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T-スキャンⅢ - ニッタ株式会社
T-スキャンⅢ 咬合接触検査装置 ユーザーズマニュアル ii T- スキャンⅢユーザーズマニュアル はじめに このたびは、ニッタ咬合接触検査装置「T- スキャンⅢ」をお買いあげいただ き、誠にありがとうございます。 本書では、T- スキャンⅢの機能や操作方法について詳しく解説しています。 T-スキャンⅢをご使用になる前に本書をよく読み、内容を十分に理解してく ださい。また、お読みになった後も必要なときに参照できるように大切に保 管してください。 • 本書の内容は、仕様改良により予告なく変更する場合があります。 • 本書の内容を、弊社の許可なく複写、複製することをお断りします。 • 本書の内容についてご不明な点や誤りなど、お気づきのことがございまし たら巻末の弊社窓口までご連絡ください。 はじめに iii 安全のために T-スキャンⅢを安全に、また末永くお使いいただくために以下の注意事項を お守りください。 警告 以下の警告を無視して誤った取り扱いをすると、 人体に多大な損傷を負う可能性が想定されます。 • 本製品を使用する場合は、ご使用のコンピュータや周辺機器のメーカーが 指示している警告、注意表示を厳守してください。 • 本製品をご自分で修理・分解・改造しないでください。火災・人体への傷 害・故障の原因となります。 • 本製品をご使用中に、煙が出たり、変な臭いや音がしたら、すぐに使用を 中止してください。 注意 以下の注意を無視して誤った取り扱いをすると、人が傷害を負う 可能性または物的損害の発生が想定されます。 • コンピュータの電源がオンの状態で、ハードウェアの接続作業を行わない でください。 • 本製品を使用中にデータなどが消失した場合でも、データの保証は一切い たしかねます。故障に備えて定期的にバックアップをお取りください。 • 本製品は以下のような場所で使用・保管しないでください。故障の原因と なることがあります。 静電気の影響の強い場所 振動な衝撃が加わる場所 直射日光が当る場所 湿気やホコリが多い場所 温度差の激しい場所 熱を発生するものの近く 強い磁力電波が発生するものの近く 水気の多い場所 • 本製品のインターフェース機器(センサコネクタ)は精密な電子機器です。 落下させたり、衝撃が加わらないよう取り扱いください。 • 本製品は(ソフトウェアも含む)は、日本国内仕様です。本製品を日本国 外で使用された場合、弊社は一切責任を負いかねます。また、弊社は本製 品に関し、日本国外への技術サポート、およびアフターサービスを行って おりませんので、予めご了承ください。 iv T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ●センサシートについて センサシートは、フィルム上のシートに特殊インクと電極が薄膜形成された、 非常に繊細な部品です。センサシートの取り扱いについては以下の注意事項 をお守りください。 • センサシートを折り曲げたり、表面を鋭利なもので傷つけないでください。 断線や、不良セルが発生する原因になります。 • センサシートにしわができる状態で使用したり、保管しないでください。 断線やセンサ寿命を縮める原因になります。 • センサシートのコネクタ部を傷つけたり、汚したりしないでください。 コネクタ部は、センサコネクタ内部の電極と接触する部分です。接触不良 によって、計測結果に誤差が生じたり計測できない場合があります。 • センサシートをセンサコネクタに挿入するとき、無理に押し込まないでく ださい。センサシートのコネクタ部が破損する原因になります。取り外す ときも、引っかかりがある場合は無理に引き抜かないでください。 • センサシートを長時間(1時間以上)連続して通電状態にしないでください。 センサシートが劣化し、正確な測定結果が得られなくなります。 • 測定時以外は、センサシートに荷重をかけないでください。 センサシートが劣化し、正確な測定結果が得られなくなります。 はじめに v 各マニュアルの内容について T-スキャンⅢには以下の3つのマニュアルが付属しています。お使いの状況 や目的に合わせてご利用ください。 インストールマニュアル T- スキャンⅢシステムで使用するハード ウェアをコンピュータに接続する方法と、 ソフトウェアをハードディスクにインス トールする方法について解説しています。 T-スキャンⅢをご自分でセットアップされ る場合は、必ず最初にお読みください。 ユーザーズマニュアル(本書) T-スキャンⅢを使って測定するための準備 作業から、実際の測定手順、測定結果の分 析方法など、T-スキャンⅢが持つすべての 機能について詳しく解説しています。 クイックガイド T-スキャンⅢを使った基本的な測定手順だ けを抜粋した操作手順書です。セットアッ プが完了していれば、本書に従って操作を 進めることで、T-スキャンⅢの作業の流れ を理解できるように構成されています。 vi T- スキャンⅢユーザーズマニュアル マニュアルの表記について 本書では、以下の表記規則に従って記述しています。 表記 操作内容 [ファイル]メニュー メニュー名は[ ]で囲んで表記します。 [ファイル]-[開く] コマンド名は[ ]で囲んで表記し、そのコマンドが 含まれるメニュー名と「-」で結びます。 [OK]ボタン、[ファイ ダイアログボックスやツールバーのボタンは、[ ] ルを開く ...]ボタン で囲んで表記します。 <Esc> キー キーボードのキーは、< > で囲んで表記します。 マウスの使い方 マウス操作に関する用語について説明します。 クリック マウスの左ボタンを押して、すぐ離すことです。 右クリック マウスの右ボタンを押して、すぐ離すことです。 ダブルクリック マウスの左ボタンをすばやく2回クリックすることです。 ドラッグ マウスの左ボタンを押したまま画面上を移動し、目的の位 置でボタンを離すことです。 ポインタ 画面上でマウスの動きに応じて移動する矢印のことです。 はじめに vii オンラインヘルプの使い方 T-スキャンⅢには、機能や操作方法などを画面上で参照できるオンラインヘ ルプが用意されています。 [ヘルプ]ウインドウの[目次]タブ、または[キーワー ド]タブで、目的の項目や用語を探すことができます。また、ダイアログボッ クスから、設定に関するヘルプ画面を表示させることもできます。 [ヘルプ]ウインドウを表示する [ヘルプ]メニューから[目次]を選択すると、次のようなウインドウが表示され ます。 キーワードを入力し、目的 の項目を探します 機能別にまとめられた目次 から目的の項目を探します 目次から探すには: [目次]タブには、T-スキャンⅢの操作方法や機能を目的別にまとめた目次が 表示されています。参照したいタイトルをダブルクリックしていくと、ヘル プ画面が表示されます。 viii T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ヘルプ画面では、 [戻る]ボタンをクリックして、1つずつ前の解説画面に戻る ことができます。[目次]ボタン、[キーワード]ボタンをクリックすると、[ヘル プ]ウインドウに戻ります。 キーワードから探すには: [キーワード]タブをクリックすると、機能や操作方法をさらに細分化した キーワードのリストが表示されます。このリストから目的の項目を検索して、 解説画面を表示させることができます。 手順 1.[ヘルプ]ウインドウでは、キーワードが五十音順に配置されています。目 的の項目をすばやく探すには、項目の最初の何文字かを入力してくださ い。 リストがスクロールし、入力した文字を含むキーワードが反転表示に変 わります。 2.目的のキーワードがリストの中でハイライトした状態で、 [表示]ボタンを クリックします。 ヘルプ画面に切り替わり、目的のヘルプ情報が表示されます。 目 次 ix 目次 第1章 T- スキャンⅢについて ....................................................................... 1-1 T- スキャンⅢとは ...................................................................................................... 1-1 T- スキャンⅢの起動と終了 ....................................................................................... 1-3 T- スキャンⅢを起動する ............................................................................... 1-3 T- スキャンⅢを終了する ............................................................................... 1-6 T- スキャンⅢの画面構成 ........................................................................................... 1-7 ツールバーについて ....................................................................................... 1-8 ステータスバーについて ................................................................................ 1-9 コマンドの選択方法について ....................................................................... 1-11 第2章 T- スキャンⅢを使って測定する ......................................................... 2-1 リアルタイムウインドウを表示する ......................................................................... 2-1 測定を開始する .......................................................................................................... 2-3 ムービーデータを保存する ........................................................................................ 2-5 ウインドウを閉じる ................................................................................................... 2-6 第3章 レコーディングに関する機能 ............................................................. 3-1 リアルタイムウインドウを開く ................................................................................. 3-1 同じ対象者で開く ........................................................................................... 3-1 別の対象者で開く ........................................................................................... 3-1 スケールの調整 .......................................................................................................... 3-2 上限値と下限値の設定 .................................................................................... 3-2 感度の設定 ................................................................................................................. 3-3 自動感度調整機能を使う ................................................................................ 3-3 手動で設定する ............................................................................................... 3-4 CR モード .................................................................................................................. 3-4 CR モードでレコーディングする ................................................................... 3-4 ムービーデータの再生 ............................................................................................... 3-5 再生に関するツールバーの機能 ..................................................................... 3-5 ムービーにコメントを付ける .................................................................................... 3-6 コメントを入力する ....................................................................................... 3-7 クイックリストを使う .................................................................................... 3-7 フィールド編集 ............................................................................................... 3-9 x T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ムービーにフォトをリンクする ............................................................................... 3-10 フォトウインドウのツールバーとステータスバー ....................................... 