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表紙 - Morningstar

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表紙 - Morningstar
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】
有価証券報告書
【根拠条文】
金融商品取引法第24条第1項
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成23年12月22日
【事業年度】
自 2010年7月1日 至 2011年6月30日
【会社名】
テルストラ・コーポレーション・リミテッド
(Telstra Corporation Limited)
【代表者の役職氏名】
最高業務執行役員
デーヴィッド・I・トーディー
(David I Thodey, Chief Executive Officer)
【本店の所在の場所】
オーストラリア連邦 ヴィクトリア州3000
メルボルン市 エクスビション・ストリート242
(242 Exhibition Street, Melbourne, Victoria 3000
Commonwealth of Australia)
【代理人の氏名又は名称】
弁護士 梅 津 立
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】
(03)6888−1000
【事務連絡者氏名】
弁護士 鈴 木 尚 太
【連絡場所】
東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】
(03)6888−1000
【縦覧に供する場所】
該当事項なし
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
第一部 【企業情報】
(注)1 本書において、別段の記載がある場合を除き、下記の語は以下の意味を有するものとする。
「我々」、「当社」または「テルストラ」
別段の記載がある場合を除き、テルストラ・コーポレー
ション・リミテッド(ABN 33 051 775 556)およびその
被支配会社全体
「普通株式」
テルストラ・コーポレーション・リミテッドの普通株式
「連邦」
オーストラリア連邦
2
別段の記載がある場合を除き、本書に記載の「豪ドル」および「豪セント」は連邦政府の法定通貨を指すものと
する。本書において便宜上記載されている日本円への換算は、別段の記載のある場合を除き、1豪ドル=75.17円の換
算率(2011年9月30日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値)により計算されている。
3 テルストラの会計年度は、6月30日をもって終了する1年間である。本書では、2011年6月30日に終了した会計年度
を「2011年度」といい、他の会計年度についてもこれに準ずる。
4 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
5 「将来予測に関する記述」についての注意点
本書に記載する情報には、最新の情報および想定に基づき、種々のリスクや不確実性に左右される将来予測に関する
記述を構成するものがある。これらの記述は、「可能性がある」、「予定である」、「予期する」、「予想する」、「見
積もる」、「引き続き∼する」、「計画である」、「意図している」、「信じる」、「目標」、「見通し」、「指針」等、
またはこれらに類する将来を予測する用語の使用により確認することができる。当社の実際の業績、パフォーマンス
や成果は、かかる将来予測に関する記述において明示的もしくは暗示的に記載されているものとは著しく異なる可
能性がある。
当社の実際の業績、パフォーマンスや成果が本書に明示的もしくは暗示的に記載されている将来予測に関する記述
と大きく相違することとなる可能性のある重要な要因については、「第一部 第3 4 事業等のリスク」および本書
のその他の項目(「第一部 第3 3 対処すべき課題」を含む。)に記載している。これらのリスク、不確実性やその
他の要因を踏まえ、将来予測に関する記述に過度に依拠すべきではない。
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第1 【本国における法制等の概要】
1 【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社は、オーストラリア連邦の法律である2001年度会社法(Corporations Act)によって規制されている。会
社法は、オーストラリア証券・投資委員会(Australian Securities and Investments Commission)の管轄の
下にある。会社事務書類は、オーストラリアのいずれの州またはテリトリー(州未編入地域)においてもオース
トラリア証券・投資委員会の事務所に提出することができる。当社はオーストラリア連邦に於いて設立され、
オーストラリア首都特別地域に登録されている。
会社法の規制を受ける上場公開会社として当社に適用のある会社法の主要な規定の概略は以下の通りであ
る。
会社を登録するには、その申請書をオーストラリア証券・投資委員会に提出しなければならない。オーストラ
リア証券・投資委員会がこの申請書を受理し、登記証明書を発行して初めて会社は適法な法人として存在する
こととなる。
定款
会社はその選択により、定款(Constitution)を置くことができる。定款は会社の基礎をなす書類として、会
社法とともに会社内の経営および管理に関する規則を定めるものである。会社が定款を置かないことを選択す
る場合、社内の経営および管理に関する事項は会社法のみに基づくことになる。
定款には、会社の業務、事務、権利および権限並びに株主、取締役その他の役員の権利および権限に関して、法
律の規定と矛盾しないあらゆる事項を定めることができる。定款は、28日以上前に通知がなされた株主総会にお
いて、自らまたは代理人により出席し投票した株主の議決権の4分の3以上の多数決によって決議された場合
にのみ変更することができる。
定款は通常次の事項に関する規定を含んでいる。
・会社の株式に付随する権利および義務(株式の名義書換および譲渡に関する事項を含む)。
・株主総会に於ける議決権の行使(定足数および議長の任命に関する事項を含む)。
・取締役の員数、権限および職務、任免に関する手続並びに取締役会の議事の運営。
・配当の宣言およびその支払。
・財務書類の管理および特定の財務報告書等の株主総会への提出。
・株主への通知の送付に係る諸手続。
・会社の清算時における財産の分配。
株主
会社法の規定に従い、1名以上の株主を有する公開会社については、株主総会は少なくとも毎年1回開催され
なければならない。この株主総会を年次株主総会と称する。また、取締役および一定比率以上の株式を保有する
株主は、その他の株主総会を招集することができる。年次株主総会の通常の機能は、取締役の選任、取締役報酬の
上限額の決定、財務書類および報告書の審議並びに報酬報告書(Remuneration Report)の採択である。
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会社の株式に付随する議決権については、株主総会におけるその行使方法と共に、定款に定められている。
株主総会への出席権および議決権を有する株主は、代理人(プロクシー、法定代理人または代表者)によって
株主総会に出席することができる。この場合の代理人は会社の株主たることを要しない。
株主総会の決議は、一般に普通決議、即ち自らまたは代理人により出席し投票した株主議決権の単純過半数に
よって採択される。しかし、特定の事項(例えば定款の変更)については、会社法または定款によって、特別決
議、即ち自らまたは代理人により出席し投票した株主の議決権の4分の3以上の多数をもって可決されること
を要する。
会社法第672条Aによる通知−オーストラリア証券・投資委員会は自発的に、当社の株主名簿上の株主に対し、
その株主の株式に対する権利やその保有する株式について当該株主以外で「関連する利害」を有する者全員の
利害に関して詳細を報告するよう請求した通知書を送付することができる。かかる通知書は当該通知書を既に
送付した者からの回答において開示された者に対してもさらに送付することができる。ただし、オーストラリア
証券・投資委員会は、当社株主から請求があれば、(いかなる状況においても不合理であると考えられる場合を
除き)これらを行う義務を負う。本手続は、連鎖する株主系統の最終的な実質株主の情報が開示されるまで続け
て行うことができる。オーストラリア証券・投資委員会のほか、当社も自発的にかかる「追跡型の」通知を送付
することができる。
第672条Aによる通知はオーストラリア国外に居住している株主または株式に利害を有する者に交付すること
ができる。第672条Aによる通知を受け取った者は、法律により2営業日以内に通知に従うよう義務づけられてい
る。但し、かかる通知を受け取った者がオーストラリア証券・投資委員会に対し開示義務の変更を証する免除証
書または告知書を申請し、これを取得した場合にはこの限りではない。第672条Aによる通知に従い正確な詳細情
報を開示しなかった者は、かかる違反行為により損失を被った者に対し損害賠償の責任を負うことがある。
経営および運営
当社のような公開会社は3名以上の取締役によって運営しなければならない。取締役は自然人でなければな
らず、そのうち少なくとも2名はオーストラリアに通常居住する者であることを要する。取締役の会社運営権限
(およびこの権限に対するすべての制限)は一般的には定款で定められている。定款は通常、取締役に対して、
特定の職務の遂行または特定分野の業務の処理のために委員会を設置する権限を付与している。
取締役は、取締役会として行為しなければならず、取締役会は諸決議を会議で行うほか、定款に別段の規定が
ない限り、会議を開催することなく書面決議の方法によりこれを行うことができる。個々の取締役は、取締役会
の決議で付与された権限の範囲内に於いてのみ会社を代理して行為する実際の権限を有するが、マネージング
・ディレクター(Managing Director)は会社を代理して行為する一定の黙示的な権限を有する。
公開会社は1名または複数の秘書役を置くことを義務づけられているが、会社法はその他の特定の役員の任
命を要求していない。秘書役は会社法に基づく特定の機能と責任を有しており、各秘書役はオーストラリア国内
に通常居住する1名以上の自然人でなければならない。
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定款は、会社の業務運営権限を取締役に付与するのみならず、通常は、取締役が業務運営権限を専有するもの
と定めており、これによって、株主が会社業務の運営方法につき取締役会に指示を与え、業務遂行につき取締役
会の決定した事項を覆すことを排除している。但し、株主は次の事項について最終的決定権を保持している。
(a) 取締役会に諸権限を付与している定款の規定を株主総会において修正すること。
(b) 取締役の全員若しくは一部の解任または不再任を決議すること。
取締役は合理的な注意をもってこれにあたる義務を負い、その権限の行使と義務の履行に際しては常時会社
の利益が最大となるように誠実に、かつ適切なる目的をもってこれを行うことが要求されている。また、取締役
は、自己または第三者が不当な利益を得るためにその地位または知識を利用してはならない。
株式の発行
取締役会が適切と判断した条件により新株式を発行することができる。但し、定款またはオーストラリア証券
取引所上場規則に別段の定めがある場合はこの限りでない。
会計
当社は、会社法に基づき、その取引ならびに財政状態および経営成績を正確に記録しかつこれを説明する会計
帳簿を保持することを要する。これらの帳簿は、真正かつ公正な財務書類を作成し、その監査を受けるのに十分
なものでなければならない。当社はまた、各会計年度について会計基準によって要求される財務書類、その注記
ならびに財務書類および注記に対する取締役会の宣言からなる財務報告書を作成しなければならない。財務報
告書は、会社法ならびに会計士の職業団体が定める手続および基準に従って、登録会社監査人(以下「監査人」
という。)による監査を受けなければならない。監査人は、財務報告書が会計基準に従って会社(連結財務書類
が要求される場合は連結会社)の財政状態および業績の真正かつ公正な概観を示しているか否かを含め、会社
法に則っているか否かを記載した報告書を作成し、これを当社に提出しなければならない。
取締役は、会社法で特定された事項に関する株主宛の報告書を作成しなければならない。これらの事項には、
主要業務活動、配当提案額(もしあれば)および配当支払額または宣言額、当該会計年度の当社の業績の検討、
一定の会計年度中に於ける重要な業務内容の変更および当該会計年度末以降に生じた事象のうち当社の業務、
経営成績または財政状態に重大な影響を及ぼしたかまたは将来の事業年度中に重大な影響を及ぼす可能性のあ
るすべての事項が含まれる。取締役報告書には、取締役および主要経営陣の報酬に関連する取締役会の方針その
他の情報を含めなければならない。
財務報告書および取締役報告書(または当社が作成することを決定した場合には、簡易財務報告書)は年次
株主総会の少なくとも21日前には、当社のウェブサイトで入手可能な状態にされなければならない。株主がこれ
らの書類の写しを受領することを書面により選択した場合には、当社は、株主に財務報告書および取締役報告書
(または当社が作成することを決定した場合には、簡易財務報告書)を送付しなければならない。財務報告書は
オーストラリア証券取引所およびオーストラリア証券・投資委員会にも提出しなければならない。
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配当
当社の場合、すべての配当について、これを支払うか否かの決定権が取締役会に付与されている。会社法の規
定によると、会社は、会社の資産が配当の宣言の直前に負債を上回っており、その超過額が配当の支払いに十分
な額でない限り、配当を支払ってはならない。配当の支払は、総じて株主にとって公正かつ合理的であり、支払
は、当社の債権者に対する支払能力を実質的に害することはない。
オーストラリアの各州および各テリトリー(州未編入地域)の法律は未請求の配当は当社が留保し、一定の
年限(各法域により期間は異なる。)経過後は、当該州またはテリトリーに支払われる旨を規定する。かかる支
払の前に未請求配当に関する詳細は公告されなければならない。正当な権利者はいつでも申請により当該州ま
たはテリトリーに支払われた金額の払戻しを請求できる。
また、当社の定款は、取締役会が株主を代理して未請求の配当金を当社の株式の取得の為に再投資することが
できると規定している。かかる再投資により生じる残額は、取締役の決定により、繰越または株主を代理して慈
善事業に対して寄付される。
減資
当社は法律の認めるところに従い、裁判所の許可を得ずとも随時資本金を減少させることができる。「平等な
減資」の場合、当会社の株主総会において単純過半数の承認を受けなければならない。「選択的減資」の場合、
当社の株主総会(買戻しが提案されている株主またはその関係者は議決権を有しない。)における特別決議ま
たは普通株式保有者全員一致の決議による承認を受けなければならない。当社はまた一定の条件に従って裁判
所の承認を得ずに株式を買い戻すことができる。
取引市場の性質
株式が上場されている取引所
当社および当社の全ての発行済株式はオーストラリア証券取引所(「ASX」)およびニュージーランド証券
