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プレキャストコンクリート製品認証基準

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プレキャストコンクリート製品認証基準
MSA JP80-10(4)
JIS
プレキャストコンクリート製品認証基準
制定:2006 年 07 月 20 日
改正:2014 年 03 月 25 日
適用範囲
本認証基準は,株式会社マネジメントシステム評価センター(以下,MSA という)が認証業務を実施す
る,JIS A 5371 プレキャスト無筋コンクリート製品,JIS A 5372 プレキャスト鉄筋コンクリート製品及び
JIS A 5373 プレキャストプレストレストコンクリート製品を対象に,申請者が適合するとともに認証維持
を継続的に当該規格の要求事項に適合していることを評価/認証する際の基準を規定する。
1
引用規格
次に掲げる規格は,この基準に引用されることによって,この基準の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 5371 プレキャスト無筋コンクリート製品
JIS A 5372 プレキャスト鉄筋コンクリート製品
JIS A 5373 プレキャストプレストレストコンクリート製品
JIS Q 1001 適合性評価-日本工業規格への適合性の認証-一般認証指針
JIS Q 1012 適合性評価-日本工業規格への適合性の認証-分野別認証指針
(プレキャストコンクリート製品)
JIS Q 17025 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項
2
用語及び定義
3
JIS Q 1001
一般認証指針による。
認証の条件
4
JIS Q 1001
一般認証指針による。
認証の申請
5
5.1
対象規格
対象となる鉱工業品はプレキャストコンクリート製品(以下,コンクリート製品という。
)であり,対象
規格は,JIS A 5371[プレキャスト無筋コンクリート製品(以下,URC 製品という。)]
,JIS A 5372[プレ
キャスト鉄筋コンクリート製品(以下,RC 製品という。)
]及び JIS A 5373[プレキャストプレストレスト
コンクリート製品(以下,PC 製品という。)
]とする。
5.2
認証の区分
認証の区分は,JIS A 5371(URC 製品)
,JIS A 5372(RC 製品)又は JIS A 5373(PC 製品)のそれぞれ
Ⅰ類又はⅡ類とする。
なお,申請者は,認証の区分ごとに,附属書 A によって,認証の範囲(製品の種類及び製品名を組み合
わせたもの。)を特定する。また,認証の区分にⅡ類を含む場合には,登録認証機関と協議して認証の範囲
を特定する。
5.3 申請書
5.3.1 申請書への記載事項
申請書は,
「JIS 認証審査申請書」に基づき,次の事項を記載する。
1) 申請者の氏名又は名称(法人にあっては代表者の氏名を含む)及び住所
2) 製品の名称
3) 認証に係る JIS の番号
4) 認証の区分(JIS の番号と同一である場合にあっては省略することができる)
5) 認証に係る工場又は事業場の名称,及び所在地
6) 品質管理責任者の氏名,役職及び連絡先
5.3.2 申請書添付資料
品質管理実施状況説明書類として次の事項を記載し,
「JIS 認証審査申請書」に添付する。
1) 工場又は事業場の沿革
2) 工場又は事業場の配置図
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3)
4)
5)
6)
7)
8)
9)
10)
11)
12)
13)
JIS
工場又は事業場の従業員数
工場又は事業場の組織図
製品の生産実績(最近6か月間の月別生産量)
社内規格一覧表
工程の概要図
苦情処理の概要
製品,その包装等に付す表示の態様
品質管理責任者に関する事項
製品検査記録
上記 6) 社内規格一覧表に基づく“社内規格一式”
MSAが定める要求事項に適合していることを説明する資料
初回工場審査及び初回製品試験
6
一般
6.1
JIS Q 1001
一般認証指針による。
初回工場審査
6.2
6.2.1
初回工場審査の方法
申請者の工場又は事業場(認証の対象が複数の工場又は事業場の場合には,それらの全てを含む。
)の品
質管理体制の初回工場審査を実施する場合,申請者が選択し提出した品質管理実施状況説明書が JIS Q
1001 の附属書 B に規定する品質管理体制の審査の基準(A)又は基準(B)
,及びこの規格の附属書 B に
規定する品質管理体制によって製造及び試験・検査が適正に行われていることを確認する。
6.2.2
その他
JIS Q 1001
一般認証指針による。
初回製品試験
6.3
6.3.1
サンプルの抜取り
認証に係る工場又は事業場における最終検査が終了しているコンクリート製品について,その製品置場
から,認証の区分ごと,認証の範囲ごとに,それぞれサンプルを 1 個抜取る。ただし,コンクリート製品
の性能試験において複数項目の試験が必要な場合であって,初回製品試験の効率化の観点から,適切と判
断する場合には,性能試験の実施項目数に応じて,認証の範囲ごとに複数のサンプルを抜取る。
6.3.2
初回製品試験の実施
次の試験について初回製品試験を行う。
a)
JIS A 5371(URC 製品)の場合
JIS A 5371 における 8.1(外観試験)
,8.2(性能試験)及び 6.(形状,
寸法及び寸法の許容差)とする。
なお,製品試験は,JIS A 5371 における 5.2 の性能に基づき 8.2 の性能試験を実施するとともに,5.1
の外観に基づき,8.1 の外観試験及び 6.によって形状及び寸法の試験を実施する。
b)
JIS A 5372(RC 製品)の場合
JIS A 5372 における 9.1(外観試験)
,9.2(性能試験)及び 6.(形状,
寸法及び寸法の許容差)とする。
なお,製品試験は,JIS A 5372 における 5.2 の性能に基づき 9.2 の性能試験を実施するとともに,5.1
の外観に基づき 9.1 の外観試験及び 6.によって形状及び寸法の試験を実施する。
c)
JIS A 5373(PC 製品)の場合
JIS A 5373 における 9.1(外観試験)
,9.2(性能試験)及び 6.(形状,
寸法及び寸法の許容差)とする。
なお,製品試験は,JIS A 5373 における 5.2 の性能に基づき 9.2 の性能試験を実施するとともに,5.1
の外観に基づき 9.1 の外観試験及び 6.によって形状及び寸法の試験を実施する。
初回製品試験を MSA 審査員の立会いによる方法によって実施する場合,6.3.1 で抜き取ったサンプルに
ついて,その試験方法,その手順など必要とされる事項について申請者に指示し,その指示どおりに実施
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JIS
された場合において,その試験結果を活用することができる。
6.3.3
登録認証機関以外の試験所等の活用
JIS Q 1001
7
評価
JIS Q 1001
8
一般認証指針による。
認証の決定
JIS Q 1001
9
一般認証指針による。
一般認証指針による。
認証契約
JIS Q 1001
一般認証指針による。
10 認証書の交付
JIS Q 1001
11
一般認証指針に定める記載事項に加え,認証の範囲を認証書に記載する。
認証の区分の追加又は変更
JIS Q 1001
一般認証指針による。
12 認証維持審査
12.1 定期的な認証維持審査
JIS Q 1001
一般認証指針による。
12.1.1 認証維持工場審査
認証維持工場審査は,6.2.1 の初回工場審査の方法の規定に基づき実施する。ただし,MSA がその必要
がないと認めた場合には,認証取得者の品質管理体制の審査における項目のうち,一部を省略することが
できる。
12.1.2 認証維持製品試験
認証維持製品試験は,6.3.1 の規定に基づき,サンプルを抜き取り,6.3.2 の初回製品試験の実施に基づき
行うものとする。ただし,MSA がその必要がないと認めた場合には,初回製品試験における項目のうち,
一部を省略することができる。
12.2 臨時の認証維持審査
JIS Q 1001
