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KITASATO UNIVERSITY EAST HOSPITAL

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KITASATO UNIVERSITY EAST HOSPITAL
KITASATO
UNIVERSITY EAST HOSPITAL
DRUG
NEWS
Vol.25-11 2014 年 10 月発行
薬剤部医薬品情報室(2008・2619)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
目次
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
§新たに薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた
医薬品の適応外使用について§ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.1~2
§医薬品・医療機器等安全性情報 No.316§・・・・・・・・・・・・・・P.2~3
1. 妊娠と薬情報センターについて
§薬剤部からのお知らせ§・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.3~6
1.添付文書改訂情報
■ミダゾラム注「サンド」
■ニトロペン舌下錠
■エバミール錠
■ミリスロール注
■トラムセット配合錠
■ジドレンテープ
■硫酸Mg補正液
2.適正使用情報
■スーグラ錠【消内一時購入薬】
■フォシーガ錠【消内一時購入薬】
■アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)及びアンジオテンシン変換酵素(ACE)
阻害剤の妊婦・胎児への影響について
新たに薬事・食品衛生審議会において公知申請に関する
事前評価を受けた医薬品の適応外使用について
厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)は、欧米では使用が認められているが国内では承認
されていない医薬品や適応について「医療上の必要性が高い」と判断した場合、公知申請による保険適
応を認めることにしました。
(平成 22 年 8 月 30 日付薬食審査発 0830 第 9 号・薬食安発 0830 第 1 号「薬
事・食品衛生審議会において公知申請に関する事前評価を受けた医薬品の適応外使用について」(以下
「連名通知」:DRUG NEWS Vol.21-9 参照)
このたび、新たに薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会において、表 1 の医薬品に関して公知申請を
行っても差し支えないとされました。(平成 26 年 9 月 5 日付薬食審査発 0905 第 1 号・薬食安発 0905
第 1 号)
つきましては、表 1 の医薬品における追加予定である効能・効果及び用法・用量の保険適応が可能と
なりましたので、ご周知のほどよろしくお願いいたします。なお、その適正使用を通じた安全確保等を
図るため、つぎの取扱い(「連名通知」)を遵守してくださいますよう、よろしくお願いいたします。
- 1 -
(1)当該医薬品の使用上の注意等を熟知し、治療内容や発生しうる副作用等に関する患者への事前
説明と同意の取得に努めるべきであること。
(2)重篤な副作用を知った場合には、遅滞なく関係企業又は厚生労働省に報告すべきでものである
こと。当該適応外使用を行った場合、その症例の把握に努めること。
表 1.公知申請に係る事前評価が終了した医薬品
(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会[平成 26 年 9 月 5 日開催])
一般名
販売名
オキサリプラチン
会社名
エルプラット点滴静
注液 50mg、同 100mg、 ヤクルト
同 200mg
追加・変更される予定の効能・効果など
治療切除不能な進行・再発の胃癌
*詳細については、薬剤部医薬品情報室(内線 2008)にお問い合わせください*
§医薬品・医療機器等安全性情報 No.316§
(詳細は URL; http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_anzen/file/PMDSI316.pdf 参照)
平成 26 年 9 月 30 日
厚生労働省医薬食品局発行
1. 妊娠と薬情報センターについて
1.はじめに
厚生労働省では,平成17年10月より,国立成育医療研究センター(旧国立成育医療センター)に
「妊娠と薬情報センター」を設置し,妊婦あるいは妊娠を希望している女性に対し,最新のエビデ
ンスに基づく医薬品に関する様々な相談業務を実施しています。さらに相談者を対象として妊娠結
果の調査を行い,新たなエビデンスを確立する調査業務も併せて行っており,同センターの活動を
医薬品医療機器等安全性情報No.268,No.279及びNo.305等でご紹介しています。
2.妊娠と薬情報センターでの相談・調査の状況から
妊娠と薬情報センターには,年間1,000件を超える相談が寄せられています。妊娠中に薬を使用
することにより,児へ影響を及ぼす可能性があることが広く知られている現状をあらわしています。
相談者がもっとも心配されるのは外表奇形のような先天異常ですが,近年,児の長期的な発達への
影響についても研究結果が発表されてきています。こうした点についても十分に情報を精査し,リ
スクを評価することが大切です。
現在までの情報を評価すると,相談者だけではなく医療従事者であっても,リスクが十分に理解
されていない例があります。ACE阻害薬やARBなどはその代表例といえます(参考:本号8ページ)。