取引所(「NZX」)に上場している。
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(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
株式および定款の概要
以下に記載するのは、株式に関する一定の情報ならびに当社の定款の重要な規定の要約である。当社の定款は
株主の権利について多数規定している。この要約は定款に含まれる全ての情報を網羅したものではなく、株主と
しての権利の詳細については当社の定款の全文を参照すべきものである。
2011年8月1日現在、当社の発行済普通株式数は12,443,074,357株である。現在、当社は普通株式1種類の株
式を保有する。オーストラリアにおいては授権株式の概念が廃止されたため、発行可能株式数には制限がない。
オーストラリアでは、株式に係る額面価額の概念も廃止された。つまり、株式の発行価格は自由に決定できる。
株主名簿
オーストラリアにおいては、株主の電子的登録が行われる
オーストラリア株主名簿は電子的である。ニュージーランド株主名簿に登録されている株主を除き、すべての
株主はオーストラリア株主名簿に登録される。当社は、オーストラリア証券取引所の上場規則、オーストラリア
証券取引所決済振替機構の振替規則(「ASTC決済規則」)およびオーストラリア決済機構の決済規則
(Australian Clearing House Clearing Rules)(「ACH決済規則」)に従い、決済機構電子予備登録システム
(Clearing House Electronic Sub-register System)(「CHESS」)に参加することが認められている。この
システムのもとでは、発行者運営電子予備登録簿および電子CHESS予備登録簿を維持する。これらの予備登録簿
を合わせてオーストラリアの株主名簿とする。株主は、無償で株主名簿を閲覧することができる。会社法に基づ
き、ある一定の状況のもとで、いかなる第三者も株主名簿を閲覧またはその写しを取得することができる。会社
法は、株主名簿上の情報の株主または第三者による使用および開示に対して一定の制限を設けている。
取締役会は、法令またはオーストラリア証券取引所の上場規則に従い、株券の不発行を決定することができ
る。株主名簿が電子的なものであるため、すべての株主はその株式保有の内容について通知を受ける。通知は銀
行の残高通知書と類似のものであり、株主の保有株式数を知らせるものである。株主名簿上の株式保有に変更が
あった場合、株主は月末時点における株式保有に関して新たな通知を受領する。株主は株券の交付を受けない。
株主がCHESS予備登録簿に登録されている場合、株主の保有者識別番号(Holder Identification Number)
(「HIN」)が株主に対する通知に記載される。株主が発行者運営予備登録簿に登録されている場合、有価証券
保有者参照番号(Security Holder Reference Number)(「SRN」)が株主に通知される。株主は、証券会社と
取引する際または当社の株式登録機関に連絡する場合、自己のHINまたはSRNを申し出なければならない。
オーストラリアにおける株式登録機関は、リンク・マーケット・サービシズ・リミテッド(Link Market
Services Limited)である。
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ニュージーランドにおいては、株主の電子的登録が行われる
ニュージーランド売出しで株式を購入した者は、ニュージーランド株主名簿に登録される。テルストラ株式
は、完全自動スクリーン取引・電子登録システム(Fully Automated Screen Trading and Electronic
Registration System)(「FASTER」)に登録され、これにより取引される。株主となった者は、その株式保有に
ついてFASTER通知を受ける。株主は株式の保有について株券の交付を受けない。FASTER通知は銀行の残高通知書
と類似のものであり、株主の保有株式数を知らせるものである。また、株主はFASTER識別番号(FASTER
Identification Number (「FIN」)を別途受領する。株主が株式を売却しまたはさらに株式を買い増した場合、
株主は月末時点における株式保有に関して新たな通知を受領する。
取締役会は、登録される株式および支店の株主名簿にとどまる株式を決定することができる。
株主は、オーストラリア株主名簿とニュージーランド株主名簿の間で名義書換ができる
株主がオーストラリア株主名簿とニュージーランド株主名簿間で名義書換を希望する場合、一定の規制が適
用される可能性があるので株主は株式登録機関に詳細について照会する必要がある。詳細については、下記「当
社の証券はオーストラリア証券取引所およびニュージーランド証券取引所で取引されている」および「2 外
国為替管理制度」を参照。
株式の譲渡
オーストラリアおよびニュージーランドにおける株式譲渡の方法は以下のとおりである。
オーストラリアにおける株式の譲渡
株式の電子決済による場合は、ACH決済規則および当社が参加しているオーストラリア証券取引所策定または
認定の電子決済制度の規則に従って、株式の譲渡は行われなければならない。その他の場合には、譲渡人および
譲受人によって作成された譲渡証書(必要がある場合、印紙を貼付する。)により行われる。当社の取締役会は、
会社法、オーストラリア証券取引所の上場規則、ならびにACH決済規則、当社の定款その他1991年連邦テルストラ
・コーポレーション法(「テルストラ法」)を含む法律の規定に従い、上記の手続に従う譲渡の登録を行わな
ければならない。取締役は、特定の状況において、電子決済を取り止めるためにACHに対しホールディング・ロッ
クを適用するよう要求することができる。
ニュージーランドにおける株式の譲渡
ニュージーランドにおける株式の譲渡は、FASTERシステムにより策定された電子決済制度に基づく市場にお
ける譲渡または書面による適切な譲渡証書により行われる。
当社の証券はオーストラリア証券取引所およびニュージーランド証券取引所で取引されている
現在、当社の証券はオーストラリア証券取引所およびニュージーランド証券取引所にて取引されている。株主
が証券会社と特別な取決めをした場合を除き、株主は該当する名簿の存在する国の証券取引所以外の取引所で
自己の証券の売買を行うことができない場合がある。
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株主がオーストラリア株主名簿とニュージーランド株主名簿間で名義書換を希望する場合、一定の規制が適
用される可能性があるので株主はテルストラの株式登録機関に詳細について照会する必要がある。
当社株式の外国人による所有には一定の制限がある
外国人は、個別にまたは合計して当社株式の一定割合以上を保有できない。これは、
・テルストラ法
・当社の定款
に定められている要件である。
オーストラリアの会社の外国資本による買収は、オーストラリアの1975年外資企業取得買収法によっても規
制されている。この規制については、下記「2 外国為替管理制度」を参照のこと。
定款および備置書類
当社の定款
以下は、株主に影響を与える可能性のある当社定款の主要な規定の要約である。
当社の定款は、2010年11月19日に開催された2010年度年次株主総会において採択された。
株式の追加発行
当社の取締役会は、その裁量により株式を発行することができる。しかしながら、取締役は当社の定款、会社
法、テルストラ法、オーストラリア証券取引所の上場規則、ならびに株主に付与された特別の権利に従って行
為しなければならない。
払込請求
当社の取締役会は、株主が保有する株式にかかる払込未了の金銭についてのみ、当該株式の発行条件に従
い、株主に払込を請求することができる。当社の株主は、それ以上の資本の払込請求につきその他に何ら責任
を負わない。
優先株式
当社の取締役会は、普通株式による強制償還条項または普通株式への転換条項を含むことのある優先株式
を発行することができる。
各優先株式の保有者には優先配当受領権および清算の権利が付与されるが、一定の状況を除き株主総会に
おける議決権は付与されない。
優先株式の発行条項に従った償還通知を受領した場合、当社は当該優先株式の該当価格を支払わなければ
ならない。
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外資所有制限
テルストラ法は、テルストラに対する特定の外資所有を制限している。当社の定款は、当社がかかる制限を
監視し実施することを意図した規定を置いている。当社は、当該規定を実施するための規則を採択した。当該
規則はすべての株主を拘束する。これらの概要については本書の「2 外国為替管理制度」の項を参照。
保有の通知
ある者(またはその関係者)が関連する持分を有する議決権付株式に付された議決権の数の合計が当社の
議決権付株式に付された議決権の総数の5%以上である場合、かかる者は当該持分をオーストラリア証券取
引所に通知しなければならない。さらに、かかる持分の一定の変動も通知しなければならない。
権利の変更
当社の株式に付された権利は、当該種類の発行済株式の4分の3を有する株主による書面の同意または当
該種類の発行済株式の株主による種類株主総会において採択された特別決議による承認をもって変更し、ま
たは放棄することができる。
借入権限
当社の取締役は、その絶対的な裁量により借入にかかる一切の権限を行使することができる。この権限は、
当社の定款を変更することによってのみ変更することができる。なお、定款の変更には、当社株主が株主総会
において特別決議を採択する必要がある。
一般的権限
定款に基づき、当社は株式有限責任会社が法律上行使できるあらゆる権限および実行することができるあ
らゆる行為を行使し実行することができる。当社の定款には特定の目的は掲げられていない。
株主による承認の必要性
当社の業務遂行権限は取締役に付与されている。しかしながら、取締役の選任および主要事業の売却または
処分等の一定の重要事項については株主の承認を要する。
取締役会および株主は株主総会を招集できる
取締役会は、その裁量により株主総会を招集することができる。また、株主総会において行使可能な議決権
の5%以上を有する株主の要求がある場合、または株主総会において議決権を有する株主100人以上の要求
がある場合には、取締役は株主総会を招集し開催の手続をしなければならない。
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株主総会への出席および招集通知
株主は、株主総会にかかる通知を受け、株主総会に出席することができる。当社は、会議の28日前までに招集
通知を株主全員に送付する。
株主総会の議長は、一定の状況において総会への出席を制限することのほか、株主総会の出席者の安全を確
保し、議事を整然と進行するために適切であると考えるあらゆる行為を行うことができる。
取締役または議長から株主総会への出席を要請された者(株主であるか否かを問わない。)は、株主総会に
出席し、議長から要請がある場合には総会の席上で発言する権利を有する。
総会の出席者の全員を主たる会場に収容するだけのスペースがないと議長が考える場合、議長は、主たる会
場に着席することができないと認められる者が別の会場において総会を観察しまたは総会に出席するよう
取り計らうことができる。
別の会場が主たる会場との間で瞬時に視聴覚的に接続されている場合、一定の要件を満たせば、かかる技術
を通じて出席した株主は総会の主たる会場に出席した場合と同様にあらゆる権利を行使することが認めら
れる。
議決権
株主(オーストラリアの居住者または非居住者の別を問わない。)は、株主総会において自らまたは代理人
もしくは代表者により(当該株主が個人であるか法人であるかによる。)議決権を行使することができる。
株主は、株主総会で審議される決議事項に関し、総会前に当社に議決権行使の内容を郵送することにより直
接議決権を行使することもできる。かかる取扱いを認めるか否かは取締役会の裁量による。かかる選択肢は、
株主が自ら総会に出席することができず、代理人、代行者または代表者の指名を希望しない場合であっても
当該株主の議決権を算入することができるということを意味する。
定足数を満たすためには、3名の株主が自らまたは代理人もしくは代表者により出席しなければならない。
定刻を30分経過しても定足数を満たさない場合において、
・当該株主総会が株主により招集されたものであるときは、当該総会は解散され、
・その他の場合においては、株主総会は翌週の同じ日時および場所、または、出席した取締役が決定する日時
および場所に延期される。延期された総会の定刻を30分経過しても定足数を満たさない場合には、延期さ
れた株主総会は解散される。
投票が要求されない限り、総会に出席した株主による決議の採択は挙手により行われる。投票は、採決され
るまで、または挙手による表決の結果が宣言される前もしくはその直後に請求することができる。投票は、会
議の議長、決議に参加し得る5名以上の株主、または投票による決議時に行使可能な議決権の5%以上を有
する株主が請求できる。
投票の要求が撤回された場合には、挙手により採決する。
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当社株式に付された権利または制限に服することを条件として、挙手による場合、自らまたは代理人もしく
は代表者により出席する各株主は1個の議決権を有し、投票による場合は保有する全額払込済株式1株につ
き1個の議決権を有する。当社の株式は現在1種類の全額払込済普通株式のみであり、議決権行使上の制限
はない。払込請求金額の全額の払込が完了していない場合には、当該株式にかかる議決権数を行使すること
はできない。
普通決議は、
・挙手による場合には、決議のために自らまたは代理人もしくは代表者により出席し議決権を行使する株主
の過半数の賛成により、また
・投票による場合には、普通決議のために自らまたは代理人もしくは代表者により出席し、かつ行使された
議決権の過半数に相当する株主の賛成により
採択される。
特別決議は、
・挙手による場合には、決議のために自らまたは代理人もしくは代表者により出席し議決権を行使する株主
の75%以上の賛成により、また
・投票による場合には、特別決議のために自らまたは代理人もしくは代表者により出席し、かつ行使された
議決権の75%以上に相当する株主の賛成により
採択される。
配当
当社株式に付された特別な権利および株式の発行条件に従うことを条件として、株主は、保有する株式の数
および当該株式への払込金額に応じて配当を収受する。現在、当社株式に特別な権利は付されていない。
株主は指定の口座への電信振替により配当を受領することを選択できる。請求のない配当金は、一定の状況
においては、テルストラ株式に再投資することができる。
株式に対する配当金は取締役が指定した基準日、または基準日が指定されていない場合には配当支払日とし
て指定された日において株主名簿に株主として登録される資格を有する者に対して支払わなければならな
い。基準日以前に登録されていない株式の譲渡による配当を受領する権利の移転は効力を有しない。
利益に対する権利
配当を宣言し、これを支払う権限およびその支払時期を決定する権限は、取締役会に付与されている。
当社の取締役は、配当の支払を決議しまたは支払う前に、積立金に充当すべきと判断する金額を当社の利益
から控除することができる。また、配当として分配すべきでないと判断する利益について、積立金に積み立て
ず繰り越すことができる。
配当可能利益の額に関する当社取締役の宣言は確定的なものであり、すべての株主を拘束する。