一般認証指針による。
13 JIS マーク等及び付記事項の表示
13.1 JIS マーク等の表示
JIS Q 1001
一般認証指針による。
13.2 付記事項の表示
JIS Q 1001
一般認証指針による。
13.3 表示の方法
JIS マーク等は,1 コンクリート製品ごと又は 1 包装ごとに表面に印刷し,押印し,又は刷り込むものと
する。その他の表示事項は,一般認証指針による。
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14 認証に係る秘密の保持
JIS Q 1001
一般認証指針による。
15 違法な表示等に係る措置
JIS Q 1001
一般認証指針による。
16 認証の取消し
JIS Q 1001
一般認証指針による。
17 JIS が改正された場合の措置
JIS Q 1001
一般認証指針による。
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MSA JP80-10(4)
JIS
附属書 A
(規定)
プレキャストコンクリート製品に係る認証の区分及び認証の範囲
JIS A 5371 プレキャスト無筋コンクリート製品
認証の範囲
認証の区分
製品の種類(適用附属書)
製品(推奨仕様)
JIS A 5371
A 暗きょ類
A-1 無筋コンクリート管
Ⅰ類・Ⅱ類
B 舗装・境界ブロック類
B-1 平板
B-2 境界ブロック
B-3 インターロッキングブロック
C 路面排水溝類
C-1 L 形側溝
D ブロック式擁壁類
D-1 積みブロック
D-2 大形積みブロック
その他の製品
その他の製品名
JIS A 5372 プレキャスト鉄筋コンクリート製品
認証の範囲
認証の区分
製品の種類(適用附属書)
製品(推奨仕様)
JIS A 5372
A くい類
A-1 鉄筋コンクリートくい
Ⅰ類・Ⅱ類
B 擁壁類
B-1 大形積みブロック
B-2 鉄筋コンクリート矢板
C 暗きょ類
C-1 鉄筋コンクリート管
C-2 遠心力鉄筋コンクリート管
C-3 組合せ暗きょブロック
C-4 鉄筋コンクリートボックスカルバート
D マンホール類
D-1 マンホール側塊
E 路面排水溝類
E-1 U 形側溝
E-2 上ぶた式 U 形側溝
E-3 落ちふた式 U 形側溝
E-4 L 形側溝
F 用排水路類
F-1 フリューム
F-2 組立土留め
G 共同溝類
G-1 ケーブルトラフ
その他の製品
その他の製品名
JIS A 5373 プレキャストプレストレストコンクリート製品
認証の範囲
認証の区分
製品の種類(適用附属書)
製品(推奨仕様)
JIS A 5373
A ポール類
A-1 プレストレストコンクリートポール
Ⅰ類・Ⅱ類
B 橋りょう類
B-1 道路橋用橋げた
B-2 道路橋橋げた用セグメント
B-3 合成床版用プレキャスト板
B-4 道路橋用プレキャスト床版
C 擁壁類
C-1 プレストレストコンクリート矢板
D 暗きょ類
D-1 プレストレストコンクリート管
D-2 プレストレストコンクリートボックスカル
バート
E くい類
E-1 プレストレストコンクリートくい
その他の製品
その他の製品名
上記認証の区分を認証書に認証の区分として記載する。
なお,製品の種類(適用附属書)
,又は製品(推奨仕様)については,申請書に記載し,認証の
区分内の認証の範囲として認証書の別添として記載する。
注(1)
その他の製品は,JIS A 5361 の表 1 を参照。
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MSA JP80-10(4)
JIS
附属書 B
(規定)
初回工場審査において確認する品質管理体制
次に掲げる品質管理体制について,社内規格で具体的に規定し,その内容は次に掲げる内容を満足し,
かつ,これに基づいて適切に実施する。
B.1 製品の管理
製造する製品の種類に応じて,該当 JIS で規定している品質,製品検査方法を社内規格で具体的に規定
し,その内容は該当 JIS に規定している内容及び表 B.1 に掲げる内容を満足し,かつ,これに基づいて適
切に実施する。
表 B.1-製品の品質及び製品検査方法
製品の品質
製品検査方法
(共通事項)
左記の品質を確保するために必要な検査方法を具体的に規定する。
1 種類
2 品質
2.1 外観
2.1’’ 限度見本などによって,品質の判定が具体的に把握できるようにする。
2.2 性能
2.2’’ Ⅱ類の性能項目は,受渡当事者間の協議によることができるが,その設計根
拠となる設計図書,要求性能を検証できる実績,資料,設備などを備える。
2.2.1 JIS A 5371 の場合
a) 使用状態性能
b) 耐久性能
c) 施工性能
2.2.1’’
a)’’,b)’’,c)’’ 推奨仕様に示した詳細に基づき,適切な品質管理を行って製造さ
れた場合は,曲げ強度又は圧縮強度(インターロッキングブロックの場合でブ
ロックの形状の理由によって曲げ強度試験ができない場合,積みブロック又は
大形積みブロックに限り適用する。
)によって確認することができる。
d) 透水性能
d)’’ 平板(透水性平板)及びインターロッキングブロック(透水性ブロック)に適
用する。
e)’’ 平板(保水性平板)及びインターロッキングブロック(保水性ブロック)に
適用する。
e) 保水性能
2.2.2 JIS A 5372 の場合
a) 使用状態性能
b) 終局状態性能
c) 耐久性能
d) 施工性能
2.2.3
JIS A 5373 の場合
2.2.2’’
a)’’,b)’’,c)’’,d)’’ 推奨仕様に示した詳細に基づき,適切な品質管理を行って製
造された場合は,曲げ強度(遠心力鉄筋コンクリート管にあっては,曲げ強度
及び内圧強度),又は圧縮強度(大形積みブロック,マンホール側塊の場合)
によって確認することができる。
b)’’ 購入者から要求があった場合に行う。
2.2.3’’
a) 使用状態性能
a)’’,b)’’,c)’’,d)’’ 推奨仕様に示した詳細に基づき,適切な品質管理を行って製
b) 終局状態性能
造された場合は,曲げ強度(プレストレストコンクリート管の場合曲げ強度及
c) 耐久性能
び内圧強度,プレストレストコンクリートくいの場合曲げ強度及びせん断強
d) 施工性能
度),又は圧縮強度(道路橋橋げた用セグメントの場合)によって確認するこ
とができる。
e) 変形性能
e)’’ プレストレストコンクリートポール 2 種の場合に適用する。
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MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.1-製品の品質及び製品検査方法(続き)
製品の品質
2.3 継手部の性能
製品検査方法
2.3’’ 継手部の性能は,くい類に適用する。
a) 継手部の曲げ強度
b) 接続性(継手端面の直角度)
3 形状,寸法及び寸法の許容差
3.1 形状
3.2 寸法及び寸法の許容差
4 配筋及び配筋の許容差
4.1 配筋
4.2 配筋の許容差
5 製品の呼び方
6 表示
7 報告
- 製品の検査は,最終検査又は工程検査(中間検査)のいずれで実施してもよい。
- II 類の性能,特性については,その設計の根拠となる設計図書,要求性能を検証できる資料,設備などを備え
ていなければならない。
- JIS A 5373 附属書 E の推奨仕様 E-1 プレストレストコンクリートくいの次の性能は,型式検査の試験成績表に
よって確認する。
1) くい本体の軸力曲げ強度
2) くい継手部曲げ強度
3) くい本体せん断強度
- 1 年以内に実施された第三者試験の結果は,同一製品及び同一試験方法の場合には,これを活用する
ことができる。
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MSA JP80-10(4)
JIS
B.2 原材料の管理
表 B.2 に掲げる原材料について,その品質,受入検査方法及び保管方法を社内規格で具体的に規定し,
その内容は表 B.2 に掲げる内容を満足し,かつ,これに基づいて適切に実施する。
表 B.2-原材料名,原材料の品質,受入検査方法及び保管方法
原材料名
1 セメント
2 骨材
原材料の品質
受入検査方法
(共通事項)
JIS A 5364 の規定に基づ
