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平成28年8月24日

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平成28年8月24日
釧路市教育委員会 平成28年第14回 8月定例会会議録
1 日時:平成28年8月24日(水)13時30分から15時55分まで
2 会場:釧路市教育委員会室
3 出席者
(教育委員)
山口隆委員長、松尾千穂委員、鈴木弥子委員、種村俊仁委員、林義則教育長
(事務局)
高木学校教育部長、藤澤生涯学習部長、髙松教育指導参事、
津田学校教育部次長、西村学校教育部次長、阿部動物園長、
土門施設計画主幹、本川総括指導主事、加古青尐年育成センター所長、
仲谷学校教育課長、北澤スポーツ課長、白幡博物館長、
古賀ふれあい主幹、早田阿寒生涯学習課長、高木生涯学習課長補佐
4 議事録署名人
鈴木委員、種村委員
5 傍聴人数
0人
6 提出案件
【公開案件】
教育長報告
教育行政の動向について
報告事項
(1)生涯学習部の所管する公の施設に関する指定管理者の選定について
(2)第44回釧路湿原マラソンの開催結果について
(3)釧路市が保管するアイヌ民族の遺骨及び副葬品について
(4)防災キャンプ(避難所生活体験学習会)の開催結果について
(5)学校の現状について
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7 会議内容
【公開案件】教育長報告
教育行政の動向について
教育行政動向につきましては、夏休み期間中に行われました生涯学習部に係るイベント・
事業2点についてご報告をさせていただきたいと思います。
はじめに、今年度釧路市美術館では3本の常設展を予定しておりますが、その第一弾とし
て、7月2日から開催してございます「魔法の美術館」展の来場者が12日に1万人を達成
いたしまして、私の方から、1万人目になられた愛国小学校の豊田七虹さんに記念状と記念
品をお送りいたしました。
本展覧会をご覧になった教育委員の方もいらっしゃると思いますが、これまでの絵画展と
は違って最新のデジタル映像を使って実際に人の動きに合わせて光や影が様々に変化するな
ど、見て、参加して楽しんでいただく体験型の現代アートの展覧会となっています。
色彩の鮮やかな光と音のイリュージョンで、幻想的な空間に小さな子どもたちはもちろん、
大人にもご好評をいただいており、市内の保育園や幼稚園、小学校での団体鑑賞をはじめ、
夏休み期間中や休日には広く北海道内からも多くの家族連れにお越しいただいているところ
であります。
また、全国で150万人が来場したといわれる本展は、北海道内では初の開催となり、北
海道新聞社との共催展でもございます。
9月4日の開期終了に向け、今後も新聞広告を中心に積極的な広報活動を展開してまいり
たいと考えております。
多くの子どもたちがこうして美術館に足を運び、親子連れで展覧会を楽しんでいただくこ
とは、芸術に触れる第一歩として、引き続き質の高い展覧会を開催していくとともに、さま
ざまな芸術を通した交流の場として、多くの市民の方が一日作品と語らい、楽しんでいただ
けるような美術館を目指して、本展覧会での2万人達成を目指して鋭意取り組んでまいりま
す。
続いては、8月5日から8日の4日間、4年ぶりに釧路市で開催いたしました「第33回
ブロンズ像友好八千代市・釧路市尐年尐女スポーツ交歓大会」についてご報告をさせていた
だきます。
本事業は、千葉県八千代市の村上橋と本市の幣舞橋の橋上に設置したブロンズ像がとりも
つ縁で、昭和57年から八千代市と本市において交互に小学生によるスポーツ交歓大会を開
催し、交流を深めてきたものであります。
平成24年、第31回大会以降、隔年での開催となり、前回は平成26年に八千代市、今
回平成28年は釧路市、次回は平成30年に八千代市で開催される運びとなります。
八千代市の秋葉市長をはじめとする八千代市からの総勢82名の選手団は、8月5日に来
釧され、翌6日に野球、サッカー、ミニバスケットボール男子・女子の各競技で試合を行い、
試合後の歓迎夕食会で両市の選手がTシャツを交換し、色紙に寄せ書きをし合う等、交流を
深め、友情の輪を広げていただいたものと感じております。その後、八千代市選手団の皆さ
んには、港まつりの露店などを見学していただきました。
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翌7日は、八千代市選手団の皆さんに、日本製紙アイスアリーナにて、スケート体験をし
ていただき、初めてスケートを体験する選手がほとんどでありましたが、皆さんすぐに滑れ
