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資料3 高松空港の路線展開と運営の民間委託について

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資料3 高松空港の路線展開と運営の民間委託について
高松空港の今後の方向性と
運営の民間委託について
2016年5月26日
香川県
Ⅰ. 現状
■高松空港/基本情報
名
称
高松空港
種
別
国管理空港(拠点空港)
設置管理者
国土交通大臣
標
高
184.9m
総
面 積
エプロン面積
1,539,183㎡
85,249㎡
誘導路延長
2,792m
運 用 時 間
7:00~22:00(15時間)
着陸帯
滑走路
2,620m×300m
2,500m×60m
-空港基本施設-
機
種
エ
大型ジェット
プ
中型ジェット
ロ
型
機
ン 小
合
計
バース数
駐機方法
3
ノーズイン式
3
ノーズイン式
18
24
自走式
◎PBB4基
(参考)15時間以上開港している空港
○24時間運用:羽田空港外7空港
○24時間除く15時間以上運用:
高松空港外8空港
(※航空法に定める97空港中)
2
■高松空港/基本情報 ー航空NW・利用者数ー
6
6
2015年度高松空港利用実績
2016.7 就航
(人)
路線数
利用者数
国内線
3
1,631,974
国際線
3
153,522
計
6
1,785,496
出典:香川県「平成27年度高松空港利用状況」
※チャーター便利用者数を含まない
3
■高松空港/基本情報
滑走路 :3,000m×60m
駐機場 :9箇所
運用時間:7:30~21:30(14h)
駐車場 :3,813台
路線数:国内5、国際5
利用者数:2,721千人
-近隣空港との関係-
滑走路 :2,500m×60m
駐機場 :6箇所
運用時間:7:00~22:00(15h)
駐車場 :1,891台
路線数:国内3、国際3
利用者数:1,785千人
滑走路 :3,000m×45m
駐機場 :7箇所
運用時間:7:00~21:30(14.5h)
駐車場 :3,177台
路線数:国内3、国際2
利用者数:1,355千人
岡山空港
広島空港
徳島空港
高松空港
松山空港
高知空港
滑走路 :2,500m×45m
駐機場 :6箇所
運用時間:7:30~21:30(14h)
駐車場 :1,982台
路線数:国内8、国際2
利用者数:2,844千人
滑走路 :2,500m×45m
駐機場 :7箇所
運用時間:7:00~21:00(14h)
駐車場 :1,911台
路線数:国内4
利用者数:1,336千人
滑走路 :2,500m×45m
駐機場 :4箇所
運用時間:7:00~21:30(14.5h)
駐車場 :1,474台
路線数:国内2
利用者数:1,014千人
※高松空港以外の利用者数は、2014年度 国土交通省「空港
管理状況調書」による。
4
■高松空港/最近の動き
・2011年 7月
LCC上海線開設【春秋航空】
※ 中四国初のLCC路線
・2012年 3月
・2013年 3月
LCC上海線増便(2→3往復)
国際線ターミナル拡張整備
(事業費1,041百万円、県3/4・市1/4負担)
・2013年12月
台北線開設【チャイナエアライン】
※ 四国初の台湾路線
LCC東京(成田)線開設【ジェットスターJP】
※ 四国では松山に次ぐ国内LCC路線
・2014年 3月
LCC上海線増便(3→4往復)
台北線増便(2→4往復)
東京(羽田)線増便・ダイヤ改善(←運用時間延長)
(JAL6→7往復、2社12→13往復)
・2014年 8月
LCC東京(成田)線開設【春秋航空JP】
※LCC東京(成田)線ダブルトラック化
・2014年12月
県営駐車場整備(150台、事業費81百万円)
・2015年 9月
・2015年10月
・2016年 3月
・2016年 7月
台北線増便(4→5往復)※9~10月限定