き,次の品質について規定す
る。
(共通事項)
左記の品質項目について,
次のとおり検査を行い,受け
入れる。
(個別事項)
1’
a)’ 次 に示す 規格に適合す
るもの,又は品質がこれら
と同等以上のもの。
1) JIS R 5210
2) JIS R 5211
3) JIS R 5212
4) JIS R 5213
5) JIS R 5214
(個別事項)
1”
a)” 品質についてはセメント
生産者(1)が発行する試験成
績表又は“公平であり妥当
な試験のデータ及び結果を
出す十分な能力をもつ第三
者試験機関(以下,第三者
試験機関という。)”(2)の試
験成績表によって 1 回以上
/月,品質及びそのばらつ
きを確認する。
2’
a)’
-次に示す規格に適合する
もの,又は品質がこれらと
同等以上のもの。
1) JIS A 5002
2) JIS A 5005
3) JIS A 5011-1
4) JIS A 5011-2
5) JIS A 5011-3
6) JIS A 5011-4
7) JIS A 5022 附属書 A
-次に示す規格に適合する
もの。
1) JIS A 5021
2) JIS A 5022 附属書 A
3) JIS A 5023 附属書 A
4) JIS A 5031
b)’ 表 B.2.1 の品質項目につ
いて具体的に規定する。
c)’ 上記骨材のうち粒度調整
を 目的 として 使用す る場
合には,その粒度について
は 自社 で具体 的に規 定す
る。
2” 受入検査方法は,表 B.2.1
による。
電気炉酸化スラグ骨材に
ついては,骨材生産工場から
直接納入されていることを
確認する。
なお,JIS マーク品以外の
砕石,砕砂,スラグ骨材(電
気炉酸化スラグ骨材は除
く。
)
,人工軽量骨材,砂利及
び砂,並びに再生骨材につい
ては,次による。
1) 新たな骨材製造業者(納入
業者を含む。
)と購入契約を
行うとき及び産地変更する
場合には,その品質を確認
する。
2) 購入契約以後は,表 B.2.1
によって品質を確認する。
8/23
保管方法
1’’’ セメント倉庫又はセメ
ントサイロは十分な防湿対
策をとる。
袋詰めセメントは,地上
30 cm 以上の床又はパレッ
トなどの上に保管し,先入
れ・先出しができる。
2’’’
a) 種類別,サイズ別に仕切
りを設けて異物の混入が
ないように管理する。
b) 細骨材置場には,上屋を
設けるか,常設の覆いを
掛ける。
MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.2-原材料名,原材料の品質,受入検査方法及び保管方法(続き)
原材料名
原材料の品質
受入検査方法
3 水
3’ 水質(油,酸,塩類,有
機不純物,懸濁物など品質に
悪影響を及ぼす物質の含有
量の限度)
3” 1 回以上/年,水質を確認
する。ただし,上水道水は除
く。
なお,この試験は,第三者
試験機関(2)に依頼してもよ
い。
4 混和材料
4’
4”
a)’ フ ライア ッシュ,膨張 a)”,b)”
材,化学混和剤,防せい剤, 1) 銘柄及び種類は入荷の都
高炉スラグ微粉末及びシ
度,確認する。
リカフュームを使用する
2) 品質及び品質の均一性(3)
場合には,次の規格に適合
は,1 回以上/月又は入荷
するもの,又はこれと同等
の都度,自工場での検査,
以上のもの。
製造業者の試験成績表又
1) JIS A 6201
は第三者試験機関(2)の試
2) JIS A 6202
験成績表によって品質を
3) JIS A 6204
確認する。ただし,JIS A
4) JIS A 6205
6202 に適合する膨張材に
5) JIS A 6206
ついては,1 回以上/3 か
6) JIS A 6207
月,JIS A 6204 に適合する
b)’ その他の混和材料(混和
化学混和剤については,1
材及び混和剤で石灰石微
回以上/6 か月の頻度で
粉末,炭酸カルシウムなど
第三者試験機関(2)の試験
を含む。)を使用する場合
成績表によって品質を確
には,コンクリート及び鋼
認するか,又は製造業者の
材に有害な影響を及ぼす
試験成績表によって品質
ものでないもの。
を確認する。
なお,塩化物量及び全ア
ルカリ量を規定する。
5 レディーミクストコ
ンクリート
5’
a)’ JIS A 5308 の規定に適合
し,かつ,JIS A 5364 の
4.2.1(フレッシュコンクリ
ートの品質)に規定する品
質
b)’ 打込みまでの時間(練混
ぜを開始してから 1 時間
以内に打ち込む)
5”
a)” 配合の種類別に 1 回以上
/日,自工場での検査又は
レディーミクストコンクリ
ート製造工場の試験成績表
によって確認する。
9/23
保管方法
4’’’ 変質,汚染などによっ
て,コンクリートに悪影響
を与えないように保管す
る。
MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.2-原材料名,原材料の品質,受入検査方法及び保管方法(続き)
原材料名
原材料の品質
受入検査方法
保管方法
6 鋼材(PC 鋼材,鉄筋
及び鋼管)
6’
a)’ 次 の規格 に適合するも
の。
1) JIS A 5525
2) JIS G 3101
3) JIS G 3109
4) JIS G 3112
5) JIS G 3117
6) JIS G 3137
7) JIS G 3444
8) JIS G 3506
9) JIS G 3521
10) JIS G 3532 に規定する
普通鉄線又はコンクリ
ート用鉄線
11) JIS G 3536
12) JIS G 3538
13) JIS G 3551
14) JIS G 5502
b)’ その他の鋼材
種類,品質,機械的性質
6”
1) JIS マーク品を購入してい
る場合は,入荷の都度,JIS
マークを確認する。
2) JIS マーク品以外のものに
ついては,1 回以上/月又は
入荷の都度,自工場での検
査,鋼材製造工場の試験成
績表又は第三者試験機関(2)
の試験成績表によって品質
を確認する。
6’’’ 種類,寸法別に倉庫内
に保管し,直接地上に置か
ないような処置が講じられ
ている。
7 組み立てた鉄筋の場
合
(含む半組立鉄筋)
7’ 形状,寸法(線径,鉄筋
の間隔など),鉄筋の本数,
堅固さ及び 6 で規定する品
質の使用材料
7” 使用材料は,1 回以上/月
又は入荷の都度,製造工場の
試験成績表で確認し,形状,
寸法等は,入荷の都度仕様書
(例えば,配筋設計図又は配
筋設計図書に基づく限度見
本)によって組み立てられて
いるかを検査する。
8 その他の材料
8’ 種類,品質,形状,寸法 8”
及び材料
1) JIS マーク品を購入してい
a)’ 耐久性
る場合には,入荷の都度,
b)’ 接着性
JIS マークを確認する。
c)’ 水密性,耐久性,水道用 2) JIS マーク品以外のものに
ゴムを使用する場合には, ついては,種類及び形状は,
JIS K 6353 に規定するも
入荷の都度確認する。品質,
の又はこれと同等以上の
寸法及び材料は,1 回以上/
品質のもの。
月又は入荷の都度,自工場
d)’~ i)’ 製品 の品質に有害
での検査,製造工場の試験
な影響を及ぼさない品質
成績表又は第三者試験機関
のもの。
(2)の試験成績表によって確
認する。
a) 内張り材
b) 接着剤
c) シール材
d) 着色材料
e) 石材
f) スペーサ
g) セグメント接合用
部材
h) つり上げ具,接合
具,足掛け金物等
i) 安全標識(反射板な
ど)
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MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.2-原材料名,原材料の品質,受入検査方法及び保管方法(続き)
当該工場が製造する製品の種類,製造方法などに応じて,表中の原材料のうち必要とする原材料について社内規
格で規定する。
注(1) セメント生産者とは,実際にセメントを製造している者で,購入者に対して,セメントの品質上の責を負う
立場にある者を指す。
(2) “公平であり妥当な試験のデータ及び結果を出す十分な能力をもつ第三者試験機関”は,次をいう。
a) JIS Q 17025 に適合することを,認定機関によって,認定された試験機関
