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規制改革会議による農協組織の改革案に反対する声明を発表

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規制改革会議による農協組織の改革案に反対する声明を発表
国際協同組合同盟(ICA)、
規制改革会議による農協組織の改革案に反対する声明を発表
-協同組合の価値や原則を無視するものと非難-
国際協同組合同盟(ICA)は 6 月 1 日、同同盟ウェブサイトにおい
て(アドレス下記)
、5 月 22 日の規制改革会議で了承された「農業改
革に関する意見」における農協組織の改革案に反対する声明(日本
語訳別紙)を発表しました。
(ウェブサイトアドレス)
http://ica.coop/en/media/library/press-releases/japanese-agricultural-co-operatives-and-f
amily-farming-threatened
※ 国際協同組合同盟(ICA)とは、世界の協同組合の連合組織で、世界最大の
非政府組織(NGO)です。1895 年にロンドンで設立され、現在 93 カ国 268 団
体が加盟、傘下組合員は約 10 億人に上ります(本部:ブリュッセル)。
このほかにも、JAグループの取り組みを支持し、規制改革会議の
意見を非難する声明・書簡が多数寄せられている。
ICA会長
ポーリン・グリーン 氏
ICA欧州地域会長 ディルク・レーンホフ 氏
国際労働機関(ILO)協同組合部
韓国農協中央会会長 チェ・ウォンビョン 氏
中華民国農会理事長 シャオ・チンティエン 氏
モンゴル農協中央会副会長 アルタンテューヤ・ツェデンイシ 氏
インド農民肥料協同組合理事長 バルビンダー・シン・ナカイ 氏
(別紙)
メディアリリース
日本の農協と家族農業を脅かす改革案
国際協同組合同盟(ICA)は、協同組合の基本的原則を攻
撃するとともに、国連の国際家族農業年という年に、農家に
よる協同組織の結束と繁栄を脅かすような日本の農業協同
組合の組織改革案を非難する。
ブリュッセル、2014 年 6 月 1 日――日本の首相の諮問機関が、5 月
22 日に日本の農協組織の改革についての『意見』を承認した。
『意見』には次の事項が含まれている:
― 既存の総合農協(信用、共済、指導、販売、購買といった事
業を行う)を解体し、経済事業の専門農協に転換させる。
― 農協の理事の過半を認定農業者または民間企業経営者(共に
非組合員の可能性あり)とすることにより組合員による自治を
弱める。現行法は、世界の協同組合原則に沿って、理事のうち
2/3 以上を農家組合員と規定している。
― 全国農業協同組合中央会(JA 全中)は、農業振興のための
シンクタンクに転換し、その役割や力を縮小する。
― 農地の所有構造を変えることにより、さらなる規制撤廃を進
める。
ポーリン・グリーン ICA 会長は、次のように述べた。「これらの
改革案は、特に組合員による所有と管理という、協同組合のまさに
根本的な原則を明確に攻撃するものである。中央会や連合会に支え
られた単位総合農協からなる日本の農協組織の構造は、世界中で発
展してきた形を反映しており、日本における協同組合の成功に不可
欠なものとして、60 年にわたり日本経済におけるビジネスモデルの
多様化に多大な貢献を果たしてきた。また、東日本大震災の地震と
津波により壊滅的な被害を受けた人々のための復興の取り組みに際
し、農協組織が果たした多大な貢献を忘れてはならない。震災 5 カ
月後に日本に訪れた際、日本のメディア自身が私にそのことを語っ
た。」
ポーリン・グリーン ICA 会長はさらに次のように述べた。「この
『意見』は協同組合の価値や原則を完全に無視するものである。日
本の農協運動が解体され、このような形で組合員の権利が損なわれ
ることについて、世界中の 10 億人の人々からなる世界の協同組合運
動の全体が、
日本の協同組合の仲間たちと共に反対する。国連は 2014
年を国際家族農業年と定めたが、この『意見』の考え方全体がそれ
に全く反するものである。国連が家族農業の持続可能な農業や環境
への貢献を認めているのに対し、この『意見』は家族農業の価値を
認めず、企業による農業を促進しようとしている。」
以 上
平成 26 年 5 月 30 日
日本協同組合連絡協議会(JJC)と協同組合組織6団体
規制改革会議「農業改革に関する意見」について共同声明を発表