るようになり、八千代市ではできない貴重な経験をしていただけたと思います。その後、釧
路市動物園、こども遊学館を見学していただきました。
最終日の8日には、市内観光として、MOOを見学していただき、この交歓大会の原点と
もいうべき幣舞橋のブロンズ像の前で記念撮影を行い、丹頂鶴自然公園を見学した後、離釧
されました。
本事業の開催にあたり、選手団の編成や競技運営にご尽力いただいた各競技団体の皆様、
選手を引率いただきました選手団のスタッフの皆様をはじめ、関係者の皆様に感謝申し上げ、
ご報告とさせていただきます。
◎この報告について、各委員から次のとおり発言がありました。
(山口委員長)
八千代市の件で松尾委員から補足はありますか。
(松尾委員)
補足ということではないのですが、隔年で、毎年ではないのですが、体験できる子どもた
ちには大変貴重なものだと思います。一生残るものなので、是非たくさんの子どもたちに参
加してもらいたいと思います。
財団の方で感想文などを載せた冊子を作っていただいて、全員に配られるのですが、非常
に思い出深いもので、一人一人の子どもたちの文章を読むだけでも子どもたちが大切な時間
を過ごしたのだということがよく伝わってきます。
今後も続けていただきたいと思います。
(山口委員長)
道新との共催で進めている「魔法の美術館」展は、ただ美術作品を見る、というだけでは
なくて、能動的に美術館での催し物に参加できるという点では、子どもたちがこれを機会に
美術展に興味を持ち、今後美術館に足を運ぶきっかけとしても非常に素晴らしいものである
ということだったと思います。
今後もこのような能動的な仕掛けができればいいですね。
(林教育長)
新聞等でもご覧になっていると思いますが、展覧会に合わせてワークショップなども開い
ており、地元学生の力を借りながら、参加しながらアートづくりに取り組んでいるというこ
とで、今後の美術館活動の在り方が見えてくるような展覧会かと思います。まだご覧になっ
ていない方がいれば足を運んでいただきたいと思います。
(山口委員長)
1万人のセレモニーが終わったということで教育長から2万人を目指してということがあ
りましたが、見通しはどうですか。
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(林教育長)
釧路では既に夏休みは終了しておりますので、子どもたちの大幅な鑑賞というのは難しい
かと思いますが、希望・理想は大きく2万人としたところです。
まなぼっとができた平成4年にアートギャラリー、平成15年に美術館として開設になっ
ているところですが、1万人を超えるということは滅多にあるものではないと聞いておりま
す。市立美術館となって3回目と聞いています。
【公開案件】報告事項
(1)生涯学習部の所管する公の施設に関する指定管理者の選定について
(高木生涯学習課長補佐)
報告事項の1、生涯学習部の所管する公の施設に関する指定管理者の選定についてご報告
させていただきます。
生涯学習部が所管いたします施設のうち、今年度において指定管理期間が終了いたします
釧路市図書館施設、これは現図書館、コミュニティセンター3館にある分館、新図書館及び
文学館、これらの施設でございますが、これらにつきましては、釧路市図書館条例の一部改
正が必要であったことから、他の施設とは異なった選定スケジュールで今後指定管理者選定
作業を進めてまいりたいと考えております。
選定作業につきましては、本年5月に設置した選定委員会において、お手元の資料のスケ
ジュールに基づき10月下旪までに指定管理者の候補者を選定した後、本委員会にお諮りし
たうえで12月定例市議会に指定管理者指定に関する議案を提出する予定でございます。
以上で、
「生涯学習部の所管する公の施設に関する指定管理者の選定について」報告を終わ
ります。
◎この報告について、各委員から次のとおり発言がありました。
(山口委員長)
10月下旪まで指定管理者に手を挙げる人を募って、その後所定の手続きを経て決定して
いくということですね。
(藤澤生涯学習部長)
募集は10月12日までです。
(鈴木委員)
これは文学館を含めすべてを担ってくれる業者を選定するということですか。
(藤澤生涯学習部長)
文学館はまだできていませんが、図書館の中にできますので、今回一括して選定します。
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(2)第44回釧路湿原マラソンの開催結果について
(北澤スポーツ課長)
報告事項2、第44回釧路湿原マラソンの開催結果についてご報告いたします。
7月31日に開催されました、本年度の湿原マラソンには4,033人の参加申込みがあ