b) JIS Q 17025 のうち該当する部分に適合していることを自らが証明している試験機関であり,かつ,次の
いずれかとする。
1) 中小企業近代化促進法(又は中小企業近代化資金等助成法)に基づく構造改善計画等によって設立され
た共同試験場
2) 国公立の試験機関
3) 民法第 34 条によって設立を認可された機関
4) その他,これらと同等以上の能力のある機関
3
( ) 品質及び品質の均一性は,使用する混和材料の当該 JIS が規定している場合に適用する。
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MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.2.1-骨材の受入検査方法
天然骨材
JIS A 5005
骨材の種類
品質項目
砕石
JIS マーク品
砕砂
その他
JIS マーク品
その他
JIS A 5011-1
砂利
砂
-
-
高炉スラグ粗骨材
JIS マーク品
高炉スラグ細骨材
その他
1 種類
2 外観
JIS マーク品
その他
JIS A 5011-2
JIS A 5011-3
フェロニッケルスラグ
細骨材
銅スラグ細骨材
JIS マーク品
その他
JIS マーク品
JIS A 5011-4
電気炉酸化ス 電気炉酸化ス 骨材の種類
ラグ粗骨材
ラグ細骨材
その他
品質項目
JIS マーク品
入荷の都度-a
3 JIS マーク確認
4 絶乾密度
5 吸水率
6 粒度
7 粗粒率
1 種類
2 外観
入荷の都度
-a
-
入荷の都度
-a
-
-
-
入荷の都度
-a
-
入荷の都度
-a
-
入荷の都度
-a
-
入荷の都度
-a
-
入荷の都度
-a
入荷の都度
-a
3 JIS マーク確認
1-b・c
1-a・b
1-b・c
1-a・b
1-a・b
1-a・b
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-c
4 絶乾密度
5 吸水率
1-c
1-a・b
1-c
1-a・b
1-a・b
1-a・b
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-c
6 粒度
7 粗粒率
(粒度だけに適用)
8 隣接するふるいに留まる量
9 粒形判定実積率
-
-
1-c
1-a・b
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
8 隣接するふるいに留まる量
1-c
1-a・b
1-c
1-a・b
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
9 粒形判定実積率
1-a・b
1-c
1-a・b
1-a・b
1-a・b (2)
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
1-a・b・c
2
()
2
()
2
2
2
2
(1)
10 微粒分量
1-c
2
2
()
W-a・b ( )
(微粒分量の
多い砂)
()
()
()
10 微粒分量
2
()
()
11 すりへり減量
12-b・c
12-a・b
-
-
12-a・b
-
12-a・b・c
12-a・b・c
-
-
-
-
-
-
12-a・b・c
-
12 アルカリシリカ反応性(9)(安全
と認められる骨材を使用する場
合に適用する)
6-b・c
6-a・b
6-b・c
6-a・b
6-a・b
6-a・b
-
-
-
-
6-b・c
6-a・b・c
6-b・c
6-a・b・c
6-b・c
6-b・c
13 安定性
12-b・c
12-a・b
12-b・c
12-a・b
12-a・b
12-a・b
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
13 安定性
-
-
-
-
-
12-a・b (3)
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
-
-
14 塩化物量(NaCl として)
14 塩化物量(NaCl として)
11 すりへり減量
12 アルカリシリカ反応性(9)(安全
と認められる骨材を使用する場
合に適用する)
W-a・b (3)
(塩化物量
の多い砂)
15 有機不純物
-
-
-
-
-
12-a・b
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
15 有機不純物
16 粘土塊量
-
-
-
-
1-a・b
1-a・b
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
16 粘土塊量
17 酸化カルシウム(CaO として)
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-b・c
18 全硫黄(S として)
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
-
-
18 全硫黄(S として)
19 三酸化硫黄(SO3 として)
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
-
-
1-b・c
1-a・b・c
-
-
19 三酸化硫黄(SO3 として)
20 全鉄(FeO として)
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-b・c
20 全鉄(FeO として)
21 金属鉄(Fe として)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
-
-
-
-
21 金属鉄(Fe として)
22 酸化マグネシウム(MgO とし
て)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b・c
-
-
1-b・c
1-b・c
23 単位容積質量
-
-
-
-
-
-
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-a・b・c
1-c
1-c
24 コンクリートとしての圧縮強度
25 コンクリートとしての単位容積
質量
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
24 コンクリートとしての圧縮強度
25 コンクリートとしての単位容積
質量
26 強熱減量
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
26 強熱減量
27 浮粒率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
27 浮粒率
28 塩基度(CaO/SiO2 として)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1-b・c
1-b・c
29 有害物質の溶出量(9)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
29 有害物質の溶出量(9)
30 膨張率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
30 膨張率
31 有害物の含有量( )
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
31 有害物の含有量(9)
32 不純物
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
32 不純物
33 環境安全品質
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
9
1-b・c
1-b・c
1-b・c
1-b・c
(36-b・c) (36-b・c) (36-b・c) (36-b・c)
(10)
(10)
(10)
(10)
12/23
17 酸化カルシウム(CaO として)
22 酸化マグネシウム(MgO として)
23 単位容積質量
28 塩基度(CaO/SiO2 として)
1-b・c
1-b・c
33 環境安全品質
(36-b・c) (36-b・c)
(10)
(10)
MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.2.1-骨材の受入検査方法(続き)