3-11 フォトをリンクしたムービーの再生する ..................................................... 3-11 スマートドッキングの設定 ........................................................................... 3-11 リンクされたフォトのコピーする ................................................................ 3-12 フォトを印刷する ......................................................................................... 3-13 ムービーデータの保存/オートネーミング ............................................................. 3-14 レコーディングパラメータの設定 ........................................................................... 3-16 レコーディング時間を設定する ................................................................... 3-16 感度を設定する ............................................................................................. 3-17 フレームに関する設定 .................................................................................. 3-17 ノイズ除去レベルの設定 .............................................................................. 3-18 トリガ機能 .................................................................................................... 3-19 ターボモード ................................................................................................ 3-19 ユーザー設定 ........................................................................................................... 3-20 第4章 データを分析する ............................................................................... 4-1 データの表示方法を変える ........................................................................................ 4-1 2 次元 .............................................................................................................. 4-1 2 次元等圧線 ................................................................................................... 4-1 3 次元(柱状)................................................................................................. 4-2 咬合圧重心表示 ............................................................................................... 4-3 咬合圧重心の軌跡表示 .................................................................................... 4-4 MIP 表示 ......................................................................................................... 4-4 MAX 表示 ........................................................................................................ 4-5 デルタ表示 ...................................................................................................... 4-5 歯列弓の表示 .................................................................................................. 4-6 歯列弓の編集 .................................................................................................. 4-7 歯列弓モデルパラメータ .............................................................................. 4-10 ウインドウの表示方法を変える ............................................................................... 4-11 複数のデータを表示する .. ........................................................................... 4-11 ウインドウを並べ替える .............................................................................. 4-11 スマートドッキングの設定をする ................................................................ 4-12 表示を回転する ............................................................................................. 4-12 表示を反転する ............................................................................................. 4-13 拡大/縮小 .................................................................................................... 4-13 ラインの挿入 ........................................................................................................... 4-15 グラフ表示 ............................................................................................................... 4-17 グラフを作成する ......................................................................................... 4-17 グラフの見方 ................................................................................................ 4-19 目 次 xi 第5章 データベース機能 ............................................................................... 5-1 対象者リスト ............................................................................................................. 5-1 対象者リストを表示する ................................................................................ 5-1 対象者の記録 ............................................................................................................. 5-3 新しい対象者の記録を作成する ..................................................................... 5-3 既存の対象者の記録を表示する ..................................................................... 5-4 対象者のエクスポートとインポート .............................................................. 5-5 第6章 測定データの編集と印刷 .................................................................... 6-1 別のアプリケーションにコピーする ......................................................................... 6-1 クリップボードにコピーする ......................................................................... 6-1 測定データを印刷する ............................................................................................... 6-3 付 録 ............................................................................................................... 付 -1 トリガオプションを使って測定する ....................................................................... 付 -1 同期信号を生成する ................................................................................................. 付 -3 仕様 .......................................................................................................................... 付 -4 索 引 ................................................................................................................. I -1 xii T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 1- 1 第 1章 T- スキャンⅢについて T-スキャンⅢは、フィルム上のセンサシートを測定対象者の口に入れて咬ん でもらい、咬み合わせたときの圧力の分布と大きさをさまざまな方法で表示、 分析するシステムです。第1章では、T-スキャンⅢの圧力分布計測の原理と 機能概要について、また、システムの起動、終了方法について説明します。 T- スキャンⅢとは センサの構造 力検出点 行電極 列電極 T-スキャンⅢのセンサは厚さ約0.1mmのフィルム状シートで、加わる力の大 きさに応じて電気抵抗値が変化する特殊インキで薄膜が形成されています。 そして、薄膜の上下には行電極と列電極が一定の間隔でマトリクス状に配置 されており、これらの交点が個別の力検出点となっています。この個別の力 検出点をセンサセルと呼び、1枚のセンサシートに約1,500個のセンサセルを 持ちます。 1- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 対象者の口膣内に挿入したセンサを咬んでもらうと、圧力が加わっているセ ンサセルの電気抵抗値が変化します。このセンサセルごとの電気抵抗値を読 み取ることで、咬み合わせの圧力の分布と大きさを検出できるわけです。 圧力が加わると力検出点 の電気抵抗値が変化 データの変換 各センサセルの電気抵抗値は256段階のデジタル値に変換されて、コンピュー タに取り込まれます。また、各電極は最高 3.4µ sec. の間隔で電気抵抗値の変 化を読み取るため、圧力変化をリアルタイムに確認することができます。 データの表示と分析 T-スキャンⅢソフトウェアは、このデジタル値を圧力情報に変換し、視覚的 にわかりやすいスタイル(2-D、3-D など)でディスプレイに表示します。圧 力値の変化は順次コンピュータに取り込むため、時系列の変化をムービー ファイルとしてハードディスクに記録することも可能です。 さらに、圧力分布の変化をグラフ化したり、測定結果をコピーして他のアプ リケーションで利用することができるため、測定結果の分析を容易にし、再 利用の幅を広げることができます。 第1章 T-スキャンⅢ について 1- 3 T- スキャンⅢの起動と終了 T-スキャンⅢの起動と終了の手順について説明します。また、T-スキャンⅢ ソフトウェアを起動したときに表示される画面の構成について説明します。 T- スキャンⅢを起動する T-スキャンⅢを起動する前に、ハードウェアとソフトウェアのインストール が完了していることを確認してください。 参考 ハードウェアとソフトウェアのインストールについては、インストールマ ニュアルを参照してください。 センササポートとセンサシートの準備 手順 1 . 対象者の口の大きさに合わせて、使用するセンササポート (大または小) を選択します。 