り、昨年度より187人の減となりましたが、5年連続で4千人を超えました。また、当日
の実参加者は3,431人となり、昨年度より439人の減尐となりました。
種目別の申込者数の増減は、マラソンの30kmで77人の増、10kmで71人の減、
親子で走ろうを含まない3kmで80人の減、親子で走ろう3kmで65人の減、ウォーク
の15kmで48人の減となっております。
また、地域的な増減につきましては、市内と管内合わせて申込みが218人の減、道内は
66人の増となり、道外からは35人の減という状況でありました。
当日は、これまでと違い、今年の3月に開通した釧路外環状道路の釧路中央インターチェ
ンジを閉鎖しての開催となりましたが、事前周知等を行い、特に混乱を招くこともなく、競
技を進めることができました。
天候については、早朝から断続的に雤が降り、午前6時30分頃には、雤粒が地面から跳
ね返るような大雤となり、午前6時にスタートした30kmウォークに参加された皆さんは、
一時は大変な思いをされたのではないかと思います。
一方、30kmウォーク以外の30kmマラソンをはじめとする各種目に参加された皆さ
んは、雤もほぼ降り止んだ午前9時30分から順次スタートし、やや足元に不安はありまし
たが、蒸し暑さがあったものの、平均気温が20度前後と、まずまずの競技コンディション
となり、各種目が順調に進行し、大きな事故等もなく無事終了することができました。
今回も、6年連続の埼玉県庁の公務員ランナーである川内選手が30kmで、日本製紙ク
レインズの選手が3kmにゲストランナーとして参加いただき、ゴール後においては、待ち
受けていた多くの方が、川内選手と一緒に写真を撮影するなど、市民皆さんとふれあう光景
が見られました。
本事業の実施にあたりましては、早朝より、1,000名を超える市民ボランティアの方々
や市内の高校生、関係機関・団体に大会運営のスタッフ等として格別のご協力をいただきま
したことに、改めて感謝を申し上げます。
今後とも釧路湿原マラソンが、市民はもとより、道内外から多くの方々に参加いただける
魅力あるスポーツイベントとして発展するよう、さらに運営面などの充実に努めてまいりた
いと考えております。
本件につきましては、以上でございます。
◎この報告について、各委員から次のとおり発言がありました。
(山口委員長)
私たちも開会式に参加させていただくべく早朝から足を運びましたが、今説明のあったと
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おりかなり雤が激しく降ってきたところでした。もしかしたらできないのではないかという、
開催を危ぶむ声は挙がらなかったのですか。
(北澤スポーツ課長)
競技運営は陸上競技協会に担っていただいていますので、雷注意報は出ていましたけれど
も、これまでの経験の中で判断して実施したというところです。
(山口委員長)
親子で走ろうについて、雤の状況等があったと思いますが、子どもたちが減っていく中で、
親子で参加しましょうという呼びかけに、今後、参加数がどんどん増えていくということが
難しいのかなと感じたことと、全体としては参加者が減る中で、道外からの参加者と30k
mマラソンの参加者が増えたということは、夏場の冷涼な気候が走るコンディションとして
はランナーには最適なもので、釧路の湿原マラソンを目指してくる本格派の人々が増えてき
たと感じました。
(北澤スポーツ課長)
それにつきましては、尐子化ということもあるのですが、今年は、開催が7月31日とい
うことで、夏休みに入ってから1週間以上も経過した時期でして、去年のような夏休みに入
って間もなくという時期の設定ではなかったということもあり、小学校3年生以上から参加
できる3kmや親子で走ろう3kmを合わせて110数名の減となっていますので、それが
影響しているのかと思います。
道外からの部分は平成26年頃から6大会ほどが釧路湿原マラソンと重なったこともあり、
他都市でもだんだんマラソン大会が増えてきているという部分もあって、釧路に来られなか
ったということもあります。
ただ、委員長の仰ったとおり、釧路の街が走りやすいということでリピーターとして戻っ
て来られているということもあります。
(林教育長)
実際のマラソン大会の参加者としての感想をお話しさせていただきます。これまで給水な
どのボランティアで参加したことはあったのですが、ウォーキング15kmに参加者として
実際にコースに出てみると、千名を超えるボランティアという話がありましたが、ランナー
として出場する方はもちろんですが、舞台を支える裏方として参加するボランティアの方々
