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大町市 - 長野県
長野県 山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地づくり研究 市町村名: 地域特性シート 大町市 観光地域: 大町温泉郷を中心とした北アルプスエリア (1)観光地のスタンス ①目指すべき観光地のビジョン 要件ごとの評価 A:どのようなタイプの観光地を目指しているか 白馬村・小谷村と連携し北アルプス一円を一つの観光圏として、 シャモニのような滞在型の広域山岳観光地とともに、ツェルマット のような環境に配慮した観光地を目指している。 B:どのような観光客を招き、どのような観光を楽しんでもらいたいか 国内外の児童から高齢者までの幅広い客層をターゲットとしている。山岳 観光地として快適に過ごすための施設整備、各種イベントを自然と人との 共生の中で行い、多くの人々が四季を通じて手軽に楽しくかつ安全に景 勝地を周遊し、沿線の豊かな自然・歴史・文化に触れ、健全な心身を育成 する山岳観光地を目指す。 ④マネジメント 体制 現時点 5年後 ①独自の価値 の活用 5 4 3 2 1 0 ③交通 ②認知度 ③宿泊施設 ②ポテンシャルがあると判断できる理由 立山黒部アルペンルートは、観光客が年間約100万人訪れる国際的にも 大規模な山岳観光ルートである。その内の約9割が国内利用者で、外国 人旅行客は、台湾・中国・韓国・香港を中心に年間約10万人が訪れてお り、今後も増加が見込まれている。 ③コンテンツ ③まち・利便性 (2)要件ごとの評価 ①独自の価値の存在 ■地域が有する独自の価値とは何か 世界に誇れる3,000m級の北アルプスの大自然 に囲まれた観光ルートである。その環境を後世 に残すためマイカー乗り入れ規制(禁止)を行 い、自然保護・環境保全に努めている。 ■それが独自の価値である理由・根拠 トロリーバスやケーブルカー、ロープウェイを乗り 継ぎ標高2,450m地点の駅まで、健常者のみな らず誰でも山岳観光を楽しむことができる。その ほぼ全区間が中部山岳国立公園内に位置して おり、周囲は3,000m級の山々に囲まれており登 山、散策、その他の観光コースの基点となって いる。 ■独自の価値を示す写真等 ▲黒部ダム <独自の価値の活用> ■評価項目(積み上げ評価) ▲鹿島槍ヶ岳爺ガ岳登山道 >現時点 ■評価の理由・根拠 独自の価値のコンセプトに基づいた空間形成が されている 地域の住民・事業者等の様々な主体が、独自の 価値への強いこだわり・愛着を持っている 独自の価値を有する環境を保全し、持続的に活 用するための地域独自の取組を行っている ②市場における存在感(認知度) ■評価項目(5段階評価) 1 国内市場で一定の存在感を示すに至っていない 国内市場で、魅力的な観光地として一定の認知 2 度がある 国内市場で、魅力的な観光地として大きな認知 3 度がある 国内に加えて世界市場でも、一定の認知度があ 4 る 国内に加えて世界市場でも、大きな認知度があ 5 る >5年後 4 ■ギャップを埋める方法・考え方 現在策定中の観光振興計画の中に「大町温泉郷を中 心とした北アルプスエリア」の位置付けを明確化する。 独自の価値が、コンセプトとして言語化されてい る 独自の価値のコンセプトに基づいたプログラム が提供されている 3 ▲針ノ木岳慎太郎祭 四季を通じて観光ルート(立山黒部アルペンルート、蓮華岳・北 葛岳・七倉岳・針ノ木岳などの山岳ルート、湯俣トレッキング コース)、イベント(アルペンルートオープンカーニバル、針ノ木 岳慎太郎祭、雪のファンタジアなど)等を実施しており、独自の ブランドとして確立している。 地域住民・事業者が連携し、地域の山岳観光地として 事業展開を実践している。 環境に配慮して、自家用車の乗り入れの規制を行って おり、見学ルートが確立している。 >現時点 ■評価の理由・根拠 立山黒部アルペンルートの国内での認知度は非 常に高く、年間約100万人の観光客が訪れてい る。 今年は、黒部ダム50周年で年間通してのイベン トを開催している。国際的な認知度はまだ高いと 言える段階ではないが、台湾や韓国を中心とし たアジア地域を中心に外国人観光客も増加傾 向にあり、今後インバウンドの増加を期待できる 有力な観光地である。 3 >5年後 4 ■ギャップを埋める方法・考え方 白馬村(八方尾根)・小谷村(栂池高原)を含め た滞在型の広域圏を形成し、近隣地域との連携 を深めて、魅力的な観光地づくりを実践し、国内 外からの観光客を誘致するためのブランドの確 立を目指す。また、外国人観光客のための情報 発信についても積極的に取り組む。 ③長期滞在を可能にする環境が整備されている <宿泊施設> ■評価項目(積み上げ評価) 高級ホテル、民宿、コンドミニアム等、多様な施 設がある 外国人でも不便なく、ニーズに応じて施設を選べ るマッチングの仕組みがある 施設のグレードを客観的に評価する仕組みが、 地域で共通したものとしてある スタッフのホスピタリティ向上・維持の取組が、地 域で共通したものとしてある 長期滞在用の設備、サービス、プランが、長期滞 在ニーズに応えられるだけ十分にある 不便なく長期滞在を楽しめる形で、多様な飲食 店・小売店が集積されている まちの看板や建築物等の景観を、条例等により 意識的に整備している 看板、パンフ、Web、店内サイン等の多言語化 が、外国人に不便のないレベルである まちを拠点に広域観光するのに十分な形で、広 域観光情報を統一的に提供している 1 >5年後 2 ■評価の理由・根拠 ■ギャップを埋める方法・考え方 大町温泉郷に13つ、日向山に1つの宿泊施設がある。 