注意 対象者ごとに、新しいセンサと消毒済みのセンササポートを使用するよ うにしてください。センサシートは使い捨てです。 2 . センサコネクタの挿入部に、センササポートの図の矢印部が上を向いた 状態で挿入します。 矢印部 1- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 3 . センサコネクタのアタッチレバーを引き上げ、センサシートを「UP」と 記載されている面を上にして挿入します。センサシートは奥にあたるま で挿入してください。 注意 センサシートは無理に押し込まないでください。無理に押し込むとセンサ シートのコネクタ部を傷つける場合があります。奥まで挿入できないとき は、アタッチレバーが上まで引き上げられているか確認してください。 4 . アタッチレバーを元の状態に戻します。 第1章 T-スキャンⅢ について 1- 5 T- スキャンⅢソフトウェアの起動 手順 1.ケーブル類が正しく接続されていることを確認してください。 2.コンピュータの電源を ON にして、Windows を起動します。 3.[スタート]ボタンをクリックして表示されるメニューで、 [プログラム]に ポインタを合わせます。続いて、[T- スキャンⅢ]にポインタを移動し[TスキャンⅢ]を選択します。 T-スキャンⅢソフトウェアが起動し、次のような初期画面が表示されます。 1- 6 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル T- スキャンⅢを終了する T- スキャンⅢを終了するときは、以下の手順に従ってください。 手順 1.T- スキャンⅢのクローズボックス をクリックするか、[ファイル]-[終 了]コマンドを選択します。 2.Windows を終了し、コンピュータの電源を OFF にします。 3.センサコネクタのアタッチレバーを引き上げ、センサシートとセンササポー トを抜きます。 センサシートを抜いた後は、アタッチレバーを元の状態に戻してください。 注意 センサシートは無理に引き抜かないでください。無理に引き抜くとセン サシートのコネクタ部を傷つける場合があります。抜けにくいときは、 アタッチレバーが上まで引き上げられているか確認してください。 センサシートの取り扱いについて • センサシートは使い捨てです。再使用しないでください。 • 使用済みのセンササポートは、必ず消毒液または圧熱滅菌器で消毒してく ださい。 • センサコネクタは内部に電子部品が組み込まれていますので、消毒はしな いでください。故障の原因になります。もしも対象者の唾液等が内部に侵 入した場合は、測定作業を即時に中止し内部が完全に乾燥するまで(24時 間以上)作業を再開しないでください。 第1章 T-スキャンⅢ について 1- 7 T- スキャンⅢの画面構成 T- スキャンⅢソフトウェアを起動すると、次のような画面が表示されます。 メニュー ツールバー [対象者] ダイアログボックス ステータスバー メニュー T-スキャンⅢのコマンドは、機能別に1つのメニューにまとめられてい ます。コマンドを表示するにはメニューをクリックします。 ツールバー よく使うコマンドはツールボタンとしてツールバーに納められています。 メニューからコマンドを選択する代わりに、ツールボタンをクリックす るだけでコマンドを実行できます。 [対象者]ダイアログボックス T-スキャンⅢを起動すると最初に表示されるウインドウです。このダイ アログボックスで対象者のデータを入力したり、登録済み対象者のデー タを選択することができます。 ステータスバー ウインドウの中のアプリケーションに関する情報を表示する行です。ス テータスバーは、T-スキャンⅢのウインドウのほかに、リアルタイムウ インドウやムービーウインドウにも、それぞれのステータスバーがあり ます。 1- 8 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ツールバーについて ツールバーの表示/非表示を切り替えたり、ツールバーを別の場所に移動す ることができます。 ツールバーの表示/非表示を切り替える 手順 1.[表示]-[ツールバー]コマンドを選択します。 ツールバーが非表示になります。この状態で[表示]メニューを開くと、 [ツールバー]のコマンド名横のチェックマークが外れており、非表示が選 択されていることを示します。同じ操作を行うと、再度チェックマーク が入り、ツールバーが表示に切り替わります。 チェックマークが入っていると「表示」が選択さ れていることを示します 初期状態ではツールバーはメニューバーの下に固定されていますが、独 立したウインドウの形に変えて任意の位置に移動することができます。 また、固定ツールバーのままで、ウインドウの右端、左端、あるいはス テータスバーの下に移動することもできます。 独立したウインドウにするには: ツールバーのボタンのない部分をドラッグしてウインドウ内へ移動するか、 ツールバーのボタンのない部分をダブルクリックします。ツールバーが独立 したウインドウになります。また、独立したウインドウの4辺をドラッグし て任意の形状に変更できます。 ツールバーをウインドウの形に変えた場合 第1章 T-スキャンⅢ について 1- 9 固定ツールバーを移動するには: ツールバーのボタンのない部分をドラッグして、ウインドウの左端、右端、ス テータスバーの下のいずれかへ移動します。移動先で固定ツールバーになり ます。 固定ツールバーをステータスバーの下へ移動した場合 ステータスバーについて ステータスバーは、T- スキャンⅢウインドウの下部に表示されるメインス テータスバーのほかに、リアルタイムウインドウやムービーウインドウの下 部にも表示されます。それぞれの表示内容は次の通りです。 メインステータスバー メインステータスバーは左右2つのエリアに分割されています。左のエリア には、ポインタがツールバーやメニュー内のコマンド上に置かれているとき、 ポインタが示しているツールボタン、またはコマンドの機能を表示します。 ポインタがそれ以外の位置にあるときは「レディ」と表示しています。 右のエリアには、ポインタがリアルタイムウインドウ(またはムービーウイ ンドウ) 内に置かれているとき、ポインタが示すセルの位置情報 (行、列) と、 圧力値を表示します。 リアルタイムウインドウのステータスバー リアルタイムウインドウのステータスバーは、5つのエリアに分割されてい ます。左端のエリアはセンサの状態を表示し、センサがセンサコネクタに正 しく接続されているときは「センサ OK」 、センサが未接続のときは「センサ 未接続」と表示します。 左から2番目のエリアには、圧範囲を示すスケールの上下限の変更を知らせる マークが表示(点滅)されます。 左から4番目のエリアには、表示中のフレームの荷重のある面積を表示します。 右端のエリアには、表示中のフレームの荷重値を表示します。 1- 10 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ムービーウインドウのステータスバー ムービーウインドウのステータスバーも、5つのエリアに分割されています。 左端のエリアにはムービーデータのレコーディング時間に関する情報を 「 (開 始から表示フレームまでの経過時間)/(総レコーディング時間)」のように 表示します。 また、このエリアを右クリックすると下記のダイアログが表示 され、希望のデータ位置にジャンプすることができます。 左から 2 番目のエリアには、圧範囲を示すスケールの上下限の変更を知らせ るマークが表示(点滅)されます。 左から3番目のエリアは、ムービーに対して新しいウインドウ(3次元表示)の 開閉のボタンです。 左から4番目のエリアには、表示中のフレームの荷重のある面積を表示します。 右端のエリアには、表示中のフレームの荷重値を表示します。 ステータスバーの表示/非表示を切り替える 手順 1.複数のウインドウが表示されているときは、表示/非表示を切り替えた いウインドウをアクティブにします。 ウインドウの一部をクリックするとアクティブになります。アクティブ でないウインドウはタイトルバーがグレー表示になっています。 2.[表示]メニューから[ステータスバー]を選択します。 チェックマークが外れて、ステータスバーが非表示になります。同じ操 作を行うと、再度チェックマークが入り、ステータスバーが表示に切り 替わります。 第1章 T-スキャンⅢ について 1- 11 コマンドの選択方法について T- スキャンⅢのコマンドを選択するには、いくつかの方法があります。 メニューからコマンドを選択する メニューバーのメニューには、機能別にコマンドがまとめられています。メ ニューにポインタを合わせてクリックすると、コマンドの一覧が表示されます。 実行したいコマンドにポインタを合わせて(コマンド名が反転表示します)、 クリックしてください。選択したコマンドが実行されます。 ツールバーのボタンを使う ツールバーには、T-スキャンⅢでよく使うコマンドに対応したボタンが用意 されています。このボタンをクリックすると、対応したコマンドが実行され ます。 ボタンにポインタを合わせるとコマンド名が表示されます 1- 12 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ショートカットキーを使う コマンドの中には、ショートカットキーが割り当てられているものがありま す。ショートカットキーを使うと、メニューを開かなくてもコマンドを実行 できます。 ショートカットキー ショートカットキーは、メニューのコマンド名の右に表示されています。例 えば、<Ctrl>キーを押しながら<O>キーを押すと、 [ファイル]-[開く...]コマン ドを実行したのと同じ結果になります。 ショートカットメニューを使う ショートカットメニューとは、右クリックして表示されるメニューのことで す。T-スキャンⅢでは、リアルタイムウインドウ、ムービーウインドウ、グ ラフウインドウ内で右クリックしたときショートカットメニューが表示され ます。 ショートカットメニューには、それぞれのウインドウでよく使うコマンドが 登録されています。 ムービーウインドウのショートカットメニュー ヒント このマニュアルの手順説明では、コマンド実行方法としてメニューバーのメ ニューを使う方法と、ツールバーのボタンを使う方法を併記しています。操 作になれてきたら、ショートカットキーやショートカットメニューを使うほ うが操作を速く進めることができます。 第1章 T-スキャンⅢ について 1- 13 センサコネクタのボタンスイッチを使う センサコネクタのボタンスイッチには「リアルタイムウインドウを開く」と 「レコーディング」 のコマンドが割り当てられており、マウスやキーボードを 使わずに実行ができます。 レコーディング リアルタイムウインドウ 1- 14 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 2- 1 第 2章 T- スキャンⅢを使って測定する 本章では、T-スキャンⅢを使った咬合圧の測定の流れについて、順を追って 説明します。本章をお読みになると、T-スキャンⅢを使った圧力測定手順の 基本的な流れを理解できます。 T-スキャンⅢは、圧力測定や分析方法、保存に関する機能などについて、多 くの便利で有効な機能を備えています。個別の機能についての詳細は、第3 章以降を参照してください。 リアルタイムウインドウを表示する ここでは、新しい対象者の測定データをとる場合を例にとって説明します。 測定作業を開始する前に、T-スキャンⅢのソフトウェアとハードウェアのイ ンストールが完了していることを確認してください。また、センサシートと センササポートが、センサコネクタに正しく装着されていることを確認して ください。 参考 ソフトウェアとハードウェアのインストールについては、別冊のインストー ルマニュアルを参照してください。また、センサシートとセンササポートの 装着方法については、「センササポートとセンサシートの準備」 (P.1-3)を参 照してください。 手順 1 . T- スキャンⅢソフトウェアを起動します。 起動完了すると次の画面が表示されます。 対象者ダイアログボックス 2- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 2 . [新しい対象者で開く]ボタンをクリックしてください。 [対象者の記録 - 新しい対象者で開く]ダイアログボックスが表示されます。 3 . 各項目に対象者に関する情報を入力し、 [OK]ボタンをクリックしてくださ い。最低でも、「姓」と「名」の項目は設定する必要があります。 4 . ツールバーの[リアルタイムウインドウを開く]ボタンをクリックするか、 センサコネクタの[リアルタイムウインドウ]ボタンを押します。 次のウインドウが表示されます。 この画面をリアルタイムウインドウと呼びます。リアルタイムウインド ウでは、センサに加わる圧力をリアルタイムで、またさまざまなスタイ ルで表示することができます。 まず、この画面の左下に「センサOK」と表示されているか確認してくだ さい。 「センサ未接続」 と表示されている場合は、センサを一度取り外し、 接続し直してみてください。 ウインドウの上部にはツールバーが表示され、表示の変更や保存などが ウインドウごとに行うことができます。 第2章 T- スキャンⅢを使って測定する 2- 3 測定を開始する 手順 1 . センサを対象者の口の中に入れます。センササポート中央の矢印部分が、 上下の中切歯の間にくる位置まで挿入してください。また、センサコネ クタは、センサシートが水平な状態で保たれるように保持してください。 2 . センサコネクタの「レコーディング」ボタンスイッチを押してください。 ビープ音が鳴り(サウンド機能が装備されているコンピュータのみ) 、リ アルタイムウインドウのステータスバーに「レコーディング中 ... フレー ム0/300」と表示されれば、レコーディング準備が完了したことを示し ます。 3 . 対象者にセンサを通常の力で咬んでもらいます。咬合圧のレコーディン グは、対象者の最初の咬んだ圧力を引き金にして開始されます。レコー ディング中は、ステータスバーにレコーディング済みフレーム数が表示 されていきます。 2- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 4 . レコーディングが完了するとリアルタイムウインドウは閉じ、ムービー ウインドウとグラフウインドウが表示されます。ムービーウインドウは、 レコーディングしたムービーデータの内容を表示するもので、再生に よって何度でも繰り返してレコーディングしたデータの内容を確認でき ます。 ムービー ウインドウ 3次元ウインドウ グラフ拡大ウインドウ グラフ ウインドウ レコーディングが終了すると、同時に 3 次元ウインドウ、グラフウイン ドウ、グラフ拡大ウインドウが表示されます。グラフウインドウでは、歯 列を左右に分割し(左側が緑、右側が赤) 、それぞれの圧力変化をグラフ 表示で分析できます。 第2章 T- スキャンⅢを使って測定する 2- 5 ムービーデータを保存する 手順 1 . 続いて、レコーディングしたムービーデータを保存します。保存してお くと、後日測定内容を再確認したり、別の測定結果と並べて比較するこ ともできます。 ムービーデータを保存するには、 [ファイル]-[保存]コマンドを選択するか、 ツールバーの[保存]ボタンをクリックします。次のダイアログボックスが 表示されます。 2 . T- スキャンⅢには、[対象者の記録]ダイアログボックスで設定した「姓」 と「名」のデータを使って、自動でファイル名を作成する機能がありま す(オートネーミング機能)。