の活躍には本当に頭が下がる思いですし、実際に感激をしたところです。
高校生がそれぞれの給水ポイント等で活躍していたり、声掛けなどしていただいたりと、
大きな励ましとなりました。
子どもたちの参加についてでありますが、北澤課長がお話ししたように、開催日によって、
条件によって等、参加できるか否かも変わるのかと思いますが、釧路の子どもたちの体力向
上、あるいは生涯スポーツに親しむという観点から、積極的に、尐年団はもちろん、各学校
を通じながら、中学校の部活でのチームでの参加といった形での参加の呼びかけを、学校教
育一体となって行っていく必要があるのではないかと考えたところでございます。
(山口委員長)
私たちも何年か前に参加させてもらいましたが、道すがらいろいろなボランティアの方に
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声をかけてもらえるというのは、釧路の街に住んでいる者同士の一体感が醸成されるような
いい場面だなと思います。
これからも大切にしてもらいたい大会ですのでよろしくお願いいたします。
(3)釧路市が保管するアイヌ民族の遺骨及び副葬品について
(白幡博物館長)
続いて、報告事項の3、釧路市が保管するアイヌ遺骨及び副葬品についてご報告をさせて
いただきます。
本件は、内閣官房に設置されているアイヌ政策推進会議政策推進作業部会における審議を
踏まえ、平成27年度に文部科学省が実施した「博物館におけるアイヌの人々の遺骨及びそ
の副葬品の保管状況等に関する調査」結果に基づくもので、釧路市分については、同年12
月に教育長名で回答しております。
そして、全国の集計結果については、本年8月28日に開催された第26回政策推進作業
部会で概要説明がなされたところでございます。
釧路市が保管するアイヌ遺骨及び副葬品は、その出土した経緯から、土木工事などに起因
して記録保存を目的に行われた発掘調査により発見され、文化財として認定されたものと、
偶然発見されたものに分けられます。
発掘調査品は、埋葬の在り方などからアイヌの方々のお墓と考えられるものが4遺跡11
個あり、このうち7個のお墓から7体の遺骨が、9個のお墓から副葬品がそれぞれ発見され
ております。
偶然の発見品は、昭和45年に当時の東栄小学校校庭で児童・教諭が発見し、釧路市立郷
土博物館に寄託されたもので、3体程度の遺骨が含まれると推定いたしております。
これらの遺骨・副葬品は、保存処理作業の委託中である遺骨の一部を除き、埋蔵文化財調
査センターで保管いたしております。
私からのご報告は、以上でございます。
◎この報告について、各委員から次のとおり発言がありました。
(山口委員長)
アイヌの方々の遺骨ということになると、博物館に保管しているものだけではなくて、お
寺に供養してもらう等ということはしているのですか。それから、今後の見通しについては
いかがですか。
(白幡博物館長)
当市では、これまで、発見してから慰霊したという実績はございません。今回の文科省の
調査対象の一部の自治体においてはアイヌの方々のご意見などを取り入れて慰霊事業を検討
している部分もあると聞いています。
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当市といたしましては、そのような動向を踏まえながら情報の集約に努めたいと考えてい
ます。
(山口委員長)
内閣官房の関わる調査であれば、今後はこうあってほしいというような指示が出る可能性
がゼロではないということですか。
(白幡博物館長)
時間はかかると思いますが、追って何らかの取扱いの方向性は示されるものと思いますし、
それに従って手続きを行っていくことになるかと思います。
(山口委員長)
遺骨は、遺族の方が存命であるとか明らかになっているとかではなくて、誰のものかはわ
からないけれどもアイヌ民族の遺骨があるということですね。それに対して、もし聞く機会
があれば、ウタリ協会の要望等も大切にしながら方向性を考えていただきたいと思います。
(4)防災キャンプ(避難所生活体験学習会)の開催結果について
(早田阿寒生涯学習課長)
阿寒生涯学習課から、今月8日・9日に開催いたしました「防災キャンプ」についてご報
告いたします。
本事業は、例年開催しておりましたサマーキャンプを、災害時に市の指定避難所である公
民館を使い、避難所体験学習会として開催したものでございます。
地域の小学生21名が参加し、防災についての知識を身につけるとともに、各自が災害時
にとるべき行動の判断力や、身の安全を守る力を養うことを目的としております。
初日は、行政センターの備蓄庫を見学した後、レスキューキッチンによる昼食づくりと学
