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パンフレット No. 002 マグ塗壁(マグ壁材を用いた高品位塗壁)

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パンフレット No. 002 マグ塗壁(マグ壁材を用いた高品位塗壁)
パンフレット
○琴線をかなでる建築空間の創出
○和の四季の移ろいを彩る伝統色の美で塗る―例えば、粋な塗壁
○建築空間のやすらぎと快適、健康―例えば、潤な塗壁
○高強度塗壁もあります
○卓越した界面の接着力―容易な重塗り。自由デザイン
キャッチフレーズ
catchphrase
窓口・問合せ先
2016 年 9 月末日改定
マグ塗壁(マグ壁材を用いた高品位塗壁)
パンフレット名
用途
No. 002
①主に内装用の塗壁に
②工夫すれば、外装用の塗壁あるいは塗床にも
③下塗りの上だけでなく、木板などの仕上げにも
合同会社 イワ建開発 代表社員 岩原昭次
本社
〒860-0073 熊本県熊本市西区島崎 5-35-4
<携帯>
080-6440-4984 <Tel〉096-354-0223 <Fax〉096-354-0223
<E-mail> [email protected]
----- ------ ----- ----- ----同 研究試験室 〒861-3107 熊本県上益城郡嘉島町大字上仲間 394-7
<Tel> 096-288-7421
<Fax> 096-288-7423
<HP> www.iwk-k.co.jp/
<E-mail> [email protected]
・・・担当 松本
(1) ご用命やご質問などは、弊社窓口へお問い合わせ下さい。
(2) イワ建開発では、各種製品の展示・公開を行っております。ぜひ、ご来社を。見学をお待
ちしております。ご来社の折には事前にご連絡をお願い申し上げます。
[ お願い ]
本パンフレットは次の2つのパンフレットと合わせてお読みください。
○マグ塗壁とマグ塗壁材 :パンフレット No. 003
○マグ壁材の材料
イワ建開発の製品メニュー
:製品などパンフレットNo.004マグエンとコラボする各種の自然素材
[ 塗壁関係の用語 ]
①マグエン:「主に海水由来のマグネシウム無機塩で構成。白色度が極めて高い粉体状のバインダ
ー(結合材)。
「マグエン」は弊社の商品名です。
②マグ塗壁:マグ塗壁とは、マグ塗壁材を水に加えてスラリー化して、壁にコテ等で塗付けて硬化
させて得た塗壁をいう。マグ塗壁は仕上壁です。
③マグ塗壁材:マグエンと塗壁材を混合・攪拌して得た、粉体状の混成材料
④塗壁材:次の⑤の塗壁構成素材そのもの、あるいは2つ以上を混合・攪拌して得た塗壁用の材料
⑤塗壁構成素材:塗壁材に用いる素材。主に九州阿蘇・天草地域とその近隣で採取した自然材料を
塗壁材に用いる素材。塗壁構成素材には石粒粉と木質チップスの2種類があります。この他に竹
炭と、日本では産出できない色、ブルーを呈する素材として世界最高品質のスペイン産無機顔料
マリンブルーとがあります。
⑥マグ下塗り材:マグエンを用いた下塗り材
⑦下塗り壁:マグ下塗り材料を水に加えてスラリー化し、これ下地の壁などに塗り付け、硬化させ
たもの。通常は、単に下塗りと略すことが多い。
1
1
はじめに
1-1
粉状の塗り材
弊社では、独自に開発したマグエンと、これを用いた、日本の伝統色で彩る塗壁に特化した粉状
塗壁材や、やすらぎ・快適を感じて、健康をサポートする粉状塗壁材などを製造しています。
イワ建開発が提案する塗壁は、マグエンと同様に、弊社が独自に開発したマグ壁材による塗壁で
す。これを弊社ではマグ塗壁と称しています。そしてこれに用いるマグ壁材は、弊社が独自に見出
したマグエンと各種の自然素材とがコラボした「粉状の塗り材」です。その自然素材は、九州阿蘇
天草地域とその周辺で採取された自然素材(石粉、木質チップス)に特化しています。その他には、
彩りを豊かにするために、最高級品質の竹炭とスペイン産の無機質顔料(ブルー)を合わせて用いて
います。
このパンフレットでは、マグ塗壁材を水に加えてスラリー化して、壁にステンレスコテ等で塗付け
て硬化させて得た塗壁、すなわち、マグ塗壁と、合わせてマグ塗壁材を紹介します。
なお、ここでは、イメージをしやすいように、壁を付して「マグ塗壁材」と表現していますが、
マグ塗壁材は壁用だけに限定する材料ではありません。
「マグ塗壁材」は天井あるいは床、屋外の塀
などの塗り材として、そしてパネルなどの造形用材料としても幅広く、多様に適用できます。
1-2
建築空間を日本の伝統色で彩る塗壁
四季の移ろいを色の美で見出し、洗練し、それを暮らしや文化の様々な形の中で具現化し、日本
のありようの1つとして、育まれた様々な和の伝統色。日本では、自然が創りだす繊細な色を自然
な材料から見出し写実し、そして、心の中の情趣でその色とその色が織りなす世界を愛でてきまし
た。
その色の世界は多くの絵画、染織物、陶芸、詩歌、文学として、生活や文化の中に深く息づいて
現在にまで続いています。そして、これからも続いていきます。古くは、例えば、奈良・平安の文
