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藤沢町民病院事業改革プラン

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藤沢町民病院事業改革プラン
藤沢町民病院事業改革プラン
平成21年3月
藤
沢
町
目次.......................................................................................................................... 1
1.はじめに............................................................................................................ 3
(1)藤沢町民病院の現状と設置経過.................................................................. 3
(2)藤沢町民病院事業の医療・介護サービス提供体制...................................... 3
(3)経営実績と社会環境.................................................................................... 4
(4)改革プランの策定目的................................................................................ 4
2.病院の果たす役割.............................................................................................. 4
(1)二次医療圏における医療環境...................................................................... 4
(2)藤沢町民病院の果たす役割......................................................................... 5
3.改革プランの基本方針....................................................................................... 6
(1) 改革プランの3つの視点............................................................................ 6
(2) 一般会計における経費負担の考え方........................................................... 6
(3) 改革プランの計画期間及び遂行管理........................................................... 7
4.経営効率化........................................................................................................ 7
(1)医業の数値目標の設定................................................................................ 7
(2)収支計画..................................................................................................... 9
(3)目標達成のための具体的取り組み.............................................................. 9
5.再編ネットワーク............................................................................................ 10
(1) 二次医療圏内の医療提供の方向性............................................................ 10
(2) 再編ネットワーク化の基本的考え方......................................................... 10
6.経営形態の見直し.............................................................................................11
(1) 経営形態の現状.........................................................................................11
(2) 見直しの基本的考え方...............................................................................11
7.保健、医療、福祉(介護)の連携....................................................................11
(1)保健、医療、福祉(介護)の連携の必要性...............................................11
(2)地域包括医療における病院の役割............................................................ 12
8.介護事業の運営............................................................................................... 12
(1)介護施設の環境......................................................................................... 12
(2)介護事業の役割......................................................................................... 12
(3)介護事業の数値目標の設定....................................................................... 13
(4)目標達成のための具体的取り組み............................................................. 13
9.改革プランの点検、評価及び公表................................................................... 13
(1)改革プランの点検及び評価体制................................................................ 13
(2)改革プランの進捗状況及び達成状況の公表............................................... 14
10.別紙
別紙1 一般会計からの繰出し金見通し......................................................... 15
別紙2 年度別医業の数値目標....................................................................... 16
別紙3 年度別介護事業の数値目標................................................................ 17
別紙4 年度別収支計画-病院....................................................................... 18
別紙5 年度別収支計画-介護....................................................................... 20
-1-
別紙6 年度別収支計画-全体....................................................................... 22
別紙7 目標達成に向けた具体的な取り組み.................................................. 24
11.資料
資料1 経営コンサルト報告書
資料2 組織形態の比較表
-2-
1.はじめに
(1)藤沢町民病院の現状と設置経過
藤沢町民病院は平成5年7月に開院した町内唯一の医科医療機関である。
一般病
床数54床で、内科、外科、整形外科、小児科を標榜している。このうち整形外科
は非常勤で、小児科は内科医師が担当している。そのほか自治医科大学精神科医師
により月2回の心療内科を行っている。
かつて昭和26年から43年までは県立藤沢病院が地域の医療を担っていたが、
過去の県立病院再編の中で、県立藤沢診療所を経て廃止となった経緯がある。
藤沢町では藤沢(19床)
、黄海、八沢、保呂羽(出張)の4つの診療所を運営