習会、夕食時には火おこしや空き缶を使った炊飯を行い、その後、ホールと和室に宿泊する
ことから、ダンボールベットの作成やダンボールを使った間仕切り等を行いました。
翌日は、避難所運営ゲーム北海道版「ドゥーはぐ」を使い、避難所運営における様々な問
題に対し話し合いがもたれました。
子どもたちは非常に興味を持って取り組み、終了時の振り返りでは、参加する前と今では
全く考えが変わったという声が聞かれました。
本事業は、社会福祉協議会、赤十字奉仕団、スポーツ推進委員など地域の団体が協力して
企画、運営にあたり、大きな成果を得たことから、今後も地域として連携し、新たな事業に
取り組んでいくことが確認されました。
阿寒生涯学習課からは以上でございます。
◎この報告について、各委員から次のとおり発言がありました。
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(種村委員)
従来やってきたサマーキャンプから趣向を変えて行ったということですか。
(早田阿寒生涯学習課長)
サマーキャンプもいろいろな企画がありますが、今回はキャンプではなく避難所を体験し
てもらおうということで行いました。
(種村委員)
今後もいろいろな形で行っていくのですね。
(早田阿寒生涯学習課長)
同じ企画を続けてということは、同じ子どもが連続で参加するということもあるので、い
ろいろ考えたいと思います。
(山口委員長)
想定としては、阿寒地区で大きな地震が起こったということを前提とした体験学習という
ことだったと思いますが、海岸線の災害対策・避難訓練となると大地震及び津波ということ
を想定しての避難ということになると思います。阿寒の場合は津波の心配はありませんが大
地震で阿寒湖の滝口が決壊したときに大量の水が阿寒川に流れた場合、阿寒川が氾濫して被
害が出る等ということは、阿寒町はどう想定していますか。
(早田阿寒生涯学習課長)
阿寒町の中には地域防災ポンプがあり、氾濫等のケースに対応することになっております。
(山口委員長)
今回の体験学習にはそういったことは想定されていないのでしょうか。
(早田阿寒生涯学習課長)
今回のメインは防災であり、自分たちが避難所を運営するのに、今回のシミュレーション
では150人が避難してくるということがあり、その中でインフルエンザが起きる等、いろ
いろなケースを想定して自分たちでどのように事態を収めて運営していくかというシミュレ
ーションを行ったところです。
(林教育長)
それは、子どもたちが避難所運営をしていくとどういう事態が起こり、どういう役割をし
なければならないのかということを体験するということですね。
(早田阿寒生涯学習課長)
「ドゥーはぐ」のカードが250枚あるのですが、150枚を使い、それをめくっていく
と色々な情報が書かれていて、その時に自分たちがどうするかということを体験してもらい
ました。
(鈴木委員)
それが「避難所運営ゲーム」というものですか。
(早田阿寒生涯学習課長)
そうです。たとえば最後に避難所に報道陣が来た時に、3つグループがあったのですが、
2つは忙しいからと拒否するという発表をし、もう1つは、避難者を出してもらえれば安否
確認に繋がるということもあるので受け入れるという、運営自体の話が中心です。
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(林教育長)
想定がカードになって、それに対する対応をグループワークで話し合うというものです。
ちなみにこれは、次年度以降は様々な形の中で検討していくということですね。
(早田阿寒生涯学習課長)
はい、その通りです。
(5)学校の現状について
(髙松教育指導参事)
芦野小学校3年男児がひき逃げ事故に遭うという痛ましい事案がありましたが、命に係わ
る大きな事故もなく夏休みが終了し、先週17日水曜日より2学期がスタートしています。
それでは4点ご報告させていただきます。
1点目は中学生模擬議会についてです。
8月3日(水)
、中学生模擬議会が市議会本会議場で開催され、各中学校から募った中学生
議員17名が、自分の住む地域の課題や釧路市全体の活性化、チャレンジテストの効果など、
実に鋭い視点で質問を行いました。
中学生議会とはいえ、それぞれの質問に対しては、市長や教育長をはじめとした理事者が
前向きにかつ慎重に答弁したところです。
また、決議案第1号として、今後、将来へのまちづくりに責任を持って発言、行動できる
よう学業に励むことを誓う旨の宣言決議がなされたところであり、市政や議会への関心が一
層高まった貴重な機会となったものと考えております。
2点目は新しいALTの着任について
名前はアンドリュー・マリオン・カズ、23歳男性であります。アメリカ合衆国ウェスト
