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【2.3章~2.4章】 (PDF形式 2387キロバイト)
2.3 旧総合計画における成果と課題 【条例・計画等の策定】 区では昭和53年(1987年)に「放置自転車対策要綱」を、 昭和59年 (1984年)には「自転車等放置防止条例」を制定した。自転車法改正(撤 去の法的根拠)を受け、平成9年(1997年)には「自転車条例」として条 例を改正している 条例では自転車等の駐車対策に関する総合計画、区立自転車等駐車場の設置、 民営自転車等駐車施設への助成、大規模店舗等の自転車等駐車場附置義務、放 置自転車等に対する措置等について定めている。 なお、区立レンタサイクルポートに関しては、別に「レンタサイクルポート条 例※」を平成5年(1993年)に制定し、管理、利用手続き等必要な事項を定め ている。 世田谷区自転車条例 ・自転車等の駐車対策に関する総合計画←本計画 ・区立自転車等駐車場の設置 ・民営自転車等駐車施設への助成 ・大規模店舗等の自転車等駐車場附置義務 ・放置自転車等に対する措置 等について定めている。 ※ (世田谷区)レンタサイクルポート条例(抜粋) 「自転車を公共の交通手段として区民の利用に供するとともに、その拠点を確保す ることにより、地区交通の整備及び自転車の放置防止を図るため、世田谷区立レン タサイクルポートを設置する。 」 21 官民協働による自転車等駐車場の整備やルールやマナーに関する普及・啓発事業、 放置自転車等の撤去活動を、粘り強く進めたことにより、駅周辺の自転車の放置台 数は、ピーク時の昭和62年度(1987年度)33,161台から大幅に改善され、 平成21年度(2009年度)には1,388台と激減している。 50000 自転車等駐車場整備台数 放置台数 46,239 46,635 45000 41,708 43,262 41,098 自転車等駐車場収容台数︵台︶ 40000 34,553 35000 35,954 34,482 33,161 32,918 30,672 30000 31,483 29,481 ※放置台数は毎年10月の平日晴 天の午前11時頃に調査 ※各駅自転車100台以上、原付・ 自動二輪50台以上を対象 26,955 24,264 24,492 24,855 22,146 20,248 19,623 19,246 21,890 21,709 20,154 18,769 17,270 18,391 18,115 17,207 16,784 16,303 20,605 17,604 15,422 18,721 17,071 13,704 13,688 12,678 11,847 10,316 25000 20000 15000 10000 6,322 7,156 5000 6,634 2,336 1,388 年 年 1 2 H. 年 9 0 H.2 H.1 7年 1 1 H. H. 8年 5年 6年 1 1 H. H. 年 4年 1 H. 年 2 3 H.1 H.1 0年 1年 1 1 H. H. 9年 8 年 H. H. H.7 年 6 年 5 年 H. H. 3年 4 年 H. H. 年 2年 H. H. 元 年 62 6 S. S. 3年 0 図 自転車等駐車場整備台数と放置自転車等の台数の相関 【自転車等駐車場の整備】 ● 平成22年(2010年)9月現在、40駅 のうち33駅周辺で、約45,000台分 (民営を含む)の自転車等駐車場を整備し た。 写真 下高井戸西自転車等駐車場 【自転車等放置禁止区域の指定】 ● 40駅のうち34駅周辺において、自転車等 が大量に放置される、または大量の放置を 引き起こすおそれがあると認められる地 域を、自転車等放置禁止区域として指定し た。 写真 自転車等放置禁止区域 【放置自転車等の撤去】 ● 自転車等放置禁止区域内の道路や歩道な どに置かれた自転車等、放置禁止区域外の 区道・公園などに引き続き7日以上放置さ れている自転車等を撤去した。 写真 放置自転車の撤去風景 22 【適切な自転車利用の啓発】 ● 自転車等駐車場のある場所の周知や放置 自転車等の防止を呼びかけるといった、ク リーンキャンペーンなどの啓発活動を実 施した。 写真 放置自転車クリーンキャンペーン 【自転車走行環境の整備】 ● 平成15∼16年度(2003∼2004年 度)にかけて、自転車走行レーン(600m) を蛇崩川緑道に整備した。 写真 弦巻通り蛇崩川緑道の 自転車走行空間 ● 平成19年度(2007年度)に、明薬通り(補 助209号線)、補助154号線で、歩道や 車道を使い自転車走行レーンの社会実験 を実施した。 写真 明薬通り(補助209号)の 自転車走行空間 ● 平成20年度(2008年度)に、都市計画 道路補助54号線で自転車走行レーンを整 備した。 写真 都市計画道路補助54号線の 自転車走行空間 【関係者との協力】 ● 商店会、鉄道事業者、学校、交通管理者、道路管理者、隣接区などと協力、協 働などにより、クリーンキャンペーン、自転車等駐車場の用地確保と整備、放 置自転車等保管所の用地確保などを行った。 23 ■レンタサイクルポートの整備 区では1台の自転車を複数の人が共有して利用するレンタサイクルを区内5駅 で展開している。このうち、桜上水南・経堂駅前・桜新町は、相互利用のできるコ ミュニティサイクルシステム※(がやリン)を導入している。 レンタサイクルポート (コミュニティサイクルあり) 桜上水南 経堂駅前 桜新町 レンタサイクルポート (コミュニティサイクルなし) 成城北第2 三軒茶屋中央 レンタサイクルポート(がやリン) 3ヶ所のポート(桜上水南、経堂駅前、 桜新町)では借りたり返したりが自由 に選択できる。 レンタサイクルポート 借りたポートに返却。 