したが、医師の確保ができず、藤沢と黄海の2診療所体制となっていた。休日夜間
は医師が不在で隣町の県立千厩病院や約30キロメートル離れた県立磐井病院な
どを受診しなければならなかった。
この医療過疎からの脱却を悲願として町、議会、住民の総意を結集して誕生した
のが藤沢町民病院である。
(2)藤沢町民病院事業の医療・介護サービス提供体制
当初から、これからの高齢社会を支えるため、保健、医療、福祉が連携し総合的
にサービスを提供する中核として位置付けられ、その機能を十分に発揮してきた。
病院に併設する施設や機能は年々拡充され、現在では老健ふじさわ、特別養護老
人ホーム光栄荘、デイサービスセンター、高齢者グループホーム、訪問看護ステー
ション、居宅介護支援事業所となっている。
これら医療機能と介護機能を更に一体的に効率的に運営するとともに経営基盤
の強化も図るため、
平成17年4月には併設6事業を垂直統合し病院事業として地
方公営企業法の全部適用を行っている。
また、
病院事業と行政組織の藤沢町保健センターを含めて藤沢町福祉医療センタ
ーを構成し、NPO法人藤沢町ボラントピアセンター(訪問介護、入浴)や社会福
祉協議会、知的障害者更生施設のふじの実学園、健康増進施設の藤沢町ニコニコパ
ーク(温水プールなど)とも連携し、保健、医療、福祉(介護)を一体的、総合的
なサービスを提供することにより「価値ある長寿社会藤沢の実現」に向けた「健康
と福祉の里づくり」施策の中核を担っている。
施設又は事業
国民健康保険藤沢町民病院
老健ふじさわ
特別養護老人ホーム光栄荘
デイサービスセンター
グループホームやまばと
訪問看護ステーション
居宅介護支援事業所
サービ ス提供機能
一般病床 54床
診療科目 内科、外科、整形外科、小児科
医療機器 MRI(1.0)、MSCT(64)、PACSなど
利用定員 入所60人、通所30人
利用定員 長期87人、短期15人
利用定員 30人
利用定員 9人
看護師4名、理学療法士2名 (年間4,700件の訪問)
ケアマネージャー6名(年間ケアプラン作成3,600件)
-3-
(3)経営実績と社会環境
経営成績は、開院翌年の平成6年に5,809万円の経常損失を出したほかは、
黒字経営を続け、一時借入金や不良債務の発生はなく、平成18年には優良病院と
して総務大臣表彰を受けている。
しかし、病院単体では、平成6年に続き、平成15年度に288万円、平成18
年度に1,725万円の経常損失を計上し、年々その経営環境の厳しさが増してき
ている。特に全国的な問題としてクローズアップされている医師不足は、病院経営
の根幹的問題であり、当院の医師数は、平成20年6月時点で98%の充足率とな
っており、平成19年から100%を割り込んでいる状態である。
加えて経済優先の政策に連動した社会保障費の削減の一環として診療報酬のマ
イナス改訂が続いたことの影響は大きい。
また、
人口の減少と高齢化が同時に進んでいることも経営に与える影響が大きい。
開院時の1994年(平成6年)には、人口11,109人で高齢化率23.8%
であったものが、2008年(平成20年)1 月現在は人口9,536人で高齢化
率33.5%となっている。
(4)改革プランの策定目的
経済財政改革の一環として総務省より「公立病院改革ガイドライン」が平成19
年12月に示され、
法的拘束力はないものの平成20年度中の改革プラン策定が強
く求められている。
この背景として、一つは、公立病院の経営状況が大変厳しく、高コスト構造であ
り一般会計等からの繰入を行ってもなお約 8 割が赤字であること。二つ目には、
医療崩壊といわれるように深刻な医師不足から病院運営そのものが立ち行かなく
なるケースが出てきており、地域医療を守るためのプランが求められること。三つ
目には、
「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」により病院事業も含めた地
方財政全体の健全化が強く求められることとなった。
藤沢町では、病院事業の果たすべき役割を明確にしながら、今後の地域医療の確
保と安定した医療と介護サービスの提供を目指すことを目的に改革プランを策定
するものである。
2.病院の果たす役割
(1)二次医療圏における医療環境
藤沢町は両磐医療圏に属している。圏域の病院は、公立病院が6病院で1,31
2床、私立病院が4病院で424床合計1,
736床である。
そのうち一般病床は、
1,204床で当院(54床)は4.5%を占めている。圏域の中核病院は県立磐
-4-
井病院(315床)で旧西磐井地区にある。旧東磐井地域には県立千厩病院、県立
大東病院、藤沢町民病院があり公立病院がほぼ急性期一般医療を担っている。
二次医療圏は充足率90.4%の病床不足地域であり、基準病床数1,357床
に対して1,227床(平成19年9月末現在、岩手県保健福祉計画より)となっ
ている。平成21年4月には更に県立千厩病院の病床数削減40床、県立花泉地域
診療センター(19床)の廃止が計画されている。
入院患者の受療動向は、二次医療圏の自己完結割合は83.7%であり、全体と
して県立磐井病院を中核とした患者移動が大きくなっている。
病床数
一
般
岩手県立磐井病院
岩手県立千厩病院
岩手県立大東病院
岩手県立南光病院
藤沢町民病院
岩手病院
一関病院
西城病院
昭和病院
ひがしやま病院
305
190
80
療
養
精
神
主な診療科
感 結
染 核
4
41
408
54
100 (児童120)
199 60
66
46 9
44
合 内小 産
計 科児 科
10 315
194
121
408
54
220
259
66
55
44
○○ ○
○△
○
○△
○○
○○ ○
○
○○
○
病床利用率(一般)
受療行動
平均在
精外 整
入
流
H17 H18 H19 院日数
流
神科 形
院
出
入
○ ○ 82.3 85.1 88.6 12.4 ○ ○ 87.9 77.9 79.4 21.0 174 114 40
△ ○ 43.1 40.1 39.3 20.6 28
4 92
○
○ △ 83.2 80.2 84.2 20.0 43
8 48
○
○○
病床利用率等は、公立病院の一般病床分を記載した。
(2)藤沢町民病院の果たす役割
藤沢町民が置かれた医療過疎からの脱却の願いから開設された町内唯一の医科
医療機関であり、その役割は、欠かすことのできない基本的な生活基盤としての医
療である。このことは、今現在も今後においても変わることはない。
また、保健、医療、福祉(介護)が連携しサービスを提供する地域包括医療の中
核としての機能は、超高齢社会を迎えて益々その役割が期待される。保健衛生分野
との連携による疾病予防や保健福祉の向上、医療サービスがバックアップする安心
感のある介護サービスの展開、福祉行政分野との連携による適切な生活支援の提供
など医療を中心として総合的な地域住民のQOL向上に貢献するものである。
今後は、次の三点がより一層期待される。一つは、住み慣れた自宅での療養生活
が継続できるよう、在宅医療サービスにも重点をおいてきたが、75歳以上人口の
増加が見込まれる中で施設の利用は数的に限度があるため、
今後はより一層の在宅
サービスを充実して行かなければならない。
二つは、特定健診や特定保健指導の導入や生活習慣病に対する診療報酬の評価が
導入されるなど、疾病予防による医療費適正化対策が進められている。町民病院に
おいては、
健康病院構想をもって糖尿病を対象とした生活習慣病に対応するモデル
的外来の健康増進外来を開設してきた。今後は、更に高脂血症や高血圧症へも対象
-5-
を拡大していくことが求められる。
三つは、救急告示病院として救急医療を提供してきたが、圏域の中核病院である
県立磐井病院や二次救急輪番制病院間との連携のもとに365日24時間の初期
救急対応が必要である。特に休日夜間における急性期一般医療は、医療の拠り所と
して住民生活に安心感を与えてものであり、必要な医療体制を確保し維持して行か
なければならない。
更には、新臨床研修制度による研修協力施設として自治医科大学附属病院や県立
磐井病院からの臨床研修医を受け入れているほか、医学生、看護学生、介護実習生
などの受け入れは、地域医療を目指す人材の育成に寄与するものであり、将来的な
人材確保の面から今後も積極的に行っていくことが求められる。
3.改革プランの基本方針
(1)改革プランの3つの視点
改革プランのガイドラインに示めされた、経営の効率化、再編ネットワーク、経
営形態の見直しについて検討が必要となっている。
経営効率化は、求められる役割に基づき、良質な医療を継続して提供するために
は経営基盤の強化が必要であり、そのための数値目標を設定し評価を行う。
再編ネットワークは、他に民間等の医療機関が存在しない藤沢町にあっては、都
市部で求められる民間ができることは民間で行うという流れや、
経営統合などによ
る人材、特に医師の確保環境を強化するという再編ネットワークとは異なったもの
となる。そのため生活に密着した地域包括医療の提供体制の強化と充実の下に地域
の医療機関が連携する中で必要な医療を確保していくという視点が必要である。
経営形態の見直しは、地域ニーズに対応した事業規模や事業内容を的確に判断し、
平成17年度から実施している地方公営企業法の全部適用のメリットを最大限に
生かすこと。その中でより経営の自由度が高い経営形態についても検討を進めてい
くことが必要である。
(2)一般会計における経費負担の考え方
地方公営企業として運営される事業は、病院のみならず住民の福祉を向上すると
ともに、経済性を発揮しなければならないものとされている。
しかし、一般に公的病院は、高度医療や地域医療の確保のため設置され、その性
質上経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費や不採算地区であるこ