骨材の種類
JIS A 5022 附属書 A JIS A 5023 附属書 1
JIS A 5002
JIS A 5031
JIS A 5021
(規定)
(規定)
人工軽量骨材
コンクリート用
コンクリート用
コンクリート用
コンクリート用
溶融スラグ骨材
再生骨材 H
再生骨材 M
再生骨材 L
JIS 適合品
JIS 適合品
粗骨材
細骨材
(粗骨材・細骨材)
品質項目
-
-
JIS マーク品
JIS 適合品
1 種類
JIS マーク品
JIS 適合品
入荷の都度-a
2 外観
3 JIS マーク確認
4 絶乾密度
-
-
入荷の都度-a
-
入荷の都度-a
-
-
-
1-a・b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b
2W-b・c
2W-a・b
2W-a・b
2W-a・b
1-a・b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b
2W-b・c
2W-a・b
2W-a・b
5 吸水率
6 粒度
7 粗粒率
8 隣接するふるいに留まる量
2W-a・b
(粒度だけに適用)
-
-
-
-
2W-b・c
2W-a・b
2W-a・b
-
(細骨材に適用) (細骨材に適用) (細骨材に適用)
9 粒形判定実積率
-
-
1-b・c
1-a・b
2W-b・c
2W-a・b
2W-a・b
-
10 微粒分量
-
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b
2W-b・c
2W-a・b
2W-a・b
2W-a・b
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
-
-
2W-b・c
2W-a・b
-
-
11 すりへり減量
-
-
(粗骨材に適用) (粗骨材に適用)
12 アルカリシリカ反応性(9(
) 安全と
-
-
認められる骨材を使用する場合
6-b・c
6-b
3-b・c
3-b
3-a・b
3-a・b
(4)
(4)
(5)
(5)
(6)
(7)
に適用する)
13 安定性
-
-
12-b・c
3-a・b
-
-
-
-
14 塩化物量(NaCl として)
1-a・b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-a・b
2W-b・c
2W-a・b
2W-a・b
2W-a・b
15 有機不純物
12-a・b・c
12-a・b・c
-
-
-
-
-
-
16 粘土塊量
1-a・b・c
1-a・b・c
-
-
-
-
-
-
17 酸化カルシウム(CaO として)
-
-
1-b・c
1-b
-
-
-
-
18 全硫黄(S として)
-
-
1-b・c
1-b
-
-
-
-
1-a・b・c
1-a・b・c
1-b・c
1-b
-
-
-
-
20 全鉄(FeO として)
-
-
-
-
-
-
-
-
21 金属鉄(Fe として)
-
-
1-b・c
1-b
-
-
-
-
22 酸化マグネシウム(MgO として)
-
-
-
-
-
-
-
-
23 単位容積質量
-
-
-
-
-
-
-
-
1-a・b・c
1-a・b・c
-
-
-
-
-
-
26 強熱減量
1-a・b・c
1-a・b・c
-
-
-
-
-
-
27 浮粒率
1-a・b・c
-
-
-
-
-
-
-
28 塩基度(CaO/SiO2 として)
-
-
-
-
-
-
-
-
29 有害物質の溶出量(9)
-
-
1-b・c
1-b
-
-
-
-
30 膨張率
-
-
3-b・c
3-a・b
-
-
-
-
31 有害物の含有量(9)
-
-
1-b・c
1-b
-
-
-
-
32 不純物
-
-
-
-
1-b・c
1-a・b
1-a・b
-
33 環境安全品質
-
-
-
-
-
-
-
-
19 三酸化硫黄(SO3 として)
24 コンクリートとしての圧縮強度
25 コンクリートとしての単位容積
質量
13/23
MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.2.1-骨材の受入検査方法(続き)
凡例(試験頻度)
W :1 回以上/週
2W :1 回以上/2 週
1 :1 回以上/月
3:1 回以上/3 か月
6 :1 回以上/6 か月
12 :1 回以上/12 か月
36 :1 回以上/36 か月
(試験機関)
a :自工場
b :自工場又は骨材製造業者が第三者試験機関(8)へ依頼した試験成績表(9)
c :骨材製造業者の試験成績表
注(1) 砕石 2005 となるように粒度調整して試験する。
(2) JIS A 1801 に規定するコンクリート生産工程管理用試験方法(コンクリート用細骨材の砂当量試験方法)によ
って行ってもよい。この場合,JIS A 1103 に規定する骨材の微粒分量試験方法に基づく試験を 1 回以上/12
か月行い,JIS A 1801 に基づく方法との相関関係を把握しておく。
(3) JIS A 5308 の A.10(試験方法)r) の規定に基づく試験を,製造業者における試験又は製造業者が第三者試験
機関(8)の試験成績表(1)によって 1 回以上/12 か月確認していれば,1 回以上/週の試験は,細骨材中の塩化
物量を簡単に測定する機器で行ってもよい。
(4) 区分 B とせず,試験を行う場合に適用する。
(5) 原骨材が区分 A と特定されれば省略することができる。
(6) アルカリシリカ反応性は原骨材ごとに行い,全ての原骨材が区分 A と特定されれば再生骨材のアルカリシリ
カ反応性試験は省略することができる。
(7) 原骨材を特定できる場合だけ試験を行う。
(8) 表 B.2 の注(2)に同じ。ただし,環境安全受渡試験を実施する試験機関は骨材製造業者から委託を受けた試験
機関,また,環境安全形式検査を実施する試験機関は環境計量証明事業者でもよい。
9
( ) 骨材の製造業者(納入業者を含む。
)が第三者試験機関(8)に依頼した試験成績表は,原本又は第三者試験機関
8
( )が原本と相違ない旨証明したもの(副本)だけとし,原本をコピーしただけのもの[骨材の製造業者(納
入業者を含む。
)が原本と相違ない旨証明したものを含む。
]は,認めない。
なお,骨材を骨材製造業者から直接購入せずに,納入業者から購入している場合には,骨材が当該骨材の
製造業者から自工場に納入される経路をあらかじめ把握し,骨材の種類,産地の変更の有無が速やかに確認
できる。また,納入業者が行うサンプリングは,自工場への納入経路における荷揚げ場所のほか,製品堆積
場でもよい。
(10) ( )内は環境安全形式検査の頻度を示す。
14/23
MSA JP80-10(4)
JIS
B.3 製造工程の管理
表 B.3 に掲げる製造工程について,各工程で要求する管理項目及びその管理方法,品質特性及びその検
査方法並びに作業方法を社内規格で具体的に規定し,その内容は表 B.3 に掲げる内容を満足し,かつ,こ
れに基づいて適切に実施する。
表 B.3-工程名,管理項目,品質特性,管理方法及び検査方法
工程名
適用
管理項目
品質特性
管理方法及び検査方法
(共通事項)
1) 次に規定する管理項目及
び品質特性についての記
録をとる。
2) 検査方式,不良品(不合
格ロット)の措置などを
定め,実施する。
1 鉄筋の
加工組立(1)
JIS A 5372
JIS A 5373
1’
1’’ 組み立てた鉄筋及
a)’ 鉄筋の組立
び金網の形状,寸法及
1) 鉄筋の径,長さ,本 び堅固さ
数及び間隔
2) 折り曲げ形状,寸法
及び堅固さ
3) 溶接条件又は結束方
法
4) スペーサ取付け位置
(使用している場合)
b)’ 溶接金網及び鉄筋格
子(2)の製作
1) 寸法及び堅固さ
2) 溶接条件
3) スペーサ取付け位置
(使用している場合)
2 PC 鋼材配置及
び緊張(3)
JIS A 5373
2’ 位置,本数及び緊張力
3 シース位置(4)
JIS A 5373
3’ 配置位置及び固定方法
4 型枠組立
a) 型枠清掃
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
4’
a)’ 清掃方法
4”
a)” コ ン ク リ ー ト 付
着の有無
b)’ 塗布方法
c)’ 組み立てた鉄筋の配
置又は鉄管の位置及び