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株主に送付される書類
株主は、財務諸表または当社の定款、会社法またはオーストラリア証券取引所の上場規則に基づき当社が送
付しなければならないその他の文書の写しを受領する。
株主は、当社の財務諸表の写しを受領することを書面により選択した場合にのみ、当該写しを受領する。株
主はその他に、当社のウェブサイトにて、当社の財務諸表の写しにアクセスすることができる。
清算
当社が清算される際に、株主に対して分配可能な資産が当社の債務および負債の全額の弁済および清算費
用の支払いに足りる額を超える場合、当該超過額は、まず保有する株式数に応じて株主間で分け合い、次いで
(払込済の金額または払込済として貸記された金額にかかわらず)保有する制限付株式数に応じて株主間
で分け合う。
ただし、かかる超過額の計算に際して、株式の払込未了額は当社の財産として扱われ、一部払込済の株式の
保有者に対して分配される超過額の金額は、当該分配日時点の払込未了額分だけ減額されなければならな
い。かかる減額の結果が負の金額となる場合、当該株主はその金額を当社に払い込まなければならない。
取締役の員数
当社は、常時3名以上11名以下の取締役を置かなければならない。株主は、取締役の上限数を変更するため
に議決権を行使することができる。
取締役の株式保有に対する資格
当社の取締役は、取締役に任命されるための資格としてテルストラの株式を保有することを要求されない。
取締役の退任
当社は毎年取締役を選任しなければならず、全ての取締役は選任または最後の再任から3回目の年次株主
総会において退任しなければならない。選任後3回目の年次株主総会に該当して退任すべき取締役が存在し
ない場合、退任すべき取締役は、退任して再任を申し出ることを希望する取締役となり、かかる取締役がいな
ければ、在任期間が最長の取締役となる。
取締役の利害関係
取締役会において審議している提案、取決めまたは契約に対し個人的に重大な利害関係を有する取締役は、
当該会議に出席し、当該事項に関して議決権を行使する上で限られた権利しか有しない。
会議に出席し、議決権を行使する権限は、会社法に定める一定の場合にのみ存在する。例えば、
・取締役会が、当該取締役およびその利害関係を確認する決議を採択するとともに、当該関係により当該取
締役が会議に出席し、議決権を行使する資格を喪失させるべきでないことを他の取締役が確認している旨
を公表した場合、または
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・個人的に重大な利害関係があるにもかかわらず、当該取締役が会議に出席し、議決権を行使できる旨を
ASICが宣言し、または集団的命令を出した場合。
定款および会社法に基づき、取締役には自己の報酬に関する決議に関し議決権を行使する権限が認められ
ている。これらの規定によれば、当社の取締役としての報酬に関連して生じる取締役の利害関係は、当該利害
関係自体が会議で審議され、決議の対象となるものの、当該取締役の出席を禁止すべき利害関係にはあたら
ない。
役員の免責および保険
当社の定款は、法により許容される限度において、役員として被った責任につき各役員を補償する旨を規定
している。ただし、
・当該責任が当社または関連法人に対するものでないこと、
・当該責任が会社法に基づく裁判所による罰金刑または賠償命令に対するものでないこと、および
・当該責任が悪意による行為から生じたものでないこと。
が要件となる。
当社の定款は、法により許容される最大限度において、民事または刑事訴訟の防御の際に被った訴訟費用に
つき、各役員を補償する旨についても規定している。
当社が当社の役員または従業員に対して当社と関係を有しない会社の取締役(または予備取締役)への就
任要請をした場合、当社の定款では、当該役員または従業員が負う責任につき、当該役員または従業員を補償
する旨を規定している。この補償は、当該他の会社の取締役として役員または従業員の資格の下で被った責
任にのみ適用される。当社の定款は、一定の場合において当社が従業員および社外取締役を補償することも
認めている。「役員」、「従業員」および「社外取締役」の各用語については、当社の定款において定義して
いる。
当社は、過去または現在において当社もしくは当社の関連会社の取締役、秘書役または執行役員であった者
が当該地位の下で被った一定の債務に対し、当該者を付保する保険料を支払うことができる。この保険は、当
該者の当社に対する故意による職務違反または当該者の地位もしくは会社の情報の不正使用により生ずる
債務は保険の対象とはならない。
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2 【外国為替管理制度】
証券保有者に影響を及ぼす外国為替およびその他の規制
外国為替管理規制および取引に関するその他の規制
(ⅰ)前ユーゴスラビア連邦共和国政府の支援者、(ⅱ)ジンバブエ政府の大臣および高官、(ⅲ)朝鮮民主主
義人民共和国(北朝鮮)に関係する一定の団体、(iv)ビルマ政権に関係する個人、(v)国連安全保障理事会に
よるリストに載っていないイランの一定の団体および人物、(vi)リビアのカダフィ政権に関係する一定の重要
な人物および団体、および(vii)シリアにおける人権侵害に責任があり、もしくは関与している個人および団体
に対して資金を支払う場合またはその者から資金を受け取る場合、オーストラリアへの資金の持ち込みおよび持
ち出しにはオーストラリア連邦準備銀行の同意が必要となる。
現在オーストラリア連邦準備銀行は、テルストラが行う上述の者以外の非オーストラリア人の有価証券の保有
者に対する配当、利子その他の支払の送金について、外国為替管理または制限を課していない。
また、オーストラリア外交貿易省により出版されている「1945年国際連合憲章が現時点で適用される全ての人
物および団体総合リスト」(現在www.dfat.gov.au/icat/regulation8_consolidated.xlsにおいて入手可能。)に
掲載されている特定の個人および団体の資産に関する金融取引および取引は一般的に禁止されている。本リスト
は、テロに関係しているとされるおよび/またはテロに関係のある特定の国家と関係のある人物および団体を含
む。
外資所有制限
1975年外資企業取得買収法(FATA)は、オーストラリア連邦財務大臣に対して特定の状況においてオースト
ラリア企業の株式に対する持分の取得を禁止する権限を与えている。さらに、オーストラリア企業の相当の持分
(15%以上)を含む特定のオーストラリアの持分取得の申し入れの届出を(外国投資規制委員会(FIRB)を介
して)財務大臣に対して行う義務がある。また、テルストラ法には外資所有にかかる制限を扱う規定がある。
テルストラ法
テルストラ法は、「外国人」およびその関係者があわせて連邦以外の者の保有する株式の35%(「総額規
制」)を超えるテルストラの「特定種類の持分」を保有する場合、またはある外国人およびその関係者が連
邦以外の者の保有する株式の5%(「個別規制」)を超えるテルストラの特定種類の持分を保有している
場合には、テルストラに関して「容認できない外資所有状況」が存在すると規定している。「外国人」、「関
係者」、「グループ」、「特定種類の持分」、「直接支配持分」および「株式に対する持分」の各語句は、す
べてテルストラ法において定義されており、後掲の「定義」の項においてその要約が記載されている。
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ある会社の株式または株式に対する持分の取得により、(ⅰ)テルストラに関して容認できない外資所有
状況が生じ、(ⅱ)ある外国人グループが保有するテルストラのいずれかの種類の持分の合計が増加して総
額規制に違反し、または(ⅲ)既に個別規制に違反している外国人が保有するテルストラのいずれかの種類
の持分が増加し、かつ、当該株式の取得者がその取得によりそうした状況が発生するか否かについて認識し
ていた場合またはその注意を怠っていた場合には、当該者は最高44,000豪ドルの罰金刑に処せられる。
有効な総額規制は35%であり、有効な個別規制は5%である。
ブロードバンド通信・デジタルエコノミー大臣またはテルストラは、容認できない外資所有状況が存在す
る場合に株式の処分を要求し、株式に付された権利の行使を制限し、または株式につき支払われるべき金額
の受領を禁止もしくは繰り延べさせる命令等の救済命令を連邦裁判所に申請することができる。また、テル
ストラ法に基づき、当社に関して容認できない外資所有状況が存在しないよう、あらゆる合理的な措置を講
じることが当社に義務づけられている。
当社の定款には、当社が外資所有制限を監視し実施できる旨の規定が定められている。当社の定款に記載
されるこれらの規定は、すべての株主を拘束する。当社取締役会はこれらの規定を実施するための規則を採
択した。以下にその要約を記載する。当該規則は、当社取締役会の決議により変更されることがある。
株式の譲渡または移転申請の登録以後その取得者が初めて株主となる場合には、当該取得者は、原則とし
て(ⅰ)外国人もしくは外国人の関係者として株式に対する持分を有する者であるか、または(ⅱ)外国人
もしくは外国人の関係者が持分を有している株式を保有する者(以下、いずれの場合も「外国人保有者」と
いう。)であるかどうかを当社に届け出なければならない。
これらの届出から得た情報は、外国人保有者により保有されている株式に関係する名簿上に反映される。
オーストラリア証券取引所において売買される株式についてはシステムが構築されており、オーストラリ
ア証券取引所決済情報の定期的な提供の一環として証券会社が届出を行う。米国預託証書(米国預託証券制
度)上、預託機関またはその保管機関(「ADR機構」)は、ニュージーランド株主名簿上のすべての株主と同
様に定款との関係において当然に外国人株主として取り扱われる。その他の譲渡または移転申請の場合にお
いては、取得者が外国人保有者であるときは当該取得者が当社に届け出る義務を負う。
外国人保有者が保有する株式は、当該保有者が当社に対してその保有する株式の一部は外国人または外国
人の関係者が持分を有するもの(以下「外国株式」または「外国分割払証書」という。)があるが残りは全
てそうではない旨の届出を行い、かつ、(ⅰ)自己の持分を(それぞれオーストラリア証券取引所のCHESSシ
ステム(決済機構電子予備登録システム)または発行者が提供している予備登録システムの下で)保有者
識別番号(外国株式を対象とする。)もしくは有価証券保有者参照番号(外国株式以外の株式を対象とす
る。)に分割するか、または(ⅱ)取締役が、外国人保有者を2人の別個の株主(国内株式を有する者と外国
株式を有する者)として扱うと決定した場合を除き、すべて外国株式または外国分割払証書として扱われ
る。
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当社は株式の名義人が外国人株主であるか否かを決定し、当該株式に対する持分を有する外国人または外
国人の関係者の詳細ならびに外資所有状況に関して要求されるその他の情報を要求するために当該者に通
知を送付することができる。当該通知は、通知に記載される日数以内に回答されなければならない。
上述の届出および通知に対する回答から得られる情報の結果、当社に関して容認できない外資所有状況が
存在すると当社が判断した場合、当社はこの状況を治癒するために株式の処分を要求する権限を有する。こ
の処分権限を行使するにあたり、当社は、上述の届出および通知に対する回答に依拠することができる。外資
所有の水準が総額規制の5%以内となった場合、また以後1%の変動ごとに、当社はオーストラリア証券取
引所およびニュージーランド証券取引所に通知する。
処分権限の範囲は広く定められており、当社および当社の取締役は、その行使方法について株主に責任を
負わない。
個別規制に違反していると判断した場合には、当社は、各自で処分を要求する通知(以下「処分通知」と
いう。)の送付日から通知に記載される日数以内に、違反している「持分」の一部を構成すると判断される
株式の保有者から株式を剥奪するよう要求することができる。
総額規制に違反していると判断した場合、現在の規則では、外国の登録総数が規制を上回った日に、外国株
式が自己の名義で登録されることとなったすべての株主に対し処分通知を送付する旨を定めている。
処分通知の受領者は、通知において指定された処分日までに、通知の対象となった株式を処分するよう要
求される。処分日は、処分通知が発せられた月の翌月の第5営業日である(ただし、その日が通知の発送日か
ら数えて30日に満たない場合は、その翌月の第5営業日が処分日となる。)。
処分日において名簿上に記載された外国株式が個別規制または総額規制(適用される方)を超えていな
い場合は、当該日の処分は要しない。処分通知が遵守されなかった場合について、当社はその処分日以後に保
有者に代わって当該株式を売却することができる(同日以後、保有者は株式を譲渡する能力を失う。)。
外国人保有者の間の譲渡
ある外国人保有者から別の外国人保有者への一定の譲渡については、特別の措置が適用される。
(ⅰ)外国人保有者間の譲渡のために特別の方式による特別CHESSシステム(外国間配賦システム)の下
で取得した外国株式(ただし、現に処分通知の対象ではなくまたその対象となりそうでもない場合。)、また
は(ⅱ)ニュージーランド支店の株主に登録されているか、もしくはADR機構に預託されている株式(ただ
し、個別規制を超える場合のみ。)については、処分通知はなされない。
ニュージーランド証券取引所における取引は、ニュージーランド支店の名簿に登録された株式についての
み行われる。
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上述の要約は完全なものではなく、当社の定款および外資所有規定を施行するために当社が採択した規則
および手続、ならびにテルストラ法を参照することが必要である。当社の定款、規則および手続、ならびにテ
ルストラ法の写しは、オーストラリア連邦ヴィクトリア州3000、メルボルン市、エクスビション・ストリート
242の会社秘書役を通じて通常の営業時間中に縦覧可能である。
定義
テルストラ法において、
「外国人」とは、(ⅰ)通常はオーストラリアに居住していない外国市民(テルストラ法において、非オー
ストラリア市民と定義されている。)(以下「外国市民」という。)、(ⅱ)外国市民もしくは外国会社(テ
ルストラ法において、海外で設立された会社と定義されている。)が15%以上の特定種類の持分を保有してい
る会社、(ⅲ)外国市民もしくは外国会社である2以上の者のグループが全体で40%以上の特定種類の持分
を保有している会社、(ⅳ)外国市民もしくは外国会社が相当の持分(具体的には、当該外国市民もしくは外
国会社の関係者の持分を含めて15%の実質持分)を保有している信託財産の受託者、または(ⅴ)外国市民
もしくは外国会社である2以上の者があわせて相当の持分(具体的には、当該外国市民または外国会社の関
係者の持分を含めて40%の実質持分)を保有している信託財産の受託者と定義される。
ある者が保有するある会社に対する「特定種類の持分」とは、当該者およびその関係者が有する当該会社
に対する当該種類の「直接支配持分」の合計として定義される。
ある者の「関係者」には、(ⅰ)当該者の親類、パートナー、被用者および使用者等、広範囲にわたる直接お
よび間接の関係、(ⅱ)当該者がある個人の被用者である場合には、当該個人のその他の被用者、(ⅲ)当該
者が会社である場合にはその会社の役員、また当該者がある会社の役員である場合には、その会社およびその
