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ベイズ的アプローチによる医療機関 Web サイト訪問者の 閲覧行動分析
ベイズ的アプローチによる医療機関 Web サイト訪問者の 閲覧行動分析モデルを開発 健康イノベーションセンター 特任助教 鈴木哲平 健康科学分野 教授 小笠原克彦 研究成果のポイント ・医療機関におけるマーケティング手法として Web サイトを活用する医療機関が増加して いるが、 医療機関 Web サイト訪問者の閲覧行動モデルに関する研究は未だ行われていない。 本研究では、ベイズ的アプローチによる医療機関 Web サイト閲覧行動モデルを構築し、検 索キーワード別コンテンツ訪問確率の推定を行った。 ・各コンテンツ訪問確率を推定した結果、検索キーワードによって医療機関 Web サイト訪 問者の閲覧行動の傾向が異なることが明らかになった。 ・本研究によって得られた結果を事前情報として設定することで、医療機関 Web サイト訪 問者の過去の閲覧行動パターンを反映した、より精度の高い訪問確率の推定を行うことが 可能となる。 研究成果の概要 医療機関 Web サイト閲覧者がどのような情報を求めているのかを調査・分析するため、ベ イズ的アプローチである MCMC(Markov Chain Monte Carlo)法を用いた病院 HP 閲覧者の閲覧 行動モデルを構築し、検索キーワード別コンテンツ訪問確率の推定を行った。対象は札幌 市近郊の診療所の HP アクセスログ 6 ヶ月分とし、検索キーワード別に各コンテンツへの訪 問確率を推定した。キーワード「診療所名+診療内容」の場合、トップページの訪問確率 は正であり、お知らせページの訪問確率は負であったが、これは閲覧者が求めていた情報 まで辿り着けていないことが予想される。キーワード「乳がん検診」で検索した場合、乳 がん検診ページでは正の訪問確率となったが、これは閲覧者が求めているそのページまで 正しく誘導することが出来ていると考えられる。本研究によって得られた結果を事前分布 として設定することで、当該医療機関 Web サイト訪問者の閲覧行動パターンを反映した、 より精度の高い訪問確率の推定を行うことが可能となる。 論文発表の概要 研究論文名:Behavioral Analysis of Visitors to a Medical Institution’s Website Using Markov Chain Monte Carlo Methods (Markov Chain Monte Carlo 法による医療 機関 Web サイト訪問者の閲覧行動分析) 著者:鈴木 哲平(健康イノベーションセンター) 公表雑誌:Journal of Medical Internet Research(JMIR) 公表日:2016 年 7 月 26 日 お問い合わせ先 所属・職・氏名:北海道大学大学院保健科学研究院・教授・小笠原克彦(おがさわらかつ ひこ) TEL:011-706-3409 E-mail:[email protected]