附属金物の位置
b)’’ 塗布状態
b) 離型剤塗布(5)
c) 組み立てた鉄
筋の配置 (6)又
は鉄管の位置
及び附属金物
の位置
d) 型枠の組立(7)
d)’ 組立の精度
15/23
(個別事項)
1’’’
a)’’’ 組み立てた鉄筋の形状
及び寸法
3)’’’ 溶接の限度を具体的に
(限度見本など)規定す
る。
b)’’’ 製作した金網及び鉄筋
格子の形状及び寸法
2’’’ 緊張力及び伸び量
MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.3-工程名,管理項目,品質特性,管理方法及び検査方法(続き)
工程名
5 コンクリート
製造
a) 示方配合
適用
管理項目
品質特性
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
5’
6 打込み(12)
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
6’ 練置き許容時問
7 締固め(13)
a) 振動締固めの
場合
b) 加圧締固めの
場合
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
7’
a)’ 振動時間,振動数及
び振幅
b)’ 振動時間,振動数及
び振幅,圧力又は真空
度及び加圧時間
c)’ 給材時間,振動時間
及び圧縮振動時間,振
動数並びに振幅
d)’ 回転数,回転時間
b) 現場配合(9)
c) 材料計量(10)
d) 練混ぜ(11)
c) 振動・加圧締
固めの場合
d) 遠心力締固め
の場合
e) ロール転圧締
固めの場合
f) その他の締固
めの場合
5”
管理方法及び検査方法
5’’’
a)’ 示方配合表(8),示方 a)” JIS A 5364 の a)’’’ 示方配合表
配合の変更条件及び時
4.2.1(フレッシ
期
ュコンクリート
の品質)に規定
する品質
b)’ 骨材の粒度及び表面
b)’’’ 骨材の粒度及び表面水率(又
水率(又は吸水率)
は吸水率)
c)’ 計量方法及び計量精
度(動荷重)
d)’ 練混ぜ量,材料投入 d)” スランプ,VC d)’’’ スランプ(通常コンクリート
順序及び練混ぜ時間
値等,スランプ
及び流動化コンクリートの場
フロー,空気量,
合)
,VC 値等(硬練りコンクリ
圧縮強度,塩化
ートの場合),スランプフロー
物イオン量
(高流動コンクリートの場
合)
,空気量(AE コンクリート
の場合),圧縮強度,塩化物イ
オン量
e)’ 回転数,回転時間
f)’ 具体的に規定する
8 脱型までの
養生
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
8’ 養生方法及び養生期
間
9 脱型(14)
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
9’ 脱型時期及び方法
16/23
8’’’ 養生期間
MSA JP80-10(4)
JIS
表 B.3-工程名,管理項目,品質特性,管理方法及び検査方法(続き)
工程名
適用
管理項目
品質特性
管理方法及び検査方法
10 プ レ ス ト レ
ス導入(3)
JIS A 5373
10’ プレストレス導入の
方法及び時期
10’’’ プレストレス導入時の圧縮
強度
11 カバーコーテ
ィング
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
11’ カバーコーティング
方法
11’’ 厚さ,強度
12 仕上げ
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
12’ 仕上げ方法
12’’ 外観,形状・ 12’’’ 全数・抜取り
寸法
13 表示(15)
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
13’ 表示時期,場所,方
法及び事項
14 出 荷 ま で の
養生
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
14’ 養生方法,養生時期
及び期間
15 製品保管
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
15’ 取扱い方法及び整理
方法
16 出荷(16)
JIS A 5371
JIS A 5372
JIS A 5373
16’ 取扱い方法及び出荷
時期
15’’’ 製品を適切な方法で保管す
るための製品保管方法について
具体的に規定する。また,製品保
管場所は,種類別及び良品・不良
品別に整理する。
- 成形時空気量は,空気(エントレインドエアとエントラップトエア)及び空げき(隙)を含む成形直後のコンクリ
ートの全容積に対する空気の容積比を百分率で示した値をいう。
1) 成形時空隙率は,振動締固めによって成形するときに,形成される比較的粗大な空隙が,空気及び空隙を含む
コンクリートの全容積に占める割合を百分率で示した値をいい,練混ぜ時に形成されるエントレインドエア及
びエントラップトエアは,この値に含まない。
空隙セメント比は,練混ぜ直後のコンクリート又はモルタルにおいて,骨材が表面乾燥飽水状態であるとし
たときのエントレインドエア,エントラップトエア,成形時に形成される空隙及び水の容積に対するセメント
の絶対容積の割合をいう。
2) エントレインドエアは,AE 剤又は空気連行作用をもつ混和剤を用いて,計画的にコンクリート中にできた独
立した微細な空気泡をいう。
3) エントラップトエアは,人為的にコンクリート中に連行されたものでなく,もともとコンクリート中に含まれ
る空気泡をいう。
4) 全空隙率は,成形時空気量と成形時空隙率の和をいう。
- 当該工場が製造する製品の種類,製造方法などに応じて,表中の製造工程のうち,必要とする工程について,
社内規格で規定する。
- 工程の順序は,変更することによって製品の品質が変わらない場合には,表に示した順序どおりでなくてもよ
い。
1
注( ) 鉄筋(半組立鉄筋を含む。
)の加工は,鉄筋の長さ及び間隔の許容誤差範囲を定め,配筋設計図どおり行う。
なお,組み立てた鉄筋を購入している場合には,この工程はスペーサの取付けだけである。
(2) 異形鉄筋と同等の性能を要求する場合には,JIS G 3551 による。
(3) 橋げた用セグメントには適用しない。
(4) 橋げた用セグメントに適用する。
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JIS
表 B.3-工程名,管理項目,品質特性,管理方法及び検査方法(続き)
5
注( ) 離型剤塗布にスプレーを使用する場合には,型枠組立後に鉄筋上から離型剤を散布してはならない。
(6) 組み立てた鉄筋は,実用上支障のあるねじれがないように,かつ,必要なかぶりを確保できるように配置し
なければならない。
(7) 継目のすき間の有無を確認する。
(8) 示方配合の決定方法及び示方配合を決めている。また,示方配合には,次の内容を含む。
a) 粗骨材の最大寸法,b) コンシステンシーの範囲,c) 型枠投入時の空気量の範囲(通常コンクリート,流
動化コンクリート及び高流動コンクリートの場合)
,d) 成形時空隙率の範囲(硬練りコンクリートの場合)
,
e) 水セメント比又は水結合材比,f) 空隙セメント比(硬練りコンクリートの場合),g) 細骨材率,h) 単位
水量,i) 単位セメント量,j) 単位細骨材量,k) 単位粗骨材量,l) 単位混和材(剤)量[混和材(剤)を使
用する場合]
。
なお,JIS A 5308 の附属書 B に示すアルカリシリカ反応抑制対策をとっている。
(9) 骨材の粒度(過大・過小粒率)は 1 回以上/週,細骨材の表面水率(又は吸水率)は 1 回以上/日測定し,
現場配合修正を行う。
10
( ) 材料は,質量計量とする。ただし,水及び液状の混和剤は,容積で計量してもよい。袋詰めされた材料で,
受入時に質量の確認を行っている場合には,袋の数で配合してもよいが,端数部分については,計量する。
また,計量精度(動荷重)は,1 回計量分量に対して,次のとおりとする。
a) セメント ±1 % b) 骨材 ±3 % c) 水 ±1 % d) 混和材 ±2 %(ただし,コンクリート用高炉ス
ラグ微粉末においては,±1 %) e) 混和剤 ±3 %