となどにより効率的な経営を行ってもなお経営に伴う収入をもって充てることが
客観的に困難である経費は一般会計において負担するものとされている。
当院は、医療過疎からの脱却という病院の設置運営そのものが町の政策医療であ
り、最優先の課題としてきた。
-6-
医師不足や診療報酬のマイナス改訂により多くの公的病院が赤字であり、
かつて
ないほど経営環境が厳しくなっている。加えて地方財政も大変厳しくなっている。
よって、地域の医療を確保するため一般会計において負担すべき経費について算
定基準を明確にして計画的な経営を行う必要がある。具体的には、地方公営企業繰
出基準(総務省通知)の考え方に基づいて次の項目について負担するものとする。
-繰り出し項目の一覧- ※繰入金の年次見通しは別紙1のとおり
① 建設改良に要する経費:病院企業債及び地方債に係る元利償還金の交付税算
入分
② へき地医療の確保に要する経費:患者送迎委託料分
③ 救急医療の確保に要する経費:交付税算入分
④ 不採算地区病院運営に要する経費:交付税算入分
⑤ 医師等研究研修に要する経費:実績額の1/2
⑥ 共済追加費用に要する経費:交付税算入分
⑦ リハビリテーション医療に要する経費
⑧ 児童手当に要する経費:交付税算入分
これら一般会計で負担される額は、住民一人当たり繰入額という分かりやすい形
で交付税措置額と共に公表するものとする。
(3)改革プランの計画期間及び遂行管理
プランの対象期間は、平成21年度から25年度の5カ年計画とする。
経営指標に係る数値目標を遂行管理するため、
平成21年度10月期より月次の
決算に近い形で財務状況を把握し、迅速に経営判断を行うものとする。
なお、遂行管理は、新たな組織として病院事業経営会議を設置するとともに、全
職員でその取り組みを共有するため、
逐次公表し定期的に経営全体集会を開催する。
よって、計画の見直しは随時行われることが期待されるが、平成23年度末にお
いて目標達成が著しく困難となった場合は、経営形態の更なる見直しを含めて改革
プランの抜本的な見直しを行う。
4.経営効率化
地域における医療供給体制を継続、安定して確保するためには、病院経営の健全性
を保つことが必要であるとの観点から、改革プランを達成するための経営指標及び数
値目標を次のとおりとする。
(1)医業の数値目標の設定 ※数値目標の設定は別紙2のとおり
ア)財務に関する数値目標とする項目
① 経常収支比率(必須)
-7-
経常収支比率は、一般会計等からの繰入後において100%以上と設定。
② 医業収支比率
医業収支比率は、
可能な限り自立した経営を目指す上で重要な指標であ
り、収益の確保とコスト管理の両面から改善を目指し95%以上とする。
③ 職員給与費医業収益比率(必須)
医業等サービス業は労働集約型の業態であり、医業収益に対する人件費
比率が高く公的団体では営業成績を柔軟に給与費に反映することが難し
い。また、アウトソーシングの度合が比率に反映しないため、委託費を考
慮した目標値を設定する。
④ 患者1人1日当たり収入額(入院・外来)
機能に見合った適切な収入の確保が事業の効率化を進める上で重要で
あり、シェアの確保と収益単価のアップが課題である。損益分岐点を考慮
して目標値を設定する。
⑤ 材料費医業収益比率
薬品を含む材料費は医業収益に対する比率が給与費に次いで大きい項
目であるため、その効率化も重要な課題である。制度の流れは物からの利
益である差益を無くす方向にあり、収益に見合う材料の調達や在庫の圧縮
によりその効率化を図る。なお、院内処方か院外処方かを考慮して目標値
を設定する。
イ)医療機能に関する数値目標とする項目
① 一日平均患者数(入院・外来)
地域のニーズに対応した医療の提供がシェアの確保として患者数に反
映されるものであり、医療提供体制と損益分岐点を考慮して目標値を設定
する。
② 病床利用率(必須)
入院機能は医師や看護師等の確保の上に維持されている。
このため病床
利用率が70%以下では適正な規模とは言えない状態と判断される。現在
の利用率(平成19年度で84.2%)は民間病院の平均を若干上回る状
態であり、
これを維持するとともに損益分岐点を考慮した目標値を設定す
る。
③ 平均在院日数
平均在院日数は、民間病院の平均17.15日を上回る16.91日で
あり同規模の公立病院と比較して非常に短く民間と比較しても遜色ない
水準である。10対1の看護基準(21日)を目指す場合は、これを維持
することが必要であるが、13対1の看護基準では24日であるので、病
床利用率とのバランスを考慮した病棟運営が必要との観点から目標値を
-8-
設定する。
④ 訪問診療件数
超高齢社会を迎えて在宅サービスの充実が必要であるため、在宅療養支
援病院としての事業展開により、その質と量を確保する計画である。
「在
宅」は当院を運営する上で重要なキーワードであり指標とする。
⑤ 在宅看取り件数
住み慣れた自宅での療養生活と人生最後の看取りを在宅で迎えたいと
いうニーズはあっても、
それを支える体制が十分できていないのが現状で
ある。在宅療養支援病院としての体制を強化する中で、多くの在宅看取り
に関わることが望まれるため指標とする。
(2)収支計画 ※収支計画は別紙4のとおり
(3)目標達成のための具体的取り組み ※具体的取組の詳細は別紙7のとおり
ア)収入増加確保対策
① 外来予約の適正化(H21)
② 有料予約制の実施(H21)
③ 健康増進外来の常設化(H21)
④ 高機能医療機器の稼働率向上(H21)
⑤ 未収金対策の強化(H21)
⑥ 医療事務の精度向上対策(H21)
⑦ 在宅療養支援病院の施設基準取得と在宅サービスの強化(H21)
⑧ 10対1看護基準の取得(H22)
イ)経費削減抑制対策
① 診療材料、薬品、委託料等の契約方法の見直しなど価格交渉の強化(H21)
② 適正な在庫管理による在庫金額の圧縮(H21)
③ 各事業の物品と材料の標準化によるコスト削減(H21)
④ 施設の維持管理計画の作成による維持費の平準化(H22)
ウ)事業規模の見直し
① 診察室の増設(H21)
② 病棟配置の見直し(改修)による2~4床の増床(H22)
エ)民間的経営手法の導入
① 病院事業経営会議の設置(H21)
② 組織体制の見直し(横断的な組織体制の構築、責任と権限の明確化)
(H21)
③ 院外処方の検討(H22)
オ)その他
① 患者満足度調査を利用した経営改善(H21~)
-9-
② 研修環境の整備によるスタッフの資質向上(H21~)
③ 特定健診、特定保健指導の対応強化(H21)
④ 多様な勤務形態による医師の確保(H21~)
⑤ 人事管理の適正化(独自採用など)
(H21)
⑥ 広報活動や勉強会など情報発信機能の強化と住民参加機会の確保(H20~)
⑦ 病院を支える会(仮称)との連携(H20~)
5.再編ネットワーク
(1)二次医療圏内の医療提供の方向性
4疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病)の高度専門医療機能については、県
立磐井病院が、がんの手術・放射線・化学療法の組み合わせによる集学的治療、脳
卒中の急性期、急性心筋梗塞の急性期PCI(経皮的冠動脈インターベンション)
までの全ての医療機能を担っている。
地域における4疾病の日常的な医療機能については、県立千厩病院や当院が、が
んの在宅療養支援、脳卒中の予防及び維持期、急性心筋梗塞の予防及び維持期、糖
尿病の初期・安定期治療の全ての医療機能を担っている。
圏域の二次救急、高度・専門医療等を担う中核病院には、県立磐井病院が位置付
けられる。また、地域において初期救急医療やプライマリケア等日常的な医療を担
う県立千厩病院や国保藤沢町民病院が位置付けられる。
当面はこの現状の機能分担を基本として、
各公立病院の機能の見直しとネットワ
ーク化が見込まれる。県立病院は、医療機能の集約化を進めており、求められる機
能として高度専門医療を担っていく方向性を明確にしていくものと思われる。
一方
で地域に密着した市町村立病院や診療所などは、高度専門医療をしっかりと担う病
院が存在することで初期救急医療やプライマリケア等日常的な医療を地域住民に
安心して提供することが可能となる。
医師の養成についてもこのような機能連携に
基づいて、県立病院や大学病院が専門医療分野の教育を担い、市町村立病院がプラ
イマリケア分野の教育を分担して行く必要がある。
(2)再編ネットワーク化の基本的考え方
医療連携体制においては疾病の予防・維持期を中心とする日常的な医療機能のほ
か、がんの手術療法、脳卒中の回復期、急性心筋梗塞の内科的治療などを担ってお
り、圏域の公的病院及び民間病院との機能連携を深めていくことが求められる。
特に当院は介護分野を垂直統合した複合経営体であり、
今後も医療機能だけにと
どまらない地域包括医療の実践を行っていくことが求められ、単に医療機能の面か
ら見た再編構想にはなり得ないものと考える。
取り巻く医療の状況としても急性期
一般病院が在院日数の短縮を図って行く中で、
その後方支援的な機能連携も求めら
-10-
れ始めている。急性期を過ぎた患者の入院医療から在宅医療、そして介護や福祉を
ミックスした総合的サービスの中で療養生活を支援していくことが可能な経営体
は全国的にも限られた存在であり、今後もその充実が期待されている。
6.経営形態の見直し
(1)経営形態の現状
平成17年より介護事業を含む全7事業を垂直統合し地方公営企業を全部適用
したところである。事業管理者の権限は院長が執行しており、診療業務も平行して
行っている。そのため介護事業部分はそれぞれの施設長が行っている。
全部適用に伴う組織の見直しが行われなかったことから、全部適用のメリットを
最大限発揮できるよう改めて組織体制を見直すことが必要である。経営の要諦は