春秋航空日本の成田線 休止
台北線増便(4→6往復)
LCC香港線開設【香港エクスプレス】(予定)
※ 四国初の香港路線
5
■高松空港/航空NW
千人
羽田線
2,000
利用者数
ピーク
1,800
1,610
国際線
1,600 初就航
1,400
成田線
40
1,322
35
ー利用者数の推移ー
その他国内線
・利用者数
減の底
・上海線就
航
1,315
394
56
126
1,200
国際線
利用者数
過去最高
成田線
就航
台湾線
就航
1,734
1,547
1,416
68
117
利用者数
過去最高
を更新
90
116
57
1,785
125
117
154
121
231
227
408
1,000
東京線
1,511
800
東京線
600
879
400
東京線
1,175
1,134
99
11
1,231
1,285
1,262
1,284
12
13
14
15
200
0
89開港
92
出典:香川県「平成27年度高松空港利用状況」 ※チャーター便利用者数を含まない
6
■高松空港/国際線開設効果 -例:台北線-
<2013年2月 百十四経済研究所レポート>
(1)前提条件
利用率
台湾人
割 合
日本人
割 合
158席 週2往復 70%
60%
40% うち60% うち40%
座席数
便数
(2)試算結果
①経済波及効果
台湾人の
宿泊数
宿泊、食事、
買い物 等
香川県内
1泊
県内
時間短縮、経費削減 等
②便益効果
四国内
2泊
3泊
0.9億円
1人当たり 年 間
便益効果 利用者数
4泊
台湾人観光客 3.3億円 6.7億円 7.7億円 10.2億円
日本人出国者
県外
1.3億円
航空関連事業
0.7億円
合 計
5.0億円 8.3億円 9.6億円 12.2億円
香川県民
年 間
便益効果
19,701円
2,761人
0.54億円
香川県民以外 15,377円
1,840人
0.28億円
合 計
0.83億円
<県の施策展開>
・台湾、香港、東南アジアをターゲットとした
1)観光客誘致、2)県産品の販路拡大、3)地元企業の進出促進
等
7
Ⅱ. 今後の方向性
■空港を取り巻く状況
●訪日外国人の増加
・アジア諸国の経済成長、査証要件の緩和等により訪日旅行が急増
(訪日外国人旅行者数 2011年:622万人 ⇒ 2015年:1974万人)
・訪日外国人の増加には、我が国のオープンスカイの進展、LCCなど新たな
航空会社の設立も寄与。
●地方空港間の競争激化
・これに伴い、地方空港間でインバウンド客の誘致競争が激化。
・誘致対象の市場が韓国、台湾、中国など近距離アジアから、香港やタイなどへ
シフトしつつある。
●LCCの就航拡大
・近年、LCCが相次いで設立され、順次、ネットワークを拡大。
・国際線についても北東アジア(韓国、中国、台湾)を中心にLCCが就航。
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」
9
■高松空港/政策上の位置付け
(1)国の政策
中四国は高松、広島
「航空輸送上重要な空港」である全国13空港の一つ
(平成18年度「地震に強い空港のあり方検討委員会報告」(国土交通省航空局))
(2)県の政策
県の産業や観光の振興、四国の拠点性の確保に重要な広域交通インフラ
【新・せとうち田園都市創造計画】 ※ 2015年12月公表
<重点施策1> 戦略的な産業振興
⇒ 海外展開に取り組む企業の支援
<重点施策4> 豊かな地域資源を生かした交流人口の拡大
⇒ 観光客受け入れ態勢の整備、戦略的な観光プロモーション、
外国人誘客対策の充実・強化、MICE誘致の推進
<重点施策6> 県産品のブランド力の強化・販路拡大
⇒ 国内外における販路開拓・拡大の推進
<重点施策7> 四国における拠点性の確立
⇒ 高松空港の機能強化
10
■高松空港/ポテンシャル① -立地-
※主要都市IC
⇒ 高松空港
所要時間(車利用)