(11) 品質特性の各項目については,該当する項目について試験を行う。
a) スランプ(通常コンクリート及び流動化コンクリートの場合)は,配合の種類別ごとに 1 回以上/日確
認する。
b) VC 値等(硬練りコンクリートの場合)は,配合の種類別ごとに 1 回以上/日確認する。
c) スランプフロー(高流動コンクリートの場合)は,配合の種類別ごとに 1 回以上/日確認する。
d) 空気量は,AE コンクリートの場合に適用し,配合の種類別ごとに適切な方法によって,型枠投入時に,
1 回以上/日確認する。
e) 圧縮強度は,配合の種類別ごとに 1 日製造分を 1 ロットとし,供試体によって確認する。この場合,供
試体は,JIS A 1132 に規定するコンクリートの強度試験用供試体の作り方によって作ったものを製品と
同一養生するか,製品からコア抜きして作製するか又は JIS A 1132 による供試体との相関関係が確認さ
れているものを用いる。ただし,当該 JIS に圧縮強度試験が規定されている場合には,それによる。
f) RC,PC 及び URC 製品の塩化物イオン(Cl-)量は,次の頻度で確認する。このときの試料は,塩化物
イオン(Cl-)量が最も多くなるコンクリート配合のものとする。
1) 塩化物量の多い砂を使用する場合 1 回以上/週
2) 1)以外の砂を使用する場合 1 回以上/月
12
( ) 練混ぜから打込みまでの練置き許容時聞を季節に対応して規定する。
(13) 締固めは,各製品ごとに振動機の種類,作動時間などを定めておく。振動機と同等以上の効果が得られる方
法で行っている場合にも,これらに準じて規定する。
(14) 脱型は,製品に有害な衝撃などを与えない方法でなければならない。また,URC 製品(無筋コンクリート管)
の場合には,寸法は,脱型直後に生じる管の下がりについて管理する。
(15) JIS マークの表示は,脱型後の検査の後に行ってもよいが,出荷までに不合格となった場合には,確実に消
印する。
16
( ) 出荷は,次のとおり行う。
a) 出荷は,所定の強度に達し,製品検査に合格した製品から行う。
b) 保管中に発生した不良品は,出荷検査によって取り除かれるようにする。
c) 出荷時の取扱いは,製品に害を与えない方法でなければならない。
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B.4
JIS
設備の管理
表 B.4 に掲げる主要な製造設備(型枠などの附属製造設備を含む。以下,同じ。
)及び検査設備を保有し,
更にそれらの設備について適切な管理方法(点検箇所・点検項目・点検周期・点検方法・判定基準・点検
後の処置,設備台帳など)を社内規格で具体的に規定し,その内容は表 B.4 に掲げる内容を満足し,かつ,
これに基づいて適切に実施する。
表 B.4-設備名及び管理方法
設備名
管理方法
(共通事項)
製造設備及び検査設備は,該当 JIS に規定された品質を確
保するのに必要な性能及び精度を保持するための点検・修
理,点検・校正などの基準を定めているものとする。
1 製造設備
a) 型枠
材料計量装置
ミキサ
鉄筋の加工組立設備
緊張装置(JIS A 5373 に適用し,橋げた用セグメ
ントを除く。
)
f) 打込み設備(1)
g) 成形機
h) 養生設備
i) 製品運搬設備
j) 製品置場
b)
c)
d)
e)
2 検査設備
a) 骨材試験用器具(2)
(個別事項)
1’ 製造設備は,該当 JIS に規定された品質を確保するのに
必要な性能をもったものとする。
なお,次の製造設備は,次の事項を満足できるものとする。
a)’ 型枠 型枠は,所定の形状及び寸法であり,振動及び圧
縮に耐えるもの。
b)’ 材料計量装置 セメント,骨材,水及び混和材料の計量
装置は 1 バッチ分の材料を所定の精度で容易に計量でき
るもの。
2’ 検査設備は,該当 JIS に規定された品質を試験・検査で
きる設備とする。
なお,次の検査設備は,次の事項も満足できるものとする。
b)’
1)’ 供試体圧縮試験機 JIS B 7721 に適合するもので,必
要な容量及び精度があるもの。
b) コンクリート試験用器具・機械
1) 供試体圧縮試験機
2) 供試体成形機(硬練りコンクリートに適用)
3) 供試体成形器具(通常コンクリート,流動化コ
ンクリート及び高流動コンクリートに適用)
4) 供試体コア抜取装置(3)
5) 空気量測定器具(AE コンクリートに適用)
6) 塩化物イオン濃度試験器具
7) スランプ測定器具(通常コンクリート及び流動
化コンクリートに適用)
8) VC 等試験器具(硬練りコンクリートに適用)
9) スランプフロー試験器具(高流動コンクリート
に適用)
10) 供試体養生設備
10)’ 供試体養生設備 温度調節ができるもの。
c) 製品の質量測定設備(硬練りコンクリートに適用) c)’ 製品の質量測定設備 水槽をもつ設備もの(硬練りコン
クリートに適用)
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JIS
表 B.4-設備名及び管理方法(続き)
設備名
管理方法
4
d) 製品の性能試験設備( )
1) 曲げ試験設備
2) せん断試験設備
3) 圧縮試験設備
4) 内圧試験設備
5) 透水性試験設備
6) 保水性試験設備
7) 配筋測定設備(5)
8) 寸法測定器具
当該工場が製造する製品の種類,製造方法,製造工程又は試験の外部への依頼などに応じて,表中の製造設備及
び検査設備のうちの必要とするものについて保有する。
注(1) レディーミクストコンクリートを購入する場合の運搬車は,品質が変わらないことが確認できれば,トラッ
クアジテータに替え,その他の運搬手段に替えてもよい。
(2) 骨材の粒度,絶乾密度,吸水率,単位容積質量及び表面水率の試験用器具は,コンクリートを購入している
場合を除き,必ず保有する。
(3) 供試体コア抜取装置がある場合は,供試体成形機及び供試体成形器具はなくてもよい。
(4) 型式検査に関する試験は,外部に依頼してもよいが,最終検査及び受渡検査に係る試験設備は,必ず保有す
る。
5
( ) 非破壊検査設備,破壊試料による測定設備又は打設前配筋による測定設備のいずれかの設備とする。
外注管理
B.5
B.5.1
製造工程の外注
製造工程の外注は,外注先の選定基準,外注内容,外注手続,管理基準,試験結果の処置などを社内規
格で具体的に規定し,B.3 に示す各項目について,外注先と契約を取り交わすなどして適切に実施する。
また,外注品の受入れに当たっては,外注品受入検査規格などとして社内規格で具体的に規定し,かつ,
これに基づいて適切に実施する。また,依頼品の受入れに当たっては,外注品受入検査規格などとして社
内規格で具体的に規定し,かつ,これに基づいて適切に実施する。
B.5.2
試験の外注
試験を外注する場合には,外注先の選定基準,外注内容,外注手続,試験結果の処置などについて社内
規格で具体的に規定し,かつ,これに基づいて適切に実施する。
B.5.3
設備の管理における点検・修理,点検・校正などの外注
設備の点検・修理,点検・校正などを外注する場合には,外注先の選定基準,外注周期,外注内容,外
注手続及び事後の処置について社内規格で具体的に規定し,かつ,これに基づいて適切に実施する。
B.6
苦情処理
次の事項について,社内規格で具体的に規定し,かつ,これに基づいて適切に実施する。
a)
苦情処理に関する系統及びその系統を構成する各部門の職務分担
b)
苦情処理の方法
c)
苦情原因の解析及び再発防止のための措置方法
d)
記録票の様式及びその保管方法
注記 JIS Q 10002 に規定する苦情処理マネジメントの指針を参考にするとよい。
参考文献
JIS Q 10002 品質マネジメント-顧客満足-組織における苦情対応のための指針
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JIS
附属書 C
(規定)
品質管理体制の審査の基準
この附属書は,品質管理実施状況説明書に記載する品質管理体制の審査を,次に定める審査の
基準(A)又は(B)によって行う。
C.1
1
審査の基準(A)
登録認証機関の認証に係る JIS に規定する製造設備又は加工設備(分野別認証指針で定める鉱工
