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法人にいがた温もりの会」機関紙 第28号 2010年 2月20日発行
精神保健福祉を考える市民の会 「NPO 法人にいがた温もりの会」 法人にいがた温もりの会」機関紙 第28号 2010 2010年 10年 2月20日発行 20日発行 今回のイラスト、友人宅に泊りがけで、旧京ヶ瀬村の”裸詣り”を取材を致しました。 午後五時頃に行ってみると「わっしょい、わっしょい...わっしょい」と、車を降りる と、早速聴こえてきましたよ。 昔は、まわしにしめ縄、わらじと云う出で立ちだったそうですが今は形を残すのみ。し かしながらお正月の寒い時期に、裸で各家々を廻るのは、気概なくして出来るものではあ りません。 カメラを持つ手も冷たくなるほどです。”裸詣り”も夜遅くまでも続き走っていなければ、 凍えてしまうのでしょう。未だ明るい夕方近くには少人数だった裸の男達も、暗くなる頃 にはもぅ大勢になって、こんなに大掛かりになるとは当初は思いも寄らずに、圧倒されて しまいました。これは下火になると言うものではありません。まだまだ、この行事は続く だろうし、また続けていってほしいモノだと、感じました。 「表紙のつぶやき」精神疾患・惚者(う”ぉけもん) 「そううつという名の恋人 ~酒田紀行~」 Capricieuse 昨年、翌日は大晦日だというのに、何かに忙殺されているとふと、全く関係のないこと をしてみたくなるもので、急に思い立って酒田へ向かう。 「おくりびと」の納棺師が鳥海山 をバックにチェロを弾いた、あの月光川の土手に立ってみたかった。年始めに金沢へ出か けたのと同じく寝袋を持って出かける。 笹川流れでは、波の泡が岸辺の海を舞うのを見た。灰色の海に白いアクセントをつけて。 鼠ケ関の海産物店で本当のポッポ焼きを食べる。私の故郷ではポッポ焼きはイカの丸焼の ことなので、新潟に来て最初のカルチャー・ショックを受けたものだ。 鶴岡に入り、古い和菓子屋で美味しそうなものを物色する。城下町には決まって、代々 食べ継がれてきたお菓子があるからだ。ごまが中に入った団子を求めると、冷凍のものし か置いていなかったが、自然解凍して少し早めに食べたら、冷たくてほのかに甘い。何よ り売り子さんの山形なまりが私には嬉しかった。 酒田は落ち着いた佇まいの町だ。風力発電機のある港を望み、江戸時代からの米蔵が並 ぶ。道幅が広く、家々の屋根の高さが同じなので統一感があるからだろう。第一、景観を 損なうコンビニやファミレス、ファスト・フードの店が全くといっていいほど無い。映画 の監督が一年もかけてロケ地を探し、この町を選んだのも頷ける。こじんまりした電車の 駅では、例の映画の大きなアメリカ版のポスターが行きかう人々を見つめている。 夜、最上川の支流の川岸でほぼ満月に近い月と、いつもベランダから見るよりもたくさ んの星々を車の窓から眺めながら、寝袋に入る。朝道を通る人に怪しまれぬよう早く起き て、鳥海山と月光川の地へ。チェロは楽器のなかで一番人間の体や声に近いのではないか しら。主役が抱いているのは女の人のようだ。その音色が聞こえてきそうな気がした。 帰路、温海温泉の足湯につかって体を温めた後、一路新潟へ。大掃除と賀状書きが私を 待っている。 -2- 「人との距離」 はな 桜 はな 桜 先日、母と待ち合わせて、一緒にお昼を食べました。その時、母が 「メガネ変えたな。すぐわかった」と、得意そうに私に言ったのです。 変えたのは一ヶ月以上も前のことで、その間に母とは何度も会ってい るのに.....。だれかが言っていたように、人間の記憶なんていいか げんなものです。夫はすぐわかりました。それと、母は私と一緒に食 事をしていても、周りが気になるようで落ち着かないのです。キョロキョロしています。 実家で見る母とは別人です。 私が言いたいのは、みんな他人が自分のことをどう思うかと、いつも気にしていますが、 そんなこと気にする必要がないということなのです。人は自分以外の人のことを、そんな に見ていないし、気にもくれていないのです。おしゃべりもそうです 。人の話なんて聞い ていません。自分が何を話そうかということで、みんな必死なのです。特におしゃべりの 人は、全く人の話など聞きません。私がそうだからです。 自分が人からどう思われるかと、いつも気にしている女性がいました。