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1- 中国・田湾原子力発電所における変圧器爆発火災事故

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1- 中国・田湾原子力発電所における変圧器爆発火災事故
資料 2003−3− 2
中国・田湾原子力発電所における変圧器爆発火災事故について
平成20年10月2日
原 子 力 防 災 課
火
災
対
策
室
表記の爆発火災について、独立行政法人原子力安全基盤機構から、以下のとおり情報
提供がありましたので、紹介します。
●「8月26日に中国・田湾NPSで爆発事故、政府は公表せず」と香港紙報道
香港メディアの明報は 18 日、江蘇省連雲市
の政府関係者の話として、同市にある田湾原
子力発電所で 8 月 26 日、変圧器が爆発して火
災が発生※したと報じた。放射能漏れはなか
ったという。中国当局はこれまで、事故発生
を公表していない。
事故があったのは同原発の 1 号機で、ウク
ライナ製の変圧器が午後 5 時半ごろに爆発し
た。爆発にともない火災も発生。
1 号機は自動停止した。火災は約 5 時間後の午後 10 時半ごろ、消し止められた。
消火にあたっては、消防を所管する省公安
庁の黄明庁長が現場で指揮。放射能漏れもあ
りうるとして作業を進めたという。消火活動
中、1 人が負傷した。
田湾原子力発電所(1 期)はロシアとの共
同プロジェクトとして建設。1、2 号機はそれ
ぞれ 2007 年 5 月と 8 月に商用運転を開始し、
08 年 8 月 16 日に「全面建設後安定運転 1 周
写真 田湾原子力発電所
年」を宣言したばかりだった。
(出典:望京網(2008 年 9 月 16 日)
(添附資料1)、明報新聞網(2008 年 9 月 18 日)
(添
附資料2)、サーチナ・中国情報局(2008 年 9 月 18 日)、時事(2008 年 9 月 18 日))
※
中国江蘇省連雲港市の田湾原発で8月に爆発による火災が発生したとの香港紙の報道について、
中国共産党機関紙「人民日報」(電子版)は19日、爆発との指摘を否定した。原発担当者の話と
して、変圧器の故障により火災が発生したが、爆発はなく、放射能漏れもなかったとしている。
【上
海支局】
平成20年9月19日
毎日jp
-1-
資料 2003−3− 2
添附資料1:中国田湾原子力発電所の変圧器爆発、火災発生
(http://www.xinhuanet.org/bencandy.php?fid=5&id=26508)
(出典:望京網(2008 年 9 月 16 日))
8 月 26 日 17 時 32 分頃、連雲港市内に位置する田湾原子力発電所 1 号機の主変圧器 B
位相(12UBF)が爆発し、火災が発生した。田湾原子力発電所の専門消防隊は、警報を
受け、直ちに化学消防車 2 台と指揮車 1 台を出動させ、消火に携わった。17 時 35 分、
連雲港市消防指揮センターは、墟溝、緯五路消防中隊と港口公安消防支隊の消防車 12 台、
隊員 66 名を消防事故現場に出動させた。(xinhuanet.org)
事故発生後、連雲港支隊灌雲大隊の陳益新(Chen
Yixin)氏は、連雲港支隊政治協商
委員会の委員倉義佳氏を伴い、すぐさま事故現場にかけつけ、消火活動を指揮した。総
隊長の牛躍光氏は、指揮センターで、現場の状況などの情報収集を行う一方、消防隊員
らに、外部からの消火活動を行い、変圧器全体の温度を下げると同時に変圧器上部にお
ける部品の解体を指示、消防隊は、穴から変圧器内部に向け、泡沫消火液を放射し消火
を行った。消防隊員らの努力により、22 時 30 分には、完全に消火した。
警報を受け、省長補佐官で、公安庁庁長の黄明氏は、省庁の指揮センターで指揮をと
り、省公安庁副庁長の王琦氏、総隊長の牛躍光氏は、事故現場に駆け付け、現場の状況
を確認、説明を受けた。牛氏は、消防隊員らに次のように指示した。
1.継続して、変圧器内部に泡沫消火液を放射し、変圧器内部における絶縁材の再燃、
再爆発を防止すること。
2.事故に関する報道を適切に行い、世論を正しい方向に導くことで、市民の恐怖感を
減少させること。
3.発電所の緊急時対応計画を迅速に実行し、火災、資産損失調査を行うと同時に、事