バージニア州出身で拠点校は桜が丘中学校となります。
日本文化の習得にも大変意欲的な一面を見せており、先日の「くしろ北海盆踊り」にも参
加するなどとても親しみやすい雰囲気のALTです。どうぞよろしくお願いいたします。
続いて、夏休み中の補充的な学習サポートの参加人数についてであります。
この夏休みの補充的な学習サポートの参加状況につきましては、小学校参加者のべ9,1
35名、参加率47.7%、中学校参加者のべ5,283名、参加率25.0%となりまし
た。
夏休み前にお願いした真に学力向上が必要な児童生徒の参加については、小学校約70%、
中学校約55%の参加率となったところであり、今後、一層の工夫を重ねながら進めていき
たいと考えております。
4点目、最後にポケモンGOへの対応についてであります。
報道にも、高校生中心の深夜外出等が取り上げられたところですが、スマートフォンの所
持を考えると学年が進むにつれて、この件にかかわる問題発生が予想されます。
スマートフォンを所持している児童生徒のほとんどは、このゲームを手にしていると考え
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なければならなく、利用禁止は非現実的で、自己管理を促すゲームのやり方を指導する必要
があることから、子どもたちの利用実態に応じて、児童生徒に限らず、家庭への周知につい
てもお願いをしながら各学校で対応しなければならないと考えております。
私からは以上であります。
◎この報告について、各委員から次のとおり発言がありました。
(松尾委員)
ポケモンGOは親の世代が夢中になってやっているものであり、それを子どもにどう伝え
るかが難しいように思いますが、そのあたりはいかがですか。実際に50代の女性でもやっ
ているということもあるようです。それを考えると30代・40代方のお父さん・お母さん
が子どもたちを指導することができるのかな、と思います。それが私としてはすごく苦しい
な、と思っているところで、町ぐるみでやらないといけないところだと思います。
(山口委員長)
参事から、スマートフォンをもっている人の大部分はポケモンGOが使えるようにはなっ
ているだろうという説明がありましたけれども、これについての釧路市としての実態調査を
するとか、あるいは道教委の方から実態調査をしてほしいということで下りている、または
今後下りてくるだろうという見通しはいかがですか。
(髙松教育指導参事)
実態調査についての指示や要請についてはなく、まだ考えておりませんでしたが、国から
利用について高校生を含め注意文書はありますので、それについては各学校に通知したとこ
ろです。
実際に配信されたのが学校の夏休み中だったということで、どのような実態にあるのかお
さえきれていない状況であります。
ただ、報道等を見ると、やはり高校生以上の利用が大半と思われるということで、午前中
にあった交通安全の会議でも、高校生の「ながら」の自転車乗車についての話が出たところ
です。
「ながらスマホ」は、運転を含め注意喚起が必要であると思いますが、今のところ小中
学校については、問題事例は挙がってきておりません。
(山口委員長)
去年の「くしろの子ども大集合」でもスマホやネットについてどう付き合っていかなけれ
ばならないかの意見が、子ども同士の意見交換の中であり、このような機会をどんどん膨ら
ませていくとすごく有効であるという思いが、参加していて感じました。今年も9月3日に
「くしろの子ども大集合」がありますので、ポケモンGOも素材に載せながら、子どもたち
同士が、こうしていきたいとか、こういう失敗があったので注意しようとかの意見が出れば
と思います。
やはり、上から下りてくるよりも実際に利用している同世代がどう考え、どのようにしよ
うとしているのかをお互い、いい意味で刺激し合うという働きかけを考えていくべきなのか
と思います。そういう意味では9月3日の「くしろの子ども大集合」はいいタイミングとい
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う気がします。
(鈴木委員)
ポケモンGOをやっている世代が周りに多くいる世代ですが、親が夢中になって子どもに
もスマホを買い与えるということが続出している状況です。道から下りてきた注意喚起の文
書を見ましたが、ポケモンGOとは書いておらず、
「このようなものに関して」という書き方
でした。とても抽象的であり、やはり「くしろの子ども大集合」等で出る、ここがだめなん
だという具体的な意見がないと、問題になっている「勝手に敷地に入る」等を小さい子は理
解できないのではないかと思います。このような時は入らないようにしようとか、敷地に入