図 レンタサイクルポート位置図 資料:世田谷区 「相互利用のできるコミュニ ティサイクルシステム」※ と は、複数のレンタサイクルポ ート間で相互利用が可能で、 どこのレンタサイクルポート へも返すことができるシステ ムのこと。 図 自宅 目的地 買い物など 三軒茶屋北 自宅 買い物など 目的地 コミュニティサイクルシステム レンタサイクルシステム コミュニティサイクルとレンタサイクルのシステムの違い 24 ■旧「世田谷区自転車等の利用に関する総合計画」の取組み状況 A【自転車等の駐車対策】 A-1 自転車等駐車場の環境整備 大項目 小項目 自転車等駐車場 整備の目標量 具体的施策 現在の取組み状況 自転車等の駐車需要 (整備目標量) ○P. 30参照 鉄道路線別自転 鉄道路線別方針 車等駐車場確保 等の方針 買物利用や特定施 設への集中に対す る方針 ○路線別整備状況 ・小田急:高架下に小田急の大規模な駐車場が整備された。 ・京王:区及び京王等により駅周辺の駐車場整備が進められ ている。 ・東急:有用な用地取得の困難な沿線だが、自治体間の協力、 民間活力等により駐車場整備が進められている。 ○区営、民営とも買物利用を想定した柔軟な料金設定(利用 当初の1時間無料など)を行う駐車場が増えている。 新たな自転車等 通勤通学に対応し 鉄道事業者による自転車等 ○P.32参照 駐車場の整備 た自転車等駐車場 駐車場の整備 の整備 柔軟な料金設定の新設自転 ○烏山北自転車等駐車場のように、駅からの距離に応じてエ 車等駐車場の整備 リア別に料金を設定した例もある。 民間自転車等駐車場事業の ○「民営自転車等駐車場育成補助金(建設費補助)」交付実 績 育成 民間建物等における自転車 等駐車場整備への補助と借 り上げ方式の検討 ・S.57∼H.21年度交付実績17件 うちS.13∼H.21年度交付実績 8件 買物等の利用に対 附置義務駐車場制度の活用 ○附置義務実績 応した自転車等駐 と強化 ・S.59∼H.21年度申請件数182件、完成台数計11,170 車スペースの確保 台 うちS.13∼H.21年度申請件数118件、完成台数計台 7,002台 商店街等における自転車等 ○商店街に対する「民営自転車等駐車場補助金」交付実績 駐車場整備の促進 ・2件(平成13年度以降は実績0) 各事業所への自転車等駐車 ○附置義務対象以外の事業所(スーパー等)に対して随時、 場整備の要請 駐車設備の要請等を行っている。 道路上における臨時自転車 ○世田谷通りに区立上町自転車等駐車場(常設)を整備(平 駐車スペースの確保 成21年4月開設) 既存自転車等駐 低利用駐車場の利 柔軟な料金体系の導入 車場の有効利用 用効率の改善 ○駅からの距離、屋根の有無、利用者の区分(一般、障害者、 学生等)別等による利用料金設定は従前から行ってきた。 長期契約割引制度等の導入 ○未実施 設備・環境等の改善 高度利用の促進 ○使いやすいラックの導入(三軒茶屋北第二自転車等駐車 場)、照明の追加、防犯カメラの設置などを行った。 立体化等による収容能力の ○立体自転車等駐車場⇒下高井戸南、烏山南、烏山中央、千 向上 歳船橋北、駒沢、二子玉川西、自由が丘第一、上野毛北(計 8箇所) ○桜上水南を平置式から立体自走式に改築した。 多様な利用ニーズ 月ぎめと日ぎめ割合の見直 ○三軒茶屋中央自転車等駐車場の時間貸しスペースの拡大、 への対応 し チャイルドシート装着車両置場として、平置きスペースの 拡大を行った。 ○利用実態と収容効率を考慮し、指定管理者が随時見直しを 行っている。 自転車等駐車場の登録方法 ○利用可能な駅からの距離を300∼800mの間に設定して の見直し いる。 レンタサイクルの 導入による駐車需 要の削減 ○桜上水南、経堂駅前、三軒茶屋北、三軒茶屋中央、成城北 第二、桜新町にレンタサイクルポートを整備した。 25 A-2 適正な自転車利用の啓発 大項目 小項目 具体的施策 現在の取組み状況 ○消防署の協力を得て、区立保育園保育士等を対象に救命講 習会及び上級救命講習会を実施している。 自転車利用教育 幼児に対する自転 の充実 車利用教育 ○区立小学校の児童を対象に交通安全教室を実施している。 ○平成20年度より、中学校の生徒を対象にスタントマンによ る交通事故再現を取り入れた交通安全教育をスタートさせ た。 学校等における自 転車利用の教育 一般自転車利用者 町会・敬老会等における自 ○高齢者クラブの会員を対象に、高齢者交通安全指導員講習 の意識啓発 転車利用(交通安全)教室 会を実施している。 の開催 放置自転車クリーンキャ ンペーンの実施 ○毎年10月下旬を中心に、各地域で統一クリーンキャンペー ンを実施している。 ○上記以外にも定期的にクリーンキャンペーンを実施してい る。 交通安全運動との 連携 ○春・秋に実施する交通安全運動の期間中に、広報啓発、交 通安全教育、街頭指導を行っている。 ○損害賠償保険の加入、自転車利用のルール改正の周知等で 協力している。 区内自転車商との 協力 ○放置自転車1台にかかる撤去・保管・返還経費を区報に掲 載した。 区広報等によるコ スト意識の啓発 自転車等駐車場 放置自転車等の監 利用への誘導 視と自転車等駐車 場への誘導 ○平成21年度は、京王線、小田急線、田園都市線、大井町線、 目黒線の15駅周辺において、自転車等の整理誘導を行う係 員を配置し、自転車等駐車場への誘導案内等を行っている。 ○実施例:えるもーる烏山お客様駐輪場では、えるもーる商 店街の店舗で買物をした場合、割引制度を導入している。 買物利用自転車の 自転車等駐車場へ の誘導 ○店舗併設の駐輪場でも導入している。 ○課のホームページにより区立自転車等駐車場の情報を提供 している。 インターネット等 の活用による自転 車等駐車場への誘 導 ○放置自転車等禁止区域の駅周辺では、撤去看板等に自転車 等駐車場の案内(地図)を掲載し、周知している。 