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プレゼンテーション資料 [PDF:1.4MB] - RIETI
日本学術会議-RIETIシンポジウム 「ダイバーシティ経営とワーク・ライフ・バランス」 プレゼンテーション資料 樋口 美雄 日本学術会議連携会員 RIETIファカルティフェロー 慶應義塾大学商学部教授 2016年3月22日 独立行政法人経済産業研究所(RIETI) http://www.rieti.go.jp/jp/index.html 2016年3月22日(火) 慶應義塾大学 樋口美雄 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 15歳以上人口・生産年齢人口の推移 11,400 (万人) 10,900 10,400 15~64歳 9,900 15歳以上 9,400 8,900 8,400 7,900 7,400 出所:総務省統計局 「労働力調査」 2 女性雇用就業率・正規雇用就業率 (2003年vs2013年) 80 2003年 正規雇用就業率 2013年 正規雇用就業率 2003年 雇用就業率 2013年 雇用就業率 (%) 70 60 50 40 30 20 10 0 15~24歳 25~34歳 出所:総務省『労働力調査(詳細集計)』 35~44歳 45~54歳 55~64歳 65歳以上 3 第1子出産前後の妻の就業経歴の変化 出所:内閣府「仕事と生活の調和レポート」 4 就業形態別第1子出産後の継続就業率の推移 就業継続(育休なし) 就業継続(育休なし) 就業継続(育休利用) 就業継続(育休なし) 就業継続(育休利用) 90 90 90 80 80 80 正規職員 40 40 69.7 77.4 79.2 69.6 67.4 30 出所:内閣府「仕事と生活の調和レポート」 パート等 0 第 一 子 出 生 年 3.0 4.3 0.0 2.2 4.3 2005~09年 10 2000~04年 第 一 子 出 生 年 20 1995~99年 30 23.7 18.2 17.6 18.0 20 15.2 10 21.5 17.7 14.4 15.6 14.0 0 2.2 0.8 4.0 0.5 2.0 1990~94年 第 一 子 出 生 年 19.9 50 1985~89年 0 1985~89年 13.0 50 2005~09年 10 27.8 37 43.1 60 2000~04年 20 17.7 2005~09年 27.4 24.7 14.6 9.8 2000~04年 30 1995~99年 40 40.0 44.6 45.5 1990~94年 50 73.9 60 1995~99年 51.6 52.9 69.6 70 1990~94年 60 72.7 70 1985~89年 70 81.7 79.2 (%) (%) (%) 自営業主等 5 若年男性の非正規雇用者比率の推移 30 (%) 25 15~24歳 20 25~34歳 15 10 出所:総務省統計局『労働力調査』 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 5 (年) 6 90 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 若年男性の就業率の推移 98 (%) 96 94 92 25~29歳 30~34歳 88 35~39歳 86 (年) 出所:総務省統計局『労働力調査』 7 60歳代男性の就業率の推移 80 (%) 75 70 65 60~64歳 60 65~69歳 55 50 45 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 40 (年) 出所;総務省 就業構造基本調査による 8 マクロの労働力需給推計シミュレーション ○ 「経済成長と労働参加が適切に進まないケース」は、2030年の就業者数が▲821万人(2012年比)となるが、「経済 成長と労働参加が適切に進むケース」では、その場合よりも約650万人増となり、2012年比で▲167万人に留まる見込 みである。 2030年までの就業者シミュレーション(男女計) 6270万人 5947万人 6291万人 5449万人 6103万人 (▲323万人) (21万人) (▲821万人) (▲167万人) 約340万人増 60歳 以上 1193 30歳~ 59歳 4034 3896 約190万人増 15歳~ 29歳 1044 966 約40万人増 (実績値) 経済成長と労働参加が 適切に進まないケース 2012年 1086 約120万人増 約650万人増 1203 4083 1077 約250万人増 3497 約320万人増 1005 876 経済成長と労働参加が 適切に進むケース 経済成長と労働参加が 適切に進まないケース 2020年 1327 3812 約90万人増 964 経済成長と労働参加が 適切に進むケース 2030年 資料出所:2012年実績値は総務省「労働力調査」、2020年及び2030年は(独)労働政策研究・研修機構推計 ※推計は、 (独)労働政策研究・研修機構が、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」等を用いて行ったもの ※経済成長と労働参加が適切に進むケース:「日本再興戦略」を踏まえた高成長が実現し、かつ労働市場への参加が進むケース ※経済成長と労働参加が適切に進まないケース:復興需要を見込んで2015年までは経済成長が適切に進むケースの半分程度の成長率を想定するが、2016年以 降、 経済成長率・物価変化率がゼロ、かつ労働市場への参加が進まないケース(2012年性・年齢階級別の労働力率固定ケース) ※図中の数値は、表章単位未満の位で四捨五入しているため、年齢計と内訳の合計は必ずしも一致しない。