「権限と責任の一致」であり、それが確保されてはじめて経営の自律性が確保でき
る。医療及び介護制度を取り巻く環境が大きく変化している中、状況の変化を踏ま
えて柔軟かつ機動的に対応していくことが求められる。
(2)見直しの基本的考え方
改革プランガイドラインでは経営形態の類型として、地方公営企業の全部適用、
地方独立行政法人、指定管理者制度、民間譲渡が示されている。
それぞれの特徴は資料2にまとめたとおりであるが、地方公営企業の全部適用の
中で発揮しうる経済性を高めた経営を行っていくことが最初に求められることで
あり、
医療と介護や福祉をミックスした総合的サービスの提供を可能とする現在の
一体的運営が最も効率的で経済性を発揮する体制であるため、この枠組みの経営単
位を今後も維持するものとする。
ただし、経営形態については、事業にとって最も重要な人材の確保並びにその効
率性を高める上でより自由度の高い地方独立行政法人への移行についても検討を
始め、平成23年末までに一定の方針を得ることとする。
7.保健、医療、福祉(介護)の連携
(1)保健、医療、福祉(介護)の連携の必要性
藤沢町では急激な超高齢社会を地域社会全体で受け止め、「価値ある長寿社会藤
沢の実現」に向けた「健康と福祉の里づくり」を最重要課題としている。この施策
の推進組織として保健、医療、福祉(介護)を一体的に運営する福祉医療センター
を設置し、藤沢町民病院はその中核としての機能を果たしてきた。
これまでの高齢化の進展に加えて、少子化、人口減少がますます進むことが予測
されている。
2030年の藤沢町は、高齢化率40%超、
75歳以上の人口が25%
-11-
以上に増加し、反対に人口が32.8%減少、総人口7,020人になることが見
込まれている。
このような状況の中にあっても、
地域住民が健康で充実した人生を送ることがで
きるよう、保健、医療、福祉(介護)の連携による総合的なサービスのあり方も時
代に対応したものが求められるとともに、
地域を支える産業としての重要性が増す
ものと考えられる。
特にも保健と連携した、医療と福祉(介護)の一体的運営は、サービスを提供す
るうえでも提供体制を維持する上でも重要であり、
この体制を堅持することが必要
である。
(2)地域包括医療における病院の役割
基本的な医療機能を安定して提供することはもとより、救急医療から保健、疾病
予防、介護、在宅までを含めた地域包括医療の実践が求められる。このことを通し
て地域住民の健康と安心を守ることが原点としての役割である。
医療・介護サービス提供の一つの方向としては、75歳以上の人口増加に伴って
施設利用の需要が増加してくるものと予想されるが、全体人口としては減少傾向で
あるため入院等施設の増床は困難であり、
在宅での療養生活支援の強化が必要とな
ってくる。
病院事業の持っている総合力を発揮し住み慣れた地域での療養生活を支
援するため在宅医療サービスの量、質とともに更なる充実が求められる。
8.介護事業の運営
(1)介護施設の環境
藤沢町内には施設系サービスとして老健ふじさわ(60床)
、特別養護老人ホー
ム光栄荘(102床)
、在宅系のサービスとして藤沢町デイサービスセンター(定
員30人)、老健すく~る(デイケア定員30名)
、グループホームやまばと(1ユ
ニット9人)
、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を病院事業の附帯事業
として運営している。
民間事業者は、NPO法人ボラントピアセンター
(訪問介護、
訪問入浴)、デイサービスゆうゆう(定員10人)がある。
周辺 10km 圏内には特養ホーム千寿荘80床(千厩町)
、老人保健施設やまゆり
80床(千厩町)
、特別養護老人ホーム寿松苑52床(川崎町)がある。
藤沢町内の介護サービスのほとんどを病院事業で行っており、多様な介護サービ
スを同一の事業体が提供している。
(2)介護事業の役割
介護事業の役割は、
迎えた超高齢社会において地域社会全体で高齢者のケアを担
っていくことであり、75歳以上の人口が今後も増加する見込みの中で、益々その
-12-
役割が期待されている。
介護サービス事業は、藤沢町で進める地域包括医療の一翼を担っており、医療と
の連携により安心感のあるサービスを提供している。病院が単に医療だけにとどま
らず介護にまで広く関わりをもってサービスを提供していくのが地域包括ケアで
あり、
その機能を自らの経営体の中で実践できることが医療と介護の双方の質を高
める効果を持つものであり、これからも一体的な運営を行う必要がある。
この病院併設という安心の医療サポートを背景に町外からの利用も多く、
老健が
36%、訪問看護が37%、
光栄荘が21%の方が町外からの利用となっているが、
今後益々の高齢化による入所系の施設利用のニーズの高まりには十分に応えるこ
とはベッド数の制限から困難だと思われる。
よって、在宅での生活支援機能を充実していくことが必要であり在宅系サービス
の強化が求められるところである。
(3)介護事業の数値目標の設定
※数値目標の設定は別紙3のとおり
介護事業の経営指標及び数値目標を次のとおりとする。
ア)財務に関する数値目標
① 営業収支比率
② 職員給与費営業収益比率
③ 利用者1人1日当たり収入額(各部門、入所、通所)
④ 職員1人当たり収入額
イ)介護機能に関する数値目標
① 平均入所期間(老健)
② 在宅復帰率(老健)
③ 通所系サービスの1日当たり利用者数(デイサービス、老健すく~る)
④ 1日当たり訪問件数(訪問看護)
⑤ 職員一人当たり計画件数(居宅支援)
⑥ 職員1人当たり相談件数(居宅支援)
(4)目標達成のための具体的取り組み
介護従事者の専門性の向上や継続した人材確保により介護の質の向上を図るこ
とによって上位の介護報酬加算の算定基準を取得し、機能に見合った収益を確保す
るとともに利用拡大を図る。
① 光栄荘の長期入所、短期入所サービス
・介護福祉士を50%以上(現状39人中15名で38%、5名不足)と
するため資格取得を奨励する等、専門性の向上を図る。
-13-
② 光栄荘の通所介護サービス
・介護福祉士を40%以上(現状10人中3人で30%、1名不足)とす
るため資格取得を奨励する等、専門性の向上を図る。
・短期入所と連携を図り、家庭に戻った方や町外からの利用者を積極的に
デイサービス利用者として受け入れ利用拡大を図る。
・介護予防メニューを充実し要支援対象者の受け入れを図る。
③ グループホーム
・認知症介護実践リーダー研修会等の専門研修を受講するなど、認知症に
係る専門的な介護員の育成を図る。
④ 老健の施設サービス
・介護福祉士を50%以上(現状23人中10名で43.5%、2名不足)
とするため資格取得を奨励する等、専門性の向上を図る。
⑤ 老健の通所リハビリテーションサービス
・介護福祉士を40%以上(現状6人中2人で33.3%、1名不足)と
するため資格取得を奨励する等、専門性の向上を図る。
・通所サービスにおけるリハビリの専門性を向上することにより利用者
の拡大を図る。
⑥ 訪問看護サービス
・訪問看護側からの退院支援や退院調整に積極的にアプローチすること
により、退院後の安心した在宅療養に貢献するとともに、退院後の短期
的な利用を拡大する。
9.改革プランの点検、評価及び公表
(1)改革プランの点検及び評価体制
改革プランの実行は、組織全体で取り組む必要があり、内部の推進体制として病
院事業経営会議を設けるものとする。
また、全職員がこれに関わることが必要であり、そのための仕組みも検討する必
要があり、経営全体集会を一つの方法として実施する。
(2)改革プランの進捗状況及び達成状況の公表
改革プランの進捗状況については、藤沢町福祉医療センター運営推進委員会、広
報ふじさわ、藤沢町民病院事業地域ナイトスクール、ホームページなどを通じて公
表する。
-14-
別紙1
一般会計からの繰入金の見通し
(単位:千円)
19年度
実績
(
)
収 益 的 収 支
87,928
(
)
資 本 的 収 支
43,100
(
)
合
計
131,028
(注) ( )内は、うち基準外繰入金額
20年度
見込み
(
)
97,785
(
)
39,741
(
)
137,526
21年度
(
)
115,335
(
)
46,120
(
)
161,455
-15-
22年度
(
)
118,937
(
)
42,944
(
)
161,882
23年度
(
)
118,169
(
)
47,456
(
)
165,625
24年度
(
)
117,373
(
)
48,811
(
)
166,183
25年度
(
)
116,500
(
)
34,829
(
)
151,328
別紙2
各年度の数値目標 - 医療 (
財務に係る数値目標
経 (主なもの)
営
経常収支比率(%)
効
率
医業収支比率(%)
化
に
職員給与費比率
係
(医業収益比%)
患者1人1日当たり
る
収入額(入院)
計
患者1人1日当たり
画
収入額(外来)
材料費比率
病
(医業収益比%)
院
上記目標数値設定の考え方
)
公立病院としての医療機能に
係る数値目標
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
101.1
101.1
102.0
102.4
102.7
103.2
101.8
100.7
99.7
100.4
100.5
100.5
100.9
99.4
43.1
45.4
49.8
50.0
50.4
51.2
52.5
25,366
24,586
24,700
25,940
25,940
25,940
25,940
14,399
14,840
15,072
15,082
15,082
15,082
15,082
31.0%
31.5%
30.1%
29.6%
29.6%
29.6%
29.6%