(「Navitime」で算出)
岡山
●
60分
高松空港
120分
80分
100分
松山 ●
● 徳島
2時間圏域
=500万人規模
(北海道の人口
に匹敵)
●
高知
11
■高松空港/ポテンシャル② -拠点性-
(1)都市圏人口
(単位:人)
都市圏人口
都市人口
(都市雇用圏人口)
425,794
255,498
514,690
335,941
高松市
徳島市
松山市
高知市
高松
838,788
620,735
642,696
545,185
徳島
松山
高知
(出典)住民基本台帳(2015.1.1)及び
2005年国勢調査
(2)県間交通流動(JR・高速バス)
区 間
利用者数
割合
香川県
⇔ 四国3県
1,672千人
41.3%
徳島県
⇔ 四国3県
868千人
21.5%
愛媛県
⇔ 四国3県
1,027千人
25.4%
高知県
⇔ 四国3県
478千人
11.8%
(出典)2013年度旅客地域流動統計及び
2014年度年四国地方の運輸の動き
(3)都市間交通(道路)
都市
香川県高松中央IC
徳島県徳島IC
愛媛県松山IC
高知県高知IC
計
(単位:分)
高松 徳島 松山 高知
67
118
100
285
計
62 115 96 273
149 127 343
145
108 371
123 109
332
330 373 331 -
(出典)「Navitime」において、各都市の市役所から
各ICまでの時間を算出。
12
■高松空港/ポテンシャル③ -広域観光ルート-
足立美術館
☆☆☆
山陰
後楽園 ☆☆☆
広島
岡山
姫路城 ☆☆☆
京都
大阪
高松空港
宮島 ☆☆☆
福岡
四国
栗林公園 ☆☆☆
道後温泉本館
☆☆☆
☆☆☆
ミシュランガイド
13
■高松空港が目指すべき今後の方向性
高松空港の優位性
●地域の拠点性
・立地条件、広い後背圏
・後背圏からの集積、交流の大きさ
・特徴的な観光資源の分布、広域観光ルートの中心
●安定したビジネス需要
・ビジネス需要の定着(羽田線)
●多様な航空サービス
・近年の路線数・便数の増、LCCの乗り入れ
~空港を取り巻く状況~
・訪日外国人の増加
・地方空港間の競争激化
・LCCの就航拡大
高松空港が目指すべき今後の方向性
アジアをはじめとする内外から四国・瀬戸内地域への広域観光需要に
対応した西日本におけるゲートウェイの一つとして交流人口拡大による
地域活性化を牽引する空港
高松都市圏を中心とする四国の拠点地域のビジネス需要に対応した
高質な空港/航空サービスを提供する空港
14
■今後の路線整備の目標
主要都市
6
6
主要都市
地域活性化につながる交流人口の拡大のために
東アジア主要都市への路線整備を目指す
2016.7 就航
現在の国際線 13便/週
➡ 今後20便/週、将来的には40便/週
(現在の広島空港の国際線 43便/週)
15
■高松空港/今後の課題 -利用環境・ガバナンス-
◎空港経営改革
・空港基本施設、空港ビル、
駐車場の経営一体化
⇒空港運営のレベルを一段と引上げ
<経営一体化>
◎利用環境の改善
・駐機場・ブリッジ
・駐車場・迎車スペース
・アクセス(公共交通、道路)
・就航率 等
⇒更なる発展(路線拡充、利用者数増)
<駐車場問題>
<迎車スペース問題>
16
Ⅲ. 空港経営改革
■空港経営改革の概要
空港経営改革の概要
方向性
- 経営一体化の基本的な考え方 -
地域の交通基盤としての空港を活用し、内外の交流人口拡大等による
地域活性化を図る必要
民間事業者への運営委託
施設等
所有
民間委託
手法
国が土地等の所有
権を留保しつつ、民
間に運営権を設定し、
航空系事業と非航空
系事業を一体経営
国
管制
民間
滑走路等
国
運営
継
続
国
空ビル等
三セク等
運営権
の設定
譲
渡
民間による一体運営
出典:2015.3 国土交通省「空港経営改革の動向について」 18
■空港経営改革の目的 -空港活用⇒交流人口拡大、地域活性化-