増減差は表章単位の数値から算出している。 9 地域によって異なる出生率の推移 2.40 ○ 出生率には地域差があり、また、その推移も地域によって異なる。 ○ 1965年に2.0~2.3程度であった7都道県をみても、2014年には4都道県は1.1~1.3程度、3県は1.5~1.7程度の 水準となっている。 ○ 背景には、出生率をとりまく状況やその変化の地域差があると考えられる。 2.20 2.00 全国 北海道 秋田県 東京都 福井県 奈良県 島根県 宮崎県 島根県 1.80 宮崎県 1.60 福井県 全国 1.40 ・近年の出生率の上昇が小さい (秋田県:47位) 秋田県 北海道 奈良県 1.20 東京都 1.00 0.80 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 ・週60時間以上働く雇用者の割合 が低い(島根県:1位) ・通勤時間が短い(宮崎県:1位、 島根県:2位、福井県4位) ・女性の有業率と育児をしている 女性の有業率の差が小さい(島 根県:1位、福井県:4位、宮崎 県:6位) ・保育所の整備率が高い(福井 県:3位、島根県:4位) など 2005 2010 2014 資料:厚生労働省「人口動態統計」(平成26年) ・週60時間以上働く雇用者の割合 が高い(東京都:47位、北海道: 46位、奈良県:41位) ・通勤時間が長い(東京都:44位、 奈良県43位) ・女性の有業率と育児をしている 女性の有業率の差が大きい(東 京都:46位、北海道:39位) ・保育所の整備率が低い(北海道 42位、東京都:39位) など 10 ①合計特殊出生率と週60時間以上働く雇用者の割合の状況 資料:合計特殊出生率は、厚生労働省「人口動態統計月報年計」(平成26年)。週60時間以上働く雇用者の割合は、総務省「就業構造基本調査」(平成24年)。 11 ②合計特殊出生率と1日当たりの通勤等の時間の状況 資料:合計特殊出生率は、厚生労働省「人口動態統計月報年計」(平成26年)。1日当たりの通勤等の時間は、総務省「社会生活基本調査」(平成23年)。 12 女性活用と利益率の関係 山本(2014)「上場企業における女性活用状況と企業業績との関係」 RIETIディスカッションペーパー 利益率 利益率 <正社員女性比率> 3% 3% 2% 2% 1% 1% 0% 0% ‐1% <0.25> <0.43> <0.20> 正社員女性比率 <0.06> <0.05> ‐1% <管理職女性比率> <0.26> <0.24> <0.26> <0.23> 管理職女性比率 → 正社員⼥性⽐率が⾼い企業で利益率が⾼い傾向 13 ダイバーシティ推進による経営効果について 多様な人材を活用する観点から、推進本部の設置など積極的に WLB推進に取り組んでいる企業は、取組後に企業の全要素生 産性(TFP)を向上させている傾向。 ○「企業活動基本調査」(経済産業省)の回答企業(商工鉱業、および一部の電力・ガスやクレジットカード業などの一部のサービス業に属する事業所を有す る企業のうち、従業員50人以上、かつ資本金または出資金300万円以上)のうち、従業員100人以上の企業を対象に、RIETIの研究プロジェクト「ワー ク・ライフ・バランス施策の国際比較と日本企業における課題の検討」において、郵送によるアンケート調査を実施し、回答を得た1677社を分析したもの。 ○WLBの取組(推進組織の設置など)を1998年から2003年までに導入した企業のTFPは、未導入の企業よりも大きく伸びている。 山本・松浦(2011)「ワークライフ・バランス施策は企業の生産性を高めるか?-企業パネルデータを用いたWLB施策とTFPの検証」,RIETI-DP11-J-032 14 女性活用とパフォーマンスのメカニズム ROA, TFP, 研究開 発集約度, 実行能 力, 独創性など 労働時間が短い, WLB施策が充実している, 雇 用の流動性が高い, 賃金カーブが緩く賃金分散 が大きい, グローバル化が進んでいる, 取締役 会メンバーに多様性があるなど。 15 WLBの具体的取り組み(1) 労働時間の見直し 長時間労働・時間外残業の削減 有給休暇取得の促進 長期休暇の普及 最小業務間インターバル時間制度の 導入 両立支援策 育児休業・介護休業取得率の引上げ 短時間勤務制度の普及 ダイバーシティ人材の活用 均等施策の強化 16 WLBの具体的取り組み(2) 長時間通勤の限界 子供を持つ有配偶女性の継続就業の限界 大都市圏において低い有配偶率女性の雇 用就業率 在宅勤務の活用 17 女性活用+ポジティブ・アクション 1. わが社における女性活用・WLBの実態を把握 2. 女性活用・WLBを妨げている要因を調査 3. 各社が数値目標を掲げ、それに向けてWLBを促進 4. 制度の整備と経営者・管理職・社員の意識改革 18