現在黒字経営を続けており、この水準を維持するもの。
医療提供の内容を反映し、かつ効率化を反映する指標を選択。
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
1日平均外来患者数
145.2
141.5
150.5
152.2
152.2
152.2
152.2
1日平均入院患者数
45.5
45.8
47.0
46.6
46.6
46.6
46.6
病床利用率
84.2
84.8
87.0
86.3
86.3
86.3
86.3
平均在院日数
16.9
16.8
18.0
18.0
18.0
18.0
18.0
訪問診療件数
1,132
1,250
1,800
1,800
1,800
1,800
1,800
5
5
8
10
15
17
20
在宅看取り件数
-16-
別紙3
各年度の数値目標 - 介護 財務に係る数値目標
(主なもの)
営業収支比率(%)
全
体 職員給与費比率
(営業収益比%)
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
112.1
110.2
114.7
113.0
115.3
114.1
113.1
60.6
63.3
60.4
61.2
59.4
60.1
60.8
21.5
20.4
23.0
24.0
24.0
24.0
24.0
11,385
11,811
12,336
12,336
12,336
12,336
12,336
10,607
10,538
11,553
11,553
11,553
11,553
11,553
6,376
6,902
7,361
7,436
7,451
7,436
7,436
208.9
248.3
240
220
200
200
200
58.0
54.2
56.0
56.0
56.0
56.0
56.0
10,398
10,766
11,071
11,071
11,071
11,071
11,071
10,524
10,521
10,731
10,731
10,731
10,731
10,731
6,891
7,027
6,982
6,982
7,002
6,982
6,982
21.4
20.4
22.5
23.0
24.0
25.0
25.0
8,969
8,896
8,917
8,917
8,917
8,917
8,917
6,910
6,512
7,203
7,312
7,669
7,936
7,936
10,903
11,316
11,190
11,190
11,190
11,190
11,190
4,412
4,553
4,595
4,595
4,608
4,595
4,595
1日当たり訪問件数(看護)
11
11
12
12
12
12
12
訪
1日当たり訪問件数(リハ)
看
8
8
9
9
9
9
9
職員1人当り収入額(千円)
6,663
7,303
7,144
7,088
7,088
7,088
7,088
職員1人当り計画件数(年)
450
503
458
406
407
364
327
職員1人当り相談件数(年)
618
651
586
468
440
393
353
1日平均通所利用者数
利用者1人1日当り
収入額(入所)
利用者1人1日当り
老 収入額(通所)
健
職員1人当り収入額(千円)
平均入所期間(日)
(
在宅復帰率(%)
利用者1人1日当り
収入額(長期入所)
光
利用者1人1日当り
栄
収入額(短期入所)
荘
職員1人当り収入額(千円)
デ 1日平均通所利用者数
イ
サ 利用者1人1日当り
ー
経
営
効
率
化
に
係
る
計
画
19年度
)
収入額(通所)
介
ビ
護
ス 職員1人当り収入額(千円)
利用者1人1日当り
G 収入額
H 職員1人当り収入額(千円)
居
宅
上記目標数値設定の考え方
サービス提供の内容を反映し、かつ効率化を反映する指標を選択。
-17-
別紙4
年度別収支計画 - 病院
収益的収支
(単位:千円)
年 度
区 分
1. 医
収 (1) 料
業
金
収
収
益 a
入
入
院
収
益
外
来
収
益
の
他
(2) そ
う ち 他 会 計 負 担 金
業
外
収
益
2. 医
(1) 他 会 計 負 担 金
の
他
入 (2) そ
経
常
収
益 (A)
業
費
用 b
支 1. 医
員
給
与
費 c
(1) 職
材
料
費
(2)
費
(3) 経
価
償
却
費
(4) 減
の
他
(5) そ
業
外
費
用
2. 医
払
利
息
(1) 支
の
他
(2) そ
出 経
常
費
用 (B)
経 常 損 益 (A)-(B)
(C)
特 1. 特
別
利
益 (D)
別
特
別
損
失 (E)
損 2.
(F)
益 特 別 損 益 (D)-(E)
純
損
益
(C)+(F)
累
積
欠
損
金 (G)
流
動
資
産 (ア)
不
流
動
負
債 (イ)
翌
年
度
繰
越
財
源 (ウ)
良
当 年 度 許 可 債 で 未 借 入
(エ)
債 又 は 未 発 行 の 額
不
良
債
務
務 差引
(オ)
( イ )-{( ア )-( ウ )}
(A)
(B)
(オ)
不 良 債 務 比 率
a
a
医 業 収 支 比 率
b
c
職員給与費対医業収支 比率
a
地方財政法施行令第19条第1項
により算定した資金の不足額
経
常
資
金
病
収
不
床
支
足
比
比
利
率
率
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
1,095,442
1,084,651
1,166,161
1,191,895
1,195,469
1,192,367
1,192,606
1,036,020
1,026,259
1,090,619
1,116,121
1,119,460
1,116,121
1,116,121
421,956
411,000
423,728
441,213
442,420
441,213
441,213
614,064
615,259
666,891
674,908
677,040
674,908
674,908
59,422
58,392
75,542
75,774
76,009
76,246
76,485
25,300
25,300
41,820
41,820
41,820
41,820
41,820
69,915
77,235
78,184
81,705
80,856
79,979
79,025
62,628
72,485
73,515
77,117
76,349
75,553
74,680
7,287
4,750
4,669
4,588
4,507
4,426
4,345
1,165,357
1,161,886
1,244,345
1,273,600
1,276,325
1,272,346
1,271,631
1,087,350
1,088,294
1,161,122
1,186,084
1,189,052
1,182,124
1,200,075
472,133
492,826
580,367
595,625
603,001
610,576
626,263
340,093
341,885
350,611
352,632
353,709
352,632
352,632
180,556
174,744
151,376
150,985
150,368
150,603
151,521
90,718
76,709
76,318
83,892
79,024
65,363
66,709
3,850
2,130
2,450
2,950
2,950
2,950
2,950
65,216
61,167
58,968
57,693
53,525
51,319
49,198
33,995
32,228
30,107
28,738
26,683
24,531
22,376
31,221
28,939
28,861
28,955
26,842
26,788
26,822
1,152,566
1,149,461
1,220,090
1,243,777
1,242,577
1,233,443
1,249,273
12,791
12,425
24,255
29,823
33,748
38,902
22,358
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
12,791
12,425
24,255
29,823
33,748
38,902
22,358
0
0
0
0
0
0
0
347,259
320,000
350,000
350,000
365,000
375,000
385,000
125,094
115,000
120,000
121,000
122,000
122,000
130,000
△ 222,165
△ 205,000
△ 230,000
△ 229,000
△ 243,000
△ 253,000
△ 255,000
×100
101.1
101.1
102.0
102.4
102.7
103.2
101.8
×100
△ 20.3
△ 18.9
△ 19.7
△ 19.2
△ 20.3
△ 21.2
△ 21.4
×100
100.7
99.7
100.4
100.5
100.5
100.9
99.4
×100
43.1
45.4
49.8
50.0
50.4
51.2
52.5
(H)
(H)
×100
a
用
率
84.2
84.8
-18-
87.0
86.3
86.3
86.3
86.3
資本的収支
年 度
区 分
業
債
1. 企
会
計
負
担
金
2. 他
他
会
計
補
助
金
3.
収
4. 国
(
県
)
補
助
金
5. 他 会 計 貸 付 償 還 金
の
他
6. そ
収
入
計
(a)
うち翌年度へ繰り越される
(b)
入 支 出 の 財 源 充 当 額
前年度許可債で当年度借入分
(c)
純計(a)-{(b)+(c)}
(A)
建
設
改
良
費
1.
