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光システム工学の基礎 (2: pp.16-30)
光システム工学 光システム工学の基礎 (2: pp.16-30) 浮田 2.1 波動光学 宏生 が∞となる入射角が存在します.これをブリュ ースター(Brewster)角 φb といいます.それは ここでは,光波の表現とベクトル表現,界面での 入射波,反射波,透過波の関係から,反射率,屈 tan( φ 1 + φ 2) = π/2 のときで,rp = 0 ですから, 反射光はすべて s 偏光になります. 折率を導出し,波動光学の基礎を学びます. 2.2 微小機械の物理―マイクロメカニックス― Ea Er Ap Rp ● ● As Rs φ1 媒質1(n1) 媒質2(n2) 近年,半導体の微細加工技術は電子回路の製 作にとどまらず,機械部品の加工にも適用されてい x ます.この技術が微小電気機械( MEMS: Micro φ1’ φ2 Ts Tp Electro Mechanical Systems )の技術基盤となり, Et 種々の微小センサやアクチュエータなどのマイクロ ● z マシンを生み出しています.さらに,微小光学が結 図 2.1 界面での反射と透過 合し,オプトメカトロニクスの先端分野である光マイ クロマシン (Optical MEMS) という技術分野が生ま (a)光波の表示 れつつあります.この背景には,マイクロ化されて高 (b)界面での反射,屈折 次の順序で界面での反射率,屈折率を求めます. (i)入射光,反射光,屈折光の振幅の相互関係 (ii) 境界条件(接線成分が連続)の適用 速になった機械(光センサ,光スキャナ,ディジタル ミラーディスプレーなど)要素が,光制御に適するよ うになったことがあります. (iii)スネルの法則の適用. 表 2.1 微小機械の特徴 (c)反射率,屈折率の導出 フレネルの公式 sin(φ 1 - φ 2) Rs =rs= sin( φ 1 + φ 2) As ・粘性力≫慣性力 (a) → 表面摩擦の影響が大 ・応答時間 τ =m / f∝ L → 2 ・レイノルズ数 Re∝L Rp tan( φ 1 - φ 2) rp= = Ap tan( φ 1 + φ 2) (b) 2cos φ 1 sin φ 2 Ts = ts = sin( φ 1 + φ 2) As (c) 2cos φ 1 sin φ 2 Tp = tp = sin( φ 1 + φ 2)cin( φ 1 - φ 2) Ap (d) 流れは層流 2 ・運動エネルギー m v /2 ∝ L5 → 低消費エネルギー ・外界への影響が少ない(センサ,手術) → Rp tan( φ - φ ) 1 2 さて,rp= = によれば,分母 Ap tan( φ 1 + φ 2 ) → 高速度応答 自然に優しい (a)微小化の効果と特徴 (b)微小機械の作製法 (c)運動方程式