化が産み出した装束の配色美、鎌倉から江戸期に形成され、大成されていく極彩色に満ち、きらび
やかな彩、山紫水明との調和を求めた閑寂な風流、そして、侘び・寂びの世界などなど。
歴史の流れの中で洗練され、育まれてきた和の色は、名前も美しく風雅です。
イワ建開発では、マグ塗壁を用いて、人々が住まい、集う建築空間を彩る壁を日本の和の色の美
で演出することを探求してきました。そして、粋な塗壁や潤な塗壁に辿りつきました。
“粋な”は江戸時代に江戸町民が時の政権に内的に抵抗し大成した文化の形容といわれています。
ひとの視覚(外観)的・精神的・心理的態様を琴線で奏でる時の形容と思っています。日本人が身に
着けてきた服飾の色、特に奈良・平安から江戸に至る着物などの「色」は完成・洗練された日本の
伝統の色、ひとの琴線を奏でる色といっても過言ではありません。
イワ建開発では、人々が住まう、あるいは集う建築空間を彩る塗壁の色を、1つは粋な空間とし
て自然素材を用いて琴線に奏でる伝統色で提案します。
“潤な”は肉体的・病理的体様に関して、ひとにやすらぎと快適と安心を与え、健康を保持する
形容と考えています。潤な塗壁は、粋な塗壁に木質素材を添えることで提案します。
マグ壁材は、化学のり、増粘材(メチルセルロースなど)、化学繊維のすさ、着色剤及びポルトラ
ンドセメントなどの、人に害を与える人工材料を一切含んでいません。そのため、マグ塗壁は美や
優れた力学的性能だけでなく、健康(肉体的、精神的にも快適)に包まれた壁を造作します。
2
マグ塗壁には、マグ塗壁としての施工方法があります。マグ塗壁のすばらしさを具現化するため
には、マグ塗壁に熟知されている塗壁左官工にお願いすることが最善です。
しかし、マグ塗壁は、コツをつかめば。どなたでもDIYとして施工できます。弊社までご気軽に
お問い合わせください。
2
イワ建開発が提案するマグ塗壁
2-1 マグ塗壁
マグ壁材によるマグ塗壁には、構成する材料によって、図1に載せますように、大きく分けて、
粋な塗壁と潤な塗壁の2つがあります。
更に、イワ建開発独自に提案する「マグエン磨き」を施すと、粋な塗壁はきらら壁とつややか壁
となります。
イワ建開発では、琴線を奏でる建築空間とは次の①~③のいずれかを感じさせるような雰囲気が
ある空間と位置付けています。
[ 琴線を奏でる建築空間 ]
①思わず触ってみたくなるあるいは近づいてみたくなるような、あるいは表面がきらら風ある
いは艶やか風の態様を有する壁で囲まれる空間
②白色を含む自然色による彩りで囲まれた空間
③潤い、和み、癒し、そして安らぎにつつまれた雰囲気のある空間
粋な塗壁と潤な塗壁は表1のように分けられます。
また、図2に示すように、コラボする材料によって、断面構成が異なります。
[粋な空間]
粋な塗壁
[天草黄石細目]
表面を粋にする
[天草黄石粗目]
表面を粋にする
[マグエン]
基幹材料
[潤な空間]
潤な塗壁
[すずめ]
消臭性・吸着性
の付与、パネルの
超軽量化やすずめ
模様の演出
図1
マグエンと自然素材のコラボによる塗壁
3
[木チップ]
消臭性・吸着性
の付与、パネルの
超軽量化や木チ
ップ輪郭模様の
演出
表1
区分
粋な塗壁
潤な塗壁
イワ建開発における塗壁の区分
内容
細分
①人の琴線に触れるような雰囲気。 更に、より一層のきらら壁
思わず触ってみたくなる、あるい (マグエン磨きによる)
は近づいてみたくなる。
更に、より一層のつややか
②自然色による白色あるいは他の色 壁(マグエン磨きによる)
による彩り
粋な塗壁に潤い、和み、癒し、そして安らぎにつつまれた雰
囲気を添える。
①思わず触ってみたくなるような、しっとりとした潤い
②和み、癒しあるいは安らぎがある雰囲気
③健やかさなどのある安心感
備考
光の当たり角度によっ
て表面がキラキラ
艶やかで、しっとり感
のある壁
木質素材だけが使用さ
れ「潤い、和み、癒し、
安らぎ」の雰囲気を醸
し出し、かつ、
「健やか
さなど」を有している。
(注) コラボする素材は、「製品などパンフレット No.004 マグエンとコラボする各種の自然素材」をご参照ください。
マグエン+
石粉関係
図2
マグエン+
すずめ
マグエン+
杉チップ細目等
塗壁の断面(3タイプ)
2-2 日本の伝統色の美で、塗壁を創生そして建築空間を彩る
イワ建開発が提案する素材は、主に九州阿蘇・天草地域とその近隣で採取した自然材料です。こ
の自然材料には石粒粉と木質チップスの2種類があります。この他に、彩りを豊かにするために、
最高級品質の竹炭とスペイン産の無機質顔料(ブルー)を合わせて用いています。
石粒粉には石の粒(石粒)と粉(石粉)の2つがあります。この2つは石由来の材料で自然色を呈し
て、かつ褪色をしません。また無機質顔料であるマリンブルーも褪色しません。木質チップスは、
長い年月の間に朽ちてきますが、経時的に違和感のない自然な色合いで変化していきます。
九州阿蘇・天草地域とその近隣で採取した自然材料が有する色合いをそのまま用いて、日本の色
の美を塗壁に創生、そして建築空間を彩ります。
更に、これら材料を複数個組み合わせて混合させることによって、より繊細で微妙な色合い、日
本の和の色を生み出すことができます。