会社のその他の役員、(ⅳ)当該者または当該者の関係者が受益者である裁量信託の受託者、(ⅴ)取締役が
当該者の意思、命令もしくは指図に従って行為することが慣習となっているか、またはそのように行為する義
務を負っている会社、(ⅵ)当該者が会社の意図、命令もしくは指図に従って行為することが慣習となってい
るか、またはそのように行為する義務を負っている会社、(ⅶ)当該者が少なくとも15%の特定種類の持分を
有している会社、また当該者が会社である場合には、その会社に対して少なくとも15%の特定種類の持分を保
有する者、ならびに(ⅷ)当該者の関係者の関係者を含むと定義される。
会社の外資所有状況を決定する目的上、ある者の関係者には、当該者がその会社の議決権または取締役会に
対する一定の権限もしくはその会社の取締役の選任に対する一定の権限を共同で支配することを可能とする
取極めを締結しているその他の者も含まれる。
外資所有制限に関連して、「グループ」には一名または複数名の者が含まれる(これらの者が相互に資本
関係を有さず、または共同して行為しない場合も含まれる。)。
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ある者のある会社に対する「直接支配持分」とは、次に掲げるものに相当する割合として定義される。
(ⅰ)当該者が持分を有する会社の払込資本の総額、(ⅱ)当該者が支配する立場にある会社の議決権、
(ⅲ)清算時に株主に対して分配される会社の資本または利益にかかる分配請求権、および(ⅳ)清算以外
の場合に株主に対して分配される資本または利益にかかる分配請求権。「株式に対する持分」とは、(ⅰ)株
式に対するコモン・ローまたはエクイティ上の権利、(ⅱ)株式購入契約に基づく一定の権利、(ⅲ)株式ま
たは株式に対する持分を取得するためのオプション、(ⅳ)当該者の指図により株式を移転させる権利、およ
び(ⅴ)株式もしくは株式に対する持分を取得し、または株式に付された権利を行使し、もしくは行使を支配
する権利を含むと定義される。
ただし、担保権に基づく、または担保権実行に伴う貸し手の一定の持分など、株式に対する一定の持分は除
外する。
テルストラに対する外国投資に必要な承認
オーストラリアにおける外国投資は、主に買収法を含む連邦法およびオーストラリア連邦政府の外国資本
政策(「外国資本政策」)により規制されている。この規制制度は、上述のテルストラの外資所有における
特別の制限に加えて適用される。
買収法または外国資本政策を適用するためには、取得者は買収法に定義される「外国人」でなければなら
ない。この定義は当該言葉が持つ通常の意味よりも幅広く、買収法に規定されるように、ある程度の外国株式
を保有するオーストラリアまたは外国で設立された会社を含む。
買収法は、外国人に、資産総額(純資産額ではなく)が100百万豪ドルまたはそれ以上(もしくは電気通信
業界などの指定業種に投資している特定の米国の投資家の場合も、かかる100百万豪ドルの制限が適用され
る)となるオーストラリア企業の相当量の持分(すなわち外国人がその関係者とともに保有する15%以上
の株式)を取得する前に連邦財務長官に(FIRBを通じて)届出をすることを義務付けている。(ⅰ)届出を
せずに相当量の持分を取得するために契約を締結すること(当該契約が適切な状況において締結された場
合を除く)、または(ⅱ)届出後、連邦財務長官から異議がない旨の通知を受ける前に取得を進めることは
違反となる。
15%未満のテルストラに対する投資については、買収法の強制届出義務は適用されない。しかし、取得の状
況によっては取得に関して命令をする財務長官の権限(取得を禁止する権限を含む)を発動する場合があ
る。これらの状況においては、買収法に基づく財務長官の異議がない旨の通知を求めて任意の届出を行うこ
とを考慮する必要がある。当該異議が存在しない旨の通知の発行により、取得に関する財務長官の権限は停
止する。
買収法に基づいてなされた届出は、オーストラリアの国益に反しているか否かを審査される。国益につい
ての定義はない。届出は個別的に審査される。
オーストラリアの外国投資制度は複雑であり、特別の状況および取得の申し入れに関する事情について助
言を求めるべきである。
外資所有状況
2011年11月11日現在、テルストラの名簿上に外国株式として登録されたテルストラ株式は、テルストラの
発行済株式の合計の約28.8046%に相当する3,584,172,562株であった。
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3 【課税上の取扱い】
普通株式
(1) オーストラリアの課税上の取扱い
本項は、株式の所有に関するオーストラリアの主要な課税上の取扱いについて記載したものであり、株式を
公募により取得し、当該株式を税務上キャピタルアセットとして保有する場合にのみ適用される。本項は、株
式の所有に関する重要な課税上の取扱いをすべて取扱うものでなく、以下をはじめとする特定の区分の所有
者(一部には他の規則が適用される場合がある。)について取扱うものではない。
・非課税法人
・一定の保険会社
・有価証券または通貨の売買を業とする者
・時価評価を選択する有価証券を取引する者
・代替ミニマム税の納税義務を負う投資家
・当社の議決権付き株式の10%以上を現に所有し、または所有しているとみなされる投資家
・オーストラリアの税法上の一時的居住者
・ストラドル取引もしくはヘッジ取引またはコンバージョン取引の一環として株式を保有する投資家
・資産勘定よりもむしろ収益勘定で投資商品を保有する金融機関
同様に、オーストラリアの税法上オーストラリアの非居住者である一定の投資家(以下「課税対象非居住
者」という。)の課税上の取扱いも著しく異なる場合がある。一定の投資家に関するオーストラリア所得税の
取扱いは、当該投資家の税務上の地位および状況に左右される。
ここでの議論は、本書の日付現在で施行されている法律に基づいている。
株式の取扱い
配当に対する課税
オーストラリアでは、法人所得税について「帰属方式」が用いられている。例外または特権が存在しない場
合、オーストラリア国内の企業は、その課税所得について、法人税率(現在は30%)のオーストラリア所得税を
支払う義務がある。しかしながら、テルストラなどのオーストラリア国内の企業によるオーストラリア所得税の
支払いからは、普通配当の非課税控除が作り出される。税額は、当社が株主に対して非課税の配当を支払った場
合には通常、(非課税控除として)株主に対して付与される。
オーストラリア国内に在住する株主に対して支払われる配当は、通常当該株式の保有者の課税所得に含まれ
る。
配当が非課税配当である場合、かかる配当に関する非課税控除も、通常当該オーストラリア国内に在住する株
主の課税所得に含まれる。
非課税控除と同額の税務上の相殺金(「税務相殺金(tax offset)」として知られる)は、オーストラリア
に居住する株主のみが利用できる。
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株主に対して非課税控除の特典を利用する資格が付与されない状況が存在する。これらの規則の適用は、株式
が保有される期間および株主が当該投資につき「リスクを負う」程度を含む、株主自身の状況に左右される。
非居住株主に対して支払われる完全非課税配当(非課税とされる配当)は、オーストラリア非居住配当源泉
課税(「DWHT」)の適用を受けない。完全非課税とされない範囲の配当は、通常、30%の比率(該当する二重課
税防止のための租税条約の規定に基づき軽減されない限り)でDWHTの適用を受ける。
日本の居住者である場合には、新たに締結された、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止
のための日本国とオーストラリアとの間の条約(「新日本条約」)第10条に基づき、この比率は10%に軽減さ
れる。新日本条約は、2009年1月1日以降に支払われた配当に適用される。この日付より前に支払われた配当に
ついては、旧日本条約の適用を受けることがある。従来の日本条約は、DWHTの比率を、10%ではなく15%への軽減
と定めていた。
新日本条約に基づきDWHTの比率の軽減を受けるためには、株式は、オーストラリアにおける課税対象非居住者
の恒久的施設(これらを通して課税対象非居住者がオーストラリアにおいて取引を実施し、または事業を経営
する場合。)と事実上関係性を有していないことが要求される。
テルストラが課税対象非居住者に対して支払う一切の配当のうち、非課税とされない部分については、DWHTの
適用を受ける。テルストラは、該当する支払配当からDWHTを控除し、その差額を課税対象非居住者に対して支払
う。
課税対象非居住者に対して支払われる完全非課税とされた配当および、DWHTの適用を受けた配当が、さらに
オーストラリア所得税の課税を受けることはない。
株式処分時の利益に対する課税
課税対象非居住者によるテルストラの株式の処分によるオーストラリアにおける税効果は、処分にかかる利
益または損失に対してオーストラリアのキャピタルゲイン課税のルールに基づく課税がなされるか否かも含
み、課税対象非居住者が処分に際してどのように課税されるかにより変化する。
キャピタルゲイン課税に関する現行のオーストラリア所得税法に基づき、2006年12月12日以後の課税対象非
居住者による株式の処分によるキャピタルゲインは、限られた状況においてのみキャピタルゲイン課税規定に
基づくオーストラリア所得税の課税対象となる。
一般に、課税対象非居住者は、「課税オーストラリア資産」に対する持分を保有している場合、または、オース
トラリア国内にある当該課税対象非居住者の恒久的施設を通じて行う事業において、当該課税対象非居住者が
株式を使用した場合にのみ、キャピタルゲイン課税規定に基づくオーストラリア所得税を課される可能性があ
る。
「課税オーストラリア資産」には、課税対象非居住者の、オーストラリア国内に所在する不動産またはオース
トラリア国内の恒久的施設の事業資産に対する直接および間接的持分が含まれる。
オーストラリア国内の不動産に対する間接的持分には、中間会社の株式またはオーストラリア国内の不動産
を保有するその他の中間会社に対する持分の価値が完全に、もしくは主に課税対象のオーストラリア国内不動
産に起因する場合の当該株式または持分が含まれる。
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一定の課税対象非居住者は、キャピタルゲイン課税規定に基づくものではなく株式取引による経常利益とし
ての利益について、納税義務を負うことがある。
新日本条約は、その目的上、日本の居住者である課税対象非居住者のオーストラリア所得税の納税義務を免除
することがある。
新日本条約第7条は、関連企業がオーストラリア国内の恒久的施設を通じて事業を行っていおり、その事業所
得が当該恒久的施設に起因する場合を除いて、日本の居住者は、その事業所得につき、オーストラリアでの課税
を受けない旨を規定している。「恒久的施設」は、新日本条約第5条において定義されている。
新日本条約は、2009年7月1日以降に開始する課税年度に発生する、日本の居住者のあらゆる「事業所得」に
対して適用される。旧日本条約第4条は、日本企業の「商工業所得」は、当該企業がオーストラリアに所在する
恒久的施設を通じてオーストラリアにおいて事業を行っている場合を除き、日本においてのみ課税対象となる
旨を規定している。旧日本条約は、2009年7月1日より前に開始する課税年度に適用される。株式の処分により
実現された利益は、キャピタルゲイン課税規定に基づいて課税される場合を除いて、税務上「事業所得」として
扱われる。
株主は、株式処分により実現された利益が、所得として扱われるのか、またはオーストラリアのキャピタルゲ
イン課税規定に基づき課税されるのかについて、独自に税務上の助言を求める必要がある。さらに、もし株式処
分に係るオーストラリア所得税の納税義務の免除を求めて二重課税防止のための租税条約に依拠することを望
むのであれば、それについてもまた独自に税務上の助言を求める必要がある。
オーストラリアの課税目的上、株式処分により実現された利益がキャピタルゲインとして扱われる場合には、
キャピタルゲインの額は、通常、株式の処分に係る公正妥当な対価の額が基礎となる原価を上回る部分となる。
株式の基礎となる原価には、買収の対価および買収に関連する附随費用が含まれる。
株主が分割払証書を以前保有していたことにより保有している株式については、基礎となる原価の決定に特
別な規定が適用される。この規定の適用は、課税対象者が当該分割払証書の原保有者であったか否かによって決
定される。
株主が個人、オーストラリア適格年金機関または信託である場合、キャピタルゲイン課税減額特権に基づき正
味キャピタルゲインの減額を受ける資格を有する。これは、株主が当該株式の処分前にこれを12ヶ月以上保有し
ており、減額を受けるためのその他の要件が満たされた場合にのみ当てはまる。
株主がキャピタルゲインの減額措置を受ける資格を有する場合で、個人または信託(オーストラリア適格年
金機関である信託を除く。)である場合、正味キャピタルゲインは、半額に減額される。
株主がオーストラリア適格年金機関である場合、正味キャピタルゲインは、3分の1減額される。
株主が法人である場合、キャピタルゲイン課税減額特権は、株式の処分に対する正味キャピタルゲインについ
ては適用されない。
オーストラリア所得税の納税義務を有する課税対象非居住株主は、オーストラリアにおいて確定申告をする
必要がある。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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オーストラリア印紙税
オーストラリア首都特別地域(ACT)の印紙税法は、テルストラの株式の取引に関連している。
以下の売却または譲渡の契約については、税金の支払義務は生じない。
・オーストラリア証券取引所、証券取引所国際連盟に加盟している別の証券取引所、または所管大臣に公認証
券取引所として公表されたその他の金融市場(「関連証券取引所」)に上場されている株式、あるいは
・原株式が関連証券取引所に上場されている場合の当該原株式に対する持分(かかる持分が当該取引所に上
場されているか否かを問わない。)。
・株式に対する持分が「関連証券取引所」に上場されている場合の当該持分
テルストラの株式は、現在関連証券取引所に上場されている。したがって、売却合意および譲渡の双方の時に
おいて当該譲渡の対象となっているテルストラ株式が関連証券取引所に上場されている場合、その後の当該有
価証券の購入者もしくは譲受人は印紙税の納税義務を負わない。
株式の譲渡または譲渡合意の時においてテルストラ株式の上場が停止されていた場合、この免除は適用され
ないことがある。ACT税務局は、テルストラに引き続き関連証券取引所への上場が認められる限り、株式の上場が
停止される場合であっても当該有価証券は上場されているものとして通常取扱う。したがって、株式の譲渡は、
当該有価証券の上場が停止される場合であっても税金が免除されるものとしてACT税務局により通常取扱われ
ることとなる。
上記の免除を除き、その他の免除は状況に応じて適用される可能性がある。
(2) 日本の課税上の取扱い
「第8 2 (7)本邦における配当等に関する課税上の取扱い」参照。
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4 【法律意見】
当社のリーガル・サービスにおけるリーガル・カウンセル(ファイナンスおよび会社秘書室担当)であるジン
・チウにより、以下の趣旨の法律意見が提出されている。