26 A-3 自転車利用のルールに反した放置自転車等の撤去 大項目 小項目 具体的施策 現在の取組み状況 放置自転車等の 放置禁止区域の指 放置禁止区域の見直し 撤去活動 定 ○現在40駅のうち、34駅を放置禁止区域として指定してい る。 ○放置禁止区域に指定されていない駅は次の6駅、東北沢(小 田急線)・西太子堂・若林・松陰神社前・世田谷・宮坂(世 田谷線) 直ちに移動しない 直ちに移動しない放置自転 ○平成21年度の年間撤去台数は66,042台(自転車 放置自転車等の撤 車等を対象とした撤去 64,765・原付1,277) 去 撤去活動の周知 ○駅周辺の放置禁止区域においては、撤去看板を設置し、保 管所や返還方法を案内している。 ○撤去前には、警告札の取り付け、作業車による街頭放送等 で駅周辺に周知している。 自転車等駐車場整 自転車等駐車場整備率の高 ○月ごとの撤去計画を作成する際は、自転車等駐車場の充足 い地区からの撤去 度合いのほか放置台数、周辺住民の要望等を考慮し、撤去 備と撤去活動 を実施している。 自転車等駐車場整備率によ ○未実施 る撤去費用の差別化 撤去自転車等の 集積所の確保と返 撤去活動に適した集積所の ○撤去駅からの利便性等を考慮し、随時見直しを行っている。 処理 還方法 確保 返還方法の見直し ○平成17年度より保管所運営を民間委託し、開設曜日・時間 帯を拡充した。 ・平成12年度の保管所運営(10∼18時、12月29日∼ 1月3日・日祝を除く月∼土曜) ・平成21年度の保管所の運営(月∼金は9∼19時、土日 祝は9∼18時。12月30日∼1月3日を除く毎日。) ○平成17年度より、自転車コールセンターを設置し、利用者 及び所有者への対応を充実させた。 ・平成21年度のコールセンターの運営(月∼金は9∼20 時、土日祝は9∼19時。) ○防犯登録Noに基づく警察署への所有者紹介をメディア (FD)で行うことにより、返還業務の迅速化が図られた。 未返還自転車等の 未返還自転車の再利用 処理 ○再生自転車海外譲与事業(ムコーバ)の実施 ・平成元∼21年度の合計出荷台数6,066台 ・平成21年度は400台を出荷 ○区のレンタサイクル事業への活用 27 B【自転車利用の推進方策】 B-1 総合的自転車利用の促進 大項目 小項目 具体的施策 現在の取組み状況 自転車走行環 境の整備 p.41 参照 「歩行者」「自転 車」「自動車」を 分離した道路整 備 道路空間等の整 備 道路の幅員構成、舗装等 の改善 道路占有物、通行障害物 等の整理・撤去 道路空間と一体的に機能 する沿道空間の整備 コミュニティ サイクルの導 入 ○道路整備にあたっては、自転車利用者や歩行者の安全を確 保しながら、幅員構成(車道部・歩道部)の工夫を行った。 ○計画的な電線類の地中化のほか、不正に置かれた不法占用 物件(はみ出し商品・立看板等)の障害物を警察と連携し 指導及び除却を行っている。 【平成 21年度実績】 ・不法占用物件(立看板、はみ出し商品等) 処理件数⇒114件 ・不法投棄物件(放置自動車、放置自転車等) 処理件数⇒3,674 件 レンタサイクル ポートからコミ ュニティサイク ルシステムへ ○桜上水南⇔経堂駅前⇔桜新町間のコミュニティサイクル システムのネットワークを整備している。 レンタサイクル ポートの確保 ○桜上水南、三軒茶屋北、三軒茶屋中央、成城北第二、経堂 駅前、桜新町の区内6箇所にレンタサイクルポートを整備 した。 レンタサイクル システムの統一 化 ○コミュニティサイクルシステムを導入した。 区独自の登録 制等の導入 ○未実施 28 B-2 推進体制 大項目 協力体制の強化 小項目 現在の取組み状況 商店会・町会との協力 ○駅前クリーンキャンペーンへの参加・実施協力 ○自主的な自転車等の整理・自転車等駐車場への誘導 ○商店街独自の自転車等駐車場の整備・運営(例:えるもー る烏山お客様駐輪場の運営) 鉄道事業者との協力 ○鉄道事業者による自転車等駐車場の整備・運営 ○区に対する自転車等駐車場及び放置自転車等保管所の用 地提供(例:梅丘高架下保管所用地提供など) 関係機関との連携強化 学校等との連携強化 ○児童等に対する交通安全教室の実施 ○駅前クリーンキャンペーンへの参加・実施協力 区民との連携強化 ○駅前クリーンキャンペーンの参加・実施協力 ○自転車等駐車場及び放置自転車等保管所の用地提供 警察等との連携強化 ○交通管理者としての協力(例:交通安全教室実施に協力) ○放置自転車等保管所運営における被害防止 ○撤去自転車等を返還するための所有者照会 国・東京都との連携強化 ○国道及び都道の道路管理者としての協力 ○自転車等駐車場整備のための補助制度 ○自転車等駐車場用地の提供(例:上町の都道上に駐輪場設 置) 近隣自治体との連携強化 ○隣接駅の放置自転車対策(例:自由が丘駅の駐車場設置) 財源の確保 ○(財)東京都道路保全公社の「各区独自事業支援に関する 補助金」を活用して、財源の確保に努めている。 ・東京都地球温暖化対策等推進のための区市町村補助金 ・都市・地域交通戦略推進事業(国土交通省)など 29 ■自転車等駐車場の整備状況 千歳烏山、成城学園前駅、経堂駅では、現行の総合計画の需要推計を上回る収容 台数の自転車等駐車場が整備された。放置自転車の多い駅のうち、下北沢は駐車場 収容台数を放置自転車数が上回っている。 駐車場整備と放置自転車の現状からは、現総合計画の平成22年度駐車場最大必 要台数は、過大と考えられる駅があり、将来需要量の見直しが必要である。 