また、対象者別に測定データを管理する データベース機能があり、上記のダイアログボックスで[はい]をクリック すると、対象者のフォルダが自動作成され、その中に保存されます。こ こでは、 [はい]をクリックして、レコーディングしたデータをデータベー スに追加してください。 ムービーデータをデータベースに保存しておくと、後で目的のデータに 容易にアクセスすることができます。 3 . このあと、T-スキャンⅢのさまざまな分析機能を使ってデータを分析し たり、計測結果を印刷することができます。 2- 6 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ウインドウを閉じる 開いているウインドウを閉じます。閉じ方には次の2つ方法があります。 • 各ウインドウの右上隅にある[×]ボタンを押します。 [すべて閉じる] • ツールバーの[すべて閉じる]ボタンをクリックします。 3- 1 第 3章 レコーディングに関する機能 リアルタイムウインドウを開く レコーディングを開始するには、新しいリアルタイムウインドウを開く必要 があります。リアルタイムウインドウを開くには次の方法があります。 同じ対象者で開く レコーディングが終了した後、再び同じ対象者のデータを取りたいときは、 次のいずれかの方法でリアルタイムウインドウを開くことができます。 • [ファイル]-[リアルタイムウインドウを開く]コマンドを選択する。 • ツールバーの[リアルタイムウインドウを開く]ボタンをクリックする。 • 該当対象者の[対象者の記録]ダイアログボックスで、 [新しいムービー]ボタ ンをクリックする。 • センサコネクタの[リアルタイムウインドウ]ボタンを押す。 別の対象者で開く 登録済みの別の対象者のレコーディングを開始するには、次の方法でリアル タイムウインドウを開いてください。 手順 [対象者リスト] 1 . [ファイル]-[対象者リスト]コマンドを選択するか、ツールボタンの[対象 者リスト]ボタンをクリックします。 [対象者]ダイアログボックスが表示されます。 2 . 対象者リストから目的の対象者を選択し、 [対象者のデータを開く]ボタン をクリックします。 [対象者の記録]ダイアログボックスが表示されます。 3 . [新しいムービー]ボタンをクリックします。 3- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 参考 [対象者]ダイアログボックスの詳細については、「対象者リストを表示する」 (P.5-1)を参照してください。 スケールの調整 対象者がセンサを咬んで圧力が加わると、リアルタイムウインドウの対応す るセルに圧力を示す色が現れます。 この圧力を示す色には青から赤の範囲の 13 色があり、圧力の相対的な大きさを示しています。 スケールは、この13のそれぞれの色がどのような圧力範囲を示しているかを 確認するものです。 上限値と下限値の設定 正確で分析しやすい測定データを得るためには、リアルタイムウインドウに 表示される色分布が適切な広がりを持っていることが大切です。例えば、色 分布が青に近い色ばかりで表示されていると、圧力値の変動を確認しにくく なります。スケールの上下限値を正しく設定すると、適切な色分布を持つ測 定結果を得ることができます。 スケールを調整するには: 手順 1.[設定]-[スケールの設定]コマンドを選択するか、ツールバーの[スケール] ボタンをクリックしてください。スケールが表示されます。 [スケール] 2.上限値または下限値の三角のマークを、目的の表示が得られる位置まで ドラッグしてください。 このマークを適切な表示が得られる 位置までドラッグします ヒント スケールを変更すると、リアルタイムまたはムービーウインドウのステータ スバーに次のようなマークが表示され、点滅します。 スケールが変更されると点滅 第3章 レコーディングに関する機能 3- 3 感度の設定 T-スキャンⅢは、対象者の咬む力に応じて感度調整する機能があります。た とえば、顎の運動機能に障害のある対象者の咬み合わせデータを測定する場 合などは、対象者の下顎を誘導してセンサに圧力を加えなければならないた めセンサに大きな力を加えることができません。このような場合に、感度設 定を高めに変更して測定を行います。 感度設定は、自動と手動で行うことができます。 自動感度調整機能を使う 目的の咬み合わせの条件で測定(レコーディング)を行い、この出力から対 象者に最適な感度を割り出して自動で調整します。 感度調整が行われた場合のみ、以下のようなダイアログボックスが表示され ます。 自動感度調節機能を無効にするには: 測定目的により自動感度調節が必要ない場合は、機能を OFF にすることが できます。 [ユーザー設定]−[感度]の[自動感度の調節]オプションをOFFにし ます。 自動感度調整機能の実行するタイミングを変更するには: 実行するタイミングを次の2つから選択できます。 [ユーザー設定]-[感度]より選択します。 • [新しい対象者のみ]:新しく対象者が作成され、その最初の測定(レコー ディング)時のみ実行 • [新しいレコーディングごと]:測定(レコーディング)ごとに実行 3- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 手動で設定する 測定の目的などにより手動で感度設定が必要な場合は、次の方法があります。 • リアルタイムウインドウ上で変更する • レコーディングパラメータで変更する リアルタイムウインドウ上で感度を変更するには: ウインドウの中央下部に感度調整の変更ボタンが表示されます。 中央に現在の感度、右側の矢印が高感度へ、左側の矢印が低感度への変更ボ タンです。 マウスにてこのボタンをクリックし、適切な感度に設定します。 レコーディングパラメータで変更するには: レコーディング設定ダイアログボックスから適当な感度を選択します。「レ コーディングパラメータの設定」(P.3-16)を参照してください。 ヒント 自動感度調整機能は有効にしてお使いになることをお勧めします。無効の状 態で測定をすると、不適切な感度が選択されて正しい測定結果が得られない 場合があります。 CR モード CRモードとは、中心位における早期接触 (CR =Centric Relations Prematurity) のデータを取るためのモードです。CRモードはこの現象を捕らえるために、 通常のモード (MIPモード) より高い感度に設定されており、またレコーディ ング時間も長い設定になっています。 CR モードでレコーディングする CRモードでレコーディングするには、 [設定]-[CRモードにセット]コマンドを選 [CR レコーディング モード] 択するか、ツールバーの[CR レコーディングモード]ボタンをクリックします。 CRモードでのレコーディングを実行すると、CRモードに設定されているレ コーディング時間と感度が選択されます。CR モードを通常のモード(MIP モード)に戻すには、同じコマンドを選択してください。 ヒント CRモードでのレコーディング時間と感度を任意の設定に変更できます。変更 方法に付いては、「レコーディングパラメータの設定」 (P.3-16)を参照して ください。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 5 ムービーデータの再生 レコーディングが終了すれば、記録されたムービーデータをいろいろな方法 で再生したり、一時停止させてデータを確認することができます。 再生に関するツールバーの機能 ツールバーの以下のボタンを使って、ムービーデータを再生したり、1フ レームずつコマ送りして確認することができます。複数のムービーウインド ウを開いている場合は、ウインドウのアクティブ/非アクティブに関わらず、 すべてのムービーウインドウで以下のコマンドが実行されます。 また、<Ctrl>キーを押した状態で、以下の再生コマンドを選択すると、アク ティブウインドウにのみ実行されます。 [再生] ムービーデータを、現在表示されているフレームから再生します。 [逆再生] ムービーデータを、現在表示されているフレームから逆再生します。 [停止] 再生、または逆再生中のムービーデータを停止します。 [10 ミリ秒進む] 現在表示されているフレームから再生する方向に約 10 ミリ秒進みます。 [10 ミリ秒戻る] 現在表示されているフレームから再生する方向に対して約 10 ミリ秒もどります。 [次のフレーム] 現在表示されているフレームの1つ次のフレームを表示します。 [前のフレーム] 現在表示されているフレームの1つ前のフレームを表示します。 [最後のフレーム] 最終フレームを表示します。 [最初のフレーム] 先頭のフレームを表示します。 [再生速度] 再生速度を最低速、低速、中速、高速、最高速の5段階から選択できます。ボ タンを押して表示されるメニューから、希望する速度を選択してください。 連続再生するには: <Shift>キーを押しながら再生コマンド(再生、逆再生、リモートレコーディ ングボタンの巻き戻し再生)を実行すると、最終フレーム(先頭フレーム)に 達した後も、再び先頭フレーム(最終フレーム)に戻って再生コマンドを繰 り返します。 3- 6 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 再生を一時停止するには: ムービーデータ再生中(または逆再生中)に、ムービーウインドウのフレー ム表示エリアをクリックすると、ムービーデータが一時停止します。一時停 止中は、フレーム表示エリアが浮き出て、一時停止中であることを示します。 再度同じエリアをクリックすると、再生(または逆再生)を継続します。 ヒント 一時停止中に、再生に関するコマンドを実行しても、一時停止しているウイ ンドウには適用されません(他のウインドウには適用されます)。 ムービーにコメントを付ける ムービーデータにコメントを付けて保存することができます。コメントには、 医者や検査者の名前、治療法など、さまざまな種類の情報を書き留めておく ことができます。 フィールド欄 コメント欄 [コメント]ダイアログボックスには、フィールド欄(フィールド名と入力 ボックス)とコメント欄があります。コメント欄には、自由に文章を入力す ることができます。フィールド欄は、新しいフィールド名と入力ボックスを 作成すれば、ムービーデータごとにデータを入力することができます。上記 は、「検査者」というフィールド欄を作成した例です。 ヒント フィールド欄の上部には、 [対象者の記録]ダイアログボックスで設定した内容 が表示されています。これらの内容はこのダイアログボックスで変更するこ とはできません。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 7 コメントを入力する [コメント] 手順 1 . [編集]-[コメント]コマンドを選択するか、ツールバーの[コメント]ボタン をクリックします。 [コメント]ダイアログボックスが表示されます。 2 . フィールド欄とコメント欄に、記録したムービーデータに関する情報を入力 してください。フィールド欄は、新しいフィールドが作成されている場合の み表示されます。デフォルトではフィールドは作成されていません。 [全文削除]を選択すると、入力した内容がすべて消去されます。 3 . [OK]ボタンをクリックすると、コメントの内容が記憶されます。 ヒント コメントは、ムービーデータを保存したときに初めて、ムービーファイル内 に保存されます。したがって、ムービーデータを保存した後でコメントを変 更した場合は、再度ムービーデータの保存を行ってください。 クイックリストを使う 頻繁に使用する語句などをクイックリストに登録しておき、コメント作成時 にキー入力無しで追加することができます。 クイックリストに登録するためには: 手順 1.ツールバーの「コメント」アイコンか、「編集」-「コメント」を選択し、 コメントダイアログボックスを開きます。 2 .「クイックリストの編集」 ボタンを押します。クイックリストの編集ダイ アログボックスが開きます。 3 . 右上の入力欄に登録したい語句等を入力します。 3- 8 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 4 「登録」 . ボタンを押します。左側のリストボックスで登録が確認できます。 登録した語句を修正するためには: 手順 1. 「コメント」ダイアログボックスから「クイックリストの編集」を押し ます。 2 . 左側のリストボックスから、修正したい項目を選択します。 3 . 右上の入力欄で修正し、「変更登録」ボタンを押します。 注意 このとき「登録」を押すと、追加登録されます。 登録した語句を削除するには: 手順 1. 「コメント」ダイアログボックスから「クイックリストの編集」を押し ます。 2 . 左側のリストボックスから、削除したい項目を選択します。 3 .「削除」ボタンを押します。 クイックリストを使うには: クイックリストの登録をしておく必要があります。 手順 1. 「コメント」 ダイアログボックスの左下のリストボックスから、追加した いコメントをダブルクリックしてください。 2 . 右側のコメント欄に語句が追加されます。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 9 フィールド編集 [コメント]ダイアログボックスにフィールド欄(フィールド名と入力ボック ス)を作ったり、好みの順序に入れ替えることができます。 フィールド編集は、リアルタイムウインドウがアクティブな状態のときのみ 実行できます。ムービーウインドウがアクティブな状態でフィールド編集を することはできません。 新しいフィールド名を追加するには: 手順 1.[編集]-[コメント...]コマンドを選択してください。 [コメント]ダイアログ ボックスが表示されます。 2.[フィールド]ボタンをクリックします。 [コメントフィールドの変更]ダイ アログボックスが表示されます。 3.[追加]ボタンをクリックしてください。 4.フィールド名のボックスに新しいフィールド名を入力してください。 フィールドリストに新しい項目が追加されます。 ヒント フィールドは最大で 12 個作成することができます。 フィールドを削除するには: 手順 1.[コメントフィールドの変更]ダイアログボックスで、削除したいフィール ド名を選択し、 [削除]ボタンをクリックしてください。 [全て削除]ボタンを クリックすると、リスト内のすべてのフィールド名が削除されます。 フィールド名を入れ替えるには: 移動したいフィールドを選択し、[上に移動]、または[下に移動]ボタンをク リックしてください。 3- 10 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ムービーにフォトをリンクする レコーディングしたムービーに写真などの画像ファイル(フォト)を関連付 け(リンク)することができます。 ムービーのフレーム単位で、複数のフォトがリンクでき、データの強調、測 定ステップの確認、コメントとして使うことで、データ解析を支援します。 フォトは、1フレームに付き一枚のフォトのリンクができ、1フレームに対し て複数のフォトをリンクすることはできません。 対応するフォトのフォーマットは、*.bmp, *jpg, *,gif, *.tif, *.pcx, *tga です。 ヒント この機能は、本システムで開くことができるムービーにのみ有効です。 ムービーがない場合は、アイコンは無効になります。 ムービーフレームにフォトをリンクするには: 手順 1.