業品又はその加工技術にあっては,分野別認証指針で定める製造設備又は加工設備を含む。)を
用いて製造又は加工が行われていること。
2
登録認証機関の認証に係る JIS に規定する検査設備(分野別認証指針で定める鉱工業品又はその
加工技術にあっては,分野別認証指針で定める検査設備を含む。)を用いて検査が行われている
こと。
3
登録認証機関の認証に係る JIS に規定する検査方法(分野別認証指針で定める鉱工業品又はその
加工技術にあっては,分野別認証指針で定める検査方法を含む。)により検査が行われているこ
と。
4
次に掲げる方法により品質管理が行われていること。
イ 社内規格の整備
(1) 次に掲げる事項について社内規格が登録認証機関の認証に係る JIS(分野別認証指針で定
める鉱工業品又はその加工技術にあっては,分野別認証指針で定める事項を含む。)に従
って具体的かつ体系的に整備されていること。
(ⅰ)登録認証機関の認証に係る鉱工業品の品質,検査及び保管に関する事項
(ⅱ)原材料の品質,検査及び保管に関する事項
(ⅲ)工程ごとの管理項目及びその管理方法,品質特性及びその検査方法並びに作業方法に関
する事項
(ⅳ)製造設備又は加工設備及び検査設備の管理に関する事項
(ⅴ)外注管理(製造若しくは加工,検査又は設備の管理の一部を外部の者に行わせている場
合における当該発注に係る管理をいう。以下同じ。
)に関する事項
(ⅵ)苦情処理に関する事項
(2) 社内規格が適切に見直されており,かつ,就業者に十分周知されていること。
ロ 登録認証機関の認証に係る鉱工業品について JIS に適合することの検査及び保管が社内規格に基
づいて適切に行われていること。
ハ 原材料について検査及び保管が社内規格に基づいて適切に行われていること。
ニ 工程の管理
(1) 製造又は加工及び検査が工程ごとに社内規格に基づいて適切に行われているとともに,作
業記録,検査記録,管理図を用いる等必要な方法によってこれらの工程が適切に管理され
ていること。
(2) 工程において発生した不良品又は不合格ロットの処置,工程に生じた異常に対する処置及
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び予防措置が適切に行われていること。
(3) 作業の条件及び環境が適切に維持されていること。
ホ 製造設備又は加工設備及び検査設備について,点検,検査,校正,保守等が社内規格に基づいて
適切に行われており,これらの設備の精度及び性能が適正に維持されていること。
へ 外注管理が社内規格に基づいて適切に行われていること。
ト 苦情処理が社内規格に基づいて適切に行われているとともに,苦情の要因となった事項の改善が
図られていること。
チ 登録認証機関の認証に係る鉱工業品の管理,原材料の管理,工程の管理,設備の管理,外注管理,
苦情処理等に関する記録が必要な期間保存されており,かつ,品質管理の推進に有効に活用され
ていること。
5
1 から 4 に掲げる事項のほか,
次に掲げる品質保持に必要な技術的生産条件を満たしていること。
イ 次の(1)から(3)によって,社内標準化及び品質管理の組織的な運営が行われていること。
(1) 社内標準化及び品質管理の推進が鉱工業品の製造業者,輸入業者,販売業者,加工業者又
は外国においてその事業を行う製造業者,輸出業者若しくは加工業者(以下,製造業者等
という。)の経営指針として確立されており,社内標準化及び品質管理が計画的に実施さ
れていること。
(2) 製造業者等における社内標準化及び品質管理を適正に行うため,各組織の責任及び権限が
明確に定められているとともに,ロの品質管理責任者を中心として各組織間の有機的な連
携がとられており,かつ,社内標準化及び品質管理を推進する上での問題点が把握され,
その解決のために適切な措置がとられていること。
(3) 製造業者等における社内標準化及び品質管理を推進するために必要な教育訓練が就業者に
対して計画的に行われており,また,工程の一部を外部の者に行わせている場合において
は,その者に対し社内標準化及び品質管理の推進に係る技術的指導を適切に行っているこ
と。
ロ 次の(1)から(3)により,品質管理責任者が配置されていること。
(1) 製造業者等は,登録認証機関の認証に係る鉱工業品の製造部門又は加工部門とは独立した
権限を有する品質管理責任者を選任し,次に掲げる職務を行わせていること。
なお,ここでいう製造部門又は加工部門とは,認証の対象である鉱工業品等を製造又は
加工する部門であり,試験部門,検査部門,品質保証部門及び品質管理部門は含まれない。
また,製造部門又は加工部門と独立した権限と能力の条件を満たせば,当該品質管理責任
者が製造部門又は加工部門に属していてもよい。
(ⅰ)社内標準化及び品質管理に関する計画の立案及び推進
(ⅱ)社内規格の制定,改廃及び管理についての統括
(ⅲ)登録認証機関の認証に係る鉱工業品の品質水準の評価
(ⅳ)各工程における社内標準化及び品質管理の実施に関する指導及び助言並びに部門間の調
整
(ⅴ)工程に生じた異常,苦情等に関する処置及びその対策に関する指導及び助言
(ⅵ)就業者に対する社内標準化及び品質管理に関する教育訓練の推進
(ⅶ)外注管理に関する指導及び助言
(ⅷ)登録認証機関の認証に係る鉱工業品の日本工業規格への適合性の承認
(ⅸ)登録認証機関の認証に係る鉱工業品の出荷の承認
(2) 品質管理責任者は,登録認証機関の認証に係る鉱工業品の製造又は加工に必要な技術に関
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する知識を有し,かつ,これに関する実務の経験を有する者であって,学校教育法(昭和
二十二年法律第二十六号)に基づく大学,短期大学若しくは工業に関する高等専門学校,
旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)に基づく大学,旧専門学校令(明治三十六年勅
令第六十一号)に基づく専門学校若しくは外国におけるこれらの学校に相当する学校の理
学,医学,薬学,工学,農学又はこれらに相当する課程において品質管理に関する科目を
修めて卒業し,又はこれに準ずる標準化及び品質管理に関する科目の講習会の課程を修了
することにより標準化及び品質管理に関する知見 1) を有すると認められる者であること。
注 1)
標準化及び品質管理の知見については,次のような例があげられる。
a) 工業標準化 工業標準化の概要,JIS マーク表示制度とその目的,品質管理責
任者の役割など
b) 品質管理
1)
統計的考え方
2)
統計的工程管理
3)
サンプリング
4)
抜取検査
5)
問題解決法
c) 社内標準化 社内標準化の概要,社内標準化の進め方など
d) JIS マーク表示制度における製品試験と JIS Q 17025 の要求事項,不確かさ,
測定のトレーサビリティ,試験所認定制度など
C.2
1
審査の基準(B)
品質管理体制が,JIS Q 9001(ただし,主務大臣が告示で定める鉱工業品又はその加工技術の認
証に係る審査である場合にあっては,主務大臣が告示で定める品質管理の規格)の規定に適合し
ていること。
2
登録認証機関の認証に係る JIS に規定する製造設備又は加工設備(分野別認証指針で定める鉱工
業品又はその加工技術にあっては,分野別認証指針で定める製造設備又は加工設備を含む。)を
用いて製造又は加工が行われていること。
3
登録認証機関の認証に係る JIS に規定する検査設備(分野別認証指針で定める鉱工業品又はその
加工技術にあっては,分野別認証指針で定める検査設備を含む。)を用いて検査が行われている
こと。
4
登録認証機関の認証に係る JIS に規定する検査方法(分野別認証指針で定める鉱工業品又はその
加工技術にあっては,分野別認証指針で定める検査方法を含む。)により検査が行われているこ
と。
5
登録認証機関の認証に係る JIS(分野別認証指針で定める鉱工業品又はその加工技術にあっては,
分野別認証指針で定める事項を含む。
)に従って社内規格が具体的かつ体系的に整備されており,
かつ,登録認証機関の認証に係る鉱工業品について JIS に適合することの検査及び保管が,社内
規格に基づいて適切に行われていること。
6
品質管理責任者の配置が,C.1 の 5 のロの基準に適合していること。
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