H21年度駐車場整備台数 H20年度放置台数 H22年最大必要台数(推計) 8,00 0 台数 7,00 0 6,00 0 5,00 0 4,00 0 3,00 0 2,00 0 1,00 0 松原 30 上町 資料:世田谷区 宮 の坂 図 自転車等駐車場の整備状況(平成21年7月現在) 世田谷 松蔭神社前 西太子堂 若林 上野毛 奥沢 等 々力 九品仏 尾山台 自 由 が丘 用賀 二子玉川 駒沢大学 桜新町 三軒茶屋 喜多見 池尻大橋 成城学園前 祖 師 ケ谷 大 蔵 千歳船橋 豪徳寺 経堂 梅 ヶ丘 下北沢 世田谷代田 東北沢 新代田 東松原 池 ノ上 芦花公園 千歳烏山 上北沢 八幡山 桜上水 明大前 下高井戸 代田橋 0 路 線 京 王 線 井 の 頭 線 小 田 急 線 田 園 都 市 線 大 井 町 線 目黒線 世 田 谷 線 21年7月現在 駐車場整備台数 禁止区 域 等 駅 名 指定駅 には○ 自転車 ※ 区立 民間 原付 小合計 区立 自・原 民間 小合計 合計 22年度 駐車場 最大必要 台数※※(推計) ○ 1 代田橋 162 0 162 10 0 10 172 612 ○ 2 明大前 748 0 748 21 0 21 769 788 ○ 3 下高井戸 765 0 765 8 0 8 773 971 ○ 4 桜上水 709 680 1,389 44 0 44 1,433 734 ○ 5 上北沢 0 0 0 0 0 0 0 458 ○ 6 八幡山 891 143 1,034 11 11 22 1,056 840 ○ 7 芦花公園 80 150 230 0 0 0 230 380 ○ 8 千歳烏山 6,191 764 6,955 110 0 110 7,065 5,720 ○ 9 池ノ上 120 0 120 0 0 0 120 490 ○ 10 新代田 87 0 87 0 0 0 87 405 ○ 11 東松原 68 0 68 0 0 0 68 285 12 東北沢 0 0 0 0 0 0 0 220 ○ 13 下北沢 288 0 288 0 0 0 288 2,447 ○ 14 世田谷代田 0 0 0 0 0 0 0 311 ○ 15 梅ヶ丘 0 566 566 0 51 51 617 628 ○ 16 豪徳寺 0 740 740 0 22 22 762 766 ○ 17 経堂 351 4,232 4,583 6 171 177 4,760 3,938 ○ 18 千歳船橋 961 1,714 2,675 10 92 102 2,777 2,114 ○ 19 祖師ケ谷大蔵 ○ 20 成城学園前 ○ 21 喜多見 ○ 22 池尻大橋 500 0 500 0 0 0 500 1,249 ○ 23 三軒茶屋 1,882 0 1,882 41 0 41 1,923 4,654 ○ 24 駒沢大学 507 0 507 36 0 36 543 2,362 ○ 25 桜新町 2,261 0 2,261 65 0 65 2,326 2,680 ○ 26 用賀 2,285 853 3,138 68 24 92 3,230 4,255 ○ 27 二子玉川 1,616 900 2,516 49 100 149 2,665 ○ 28 自由が丘 423 0 423 22 0 22 445 ○ 29 九品仏 159 0 159 0 0 0 159 141 ○ 30 尾山台 553 0 553 61 0 61 614 780 ○ 31 等々力 356 0 356 35 0 35 391 599 ○ 32 上野毛 279 0 279 0 0 0 279 525 ○ 33 奥沢 0 200 200 0 0 0 200 526 34 西太子堂 0 0 0 0 0 0 0 − 35 若林 0 0 0 0 0 0 0 - 36 松蔭神社前 0 0 0 0 0 0 0 - 37 世田谷 0 0 0 0 0 0 0 - 54 0 54 0 0 0 54 ○ 38 上町 39 宮の坂 ○ 40 松原 合計 0 2,940 2,940 0 161 161 3,101 2,848 722 3,984 4,706 24 268 292 4,998 3,476 0 1,980 1,980 0 74 74 2,054 2,002 2,718 − 773 0 0 0 0 0 0 0 135 0 135 0 0 0 135 801 23,153 19,846 42,999 621 974 1,595 44,594 52,496 ※整備状況の対象は区内39駅(山下駅は豪徳寺に含む)と自由が丘駅を含む ※※「22年度最大必要台数」は、平成13年3月策定の現行計画策定時に推計されたもの。 表 自転車等駐車場の整備状況 (駐車場整備台数は平成21年7月現在) 資料:世田谷区 31 ■民営自転車等駐車場の整備状況 民営の自転車等駐輪場は鉄道事業者によるものや、世田谷区の民営駐輪場への助 成制度の利用によるものなどで整備を行っている。 最寄駅 駐 車 場 名 1 桜上水 2 3 八幡山 4 5 6 京 王 線 平成22年4月 開設 年月 面積 収容台数 自転車 原付 計 利 用 料 金 京王サイクルパーク 桜上水南 京王サイクルパーク 桜上水北 京王サイクルパーク 桜上水西 桜上水4-10 15.1 410 292 0 292 1時間無料、後10時間ごとに100円 桜上水5-29 15.1 378 222 0 222 1時間無料、後10時間ごとに100円 桜上水5-27 20.6 194 166 0 166 1時間無料、後10時間ごとに100円 京王サイクルパーク八幡山東 上北沢4-36 17.8 230 143 11 154 1時間無料、後12時間ごとに100円 南烏山2-37 芦花公園 京王サイクルパーク芦花公園 えるもーる烏山 お客様駐輪場 えるもーる烏山 月極駐輪場 7 所 在 地 千歳烏山 サイクルタイムズ千歳烏山 20.4 290 150 0 150 1時間無料、後12時間ごとに100円 南烏山5-15-10 3.4 150 200 0 200 1時間50円 南烏山5-10-5 11.4 179 235 0 235 定期利用(1ヶ月) 自転車3500円 180 8時間ごとに100円 南烏山4-10-7 19.12 222 180 0 9 さくらサイクルパーク烏山 南烏山6-6-5 17.11 116 78 0 78 8時間ごとに100円 10 三井のリパーク千歳烏山 南烏山6-5-1 21.4 79 71 0 71 6時間ごとに100円 