため、脂溶性の高い薬物に対しては水溶性の増加が
行われ、排泄されやすいように処理が加えられます。脂溶性薬物の代謝では特
に、薬物代謝酵素であるチトクロム P450 による酸化と、それに続く抱合(グル
クロン酸抱合、硫酸抱合、グルタチオン抱合など)が重要な働きをしており、
これにより脂溶性薬物は、水溶性の代謝物となり効率的に尿や便として排泄さ
れます。
②薬理活性の低下 or 消失
代謝によって化学構造が変化するわけですから、当然と言えば当然の結果で
はありますね。
※薬物に限らず、化学物質によっては代謝を受けることによって逆に薬理活
性を有する場合があります。そして薬の中には、肝臓で代謝されることを見越
し、代謝によって始めて薬理活性を持つように設計されている薬も存在します。
このような代謝前の薬のことをプロドラッグと呼びます。
§薬物の排泄について
薬物の排泄方法は①腎臓による尿中への排泄と②胆汁による糞便中への排泄
の2つが大切になってきます。この他に、呼気中への排泄(アルコールなど)
もありますが、この排泄経路は薬物の排泄に関してはかなり脇役なんで、+α
程度に覚えておけばいいと思います。
①腎臓による尿中への排泄
先ほども軽く触れましたが、最終的に尿中へと排泄される薬物は水溶性が主
になってきます。まず、腎臓に到達した遊離型の薬物は糸球体濾過によって一
旦、脂溶性も水溶性も大部分が尿細管へと濾過されていきます。アルブミン結
合型の薬物は濾過されないので気をつけてください。尿細管を移動する薬物は
極性が強いほど再吸収されずらい、逆に言えば、脂溶性が強いものはどんどん
再吸収されていってしまいます。注意すべき点は、脂溶性の薬物もいったんは
糸球体で濾過されるという点かな、と個人的には思いますね。
このほか、尿細管分泌というトランスポーターを介した血漿から尿細管内へ
直接排泄するという機構も存在します。これは、極性の高い薬物で多いようで
す。
②胆汁による糞便中への排泄
代謝のところでも若干出てきましたが、胆汁による糞便中への排泄は脂溶性
薬物が主です。薬物代謝酵素であるチトクロム P450 により酸化し、それに続く
抱合(グルクロン酸抱合、硫酸抱合、グルタチオン抱合など)により水溶性代
謝物となり、その後、胆汁を介して消化管に放出され、最終的に糞便として出
て行くわけです。ここでちょっと思い出してもらいたいのが、かなり前の方で
やった「薬物の吸収について」のとこで出てきた、消化管では水溶性物質は吸
収されずらいって事実です。つまり、消化管内に代謝済みの化合物を出しても
再吸収はされづらいってわけですね。う∼ん、良くできてる……と、感心しと
いてなんなんですが、もちろん全く再吸収されないというわけではなく、ある
程度はもちろん再吸収されて、門脈を介して再び肝臓に戻ってきます。このよ
うに、肝臓→胆汁→小腸→門脈→肝臓と循環することを腸肝循環とよびます。
グルクロン酸抱合だとかって話は、病理学やなんかでビリルビンの代謝がどう
のこうのって辺りでも出てきましたよね、そういえば。んでまあ、肝機能障害
とかでビリルビンが排泄できないと黄疸が出るよなんて話もあったわけで、何
が言いたいかといえば、肝機能が落ちればビリルビンだけじゃなくって似たよ
うな代謝経路を使ってる薬物(特に脂溶性)の排泄能も落ちますよ、ってわけ
ですね。だから、肝機能障害がある患者さんに薬を投与するときは薬物の体内
残存量を常に意識して患者さんを観察しながら薬を使わなくてはいけないとか、
うんたらかんたら……五嶋先生がそのようなことを熱く強調してた気がします。
あ、さっき書き忘れちゃったけど、もちろん腎機能障害がある患者さんも薬物
(特に水溶性)を排泄する能力が弱まっているから、薬を投与するときは投与
間隔なんかに気を配らなくてはなりません。これまた五嶋先生の受け売りだけ