フォトをリンクしたいムービーファイルを開きます。 2.フォトをリンクしたいフレームを表示させます。特に指定されない場合 は、自動的に第一フレームにリンクします。 [フォト(リンク)を開く] 3.[ファイル]-[フォト(リンク)を開く]コマンドを選択するか、ツールバーの [フォト(リンク)を開く]ボタンをクリックします。 4.[開く]ダイアログボックスで、フォトファイルを選択し、 [開く]ボタンを 押します。 5.フォトファイルが開き、次のようにムービーウインドウの右側に表示さ れます。 サンプルデータ 第3章 レコーディングに関する機能 3- 11 フォトウインドウのツールバーとステータスバー ツールバー ボタン フォトの選択 機能 このムービーにリンクされたフォトのリストを表示 し、選択すると、ムービーのリンクしているフレーム にジャンプします。 フォトの追加 現在のフレームにフォトを追加します。 フォトの削除 表示されているフォトのリンクを削除します。 フォトのコピー フォトをWindowsのクリップボードにコピーします。 WindowsのExcelやWordなどの画像ファイルを扱え る他のアプリケーションプログラムへ、貼り付けがで きます。 サイズの選択 表示サイズの変更ができます。オリジナルのフォトサ イズに対して、「25%」 「33%」 「50%」 「75%」 「100 %」と「ウインドウに合せる」があります。 ステータスバー ステータスバーの左側から[リンクしているフレーム番号]、[表示サイズ]、 [フォトファイル名]が表示されます。 フォトをリンクしたムービーの再生する 再生をしている間、あるフレームにリンクされたフォトは、次のリンクのあ るフレームになるまで表示されます。例えば、フォト 1 が第一フレームに、 フォト 2 が第十フレームにリンクされているデータで最初から再生された場 合、第一フレームのフォト1は、ムービーが第十フレームに達するまで表示 されています。また、フォト2は、その他のフォトがリンクされているフレー ムに達するまで表示されます。 スマートドッキングの設定 初期設定で、フォトウインドウは、自動でムービーウインドウの右側に表示 されます。 (これをスマートドッキングと呼びます) ムービーウインドウのタ イトルバーをドラッグして移動させると、フォトウインドウも追随して移動 します。 3- 12 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 反対に、フォトウインドウは、独立して動かすことができます。これにより、 表示させるウインドウの位置を変えることができます。 また、フォトウインドウでスマートドッキングを保ったままムービーウイン ドウの右側から左側、および上下の位置に変えることができます。フォトウ インドウのタイトルバーをドラッグし、ムービーウインドウの左辺、上、下 辺に移動させてください。 スマートドッキングを解除するには: ムービーウインドウとフォトウインドウの位置を自由に設定したい場合は、 スマートドッキングを解除します。解除するには、フォトウインドウ内で右 クリックし、表示されたメニューで[スマートドッキングを無効にする]を選 択します。再び、スマートドッキングをするときは、同様の操作で、 [スマー トドッキングを有効にする]を選択します。 リンクされたフォトのコピーする ウインドウ内で右クリックで表示されるメニューから[フォトのコピー]で、 フォトをWindowsのクリップボードにコピーすることができます。これによ り、Windows の Excel や Word などの画像ファイルを扱える他のアプリケー ションプログラムへ、貼り付けができます。 このコピーでは、特に指定しなければ、オリジナルの画像サイズでコピーさ れます。もし、本ソフトウェア上において表示したサイズでコピーしたい場 合は、フォトウインドウ内で右クリックし、表示されたメニューから[フォト をコピー(現ビューサイズ)]を選択します。 ヒント リンクされているフォトファイルが削除された状態で、ムービーを開く とフォトウインドウは次のような表示になります。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 13 フォトを印刷する フォトのみを印刷するには、フォトウインドウをアクティブにして、 [ファイ ル]-[印刷]コマンドを実行してください。印刷結果には、本ソフトウェアの バージョンと、リンクされたムービーのフレーム番号、ファイル名(保存場 所を含む)が印刷されます。 ムービーとフォトを同時に印刷するには、まず印刷したいムービーウインド ウをアクティブにします。 [ファイル]-[印刷設定]で開いた印刷設定ダイアログ ボックスを開き、 [内容]欄の[フォト]をチェックします。 [OK]で印刷設定ダイ アログボックスを終了した後、 [ファイル]-[印刷]コマンドを実行してください。 3- 14 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ムービーデータの保存/オートネーミング T- スキャンⅢにはレコーディング終了後、対象者の記録で設定した「姓」と 「名」 のデータを使って、レコーディングデータに自動でファイル名を付ける 機能があります。 ファイル名は、「姓」の入力データ、「名」の入力データ、2桁の数値(対象者 のレコーディングデータの通し番号)の順に並べた文字となります。 例えば、姓が 「鈴木」 、名が 「太郎」 という対象者で今回のレコーディングデー タが 3 つめのデータの場合、ファイル名は「鈴木太郎 03.fsx」となります。 また、自動設定されたファイル名以外の名称で保存することもできます。 自動設定されたファイル名で保存するには 手順 1 . 保存したいムービーウインドウをアクティブにします。 2 . 自動設定されたファイル名で保存する場合は、 [ファイル]-[保存]コマンド [保存] を選択するか、ツールバーの[保存]ボタンをクリックします。 [データベースにムービーを追加する]ダイアログボックスが表示されます。 3 .「検査項目」 のボックスで、検査する内容を直接入力するか、右の▼マー クをクリックしてメニューから希望する項目を選択してください。 この項目を設定しておくとムービーデータの一部として記憶され、後で データベースの検索機能を使って容易に目的のファイルを探し出せるよ うになります。 ヒント [コメントの変更]ボタンをクリックすると、 [コメント]ダイアログボックスが表 示され、コメントの内容を追加、変更することもできます。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 15 4 . [はい]ボタンをクリックします。ムービーデータがデータベースに追加 されます。 [いいえ]ボタンをクリックすると、同じ場所(database/movies/ 対象者 名フォルダ)に保存されますが、データベースには追加されないため、 [対象者の記録]ダイアログのリストには表示されません。 ヒント 後で、データベースに追加しなかったファイルを開こうとすると、次のよう なダイアログボックスが表示されます。 このダイアログボックスで[はい]ボタンをクリックすると、データベースに追 加されます。 別のファイル名で保存するには 手順 1 . [ファイル]-[名前を付けて保存 ...]コマンドを選択します。 [名前を付けて保存]ダイアログボックスが表示されます。 2 . ファイル名と保存先を指定し、[保存]ボタンをクリックします。 [データベースにムービーを追加する]ダイアログボックスが表示されます。 3 . [はい]ボタンをクリックします。ムービーデータがデータベースに追加さ れます。 [いいえ]ボタンをクリックすると、データベースには追加されないため、 [対象者の記録]ダイアログのリストには表示されません。 [ はい] ボタンをクリックした場合でも、保存先を本来の保存場所 (database/movies/対象者名フォルダ)に指定しなかった場合、次のダイ アログボックスが表示されます。 [OK]ボタンをクリックするとデータベースのリストには加えられますが、 データベース機能がこのファイルを見つけられなくなる場合があります。 データベースに加える場合は、規定の保存場所(database/movies/ 対象 者名フォルダ)を指定するようにしてください。 3- 16 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル レコーディングパラメータの設定 T-スキャンⅢは、咬合圧測定の標準的な状況を想定して、各種パラメータが 設定されています。ただし、特殊な測定が必要な場合やさらに高度な測定を 行いたい場合、レコーディングパラメータを変更してください。 [レコーディング設定]ダイアログボックスでは、レコーディング時間、フ レーム数やフレーム間隔に関する設定、感度の手動調整などを行うことがで きます。レコーディング時間と感度の調整は、MIP モードと CR モードのそ れぞれについて設定できます。 MIPモードとは、咬頭嵌合位における接触を、CRモードは、中心位における 早期接触のデータを取るための設定です。 参考 CR モードについては、「CR モード」(P.3-4)を参照してください。 [レコーディング設定]ダイアログボックスを開くには リアルタイムウインドウを開いている状態で、[設定]-[レコーディングパラ メータ]コマンドを選択します。 レコーディング時間を設定する MIPモード、CRモード個別にレコーディング時間を設定できます。標準では MIPモードが10秒、CRモードが12秒に設定されています。変更する場合は、 それぞれのボックスに直接数値を入力してください。 ヒント レコーディング時間を変更すると、レコーディングフレーム数も変更されます。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 17 感度を設定する MIP モード、CR モード個別に手動で感度の設定ができます。 手順 1 . 感度を手動で設定する場合は、 [MIP(CR)感度]ボタンを押します。次のダ イアログボックスが表示されます。 2 . 希望する感度を選択して、[OK]ボタンをクリックしてください。 フレームに関する設定 レコーディングデータは、複数の連続するフレーム(静止画)で構成されて います。一つのレコーディングデータに記録するフレーム数や 1秒あたりに 記録するフレーム数を変更できます。 手順 1 . [レコーディング設定]ダイアログボックスで、 [アドバンスド]ボタンをク リックします。 [MIPモード-レコーディングパラメータ]ダイアログボックスが表示され ます。 2 . 以下の項目について、必要な設定をしてください。 項目 総フレーム数 内容 1つのレコーディングデータに記録できるフレーム数 を設定します。( )内に設定可能なフレーム数の範 囲が表示されます。この値を変更するとレコーディン グ時間も変更されます。 3- 18 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル フレーム間隔 フレーム間のインターバル時間を設定します。ここで 設定する時間ごとにフレームを記録します。この値を 変更すると「フレーム数/秒」の値が変更されます。 フレーム数/秒 1秒間に記録するフレーム数を設定します。この値を 変更すると「フレーム間隔」の値が変更されます。両 者の関係は次の式で表されます。 (フレーム数/秒)×(フレーム間隔)= 1 ヒント 各パラメータの関係は次の式で表されます。 (レコーディング時間)×(フレーム数/秒)+ 1 =(総フレーム数) 3 . [OK]ボタンをクリックします。 ノイズ除去レベルの設定 センサにしわが寄ったりすると、圧力がかかっていないのにリアルタイムウ インドウに荷重表示 (ノイズ) が現れることがあります。このような場合、適 切なノイズ閾値を設定するとノイズを除去できます。 手順 1 . [レコーディング設定]ダイアログボックスで、 [アドバンスド]ボタンをク リックします。 [MIPモード-レコーディングパラメータ]ダイアログボックスが表示され ます。 2 .「ノイズ閾値」のボックスに、3-255 の範囲でノイズを除去できる閾値を 設定します。 ここで設定する閾値未満の値がセンサから出力されても、T-スキャンⅢ はその値をゼロとします。 3 . [OK]ボタンをクリックします。 ヒント • 閾値を大きく設定しすぎると、正常な荷重値までゼロとみなされてしま います。何度かノイズ閾値の設定を繰り返して、ノイズだけが除去され る適切な値を見つけてください。 • スケールの下限値設定を上げることで、リアルタイムウインドウ上のノ イズを消すこともできます。ただし、この方法はウインドウ上に表示さ れていないだけで、ムービーファイルとして記録したような場合は、荷 重値としてデータに記録されています。 第3章 レコーディングに関する機能 3- 19 トリガ機能 トリガ機能を有効にすると、レコーディングの開始操作をした後、対象者が 咬むことによって加わった最初の圧力が引き金となって、レコーディングを 開始します。 トリガ機能を無効にすると、レコーディングの開始操作を行った時点で、レ コーディングを開始します。 手順 1 . [レコーディング設定]ダイアログボックスで、 [アドバンスド]ボタンをク リックします。 [MIPモード-レコーディングパラメータ]ダイアログボックスが表示され ます。 2 .「トリガを有効にする」オプションをONにすると、トリガ機能が有効に なります。初期設定では有効に設定されています。無効にする場合は、 チェックを外してください。 3 . [OK]ボタンをクリックします。 ターボモード ターボモードを使うと、より多い1秒当りのフレーム数(最大500フレーム)で 測定ができます。高速な用途などでお使いいただけます。 注意 この機能の1秒当りのフレーム数は、データ量により変動します。このた め最大は理論値で、実際の測定おいて最大値を保証するものではありませ ん。一般的な咬合測定のデータでは、300 フレーム / 秒程度となります。 手順 1. [レコーディング設定]ダイアログボックスで、[アドバンスド]ボタン をクリックします。[MIP(CR)モード - レコーディングパラメータ]ダイ アログボックスが表示されます。 2.[ターボモード]オプションを ON にし、「総フレーム数」を設定します。 3- 20 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 3.[OK] ボタンをクリックします。 ヒント ツールバーの[ターボモード]ボタンをクリックすることでも、実行することが できます。レコーディング時間の変更する場合は、 [レコーディングパラメー [ターボモード] タ]ダイアログボックスの「総フレーム数」の値を変更してください。 ユーザー設定 [ユーザー設定]ダイアログボックスでは、レコーディング終了後に表示する ムービーウインドウやグラフウインドウの表示方法を好みの状態に設定した り、その他の設定内容をカスタマイズできます。 手順 1 . [設定]-[ユーザー設定]コマンドを選択します。 2 . 以下の項目の中で、必要な項目について設定してください。 項目 無負荷フレームの削除 内容 「ムービーの最初から」 :レコーディングを開始してから、実際に圧力が かけれるまでの間の無負荷フレームをデータから削除します。 「ムービーの最後から」 :レコーディング途中で負荷がなくなった場合に (レコーディングが終了するまで)、この無負荷フレームを削除します。 