サイクルスペース24吹上世田谷 代田2-31 代田第一 サイクルスペース24吹上世田谷 代田2-19 代田第二 22.2 36 27 0 27 5時間ごとに100円 22.2 79 小田急梅丘第1駐車場 梅丘1‐29 20.4 12 小田急梅ヶ丘第2駐輪場 梅丘1-43-40 17.3 13 小田急豪徳寺第3駐輪場 宮坂2-27-27 8 世田谷代田 11 68 0 113 15 128 定期利用(1ヶ月)自転車2000円、原付き2600円 68 8時間ごとに100円 980 453 36 489 定期利用 自転車2000円、原付き2600円 17.4 760 486 22 508 定期利用 自転車2000円、原付き2600円 梅ケ丘 豪徳寺 8時間ごとに100円、原付150円 8時間ごとに100円、原付150円 小田急豪徳寺第2駐輪場 豪徳寺1-43 19.3 250 206 0 15 小田急豪徳寺マルシェ駐輪場 宮坂2-24 19.2 52 48 0 48 1時間30分無料、後3時間ごとに100円 16 小田急経堂第3駐輪場 経堂3-1-4 14.7 2196 1,469 46 1515 定期利用 自転車2000円、原付き2600円 小田急経堂第1駐輪場 宮坂3-1-23 16.4 1910 1,381 56 1437 定期利用 自転車2000、原付き2600円 小田急経堂第2駐輪場 経堂2-14先 17.7 1255 662 69 三井のリパーク経堂 経堂2-3-1 17.1 484 633 0 SPS24松原ビル駐輪場 宮坂2-30 20.6 87 0 小田急千歳船橋第1駐輪場 経堂4-18-24 16.4 1430 842 62 14 17 18 19 20 21 小 田 急 線 経堂 1日利用 自転車 150円 1日利用 自転車 150円 原付き200円 12時間ごとに自転車100円、原付150円 731 定期利用 原付き2600円 633 10時間ごとに100円 (Aエリア)2時間無料、後4時間ごとに100円 87 (Bエリア)2時間無料、後8時間ごとに100円 1日利用 自転車 150円 原付き200円 904 定期利用 自転車2000円、原付き2600円 小田急千歳船橋第2駐輪場 船橋1-10 21.2 271 0 小田急千歳船橋第3駐輪場 桜丘5-21 18.7 870 504 30 271 12時間ごとに300円 桜丘2-19-7 13.11 114 97 0 祖師谷1‐7-25 14.12 2671 1,855 138 祖師谷3-2-13 14.2 1182 956 23 979 定期利用(1ヶ月) 自転車2000円 祖師谷3-1-7 19.12 150 129 0 129 1時間無料、後3時間ごとに100円 千歳船橋 22 23 24 祖師ヶ谷 大蔵 25 206 12時間ごとに自転車100円 26 サイクルステーション Coin s千歳船橋 小田急祖師ヶ谷大蔵 第 1 駐輪場 小田急祖師ヶ谷大蔵 第 2 駐輪場 小田急マルシェ祖師谷大蔵駐輪 場 534 定期利用 自転車2000円、原付き2600円 97 2時間無料、後8時間ごとに100円 1日利用 自転車150円 原付き200円 1993 定期利用(1ケ月)自転車2000円原付き2600円 1日利用 自転車150円、原付き200円 小田急成城学園前第1駐輪場 成城2-38-9 17.4 1981 1,303 128 1431 定期利用(1ヶ月)自転車2000円、原付き2600円 28 小田急成城学園前第2駐輪場 成城5-1-1 17.8 2848 2,681 140 2821 定期利用(1ヶ月) 自転車2000円、原付き2600円 29 小田急喜多見第1駐輪場 喜多見9‐1‐34 11.10 1057 1,594 59 小田急喜多見第3駐輪場 喜多見9-25 12.4 27 成城学園前 喜多見 30 31 364 334 0 三井のリパーク喜多見 喜多見8-17-8 20.4 64 52 0 SBS駐車場 用賀4‐10-1 19.12 599 710 24 用賀2丁目駐輪場 用賀2‐33-22 19.9 176 143 0 用賀 32 都 田 市 線園 33 34 目黒線 二子玉川 奥沢 二子玉川ライズ第3 玉川2−2−1 22.4 東急二子玉川駅 有料駐輪場 玉川2‐24 12.8 東急奥沢駐輪場 奥沢2-9-20 13.9 900 315 200 合計 20,507 1日利用 自転車150円、原付き200円 1653 定期利用(1月)自転車2000円、原付き2600円 334 定期利用(1ヶ月) 自転車1800円 52 6時間ごとに100円 1時間無料、入庫後8時間150円、以降4時間毎50 734 円 143 0時切替当日100円 定期利用1800円 2時間無料 12時間ごと100 566 1871 12時間ごとに100円 566 円 100 0 1日利用 自転車150円、原付き200円 1000 定期利用(1ケ月)自転車2100円、原付2625円 200 1時間無料、後9時間ごとに100円 959 21,466 (区外) 小田急 喜多見 京王 八幡山 小田急喜多見 第 2 駐輪場 狛江市岩戸北 3-6-1 11.3 1670 京王サイクルパーク八幡山西 杉並区上高井戸1-1-11 18.1 783 60 255 13 131 1日利用 自転車150円 原付き200円 843 定期利用(1ヶ月)自転車2000円、原付き2600円 自転車1時間無料、後12時間ごとに100円、 原付1時間無料、後12時間ごとに100円 3時間無料、後2時間ごとに100円 表 世田谷区内の民営自転車等駐車場(平成22年4月時点) 資料:世田谷区 32 ■放置自転車対策にかかる経費 放置自転車等の撤去台数は、平成17年度から平成21年度にかけては約3割減 少している。 この間、引取られない自転車等の処分台数の減少、放置自転車等を撤去移送する ためのトラック台数の削減等により、放置自転車対策にかかる経費についても減少 している。