(1) 当社は、オーストラリア連邦法に基づいて、適式に設立されかつ有効に存続している。
(2) 本書「第一部 第1 本国における法制等の概要」および「第一部 第5 提出会社の状況 5 コーポレート
・ガバナンスの状況等」中のオーストラリア連邦法に関する記述は、すべての重要な点において真実かつ正
確である。
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第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
以下の要約連結財務情報は当社の監査済連結財務書類に基づくが、本書「第6 経理の状況」中の監査済連結財
務書類等と併せて検討すること。2007年、2008年、2009年、2010年および2011年6月30日に終了した事業年度に関す
る当社の監査済連結財務書類はオーストラリア版国際財務報告基準(A-IFRS)に従って作成されている。A-IFRS
は、日本で一般に公正妥当と認められた会計原則および米国で一般に公正妥当と認められた会計原則と一定の重
要な点において異なっている。
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2007年、2008年、2009年、2010年および2011年6月30日に終了した事業年度に関するA-IFRSに従った財務データ
(1株当たりの金額を除き、単位:百万豪ドル)
6月30日に終了した年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
損益計算書データ
収益合計(金融収益を除く)
(注1)
営業費用(減価償却費および償
却費ならびに金融費用を除く)
(注1)(注2)
25,304
25,029
25,614
25,002
23,960
15,154
14,184
14,669
14,586
14,092
減価償却費および償却費
4,459
4,346
4,390
4,190
4,082
純金融費用
1,135
963
900
1,086
1,087
税引前当期利益
4,557
5,538
5,658
5,140
4,692
当期純利益
3,250
3,940
4,076
3,711
3,275
26.1豪セント
31.4豪セント
32.9豪セント
29.9豪セント
26.3豪セント
26.1豪セント
31.3豪セント
32.9豪セント
29.8豪セント
26.2豪セント
3,475
3,474
3,474
3,476
3,479
28.0豪セント
28.0豪セント
28.0豪セント
28.0豪セント
28.0豪セント
24,983
24,813
25,371
24,657
23,673
その他収入
110
104
136
171
36
その他収益
211
112
107
174
251
金融収益
127
67
67
72
57
25,431
25,096
25,681
25,074
24,017
37,913
39,282
39,962
37,921
37,837
短期借入金
1,990
2,540
1,979
2,055
2,743
長期借入金
12,178
12,370
15,344
13,444
11,619
5,610
5,590
5,576
5,534
5,611
12,292
13,008
12,681
12,245
12,580
基本的1株当たり当期純利益
(注3)
希薄化後1株当たり当期純利益
(注3)
支払配当金(注4)
1株当たり配当金
収益合計の構成
収入
合計
貸借対照表データ
資産合計
資本金
株主持分合計
(注1)商品グループ別の営業収入の内訳および費用項目別の営業費用の内訳については、「第3 7 財政状態、経営成績及び
キャッシュ・フローの状況の分析」を参照。
(注2)被共同支配会社および関連会社からの純(利益)/損失の持分を含む。
(注3)2011年度財務書類注記3を参照。
(注4)2011年度中、当社は3,475百万豪ドルの配当金を支払った。これは前事業年度の最終配当の1,737百万豪ドルおよび2011
年度の中間配当の1,738百万豪ドルから成る。
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2 【沿革】
テルストラの起源は、1901年にすべての国内電信電話および郵便業務を所轄するため、オーストラリア政府が逓
信省を設置したこと、ならびに1946年に国際通信業務を所轄するため、オーストラリア政府が海外通信委員会を設
置したことに遡る。
以来、テルストラは数々の変化を遂げ、1991年11月にはオーストラリアの公開有限責任会社として設立された。
テルストラ・コーポレーション・リミテッドは現在、会社法に基づいて、設立され運営されている、株式有限責任
会社である。1997年7月に、オーストラリア通信市場に完全競争が導入された後、オーストラリア政府は、テルスト
ラ株式の保有を100%から徐々に16.9%まで減少させ、2007年2月に残存株式をフューチャー・ファンド(未積立
ての退職年金債務につき積立てを行うことで長期的にオーストラリア政府の財政を強化することを目的として設
立されたオーストラリア政府の投資ファンド)へ譲渡した。2011年8月15日以降、テルストラの株式の0.8%(約
100百万株)は、フューチャー・ファンドにより保有されていた。
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日本における活動
テルストラは、1987年から東京に事務所を置いている。
また、1999年2月以降株式会社インテックコミュニケーションズ(特別第二種通信事業者)の株式を少し保有
していたが、2005年度に株式会社インテックコミュニケーションズが親会社である株式会社インテックに吸収合
併された際にこの持分を売却した。
2000年2月、日本テルストラ株式会社(1999年設立、第一種通信事業者免許を有する事業者)およびテルストラ
・シンガポール株式会社日本支社(特別第二種通信事業者免許を有する事業者であり、データ・サービスと音声
サービスを合わせて提供する。)がPCCWリミテッドとの合弁会社(折半出資)に売却された。この合弁会社リーチ
・リミテッドは、ホールセール型通信市場に特化している。日本テルストラ株式会社はリーチ・ネットワークス・
ジャパン株式会社となり、他の通信事業者に対してホールセール型音声サービスを提供して、日本市場で事業を継
続している。
リーチ・リミテッドの設立後、日本においてリテール利用者へのサービス提供およびサポート、さらに日本の通
信事業者との関係維持を目的として、テルストラは全額出資子会社日本テルストラ・リテール株式会社を日本に
設立した。2005年、同社はテルストラ・ジャパン株式会社に社名変更し、現在は日本の多国籍企業、日本に拠点を有
する外国企業、通信事業者およびサービス・プロバイダーを対象とした新規事業成長活動に重点を置いた免許事
業者である。テルストラ・ジャパン株式会社は現地の契約締結、日本の利用者に対する現地通貨での請求、国際プ
ライベート専用回線(IPLC)等のグローバル・ワイド・エリア・ネットワーク(GWAN)ソリューション、イーサ
ネット・プライベート専用回線(EPLC)、IPヴァーチャル・プライベート・ネットワーク(IPVPN)、ヴァーチャ
ル・プライベートLANサービス(VPLS)、イーサネット・ヴァーチャル・プライベート回線(EVPL)、ウェーブレ
ンス、ATM、およびフレーム・リレー・サービス、グローバル・インターネット・ダイレクトおよびIPトランジット
・ソリューション、グローバルCPEソリューション、グローバル・データ・センター・ソリューション、ならびにグ
ローバル・ヴォイス・オーバーIP(VOIP)ソリューションを含む広範囲の情報通信技術(ICT)ならびにITサー
ビスの提供を行っている。
テルストラは、オーストラリア−ジャパン・ケーブル(Australia-Japan Cable)の46.94%の持分を保有してい
る。オーストラリア−ジャパン・ケーブルは、グアムを経由してオーストラリアと日本を直接結ぶ、12,700キロ
メートルの光ファイバーリング海底ケーブル・ネットワークである。
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3 【事業の内容】
セグメント情報
オペレーティング・セグメント
当社は、当社の組織および運営状況を律する内部管理報告システムと同様の基準に基づいて、当社のセグメント
情報を報告している。
2011年6月30日終了年度に、当社のオペレーティング・セグメントにおいて以下の変更が行われた。
・以前は2つのセグメントであった、テルストラ・コンシューマーおよびテルストラ・カントリー・ワイドが
統合し、テルストラ・コンシューマー・アンド・カントリー・ワイドとして一つの事業セグメントとなった。
・CSLニュー・ワールド(CSL NW)、当社の中国本土における事業の持分、ならびにインターナショナル・ブラ
ンドのもとでの国際的なネットワーク管理およびホスティング事業への地理的および運営上の責任を負う、
「テルストラ・インターナショナル」という事業単位が2010年度に創出された。以前は、CSL NWが独立した事
業セグメントであり、その他の国際グループは、「その他国際ユニット」と呼ばれるセグメントに統合されて
いた。CSL NW、その他国際ユニットおよび当社の中国事業(以前はセンシス(Sensis)・セグメントであり、
サウファン(SouFun)を除く)は、現在テルストラ・インターナショナルという一つの事業セグメントの一
部を構成している。
・以前はセンシス・セグメントの一部を構成していたサウファンは、2010年9月17日に売却された。サウファン
の売却日までの成績は、「その他すべて」のカテゴリーにおいて報告されている。
・当社のチーフ・マーケティング・オフィス・セグメントは、テルストラ・イノベーション・プロダクツ・ア
ンド・マーケティングと改名された。
セグメント成績は、報告日における内部管理報告システムに従い報告される。セグメントの比較は、同一条件で
の状況を示すよう、上記の変更および前年度以降に発生したあらゆる組織改編を反映させるために修正再表示さ
れている。内部管理報告目的で、2011年度のテルストラ・グループは以下の事業セグメントに整理される。
テルストラ・コンシューマー・アンド・カントリー・ワイド(TC&CW)の業務内容は、次の通りである。
・オーストラリアの主要都市圏、地方、農村および遠隔地の一般消費者の顧客に対するあらゆる電気通信製品、
サービスおよびソリューション(移動体、固定およびワイヤレス・ブロードバンド、電話および有料テレビに
わたる。)の提供。これは、インバウンド業務およびアウトバンウンド業務を行うコールセンター、テルストラ
・ショップ(直営店および認可店)、テルストラの販売代理店ならびにテルストラ・デジタルによって行わ
れる。2011年に設立されたテルストラ・デジタルは、検索から購入ならびに請求およびサービスの要求に至る
まで、顧客経験価値のあらゆる側面において、すべてのテルストラの利用者に対してセルフサービス機能の提
供を行っている。
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テルストラ・ビジネス(TB)の業務内容は、次の通りである。
・中小企業に対する、あらゆる電気通信製品・サービス、通信ソリューションおよび情報通信技術サービスの提
供。
テルストラ・エンタープライズ・アンド・ガバメント(TE&G)の業務内容は、次の通りである。
fi
・法人顧客、政府顧客に対する、テルストラ・ネクスト・ジェネレーション・サービス を通じたネットワーク
・サービス、アプリケーションならびに統合音声、データおよび移動体ソリューションの提供。
テルストラ・オペレーションズ(TOps)の業務内容は、次の通りである。
・テルストラのネットワーク、技術および情報技術に関する全体的な企画、設計、エンジニアリングおよびアー
キテクチャ。
・当社グループの会社の固定回線、携帯電話、IP電話(IP)およびデータ通信向けネットワーク基盤設備の建
設。
・これらのネットワークにおける顧客サービスの提供。
・ネットワークの稼動、安定、修復を含む運営および維持管理。
・当社の製品、サービス、顧客サポート機能および当社の内部需要を支える情報技術ソリューションの提供およ
び配信。
・テルストラの顧客向けの、ネットワーク中心のプロフェッショナル・サービス、マネージド・サービスおよび
アウトソーシング・サービスの提供。
テルストラ・ホールセール(TW)の業務内容は、次の通りである。
・テルストラ以外のブランドで事業を展開する電気通信業者、電気通信サービスのプロバイダーおよびイン
ターネット・サービス・プロバイダーへのテルストラのネットワーク上ならびに関連サポート・システム上
の広範な電気通信製品・サービスの提供。テルストラ・ホールセールはまた、NBN Co・リミテッドに対し、試
験サイト展開のためのコア・アクセス・サービスも提供している。
センシスの業務内容は、次の通りである。
・印刷、音声およびデジタル電話番号案内、デジタル・マッピングおよび衛星ナビゲーション、デジタル・ディ
スプレイ広告ならびにビジネス情報サービスを含む、国内の電話帳および広告事業の管理運営および拡大
fi
fi
(これには、イエローページ(Yellow Pages) 、ホワイトページ(White Pages) 、ホエアイズ(Whereis)
fi
fi
、シティー・サーチ(Citysearch) 、1234、メディアスマート(Mediasmart)およびクオーティファイ
fi
(Quotify) を含む主要な情報ブランドの管理運営も含まれる。)。
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テルストラ・インターナショナル(TI)の業務内容は、以下を含む、オーストラリアおよびニュージーランド以外
でのテルストラの資産の管理である。
・当社が76.4%所有している香港の子会社であり、端末販売、音声およびデータ製品サービスを含む、完全な移
動体サービスを香港市場へ提供している、CSLニュー・ワールド・モビリティ・リミテッド。これらのサービ
スは、CSLの3Gおよびロング・ターム・エボリューション・ネットワークにおいて提供される。
・自動車、ITおよび家庭用電化製品ならびに移動体付加価値サービス・セグメントにおいて、オンライン広告
サービスを提供している、当社の中国本土における事業の持分。事業には、ノースター・メディア(Norstar
Media)、オートホーム/ピーシーポップ(Autohome/PC Pop)、シャープ・ポイント(Sharp Point)および
チャイナエム(China M)、ならびにエルモバイル(LMobile)が含まれる。
・オーストラリア、アジア太平洋、欧州および米国に1,300箇所以上のポイント・オブ・プレゼンスを有し、アジ
アにおける国際音声、衛星およびIPデータ・サービスのプロバイダーであり、20を超える海底ケーブルに権利
を有している、テルストラ・インターナショナルのグローバル・ネットワークおよびマネージド・サービス
事業。これには、リーチ(Reach)の事業体ならびにPCCWおよびリーチとのジョイント・ベンチャーの再編成
の一部として当社が取得したその他の資産を含む。
テルストラクリア(TClear)の業務内容は、次の通りである。
・当社のニュージーランドの子会社であり、ニュージーランド市場に完全な電気通信サービスを提供している。
テルストラ・イノベーション・プロダクツ・アンド・マーケティング(TIPM)の業務内容は、次の通りである。
・テルストラにおけるイノベーション、商品の販売促進および価格設定。TIPMはまた、テルストラの全般的なブ