-協同組合の自主・自立を考慮しない一方的な制度改変に強い懸念-
5月 22 日の規制改革会議において了承された「農業改革に関する
意見」について、国内の協同組合組織の連絡協議会である日本協同
組合連絡協議会(JJC)と、国際協同組合年記念協同組合全国協議会
(IYC 記念全国協議会)に参加する協同組合組織6団体が、5 月 30
日、別紙の共同声明を発表しました。
※ 日本協同組合連絡協議会(JJC)は、農業協同組合、消費生活協同組合、水
産業協同組合、森林組合等、わが国の各種協同組合運動相互の連携、共通問
題の解決、わが国協同組合運動と海外協同組合運動の連携強化等を図ること
を目的に、1956 年に設立された協議会です。国際協同組合同盟(ICA)に加盟
する協同組合組織 14 団体で構成されています。
※ 国際協同組合同盟(ICA)とは、世界の協同組合の連合組織で、世界最大の
非政府組織(NGO)です。1895 年にロンドンで設立され、現在 93 カ国 268 団
体が加盟、傘下組合員は約 10 億人に上ります(本部:ブリュッセル)。
※
国際協同組合年記念協同組合全国協議会(IYC 記念全国協議会)は、国連
の定めた 2012 年国際協同組合年に向け活動を行った 2012 国際協同組合年
(IYC)全国実行委員会を引き継ぎ、協同組合の価値や役割等を広く伝え、異
種の協同組合の連携により新たな価値を生み出し、協同組合運動を促進する
取り組みを行っています。
(ホームページ:http://www.iyc2012japan.coop/)
規制改革会議「農業改革に関する意見」について
強い懸念を表明します
(共同声明)
5 月 14 日、政府の規制改革会議の農業ワーキング・グループで「農
業改革に関する意見」(以下「意見」
)がとりまとめられ、5 月 22 日
の規制改革会議本会合で了承されました。そして、
「意見」の項目の
ひとつとして「農業協同組合の見直し」が提起されています。
協同組合は、協同組合原則とそれぞれの根拠法にもとづき、利用
者である組合員が出資し運営参加して事業を実施することをつうじ
て、国民生活や地域経済の安定発展に寄与する民間組織です。組合
員の意思・負託に基づき、地域の実態に合った創意工夫のある取り
組みを展開しており、民間の協同組織として自主・自立で組織運営
と事業展開をしています。
私たち協同組合は、東日本大震災においては、相互扶助の精神に
基づき、それぞれの事業特性を発揮し、地域のくらしと産業の復興
に努めてまいりました。国連は 2012 年を「国際協同組合年」と宣言
し、各国政府に協同組合を支援していくことを呼びかけました。こ
れは、世界が金融や経済の危機に直面する中で、協同組合のもつ社
会や経済の安定に果たす役割を高く評価したためです。日本政府も
政府広報を通じて「国民生活に重要な役割を果たしている協同組合
の地域に根差した助け合い活動がさらに広がっていくよう(中略)
協同組合の発展をできる限り後押ししていきます。」と表明をして
います。
協同組合が時代の変化に対応し、常に改革の努力を行っていくこ
とは、言うまでもありません。しかし、それらの改革は、あくまで
組合員の立場にたった協同組合自身による自己改革が基本です。
そうした意味で、今回の規制改革会議の「意見」は、
「自主・自立」
、
「民主的運営」を基本に組合員の出資・運営参加により事業を実施
する協同組合のあり方が考慮されておらず、一方的に制度改変を迫
るものであり、強い懸念を感じます。
私たち協同組合は、引き続き、組合員と国民のみなさまの声を真
摯に受け止め、さらに社会に貢献していきます。
2014 年 5 月 30 日
日本協同組合連絡協議会
(構成団体)
全国農業協同組合中央会、日本生活協同組合連合会、全国
漁業協同組合連合会、全国森林組合連合会、全国農業協同
組合連合会、全国共済農業協同組合連合会、農林中央金庫、
一般社団法人家の光協会、株式会社日本農業新聞、全国
労働者共済生活協同組合連合会、日本労働者協同組合連合
会、全国大学生活協同組合連合会、一般社団法人全国労働
金庫協会、日本医療福祉生活協同組合連合会
(賛同団体)
生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、全国厚生農業
協同組合連合会、株式会社農協観光、共栄火災海上保険
株式会社、ワーカーズ・コレクティブ ネットワーク
ジャパン、労働者福祉中央協議会
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