彼女のこと、み んな心配して、色々とお世話しました。ところが、彼女はその人たちに被害にあったと、 私に訴えたのです。私も最初は信じていましたが、付き合っていくうちに、それは彼女の 被害妄想だったことに気がつきました。半年で彼女は去っていきました。かなりストーカ ー的だったので、私はホッとしました。近づきすぎた結果です。 人と人は、ある程度の距離を保つことが大事です。線引きも必要です。これはトテモむ ずかしいことです。依存しあわない関係。友達がいないからと、悲観する 必要もありません。自分にとってプラスになる人と付き合えば、プラスの エネルギーをもらって、成長していけます。 -3- 「つける薬がない」 おおでか まるこ 毎日放送系のSP番組で、2カップルの妻を互いの家に行かせ、行った先の家で、彼女たちに 家事や育児をやらせる企画がある。 筆者がみた昨年11月の番組では元暴走族の総長だった妻(以下、総長妻と省略)と画家の夫、 勤務医の夫と洋裁士の妻の組み合わせだった。 総長妻が向かった先の勤務医の家に着くと、待っていたのは、偏屈な父と暗い息子、そしてす べての部屋がカビで覆われたゴミの山の室内、草ボーボーの庭だった。 総長妻は、庭の草を刈っている。「A さん(父上の名前)、草刈り、終わりました。」と明るい声が 響く。父上は上機嫌だ。次に総長妻は雑巾にアルコールをつけ、全 室のカビをとり、ゴミ袋に入れる。3時間後、この家はこざっぱりときれ いになった。その後、夕食にスパゲティを作る。 暗い息子と偏屈な父 上がいっしょに和気藹々と話している。 6 時過ぎ、勤務医の夫が帰宅 し、見違えるほどきれいになった我が家を見て、彼女に労をねぎらう。 感激にむせび泣きながら、彼女は名残惜しそうにその家をあとにす る。 一方、画家の家に来た洋裁士の彼女は、アトリエでモジモジと手持 ち無沙汰の態だ。たまりかねた画家氏は「子どもが手伝いますので、食事つくりをお願いします。」 と言い渡す。台所でボーと立ち尽くす彼女へ、子ども4人が駆け寄り、カレーにしようと提案する。 買い物を子どもに任せた彼女は、台所につっ立ったままだ。(もし彼女の母上がこの番組を見たら、 卒倒するでしょうねー)画家氏との昼食でも、彼女は無言のままだ。画家氏はさすがに匙を投げた のか、その後、絵を描き続けている。夕方、洋裁士の彼女は(ほっとして?)家路につく。彼女は総 長妻の大掃除の成果を無視して、自室でまた、ミシンに向かい洋裁の仕事をはじめ、部屋はまも なく布くずと糸くずの山になった。 対照的な二人。筆者は、家事無能、人間嫌いらしい洋裁士を、この頃盛ん に言われている「私らしさ」をはき違えている典型的な女性だと思う。世間の目 を気にして、生きにくく感じている自分と比べて、「いいわねぇー、幸せな奥様、 自分のキャラを変えなくていいしぃ~」とぼやくことしきり~ブツブツ~ -4- 「新年を迎えて」 森下 むつみ 明けましておめでとうございます。 いよいよやって来ました。年女、寅年イヤー。キター、おみくじが大吉でした! が、 友だちも大吉でした。初詣のために大吉を増やしているのかな...なんてことは考えない でおきましょう。 でも本当にありがたい内容でした。少しだけ中身をご紹介させていただくと、ねがいご とは、初心に返って励めば万事順調に叶えられるし、恋愛は、反省 し神様に祈れば結ばれるということでした。きっとどんなときも重 要なのは、初心に返って励んだり、反省したりすることなのかなと 思ったりもします。そして極めつけは、おみくじ裏面の神の教えで した。授けられたそのお金や身体、心を無駄に使わないようにと。 だけど一銭の金でも役立つ使い方は難しいから、その手足や言葉が 世のため、人のためになっているかを考え、すがすがしい日々を過 ごせるように心がけることが大切だよと。 まさにその通りだなと思います。思うのだけど、忘れやすくもあ るから、なんかの拍子にそういえば大吉おみくじでも見て幸せに浸ろうかなと思って、そ のたびに思い出して、心がけていけたらいいなと思います。 そして、早くも学生生活は残り2年。春からは社会人という同期もいるし、これからは 実習中心の生活になるので同期と顔を合わせることも少なくなる。みんなとの時間を大切 に過ごしてきたかな? 学生としてやっておきたいこと、やるべきことはやったかな? あと2年で何がしたいかな? 