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第1 屋内消火栓設備の検査・試験基準
第15節 消防用設備等の設置(変更)完成時の検査・試験基準 消防用設備等の検査・試験基準については、第13節から第14節まで の設置基準に適合していることを確認するほか、次によること。 第1 1 屋内消火栓設備の検査・試験基準 性能試験 (1) 加圧送水装置の試験(ポンプを用いるもの) ア 呼水装置の試験 (ア) 呼水槽の排水弁を開放して、当該呼水槽の水を排出し、減水 警報装置及び自動給水装置の作動状況を確認する。 (イ) ポンプの漏斗、排気弁等を開き、補給水の流出を確認する。 (ウ) 合否の判定基準 a 減水警報装置は、呼水槽の水量がおおむね2分の1に減水 するまでの間に確実に作動すること。 b 減水警報装置と連動して、自動的に水が補給されること。 c 直接操作により確実に減水警報が停止すること。 d ポンプの漏斗、排気弁等を開いた場合に、呼水槽からの補 給水が流出すること。 ウ 起動装置及びポンプ始動表示の試験 (ア) 制御盤の直接操作又は遠隔操作により加圧送水装置の始動 (直接操作による停止を含む。)及び始動表示灯の点灯又は表 示灯の点滅を確認する。 (イ) 起動用圧力タンクの排水弁を開放し、起動用水圧開閉装置を 作動させて、起動用水圧開閉器の設定作動圧力値を確認する。 (ウ) 合否の判定基準 起動操作又は停止操作により加圧送水装置の始動及び始動表 示灯の点灯又は表示灯の点滅が確実であること。 エ ポンプの試験 (ア) ポンプを作動させ、ポンプ、電動機その他の機器の異状の有 無を確認する。 (イ) ポンプを起動させ、締切運転時及び定格負荷運転時のポンプ の締切圧力及び吐出圧力並びに電圧及び電流値を測定する。 (ウ) 合否の判定基準 a 電動機及びポンプの回転が円滑であること。 b 電動機に著しい発熱及び異常音がないこと。 c 電動機の始動性能は、確実であること。 d ポンプのグランド部から著しい漏水がないこと。 e 圧力計及び連成計の指示圧力が適正であること。 f 定格負荷運転時の吐出圧力は、当該ポンプに表示されてい る圧力の100パーセント以上110パーセント以下であること。 g 締切圧力は、定格負荷運転時の吐出圧力の140パーセント 以下であること。 h ポンプ停止後における配管に漏水、亀裂等がなく、フート 弁の機能が確実であること。 (2) 水温上昇防止用逃し装置の試験 ア 試験方法 ポンプを締切運転し、水温上昇防止のための逃がし配管からの 逃がし水量を確認する。 イ 合否の判定基準 自動的に排水した場合に逃がし水量が適正であること。 (3) ポンプ性能試験装置の試験 ア 試験方法 ポンプを締切運転し、ポンプ性能試験装置の止水弁を徐々に開 放し、ポンプの定格吐出圧力(定格揚程)になるようにしてから 当該性能試験の流量表示値を測定する。ただし、技術基準に適合 している旨の表示を付されているものにあっては、省略すること ができる。 イ 合否の判定基準 測定した流量表示値は、ポンプ性能試験装置の使用範囲の最大 目盛のプラスマイナス3パーセント以内であること。 (4) 制御盤、非常電源等の試験 ア 試験方法 (ア) 加圧送水装置を起動し、停止させ、制御盤に設けられた加圧 送水装置の操作及び監視のための機器の作動状況等を確認する。 (イ) 常用電源による運転中に常用電源を切った場合及び常用電源 を復旧させた場合の運転状況を確認する。 イ 合格の判定基準 (ア) 電源電圧を確認する電圧計又は電源表示灯は、確実に作動す ること。 (イ) 加圧送水装置の運転時の電圧又は電流値は、適正であること。 (ウ) 加圧送水装置の起動及び停止のための押ボタンスイッチ等は、 確実に作動すること。 (エ) 加圧送水装置の始動を明示する表示灯が、確実に作動すること。 (オ) 開閉器の開閉が電源表示灯の表示により確認できること。 (カ) 自動的に非常電源に切り替わり、また、常用電源を復旧した ときに自動的に常用電源に切り替わり、かつ、電圧値及び容量 が適正であること。 (キ) 非常電源に切り替えた場合及び常用電源が自動復旧した場合 であっても、始動装置を操作することなく継続運転すること。 (ク) その他非常電源の種類に応じ、消防庁長官の定める基準(第 3章第13節(消火設備の基準)第2.6(3)参照)に適合してい ること。 なお、自主認定機関により自主認定された非常電源で次の認 定証票が貼付されているものは、それぞれ消防庁長官が定める 基準に適合するものとして取り扱って差し支えないこと。 例1 自家発電装置 証 種 類 正証票 地 票 の 色 マ 形 L ー ・ 別 ク 等 M S の 色 普 即時長時間形 即時普通形 該当のもの 該当のもの 金 銀 黒 紺 銀 ・ 材質厚(金属板) 長 時 間 形 副証票 通 色 F 橙 0.3㎜以下 0.2㎜以下 備考:正証票が表示板に、副証票が各構成機器のすべてに貼付されている こと。 例2 非常動力装置 証 種 類 正証票 副証票 地 票 の 色 通 色 マ 形 L ー ・ 別 ク 等 M S の 材質厚(金属板) 長 時 間 形 普 即時長時間形 即時普通形 該当のもの 該当のもの 金 銀 黒 紺 銀 橙 ・ 色 F 0.3㎜以下 0.2㎜以下 備考:正証票が表示板に、副証票が原動機(非常動力)及び制御装置(自 動板)に貼付されていること。 例3 蓄電池設備 材質:アルミニウム箔 地:銀(乙のみ白)色 文字:黒色 備考:正証票が蓄電池設備の完備品の外箱等に、副証票が(甲)が構成部 品に、副証票(乙)が各蓄電池ごとに貼付されていること。 図3-15-1 認定証票 絶縁抵抗試験 ア 試験方法 使用電圧に適した絶縁抵抗測定器により電源回路及び操作回路 (表示灯回路を含む。)の絶縁抵抗を測定する。 イ 合格の判定基準 絶縁抵抗測定値が、次の表のとおりであること。 表3-15-1 電 路 の 使 用 対地電 圧(非接地 電路 電 圧 絶縁抵抗値 区 分 絶縁抵抗値 150v以下 0.1MΩ以上 においては電線相互の 150vを超え300v以下 0.2MΩ以上 電圧) 0.4MΩ以上 300vを超えるもの 2 放水試験 (1) 放水性能にあっては、いずれの階においても当該階のすべての屋 内消火栓(設置個数が5を超えるときは、5個の屋内消火栓)を同 時に使用した場合の、それぞれのノズル先端における放水圧力(筒 先圧力)及び放水量を測定すること。 (2) 合否の判定基準 ア それぞれのノズル先端における放水圧力(筒先圧力)が0.35メ ガパスカル以上0.7メガパスカル以下で、かつ、放水量が260リッ トル毎分以上であること。 イ 放水量は、次式により算定すること。 P Q=0.653D 2 √ Q=放水量(ç/分) D=ノズルロ径(㎜) P=放水圧力(MPa)