咬合圧重心 しきい値 最大荷重に対してここで設定する割合以上の荷重を持つセ ルを、咬合圧重心表示を計算するための対象セルとします。 目標の位置 咬合圧重心ターゲットの位置を、センサの上端からの距離 (mm)とセンサの左からの距離で指定します。 第3章 レコーディングに関する機能 ステータスバー 3- 21 ムービーウインドウのステータスバーに表示する情報を以下の内容から 選択します。 フレーム数 表示中のフレームを、 (フレーム数)/(全フレーム)の形式で表 示します。 時間(秒) 表示中のフレームを、 (レコーディング開始からの経過時間)/ (レコーディングデータの合計時間)の形式で表示します。 日 / 時間 検査項目 2次元表示 レコーディングした日時の形式で表示します。 検査項目の表示位置を指定します。 「タイトルにて」 ウインドウのタイトルバーに項目名を表示します。 「ビューにて」 ウインドウの右上隅に項目名を表示します。 リアルタイムウインドウを開いたときの 2 次元表示のモードを指定しま す。「2 次元」または「2 次元等圧線」から選択します。 グラフ 総荷重の表示 グラフウインドウに総荷重の変化を示すライン(灰色)と、 最大荷重の%(グラフ右)を表示します。 A-B 増加量 / 差の表示 グラフウインドウにA,Bと記された破線とA-B間 の時間差、また時間値を表示します。 C-D 増加量 / 差の表示 グラフウインドウにC,Dと記された破線とC-D間 の時間差、また時間値を表示します。 歯式の設定 歯列弓における歯式の表示ができます。また、歯式の方式や表示位置に ついて設定します。「歯式表示を無効にする」を OFF にすると表示を消 せます。歯式の方式として、「ISO」 「Universal」 「UK」が選択できます。 表示位置は、歯列弓に対して「外側」と「内側」の指定ができます。 歯列弓モデル 歯列弓モデルに関する設定をします。 「自動で歯列弓モデルを表示」をONにすると、新しいリアルタイムウイ ンドウを開いた際に、自動で歯列弓モデルを表示します。 「歯列弓モデルでアウトラインを表示」をONにすると、平均的な歯の並 びを示すライン(黄色)を表示します。 「アンテリア / ポステリア分割のデフォルト位置の設定」では、アンテリ ア / ポステリア分割機能の分割位置のデフォルトを設定します。 感度 自動感動調節の実行の有無とその条件を設定します。 「自動感度の調節」 実行の有無を設定します。 「新しい対象者のみ」 新しい対象者を作成したとき 1 度だけ実行します。 「新しいレコーディングごと」レコーディングを実行するごとに実行されます。 ツールバー ツールバーに表示する機能ボタンの有無を設定します。 3- 22 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル MIP と MAX MIP、MAX 機能についての設定をします。 「自動MIPフレーム」では、レコーディング終了時やムービーを開いたと きに、MIP フレームに自動で移動し、表示します。 「MAX」グループでは、算出対象フレームの設定をします。 「1からMIPまで」は、レコーディングデータの最初からMIPフレームま でを対象とします。「ムービー全体」は、ムービー全体を対象とします。 ヒント [デフォルト]ボタンをクリックすると、すべての設定内容を初期状態に戻します。 3 . [OK]ボタンをクリックします。 4- 1 第 4章 データを分析する データの表示方法を変える 測定データをさまざまなスタイルで表示することができます。 2 次元 センサ上の圧力分布を平面的(2次元)に表示します。荷重がかかっているセ ンサセルは、青 - 赤の 13 段階の色で表示されます。 2 次元で表示するには: [2 次元] [表示]-[2次元]コマンドを選択するか、ツールバーの[2次元]ボタンをクリッ クします。 2 次元等圧線 2次元表示のようにセル単位で色分け表示するのではなく、同じ圧力分布を持 つセルどうしを結び、等圧線のように色分け表示します。2 次元等圧線表示 は、圧力分布の境界を識別しやすくします。 2次元等圧線がデフォルトの表示 です。 2 次元等圧線で表示するには: [2 次元等圧線] [表示]-[2次元等圧線]コマンドを選択するか、ツールバーの[2次元等圧線]ボ タンをクリックします。 2 次元表示 2 次元等圧線表示 4- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 3 次元(柱状) 圧力分布を 3 次元の立体表示にします。各セルにかかる圧力値を色別に立体 表示するため、柱の色と高さで他のセルとの圧力値の違いを容易に判別する ことができます。 3 次元(柱状)で表示するには: [3 次元(柱状)] [表示]-[3 次元(柱状) ]コマンドを選択するか、ツールバーの[3 次元(柱状) ] ボタンをクリックします。 第4章 データを分析する 4- 3 咬合圧重心表示 咬合圧重心表示とは、センサシートにかかった荷重の分布と大きさを分析し、 その重心位置を表示するものです。 咬合圧重心は、ウインドウ上でツールバーの[咬合圧重心]ボタンと同じマー クで表示されます。また、咬合圧重心を示すマークの周りにあるドーナツ状 のマークは、咬合圧重心があるべき理想的な位置を表しています。 咬合圧重心表示は、表示モードで 2 次元表示、または 2 次元等圧線表示が選 択されているときのみ有効です。 咬合圧重心を表示するには: [表示]-[咬合圧重心表示]コマンドを選択するか、ツールバーの[咬合圧重心表 [咬合圧重心表示] 示]ボタンをクリックします。咬合圧重心表示をやめるには、同じコマンドを 選択するか、[咬合圧重心表示]ボタンをクリックしてください。 参考 咬合圧重心の目標位置は任意の位置に変更することができます。 「ユーザー設 定」(P.3-21)を参照してください。 4- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 咬合圧重心の軌跡表示 咬合圧重心の軌跡表示とは、各フレームごとの咬合圧重心の移動軌跡を表示 するものです。この機能を有効にしてムービーを再生するか、1フレームず つコマ送りすると、咬合圧重心の移動軌跡を赤で縁取りされた白いラインで 表示します。 ヒント 咬合圧重心の軌跡表示は、ムービーウインドウでのみ使用できます。リアル タイムウインドウでは使えません。 咬合圧重心の軌跡を表示するには: [表示]-[咬合圧重心の軌跡]コマンドを選択するか、ツールバーの[咬合圧重心 [咬合圧重心の軌跡] の軌跡]ボタンをクリックします。この状態でムービーを再生すると、移動軌 跡を示すラインがウインドウに引かれていきます。 MIP 表示 MIP表示とは、ムービーデータの中で、咬合接触面積のもっとも広いフレー ムを表示する機能です。MIP表示はムービーウインドウでのみ有効です。ま た、MAX 表示やデルタ表示と同時に選択できません。 MIP を表示するには: [表示]-[MIP]コマンドを選択するか、ツールバーの[MIP]ボタンをクリックし [MIP] ます。 ヒント 初期設定では、レコーディング終了後やムービーファイルを開いたときMIP フレームを表示します。「ユーザー設定」(P.3-21)を参照してください。 第4章 データを分析する 4- 5 MAX 表示 MAX表示とは、1つのムービーデータの中で、各センサセルにかかったもっ とも大きな圧力値を、センサセルごとに表示するものです。 MAX表示を利用すると、対象者のすべての歯についての最大圧力(咬む力の 最大値)を一つのフレーム(合成フレーム)で確認することができます。 ヒント • MAX表示の対象とするフレーム範囲を、最初のフレームからMIPフレーム までにするか、全フレームにするか選択できます。初期設定では最初のフ レームから MIP フレームまでに設定されています。変更する場合は「ユー ザー設定」(P.3-21)を参照してください。 • MAX表示は、ムービーウインドウでのみ使用できます。リアルタイムウイ ンドウでは使えません。 MAX を表示するには: [表示]-[MAX]コマンドを選択するか、ツールバーの[MAX]ボタンをクリック [MAX] します。 各セルのMAXデータが表示されます。MAX表示中は、ムービーウインドウ のステータスバーに「MAX」と表示されます。 デルタ表示 デルタ表示は、MAX表示からMIPフレームの各セルの値を差し引いた状態の フレームを作成して表示するものです。デルタ表示を利用すると、上下の咬み 合わせのずれている部分や妨げとなっている部分を見極めやすくなります。 デルタを表示するには: [デルタ] [表示]-[デルタ]コマンドを選択するか、ツールバーの[デルタ]ボタンをクリッ クします。 MIP 表示 MAX 表示 デルタ表示 4- 6 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 歯列弓の表示 歯列弓の表示は、リアルタイムウインドウ、またはムービーウインドウに上 顎の平均的な歯列イメージを表示する機能です。歯列弓表示は、2次元等圧線 表示との組み合わせで歯列の輪郭や左右均整が取れているかといった情報を 理解しやすくなります。また、歯列弓とともに平均的な歯列弓のアウトライ ン、歯式や荷重割合を表示させることもできます。 歯列弓は、歯冠幅、歯列の欠損・過剰、歯の情報(クラウン、ブリッジ、イン プラント等)を設定したり、既存の歯列弓モデルを取り込むなどして、対象者 に合った状態に編集することができます。 歯列弓 荷重割合 アウトライン 歯式 歯列弓を表示するには: [表示]−[歯列弓モデル]コマンドを選択します。アウトライン表示(ユーザー設 定)が有効になっている場合は、黄色い線でアウトラインを表示します。 歯式の表示設定をするには: 歯列における歯式を表示設定ができます。 [設定]-[ユーザー設定]の[歯式の設定] において表示の有無、書式と表示位置をします。 歯列弓に荷重割合を表示するには: [荷重割合] 設定された歯列における各歯の荷重割合を表示します。表示するには、ツール バーの[荷重割合]ボタンをクリックします。表示は歯列弓の外側に表示されま す(歯式表示が外側の場合は内側) 。 第4章 データを分析する 4- 7 歯列弓の編集 リアルタイムウインドウ、またはムービーウインドウに歯列弓と歯式が表示 されている場合、歯の欠損、過剰等の編集や、歯の情報(クラウン、ブリッ ジ、インプラント等)のマーキングができます。 欠損(空隙なし) 欠損(空隙あり) 過剰歯 インプラント等を マークしたときの 表示 欠損の設定するには: 手順 1 . 欠損している歯の数値の表示部か、アウトラインの線をマウスで右ク リックします。 2 . メニューから、以下の状態に合わせて選択してください。 ・欠損してその空隙がない場合は、[欠損(空隙なし) xx] 歯式の数値は消え、アウトラインが赤い線になります。 ・欠損してその空隙がある場合は、[欠損(空隙あり)] 欠損している歯の位置が、グレー色に塗つぶされます。 4- 8 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 過剰歯の設定をするには: 手順 1 . 過剰歯のあるアウトラインの線をマウスで右クリックします。 2 . メニューから、[過剰歯の追加]を選択してください。 欠損・過剰歯の設定を解除するには: 手順 1 . 設定した歯式の数値の表示部か、アウトラインの線をマウスで右クリッ クします。 2 . メニューから[解除 欠損]または、 [解除 過剰歯]を選択してください。 歯の情報をマーキングするには: 手順 1 . 設定したい歯の数値の表示部をマウスで右クリックします。 2 . メニューから該当する情報をチェックします。 メニュー項目の先頭にチェックマークがつきます。また、「インプラン ト」の場合は、歯の数値の前に「I-」がつき赤い文字になります。その他 の場合は、数値文字が赤くなります。 第4章 データを分析する 4- 9 歯列弓テーブルで設定するには [歯列弓テーブル] 歯の情報の確認と設定の変更を歯列弓テーブルでも行うことができます。 [表示]-[歯列弓テーブル]コマンドを選択するか、ツールバーの[歯列弓テーブル] ボタンをクリックします。歯列と情報のリストが表示されます。 歯列弓テーブルで設定するには、該当欄をクリックします。緑色のチェック マークが付き、ビューウインドウの表示も更新されます。そのほか、歯式の設 定と中切歯の歯冠幅の欄をクリックすることで、それぞれ設定変更ができます。 4- 10 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 歯列弓モデルパラメータ 歯列弓モデルパラメータを設定すると、対象者に合った歯列弓に修正できます。 手順 1 . [表示]-[歯列弓モデルパラメータ]コマンドを選択します。 [歯列弓モデルパラメータ]ダイアログボックスが表示されます。 2 . 次のうち、必要な項目を設定してください。 項目 中切歯歯冠幅径 内容 対象者の中切歯歯冠幅径を測定し、上下矢印ボタンを 使って、または直接数値を入力して設定してくださ い。初期設定では 8.5mm に設定されています。 歯列弓モデルデータ 歯列弓を作成するもととなるデータをこのレコーディ ングデータとするか、または外部のムービーデータと するかを選択できます。通常は 「内部 (このムービー) 」 を選択してください。別のモデルのものを表示させて 比較してみたい場合は「外部のファイルから」を ON にしてください。 [参照]ボタンをクリックして表示され るダイアログボックスから目的のファイルを選択し、 [開く]ボタンをクリックします。入力ボックスに選択 したファイルのパスが表示されます。 3 . [OK]ボタンをクリックします。 ヒント 歯列弓モデルの設定内容はムービーデータの一部として保存されます。ただ し、一度ムービーデータを保存した後、歯列弓モデルの設定を変更した場合 は、 「名前を付けて保存」 コマンドを使って保存しなおしてください。再保存 せずにファイルを閉じたり、T-スキャンⅢを終了しても、変更内容を保存す るかどうかの確認ダイアログボックスは表示されません。 第4章 データを分析する 4- 11 ウインドウの表示方法を変える ウインドウの表示方法を変えることで、リアルタイムウインドウの表示を、 より見やすく変更できます。 複数のデータを表示する 初期設定では、1つのデータのみ表示するモードになっています。モードを切 替えることで複数のデータ表示ができるようになります。 複数表示モードにするには: [複数表示モード] [表示]-[複数表示モード]コマンドを選択するか、ツールバーの[複数表示モー ド]ボタンをクリックします。 ウインドウを並べ替える ウインドウを縦方向、または横方向に並べ替えたり、複数のウインドウを重 ねて表示できます。 ウインドウを並べ替えるには: 上下方向に並べ替える場合は、 [ウインドウ]-[並べて表示]-[上下]コマンドを選 択します。左右方向に並べ替える場合は、 [ウインドウ]-[並べて表示]-[左右]コ マンドを選択します。並べ替えコマンドを使うと、開かれているすべてのウ インドウ全体が表示されるように、ウインドウの大きさが自動調整されます。 ウインドウを左右方向に並べ替えた場合 4- 12 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ウインドウを重ねるには: [ウインドウ]-[重ねて表示]コマンドを選択します。各ウインドウのタイトル バーが見える状態で、開かれているウインドウを重ねます。 