...

地域密着型金融の取組み状況 (19年4月∼20年3月)

by user

on
Category: Documents
3

views

Report

Comments

Transcript

地域密着型金融の取組み状況 (19年4月∼20年3月)
 地域密着型金融の取組み状況 (19年4月∼20年3月)
北陸信用金庫
1.項目
2.タイトル
3.動機(経緯)
1.ライフサイクルに応じた取引先企業の支援の一層の強化
(1) 創業・新事業支援
○ 創業・新事業融資の開拓
○ 事業所融資開拓「ハヤミチ・ラクミチ運動」
○ ビジネスマッチング
取引先企業のライフサイクルに応じたきめ細かい支援を通じ、地域内の中小規模
事業者の金融の円滑化と経営支援を目的として、下記の施策を実施いたしました。
1.創業・新規事業支援
地域に密着した営業活動の中で、将来性や技術力のある企業を発掘できる営業
体制と審査体制を整備します。
2. 事業所融資開拓「ハヤミチ・ラクミチ運動」
事業者との関係強化と融資先数の増加を目的として、フェイス・トゥ・フェイス活動
による融資開拓推進運動を推進します。
4.取組み内容
3.ビジネスマッチング活動
地域ネットワークを活用したビジネスフェア(合同商談会)の開催のほか、日常の
営業活動においてもビジネスマッチングにつながる情報提供・相談活動を展開して
まいります。
4.中小企業支援スキルの向上
定量事項
○創業・新事業支援融資実績目標 30 件
実績 11 件
○事業所融資開拓「ハヤミチ・ラクミチ運動」
実績 205 先
○ビジネス・マッチング
実績
8件
5.成果(効果)
500
102
百万円 19∼20年度
百万円
4,164 百万円
定性事項(補足説明)
・3県信用金庫が合同で開催しました「しんきんビジネスフェア2007」において、当金
庫より取引先20社が参加いただき、7件の事業マッチング事例がありました。その
他マッチング事例が1件、19年度は8件の成功事例がありました。
・「事業継承の勉強会」への参加 (19年11月)
1.創業・新事業支援やビジネスマッチングなどの情報提供機能には、金庫独自のノ
ウハウだけでは十分に対応できない課題も多く、外部機関との連携により外部情報
を上手に活用した取組みが課題と考えます。
2.取引先企業の販路拡大を側面からサポートするため、今後とも顧客企業に対し
6.取組み状況に対す てビジネスフェアへの積極的な参加を呼びかけるとともに、より多くの成功事例をあ
る分析・評価と今後の げながら取引先企業の期待に応えてまいります。
課題
3.地域内企業の廃業率増加を防止し、地域経済活性化のため、積極的に「事業承
継」や「地域内M&A」等の勉強会を実施し、顧客企業へ充実した相談業務が行わ
れるように人材の育成に努めてまいります。
地域密着型金融の取組み状況 (19年4月∼20年3月)
北陸信用金庫
1.項目
2.タイトル
3.動機(経緯)
4.取組み内容
1.ライフサイクルに応じた取引先企業の支援の一層の強化
(2) 経営改善支援
○債務者区分のランクアップ (開示要請項目)
不良債権の新規発生防止や要注意債権等の健全債権化を進めるにあたり重要
なポイントは、お客さまと共通の認識のもと改善策をともに考え、早期に経営改善計
画を策定し実践することにあります。
本部と営業店が協議のうえ、19年度経営改善支援先として50先(うち19年度新規
追加7先)を選定しました。経営改善に向けて、経営改善計画に基づくモニタリング
を実施しながら現状把握と分析を行い、経営改善指導(財務内容のほか経営全般
のアドバイス)を実施いたしました。
定量事項
添付資料「経営改善支援等の取組み実績」参照下さい。
5.成果(効果)
定性事項(補足説明)
経営改善支援の取組みの結果、19年度は要注意先より正常先へのランクアップ1
先、要管理先よりその他要注意先へのランクアップ2先の改善実績となりました。
低迷と二極化が続く地元経済にあって、過剰債務の解消や資金繰りの改善に取
組む中小規模事業者の中には経営内容の早期改善が困難な先は少なくありませ
ん。19年度のランクアップ実績はこうした構造的な状況を反映した結果となりまし
6.取組み状況に対す た。
る分析・評価と今後の 課題
小規模事業者の経営改善支援は、結果を急ぐよりも持続的・継続的な対応が必
要なことから、今後もコンサルタント能力の強化やビジネスマッチング等で自らの情
報機能や信用金庫のネットワークを活用した息の長い対応が必要と考えておりま
す。
7.添付資料
2.タイトル
3.動機(経緯)
4.取組み内容
5.成果(効果)
「経営改善支援等の取組み実績」
(3) 事業再生
○中小企業再生支援協議会等の活用 (開示要請項目)
事業再生のハードルが比較的高いと思われる案件には、外部機関の再生手法が
効果的との判断から、対象企業に対して中小企業再生支援協議会等の機能説明と