ランド、スポンサーシップ、販売促進および広告の管理のほか、業界アナリストとの良好な関係の維持ならび
に市場をベースにした管理を当社全体に根付かせることも担っている。これは、顧客をテルストラの行動すべ
ての中心に置く、データ主導による顧客についての洞察を実行することにより行われる。
テルストラ・ケーブルの業務内容は、次の通りである。
・フォクステル(FOXTEL)・パートナーシップにおける当社グループの投資の管理。
・テルストラおよびフォクステルの間における新規事業の機会の拡大。
・ハイブリッド・ファイバー同軸(HFC)ケーブル・ネットワーク。
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コーポレート・エリアには以下が含まれる。
・法務サービス − 当社全般の運営上の、および戦略的な法律関係のサポートおよびアドバイスの提供。
・戦略およびコーポレート・サービス − テルストラの公共政策、通信、企業戦略ならびに合併および買収の管
理。これには、全レベルにおける政府との関係、規制上の位置付けおよび交渉、ならびに企業の社会的責任(テ
ルストラ・ファウンデーション(Telstra Foundation)を含む。)が含まれる。
・ファイナンス・アンド・アドミニストレーション − 企業計画、会計および総務、信用管理、請求、財務、リス
ク管理および保証、投資家向け広報、調達、すべての事業単位への財務的支援の提供ならびにテルストラ社の
大半の固定資産(ネットワーク資産を含む。)の財務管理の各機能。
・テルストラの取締役会および秘書室。
・人事 − テルストラの組織的な設計、人および文化のイニシアチブの実行、リーダーシップの養成、人材管理、
健康、安全性、環境、専門的能力の養成、ならびにすべての雇用および報酬方針の支援。
・最高業務執行役員室。
・顧客経験価値 − 顧客経験価値を向上させる変化の推進、およびテルストラ全体での生産性向上の推進。
当社グループのセグメント別財務成績の「その他すべて」のカテゴリーは、独立では事業セグメントとは認め
られない各種の事業単位をまとめたものである。こうした事業単位としては、次のようなものが挙げられる。
・TIPM
・テルストラ・ケーブル
・サウファン
・コーポレート・エリア
「その他すべて」セグメントの収入は、主にテルストラ・ケーブルがフォクステルへ当社のHFCネットワークお
よびその他のサービスへの接続を提供することにより得られた収入に関連する。コーポレート・エリアのファイ
ナンス・アンド・アドミニストレーションが、有形固定資産およびソフトウェアの減損に加えて、主に減価償却費
および償却費によって本セグメントのセグメント成績に主として寄与したグループである。
報告日以降に発表された組織構造の変更については、注記31を参照。
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セグメント成績
セグメント成績の評価は、内部管理報告の目的で経営管理者へ提示される情報の基準に合致している。各セグメ
ントの業績は、テルストラ・グループに対するそれぞれの「原利息、法人所得税、減価償却費および償却費控除前
利益(EBITDA)寄与率」および「原利息および法人所得税控除前利益(EBIT)寄与率」に基づき評価される。
EBITDA寄与率およびEBIT寄与率は、セグメント間の残高および取引を除外している。したがって、テルストラ・グ
ループ外の取引のみが報告される。さらに、本来的な業績の評価を提示するため、収益および費用の一定の項目は、
セグメント成績から除外されている。これらの項目は、財務書類中のテルストラ・グループにより計上されたEBIT
および税引前利益の事業セグメント合計の調整において別途開示されている。
収益および費用の一定の項目は、各セグメントへ配賦されるのではなく、当社のコーポレート・エリアに計上さ
れている。それらの項目は以下を含む。
・テルストラ固定資産(ネットワーク資産を含む。)は一括して管理されている。減価償却費および償却費もま
た、一括して計上される。
・当社の基本アクセス設置と接続による収入および費用を当社の会計方針に従い繰り延べるための調整。当社
の事業セグメントは、これらの金額を繰り延べずに計上する。
・テルストラの余剰人員整理費用の過半。
・テルストラのパーソナル・コンピュータ、ノート型パソコン、プリンター、およびその他関連機器についての
レンタル費用。
上記に加えて、以下の記述は、一部の項目が配賦され管理され、結果としてどのように当社のセグメント成績に
反映されているかを説明したものである。
・TC&CW、TBおよびTE&Gの移動体通信機器に関連する売上高は、関連する購入商品および購入サービスの費用と
ともに、主にTCセグメントに配賦されている。移動体通信利用から生じる継続的なプリペイドおよびポストペ
イド収入は、サービスを受ける顧客のタイプによって、TC&CW、TBおよびTE&Gに計上されている。
・TOpsは、ハイブリッド・ファイバー同軸(HFC)ケーブル・ネットワークの設置と運営に関連する一定の費用
を認識している。
・テルストラ社の国内の販売促進および宣伝広告費は、TIPMに一括して記録される。
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4 【関係会社の状況】
(1) 親会社
当社に親会社はない。
(2) 子会社
「第6 1 財務書類」注記25および26を参照。
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5 【従業員の状況】
労務費
・労務費合計は、解雇活動、増大する顧客基盤をサポートするためより高額な費用、ならびに自然災害の影響お
よびより高額なインセンティブにより、5.9%増加した。
・解雇費用は、事業の簡素化を支援するイニシアチブにより75.0%(96百万豪ドル)増加した。
労務費
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 増減(%)
給与及び関連諸費用
3,326
3,257
69
2.1%
解雇費用
224
128
96
75.0%
その他労務費
374
322
52
16.1%
3,924
3,707
217
5.9%
国内常勤従業員(総数)(注1)
30,121
31,157
(1,036)
(3.3%)
常勤従業員および常勤相当者(総数)(注2)
35,790
41,690
(5,900)
(14.2%)
請負および派遣による社員を含む全従業員(総数)(注3)
39,790
45,220
(5,430)
(12.0%)
労務費合計
(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
(注1)当社の国内常勤従業員には、国内正社員、国内有期契約社員および海外被支配会社への赴任社員が含まれる。
(注2)常勤従業員および常勤相当者には、国内外の常勤従業員ならびに換算で常勤に相当する臨時およびパートタイムの従業
員が含まれる。
(注3)全従業員には、常勤従業員および常勤相当者、ならびに派遣契約により雇用された請負および派遣による社員が含まれ
る(常勤換算ベース)。
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労務費は、主に解雇費用、給与及び関連諸費用の増加、ならびにその他労務費に対する自然災害の影響により、前
年同期比で5.9%(217百万豪ドル)増加した。
解雇費用は、主に当社がより顧客に着目した経営モデルへと移行するに当たり行われたイニシアチブにより、前
事業年度から75.0%増加した。これらには、上半期における、当社のコンシューマーおよびカントリー・ワイドの
事業単位の統合、ならびに当社の組織の簡素化を目指した際の経営層の削減が含まれる。当社のオペレーションズ
の事業単位内でも、主にサービスの提供およびネットワーク・サービスの分野における効率化による解雇活動が
行われた。
給与及び関連諸費用の増加分は、当該増加の一因となった年次昇給、およびより高い割合での業績目標の達成の
結果としての、より多額のインセンティブ報酬により、前年同期から2.1%(69百万豪ドル)となった。
以前は第三者により行われていた、ITの専門スタッフ機能を社内に導入することになったプログラムの実施は、
対前年比での増加に寄与した。国内の従業員数の減少による費用の減少および2010年9月のサウファンの売却が
これらの増加を一部相殺した。
時間外手当、ならびに請負および派遣社員への支払いの14.3%の増加が、その他労務費の前年同期からの増加の
主因であった。これは、東部沿岸地域の広範囲における洪水および嵐、ならびにサイクロン・ヤシ(Yasi)に関連
する費用に加えて、一部は、増大する顧客基盤をサポートし、増加する電話問合せ件数に対応するためにさらなる
派遣従業員が必要となったことによるものである。
4,770名の従業員の削減をもたらしたサウファンの売却により、従業員数は、前事業年度から5,430名減少した。
これに加えて、別々であったコンシューマーおよびカントリー・ワイドの事業単位の統合を含む、より簡素化され
た経営モデルへと当社が移行するに当たり、さらにFTE(常勤相当者)が削減された。これは、前述のように、社内
にITの専門スタッフを導入した結果としての、当社のオペレーションズの事業における増加により一部相殺され
た。
対前年比の、収入に対する当社の労務費および代替労務費の割合は、より高額なインセンティブ報酬および当年
度に発生した自然災害の影響にもかかわらず、比較的一定の割合を維持した。タイミングの差異および当年度の単
発的な影響を考慮すれば、四半期ごとの当社の国内労務費および代替労務費には、素晴らしい根本的な改善が見ら
れた。当社は、より簡素化された、より費用効率の良い経営モデルに向かって、引き続き歩みを進めていく。
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第3 【事業の状況】
1 【業績等の概要】
下記「第3 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照。
2 【生産、受注及び販売の状況】
下記「第3 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照。
3 【対処すべき課題】
下記を除く記載については、「第3 4 事業等のリスク」を参照。
国内ブロードバンド・ネットワーク
テルストラの事業に影響を与える政府のイニシアチブの重要な情報については、「第3 4 事業等のリスク」
の「国内ブロードバンド・ネットワーク」を参照。
2011年12月9日に、テルストラは、オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)に、構造的分割に対する取り組み
(SSU)の修正案を提出したと発表した。SSUの修正案は、テルストラが7月に最初にSSUを提出して以降行われた、
ACCCおよび業界との様々な課題に対する広範かつ建設的な協議の成果である。
このプロセスにより行われた変更は重要であるが、テルストラの株主により承認された取引案(以下で定義さ
れる。)との関係で重大な変更とはなっていない。
2011年12月9日に、ACCCは、同等性および透明性に関するACCCおよび業界の懸念に対処するためにテルストラが
行った実質的な修正および追加のコミットメントを歓迎するプレスリリースを行った。しかしながら、法人向け
ADSLサービス(「WDSL」)に関して未解決の規制上の懸念があり、CCS法(通信法の2010年改正(競争および消費
者保護)法)の第XIC部に基づく法人向けASLについての宣言への公の意見の聴取を開始することについて、緊急
の検討を行っていると公表した。ACCCはまた、WDSLに関する懸念を早急に解決することができることを条件に、そ
れよりはむしろ新規の要旨の発表または検討の最終段階において生じる草案に関する問題の影響を受ける取り組
みの承認を行うことに関心を向けていると発表した。2011年12月16日に、ACCCは、SSUの修正案に対する審議文書を
発行した。提案は、2012年1月13日金曜日の午後5時までに行うよう要求されている。ACCCは、2012年2月に行う予
定である、取り組みに対する最終決定を行う前に、決定の草案を公表する予定はない。
ACCCの審議および協議のプロセスに十分な時間を提供するため、また、NBN Coの株主による承認等の一定の政府
のプロセスが完了するように、テルストラおよびNBN Coは、正式契約に基づき充足されるべき前提条件の充足期限
を延長する予定である。
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2011年12月9日に行われた、テルストラのプレスリリース、ならびにテルストラがACCCに提出した文書(SSUの
変更点の要旨を詳しく記載している。)およびSSUの全文は、http://www.telstra.com.au/abouttelstra/investor
/asx-announcementsにおいて入手することができる。
指針の確認、デジタルメディア部門の創設
2011年11月18日に、テルストラは、さらに焦点を絞り、新しい機会を活用し、当社の多数のメディア資産を有効活
用するため、当社のメディア事業を単独の部門に統合することを発表した。新しい部門は、テルストラ・デジタル
・メディアとして知られ、センシス、ビッグポンド(BigPond)、トレーディング・ポスト(Trading Post)、IPTV、
フォクステルおよびその他のコンテンツの手配を含む、テルストラのエンド・ツー・エンドのメディア機能の管
理を担う予定である。
新しい部門は、ニュージーランドのテレビ放送およびデジタルメディア会社である、テレビジョン・ニュージー
ランド(Television New Zealand)の最高経営責任者としての役職を終えた後、2012年初めにテルストラに入社
する予定である、メディアにおける経験豊富な役員であるリック・エリスにより率いられる。
エリス氏は、2012年1月に執務を開始する予定である。同氏は、デーヴィッド・トーディーに直属し、テルストラ
のリーダーシップ・チームに加わる予定である。センシスの最高業務執行役員であるブルース・アカースト、およ
びメディアの部門長であるJB・ルースロットは、エリス氏に直属する。トーディー氏は、テルストラがそのメディ
アインフラをアップグレードするため、4年間に亘って100百万豪ドルの投資を行う予定であることについても言
及した。
指針の再確認を行うと同時に、トーディー氏は、2012年度に予想されている成長の組合せに変化があったと指摘
した。
センシスでは、中小企業の利用者によるデジタル商品の利用量が十分ではあるが予想を下回った。販売の完了が
予想以上に長引き、結果として新規顧客への販売が限定されたため、収入も予想を下回った。さらに、市場の動向が
予想以上に急激に変化したため、イエローページの印刷版電話帳の減少率が大幅に上昇した。
前述の傾向はセンシスに圧力をかけ、主にイエローページの印刷版電話帳およびEBITDA利益率の低下により通
年で10%台後半での収入の割合の減少が予想される。
しかしながら、トーディー氏は、テルストラ・グループが、移動体、固定ブロードバンド、ならびにネットワーク
ベースのアプリケーションおよびサービスといった成長事業において、予想を上回る業績を記録したと指摘した。
最高財務責任者にアンドリュー・ペンが任命されたことについて
2011年12月14日に、テルストラは、アンドリュー・ペンが、2012年3月1日付で最高財務責任者およびグループ
・マネージング・ディレクター(ファイナンス)に任命されることを発表した。ペン氏は、テルストラのCEOリー
ダーシップ・チームの一員となる予定であり、トーディー氏に直属する。テルストラはまた、マーク・ホールが、