イワ建開発では、日本の色の美で塗壁を創生そして建築空間を彩ることに特化して、マグ塗壁材
を製造しています。
2-3 マグエン磨きによる、より一層の粋な塗壁
粋な塗壁である「きらら壁」はマグエンとしてマグエンきらら型(K 型)を、
「つややか壁」は艶や
か型(T 型)を用いた場合に、イワ建開発が提案するマグエン磨きを施こすことによって得られる塗
壁です。マグエン磨きは、マグエンきらら型(K 型)あるいは艶やか型(T 型)を用いたいずれの塗壁
にも適用できる磨きの技術です。
マグエンきらら型(K 型)を用いたマグ塗壁は、その表面がより一層キラキラする壁になります。
マグエン艶やか型(T 型)を用いたマグ塗壁は、その表面がキラキラすると共に、より一層の艶や
かな鈍い磨きがある壁になります。
マグエン磨きを施こしたマグ塗壁は、漆喰壁やコンクリート壁などに見られない、キラキラある
いは艶やかを帯びた態様の壁を醸し出します。
4
これはマグエンを用いたマグ壁のみにみられる特長で、か
つ、イワ建開発だけが有する塗壁に対する施工テクニックで
す。(ご注意:水量によってはあまり磨きが効かないものも
あります)
写真1に、つややか壁(褐色)の場合を載せます。
このように、粋な塗壁は、マグエンと自然素材が融合する
と、自然材料がもつ美や機能をマグエンによって色々な形で
惹き出されて、従来の塗壁とは趣が異なった感動・感覚を奏
でる壁をつくることができます。
写真1
つややか壁、褐色(粋な塗
壁、左にメノウ石)
2-4 潤な塗壁
潤な塗壁は、粋な塗壁の中に木チップを添えることによっ
て得られます。
写真2に、潤な壁の例として、薄短冊(厚さが薄い木片チ
ップを用いた塗壁を載せます。
潤な塗壁は木特有の温もりやすがすがしさ等の雰囲気を
醸し出すだけでなく、湿気の緩和や臭いの吸着などの機能を
写真2 潤な塗壁(薄短冊)の例
有します。
2-5 マグ塗壁ができるまでの過程
マグ塗壁ができるまでの過程を図3に載せます。過程の概略は次の通りです。
①
はじめに、マグエンを製造します。同時に、塗壁構成素材も製造します。
②
塗壁材は、塗壁構成素材を単独であるいは組み合わせて混合・撹拌し、をつくります。
③
マグエンと塗壁材とを混合・撹拌すると、マグ塗壁材になります。
④
同時に、マグエンと珪砂などを混合・撹拌し、マグ下塗材をつくります。
⑤
水にマグ塗壁材を投入して、混合・撹拌してスラリー化をして、こてを用いてそれを壁に塗れ
ば、マグ塗壁として完成です。
⑥
なお、下塗り壁は、水にマグ下塗り材を投入してスラリー化し壁に塗って造作します。
イワ建開発では、製造過程の各段階での材料を商品として、揃えています。
マグ塗壁を造作するにあたって、すぐ利用できるのはマグ塗壁材(2①)です。水にこれを加えて
混合・攪拌してスラリー化して壁にコテで塗れば、塗壁が完成します。
色々な彩りのマグ塗壁をつくりたい場合は、好みに応じて、製品グループ2②と③のいずれかの
組み合わせで得ることができます。
3
マグ塗壁の態様
3-1 マグ塗壁の態様
自然あるいは人工のものにこだわらずに色々な顔料などを用いれば、ありとあらゆる色の塗壁を
つくることができますが、イワ建開発では、「自然の色を指向した和の伝統色」などで彩りした塗
壁を用いて建築空間を演出することにこだわります。
イワ建開発が提案するマグ塗壁を表2-1、2および表3に一覧します。
5
[3]
マグ塗壁
マグ下塗り材
水
水
写真 3 マグ
下塗り材(例)
[2①]
マグ塗壁材(仕上げ)
写真 マグ塗壁(例)
写真 2① マグ
塗壁材(例)
[2② ]
[1]
+
マグエン
塗壁材
[2③ ]
写真 1 マグエン
塗壁構成素材
○石粒粉タイプ(草阿蘇横断地域自然材料)
○木質チップスタイプ
○天草阿蘇横断地域自然材料をサポートする材料
写真2③
図3
写真 2②
塗壁材(例)
塗壁構成素材(例)
マグ塗壁関係の相関図
イワ建開発が用意しているマグ塗壁用のマグ塗壁材は、以下の通りです。
○粋なマグ塗壁・・・12種類
単一色 4種類、複合色 8種類
(注) 複合色とは単一色を2つ以上組み合わせたもの
○潤なマグ塗壁・・・ 3種類
単一色(白)と木質チップスの混合(3種類)
なお、各表中のマグ塗壁の色の濃淡などの調整は、マグエンとマグ塗壁材との重量比率で対応で
きます。例えば、マグ塗壁材の素材(製品などパンフレット No.004 マグエンとコラボする各種の
自然材料(石粒粉・木質チップス)参照)に掲載してある天草白石粉(HM)とマグ塗壁材とを混合する
と、白っぽいマグ塗壁材を得ることができます。水にこれを加えてスラリー化して、壁に塗れば、
同一系統の色でありながら、白っぽい色の塗壁になります。
また、自分で希望する色の塗壁はマグ塗壁材の素材を混合・撹拌で得ることができます。
3-2 マグ塗壁の品級について
マグ塗壁は、使用する材料の種類に応じて、Ⅰ級からⅣ級まで4つの品級で区分けしています。
Ⅲ級とⅣ級は最高品質の竹炭とスペイン産の無機質顔料(ブルー)が使用されています。
品級 Ⅰ級:石粒粉を用いた塗壁
Ⅱ級:真紅石を用いた塗壁、あるいは潤な塗壁
Ⅲ級:竹炭とブルーのいずれかを用いた塗壁
Ⅳ級:竹炭とブルーを用いた塗壁