活用を提案いたしました。
対象先企業を抽出しその活用について企業の理解を求めてきましたが、事業規
模などの企業特性から、活用事例は限定的なものとなりました。
定量事項
○中小企業再生支援協議会等の活用
1
案件持込
件数
113
金額
1
再生計画策定 件数
113
金額
件
百万円
件
百万円
単なる財務面の金融支援にとどまることなく、課題に対する認識を経営者と共有し
た経営全般にわたる事業再生計画が効果的なことから、金庫サイドの能力アップと
6.取組み状況に対す
ともに外部機関の再生ノウハウ(事業承継や身近なM&Aを含む)の有効活用が不
る分析・評価と今後の
可欠と考えます。
課題
地域密着型金融の取組み状況 (19年4月∼20年3月)
北陸信用金庫
1.項目
2.タイトル
3.動機(経緯)
2.事業価値を見極める融資手法をはじめ中小企業に適した資金供給手法の徹底
(1) 担保・保証等に過度に依存しない融資等への取組み
企業の事業価値を見極める目利き力や対面取引を基本とした定性情報や地域情
報を生かした信用金庫固有の融資手法を徹底するため、下記の施策を実施いたし
ました。
なお、スコアリングモデルによる手法は、中小規模事業者を対象とするビジネスモ
デルでは補完的な手法と考えております。
1.第三者保証等に依存しない融資
金庫の内部格付をベースした事業活性化融資として「スーパー5000α」や「サポー
トファンド保証」などの戦略的な商品を積極的に推進いたします。
4.取組み内容
2.スコアリングモデルを活用した融資商品
小規模事業者を対象とする商品のタイムリーな補完的手法として、スコアリングモ
デルを活用した機関保証付商品「チャンス2000」を推進いたします。
3.「長期固定金利型特別融資」の発売
金利上昇局面の顧客ニーズに対応するため、金利リスクヘッジ効果を活用した長
期固定金利型の融資制度を導入いたします。
4.目利き力を活かした融資手法の徹底。
5.成果(効果)
定量事項
○担保・保証等に過度に依存しない融資等
・スーパー5000α
250 件
5,000
年度目標
266 件
4,657
推進実績
・サポートファンド保証(19年9月制度廃止)
33 件
305
推進実績
・チャンス2000
200 件
2,000
年度目標
360
37
推進実績
件
・長期固定金利型特別融資(20年2月より取扱い開始)
2件
100
推進実績
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
定性事項(補足説明)
1.「スーパー5000」シリーズは、事業活性化融資の主力商品として19年度も引続き
好評をいただいております。
なお「サポートファンド保証」は石川県信用保証協会の制度廃止にともない、19年9
月をもって取扱いを終了させていただきました。
2.長期固定金利型特別融資制度は、長期安定的な資金供給を目的に20年2月よ
り新たに取扱いを開始いたしました。
今後とも、中小規模事業者の特性を踏まえ、定性情報を大切にした審査手法を取
入れながら、幅広い顧客が利用しやすい融資商品の推進に努めてまいります。
6.取組み状況に対す
る分析・評価と今後の また、新しい資金供給手法として、シンジケートローンやPFI事業に関連する融資
課題
等についても、その事業価値を見極めながら前向きな対応を検討しているところで
す。
地域密着型金融の取組み状況 (19年4月∼20年3月)
北陸信用金庫
1.項目
3.地域の情報集積を活用した持続可能な地域経済への貢献
2.タイトル
(1) 地域活性化につながる多様なサービスの提供
(2) 地域利用者の満足度を重視した経営
3.動機(経緯)
4.取組み内容
リレバン推進の新たなステップとして、資金供給者としての役割にとどまらず、金庫
の特性を活かした地域活性化策や地域貢献・還元といった社会的ニーズへの適切
な対応が強く求められております。また、金融サービス業としての中心的テーマであ
ります地域とお客さまの声を反映した金庫経営・業務運営についてもこれまで以上に
重要な課題となっております。
1.地域活性化につながるサービスの提供
①プレミアム・パスポート事業
石川県主催の「プレミアム・パスポート事業」に協賛し「ふるさといしかわ子育て応
援定期」を発売しました。
②団塊世代向けプレミアム商品
団塊世代のセカンドライフを応援するため、特別金利の定期預金を発売しました。
2.CSR(企業の社会的責任)とCSの取組み強化
20年2月、CSR・CS推進担当役員を配置、商店街の活性化、少子高齢化や環境
問題への取組みなど社会的ニーズや社会貢献活動への取組み姿勢を強化いたしま
した。また「お客さまの声」を業務に反映させる施策にスピード感をもたせるため「理
事長直行便」制度を新設いたしました。
3.第3回「顧客満足度アンケート調査」の実施 20年2月