2012年1月1日から同年2月29日まで、最高財務責任者代理およびグループ・マネージング・ディレクター
(ファイナンス)代理となると発表した。ホール氏は現在、副最高財務責任者である。
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有料テレビ放送
テルストラは、フォクステル(FOXTEL)の50%の持分を保有しており、コンソリデーテッド・メディア・ホール
ディングスLtd(旧社名は、パブリッシング・アンド・ブロードキャスティングLtd)およびザ・ニュース・コー
ポレーション・リミテッドがそれぞれ25%の持分を保有している。フォクステルは、有料テレビ放送サービスを提
供しているオーストラリアの大手企業である。
フォクステルは、オースター(AUSTAR)の発行済株式のすべてを取得する正式契約をオースターおよびリバ
ティー・グローバルとの間で締結したことを、2011年7月11日に発表した。当該取引は、外資審議委員会、ACCC、
AUSTARの少数株主および裁判所によるものを含む、数々の承認を条件としている。当該取引については、フォクス
テルの銀行借入れおよび株主の劣後債の形式での株主による債券への拠出の組み合わせにより資金の供給を受け
る。テルストラの拠出額は、最高450百万豪ドルとなる予定である。最終的な金額は、関連する前提条件が充足され
た後に決定される予定である。
2011年7月22日に、ACCCは、提案されている買収に対するコメントを募る課題整理文書(Statement of
Issues)を公表した。2011年11月28日に、ACCCは、フォクステルがさらなる提出を行うことができるよう、2011年11
月30日とされていた以前の決定予定日を延期したことを発表した。ACCCは、新しい決定予定日を遅滞なく発表する
予定である。
リーチ(REACH)
テルストラの主要な国際投資案件のうちの1社であるリーチは、テルストラおよびPCCWリミテッド
(「PCCW」)の国際音声およびデータ・サービスを補佐するアウトソーシング・サービスを提供している。2011
年3月1日に、テルストラおよびPCCWは、株主価値を高めるために行われている、進行中のテルストラのアジアに
おける資産の見直しの一環として、リーチの資産の再編成を行ったと発表した。当該再編成により、リーチの国際
資産の大半を徐々にテルストラとPCCWの間で分割することとなり、それによりテルストラ・インターナショナル
が、端末間のサービスの提供を行うために用いられるプラットフォームに対してより強いコントロールを及ぼす
ようになり、法人顧客および世界的なサービス・プロバイダーの顧客に対して提供されるサービスの質を向上さ
せる。リーチは、主に香港に存在する、残存する共同資産の管理を引き続き行う予定である。
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4 【事業等のリスク】
テルストラは、テルストラ・グループ内の他のあらゆる会社および法人最大の持ち株会社である。テルストラは
他社の子会社でなく、他社の支配を受けていない。テルストラ・グループの事業活動は利用者が求める商品・サー
ビスの水準に左右される。
市場環境は、産業セクター内での活動を減少させる効果(当社の財務成績に悪影響を及ぼす可能性がある。)を
もたらしうる各期間のボラティリティーからも影響を受ける。ボラティリティーは、過去に調達した資金と同様
に、また過去に調達した資金と同等のコストで事業資金を調達する当社の能力にも影響を及ぼす可能性がある。資
金調達に関係するその他のリスクで当社が直面する可能性のあるものは、特定の資金源への過度の依存と、様々な
資金源における資金調達コストの同時上昇である。2007年下半期以降、欧米を中心とした世界の信用市場は困難な
状況とボラティリティーに見舞われている。こうした厳しい市場環境は、流動性の低下によるリスクの増加をもた
らし、借入が制約され、ボラティリティーが増大し、信用スプレッドが拡大し、価格透明性が失われた。投資市場の
変化(金利、為替相場、および株式ならびに不動産等の投資資産からのリターンの変化を含む。)は当社の財務成
績に影響を及ぼす。
テルストラの財務成績は、当社が事業を営む市場の経済状況全般の悪化、オーストラリアや海外の取引市場の状
況および/または関係する要因(政府および規制による介入、事業戦略の成功ならびに他の通信会社からの競争
を含む。)により悪影響を受ける可能性がある。テルストラ・グループが直面するその他のリスクには、日々の業
務に内在するリスク、信用リスクおよび市場リスクがある。
政府および規制による介入
テルストラはその事業と収益性に悪影響を及ぼす規制の厳しい環境の下で事業を行っている。特に、テルストラ
では、資産につき計上可能なリターンに影響を及ぼす事業機会および事業活動を追求する当社の能力が規制によ
り制限されると考えている。
テルストラは、規制が企業にとって最も重大な継続的リスクであると考えている。将来の政策、政府の決定およ
び規制の結果について保証することはできない。これらは当社事業にとって著しく不利である可能性がある。
テルストラは、当社の事業運営、競争力および財務成績に重大な悪影響を及ぼしているか、または今後も引き続
き重大な悪影響を及ぼすと考える重大な規制リスクに直面している。主なリスクには次のものがある。
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・アクセス料金:テルストラは、当社ネットワークを利用する競合会社向けのサービスを、オーストラリア競争
消費者委員会(「ACCC」)が計算した当該サービスの提供に要する効率的なコストに基づく料金で提供する
必要がある。テルストラでは、多くの場合にACCCが当社の効率的な供給コストを下回る料金を提示すると考え
ている。2011年7月20日に、ACCCは、規制された資産基盤アクセス料金モデルに基づく、法人向け固定回線サー
ビスの最終アクセス料金を決定した。これらの料金は、2011年3月にACCCにより公表された中間アクセス料金
を主に反映している。最終料金は、当社の法人向け回線レンタル商品(基本的かつ強化された電話サービス
(「公衆交換電話網」または「PSTN」)の提供のための当社の国内固定ネットワークによる法人からの収入
を構成する複数の商品のうちの一つである。)の料金について、各回線月額25.57豪ドル(住宅向け回線)お
よび26.93豪ドル(事業者向け回線)から、国内平均で22.84豪ドルへの値下げを招くことになる。その他の重
要な変化は、接続料について地域毎に異なるというアプローチではなく、全国的に平均的な料金へと変更した
ことである。単体ローカルループサービス(ULLS)の主要なバンド2の価格は、月額16豪ドルから若干値上が
りし、月額16.21豪ドルとなった。料金変更の最終的な影響は、当該サービスを提供した場合に当社が受領する
ことができたであろう収入の額を減少させたことである。2011年12月16日に、ACCCは、地域による免除規定を
排除するため、法人向け回線レンタル(「WLR」)、地域の通信サービス(「LCS」)およびPSTNに起因するア
クセス(「PSTN OA」)サービスについての最終アクセス決定を異なるものにすることを発表した。2011年4
月18日に、ACCCは、公表された国内伝送能力サービス(「DTCS」)に関連する中間アクセス決定も行った
(ACCCが設定した中間アクセス料金は、2011暦年に適用され、地域およびサービスの種類により異なる。)。
ACCCは、DTCSサービスについての最終アクセス決定に関する公の意見の聴取を開始し、2011年12月9日に、最
終アクセス決定の草案をパブリックコメントのために発行した。DTCSに関する最終決定は、2012年2月29日ま
で行われない予定である。また、ACCCは、移動体終端アクセスサービスについての最終アクセス決定に関する
公の意見の聴取も開始し、2011年12月8日には、移動体終端レートを、今後の暦年3年間で、それぞれ6cpm、
4.8cpmおよび3.6cpmと低減していく最終アクセス決定を公表した。これらの減少は、他の移動体通信事業者へ
の移動体終端アクセスに対する支払の低減をもたらす。2011年12月16日に、ACCCは、予定されている法人向け
DSL(「WDSL」)サービスについての宣言への公の意見の聴取も開始した。ACCCは、WDSLサービスについての
宣言が、電気通信サービスにおけるエンドユーザーの長期的な利益を促進するか否かについての意見を求め
ている。意見の提出は、2012年1月19日木曜日の午後5時までに行うよう要求されている。ACCCは、当該宣言へ
の意見の聴取に関する最終決定を行う前に、決定の草案を公表する予定はない。WDSLに関する最終決定は、
2012年2月まで予定されていない。ACCCが、WDSLについての宣言を行う場合には、ACCCは、規制された供給の条
件を設定するため、アクセス決定に関する公の意見の聴取を行う。WDSLは現在、商業レートによって提供され
ている。DTCSの最終アクセス決定およびWDSLについての宣言への意見の聴取の結果は、テルストラに重大な影
響を及ぼす可能性がある。アクセスを要求しまたは価格を設定するACCCの決定に対するメリットレビューの
権利はなく、ACCCは、当社のネットワークへの競合会社のアクセスを義務付けおよび規制を行うか否かについ
て、いつでも公の意見の聴取を行うことが可能である。本「事業等のリスク」中の「規制改革」と題するサブ
セクションに記載される改革もまた、テルストラのアクセス料金に影響を及ぼす可能性がある。
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TM
・テルストラのネットワークへの強制的アクセス:テルストラの戦略の主要部分は、テルストラ・ネクストG
ワイヤレス・ネットワークをはじめとする次世代ネットワークおよびサービスの配備が絡んでいる。規制の
変更は、当社の投資リターン、収益および財務成績に重大な悪影響を及ぼすこととなる次世代ネットワークお
よびサービスへのアクセスを競合会社に認めるようテルストラに要求する可能性がある。
・行為規制: ACCCには特に通信セクターでの行為を規制する権限が与えられており、今後テルストラの行為を
法令違反であると判断する可能性がある。例えば、テルストラが通常の営業上の理由であると考える理由のた
めに競合会社へのサービス提供を拒否した場合にACCCがこれを法令違反と判断する可能性があり、また、テル
ストラが通常の営業行為であると考える行為を変更させるべく極めて高額の罰金が課せられる可能性に訴え
てくることもあり得る。
・政府および規制の広範な裁量:連邦政府の大臣および規制機関は、テルストラに対して認可条件やその他の
義務を課したりこれらを変更したりするための広範かつ(場合により)裁量的な権限を有している。
・機能的分割の可能性および新規周波数帯の権利の取得の制約:テルストラおよびNBN Co.リミテッド(「NBN
Co」)との間の、国内ブロードバンド・ネットワーク(「NBN」)(本「事業等のリスク」の「国内ブロー
ドバンド・ネットワーク」と題するサブセクションを参照。)敷設へのテルストラの参加に関連する、提案
されている取引が進展しない場合、テルストラは、現在存在する運営分割体制よりも強硬な機能的分割の形態
に服することになる。テルストラが、自主的な構造的分割を行うことを選択しない場合、(連邦)通信法の
2010年改正(競争および消費者保護)法(「CCS法」)は、当社が強制的な機能的分割に服すること、さらに
は連邦ブロードバンド・通信・デジタル経済大臣(「通信大臣」)が、次回の主要なワイヤレス周波数帯の
開放に対するテルストラの入札を禁止する法的規制を課す権限を有すると定めている。
・投資判断を抑制する規制:(i)テルストラの投資に対して競争的なリターンを提供しないような価格でア
クセスが規制されるリスクから当社の投資を保護するための法律が施行されない限り、および(ii)新規投
資の奨励の望ましさを十分に尊重する形で規制面の決定が下されない場合、当社の新技術への競争的な投資
能力は抑制される。ネットワークが「法人向けのみ」ベース(構造的に分割された状態)で運営されること
なく、住宅向けまたは小規模事業者の顧客に対し、超高速の電気通信サービスの供給を可能とし、アクセスを
求める者に対し、強制的なレイヤ2のイーサネット・ビットストリーム・サービスを提供することができる
よう、2011年1月1日以降に構築、改変または延長されるネットワークの運営を禁止するため、NBNの設置のた
めに連邦政府が導入した一連の立法の一部として、1997年連邦通信法は、2011年4月に改正された。これらの
規定は、テルストラが、将来当該ネットワークに対して投資する能力を著しく妨げると予想される。
・情報開示:規制または規制当局は、機密が保全されず、テルストラの営業上の利益および当社のネットワーク
のセキュリティーに損害を及ぼす方法での情報開示を、要求する可能性がある。
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・消費者保護規制の増加の可能性:オーストラリア通信・メディア庁(「ACMA」)は、電気通信業界の顧客
サービスに対する幅広い調査を行った。ACMAは、電気通信消費者保護法の見直しの一環として、特定された懸
念に対する電気通信業界の対処法についてのACMAの見解を含む、最終報告書を2011年9月9日に発行した。さ
らに、ACMAは、電気通信業界がこれらの懸念を法に従い十分に対処しない場合には、ACMAは懸念に対処するた
めの規制を行う予定であることも明らかにした。したがって、このプロセスの一環のとして、テルストラが、当
社の消費者および小規模事業者の顧客に対応する方法に影響を及ぼす、新しい規制が導入される予定である。
こうした規制要因のために、テルストラの現在および将来の活動ならびに資産について、著しい制限および商業
的でない賦課金、罰金および補償金の支払が課せられるリスク、または課せられる恐れがあるというリスクが存在
する。このため、そうしたリスクがなければ従事し得た事業活動を中止したり、従事しない旨を選択すること、ある
いは一部の投資計画を回避し、延期し、または断念することが賢明となる場合もある。つまり、こうした規制リスク
は事業機会および事業活動を追求するテルストラの能力および当社の資産につき計上可能なリターンに悪影響を
及ぼす可能性があり、競合会社に利益を与える可能性があり、ひいてはテルストラの事業運営、競争力および財務
成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、政府の方針や規制の変更もテルストラに影響を及ぼす可能性がある。法令の改正に加えて政府および規制
当局の方針や実務が変更される可能性があり、政治および外交の動向が市場環境全般に予想外の影響や不利な影
響を及ぼし、または当社の活動、事業もしくは実務に特に影響を及ぼす可能性がある。
国内ブロードバンド・ネットワーク
2009年4月に、政府は、NBNの敷設を行うことを予定していることを発表した。それ以来、政府はこの目標を達成
するため、NBNの敷設を支援する法律の導入を含む、重要な措置を講じている。
NBN Coは、現在営業を開始している。NBN Coは、NBNの敷設を開始しており、一部の試験的導入地域においてサー
ビスの提供を始めた。NBNの敷設を行うという政府のイニシアチブに加えて、連邦議会は、テルストラが以下のいず
れかを行うことを義務付けるため、CCS法を可決した。
・自主的な構造的分割(例えば、テルストラが管理するネットワークを利用する顧客への固定回線サービスの
提供を終了する等。)
・法人向け営業と個人向け営業との強制的な機能的分割(例えば、別個の事業部門の設立および当該部門間の