らなくても行ける場所には遠回りして行くとか、具体的な例が出てくると思いますが、その
ようなものをまとめて発信したらわかりやすいのではないかと思います。
「くしろの子ども大集合」で意見を聞いてみたら面白いと思います。
外国では引きこもりが尐なくなった等のいいデータも出ていて完全に悪いものだという人
が尐ないのが現状で、家庭で利用をさせないのは不可能ではないかと思います。
(山口委員長)
手をこまねいて事故が起こってから事後対策というようにならないように、なるべくアク
ティブに働きかけをよろしくお願いいたします。どれが正しい取扱いなのか、なかなか整理
がつかないと思いますが、情報を積極的に取り入れながら釧路市だけ取り残されることのな
いようよろしくお願いいたします。
その他、何かありますか。
(種村委員)
夏季休業中における補充的学習サポートについてですが、これは自由参加ですか。
(髙松教育指導参事)
自由参加という形になっています。
(種村委員)
参加率はどちらかというと低めですね。自由参加ですと、実際、本当に来てほしい生徒が
来ない等の問題があると思いますが、そのような生徒に対しての改善策はありますか。この
ようなものに参加する生徒はある程度学力の基礎力がある生徒が、もう尐し頑張って勉強し
ようかということが多いと思います。でも本来ならばもっと下位層が来なければならないと
思うのですが、それに対しての対策はあるのでしょうか。
(髙松教育指導参事)
過去には、なかなか学力の定着を図れなかった児童・生徒には、直接担任から声掛けをす
る等工夫をしていたところであり、そのような点では先程ご報告させていただいた、小学校
7割、中学校55%は底上げするような形で下位層の子どもたちを救っていくようにしたい
と考えます。
ただ、中学校は部活との兼ね合いがあり参加率が低いこともありますし、塾との兼ね合い
もあります。
(山口委員長)
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これは何回か話題になっているところですが、小学校は本人や保護者の納得が基本ですが、
必要性のある子どもの参加は、こちら側から声掛けをし、保護者には学校から働きかけがあ
って理解を得て、以前よりは改善されているところです。これは各学校の努力があっての現
在の状況ではないかと理解しています。
(本川総括指導主事)
参加率だけ見ると低い感じがしますが、例えば100人の学年があったとして、下位層で
本当に参加させたい児童・生徒が30人いたとしまして、その30人に全員声掛けをして出
ても参加率としては30%しかいかない結果となります。ここが100%になってしまうと
全員参加の通常授業と同じなので、授業の難易度と言いますか、たくさん先生がいて尐人数
指導のように個々の学力に応じられればいいのですが、それも難しいところです。
確かに参加率を上げるのにもいろいろ努力をしているところですが、自力で学習できる子
や、塾の夏期講習に自力で行っている子等を除けば、意外と47%という数字も、数字には
表れませんが、下位層の子どもも参加しているものと考えます。
(山口委員長)
一昨年この中学校の補充学習をのぞいてみたのですが、先ほど出ていた部活に対する学校
側の対応として、午前の部と午後の部と同じ学習内容を2つに分けて、午前に部活のある子
は午後の学習に、午後から部活のある子は午前にという対応を取っている中学校もありまし
たので、学校はそれなりの努力をして、それなりの成果があり参加率が上がってきていると
いうところです。
これは非常に地味な取り組みですが、釧路市だけではなくどの都市も取り組んでいるよう
であり、かなり成果が上がってきているようです。
特に、基礎的な学習に対する取り組みとしてはかなり成果が上がっているという意見が各
都市から挙がっています。
(林教育長)
数字にこだわってはいけないのですが、参加率の出し方ですよね。夏休み期間中に複数回
の授業日があるはずですので、延べ日数に対象者を掛けた数の中の参加者ということになる
でしょうから、1日参加した子もいれば3日間ならば3日間参加した子もいて、この参加率
という表現が正しいのかということは以前から疑問に思っているところです。
(鈴木委員)
親の立場からすると、塾に行くお金もない、親が教えられない、でも何とかしてあげたい
というときに、この取組はすごくありがたいですし、それが直に声をかけてもらえるという
状態になってきているということがすごく良いことだと思うので、参加率は低いのかもしれ
ないですが続けてもらいたいと思います。
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