効率的・効果的社会資本整備
・ 本格的な少子・高齢化社会が到来する中で国
民が真に豊かさを実感できる社会を実現するため
には、効率的かつ効果的に社会資本を整備し、質
の高い公共サービスを提供することが重要。
「民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する事業の実施に関
する基本方針」(平成25年9月20日閣議決定)参照。
交流人口拡大による地域活性化
・ 観光地域づくりなどによる交流人口拡大が地
域活性化をうながし、地方に「しごと」が生まれ、
地方への新しい「ひと」の流れが生じる。
「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(平成26年12月27日閣議決定)参照。
地域の交通基盤である空港の活用
・ 空港運営に民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することで、良質な航空サー
ビスの提供・航空路線の拡充、官民の適切な役割分担に基づく官民パートナーシップの
形成、民間の事業機会の創出を通じた地域経済の活性化が期待される。
・ 地方への誘客拡大、交流人口拡大等、地方への新しい人の流れがつくられ、人口減少
社会における、新たな地域活性化が期待される。
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」
19
■空港運営体制/現状 -課題-
空港運営主体ごとの課題
相互の関係性の課題
<CAB(空港事務所)> ※国交省
滑走路等の運営・維持管理
① 施設の提供
【課題】 効率的な施設の運用
魅力ある施設提供
柔軟な料金体系
【現状】 一元的な料金体系
【課題】 空港や地域の特性
に応じた運営
<空港ビル> ※三セク
ビルの運営・維持管理
<(一財)空港環境整備協会>
駐車場の運営・維持管理
【現状】 全国組織として運営
【課題】施設ごとに運営者が
異なること等から地域の政策
が反映しにくい構造(調整の
困難性)
①
【現状】 安定的な経営
【課題】顧客満足度の向上
施設の高度利用
②利用者ニーズのフィードバック、各
機関との調整
航空会社
CAB
空港ビル 空環協
②
地域
空港運営
(各空港Pの収入は全国団体の財源に)
【課題】 空港や地域の特性
に応じた運営
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」 20
■空港運営体制/経営一体化・民間委託後 -効果-
相互の関係性への効果
①
空港運営主体への効果
一体化効果:
空港全体の運営の方向性
が一本化
顧客目線に立った空港運営
民活効果:
運営効率化(コスト削減)、
施設の有効活用(収入増
大)
商業施設やサービスの充実
等、魅力ある施設の提供
一体化効果:
収益拡大のため、航空サービ
スの拡充
民活効果:
顧客ニーズの的確な把握に
基づくマーケティング&プロ
モーション
航空会社
航空需要
①
②
空港会社
(民間)
地域
②
利用者増に向け、
空港運営主体と地域
の方向性が一致
一体化効果:
運営主体一体化による調整の
迅速化
空港会社との協働による航空
サービスの拡充への取組
民活効果:
取組に機動性、柔軟性を発揮
空港運営主体を一体化
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」
21
■民間委託の効果(イメージ)
例①
1.高まる航空需要の取込みに向けた柔軟かつ機動的な対応
空港全体として運営の方向が一本化
空港会社と地域の協働
⇒航空サービス拡充に向けた取り組み強化
【具体例】 2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機とするインバウンド拡大に
伴う航空需要拡大の取込み。
(近距離アジア、東南アジア)
(欧米、豪州、東南アジア等)
欧州
北米