妊娠中は他の薬剤へ変更すべきですが,そのことを知らない相談例もまだ見受けられます。一方で
実際よりもリスクを高く考えている例も多く見受けられます。こうした例では必要な治療を中断し
てしまい,母体の健康維持が難しくなります。結果として妊娠,出産に悪影響を及ぼしかねません。
重要なのは妊娠中の薬の使用についてはリスクベネフィットを検討する必要があるということ
です。
例えばバルプロ酸ナトリウムは,妊娠中に使用した場合には,先天異常の発生率が増加することや,
児のIQへ悪影響を及ぼす可能性があることが報告されています。しかしながら,てんかん発作の予
防を含めたメリットは重要であり,他の治療法では十分にコントロールできない場合には妊娠中に
も使用されます。一方,片頭痛の予防のためには,妊娠中はバルプロ酸ナトリウム以外の薬を使用
すべきと考えられています。アメリカでは偏頭痛の予防のために妊娠中に使用することを禁忌とし
ています。このように,リスクだけでなく使用する目的により使用すべきかどうかの判断が変わっ
てきます。
- 2 -
実際の妊娠と薬に関する情報は尐しずつ明らかになっていきます。これに伴いリスクの評価は変
化していきます。薬剤を使用するベネフィットについても代替薬や他の治療法の存在などにより変
化していきます。こうしたことから常に最新の情報を確認し,薬を使用すべきかの判断を行ってい
くことが重要です。
3.協力医療機関の拡大について
妊娠と薬情報センター事業については,本年度新たに4病院(福島県立医科大学附属病院,浜松
医科大学附属病院,三重大学医学部附属病院,宮崎大学医学部附属病院)の協力を得て,妊娠と薬
に関する相談・情報収集体制の充実・強化を図ることとしました。
医療関係者におかれましては,妊娠中に使用した医薬品の影響について不安をもつ妊婦等に対し
て,妊娠と薬情報センターをご紹介ください。利用方法については下記ホームページを参照してく
ださい。
相談内容・手順:http://www.ncchd.go.jp/kusuri/process/index.html
§薬剤部からのお知らせ§
1.添付文書改訂情報
☆ミダゾラム〔ミダゾラム注「サンド」(サンド)
〕
[警告]一部改訂
「重要な基本的注意」に留意し、呼吸及び循環動態の連続的な観察ができる設備を有し、緊急時
に十分な措置が可能な施設においてのみ用いること。
〔呼吸抑制及び呼吸停止を引き起こすこと
があり、速やかな処置が行われないために死亡又は低酸素脳症に至った症例が報告されている〕
[効能効果]追記
歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静
[効能効果に関連する使用上の注意]新設
〈歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静〉
目標とする鎮静レベルは、呼びかけに応答できる程度とすること。
[用法用量]追記
歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静:通常、成人には、初回投与としてミダゾラ
ム1~2mg をできるだけ緩徐に(1~2mg/分)静脈内に注射し、必要に応じて 0.5~1mg を尐
なくとも2分以上の間隔を空けて、できるだけ緩徐に(1~2mg/分)追加投与する。但し、初
回の目標鎮静レベルに至るまでの、初回投与及び追加投与の総量は5mg までとする。
[用法用量に関連する使用上の注意]追記
〈歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静〉
目標とする鎮静レベル(呼びかけに応答できる程度)に達するまで、患者の鎮静状態を観察しな
がら緩徐に投与すること。低体重の患者では、過度の鎮静(呼びかけに対する応答がなくなる程
度)にならないよう投与量に注意すること。
目標とする鎮静レベルに達した後の追加投与については、更なる鎮静が明らかに必要な場合にの
み、患者の状態を考慮して、必要最尐量を投与すること。
[慎重投与]追記
〈歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静〉
上気道閉塞に関連する疾患(高度の肥満症、小顎症、扁桃肥大、睡眠時無呼吸症候群等)を有す
る患者〔気道閉塞を起こしやすく、マスク換気や気管挿管による気道確保の操作が困難である〕
[重要な基本的注意] 一部改訂、追記
〈集中治療における人工呼吸中の鎮静〉
本剤投与中は、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、患者の呼吸及び循環動態を継続的に
観察すること。
〈歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静〉
本剤の投与に際しては、歯科・口腔外科領域における手術及び処置時の鎮静における患者管理に
熟練した医師・歯科医師が、本剤の薬理作用を正しく理解し、患者の鎮静レベル及び全身状態を
- 3 -
注意深く継続して管理すること。また、気道確保、酸素吸入、人工呼吸、循環管理を行えるよう
に準備をしておくこと。
過度の鎮静(呼びかけに対する応答がなくなる程度)及び呼吸器・循環器系の抑制を避けるため、
歯科・口腔外科処置を行う医師・歯科医師とは別に呼吸及び循環動態を観察できる医療従事者を
おき、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて手術・処置中の患者を観察すること。
術野と気道が同一部位であり、器具等の使用により口腔内に水分等が貯留しやすいことから、誤
嚥、気道閉塞を起こさないよう注意すること。
手術・処置後は全身状態に注意し、基本的運動・平衡機能の回復等に基づき帰宅可能と判断でき
るまで患者を管理下に置くこと。また、鎮静の影響が完全に消失するまでは自動車の運転等危険
を伴う機械操作に従事しないよう、患者に注意すること。
[相互作用]の「併用注意」一部改訂