今後も、駅周辺の自転車等の放置状況が改善され、撤去台数の減少傾向 も続くことが見込まれるため、効率的な撤去活動を継続するとともに、放置自転車 等保管所の整理統合などにより、放置自転車対策にかかる経費のさらなる削減を進 める必要がある。 単位:百万円 撤去台数(単位:台) 放置自転車等対策にかかる経費 (単位:百万円) <主な支出内容> ・自転車の撤去移送にかかる経費 ・放置自転車等保管所の運営にかか る経費 ・自転車コールセンターの運営にか かる経費 ・自転車等の処分にかかる経費 等 H17年度 H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 92,922 88,957 89,618 74,545 66,042 495 496 492 456 418 ※区職員の直接人件費、駐輪場にかかる経費を除く 放置自転車撤去台数︵台︶ 放置自転車対策にかかる経費︵百万円︶ 表 放置自転車対策にかかる経費の推移 資料:世田谷区 33 ■適切な自転車利用の啓発 ・放置自転車クリーンキャンペーンの実施 各地区では、身近なまちづくり推進協議会等が、放置自転車防止クリーンキャ ンペーンを実施している。 資料:世田谷区 ・自転車の整理誘導業務 駅周辺の放置自転車については、自転車等の整理誘導業務の係員が、自転車等駐 車場への誘導等を行っている。 ・交通安全教室 区内警察署の協力を得て、20年度から交通安全教室を区立中学校で開始した。 自転車と自動車との衝突など交通事故を間近に見て、交通事故防止の大切さを学 ぶことが目的。今後3年間ですべての区立中学校で実施予定。 資料:世田谷区 34 ■自転車安全利用五則 自転車の事故や危険な走行が目立つことから、平成19年7月10日交通対策本部 で自転車交通安全利用五則が決定されました。 ∼正しいルールを知り、安全に自転車を利用しましょう∼ 図 自転車安全利用五則 資料:警視庁 35 ● レンタサイクルポートの利用率は6ポート平均で126.5%(平成21年度)である。 ※桜新町の開設時期が平成21年3月であり、当初の利用率が低かったため平成21年度の桜新町のレンタサイ クル利用率は66.2%となっている。平成22年3月時点での利用率は111.1%である。 ● ● ● ● 三軒茶屋北の利用率は伸びてはいるが、依然として他ポートと比較すると低い利 用率となっている。 区平均より高い利用率のポートは桜上水南、三軒茶屋中央、成城北第2となってい る。 レンタサイクルの利用料金は、1日あたり200円と比較的安く、利用しやすい値 段となっている。 平成21年1月から3月にかけて電動アシスト付自転車が、桜上水南、経堂駅前、 桜新町に順次導入され、利用者が徐々に増えている。 200 % 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 桜上水南 三軒茶屋北 三軒茶屋中央 成城北第2 17年度 141.3 30.5 74.6 119.5 18年度 144.0 37.8 83.5 127.4 43.4 87.2 19年度 121.9 44.2 101.7 135.0 133.2 107.2 20年度 125.2 60.6 113.6 119.3 110.2 21年度 189.9 91.8 159.9 144.9 106.2 図 経堂駅前 桜新町 平 均 91.5 105.8 66.2 126.5 レンタサイクルポートの利用率 資料:世田谷区 施設名称 最寄り駅 開設時期 設置主体 管理方法 管理台数 電動アシスト 駐車方法 使用自転車 利用形態 利用方法 利用料金 月ぎめ 日ぎめ 電動アシスト 利用者数 (人) 利用率 (%) 日ぎめ 月ぎめ 日ぎめ 経堂駅前 成城北第2 三軒茶屋北 三軒茶屋中央 桜新町 桜上水南 レンタ レンタ レンタ レンタ レンタ レンタ サイクルポート サイクルポート サイクルポート サイクルポート サイクルポート サイクルポート 京王線 田園都市線 小田急線 小田急線 田園都市線 桜上水 三軒茶屋 成城学園前 経堂 桜新町 平成6年3月 平成8年5月 平成10年3月 平成14年1月 平成19年3月 平成21年3月 世田谷区 機械管理 370 109 297 195 203 219 45 24 45 平置き 立体機械式(地上) 平置き 立体機械式(地下) 平置き 平置き 新車(平成19・ 新車で入れて継 再生自転車 再生自転車 再生自転車 再生自転車 20年度入替) 続使用 定期・日 ポートにて利用申請、カード(がやリンはICカード、他は磁気カード)発行後利用 2000円(ICカード発行時に500円の預かり金) 200円(ICカード発行時に500円の預かり金) 300円(ICカード発行時に3,500円の預かり金) 8,204 1,194 5,212 3,315 1,925 1,779 16,701 2,278 12,735 2,243 17,595 5,643 204.1 89.6 表 179.2 138.9 レンタサイクルポート施設一覧 資料:世田谷区(平成22年3月) 36 108.3 111.1 駐輪場料金 日 ぎ め:自転車100円/1回、原付200円/1回 回 数 券:自転車1000円/12枚綴り、原付2000円/12枚綴り 時間ぎめ:(三軒茶屋中央、三軒茶屋二丁目)2時間まで無料、以降4時間毎50円 (東松原)5時間まで50円、その後24時間まで100円、以降24時間毎100円加算(18年7月改定) (烏山中央)1時間まで無料、その後3時間毎50円加算、13時間以降24時間まで300円、以降8時間毎100円加算 (下高井戸西)1時間まで無料、1時間以降4時間まで50円、その後12時間まで100円、24時間まで150円、以降24時間毎100円加算 表 世田谷区立自転車等駐車場一覧 資料:世田谷区(平成22年4月) 37 表 レンタサイクルポート一覧 資料:世田谷区(平成22年4月) 38 ■自転車走行環境の整備について 自転車は様々なニーズに対応した身近な乗物としてあらゆる世代に利用されて いるが、交通ルールを守らない無謀な運転や、自転車走行環境が不十分であること から、自転車乗用中の交通事故の割合が増加傾向にあり、自転車対歩行者の事故件 数も増えている。 