スマートドッキングの設定をする 初期設定で3次元表示、グラフ、グラフ拡大、フォトの各ウインドウは、ムー ビーウインドウに接した表示となります。またムービーウインドウを移動す ると他のウインドウも追随して移動します。これをスマートドッキングと呼 びます。 すべてのウインドウの設定を変更するには: [ウインドウ]-[スマートドッキングを無効(有効)にする]を選択します。 注意 フォトウインドウは、個別に設定する必要があります。 ウインドウ毎で無効 / 有効にするには: 設定変更したいウインドウ内で右クリックして表示されるメニューから[ス マートドッキングを無効(有効)にする]コマンドを選択してください。 表示を回転する リアルタイムウインドウの3次元表示や、3次元ウインドウに表示されている 圧力分布のデータを 90 度単位で回転させることができます。 [回転] 表示を回転するには: [表示]−[回転]コマンドを選択するか、ツールバーの[回転]ボタンをクリック します。表示が時計回りに90度回転します。ウインドウ内にポインタを置い てクリックするか、右クリックして表示されるメニューからも選択すること ができます。 第4章 データを分析する 4- 13 表示を反転する リアルタイムウインドウやムービーウインドウの表示を上下、左右に反転す ることができます。 左右反転するには: [左右反転] [表示]-[左右反転]コマンドを選択するか、ツールバーの[左右反転]ボタンをク リックします。 上下反転するには: [表示]-[上下反転]コマンドを選択するか、ウインドウ内を右クリックして表 示されるメニューの[上下反転]コマンドを選択することでも実行できます。 拡大/縮小 リアルタイムウインドウ、またはムービーウインドウに表示されているデー タを拡大、または縮小できます。3次元表示の場合は、データの表示全体を拡 大/縮小するほかに、立体表示の高さの比率だけを変更することができます。 2 次元表示を拡大/縮小するには: 手順 1 . 2次元表示の状態で、[表示]-[拡大・縮小...]コマンドを選択します。 [拡大・ 縮小...]コマンドは、ウインドウ内で右クリックして表示されるメニュー から選択することもできます。 [拡大・縮小]ダイアログボックスが表示されます。 2 . スライダーをドラッグすると「任意の大きさ」のボックスの数値が連動 して動きます。スライダーをドラッグして目的のサイズに合わせるか、 直接倍率を入力します。 「ウインドウに合わせる」オプションをONにすると、現在のウインドウ の大きさに合わせて、倍率を自動設定します。 3 . [OK]ボタンをクリックします。 4- 14 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 3 次元表示を拡大/縮小するには: 手順 1 . 3次元表示の状態で、[表示]-[拡大・縮小...]コマンドを選択します。[拡大・ 縮小...]コマンドは、ウインドウ内で右クリックして表示されるメニュー から選択することもできます。 [拡大・縮小]ダイアログボックスが表示されます。 2 . 表示全体を拡大/縮小する場合は、「比率」のエリアのスライダーをド ラッグするか、「任意の大きさ」のボックスに直接倍率を入力して、[OK] ボタンをクリックしてください。「ウインドウに合わせる」 オプションを オンにすると、現在のウインドウの大きさに合わせて、倍率を自動設定 します。 立体表示のみ拡大/縮小する場合は、 「垂直方向の比率」 のエリアのスラ イダーをドラッグするか、 「任意の大きさ」 のボックスに直接倍率を入力 します。 3 . [OK]ボタンをクリックします。 第4章 データを分析する 4- 15 ラインの挿入 ウインドウ内にラインを挿入し、ラインの長さを確認することができます。 ラインを挿入するには: 手順 1.[表示]-[ラインの追加]コマンドを選択するか、ウインドウ内で右クリック して表示されるメニューから[ラインの追加]コマンドを選択します。 2.ウインドウ内にポインタを合わせると、ポインタが次のような形に変わ ります。 3.ラインを挿入したい位置にポインタを合わせ、クリックしてください。 ウインドウ内に次のようなラインが作成されます。 ヒント <Shift>キーを押しながらウインドウ内でクリックしても、ラインを挿入でき ます。 4- 16 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ラインを移動するには: 手順 1.移動したいラインにポインタを合わせてクリックします。ラインの両端 にサイズ変更ハンドルが現れ、選択されたことを示します。 2.ラインのサイズ変更ハンドル以外の部分をドラッグすると、ラインの長 さを変えずに任意の方向へ移動することができます。サイズ変更ハンド ルをドラッグすると、ラインの両端を任意の方向へ移動させて、ライン の長さや向きを変更することができます。 ラインを削除するには: 削除したいラインににポインタを合わせ、右クリックします。表示されるメ ニューから[削除]を選択してください。 第4章 データを分析する 4- 17 グラフ表示 グラフ表示は、歯列を左右に分けてそれぞれの歯の咬み合わせ状態や圧力分 布を理解するのに役立ちます。また、咬み合わせの圧力が最大になるまで (MIPフレームに到達するまで) の、咬み合わせの時系列での変化を理解しや すくなります。 グラフを作成する 初期設定では、レコーディングが終了したり、ムービーデータを開いたとき に、自動でグラフも表示されます。グラフを閉じた場合は、次の方法で表示 させてください。 グラフを表示するには: [表示]-[グラフ]コマンドを選択するか、ツールバーの[グラフ表示]ボタンをク [グラフ表示] リックしてください。グラフウインドウが表示されます。また、グラフが表 示されると、開かれているムービーウインドウが左右に分割され、緑のライ ンと赤のラインで囲われます。 再度同じコマンドを選択すると、グラフが閉じます。 アンテリア / ポステリアに分割して表示するには:: ツールバーの[アンテリア / ポステリア分割]ボタンをクリックします。前後 の領域分割の枠(水色とピンク)が表示されます。この領域にあわせて、各 枠の情報ボックスの値とグラフのデータが表示されます。 分割する位置は、枠をドラッグして移動させると変更できます。また、初期 設定は、[ユーザー設定]-[歯列弓モデル]の「アンテリア/ポステリア分割のデ フォルト位置」において設定します。 4- 18 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル グラフの拡大設定を変えるには: 初期設定でグラフデータの拡大した表示を、グラフ拡大ウインドウで表示し ます。 拡大は、グラフウインドウの実線(時間線)を中心に拡大されます。拡大部分 を変更するには、グラフウインドウこの実線を所望の位置に変更させます。 次に、グラフ拡大ウインドウでこの実線の微調整をします。 グラフ拡大ウインドウを閉じた後、再度表示させたい場合は、グラフウイン ドウを右クリックして表示されるメニューから[グラフの拡大]コマンドを選 択します。 第4章 データを分析する 4- 19 グラフの見方 グラフウインドウは、左のグラフを表示するエリアと右の情報を表示するエ リアに分かれています。 左のエリアには、緑の線 (歯列の左側)と赤の線 (歯列の右側) 、およびグレー の線(総荷重)の 3 本のグラフ線で、それぞれの時間変化に対する荷重値の 変化を表しています。 グラフ内の縦の実線(時間線)は、ムービーウインドウの表示と連動してお り、時間線をドラッグして任意の方向に移動すると、ムービーウインドウの 表示も同じ時間のフレームに変わります。逆に、ムービーウインドウで再生 コマンドを実行すると、時間線が連動して動きます。 右のエリアには、ムービーデータの名称や記録日時のほかに、時間線との交 点における左右の荷重バランス(%)と、総荷重値の最大荷重値に対する割 合(%)が表示されます。 グラフにはさらに「A」、「B」と記された 2 本の破線も表示されます。2 点間 の時間差を右のエリアで確認できます。また、「ユーザー設定」「グラフ」 に おいて「C-D 増加量 / 差の表示」をチェックすると、 「C」と「D」の破線を 追加して表示することができます。 これらの破線はドラッグして任意の位置に移動させることができます。また、 「ユーザー設定」-「グラフ」で「A-B 増加量 / 差の表示」 「C-D 増加量 / 差の 表示」を OFF にすることでグラフから消すこともできます。 注意 ヒント C、D の破線は、MIP モードで記録時のみです。 MIP モード時の破線の位置は以下のようになります。 A、Bの時間位置は、最大荷重を記録した時間より前の、最大荷重の2%、90 %の時間位置を表示します。咬合接触時間の計測などに使用できます。 C、Dの時間位置は、最大荷重を記録した時間より後方の、最大荷重の90%、 10%の時間位置を表示します。咬合接触離開時間の計測などに使用できます。 4- 20 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 5- 1 第 5章 データベース機能 T-スキャンⅢには対象者のムービーデータや各種情報を管理するデータベー ス機能があります。データベース機能を使うと、対象者別リストから目的の 対象者を検索したり、対象者の複数のムービーデータの中から目的のムー ビーを容易に探し出すことができます。 対象者リスト 対象者リスト([対象者]ダイアログボックス)は、T- スキャンⅢを起動した ときに自動的に表示されるリストで、このリストから目的の対象者を探した り、対象者別に保存されているムービーデータのリストを確認することがで きます。また、名前の先頭文字だけ入力して目的の対象者を表示する検索機 能や、「検査項目による識別」でフィルタリングすることもできます。 対象者リストを表示する [対象者リスト] [ファイル]-[対象者リスト]コマンドを選択するか、ツールバーの[対象者リス ト]ボタンをクリックします。(あるいは、T-スキャンⅢを起動したとき自動 で表示されます) ダイアログボックスの左には、登録済み対象者の一覧が表示されます。対象 者一覧から特定の対象者を選択すると、上の「対象者」のボックスに対象者 名が表示され、右のエリアに対象者の情報が表示されます。 5- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 新しい対象者で開くには: [新しい対象者で開く]ボタンをクリックします。 [対象者の記録-新しい対象者で開く]ダイアログボックスが表示されます。各 項目の内容については、次節の「対象者の記録」を参照してください。 対象者のデータを開くには: 対象者リストから目的の対象者を選択し、 [対象者のデータを開く]ボタンをク リックします。 選択した対象者の[対象者の記録]ダイアログボックスが表示されます。各項 目の内容については、次節の「対象者の記録」を参照してください。 姓で検索するには: 「姓で検索」のボックスに、探したい対象者の姓の先頭文字を入力します。 リストの中で、姓の先頭に入力文字を含む対象者名が反転します。 検査項目で検索するには: 「検査項目による識別」リストから目的の項目を選択します。 選択した項目によって記録されたムービーデータを含む対象者名がリストで 「*」印付きとなります。 対象者のデータを削除するには: 対象者リストから目的の対象者を選択し、 [対象者の削除]ボタンをクリックし ます。 リストから表示が消えます。 第5章 データベース機能 5- 3 対象者の記録 [対象者の記録]ダイアログボックスでは、対象者の姓名や生年月日などの情 報と、データベースに記録されているムービーデータの内容などを登録、確 認することができます。また、このダイアログボックスから新しいリアルタ イムウインドウを開いたり、記録されているムービーデータを開くことがで きます。 新しい対象者の記録を作成する 手順 [新しい対象者で開く] 1 . [ファイル]-[新しい対象者]コマンドを選択するか、ツールバーの[新しい 対象者で開く]ボタンをクリックします。 [対象者の記録 - 新しい対象者で開く]ダイアログボックスが表示されます。 2 . 以下の項目を設定します。 項目 内容 姓 対象者の姓を入力します(全角で最大 10 文字)。 名 対象者の名を入力します(全角で最大 7 文字)。 フリガナ 対象者のフリガナを入力します(半角で最大 15 文字) 。 対象者の ID 対象者に付けるIDを入力します(半角で最大20文字) 。 誕生日 対象者の生年月日を年 4 桁、月 2 桁、日 2 桁の数字で 入力します。 性別 対象者の性別を選択します。 中切歯歯冠幅径 対象者の中切歯歯冠幅径を入力します(mm/0.1mm 単位)。 5- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 3 . [OK]ボタンをクリックすると、内容がデータベースに記録され、この対 象者が選択されます。 ヒント (対象者変更)OK]ボタンをクリックすると、 [ [対象者の記録 - 新しい対象者で 開く]ダイアログボックスが閉じますが、内部データにこの対象者が記憶され ることになります。 この後、別の対象者を選択するまでは、対象者の記録を表示したり、リアル タイムウインドウを開くと、内部データに記憶されている対象者のものが開 きます。 既存の対象者の記録を表示する 対象者リストで目的の対象者を選択し、[対象者のデータを開く]ボタンをク リックします。 [対象者の記録 -(対象者名) ]ダイアログボックスが表示されます。 ダイアログボックスの上部には、設定した各種情報が表示されます。下部左 側には記録されているムービーデータの測定日時が表示されます。目的の測 定日時を選択すると、画面右側に、選択したムービーデータに関する情報が 表示されます。 リアルタイムウインドウを開くには: [新しいムービー]ボタンをクリックします。 第5章 データベース機能 5- 5 ムービーデータを開くには: リストから開きたいムービーデータ(測定日時)を選択し、 [開く]ボタンをク リックします。 ムービーデータを削除するには: リストから削除したいムービーデータ(測定日時)を選択し、 [ムービーの削 除]ボタンをクリックします。 検査項目を変更するには: リストから変更したいムービーデータ(測定日時)を選択し、 [変更]ボタンを クリック後、選択または入力します。 検査項目で検索するには: 「検査項目による識別」リストから目的の項目を選択します。リストにおい て、該当するムービーデータに「*」印が付きます。 対象者のエクスポートとインポート 対象者の情報やムービーなどをエクスポートまたはインポートすることがで きます。 この機能は、対象者の情報やムービーを他のコンピュータ上の本システムで 使用する際などに用います。 エクスポートは、対象者の情報やムービーを本システム専用のファイル形式 で保存します。インポートは、エクスポートされたファイルを読み込みます。 この機能で作成されるファイルの拡張子は、[tpm] となります。 エクスポートするには: 手順 1 . [対象者の記録]ダイアログボックスを開き、エクスポートしたい対象者を 選択します。 2 . [対象者とムービーのエクスポート]ボタンを押します。ここで、保存の設 定についてメッセージが表示され、現在のムービーのみ保存する場合は 「はい」を、対象者のすべてのムービーを保存する場合は[いいえ]を選択 します。 3 . [名前を付けて保存]ダイアログボックスが開きます。 [OK]を押すと保存し ます。このときファイル名と保存フォルダの変更が可能です。