6
表2-1 粋な塗壁用マグ塗壁材の種類と塗壁一覧(その1)
商品番号
(注2)
MIWS01
・MIWS01N
Ⅰ級
・MIWS01H
Ⅰ級(製造せず)
MIWW02
・MIWW02N
Ⅰ級
・MIWW02H
Ⅰ級(製造せず)
得られるマグ塗壁(日本の和の色に特化した塗壁など)
塗壁の施工方法
仕上げ面の姿
名称の由来など
名称
(写真)
(色名の由来)
深雪
粋な塗壁
深雪とは深く積もった雪 ○一般的なこて塗
(みゆき)
:深雪
のこと。熊本小国山里で、○追っかけ塗り可
深く積もった雪が締固ま ○マグエン磨き可
った雪原の雪面をイメー
ジ。日本の冬の原風景の1
つ。
白雲
粋な塗壁
大空に浮かぶ清らかで爽 ○一般的なこて塗
(しらくも) :白雲
やかな白雲のイメージ。 ○追っかけ塗り可
○マグエン磨き
マグ壁材の
種類
マグエンの
種類(注 1)
マグエン標準型
(マグエンS)
マグエン白型
(マグエンW)
MIWS03
朝倉
・MIWS03N
Ⅰ級
・MIWS03H
Ⅰ級(製造せず)
粋な塗壁
:朝倉
朝倉は福岡・朝倉で採取し ○一般的なこて塗 マグエンS
た少し黄色身がかった石 ○マグエン磨き
粉。イワ建開発が見出した
石粉。
MIWS04
小麦
・MIWS04N
Ⅰ級
・MIWS04H
Ⅰ級(製造せず)
粋な塗壁
:小麦
小麦は天草陶石から採取 ○一般的なこて塗 マグエンS
できる石粉。表面がほんの ○マグエン磨き
少し、ビール色。
MIWW10
茜
・MIWW10N
(あかね)
Ⅱ級
※
・MIWW10H
Ⅱ級(製造せず)
粋な塗壁
:茜
茜は山野に自生する多年 ○一般的なこて塗 マグエンS
生のつる草で、根は橙色の ○追っかけ塗り可
ような明るい赤色。茜空は ○マグエン磨き
茜色に染まる雲や夕焼け
の色、秋を感じさせる。真
紅石粉でつくる。イワ建開
発が見出した石粉。
(注 1)使用するマグエンの種類は、通常は、マグエン標準型(マグエンS)あるいはマグエン白型(マグエンW)のいずれか
です。特別指定としてマグエン艶やか型(マグエンT)やマグエンきらら型(マグエンK)に代えることができます。
4列目の記号 S あるいは W で表しています。
(注 2) 塗壁材には、通常程度の硬さの塗壁に、あるいは引掻き傷や擦り傷ができにくい塗壁になるタイプの2つがあり
ます。商品番号の末尾がNのものが前者に、H のものが後者で表しています。N は Normal、H は hard の頭文字です。
(注 3) ※は、以下のいずれかの文献から命名した。
(文献1) 日本の伝統色、企画・編集:濱田信義、発行元:(株)バイ インターナショナル、2016年3月
(文献2) 日本の色辞典、吉岡幸雄著、発行元:紫紅社(株)、2008年7月
3-3 卓越した界面の接着力
マグ塗壁材は下地や仕上げ面の界面で強力な接着力を有しています。マグ塗壁材はそのため、多
様な下地に適用でき、強固に接着します。同じことが仕上げ面でもいえます。硬化する前に、例え
ば、タイルを貼り付ければ、それだけで接着します。
また、一度、仕上げた後に塗れば、簡単に重ね塗りができます。これを応用すると、塗壁で簡単
に市松模様などを簡単に描くことができます(写真3)。また、仕上げ面に自由なデザインで壁画と
しても描くことができます。
なお、リフォームなどに対しても、下地の状況によっては手間を省くことができ、工期短縮を実
現するだけでなく、容易に施工することができます。
7
表2-1 粋な塗壁用マグ塗壁材の種類と塗壁一覧(その2)
商品番号
(注2)
MIWS05
・MIWS05N
Ⅲ級
・MIWS05S
Ⅲ級
マグ壁材の種
類
岩瑠璃
(いわるり)
得られるマグ塗壁(日本の和の色に特化した塗壁など)
マグエンの
塗壁の施工方法
種
名称
仕上げ面の姿
名称の由来など
類(注 1)
(写真)
(色名の由来)
粋な塗壁
岩瑠璃は清水が流れて濡れて ○一般的なこて塗 マグエンS
:岩瑠璃
いる時の明るい瑠璃色の岩肌 ○マグエン磨き
をイメージ。
MIWW06
深川鼠
粋な塗壁
・MIWW06N
(深川ねずみ) : 深川鼠
Ⅲ級
※
・MIWW06H
Ⅲ級(製造せず)
深川鼠は、薄い青緑的がかっ ○一般的なこて塗
た灰色。江戸時代後期に流行 ○マグエン磨き
した色。色名は江戸「深川」
のいなせな若衆や、芸妓が好
んで着たことに由来。浅葱色
の色味をさらに抑えた粋な
色。
「粋」は江戸町民が江戸幕
府の禁制に対して生まれた美
意識といわれる。
狐の背中の毛色のような黄褐 ○一般的なこて塗
色をきつね色という。あるい ○マグエン磨き
はおこげ等のようにこんがり
焼けた時の色合い。古くから
の色の名称、現在でも用いら
れている。淡いこげ茶。
くるみ
○一般的なこて塗
奈良時代に正倉院文書に「胡 ○マグエン磨き
桃紙」の染紙の記載がある。
また源氏物語にも明石の君へ
胡桃紙で手紙を送っている。
胡桃の実の外皮の色。茶色の
明るい色。
裏葉色(うらはいろ)とは木 ○一般的なこて塗
の葉や草の葉裏のような渋く ○マグエン磨き
くすんだ薄緑色。葛(くず)葉
の葉裏に因んだ色ともいわれ
る。上品な色合いで現代でも
着物の色として用いられる。
マグエンS
MIWS07