この様な背景を踏まえて、国土交通省と警察庁が協働して、自転車配慮型道路の 整備を進めており、今後の自転車利用環境のあり方について以下の様にまとめてい る。 1.背景 安心・安全な交通環境へのニー ズの高まり ・高齢化等からバリアフリー化 の必要性が高まる ・自転車・歩行者が安全・安心 して通行できる分離された 空間整備へのニーズ増 自転車事故の増加 ・自転車乗用中の死傷者数は全 事故より増加率大 ・自転車対歩行者事故件数が近 年急増 ・自転車乗用中事故による死者 は高齢者層に多い 自転車利用に対する気運の高 まり ・環境負担の少ない乗り物とし て見直され、地球温暖化対策 に寄与、健康志向から自転車 利用増 ・放置駐車車両の取締りによ り、車道空間が創出 2.自転車・歩行者の交通環境における現状の課題 自転車・歩行者のための道路整備が不十分 ・自転車中心の道路整備 ・自転車歩行者道を中心とした自転車・歩行者が混在する空間の整備が大半 ・自転車・歩行者のネットワークの観点が不足 ・自転車の通行を阻害する放置自転車も数多く存在 自転車利用者のルール・マナーの遵守意識が不十分 ・道路交通法では、自転車は車道通行が原則、普通自転車歩道通行可の規制がある場合は歩 道も通行可 ・現実には歩道通行可の規制の有無にかかわらず、歩道を通行する実態 ・一部では無謀な通行やルール違反、マナーの悪さについて厳しい指摘 3.歩道空間の再構築に向けた基本事項 人優先 バランス(自転車・歩行者・自動車) パートナーシップ ・自転車を重要な交通手段の一つとして交通体系に位置づけ、自転車・歩行者等の人優先の 安全で快適な道づくりを進める ・自転車・歩行者・自動車の 3 者のバランスをとった整備を進め、道路全体の安全性を高める ・道路管理者・公安委員会だけでなく、沿道住民や自転車利用者等多くの関係者がパートナ ーシップを形成し、取り組んでいくことが重要 表 これからの自転車配慮型道路における道路空間の再構築に向けて1/2 資料:新たな自転車利用環境のあり方を考える懇談会資料より作成 39 自転車走行環境整備実施区間 整備方法 整備延長 ①蛇崩川緑道 歩道分離 600m ②明薬通り(補助209号線) 車道にブルーゾーンの設置 600m ③都市計画道路補助154号線 歩道視覚分離 650m ④成城富士見橋通り 車道にブルーゾーンの設置 500m ⑤都市計画道路補助54号線 車道にブルーゾーンの設置 500m ⑥城山通り 車道にブルーゾーンの設置 280m ⑦区画街路8号線 排水施設のスリム化 130m ⑧区画街路6号線 排水施設のスリム化 150m ⑨千歳通り 排水施設のスリム化、歩道視覚分離 160m ⑩赤堤通り 排水施設の勾配緩和 世田谷区内の自転車走行空間総延長 表 図 180m 約3,750m 世田谷区内の自転車走行環境整備路線一覧 世田谷区内の自転車走行環境整備箇所 41 ■自転車走行空間の社会実験 狭隘道路が多い区内での自転車走行環境の創出や自転車利用者、歩行者の安全性 の向上と自転車のマナー・ルールの向上について検証を行った。 1)補助154号線での実験概要 ・実施区間 都市計画道路補助154号線のうち、国士舘大学梅ヶ丘キャンパスから東急世田 谷線世田谷駅に至る約650mの区間 ・実験期間 平成19年10月14日(日)∼平成20年3月14日(金):以降本格共用開始 ・実験概要 図 補助154号線での実験概要 資料:世田谷区 42 2)補助209号線での実験概要 ・実施区間 国道246号(玉川通り)から下馬方面に至る都市計画道路補助209号線(明薬 通り)の約600mの区間、世田谷郵便局近辺∼中里小学校近辺、三軒茶屋駅南 方 ・実験期間 <実験-1>平成19年11月4日(日)∼11月30日(金 (歩道部のみを使用した実験) <実験-2>平成19年12月9日(日)∼平成20年3月14日(金) (歩道部及び車道部を利用した実験) ・実験概要 図 歩道部と車道部を利用した実験-1の概要 資料:世田谷区 図 歩道部と車道部を利用した実験-2の概要 資料:世田谷区 43 <社会実験の結果> 図 社会実験の結果 資料:世田谷区 44 2.4 自転車等利用の課題整理 ■自転車等利用の課題 旧総合計画策定時の平成13年ごろは、放置自転車が社会問題になっていた時 期であり、放置自転車対策<自転車等駐車場の整備・マナー、ルールの啓発、撤 去活動>が主たる方針であった。現在は区の放置自転車に対する取組みの成果で、 区内全域で駅周辺の放置自転車が激減したため、放置自転車対策を柱とする方針 を見直す必要がある。 社会情勢の変化とくに区のまちづくりにおける景観や環境重視の視点から、多 種多様な自転車の利用形態やニーズに対して、平成13年3月に策定した総合計画 の方針と課題を整理していく。そのうえで、それらの対応策と自転車が担う役割 や利用の可能性などを考慮した基本理念・基本方針の検討を行う。 旧総合計画の方針 現況の課題 ↓ 今後、重要となる課題 新たな総合計画の基本理念 総合計画の基本理念 図 旧総合計画と現況の課題を考慮した総合計画の基本理念 45 旧総合計画の方針 ●端末交通手段としての自転車の位置づけと対策の手法 自転車は、クリーンかつ静かで環境にやさしい乗り物である。また、自転車に 乗ることは、適度な運動となり、健康にもよい。さらに、乗るために高度な技術 を必要とせず、比較的幅広い年齢層が手軽に利用でき、便利である。 一方で、自転車そのものは身近で手軽な乗り物であるが、駅前や商店街に集中 する放置自転車は、他の交通の通行障害を生じたり、美観を損なうなど、深刻な 問題を引き起こしている。