豪州
地方空港イン、地方空港アウトの促進の機会を
確実に捉える。
羽田・成田路線を活用した首都圏空港経由
高松空港の流動を増やす好機に。
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」 22
■民間委託の効果(イメージ)
例②
2.経営一体化による顧客目線の創造的な施設展開
空港全体としての運営の方向性が一本化 ⇒ 戦略的投資の発想
【具体例】 駐車場や空港前面道路の混雑緩和、料金体系の最適化・多様化、商業施設
の充実、サービスの多様化
■駐車場の混雑緩和
■商業施設の充実
ケアンズ(豪)
制限エリア内に
テナントを集約
• 駐車場混雑等の課題に対する迅速な対応。
【例】 駐車場の拡張、立体駐車場の整備、 料金の
多様化、近隣の民営駐車場との連携等
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」
• 利用者の消費行動を分析し、ニーズに合った商
品、サービスを提供
⇒限られたスペースにおける消費の最大化
【例】 待合・飲食スペースの共有化、制限エリアへ
のテナント集約、地域の文化や利用者層に合った
テナント誘致(カフェでの地ビール提供など)
23
■民間委託の効果(イメージ)
例③
3.空港と地域のパートナーシップ拡大
空港と地域が目的意識を共有
⇒ 需要喚起、利用者利便の向上、PR等に連携して取り組む体制が構築される
【具体例】 空港と地域が連携した路線誘致による航空サービス拡充
■路線誘致・サービス拡大に向けた空港と地域の連携促進
• 海外では商談会で、航空会社への情報提供やセールスを
•
•
するのが一般的。
空港会社と地域行政が協働して市場分析を行い、ターゲッ
トを共有。 ⇒ 連携し、航空会社にセールス
行政は主にマーケティングやプロモーションの支援を実施。
商談会での優秀マーケティング
空港の受賞式
※登壇するダーウィン空港職員
と準州政府職員
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」
24
■民間委託後のイメージ
-まとめ-
地域の将来像
交流人口の拡大、産業・観光の振興など ⇒地域活性化
環境変化
訪日外国人の増加、地方空港間の競争激化、LCCの就航拡大
課題
空港が目指す方向性の実現に向け、空港運営のレベル引上げ
東京オリンピック・パラリ
ンピックを控え、今後も
訪日客が拡大。
空港経営改革
現行
民間委託後
航空会社
航空会社
(航空需要)
(航空需要)
高まる航空需要の取り込みに
向けた柔軟かつ機動的な対応
CAB
空港ビル 駐車場
地域
空港
地域
経営一体化による
顧客目線の
創造的な戦略展開
出典:2015.3 香川県「高松空港運営権委託導入検討調査」
空港と地域の
パートナーシップ拡大
25
■高松空港の民間委託をより成功させるために
運営委託の実現
民間事業者が主導する運営形態へと大きく変化
民間委託をより成功させるため
高松空港の実情を踏まえ
◎運営権者との官民パートナーシップ
これまで地域活性化を図るため地元自治体が実施してきた路線誘致・利用促進について、
運営委託後も地元自治体と運営権者が協力・連携して空港を活性化するため、パートナー
シップ確立のための仕組みが必要。
◎広く門戸を開放した空港運営
航空会社と空港運営とは、協調する面があるものの、一方で当該航空会社以外の事業者が乗
入れする際には相反する面もあることから、特定の航空会社の影響を受けない空港運営を実現
することが必要。
◎民間による持続可能な運営
経営基盤が脆弱な高松空港の長期経営において、空港を取り巻く環境が大きく変化する恐れが
あること、民間事業者からの応募が期待しやすい条件となること、民間の創意工夫が発揮できる
事業期間であることを考慮する必要がある。
これらの実現のため
高松空港の運営委託スキームに独自措置が必要
26
■運営権者との官民パートナーシップの必要性