きつね色
・MIWS07N
※
Ⅲ級(製造せず)
・MIWS07H
Ⅲ級
粋な塗壁
:きつね色
MIWS08
・MIWS08N
Ⅲ級
・MIWS08H
Ⅲ級
胡桃
(くるみ)
※
粋な塗壁
:胡桃
裏葉
(うらは)
※
粋な塗壁
:裏葉
竹墨
(たけすみ)
粋な塗壁
:竹墨
竹墨
○一般的なこて塗 マグエン K
あるいはマ
やや青みかがった竹の色が加 ○マグエン磨き
グエン T の
わった墨色
いずれかを
選ぶことが
できます
青黒
(あおぐろ)
※
粋な塗壁
:青黒
青黒(文献2より命名)
(製造せず)
MIWW09
・MIWW09N
・MIWW09H
Ⅲ級
(製造せず)
MIWK11
・MIWK11N
Ⅳ級
・MIWK11H
Ⅳ級
(製造せず)
MIWK12
・MIWK12N
Ⅳ級
・MIWK12H
Ⅳ級
マグエンS
マグエンS
マグエンW
○一般的なこて塗 マグエンK
○マグエン磨き
あるいはマ
黒色に見えるほどの、藍色で、
グエンTの
あでやかで強い青みを感じさ
いずれかを
せる竹墨。縁起を担いで、武
選ぶことが
士たちの武具の皮などの染色
できます
に用いられた。
(注 1)使用するマグエンの種類は、通常は、マグエン標準型(マグエンS)あるいはマグエン白型(マグエンW)のいずれか
です。特別指定としてマグエン艶やか型(マグエンT)やマグエンきらら型(マグエンK)に代えることができます。
(注 2) 塗壁材には、通常程度の硬さの塗壁に、あるいは引掻き傷や擦り傷ができにくい塗壁になるタイプの2つがあり
ます。商品番号の末尾がNのものが前者に、S のものが後者になります。
(注 3)※は、以下のいずれかの文献から命名した。
(文献1) 日本の伝統色、企画・編集:濱田信義、発行元:(株)バイ インターナショナル、2016年3月
(文献2) 日本の色辞典、吉岡幸雄著、発行元:紫紅社(株)、2008年7月
8
表3
商品番号 マグ壁材
(注2)
の種類
MJWW01
すずめ
・MJWW01N
Ⅱ級
MJWW02
薄短冊
・MJWW02N
Ⅱ級
潤な塗壁とマグ塗壁材の種類一覧
得られるマグ塗壁(日本の和の色に特化した塗壁)
塗壁の施工方法 マグエンの
種類(注 1)
名称の由来など
名称
表面の姿(写真)
(色名の由来)
潤な塗壁
白すずめ:すずめの頭は明るくて ○一般的なこて塗 マグエンW
:白すずめ
赤黒い茶色。木質チップ「すずめ」○追っかけ塗り可
はこのすずめの頭の色のイメー ○マグエン磨き
ジ。白雲の下で、あたかもすずめ
が群れて遊んで、舞っているよう
に見える。
潤な塗壁
白木の短冊が見え隠れしている。○一般的なこて塗 マグエンW
:白薄短冊
白雲の中に木の香りを感じる。 ○追っかけ塗り可
○マグエン磨き
MJWW03
ほそ短冊 潤な塗壁
・MJWW03N
:白ほそ短冊
Ⅱ級
白雲の中に、細木かほのかに乱れ ○一般的なこて塗 マグエンW
て散らばっている。
○追っかけ塗り可
○マグエン磨き
(注 1)使用するマグエンの種類は、通常、マグエン標準型(マグエンS)あるいはマグエン白型(マグエンW)のいずれかで
す。特別指定としてマグエン艶やか型(マグエンT)やマグエンきらら型(マグエンK)に代えれます。
(注 2) 塗壁材には、通常程度の硬さの塗壁に、あるいは引掻き傷や擦り傷ができにくい塗壁になるタイプの2つがあり
ます。商品番号の末尾がNのものが前者に、S のものが後者になります。
4
マグ塗壁の層構成と下塗りについて
4-1 層構成―主に色むらについて
塗壁の仕上げ面の態様をいい態様と悪い態様の2つ
に分けると、次のようなことがいえるかと思います。
○
仕上げ面のいい態様:滑らかな面、きらびやかな
面、しっとりとした面、凹凸の面、市松模様など
の面、その他
○
仕上げ面の悪い態様:色むらのある面(まだら模
様や目地跡が見える面も含む)、ひび割れが起き
ている面、剥がれが生じている面、その他
写真3 マグ塗壁の重ね塗り
一般に、塗壁の仕上げ面の態様は仕上げ塗部分自体だけでなく、下地材の処理方法や下塗部分な
どの出来・不出来にも大きく影響を受けます。自然材料を用いる塗壁の場合は、特にその傾向が顕
著です。
自然材料を使用する塗壁の場合、仕上げ面の悪い態様に対して解決すべき最大の課題は色むらで
す。色むらにはひとの感性に不快感を与えるものから左程違和感を与えないものまで、色々なラン
クがあります。
イワ建開発では自然材料を用いる限り、色むらを完全になくすことはできないと考えています。
9
しかし、可能な限り減らすことはできると考えています。
材料自体の要因ではなく、外的原因による仕上げ面の色むらは、下地から滲み出るアク、下地の
面的に不均一な吸水分布、不陸の存在あるいは目地の存在などによって、また、下塗りがある場合
でも平滑さがない場合や下塗りの面的に不均一な吸水分布その他によって生じます。これらによる
色むらは可能な限り減らす必要があります。なお、ここでの本題ではありませんが、下地の経年劣
化などによるずれや軽度のひび割れなど、あるいは不意に起きる地震などによるひび割れや破損等
、色むらとは違う次元での事象も仕上げ面に悪い体様を生じさせます。
このようなことをいろいろ考えると、結果として、塗工事は下地の上には下塗、下塗りの上には