これに対処する意味で、区民が身近に利用できる端末 交通手段としての自転車の適正利用を図り、自転車を都市交通手段として位置づ けることが重要である。 さらに通勤通学と買物では、利用目的によって駐車時間などその特性に違いが あることから、放置自転車を撤去する場合などでも目的別に対策を推進する。 総合計画における駐車対策は、次の3つの柱とする。 ●自転車等駐車場の環境整備 これまでの調査結果から、各路線・駅別の自転車利用の現状と課題を整理し、 その結果をふまえ、新たに警察との連携による放置自転車対策を提言する。通勤 通学利用に対しては、自転車等駐車場の新設及び既存自転車等駐車場の改善等、 買物利用に対しては、臨時路上駐車スペースの確保を検討し、また、スーパー・ 銀行等へは、利用者に見合った自転車等駐車場整備及び整理誘導員の設置を義務 づけるなど、収容台数の増加を図る。なお、実施にあたっては、鉄道業者・商店 会等の関連組織との連携を図る。 ●適正な自転車利用の啓発 自転車は手軽で便利な乗り物であるが、交通規則の軽視や放置などルールを守 らない自転車利用者が多く見られ、そのため、自転車は悪影響をおよぼす乗り物 とする考え方も一部見うけられる。このような自転車利用の現状の中で適正な自 転車利用を促すには、学校・町会・家庭等においての自転車利用に関するマナー 教育の充実による利用モラルの向上・保持が必要であり、区民・行政・鉄道事業 者・商店会等関連組織が協同で行う放置自転車防止キャンペーンや整理誘導員の 配置など、啓発方法の充実を図る。 ●自転車利用のルールに反した放置自転車等の撤去 通勤通学目的の自転車利用は、朝から夕方以降までの長時間駐車であるのに対 し、買物目的の自転車利用は、比較的短時間である。このため、自転車利用のル ールに反した放置自転車等の撤去方法、整理員の配置と人員体制の工夫などによ る効率的な放置自転車撤去システムへの見直しを行う。 現況の課題 46 現況の課題 (1)引き続き取組むべき課題 ・放置自転車は激減したものの未だ多く、乗入れ台数についても増加傾向にあり、 自転車等駐車場の整備、ルールやマナーの普及・啓発事業、放置自転車等の撤去 活動など、「放置自転車ゼロ」に向けた取組みの継続が必要である。 ・自転車の走行環境の整備は途上である。一方、特に高齢の歩行者は、自転車の 放置や走行による身の危険を強く感じている。区内には幅員の狭い道路が多いこ とから、さまざまな道路状況に応じた、歩行者も安全に通行できる、自転車走行 環境の整備の継続が必要である。 ・交通事故件数の総数が減少傾向にあるのに対して、自転車乗車中の交通事故件 数は、ほぼ横ばいで推移しており、安全に自転車を利用するルールや、誰もが安 心して道路を通行できる譲り合いの精神などといったマナーの遵守についての、 より一層の普及・啓発の取組みが必要である。 (2)新たな視点をとり入れて取組むべき課題 ・旧総合計画の策定後に改定された「交通まちづくり基本計画」「環境基本計 画」との整合を図るため、 「自転車利用を機軸とした世田谷の都市交通社会の実現」 に向けた「低炭素社会の実現に貢献する自転車利用への転換」については、新た な視点としてとらえた、取組みの推進が必要である。 <交通まちづくり基本計画>自転車利用の現状の課題 ①放置自転車対策 ・各駅の放置自転車状況等にあわせた、重点的な駐車場整備と放置自転車の撤去 ・買い物交通に対する商店街等と連携した駐車施設の整備と利用促進 ②安全で安心な自転車走行空間の整備 ・自転車走行空間整備における、道路空間の時間的、空間的再配分方法の工夫 ・歩行者・自転車空間の確保のための、総合的な地区レベルでの交通計画の検討 ③自転車の交通ルールの遵守・マナーの向上 ・小学生・中学生・高校生を対象とした自転車教室や講習会など安全教育の実施 ・一般・高齢者への啓発・キャンペーンの実施 ④自動二輪の違法駐車対策 <環境基本計画(調整計画)>環境に配慮した生活意識やライフスタイルの確立 3.公共交通、自転車の利用促進 二酸化炭素排出削減を進めるとともに、自動車による公害を抑制・防止していくため、必 要以上に自動車を利用しないことを区民・事業者に呼びかけると同時に、関係機関等と連携 して公共交通や自転車の利用促進を図る。また、環境に配慮した「エコドライブ」について、 取組みの方法、燃費改善等の効果の情報提供を進め、普及を図る。さらに、歩行者空間のバ リアフリー化、自転車走行レーン、駐輪場の整備など、歩行者・自転車が主役のまちづくり を推進する。 今後、重要となる課題 47 今後、重要となる課題 世田谷区では交通まちづくりにおける課題として、地球温暖化や少子高齢化へ の対応、身近な公共交通サービスの確保等をあげている。これまで、放置自転車 対策には各種の取組みがされてきた。今後は環境負荷が小さく区民に身近で親し まれている自転車の利用促進に焦点をあて、交通まちづくりを取り巻く社会的な 課題に対し、自転車の特性を考慮しつつ自転車利用を重視した対応が求められる、 新たな総合計画における基本方針を策定する。 社会的な交通まちづくりにおける課題 ・少子・高齢化への対応 ・地球温暖化への対応 ・区民・NPO等、交通事業者、行政の協働・連携 ・交通基盤整備の推進 ・身近な公共交通サービスの確保 (改定交通まちづくり基本計画)より引用 + 自転車の特性 ×雨天、急坂での利用制限 ×高齢者は利用しにくい ×乗車人員小(原則一人) ○環境負荷が小さい ○自動車より省スペース ○短距離では所要時間が小 ○健康増進効果 社会的な交通まちづくり課題に対し、自転車の特性を考慮した 自転車利用からの対応 ・自転車利用に対する区民意識の転換 ・自動車から自転車への交通手段転換推進 ・円滑な交通連携(コミュニティサイクル、サイクル&バスライド等) ・自転車走行空間の整備とネットワーク化 ・環境対応を重視した駐輪施設の設置 等 総合計画の基本理念 48