故原因を科学的に究明すること。
王琦副庁長は関係者らに次のように求めた。
1.今回の爆発事故による二次災害の発生有無を迅速に調査すること。
2.発電所と協力し、事故原因を究明すること。
3.メディア対策を強化し、社会安定に努めること。
4.連雲港市委員会、政府へ報告を行い、連雲港市の核事故措置緊急救援センター設立
に協力すること。
消防活動期間中、連雲港市副市長の趙建華(Zhaojianhua)氏、市長補佐官で市公安局
局長の陸雲飛氏らも現場に駆け付け、事故後の現場処理を指揮した。
今回の消火活動で、原子力発電所の専門消防隊員が 1 名負傷している。田湾原子力発
電所 1 号機の主変圧器はウクライナ製で、A、B、C 相に分かれており、容量は 41.7 万 kVA
である。今回の爆発事故で、B 相が破壊され、原子炉は自動停止した。火災によるその
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資料 2003−3−2
他の設備の異常はなく、放射能漏れ事故なども発生していない。
8 月 27 日早朝 2 時頃、田湾原子力発電所の爆発事故処理直後、王琦副庁長、牛躍光総
隊長は、淮安(Huaian)支隊から、中国石油天然気集団公司(ベトロチャイナ)の廃棄
油井からガスが噴出しているとの報告を受け、金湖県(Jinhuxian)陳橋郷(Chenqiaoxiang)
新港村(Xingangchun)にかけつけ、事故処理を行い、朝方 6 時頃南京へ戻った。
(江蘇省消防総隊弁公室、連雲港支隊 ネットより)
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資料 2003−3−2
添附資料2:江蘇省田湾原子力発電所で先月爆発事故
(http://www.mingpaonews.com/20080918/caa1h.htm)
(出典:明報新聞網(2008 年 9 月 18 日))
江蘇省連雲港(Lianyungang)市田湾原子力発電所で、先月末、変圧器の爆発事故があ
ったことが判明した。この事故は、ウクライナ製の変圧器が爆発したことによるもので、
発電所の消防隊員一人が負傷したことが分かった。しかし、中国側のマスメディアは、
報道していない。連雲港市関係者は昨日、本紙の取材に対し、関連ユニットは自動運転
停止し、その他のシステムも「異常がない」、また、放射能漏れなども発生していないと
話した。
連雲港市関係者の張氏は本紙に対し、8 月 26 日午後 5 時 32 分頃、連雲港市に位置す
る田湾原子力発電所 1 号機の変圧器が爆発し、火災が発生したことを明かし、夜 10 時 30
分頃には、完全に鎮火したと話した。
本紙の取材によると、今回の消火活動には、危険が伴った模様で、消防隊員は外部か
らの消火作業を行うと同時に、変圧器上部の部品の解体作業も行ない、放射能漏れの危
険がある穴から泡沫消火液を噴射し、消火活動を行ったという。当局は、計 14 台の消防
車、1 台の指揮車、66 名の消防隊員を出動させ、消火活動を行ったとしている。
●火災当日の夜には消火に成功、当局:放射能漏れなし
張氏は、政府は、緊急対策チームを立ち上げ、消火活動を指揮したことを強調、江蘇
省省長補佐官で公安庁庁長の?明(Huang Mong)氏が現場で指揮をとったとされる。江
蘇省公安庁副庁長の王琦則(Wang Qize)氏も事故現場に駆け付けている。
田湾原子力発電所は、
「中国において単機設備容量最大の原子力発電所」とされている。8
月 16 日、田湾原子力発電所Ⅰ期は、「完成後、連続安全運転 1 周年」を公表したばかり
だった。また、この 1 年間、原子炉停止事故は一度も発生しておらず、放射能排出量も
政府の基準値を下回り、2 基のユニットの性能は良好であるとされていた。田湾原子力
発電所Ⅰ期プロジェクトは、中国−ロシア間の最大経済協力プロジェクトで、106 万 kW
級原子炉 2 基が建設されており、ユニットの寿命は 40 年、年間発電量は 140 億 kWh と
され、1、2 号機はそれぞれ 2007 年の 5 月及び 8 月に運転を開始していた。
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