上塗(仕上げ塗)という手順が基本であるように思えます。そして、これを元にして、省くことがで
きるところは省くというような、適切な省力化を行うことが最適であるように思えます。
イワ建開発で提案するマグ壁材は自然材料を主体でつくられています。一般に、自然材料は、色
むらを調整する機能(例えば、色合いを均一にする分散剤的な成分)や吸水率を面的に均一にする機
能などを有していません。また、不純物あるいは有機成分が多かれ少なかれ含まれています。この
ようなことから、色むらはある程度当然というひともいます(すなわち、自然材料は成分未調整だ
から?
正しいかどうかは分かりませんが、イワ建開発では賛同しませんが)。
上塗の表面に生じる色むらは、1つは上塗材料の構成成分にも起因しますが、それ以上に、上塗
材および下塗り材あるいは下地材の吸水率の大小と面的な不均一に関係します。そのため、上塗材
の色むらは下地材あるいは下塗り材の吸水の態様にも大きく影響を受けます(もちろん、これだけ
の理由ではありませんが)。
イワ建開発では、基本的に、仕上げ面がいい態様になるように、仕上げの層と下地の間に下塗り
層を設けて、2層によって塗壁を完成することを推奨しています。
2層にする最も大きな理由の第一は、仕上げ面に色むらを起こさない、あるいは起きにくくする
ためです。少しでも色むらの要因を事前に減らすために、イワ建開発では、基本的に、下塗りの層
を設けることとしています。また、余り知られていないようですが、仕上げ層が薄い場合、下塗り
の面を平滑にすることも必要です。この平滑さは色むらを減らす要因の1つにもなります。
なお、イワ建開発では、
「塗壁に生じる色むらを排除する」という考えを持っていません。自然
材料を用いることによって生じる場合の色むらはその態様によっては素晴らしいものに変えるこ
とができます。例えば、いい意味でのかすみ、ぼかしや濁りなどのイメージができる場合がありま
す。イワ建開発では、「塗壁に生じる色むらを制御(コントロール)する」という考えで臨んでいま
す。例えば、イワ建開発が提案する「マグエン磨き」は、ぼかしをかすみなどが自然に起きている
ような雰囲気にさせます(テクニックが必要ですが)。
4-2 下塗りに用いる材料
イワ建開発で提供する、マグ下塗り材は、以下のような特長を有しています。
①下塗りの表面に色むらやまだら模様が起きない。
②下塗りにひび割れが生じない。
③表面が平滑である。
なお、下塗り材は、
「パンフレット
No. 005
マグ下塗り材」で紹介していますが、仕上げ材
としても利用できます。また、プラスターボードの目地部などの充填材としても適用できます。
下塗り材も、マグエンと自然材料を主体とした、健康に無害な材料でつくることができます。
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4-3 適用できる下地
マグ塗壁は、2層構成を基本とし、一般に、以下の下地の上に下塗りを行い、その上に上塗をす
ることを推奨します。これによって、上塗の表面の体様は晴らしいものが期待できます。
・石膏ブラスターボード
・木板(合板などを含む)
・コンクリート壁、ラスモルタル(下塗りが不要の場合もあります)
・モルタルブロック類
・大理石壁(但し、付着力の確認が必要です)
・各種の壁紙(但し、付着力の確認が必要です)
・その他(但し、付着力の確認が必要です)
4-4 マグ塗壁にコラボできるインテリア
マグ塗壁とコラボできるインテリア(注1)は、曲げ強度と付着強度が高いため、基本的には、塗
壁の上にほとんどの平面的なインテリアなどを貼り付けることができます。
以下のものをあげることができます。
・弊社のパネル
・タイルなどの各種陶磁器製品(但し、付着力の確認が必要です)
・各種のガラス製品類
・各種のプラスチック類
・各種の木製品類
・乾燥押花など
・その他(但し、マグエンに適合するかどうかの確認が必要です)
(注1)インテリア(interior)とは広義には、インテリアは室内を装飾する品物全般あるいは装飾された建築空間室内
を指します。多くは、室内の装飾性に特化された品物を指します。
5
いろいろな応用
5-1
工夫して、外装用の塗壁にも―街並みや都市の景観づくりに
マグ塗壁は撥水性、耐候性あるいは耐水性の向上などに対して、化学物質を何ら添加していませ
ん。したがってこのままでの外装材としての使用は、設計的にかなりの配慮が必要と思われます。
例えば、撥水性がありませんので、外壁などは、雨が続き、湿気がひどすぎる雰囲気(湿度95
%程度以上)が続くと、材料によっては壁に濡れ色が目立つ場合があります(湿気がなくなっていく
と、元の状態に戻りますが)。ある程度の濡れ色は自然的で情緒がありますが、しかし、ひどい濡
色は余り好ましくありません。
耐水性を確保することは外装材としての必須要件です。マグ塗壁は、耐水性に関する実験の1つ
である半浸水試験では、劣化を確認していません。このことから外装材が要求される性能の1つで
ある耐水性については左程問題にはならないと思われます。
温湿度の長期的経時変化や紫外線その他の自然的要件に係る劣化については少なくとも1年位
