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平成21年度 自己点検評価 実施報告書について

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平成21年度 自己点検評価 実施報告書について
数理科学部門自己点検評価報告 2009
1. 部門の概要
自然の真理を探求する過程で,人類は直感と論理的思考とによる研究対象の普遍化を行い多くの抽象化
された数学的概念を生み出してきた。数学研究の目的は,それらの抽象的な数学的概念の上に存在する
数学的真理の探求になる.
本部門は論理表現科学部門から平成 19 年度に数学系教員が分離してできた部門である.本部門は,多様
幾何,空間構造,代数数理,数理構造の4つの研究分野からなっている.所属する教員は国内外の研究
者と情報交換,共同研究などを通じて研究の継続発展を目指している.
2. 研究分野の構成
研究分野
所属教員
多様幾何
合田洋
空間構造
関口次郎
代数数理
山形邦夫
数理構造
和田倶幸
(欠員)
前田博信
森藤孝之
3. 各教員の研究概要
• 和田倶幸
研究概要
– 有限群における p-ブロックのカルタン行列の固有値について研究を行った. 群と正規部分群の
間に固有値同士のの新しい関係, 固有値と群の一般指標との間に新しい関係があることを発見
した.
• 山形邦夫
研究概要
– 有限次元多元環の表現について,多元環上の加群の成す圏の代数的性質と多元環の構造との関
係について研究を行った.
• 関口次郎
研究概要
– 実射影平面の 8 直線配置と E8 型ルート系との関連について研究を行った.武庫川女子大学の
福井哲夫教授との共同研究である.
– 3 変数の斎藤自由因子に付随する一意化微分方程式の構成の研究を行った.また,特別の一意
化方程式の解が超楕円積分で表示できることを示した.
• 合田洋
研究概要
– Sutured Floer ホモロジーに関する結果を応用することで,ホモロジーシリンダーのなすモノ
イドが無限生成であることを示した.13個の12交点 Homological fibered knot のトーショ
ンを計算した.
• 前田博信
研究概要
1
– 整数環の上に定義された代数多様体の特異点の研究をしている.特に,無限に近い特異点の解
消手続きから得られる不変量と,代数多様体に関連する数論的不変量の関係を調べている.例
えば剰余標数が p の局所体の p 拡大について,拡大を定める定義方程式の無限に近い p 重点の
個数を用いて分岐指数を求めることができる.
• 森藤孝之
研究概要
– 基本群の表現と円周上の曲面束の位相不変量,ヘガードフレアーホモロジーと曲面の写像類群,
表現のモジュライ空間とねじれアレキサンダー不変量について研究を行っている.
4. 自己点検
平成 16 年度に大学院共生科学技術院の1部門としてが設置された論理表現科学部門が本部門の前身であ
る.同年度に論理表現科学部門の自己点検評尺度を設定した.それは次のようである (第 16-4 回共生科
学技術研究部計画評価委員会資料 3-2).
以下の観点から自己点検評価を行う.
I
量的評価の観点
1)
著作
雑誌・紀要等の学術論文
学術図書
その他(関連分野の著書,
「研究誌」,解説・総説書評,翻訳,辞書,
教科書,ハンドブック,新聞・雑誌記事など)
2)
口頭発表
3)
学術的活動
学会活動 (会長,副会長,事務局長,理事,評議員,編集委員等)
研究集会・セミナー等の運営
海外渡航
研究者招聘
広報・啓蒙的活動
II
質的評価の観点
部門内教員の相互点検によって行う
平成 19 年度に論理表現科学部門は数理科学部門と言語文化科学部門に分離された.このときに,研究院
としての共通評価項目が提出され,本部門は新たな自己点検評価の基準を求められた.
約1年間の検討の末に,研究院としての共通評価項目を評価対象として部門独自の評価項目をいくつか
追加した.
評価項目としては,
(1) 著書・論文・総説等 (2) 研究発表 (3) 講演会等招聘 (4) 外部資金 (5) 特許 (6) 受賞状況
(7) 学会活動 (8) 海外渡航 (9) 研究者招聘 (10) 共同研究 (11) 研究会等の企画・主催
とする.(1)-(7) は研究院共通評価項目であり,(8)-(11) は部門の追加した評価項目である.
また次のことに合意した.
「今後数年間は現行の自己点検の評価尺度を継続させる.その間に見直すべき事項が出てくれば変更す
るかどうかを検討することにする.
数学の研究は短期的な成果を期待するよりは長期的な視野が必要である.このような視点に立って自己
点検評価の項目を見直すべきで,当面は現状のものにしておくことにする.
」
2
5. 評価実施について
所属教員が上で上げた評価項目を 2005 年から 2009 年まで年単位で件数を調べて部門長に報告する.年
度単位のものはその旨,表に記入してある.
部門長がそれをまとめる.過去 5 年間の実績を見ることで部門の活動状況を把握する.
6. 評価項目
(1) 著書・論文・総説等
2009 年
2008 年
2007 年
2006 年
2005 年
学術論文 (査読あり)
7
7
5
7
14
学術論文 (査読なし)
3
3
1
1
3
学術図書
0
0
1
5
3
(2),(3) 研究発表・講演 (研究発表と講演との区別せず)
2009 年 2008 年 2007 年 2006 年 2005 年
国内
18
9
7
13
15
国外
6
4
6
3
6
(4) 外部資金
2009 年度
2008 年度
2007 年度
2006 年度
2005 年度
科研費
5件
4件
4件
4件
5件
その他
0件
0件
0件
0件
0件
2009 年度
2008 年度
2007 年度
2006 年度
2005 年度
0件
0件
0件
0件
0件
2008 年度
2007 年度
2006 年度
2005 年度
0件
0件
0件
0件
(5) 特許
特許
(6) 受賞状況
2009 年度
受賞
0件
(7) 学会活動
国際会議運営委員,代数学分科会運営委員,Mathematical Review のレヴューアー,Zentralblat Math.
のレヴューアー,
「数学セミナー」書評委員など
(8) 海外渡航
2009 年
8件
2008 年
2007 年
2006 年
2005 年
4件
7件
2件
7件
(9) 研究者招聘
外国人招聘
2009 年
2008 年
2007 年
2006 年
2005 年
5人
2人
11 人
3人
2人
(10) 共同研究
3
2009 年
2008 年
2007 年
2006 年
2005 年
5
6
3
5
7
2006 年
2005 年
4件
2件
(11) 研究会等の企画・主催
2009 年 2008 年 2007 年
2件
3件
2件
4
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