何ができるかな?・・・あるある。今までのSWITCH を読み返しただけでも、そのときの悩みや抱負が放置されているわ。でも、いつの間にか 解決したり達成したりということもある。 ・・・あると思います。だから、今年もゆっくり 一歩一歩進んでいけたらいいなと思います。 -5- 「私はこう思う」 エルピス 昨年の12月に聞いた話だが、千葉県には「障害者差別禁止条例」なるものがあるそう です。新潟市が人権尊重都市を標榜するならば、これは不可欠な要素ではないかと思われ た次第である。 私は新潟市長へ、 「職場などでも排斥やパワーハラスメントに近いものもあるので、我々 障害者にとって良い制度を作って頂きたい」といった趣旨の手紙を送った。 1ヵ月後に届いた市長からの回答は次の通りである。 一日も早い実現が望まれる。 -6- 「継続」 井上 優子 継続は力なりとよく言うが、実行するのは私にはかなり難しい ものだと思う。昨年仕事をしたが、体調を崩して5ヵ月で辞めて しまった。辞める時は落ち込んだが、またチャレンジしていいよ と、勤めていた会社の苑長が言ってくれたので、今年はそこにボ ランティアとして通っていて、今はパートを目指している。 医者からは、「一日5時間で週5日間の介護の仕事はあなたに は無理です」と言われていたが、自分自身のなかでやってみたい と思って続けた。しかし、5ヵ月目で疲れが出てしまった。 でも後悔はしていないし、再度チャレンジ出来ることにウキウキしている。また貧困生 活にはなるが、それでも良いとさえ思っている。 今、改めて継続の難しさを実感している。そこで、今年の目標は『継続』にしたいと思 った。 こつこつと生活を大切にし、人生をたいせつに生きていきたいと思っている。贅沢をし たいとかは、40歳をすぎてからは特に思わなくなってきた。ただ自分の生活をきちんと 自信を持って送れればいいと思う。 感動したいと思う。テレビを見て感動することもあるし、季節を見て感動したり充実し たりすることも大切だと思う。それが出来る体調になったということに感謝しながら...。 以前は季節を楽しむ余裕すらなかった。当たり前の事が出来ず、充実してきちんとした プライベートを送っていなかった。今は生活を楽しむ余裕も出来た。苦しくって死にたい と思ったときもあったが、やっと今、少しずつ人生は楽しいものだと思えるようになって きた。生活を地道にして生きるってことは、結構楽しいものなんだなあと思えてきた。悩 んでばかりの人生から行動する生き方に変化してきた。次は『継続』を目標に今年はすす んでみたい。 -7- 私たちは、「 私たちは、「NPO NPO 法人にいがた温もりの会」 法人にいがた温もりの会」の 趣旨に賛同し、その活動を支援しています 趣旨に賛同し、その活動を支援しています。 活動を支援しています。 ㈱欧州ぶどう栽培研究所 カーブドッチワイナリー 美味しいワインはぶどう作りから コニカミノルタ NC㈱ NC㈱ 代表取締役 馬場 伸行 ビジネスシーンのベストパートナー エルメック電子工業㈱ エルメック電子工業㈱ 画像・映像・情報コーディネーター 代表取締役 松永 巌 センサーから高性能スピーカーまで最先端を創り出す ㈱中島映像教材出版 中島映像教材出版 星屑倶楽部 メンタルヘルス教育教材の専門メーカー _ 春まだ浅いこのごろではございますが、会員の皆様は如何お過ごしでしょ うか。今冬は新潟が”雪国”であることを再認識させられましたね。 どうか本年もよろしくお願い申し上げます。次号(第29号)の発行予定 日は2010年5月20日です。 「SWITCH!」では、投稿したてみたいという方を募集しています。 また、当会に対するご要望・ご意見がございましたら、下記連絡先までお 寄せください。 発行責任者:NPO法人にいがた温もりの会 理事長 中島 太一 〒951951-8507 新潟市中央区西堀前通 6 番町 894894-1 西堀 6 番館ビル 3 階 新潟市市民活動支援センター内 新潟市市民活動支援センター内 TEL 025FAX 025025-247247-0621 025-247247-3069 e-mail [email protected] URL http://geocities.jp/niigatanukumorinokai/ 編集担当:「SWITCHI!」編集部 -8-