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の長期な実験が必要であり、まだ、マグ塗壁に対しては未知のところがあります。
しかし、マグ塗壁にも一般の外装材と同様に、公知されている表面保護材等を使用すれば、以上
のような耐候性あるいは耐水性などに関する劣化は、ほとんど起こりません。
更に、設計上の保護対策を講じることによって、安心して外装に用いることができます。
したがって、弊社では、マグ塗壁材を外装材に適用することを希望される場合には、次の2点を
お願いしています。
ⅰ
表面保護材を塗る。
ⅱ
直射日光を一日中受けないようにするとか、雨を数日間程度以上長期にわたって受けないよ
うにする。また雨ダレが生じないようにする。いわゆる、耐候性などに対する対策として庇を
設けるなどを建物の設計に取り入れる。
ⅰについては、自社製品の、無害な水性の表面撥水剤(マグ壁用表面保護剤)を用意しています。
弊社のマグ壁用表面保護剤は次のような特徴があります。
[マグ壁用表面保護剤]
①壁の表面の態様を変えません
②水で希釈します
③雨水などは撥水します
④重ね塗りができます
⑤乾燥が早く、塗壁の表面が乾燥したら撥水効果がでます。
⑥有害揮発性物質(VOC)が含まれていません
なお、マグ壁用表面保護剤は、世界的に評価が高い表面撥水剤をマグ塗壁に適用できるようにし
た製品です。
マグ塗壁を外装用に用いると、材料自身の自然な色彩的な特長を生かした建物の外観づくり、ひ
いては都市の街並みなどの景観づくりができます。
近年、大都市や古都を中心にして、地域の特徴ある街並みの景観を色彩で創生・保護・持続する
ことがデザイン的に高まりつつ、そして、要求されてきています。
マグ塗壁材は、自然材料が主体のため、自然景観との融合、ひとが想う街並みの美しさ、温もり
そして情緒などを感じることができると、思っています。
5-2 タイルなどの基板として
通常は、タイルやパネルは下地の上に、接着材を介して固着されます。そして、目地が用いられ
る場合があります。この場合、目地をデザイン的にみることは、多分、ほとんどないと思います。
しかし、目地をデザイン的に視覚すると、すなわち、目地は壁の一部と考えると壁面のデザインが
多様になるかと思います。下地もデザインの要となってきます。
このような場合、マグ塗壁は強力な付着力を有しているので極めて簡単にタイルなどを貼り付け
ることができます。マグ塗壁を用いると、目地という概念が必要で名なってくる場合もあります。
仕上げ用のマグ塗壁材で目地部をデザインすることによって、幾何学模様などのアクセントを壁
面に加えることができます。
5-3 塀などのエクステリアでの垂直面の仕上げに
粋な塗壁は、そのまま、塀などのエクステリアでの垂直面の仕上げに使用することができます。
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内壁と同じような雰囲気をエクステリアでの塀などに醸しだすことができます。
6
マグ塗壁としての利用上の注意
①難燃材などの認定について
マグ塗壁の材料となるマグ塗壁材については、現在のところ(平成28年9月時点)、難燃材な
どの認定をまだ申請をしていません。しかしながら、弊社の実験(「製品などパンフレット
No.007
マグエンとその水硬体の物的特性と各種データ」を参照)あるいは大手研究機関の実験
結果から難燃材などとして十分な性能を有していることが確かめられています。
認定の申請は、平成28年中に行う予定です。審査におおよそ1年を要しますので、認定・評価
は平成29年秋頃を予定しています。
したがって、内装制限などに係る部位に対しては、現段階では、設計上、何らかの形で対処を
して頂きますよう、お願い申し上げます。
②マグ塗壁材を外装に利用する場合、既に記載しましたが、下記の2つの対応をお願いします。
○表面保護材(弊社の製品を推奨します)を塗る。
○耐候性などに対する対策として庇を設けるなどを建物の設計に取り入れる。
③マグ塗壁の完成の目安は、施工時あるいは養生期間中の天候により、大凡次のようになります。
○比較的安定している場合、5日~7日程度(表面乾燥は1日程度)
○雨降りや湿気が著しい場合、14日~28日程度(表面乾燥は2~3日程度)
④水染みについて
マグ塗材は、そのもの自体では撥水材や耐水材を用いていません。それゆえ、自然材料や、何
らの表面処理を施していない無機質の材料を用いるマグ壁の水染みは、材料によっては、時間が
経てば消えてしまうものから、ずーと後まで残るものなど色々あります。
マグ塗壁の表面の仕上げは次の2つによります。
○表面の処理は何もしないで、こて塗をしたならば、そのまま放置して乾燥させ、仕上げる方法
○マグエン磨きによる方法
前者の場合は、水染みが消える場合と残る場合の2つがあります。水染みが残る場合は、こま
めに水染み部分を湿らしたタオルなどで軽く叩いて水染み部分を分散させると、水染み部分を消
すことができます。
マグエン磨きによる方法の表面は表面が硬くなり、基本的には水染みは数時間~短期日間で多