なお、ファ イル名の初期設定は対象者名となります。 5- 6 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル インポートするには: 手順 1 . [ファイル]−[対象者とムービーのインポート]コマンドを選択するか、 [対 象者]ダイアログボックスから[対象者とムービーのインポート]ボタンを 押します。 2 . [開く]ダイアログボックスが開きますので、インポートしたい対象者の ファイル(拡張子:tpm)を選択します。 3 . データが読み込まれ、対象者リストに追加されます。 6- 1 第 6章 測定データの編集と印刷 別のアプリケーションにコピーする ウインドウに表示されているデータ (ビットマップイメージ、関連テキスト 情報)を、別のアプリケーションにコピーできます。 クリップボードにコピーする リアルタイムウインドウ、ムービーウインドウ、グラフウインドウに表示さ れている内容を、別のアプリケーション (テキストエディタ、表計算シート など)のデータにコピーできます。 コピーコマンドを実行すると、Windowsのクリップボードにビットマップイ メージと関連するテキスト情報 (ファイル名、記録日時、センサ情報、フレー ム間隔、ヘッダ情報、コメントなど)が記憶されます。この後、コピー先の アプリケーションでペーストを実行すると、クリップボードの内容がコピー されます。 ウインドウ全体をコピーする 手順 1 . コピーしたいウインドウをアクティブにします。 2 . 以下のいずれかの操作をします。 • [編集]-[コピー]コマンドを選択します。 [コピー] • ツールバーの[コピー]ボタンをクリックします。 • ウインドウ内にポインタを置いて右クリックし、表示されるメニュー から[コピー]コマンドを選択します。 ウインドウ内のイメージ(ビットマップデータ)と、関連するテキスト 情報がクリップボードにコピーされます。 6- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル ウインドウ内の一部をコピーする ウインドウ内に矩形のエリアを選択し、その部分のデータのみコピーできます。 手順 1 . コピーしたいウインドウ内にポインタを置き、コピーしたいエリアの始 点でクリックします。 2 . そのままドラッグして、終点で左ボタンを離します。 選択したエリアがウインドウ内に表示されます。 ・サイズ変更ハンドルを使ってサイズを変更できます。 ・サイズ変更ハンドル以外の部分をドラッグして、全体を移動できます。 3 . 以下のいずれかの操作をします。 • [編集]-[コピー]コマンドを選択します。 • ツールバーの[コピー]ボタンをクリックします。 • ウインドウ内にポインタを置いて右クリックし、表示されるメニュー から[コピー]コマンドを選択します。 選択エリア内のイメージ(ビットマップデータ)と、関連するテキスト 情報がクリップボードにコピーされます。 スケールをコピーする スケールの上にポインタを置き、右クリックして表示されるメニューから[コ ピー]コマンドを選択します。スケールはビットマップイメージのみがコピー されます。また、 [編集]-[コピー]コマンドや[コピー]ボタンによるコピーはで きません。 ヒント Windows のプリントスクリーンコマンドを使用して、スクリーン全体のイ メージをコピーすることもできます。 第5章 測定データの編集と印刷 6- 3 測定データを印刷する プリンタを接続していると、測定データを印刷できます。また、 [印刷設定]ダ イアログボックスで、印刷する内容を選択できます。 印刷するには: 手順 1.[ファイル]-[印刷設定 ...]コマンドを選択します。[印刷設定]ダイアログ ボックスが表示されます。 2.マージンのボックスでは、左右上下の余白エリアを設定できます(単位 =inch)。内容のエリアでは、印刷する内容を選択できます。以下の項目 のなかで、印刷したい項目のチェックを ON にしてください。 項目 フィールド 内容 [コメント]ダイアログボックスのフィールド欄に入力 されている内容が印刷されます。 コメント [コメント]ダイアログボックスのコメント欄に入力さ れている内容が印刷されます。 また、検査項目による 識別が設定されている場合、この内容も印刷されます 表示 圧力スケールと圧力分布の画像が印刷されます。 グラフ アクティブウインドウに関するグラフが表示されてい るとき、このチェックボックスが有効になります。 チェックボックスをオンにすると、右のグラフの選択 リストで印刷したいグラフを選択できます。 フォト ムービーデータにリンクされたフォトが印刷されます。 6- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 印刷サイズのエリアでは、圧力分布画像を印刷する大きさを設定します。 「用紙に合わせる」 を選択すると、用紙に印刷可能な最大の大きさで印刷 します。 「比率」を選択すると、実際のセンサエリアの大きさに対する印 刷サイズの大きさを設定できます。 3.希望どおりの設定ができれば、[OK]ボタンをクリックしてください。 ヒント [ファイル]-[印刷プレビュー]コマンドを選択すると、印刷イメージを確認 できます。 4.[ファイル]-[印刷]コマンドを選択します。印刷が実行されます。 ヒント モノクロプリンタが接続されている場合は、ウインドウ内の圧力表示や 圧力スケールの色分布表示(青から赤の 13 色)を、13 段階のグレース ケールに変換して印刷します。 付 録 仕 様 付- 1 付録 トリガオプションを使って測定する 注意 本機能はオプションです。 T-スキャンⅢでは、センサからの出力を感知してレコーディングを開始する トリガを標準で使用しています。このオプション機能では、この開始するト リガの設定に加え終了するトリガの設定をすることが出来ます。また、トリ ガの方法として、センサの出力だけでなく、外部からの信号による方法も選 択できます。 開始条件の設定するには: 開始条件は、「最初の接触」「外部信号」、「なし」から選択できます。 手順 1 . 「設定」−「レコーディングパラメータ」 [ ‐ 「アドバンスド」コマンドを 選択します。 2 .「トリガを有効にする」のオプションをオンにします。ダイアログボック ス右の「トリガ...」のボタンが選択可能になります。 3 .「トリガ...」ボタンをクリックします。「トリガ」ダイアログボックスが 表示されます。 4 .「開始方法」のドロップダウンリストから、レコーディングを開始する方 法を選択します。 最初の接触 センサに加重され始めてから、荷重値と荷重面積の 設定値を越えた時点でレコーディングを開始します。 開始トリガとする荷重値と荷重面積は、「荷重値」お よび「面積」のボックスに設定します。「荷重値」 「面 積」 の両方を設定すると、荷重値と荷重面積の両方と も設定値を超えた時点でレコーディングを開始しま す。どちらかのみを開始トリガとしたい場合は、他方 を0と設定してください。 付- 2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 外部信号 外部入力信号を開始トリガとします。信号は、コン ピュータのシリアルポートに入力する必要がありま す。使用するシリアルポートを「外部トリガポート」 から選択してください。また、入力信号は、RS-232C で規定される信号とし、ポートのPin6(DSR)ピンへ入 力してください。このとき、信号が LOW から HIGH で開始となります。 なし 開始トリガを使用しません。レコーディングの開始は 測定者の操作により行います。 終了条件の設定をするには: 手順 1 .「トリガ」ダイアログボックスの「停止方法」のドロップダウンリストか ら、レコーディングを停止する方法を選択します。 抜重時 荷重値と荷重面積を停止トリガとします。停止トリガ とする荷重値と荷重面積は、「荷重値」および「面積」 のボックスに設定します。「荷重値」 「面積」の両方を 設定すると、荷重値と荷重面積の両方が設定値以下に なった時点でレコーディングを停止します。どちらか のみを停止トリガとしたい場合は、他方を0に設定し てください。 外部信号 外部入力信号を開始トリガとします。信号は、コン ピュータのシリアルポートに入力する必要がありま す。使用するシリアルポートを「外部トリガポート」 から選択してください。また、入力信号は、RS-232C で規定される信号とし、ポートのPin6(DSR)ピンへ入 力してください。このとき、信号が HIGH から LOW で停止となります。 フレーム数 レコーディングするフレーム数を停止トリガとします 「フレーム数」 を選択した場合は、 「停止するフレーム 数」 のボックスにレコーディングするフレーム数を設 定します。 なし 停止とリガを使用しません。測定者が「停止」コマン ドを実行するか、レコーディングが総フレーム数に達 すると停止します。 付 録 仕 様 付- 3 プレトリガ機能を使うには: プレトリガ機能とは、開始トリガが発生する以前のフレームをムービーデー タに追加する機能のことです。 1 .「プレトリガ」エリアの「プレトリガを有効にする」をオンにします。 手順 「トリガ前のフレーム数」のボックスが有効になります。 2 .「トリガ前のフレーム数」 のボックスに、ムービーデータに追加したいト リガ発生前のフレーム数を入力します。 例えば、30 に設定すると、トリガ発生以前の 30 フレーム分のデータを ムービーデータの先頭に追加します。 同期信号を生成する 注意 本機能はオプションです。 レコーディング時にフレームに同期したパルス信号を、指定したシリアル ポートへ出力するオプション機能があります。 この信号は、RS-232C の電圧レベルを持っており、シリアルポートの Pin7 (RTS)に出力されます。 同期信号を生成するには: 手順 1 .「設定」-「レコーディングパラメータ」−「アドバンスド」コマンドを 選択します。 2 .「外部同期信号を生成する」オプションをオンにします。 3 .「外部同期/トリガポート」 のドロップダウンリストで、同期信号を出力 するポートを選択します。 付- 4 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル 仕様 センサコネクタ部 A/D 分解能 8 ビット サンプリング速度 最大 10msec サイズ 幅 57 ×奥行 135 ×高さ 35(mm) (1 フレーム当たり) ケーブルの長さ 約 4.5m 重量 約 320g センサシート 呼称 T- スキャン(L) T- スキャン(S) 分解能 1.27mm(0.05inch) 1.27mm(0.05inch) マトリックス数 44 行× 52 列 (感圧点 1432 点) 40 行× 48 列 (感圧点 1402 点) センサシート形状 (単位:mm) T-スキャン(L) 66.5 57.5 73.7 65 24.5 27.5 15 7.5 55 153 センサ部 88.7 147 25 センサ部 93 23.75 50 15 16.25 T-スキャン(S) 47 47 索 引 I-1 索 引 い 一時停止 印刷 こ 3-5 6-3 う ウインドウ 重ねる 並べ替え 複数データの表示 4-12 4-11 4-11 お オートネーミング オンラインヘルプ 3-14 vii 4-12 4-13 1-7 3-4,3-17 き キーワードの検索 起動 viii 1-3,1-5 く クイックリスト グラフ 印刷 作成 設定 表示 見方 3-20 3-20 4-3 4-4 自動 MIP 自動感度調整 終了 手動感度設定 ショートカットキー ショートカットメニュー 歯列弓 設定 テーブル 表示 編集 モデルパラメータ 3-22 3-3,3-21 1-6 3-4 1-12 1-12 3-21 4-9 4-6 4-7 4-10 す 3-7 6-3 4-17 3-21 4-17 4-19 け 検査項目の表示 3-12,6-1 1-11 3-6 し か 回転 拡大・縮小 画面構成 感度の設定 コピー コマンドの選択 コメント 咬合圧重心 目標の位置 しきい値 説明 咬合圧重心の軌跡表示 3-21 スケール ステータスバー 設定 説明 表示/非表示 フォト スマートドッキング 3-2 3-21 1-9 1-10 3-11 3-11,4-12 I-2 T- スキャンⅢユーザーズマニュアル せ の センサシート 接続 取扱注意 センサの構造 ノイズ除去レベル 1-3 iv 1-1 そ 総フレーム数 測定を開始する 3-17,3-19 2-3 た ターボモード 対象者ダイアログボックス 対象者の記録 新しい対象者 インポート エクスポート 既存の対象者 説明 対象者リスト 3-19 1-7 5-3 5-5 5-5 5-4 5-3 5-1 3-5 1-8 1-11 1-8 3-11 4-1 5-1 4-5 フィールド編集 フォト フレーム間隔 フレーム数/秒 フレームに関する設定 4-11 4-12 4-13 4-13 付 -3 3-19, 付 -1 3-9 3-10 3-18 3-18 3-17 へ ヘルプ vii ほ 2-5,3-14 ま マウスの使い方 vi む ムービーデータ 再生 保存 無負荷フレームの削除 3-5 2-5,3-14 3-20 め メニュー と 同期信号 トリガ機能 表示方法 ウインドウ 回転 拡大・縮小 反転 保存 て データの表示方法 データベース デルタ ひ ふ つ ツールバー 再生 説明 ボタン 表示/非表示 フォト 3-18 1-7 ゆ ユーザー設定 3-20 索 引 ら ライン 4-15 り リアルタイムウインドウ 開く 新規の対象者で開く 説明 同じ対象者で開く 別の対象者で開く 2-1,3-1 2-1 2-1 3-1 3-1 れ レコーディング時間 レコーディングパラメータ 連続再生 3-16 3-16 3-5 C CR モード 3-4 M MAX MIP MIP モード 3-22,4-5 4-4 3-16 2 2 次元 2 次元等圧線 4-1 4-1 3 3 次元(柱状) 4-2 I-3 本製品に関する保証 本製品を取扱説明書に基づく正常なご使用状態において、万一故障が生じた場合は、お買い上 げ日より 1 カ年間無償修理いたします。 本製品の故障、またはその使用において生じた直接、間接の損害については、当社はその責任 を負わないものといたします。 なお、次のような場合には、保証期間内でも有償となりますのでご注意願います。 1 . お買い上げ後の落下、あるいは輸送による故障、および損傷 2 . お客様による使用上の誤り、あるいは不当な改造、修理による故障、および損傷火災、塩 害、ガス害、地震、落雷、および風水害、その他天変地変、あるいは異常電圧などの外部要 因に起因する故障、および損傷 3 . 本製品に接続している当社以外の機器、および、消耗品に起因する故障、および損傷 4 . 正常なご使用方法でも、消耗部品が自然消耗、摩耗、劣化した場合 本保証は、日本国内においてのみ有効です。 ご不明の点は、当社代理店、または当社下記の窓口にご相談ください。 RETS 事業部営業課 東京 TEL 03-6744-2720 奈良 TEL 0743-56-8848 FAX 03-6744-2721 FAX 0743-56-8770 初版 Original Copyright ニッタ株式会社 本マニュアルの内容の一部または全部を無断転載することは禁止されています。 T-スキャンⅢ ユーザーズマニュアル ● 発行 ニッタ株式会社 ● 編集 ・印刷 株式会社 テックコミュニケーションズ 2008年 4月発 行 落丁・乱丁のものはお取り替えいたします。 Printed in Japan