中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、麻薬性鎮痛剤等)
、モノアミ
ン酸化酵素阻害剤、アルコール(飲酒)
〔臨床症状・措置方法:鎮静・麻酔作用が増強されたり、
呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下するおそれがある。機序・危
険因子:これらの薬剤との併用により、相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び
循環動態への作用)を増強する可能性がある。〕
☆ロルメタゼパム〔エバミール錠(バイエル薬品)
〕
[副作用]の「その他の副作用」一部改訂(改訂部分抜粋)
精神神経系:意識レベル低下、激越、会話障害、味覚障害
その他:排尿異常、疲労
☆トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン〔トラムセット配合錠(ヤンセン)
〕
[副作用]の「重大な副作用」一部改訂
ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、蕁麻
疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与
を中止し、適切な処置を行うこと。
[副作用]の「その他の副作用」一部改訂(改訂部分抜粋)
代謝および栄養障害:低血糖症
☆硫酸マグネシウム水和物(注射剤)〔硫酸Mg補正液(大塚製薬工場)
〕
[副作用]追記、削除
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
消化器:悪心
投与部位:血管痛
その他:潮紅、ほてり、熱感
妊婦への 長期投与:胎児、新生児の一過性の骨化障害
☆ニトログリセリン(舌下錠・注射剤)
〔ニトロペン舌下錠、ミリスロール注(日本化薬)〕
☆ニトログリセリン(貼付剤 27mg)
〔ジドレンテープ(東和薬品)
〕
[禁忌]一部改訂
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩
酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)
を投与中の患者〔本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下さ
せることがある。
〕
[重要な基本的注意] 一部改訂
本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフ
ィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグ
アト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前
にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後におい
てこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
[相互作用]の「併用禁忌」一部改訂、追記
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤[シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバ
チオ)、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア)]
〔臨
床症状・措置方法:併用により、降圧作用を増強することがある。〕
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤[リオシグアト(アデムパス)]
〔臨床症状・措置方
法:併用により、降圧作用を増強することがある。機序・危険因子:本剤とグアニル酸シクラー
ゼ刺激作用を有する薬剤は、ともに cGMP の産生を促進することから、両剤の併用により cGMP の
増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
〕
- 4 -
2.適正使用情報
☆スーグラ錠 50mg【消内一時購入薬】(イプラグリフロジン L-プロリン:アステラス)
フォシーガ錠 5mg・10mg【消内一時購入薬】(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物:小野
薬品)
【SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation改訂版】
我が国でSGLT2阻害薬が4月17日発売され、当院ではスーグラ錠50mg【消内一時購入薬】(イプラグリ
フロジン L-プロリン:アステラス製薬)およびフォシーガ錠5mg・10mg【消内一時購入薬】(ダパグリ
フロジンプロピレングリコール水和物:小野薬品)を取り扱っております。本薬剤は新しい作用機序を
有する2型糖尿病薬ですが、治験の際に低血糖など糖尿病薬に共通する副作用に加えて、尿路・性器感
染症など本剤に特徴的な副作用が認められておりました。加えて、本薬が広汎で複雑な代謝や循環への
影響をきたしうることから、発売前から重篤なものを含む多様な副作用発症への懸念が持たれていまし
た。発売開始から1ヶ月間の副作用報告を受け、残念ながらいくつかの重篤な副作用が現実化したこと
を踏まえ、
「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」が発足され、6月13日には「SGLT2阻害薬の適正使
用に関するRecommendation」が公表されました。このたび、最初の副作用報告から2ヶ月半経過し新た
な3剤の副作用報告も踏まえ最新の情報に基づき改訂が加えられました。
8月17日の時点での各製剤の副作用報告によれば、予想された副作用である尿路・性器感染症に加え、