くの場合消えることが多いです。しかし、いずれも、水染みが消えることを保証するものではあ
りません。水染みをより起こしにくくしたい場合は、ご相談ください。
醤油、コーヒーあるいはお茶などの色物の液体は、例えば、事前の対処として表面保護剤(例
えば、撥水剤)を塗るなど、汚れてしまう前あるいは汚してしまった後のいずれかの処置が必要
です。
⑤メンテナンス
マグ塗壁のメンテナンスは、基本的には、表面の磨きと汚れの除去だけです。磨けば汚れも一
緒に除去できるので、結局は磨き(乾いた布で軽く拭く)2週間に1回程度、1か月後からは3ヶ
月に1回程度で十分です。
これによって、きらら壁や艶やか壁は、最初の出来栄えを長く維持します。
マグ塗壁を長きにわたって見て触れて頂くために、適切な磨きをお願い申し上げます。
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マグ塗壁材ご利用上の注意と保管・管理
①
マグ塗壁材は粉末のため重みで密実になりやすく、併せて塩化マグネシウムが入っています
ので、周囲の湿分を吸って固くなる傾向があります。そのため、水分を吸わないよう、出荷時
に、袋の中に乾燥剤(シリカゲル)を同封しています。しかし、日にちが経つと固くなる傾向が
あります。品質には問題がありません。
袋が固くなっている場合は、ゴムハンマーなどの柔らかいもので、叩きほぐしてください。
簡単にほぐれます。
塩化マグネシウムが入っていますので、一旦開封後、開封したままにしておきますと大気中
の湿分と反応し硬化します。そのため、マグ塗壁材は、開封したら、なるべく一度で使い切る
ようにしてください。
②
余りが生じ、どうしてもそれをもう一度使用したいならば、乾燥剤を入れて、輪ゴムなどで
空気が入らないように、袋を厳重に密封して下さい。そして、速やかに使用しきるようにして
ください。この場合、湿分を吸うと硬化し品質の保持ができなくなることをご了承ください。
その際、硬くなっているように見える場合は、品質が低下していますので、使用しないよう、
お願い申し上げます。
③
マグ塗壁材の未開封の有効期間は、製造日から30日以内です。開封後は、速やかに、使い
切るよう、お願い申し上げます。
8
代理店と価格その他
8-1
代理店
代理店は、現在、首都圏、関西、北部九州にあります。
熊本においては、弊社が直接製品を取り扱います。
代理店は弊社にお問い合わせください。
8-2
価格
価格はイワ建開発あるいは代理店にお問い合わせください。
ご注文は弊社あるいは各地域の代理店で承ります。代理店は、弊社からご紹介します。
9
マグ塗壁のメニュー・塗り面積、包装単位、納期その他
9-1 マグ塗壁のメニューと塗り面積
イワ建開発の製品メニューをご参照ください。
9-2 包装単位
荷姿は1箱20kg 入りです。5kg 入りの袋が4袋入っています。袋には乾燥剤が入っています。
9-3
納期
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納期は標準的には注文を受けてから3週間程度です。お急ぎの場合はお問い合わせください。
9-4 ご注意
弊社の間違いや商品の品質に欠陥がない限り、返品は受け付けません。
また、ご不明の点は、弊社あるいは代理店にお問合せをお願い申し上げます。
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色々な塗壁の例
マグ塗壁の試作品の例を表4に載せます。参考として頂ければ幸いです。
表4
A 青シリーズ
A-01 燻し的青
わずかに白みがかった青色
マグ塗壁の創作試作品集
A-02 青鈍あおにび
(文献1より命名)
わずかに灰色がかった青色
B ねずみシリーズ
B-01 利休ねずみ
(文献2より命名)
ねずみ色は黒と白の青みがかっ
た色。江戸期のはやり色。利休鼠
は茶道からの連想で葉茶等の緑
色がかった鼠色
C 黒シリーズ
C3 黒紫
C4 きらら磨きの竹墨
墨がかった濃い茶色。
D
さくら茜シリーズ
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D-01 茜
D-02 オレンジ桜
D-03 桜(さくら)
D-04 桜ねずみ
茜空は茜色に染まる雲や夕焼
けの色、秋を感じさせる。
オレンジ色がかった桜。オレ
ンジの香りが漂う。
山桜のような、艶やかな白
色がかった桜をイメージ
わずかに薄墨がかった淡
い桜色。墨染めの桜色。
E その他
E-01 白雲+燻し的青
E-02 茜壁重ね塗り
E-03 木製オブジェ
E-04 白藁壁・洗い調
E-05 ガラスタイルの貼り付
け塗壁(朝倉壁)
E-06 ガラスタイルの貼り
付け塗壁(深雪壁)
E-09 押し花パネル(白雲)
E-10 小麦おぼろ波
E-07 荒目の朝倉壁
E-08 金箔小パネルを貼
付けた塗壁(白雲壁)
E-11 小麦+細短冊
E-12 はく短冊(薄短冊)
E-13 薄あかね壁
イワ建のロゴマーク
○色とイメージ
小豆:気品 高貴 エレガント
金 :高い技術水準
水 :清い 地球(環境)
16
粋
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