支
業
債
償
還
金
2. 企
3. そ
の
他
出
支
出
計
(B)
差 引 不 足 額 (B)-(A)
(C)
1. 損 益 勘 定 留 保 資 金
補
て 2. 利 益 剰 余 金 処 分 額
ん 3. 繰
越
工
事
資
金
財 4. そ
の
他
源
計
(D)
補てん財源不足額 (C)-(D)
(E)
当 年 度 許 可 債 で 未 借 入
(F)
又 は 未 発 行 の 額
実 質 財 源 不 足 額
(E)-(F)
(単位:千円)
19年度
20年度
21年度
16,400
43,100
39,741
2,644
22年度
23年度
24年度
25年度
81,800
17,900
23,400
19,900
19,900
46,120
42,944
47,456
48,811
34,829
50,000
2,625
1,333
16,200
16,200
16,200
16,200
16,200
10,000
62,144
39,741
204,120
79,669
88,389
84,911
70,929
62,144
39,741
204,120
79,669
88,389
84,911
70,929
21,197
17,121
149,420
20,650
24,800
20,000
20,000
90,812
97,049
97,138
84,580
97,211
100,412
82,199
3,350
112,009
117,520
246,558
105,230
122,011
120,412
102,199
49,865
77,779
42,438
25,561
33,622
35,501
31,270
48,856
76,964
35,323
24,578
32,442
34,549
30,318
1,009
815
7,115
983
1,180
952
952
49,865
77,779
42,438
25,561
33,622
35,501
31,270
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
-19-
別紙5
年度別収支計画 - 介護
収益的収支
(単位:千円)
年 度
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
区 分
873,533
881,581
922,999
921,959
922,663
919,700
916,517
1. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 収 益 a
金
収
入
873,533
881,581
922,999
921,959
922,663
919,700
916,517
(1) 料
収
老 人 保 健 施 設 収 益
309,877
314,746
338,626
342,049
342,752
342,049
342,049
老 人 福 祉 施 設 収 益
385,897
393,515
397,996
397,996
399,098
397,996
397,996
グ ル ー プ ホ ー ム 収 益
35,292
36,426
36,759
36,759
36,860
36,759
36,759
デ イ サ ー ビ ス 収 益
69,095
65,119
72,025
73,119
76,686
79,361
79,361
訪
問
看 護
収 益
36,645
36,516
39,293
38,986
38,986
38,986
38,986
居 宅 介 護 支 援 収 益
36,727
35,259
38,300
33,050
28,281
24,549
21,366
業
外
収
益
4,238
2,720
2,393
2,350
2,350
2,350
2,350
2. 事
554
458
500
500
500
500
入 (1) 他 会 計 負 担 金
の
他
4,238
2,166
1,935
1,850
1,850
1,850
1,850
(2) そ
経
常
収
益 (A)
877,771
884,301
925,392
924,309
925,013
922,050
918,867
779,362
800,244
804,925
815,679
800,076
805,888
810,328
1. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 費 用 b
支 (1) 職
員
給
与
費 c
529,451
557,963
557,094
564,310
548,501
553,046
557,657
料
費
74,352
71,418
73,002
73,191
73,487
73,572
73,765
(2) 材
費
133,022
128,788
132,307
132,528
132,944
133,366
133,792
(3) 経
価
償
却
費
40,967
40,906
40,398
43,575
43,041
43,765
42,975
(4) 減
そ
の
他
1,570
1,169
2,124
2,075
2,103
2,139
2,140
(5)
31,694
30,637
28,970
27,854
26,512
25,396
24,295
2. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 外 費 用
払
利
息
21,200
19,875
18,490
17,349
15,960
14,819
13,687
(1) 支
の
他
10,494
10,762
10,480
10,505
10,552
10,577
10,608
出 (2) そ
経
常
費
用 (B)
811,056
830,881
833,895
843,533
826,588
831,284
834,623
66,715
53,420
91,497
80,776
98,426
90,766
84,244
経 常 損 益 (A)-(B)
(C)
特 1. 特
別
利
益 (D)
0
0
0
0
0
0
0
別
特
別
損
失 (E)
0
0
0
0
0
0
0
2.
損
0
0
0
0
0
0
0
(F)
益 特 別 損 益 (D)-(E)
純
損
益
(C)+(F)
66,715
53,420
91,497
80,776
98,426
90,766
84,244
累
積
欠
損
金 (G)
0
0
0
0
0
0
0
流
動
資
産 (ア)
431,493
461,500
480,000
505,000
515,000
530,000
545,000
不
流
動
負
債 (イ)
37,953
38,000
34,000
38,000
35,000
35,000
35,000
良 翌 年 度 繰 越 財 源 (ウ)
当 年 度 許 可 債 で 未 借 入
(エ)
債 又 は 未 発 行 の 額
不
良
債
務
務 差引
(オ) △ 393,540 △ 423,500 △ 446,000 △ 467,000 △ 480,000 △ 495,000 △ 510,000
( イ )-{( ア )-( ウ )}
(A)
(B)
(オ)
不 良 債 務 比 率
a
a
営 業 収 支 比 率
b
c
職員給与費対営業収支 比率
a
地方財政法施行令第19条第1項
により算定した資金の不足額
経
資
常
金
収
不
支
足
比
比
率
率
×100
108.2
106.4
111.0
109.6
111.9
110.9
110.1
×100
△ 45.1
△ 48.0
△ 48.3
△ 50.7
△ 52.0
△ 53.8
△ 55.6
×100
112.1
110.2
114.7
113.0
115.3
114.1
113.1
×100
60.6
63.3
60.4
61.2
59.4
60.1
60.8
(H)
(H)
×100
a
-20-
資本的収支
年 度
区 分
業
債
1. 企
収 2. そ
の
他
収
入
計
(a)
うち翌年度へ繰り越される
(b)
支 出 の 財 源 充 当 額
入 前年度許可債で当年度借入分
(c)
純計(a)-{(b)+(c)}
(A)
1. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 建 設 改 良 費
支
2. 介護サービス事業企業債償還金
出
支
出
計
(B)
差 引 不 足 額 (B)-(A)
(C)
1. 損 益 勘 定 留 保 資 金
補
て 2. 利 益 剰 余 金 処 分 額
ん 3. 繰
越
工
事
資
金
財 4. そ
の
他
源
計
(D)
補てん財源不足額 (C)-(D)
(E)
当 年 度 許 可 債 で 未 借 入
(F)
又 は 未 発 行 の 額
実 質 財 源 不 足 額
(E)-(F)
(単位:千円)
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
23年度
23年度
2,800
0
22,150
0
12,000
0
0
2,800
0
22,150
0
12,000
0
0
0
2,800
0
22,150
0
12,000
0
12,233
14,282
23,596
2,600
12,000
0
0
59,606
60,962
63,205
63,612
53,949
44,110
44,960
71,839
75,244
86,801
66,212
65,949
44,110
44,960
69,039
75,244
64,651
66,212
53,949
44,110
44,960
68,457
74,564
63,528
66,089
53,378
44,110
44,960
582
680
1,123
123
571
0
0
69,039
75,244
64,651
66,212
53,949
44,110
44,960
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
-21-
別紙6
年度別収支計画 - 全体
収益的収支(病院事業合計表)
(単位:千円)
年 度
区 分
業
収
益 a
1. 医
金
収
入
(1) 料
収
入
院
収
益
外
来
収
益
の
他
(2) そ
う ち 他 会 計 負 担 金
業
外
収
益
2. 医
(1) 他 会 計 負 担 金
の
他
(2) そ
入 3. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 収 益
4. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 外 収 益
経
常
収
益 (A)
業
費
用 b
1. 医
員
給
与
費 c
支 (1) 職
料
費
(2) 材
費
(3) 経
減
価
償
却
費
(4)
の
他
(5) そ
業
外
費
用
2. 医
払
利
息
(1) 支
の
他
(2) そ
3. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 費 用
出 4. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 外 費 用
経
常
費
用 (B)
経 常 損 益 (A)-(B)
(C)
特 1. 特
別
利
益 (D)
別
特
別
損
失 (E)
損 2.