どね。
(2)薬物の生体膜通過に影響する因子を説明できる。
……ってんですけど、思うにさっきの吸収んとこで、だいぶ説明しちゃった
んで書くことないっすね。もう一度、まとめで書いとくと、脂溶性の方が水溶
性よりも吸収されやすいってことと、酸性薬剤は酸性条件下で吸収されやすく、
塩基性薬剤は塩基性条件下で吸収されやすい、ってことになりますかね。
(3)薬剤投与方法を列挙し説明できる。
薬剤投与法は大きく分けると経口投与と非経口投与、それから吸入などに分
けられます。さらに経口投与は①舌下投与②胃吸収③腸吸収④直腸内投与など
があり、非経口投与は①皮下注射②筋肉内注射③静脈注射などがあります。個
人的には直腸内投与が経口投与に分類されてるのはちょいと変な気もしますが、
五嶋先生のシラバスではこうなってるんでそのまま載せておきました。
で、投与法を考えるときなのですが、この時大切となってくるのが、初回肝
通過があるかどうかです。さきほどもやったように肝臓は薬物代謝の主な場で
す。そのため、投与されてから最初の循環で肝臓を通るかどうかが薬物の投与
量を決める上で非常に大切なファクターとなってくるということを心に留めて
おいてください。
(i)経口投与
①舌下投与
舌の下に入れる投与法。血行が盛んであり、脂溶性薬物の吸収が容易です。
初回肝通過なし。また、まず初めに右心房に入るので、心臓に作用させる薬の
投与法として有効。代表例は、ニトログリセリン舌下錠(狭心症特効薬)。
②胃吸収
pH が低いので酸性薬物の吸収効率がよい。ただし、前にも言ったとおり、吸
収量の絶対量は小腸よりは遙かに少ない。初回肝通過あり。
③腸吸収
経口投与された大部分の薬物がここで吸収される。初回肝通過あり。長所と
しては、安全性がわりと高く、自宅などでも簡単に服用できる点が挙げられる。
欠点としては、状態によって吸収量が不安定であり、また個人の吸収能力の差
によっても吸収量が大きく変わってくることや、吸収に時間がかかること、ま
た、消化酵素による薬物の分解(ペニシリンなど)があげられる。これらを踏
まえると、腸吸収は日々の健康管理や病態の安定化には力を発揮するが、感染
症など緊急を要する際には役に立たない投与法だといえますね。
④直腸内投与
いわゆる座薬の類ですね。初回肝通過はなし。経口摂取が難しい患者などに
使用されます。代表例としては、インドメタシン座薬。
(ii)非経口投与
①皮下注射
②筋肉内注射
③静脈注射
これらはいずれも、作用が早く、初回肝通過はないです。
(iii)吸入
揮発性物質、あるいは飛沫状の不揮発性物質を吸い込むことにより、肺胞か
ら肺静脈へ移行する経路です。初回肝通過なし。肺静脈から直接心臓に向かう
ので、心臓に作用する効果がある場合には要注意である。代表例としては気管
支喘息に対する β2-遮断薬吸入など。
§あとがき
う∼ん、何かと書き残したことも多い気がしますが、とりあえず今回はこの辺
で。一応、黄色いシラバスの薬物動態学の範囲は大体解説し終わったんじゃな
かろうかと……あー、でも、薬とかの具体例とかあんまし入れなかったからな
ぁ。なんか、ここんとこもう少し詳しく説明してくれ、とか、これの説明が抜
けてるから作ってくれとか、、まあなんだっていいんですが、要望とか合ったら
適当に言ってみてください。なんだかまとまりのないシケプリな気もしますが、
読み物的な感じでさらっと読んでもらえたらなぁと思います。念のため言って
おくと、太字が大事なトコです。最初に流し読みしてから、太字のトコを覚え
てみると良いのではないかと……いや、使いづらかったら正直に言ってくださ
いね、頼むから。えっと、それから………ん。紙面余ってるからって何も無理
して埋めるこたないわな。ってわけで、みなさん、試験頑張りましょう。
文責:佐藤
健
Fly UP