1.地域活性化につながるサービスの提供
①プレミアム・パスポート事業(ふるさといしかわ子育て応援定期)の実績
565先 970百万円 (目標1000百万円)
②団塊世代向けプレミアム商品の実績
101先 543百万円 (目標1000百万円)
2.「しんきんトライネットATMサービス」の開始
19年10月、北陸3県に本店を置く18信用金庫相互間のATM利用手数料を終日無
料化いたしました。
5.成果(効果)
3.顧客満足度アンケート調査結果
当金庫に対する総合満足度では90%以上の方が「ほぼ満足・満足」との回答を得ま
したが、利便性等の項目で色々なご意見をいただきました。これらのお客さまの声を
今後の業務運営に反映してまいります。
4.顧客向け勉強会の開催
19年9月より、若手経営者向けに公認会計士による講座を開始いたしました。
第1回 19年9月 第2回 19年11月 第3回 20年2月 参加者 延べ36名
今後、地域経済の活性化につながる多様なサービスの提供につきまして、業界
ネットワークの活用のほか、金庫の特色を活かした独自の相談業務又は勉強会の
内容、頻度の充実が課題と考えます。
6.取組み状況に対す
これからのリレバンの推進では、地域の面的再生や地域への適切なコミットメント
る分析・評価と今後の
など、地域との積極的な関わりをもって地域情報を活かした一体的な地域再生つな
課題
がる取組みへと進化していく必要があり、これらの取組みを新たなビジネスチャンス
つなげていくことが重要と考えます。
別添資料
経営改善支援等の取組み実績
【19年4月∼20年3月】
(単位;先数)
期初
債務者数
A
α β
①
1,556
0
うちその他
②
要注意先
388
36
正常先
要
注
意
先
うち
αのうち期末 αのうち期末 αのうち再生
経営改善支援 に債務者区分 に債務者区分 計画を策定し
取組み先数 がランクアップ が変化しな
た先数
かった先数
した先数
γ
δ
(単位;%)
経営改善 ランクアッ 再生計画
プ率
支援取組
策定率
み率
α/A
β/α
δ/α
0
0
0.0%
1
31
34
9.3%
2.8%
94.4%
-
うち
要管理先
③
31
7
2
5
7
22.6%
28.6%
100.0%
破綻懸念先
④
56
7
0
5
7
12.5%
0.0%
100.0%
実質破綻先
⑤
42
0
0
0
0
0.0%
-
-
破綻先
⑥
32
0
0
0
0
0.0%
-
-
小 計
(②∼⑥の計)
549
50
3
41
48
9.1%
6.0%
96.0%
2,105
50
3
41
48
2.4%
6.0%
96.0%
合 計
○ (参考)経営改善支援取組み先の定義について
経営改善支援取組み先とは、平成15年6月20日付金監第2059号「「リレーションシップバンキングの機能強化計画」
の提出について」等において示しているとおり、取引先企業(個人事業主を含む。なお、個人ローン、住宅ローンのみ
の先を含まない。)のうち、通常の融資管理の強化等に止まらず、重点的に経営改善を支援する対象との位置付けを
明確にし(注1)、例えば、下記のような取組みを行っている先をいう。
なお、下記の例のほか、金融機関が債務者への経営改善支援を実施したことが明確に判明するものであれば、経
営改善支援に含めて構わない。
① 当金融機関がコンサルティング機能、情報提供機能等を活用して、財務管理手法等の改善、経費節減、資産売却、
業務再構築、組織再編・M&A等の助言を行った取引先
② 当金融機関から人材を派遣して再建計画策定その他の支援等を行った取引先
③ 当金融機関が紹介した外部専門家(経営コンサルタント、公認会計士、税理士、弁護士等)が業務再構築等の助言を
行った取引先
④ プリパッケージ型事業再生(民事再生法等の活用)(注)及び私的整理ガイドライン手続きの中で再生計画等の策定
に関与した取引先
(注)再生型法的整理(民事再生法、会社更生法等)において議決権行使をしたに過ぎない場合は含まれない。
⑤ 企業再生ファンドの組成による企業再生のため当該ファンドに出資(現物出資)した取引先
⑥ 企業再生に当たり、デットエクイティスワップ(DES)、DIPファイナンス等の手法を活用した取引先
⑦ 「中小企業再生型信託スキーム」等RCCの信託機能を活用して再建計画の策定に関与した取引先
⑧ 中小企業再生支援協議会等と連携し当金融機関が再生計画の策定に関与した取引先
(注1)位置付けを明確にするとは、各金融機関がその経営の実態に応じて、例えば、①経営改善支援の専担組織・
専担者の支援の対象先とする、あるいは、②本部と営業店が連携して支援を行うこととしている対象先等、経営改善
支援の対象であることについて客観的な裏付けがある先とする。
(注2)単なる与信管理、貸出条件の緩和等の契約更改、回収強化等は経営改善支援取組み先には含めない。
Fly UP