(F)
益 特 別 損 益 (D)-(E)
純
損
益
(C)+(F)
累
積
欠
損
金 (G)
流
動
資
産 (ア)
不
流
動
負
債 (イ)
翌
年
度
繰
越
財
源 (ウ)
良
当 年 度 許 可 債 で 未 借 入
(エ)
債 又 は 未 発 行 の 額
不
良
債
務
務 差引
(オ)
( イ )-{( ア )-( ウ )}
(A)
(B)
(オ)
不 良 債 務 比 率
a
a
医 業 収 支 比 率
b
c
職員給与費対医業収支 比率
a
地方財政法施行令第19条第1項
により算定した資金の不足額
経
常
資
金
病
収
不
床
支
足
比
比
利
率
率
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
1,095,442
1,084,651
1,166,161
1,191,895
1,195,469
1,192,367
1,192,606
1,036,020
1,026,259
1,090,619
1,116,121
1,119,460
1,116,121
1,116,121
421,956
411,000
423,728
441,213
442,420
441,213
441,213
614,064
615,259
666,891
674,908
677,040
674,908
674,908
59,422
58,392
75,542
75,774
76,009
76,246
76,485
25,300
25,300
41,820
41,820
41,820
41,820
41,820
69,915
77,235
78,184
81,705
80,856
79,979
79,025
62,628
72,485
73,515
77,117
76,349
75,553
74,680
7,287
4,750
4,669
4,588
4,507
4,426
4,345
873,533
881,581
922,999
921,959
922,663
919,700
916,517
4,238
2,720
2,393
2,350
2,350
2,350
2,350
2,043,128
2,046,187
2,169,737
2,197,910
2,201,338
2,194,396
2,190,498
1,087,350
1,088,294
1,161,122
1,186,084
1,189,052
1,182,124
1,200,075
472,133
492,826
580,367
595,625
603,001
610,576
626,263
340,093
341,885
350,611
352,632
353,709
352,632
352,632
180,556
174,744
151,376
150,985
150,368
150,603
151,521
90,718
76,709
76,318
83,892
79,024
65,363
66,709
3,850
2,130
2,450
2,950
2,950
2,950
2,950
65,216
61,167
58,968
57,693
53,525
51,319
49,198
33,995
32,228
30,107
28,738
26,683
24,531
22,376
31,221
28,939
28,861
28,955
26,842
26,788
26,822
779,362
800,244
804,925
815,679
800,076
805,888
810,328
31,694
30,637
28,970
27,854
26,512
25,396
24,295
1,963,622
1,980,342
2,053,985
2,087,310
2,069,165
2,064,728
2,083,896
79,506
65,845
115,752
110,599
132,174
129,668
106,602
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
79,506
65,845
115,752
110,599
132,174
129,668
106,602
0
0
0
0
0
0
0
778,752
781,500
830,000
855,000
880,000
905,000
930,000
163,047
153,000
154,000
159,000
157,000
157,000
165,000
△ 615,705
△ 628,500
△ 676,000
△ 696,000
△ 723,000
△ 748,000
△ 765,000
×100
104.0
103.3
105.6
105.3
106.4
106.3
105.1
×100
△ 56.2
△ 57.9
△ 58.0
△ 58.4
△ 60.5
△ 62.7
△ 64.1
×100
100.7
99.7
100.4
100.5
100.5
100.9
99.4
×100
43.1
45.4
49.8
50.0
50.4
51.2
52.5
(H)
(H)
×100
a
用
率
84.2
84.8
-22-
87.0
86.3
86.3
86.3
86.3
資本的収支(病院事業合計表)
年 度
区 分
業
債
1. 企
会
計
負
担
金
2. 他
会
計
補
助
金
3. 他
収 4. 国
(
県
)
補
助
金
介
護
サ
ー
ビ
ス
事
業
企
業
債
5.
6. 他 会 計 貸 付 償 還 金
7. そ
の
他
収
入
計
(a)
入 うち翌年度へ繰り越される
(b)
支 出 の 財 源 充 当 額
前年度許可債で当年度借入分
(c)
純計(a)-{(b)+(c)}
(A)
設
改
良
費
1. 建
企
業
債
償
還
金
2.
支
3. 介 護 サ ー ビ ス 事 業 建 設 改 良 費
4. 介護サービス事業企業債償還金
出 5. そ
の
他
支
出
計
(B)
差 引 不 足 額 (B)-(A)
(C)
損
益
勘
定
留
保
資
金
1.
補
て 2. 利 益 剰 余 金 処 分 額
ん 3. 繰
越
工
事
資
金
財 4. そ
の
他
源
計
(D)
補てん財源不足額 (C)-(D)
(E)
当 年 度 許 可 債 で 未 借 入
(F)
又 は 未 発 行 の 額
実 質 財 源 不 足 額
(E)-(F)
(単位:千円)
19年度
20年度
21年度
16,400
43,100
39,741
2,644
22年度
23年度
24年度
25年度
81,800
17,900
23,400
19,900
19,900
46,120
42,944
47,456
48,811
34,829
50,000
2,625
1,333
16,200
16,200
16,200
16,200
16,200
2,800
10,000
64,944
39,741
204,120
79,669
88,389
84,911
70,929
64,944
39,741
204,120
79,669
88,389
84,911
70,929
21,197
17,121
149,420
20,650
24,800
20,000
20,000
90,812
97,049
97,138
84,580
97,211
100,412
82,199
12,232
14,282
14,282
14,282
14,282
14,282
14,282
59,606
60,962
60,962
60,962
60,962
60,962
60,962
3,350
183,847
192,764
321,802
180,474
197,255
195,656
177,443
118,903
153,023
117,682
100,805
108,866
110,745
106,514
117,232
151,453
109,032
99,643
107,026
109,745
105,514
1,671
1,570
8,650
1,162
1,840
1,000
1,000
118,903
153,023
117,682
100,805
108,866
110,745
106,514
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
-23-
別紙7
目標達成に向けた具体的な取り組み
ア)収入確保対策
①外来予約の適正化
現状の時間予約制は、予約時間どおりの診療が非常に難しくなっている。診察人数や診療時間
の設定に至るまで抜本的な見直しが必要である。プロジェクトチームの設置を行い検討すべき
最重要課題である。
②有料予約制の実施
有料予約制は、一般受診と明らかに差別化した予定時刻に必ず受診できるという診療システム
として期待がもて、労働者や学生を中心に需要が見込まれると予想されることから導入検討を
進める。
③健康増進外来の常設化
現在火曜日夕方に行っている健康増進外来を常設化(通常の診察時間内でも行う)し生活習慣
病に対する医療の充実を図る。なお、人員配置などのコストに見合う実施方法の検討が必要と
なる。
④高機能医療機器の稼働率向上