空港経営改革の趣旨 (民活空港運営法)
仙台空港で示されたスキーム
PFI法の公共施設等運営権制度の活用
民間の知恵と資金の活用
+
提案内容について
国
(適切な空港運営を確保) (土地の所有者)
航空系事業と非航空系事業の一体的経営
地元意見の吸い上げは法定協議会
+
地元の意見・要望に基づく空港経営改革
契約・モニタリング
運営権者
地元
・ 法定協議会では意見を述べるのみ
・ 協議が整えば結果は尊重される
民間が主体の空港経営改革を高松空港において成功に導くため、より効果的な仕組みが必要
路線誘致・利用促進については、これまで地域活性化を図るため地元自治体が実施
・専任の部署が、内外関係機関への積極的なマーケティング・誘致活動を実施
・知事・副知事がエアライントップと直接交渉
・路線誘致に関するエアライン、旅行会社等への支援
(直接的支援)着陸料・施設使用料等補助、旅行商品造成支援
(間接的支援)路線利用促進PR、観光PRの実施 など
・ 民間委託後も地元自治体が役割を果たす
・ 運営権者と協力・連携して空港活性化
+
プラス
市町、観光協会など
地元の強力な
バックアップ
パートナーシップ確立の
ための仕組みが必須
【独自措置】 を提案
27
■高松空港特定運営事業等における独自措置
高松空港の独自措置(案)
(1) 地方公共団体との協力・連携
① 議決権株式の取得
② 役職員派遣
(2) 応募企業等の参加制限
(3) 事業期間(当初15年+オプション)
基本的な考え方
○ 高松空港は、エアラインの方から働きかけがある空港ではないため、路線誘
致については、民間委託後も地元自治体が協力・連携(負担)して進めること
が必要。そのためには、 高松空港の実情を踏まえた独自措置が必要。
○ その上で、できるだけ多くの事業者に参加してもらい、競争原理を働かせて、
より良い提案をしてもらう必要がある。
○ 空港運営全般に関与する趣旨ではなく、あくまでも路線誘致における協力・
連携が目的。(外郭団体にならない水準を想定)
28
■高松空港特定運営事業等における独自措置
高松空港の独自措置(案)
(1) 地方公共団体との協力・連携
① 議決権株式の取得
② 役職員派遣
(2) 応募企業等の参加制限
(3) 事業期間(当初15年+オプション)
基本的な考え方
(2)について
○ 高松空港においては、現状を踏まえ、特定のエアラインの影響を受けない、
広く門戸を開放した空港運営とするため、エアライン等の参加資格を制限す
ることが必要。
(3)について
○ 当初15年とすることで採算性が見込め、安定的な空港経営が期待できる。
○ 国が基本方針で記載している、事業期間30~50年程度とする趣旨に、事
業期間全体では合致する。
○ 更新投資を民間事業者が事業期間中に適切に行うことができ、民間の創
意工夫が発揮できる期間である。
29
■高松空港の更なる発展のために
高松空港の更なる発展
路線の拡充、利用者数の増加
将来的には、施設の拡充・整備が必要に
・路線の拡充に向けての課題(駐機場、PBBなど)
・利用者数の増加に向けて課題(駐車場、アクセスなど)
・利用者目線の高質なサービスの提供(商業施設など)
運営委託の仕組み
<先行事例(仙台空港)>
国の要求水準
+
応募者の提案
適切な維持管理・安全運航のための基準、
ビル・駐車場サービスに関する必要最低限
の事項
運営権者の選定過程で、設備
投資に関する提案を評価
空港の利用促進策、利用者の利便向上策、
空港活性化に向けた設備投資など
▶ボーディングブリッジの
マルチスポット化
▶ピア棟(LCC等の旅客搭
乗施設)の新設
▶立体駐車場の新設
▶旅客ターミナルビル改修
契約上の義務
空港活性化に向けた設備投資の提案は、運営権者
選定過程の重要な評価項目
積極的な提案による施設
整備、サービス向上
参加事業者に対し、地元としてどのような
ことを期待しているのかをしっかりと発信
30
■MEMO
Fly UP