外国人観光客を迎えるための施設改修等の呼びかけ を行う。 観光情報サイトには、宿泊施設リストがあり英語及び中 国語、韓国語で表記がされている。 観光客のニーズに対応した宿泊施設が分かるような観 光情報サイトの構築を目指す。 大町温泉郷観光協会を通じ、外国人観光客の接客やおもてな しについての講習等を開催し、ホスピタリティの向上を図る。 季節に応じての長期滞在型プラン等の設定について 検討し商品化を図る。 <まち及び利便性> ■評価項目(積み上げ評価) >現時点 >現時点 ■評価の理由・根拠 3 >5年後 3 ■ギャップを埋める方法・考え方 大町温泉郷周囲には飲食店やお土産屋、博物館、公 衆浴場など多様な施設があるが長期滞在に適した施 設までには至っていない。 主要国県道沿線は、県の屋外広告物条例に定められ た屋外広告物の禁止地域となっている。 観光総合サイトでは、英語、中国語、韓国での閲覧が 可能となっている。 扇沢総合案内センターと大町温泉郷観光協会において、主に 市内の観光情報の提供を実施している。大町と白馬・小谷のそ れぞれで地図を作り、併せると北アルプス全域の山岳地図とな る取り組みを行っており、観光圏での情報提供を行っている。 観光地の看板標記については、今後、地域の特徴を 活かしながら統一化表記を図る。 紙ベースでのパンフレット等について、必要に応じて 外国語での表記したものを作成する。 白馬小谷と連携して、長期滞在に向けた観光情報コン テンツ(広域圏での周遊コースなど)について検討す る。 案内所や駅等の主要な公共スペースで、フリー の無線LAN環境を整備している <コンテンツ・プログラム> ■評価項目(積み上げ評価) >現時点 ■評価の理由・根拠 地域を拠点に動ける範囲内に、2日で観光しつく せない程度の豊富なコンテンツがある 周辺には、山岳観光をはじめとして湖(仁科三湖)、博 物館等(12)など多様な観光コンテンツがある。 長期滞在者が利便性やお得感等を感じられる程 度に、豊富な滞在型プログラムがある 長期滞在者向けに、複数の事業者等が連携した 共通プログラムやサービスがある 観光コンテンツを不便なく楽しめるレベルで、トイ レ、登山道、ベンチ等が整っている 児童や高齢者等、様々な立場でも不便なく滞在 できるユニバーサルな環境が整っている 登山やトレッキングなどでは、多彩なコースが設定され ている。 都市圏からの主要交通(1次交通)の利便性が 高い(特急、空路等で近隣にアクセスできる) 2次交通の利便性が高い/2次交通を必要としな い(都市圏から直接現地に着ける) 地域内移動の利便性が高い 周辺の主な観光地との交通アクセスが、広域観 光ニーズに十分応えるレベルで整っている >5年後 4 白馬・小谷地域と連携した観光圏を形成し、アルペン ルートブランドの構築と環境整備を進める。 トロリーバスやケーブルカー等により、誰もが山岳観光 を楽しめる環境となっている。 <交通> ■評価項目(積み上げ評価) 3 ■ギャップを埋める方法・考え方 >現時点 ■評価の理由・根拠 2 >5年後 3 ■ギャップを埋める方法・考え方 長野新幹線からのアクセスとして、長野~大町、長野 ~白馬線の路線バスが運行されている。 信濃大町駅~温泉郷~扇沢の路線バスが運行されて いる。繁忙期にはマイカー利用者のため、臨時駐車場 ~扇沢までシャトルバスを運行している。 松本糸魚川連絡道路の早期着工に向けて要望活動を 行う。 白馬・小谷地域と連携を図り、広域圏での2次交通の 充実を図る。 白馬・小谷地域と連携した周遊バスを運行している。 区間:扇沢~白馬村内~栂池高原~白馬コルチナ 期間:7/13~8/25 地域内外の交通機関を複数利用できるような利 便性・お得感のあるチケットサービスがある ④マネジメント体制 ■評価項目(積み上げ評価) 独自の価値を活かし地域を維持・発展させる、 地域関係者を主体とした戦略を策定している 各地域関係者が、戦略実施のための活動を、目 標達成に足るレベルで行っている 地域戦略の運用をマネジメントできる体制が整っ ている 地域戦略に基づいて、マーケティングやプロモー ションを自立的・継続的に行っている マネジメントやマーケティング、プロモーション等 を実践できる人材が十分に揃っている (3)その他の特筆事項 >現時点 ■評価の理由・根拠 2 >5年後 3 ■ギャップを埋める方法・考え方 本年度、観光振興計画の策定を行っており、その中で 明確に位置付けを行う。 市及び観光協会が中心となって情報発信を行ってい る。また、各事業者も積極的に情報発信を行っている。 白馬村・小谷村とで北アルプス三市村連絡会を設置 し、広域観光圏としての体制が整っている。 アルペンライン連絡協議会を設置しており、参加団体がそれぞ れマーケティングやプロモーションを行っている。 北アルプス三市村連絡会で連携して広域観光圏とし て戦略について検討を行い、活動の強化を図る。 協議会において、各事業者から情報を収集し分析を 行い、横断的な戦略について検討を行う。