当院の売りのひとつである高性能 CT、MRIの稼働率アップが必要であり、MSCT の64列
へのアップグレードを契機に、大腸3D-CTの実施を検討する。また、脳ドックなど健診へ
の利用も今後の検討課題である。
⑤未収金対策の強化
固定化した未収金の回収については、他の行政部門との連絡を密にし毎月徴収強化週間を設け
るなど定期的に督促を行う。現行の時間外受診時の予納金制度で外来の新規未収金は抑制され
ているが、高額な入院費の支払いが滞るケースがある。退院時精算の励行に努め新規未収金の
発生を抑制する。また口座振替サービスやカード決済システム(分割払い可)の利用案内や高
額療養費制度の利用など支払いに関する相談や情報提供を積極的に行う。
⑥医事業務の精度向上対策
保険請求事務の精度向上と業務の効率化を目的に医事部門の見直しを行う。適正な人員配置を
検討するとともに継続的な人材育成による精度改善を図っていく。
⑦在宅療養支援病院の施設基準の取得と在宅サービスの強化
在宅療養支援病院としての月2回の訪問と24時間体制を整備し、在宅機能の大幅な強化を行
う。
⑧10対1看護基準の取得
現在13対1の看護基準であるが、正味で16.5人必要なところ21人の配置になっている
ため4.5人多く、上位の10対1に最低限必要な21人と同じ人員である。15%余裕をみ
て2名を追加配置すると上位の10対1看護基準を取得できる状態である。人材の有効活用を
図って上位の看護基準を取得することによって、適正な収益を確保するものとする。
イ)経費削減抑制対策
①診療材料、薬品、委託料等の契約方法の見直しなど価格交渉の強化
取引形態や価格交渉の見直しを行い、より効率的且つ廉価な材料調達を目指す。また、業務委
託内容や委託先の見直しを行い、委託料の軽減を図る。
②適正な在庫管理による在庫金額の圧縮
診療材料の SPD 導入により、不良在庫や期限切れによる廃棄を抑制する。また、発注や在庫
管理に係る業務量の低減が見込める。また、SPD データを分析し効率的な材料使用に努める。
薬品に関しては、使用量に見合った発注など在庫管理を徹底するとともに、現在所有する不良
在庫の情報を医師に提供し使用を促す。
③各事業の物品と材料の標準化によるコスト削減
各施設共通で使用する消耗品やオムツ等の材料は、品目や購入先を統一することでスケールメ
リットを生かした交渉が可能となることから積極的に一元化を進める。
④施設の維持管理計画の作成による維持費の平準化
施設毎の改修計画を策定し計画的な修繕改修を行うことで、突発的な故障事故の回避、無駄な
-24-
修繕費の支出を抑制することで維持費の平準化を図る。改修計画は、設備業者等専門家の意見
を参考に策定し、随時見直しを行う。また、修繕引当金についても計画的に引き当てるものと
し緊急事態に備える。
ウ)事業規模の見直し
①診察室の増設
現在の外来の作りでは中央待合室に患者が集中してしまい混雑の原因となることから、受付か
ら会計までの導線を再検討しながら外来の再配置を検討する。なお健康増進外来の常設化を視
野に入れ診察スペースを増設(MRI 棟カルテ庫)する。
②病棟配置の見直しによる2~4 床の増床
県立千厩病院が 40 床のベッドを削減する計画となっている。基準病床数と既存病床数に大き
な乖離がある当医療圏では、ますます加速する高齢化社会の中で必要な入院医療を確保できな
ることが危惧される。そのような中、病棟の浴室が必要以上に面積を占有していて、特に一般
浴室の個室化が望まれていることから、この改修に合わせて増床を検討する。
エ)民間的手法の導入
①病院事業経営会議の設置
現在意思決定の最高会議は管理運営委員会となっているが、構成員が多く開催回数が少ないこ
となどから、経営方針の検討には不十分な会議となっている。そこで管理者を中心に少人数で
構成された経営戦略を協議する会議を新たに設け、迅速に対応する体制を整備する。
②組織体制の見直し
公営企業法全部適用のメリットを最大限に生かす必要がある。そのため横断的な組織体制の構
築、責任と権限の明確化を図り目標達成に向けた一体感のある組織作りを行う。
③院外処方の検討
医薬分業の推進が求められており、高齢者が増加する中での服薬管理の一元化、いわゆるかか
りつけ薬局が果たす役割が大きくなっている。また、医業費用に占める経費のうち人件費につ
いで大きな割合を占める薬品費の圧縮も課題であるため院外処方への完全移行を検討する。
オ)その他
①患者満足度調査を利用した経営改善
定期的に満足度調査を実施することにより、医療サービスや接遇に関する評価を行い総合的な
満足度の向上に努める。
②研修、研究環境の整備によるスタッフの資質向上
経営方針に沿った研修研究計画を作成することで、より研修目的を明確にした中で病院事業が
必要とする人材の育成を効果的に行う必要がある。なお、院内及び施設内研修を行う場合は基
本的にオープン参加とするなど病院事業全体として研修機会が増加するようにする。
③特定健診、特定保健指導の強化
特定健診及び特定保健指導の対応を強化し、生活習慣病予防に積極的に取り組むものとする。
④多様な勤務体系による医師の確保
医師の多様な勤務体系の要望に柔軟に対応できる体制を整備することで、過度な負担とならず
に仕事ができる環境づくりにより医師確保を図っていく。
⑤人事管理の適正化
即戦力となる有能な人材の独自採用は組織強化に直結することから、リクルート情報を積極的
に発信し人材確保に努める。
⑥広報活動や勉強会など情報発信機能の強化と住民参加機会の確保
ナイトスクールや各種の公開勉強会、研修医の報告会をとおして地域と病院が一体となった取
り組みが必要であり、この活動を継続強化する。
⑦病院を支える会(仮称)との連携
民間ボランティアである病院を支える会(仮称)との連携により地域が病院を支援する文化を
醸成していく。
-25-
資料2
経営形態の比較
地公法-一部適用
地方公共団体
地公法-全部適用
地方公共団体
地方行政独立法人
地方公共団体
指定管理者制度
地方公共団体が指定する法
人・団体
町長
事業管理者
法人(理事長)
指定管理者は、委託条件の
範囲内で責任を有する
事業管理者
法人
指定管理者は、委託条件の
範囲内で責任を有する
公務員
法人に身分移管(公務員型
と非公務員型がある)
退職し、改めて指定管理者
が採用
業務実績に基づく制度の構
築が可能
受託者が労働協約等に基づ
いて決定
条例に基づく
種類と基準を条例で規定
し、額・支給方法等は企業
の規程
条例に基づく
受託者が独自決定
なし
なし
公務員型は中期計画の範囲
内
非公務員型は独自決定
非公務員型に労働三権あり
労働団体結成可(協定締結
可)
労働組合の結成可(労働協
約締結可)
労働組合の結成可(労働協
約締結可)
民間に同じ
組合等
資産所有のほか維持管理、
整備も地方公共団体
資産所有のほか維持管理、
整備も地方公共団体
資産の所有と維持管理は法
人、整備は地方公共団体
維持管理のみ指定管理者
資産所有
起債・他の会計から長期借
入可能
起債・他の会計から長期借
入可能
起債・長期借入金不可
独自資金調達
資金調達
繰入金(財政措置あり)
繰入金(財政措置あり)
交付金(財政措置あり)
委託料(財政措置あり)
財務規定適用あり
予算単年度主義
財務規定適用あり
予算単年度主義
項目
開設者
経営責任
組織体制・職 町長
員採用等に係
る権限
公務員
職員の身分
条例に基づく
給与
職員定数
労働三権あり
争議権
一般会計負担
財務
メリット
デメリット
財務規定適用なし
契約、財務面で弾力的経営
可能
○ 行政施策を反映しやすい ○ 経営責任が明確
○ 自主、自立的な事業運
○ 企業債の発行が可能
○ 企業債の発行が可能
営、独自の意思決定
○ 機動性、迅速性の発揮
○ 経営状況や業務実績を反
○ 自律性が拡大
映させた給与体系の設
○ 職員の経営意識向上
定、中長期的な視点に
○ 業績に応じた給与体系の
立った職員の育成が可能
導入が可能
○ 予算単年度主義の概念が
○ 組織、定数を独自に定
ないため事業運営の機動
め、中長期的視点に立っ
性、弾力性が向上
た職員育成が可能
○ 経営責任が不明確
○ 経営状況に伴う給与減少 ○
○ 職員意識、危機感が欠如
があり得ることの職員不
しがち
安
○
○ 労務管理の負担増
○ 予算単年度主義の制約、 ○
契約行為に変わりがない
なし
○ 委託条件の範囲内で自主
的に運営可能
○ 委託条件の範囲内で組
織、定数、給与、勤務条
件等を自らの裁量で設定
可能
○ 指定管理者の病院経営に
関するスキルの活用によ
り効率的な経営が期待で
きる
非公務員型への移行の場 ○ 指定管理者と職員間で新
合は十分な調整が必要
たな雇用契約を締結する
長期借入金が一般会計の
必要がある
負担になる
○ 委託料の設定額の課題
不採算部門を行わせるこ ○ 不採算部門を行わせるこ
とが困難になり、その部
とが困難になり、その部
分は政策的支援が必要
分は政策的支援が必要
○ 定款の議会議決、中期目
標の設定、総務大臣の認
可等の移行準備期間を要
する
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