重症低血糖、ケトアシドーシス、脳梗塞、全身性皮疹などの重篤な副作用がさらに増加しています。こ
の中には、現時点では必ずしも因果関係が明らかでないものも含まれていますが、多くが当初より懸念
された副作用であることから、本委員会では、これらの副作用情報をさらに広く共有することにより、
今後、副作用のさらなる拡大を未然に防止することが必要と考え、以下のRecommendationを報告してい
ます。
Recommendation(改訂部分下線)
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
インスリンやSU薬等インスリン分泌促進薬と併用する場合には、低血糖に十分留意して、それらの
用量を減じる(方法については下記参照)
。インスリンとの併用は治験で安全性が検討されていな
いことから特に注意が必要である。患者にも低血糖に関する教育を十分行うこと。
高齢者への投与は、慎重に適応を考えたうえで開始する。発売から3ヶ月間に65歳以上の患者に投
与する場合には、全例登録すること。
脱水防止について患者への説明も含めて十分に対策を講じること。利尿薬との併用は推奨されない。
発熱・下痢・嘔吐などがあるときないしは食思不振で食事が十分摂れないような場合(シックデイ)
には休薬する。
本剤投与後、薬疹を疑わせる紅斑などの皮膚症状が認められた場合には速やかに投与を中止し、皮
膚科にコンサルテーションすること。また、必ず副作用報告を行うこと。
尿路感染・性器感染については、適宜問診・検査を行って、発見に努めること。問診では質問紙の
活用も推奨される。発見時には、泌尿器科、婦人科にコンサルテーションすること。
原則として、本剤は当面他に2剤程度までの併用が推奨される。
SU薬にSGLT2阻害薬を併用する場合には、以下の通りSU薬の減量を検討する必要がある。
・グリメピリド2mg/日を超えて使用している患者は2mg/日以下に減じる
・グリベンクラミド1.25mg/日を超えて使用している患者は1.25mg/日以下に減じる
・グリクラジド40mg/日を超えて使用している患者は40mg/日以下に減じる
本薬剤の使用にあたっては、適応を十分に考慮した上で、添付文書に示されている安全性情報に十分な
注意を払い、また本Recommendationを十分に踏まえた適正使用をお願いいたします。
- 5 -
【アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ARB)及びアンジオテンシン
変換酵素(ACE)阻害剤の妊婦・胎児への影響について】
ARB 及び ACE 阻害剤は、胎児への影響が報告されており、妊婦への投与を避けるべき医薬品ですが、
国内において、妊娠の判明以降も ARB 又は ACE 阻害剤の服用を継続している症例、胎児への影響が疑わ
れる症例が、継続的に複数例、報告されています。
つきましては、下記の事項を再度ご確認いただき、ARB 又は ACE 阻害剤の投与にあたっては、十分に
ご留意ください。
○妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないでください。
○投与中に妊娠が判明した場合は、直ちに投与を中止してください。
○妊娠する可能性のある婦人に投与する場合には、胎児に与える影響を
説明し、妊娠が判明した場合は、速やかに医師に相談するよう繰り返
し患者へ説明してください。
添付文書記載内容
禁忌(次の患者には投与しないこと)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場
合には、直ちに投与を中止すること。
〔本剤を含むアンジオテンシン II 受容体拮抗剤並びにアンジ
オテンシン変換酵素阻害剤で、妊娠中期~末期に投与された患者に胎児・新生児死亡、羊水過尐症、
胎児・新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過尐症によると推測され
る四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全等があらわれたとの報告がある。また、海
外で実施されたアンジオテンシン変換酵素阻害剤におけるレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠
初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降
圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。
〕
当院で処方可能な ACE 阻害剤又は ARB(一時購入医薬品を含む)
<ACE 阻害薬>
カプトリル錠(第一三共)
、レニベース錠(MSD)
、エースコール錠(第一三共)
、
コバシル錠(協和発酵キリン)
<ARB>
単剤:ニューロタン錠(MSD)
、ブロプレス錠(武田薬品)
、ディオバン錠(ノバルティスファーマ)
、
ミカルディス錠(アステラス製薬)
、オルメテック錠(第一三共)、アバプロ錠(大日本住友)
、
アジルバ錠(武田薬品)
利尿剤との配合剤:プレミネント配合錠 LD(MSD)
、エカード配合錠 HD(武田薬品)、
コディオ配合錠 EX(ノバルティスファーマ)
、ミコンビ配合錠 AP・BP(アステラス製薬)
Ca 拮抗薬との配合剤:ミカムロ配合錠 AP(アステラス製薬)、レザルタス配合錠 HD(第一三共)
発行:北里大学東病院薬剤部医薬品情報室
編集責任:黒山 政一(医薬品安全管理責任者)
編
集:新井 万理子
神宮 直子 黒田 ちか江
松岡 陽子 香取 祐介
大隈 良太
〒252-0380 相模原市南区麻溝台 2-1-1
℡:042(748)9111 内線 2008,2619
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