取引を制限する等。)
テルストラが、自主的な構造的分割を行うことを選択しない場合、テルストラは、次回の主要なワイヤレス周波
数帯の開放に対する入札を禁止される可能性が高い。当該周波数帯は、テルストラが移動体事業の成長を最良の形
で継続するために必要と考えられている。
政府の政策イニシアチブは、テルストラがNBNの敷設に参加するか否かにかかわらず、テルストラの価値に全体
で純損失をもたらす。この全体的な悪影響を前提として、取締役は、かかる状況において、テルストラおよびテルス
トラの株主に対して最良の結果を確保するため、大規模な評価プロセスを実施した。
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取締役は、NBNの説明覚書において説明される、NBN Coおよび連邦との間に提案されている取引(「取引案」)
を通じてNBNの敷設に参加することが、テルストラにとって最善策であると判断した。この決定は、NBNを導入する
という政府の公約を踏まえたうえで、NBNの敷設に参加しないという選択肢も含め、テルストラにとって現実的に
可能な選択肢を考慮した後に下された。このプロセスには、各選択肢の規制上および商業上の予測される結果につ
いての評価、ならびにテルストラがNBNの敷設に参加する場合に、受け入れ可能な条件を確立するためのNBN Coお
よび政府との間の幅広い交渉が含まれた。取締役は、テルストラの株主が取引案を承認するか否かにかかわらず、
政府がNBNの敷設を進めると予想している。この予想は、政府により発表された公式見解と一致している。
2011年6月23日に、テルストラは、NBN Coおよび連邦との間で契約を締結した(以下、「正式契約」という。)。
取引案には、テルストラによる正式契約の履行が含まれている(種々の前提条件の充足または免除を条件として
いる。)。ACCCに対して行われた規制上の取り組みおよび関連する政府の政治公約とともに、正式契約は、テルスト
ラのNBN敷設への参加に対する枠組みを創出する。
取引案(テルストラがACCCに対して行った規制上の取り組みを含む。)では、テルストラは、銅線サービスおよ
びハイブリッド・ファイバー同軸(HFC)ブロードバンド・サービスを徐々に終了し、NBN Coから法人向けサービ
スの取得を開始し、特定の種類のテルストラのインフラへの大規模なアクセスをNBN Coに対して提供することに
より、特定の分野の固定回線事業の運営方法を大幅に変更する予定である。これは、テルストラが、NBN CoがNBN
ファイバー・ネットワークの敷設を予定している地域にある施設、または一以上の敷設地域内のNBNファイバー・
ネットワークが通過しもしくは通過する予定である施設(「NBNファイバー・フットプリント」)に、固定回線
サービスを提供するために、NBNファイバー・ネットワークに実質的に依存しなければならないことを意味する。
®
TM
テルストラは、ネクストG ワイヤレス・ネットワーク、ネクストIP コア・ファイバー・ネットワーク、バック
ホール・ファイバー・ネットワークおよびHFCケーブル・ネットワーク(有料テレビサービスの提供用。)を保持
し、運営し続ける予定である。テルストラは、銅線ネットワークも保持し運営を続ける予定であり、NBNファイバー
・ネットワークが展開された地域以外の関連する地域へ、HFCケーブル・ネットワークでのブロードバンド・サー
ビスの提供を続ける予定である。テルストラは、NBN Coによりアクセスされるインフラについても所有権を保持す
る予定である(引き込み導管を除く。)。
NBN敷設への参加の見返りとして、テルストラは、NBN Coおよび連邦から納付金を受領し、特定の政府の政治公約
から恩恵を受ける予定である。
正式契約における主な確約は、以下のとおりである。
・NBNファイバー・ネットワークが敷設されるにしたがい、NBNファイバー・フットプリント内の施設に提供さ
れている銅線サービスおよびHFCブロードバンド・サービスを徐々に断線すること。
・NBNファイバー・ネットワーク上で提供されているNBN Coの基本サービスをテルストラに提供するに際して、
NBN Coが主要な製品の特徴および価格の設定を行うこと。
・テルストラが、NBN Coに対して、テルストラのインフラの大部分への、長期にわたるアクセスを提供すること
(ダーク・ファイバー・リンク、交換台スペースおよびダクトを含む。)、および引き込み導管(その後、引き
込み導管の中に引き込みファイバーが設置されるとともに、テルストラからNBN Coにへ移行される。)への初
期アクセスを提供すること。
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・連邦が以下の一連の措置を講じること。
(i)
テルストラによるユニバーサルサービス義務(「USO」)サービスの提供への予算を増加すること。
(ii) 特定のテルストラの従業員の保持および特定の顧客の移行費用のための資金拠出。
(iii)それぞれの地域でのNBNファイバー・ネットワークの敷設の性質および時期を、エンドユーザに対し
連絡する公共教育キャンペーンを、NBN Coが行うよう調整すること。
さらに、政府は、以下を政治公約とした。
・USOに対する改革を行うこと(テルストラのUSOサービスの提供に対して支払いを行う責任を引き継ぐ、電気
通信ユニバーサルサービス管理機関(Telecommunications Universal Service Management Agency
(TUSMA))の設立を含む。)。
・NBN Coは、2011年1月1日以降に承認された100ヶ所以上の新開発施設、およびNBNファイバー・ネットワーク
の敷設が開始されて12ヶ月以内に、NBNファイバー・ネットワークが開通する地域におけるより小規模な開発
地に対する、ファイバーの設置についてNBN Coに責任を持たせること。このテルストラからNBN Coへの責任の
移行は、テルストラが将来大幅な費用削減を実現することを可能にすると予想されている。
取引案は、テルストラに利益および機会を提供することが予想される一方、以下の複数の重大なリスクおよび運
営上の困難も伴う。
リスクには以下の可能性が含まれる。
・取引案の評価を行う際にテルストラが前提とした想定が不正確であったと判明する可能性(取引案の利点お
よび不利な点、考慮されたその他の選択肢、ならびにNBNファイバー・ネットワークの敷設の速度および密度
に関連するものを含む。)。
・所定の期間内にNBN Coが利用できるよう、合意されたインフラの適合基準を充足すること等、テルストラが、
取引案に基づく義務を履行できない可能性。
・自社の銅線ネットワークおよびHFCケーブル・ネットワークにおけるサービスの垂直に統合された提供者か
ら、NBNファイバー・ネットワークの再販売業者およびサービス利用者へテルストラが移行することは、予想
されていたよりも費用を要し、困難であるという可能性。
・テルストラがNBN Coに依存するサービスをNBN Coが提供できない可能性。
正式契約の開始は、テルストラの株主の承認、必要な税に関する決定、ならびにACCCによるテルストラの構造的
分割に対する取り組みおよびその移行プランの草案の承認を含む、多数の前提条件の充足を条件としている。
テルストラの株主は、2011年10月18日に開催された、テルストラの年次株主総会において、NBN敷設へのテルスト
ラの参加を承認した。決議の詳細は、http://www.telstra.com.au/abouttelstra/download
/document/tls804-agm-proxies-2011.pdfにおいて入手することができる。取締役が、テルストラの株主に、NBN敷
設へ当社が参加することに賛成する旨投票を行うことを推奨する主要な理由を概説する説明覚書は、http://www.
telstra.com.au/abouttelstra/download/document/tls795-nom-em-voting.pdfにおいて入手することができる。
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説明覚書には、ニューサウスウェールズ州2000、シドニー市ファラープレイス1、ガバナー・マッコーリー・タ
ワー19階所在の、グラント・サミュエル・アンド・アソシエイツ・ピーティワイLtd(Grant Samuel &
Associates Pty Ltd)(ABN 28 050 036 372; オーストラリア金融サービス・ライセンス番号240985)による、
提案がテルストラおよびテルストラの株主にとって最善策であると結論付けている、独立専門家の報告書
(「IER」)も含まれている。IERは、オーストラリアの法的要件にしたがい、NBN Coリミテッドおよびオーストラ
リア連邦政府との間での取引案に関して、テルストラの株主限定で、金融商品に関する一般的な助言(会社法で定
義される。)を提供している。IERは、その他の読者を意図しておらず、個人の株主の目的、財務状況またはニーズを
考慮せずに作成された。IERは、説明覚書とともに、一つの文書として読まれるべきである。
テルストラは、正式契約に基づき、テルストラがNBN Coから受領するインフラへのアクセスおよび断線に対する
支払が、当社の予想どおり、所得税の課税対象であると確認するATO(オーストラリア税務局)からの決定を受領
した。本決定が拘束力を有するとともに、これによって前提条件が充足されることになる。本決定は、その他全ての
前提条件が充足または免除された際に拘束力を有することになる。
取引が開始されるために充足されなくてはならない、重要な前提条件は、テルストラの構造的分割に対する取り
組み(「SSU」)の承諾およびオーストラリア競争消費者委員会(「ACCC」)による移行プランの承認である。
2011年8月30日に、ACCCは、テルストラの構造的分割に対する取り組みおよび移行プランの草案についての協議
文書を発行した。2011年12月9日に、テルストラが7月に最初にSSUを提出して以降行われた、ACCCおよび業界との
様々な課題に対する広範かつ建設的な協議の結果、テルストラは、ACCCにSSUの修正案を提出したと発表した。
このプロセスにより行われた変更は重要であるが、テルストラの株主により承認された取引案との関係で重大
な変更とはなっていない。
2011年12月9日に、ACCCは、同等性および透明性に関するACCCおよび業界の懸念に対処するためにテルストラが
行った実質的な修正および追加のコミットメントを歓迎するプレスリリースを行った。しかしながら、法人向け
ADSLサービス(「WDSL」)に関して未解決の規制上の懸念があり、CCS法(通信法の2010年改正(競争および消費
者保護)法)の第XIC部に基づく法人向けASLについての宣言への公の意見の聴取を開始することについて、緊急
の検討を行っていると公表した。ACCCはまた、WDSLに関する懸念を早急に解決することができることを条件に、そ
れよりはむしろ新規の要旨の発表または検討の最終段階において生じる草案に関する問題の影響を受ける取り組
みの承認を行うことに関心を向けていると発表した。2011年12月16日に、ACCCは、SSUの修正案に対する審議文書を
発行した。提案は、2012年1月13日金曜日の午後5時までに行うよう要求されている。ACCCは、2012年2月に行う予
定である、取り組みに対する最終決定を行う前に、決定の草案を公表する予定はない。
ACCCの審議および協議のプロセスに十分な時間を提供するため、また、NBN Coの株主による承認等の一定の政府
のプロセスが完了するように、テルストラおよびNBN Coは、正式契約に基づき充足されるべき前提条件の充足期限
を延長する予定である。
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取引案が実行されない場合には、テルストラは、
・取引案において予想されている規模のNBN Coからの支払いを受領せず、テルストラおよび連邦との間の主要
な契約ならびに関連する政府の政治公約に基づく対価を実現することができない。
・強制的な機能的分割に服し、多額の分割費用を被ると予想される。
・次回の主要なワイヤレス周波数帯の開放に対する入札を禁止される可能性が高い(これは、テルストラの移
動体事業に悪影響を及ぼすと予想される。)。
上記に鑑み、テルストラの取締役は、取引案が進展しなかった場合のテルストラの最善の策は、銅線ネットワー
クおよびHFCケーブル・ネットワークを引き続き運営し、NBNと競争するために、最も費用を被らない技術を採用し
て、(可能であれば)これらのネットワークをアップグレードすることであると現時点で考えている。
規制改革
2010年12月15日に、通信法の2010年改正(競争および消費者保護)法(「CCS法」)は成立した。
CCS法は、上記の要件に加え、以下を含む、現行の通信規制に対する重要な変更を行っている。
・現行の交渉/調停のモデルを廃止すること、および規制されたサービスに対する価格および価格以外のアクセ
ス条件について「アクセス決定」を行うために、ACCCに対し重要な権限を新たに与えることによって、通信に
特定したアクセスおよび競争阻害行為に関する体制を改革すること。
・法人向けおよび個人向けの通信業者に新たな最低業績基準を導入する権限を通信大臣に与えることおよび通
信法上の一定の違反行為に対して違反通知書を発行する権限をACMAに与えることを含む、当社のUSO(公衆電
話サービスを含む。)、カスタマーサービス保証および優先的支援サービスに影響を及ぼす現行の消費者保護
構造の改革。2011年9月5日に、通信大臣は、通信法の特定の条項に違反した場合に適用される罰則の見直し
にかかる協議文書を発行した。
テルストラが、自主的な構造的分割を行うことを選択しない場合、CCS法は、テルストラが強制的な機能的分割に
服することになること、さらにはテルストラが次回の主要なワイヤレス周波数帯の開放に対して入札を行うこと
を禁止する法的規制を実施する権限を、通信大臣が有すると定めている。
通信大臣による法的な周波数帯への規制の実施を確実に免れ得るためのテルストラの唯一の方法は、自主的に
構造的分割を行い、以下のいずれかの措置を取ることである。
・HFCケーブル・ネットワークおよびフォクステルの株式持分50%の売却を行うためのさらなる取り組みを実
施すること。
・通信大臣からHFCケーブル・ネットワークおよびフォクステルの持分の売却の要求に関する免除を取得する
こと。
テルストラは、通信大臣が上記売却の免除を許可しない限り効力を生じることはない、構造的分割に対する取り
組みを申し入れることにより、これに対応しようとしている。
自主的な構造的分割および強制的な機能的分割は、どちらも費用がかさみ複雑なイニシアチブであり、法により
行うことを要求されていなければ、テルストラがいずれかのイニシアチブを実施していたとは考えられない。
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CCS法は、構造的分割の形式を定めていないが、概して、テルストラに、テルストラが管理するネットワークを利
用する顧客への固定回線サービスの提供を終了するよう要求している。テルストラが、構造的分割を実施し得る方
法としては以下が考えられる。
・会社の構造の変更(例えば、テルストラの固定ネットワーク(免除されない場合。)が顧客対応事業とは別の
法人により所有されるように、ネットワークまたは事業の一部を売却または分割することにより実施され
る。)
・銅線サービスおよびHFCブロードバンド・サービスを徐々に断線し、NBNファイバー・フットプリント内での、
銅線ネットワークにおけるサービスの運営またはHFCケーブル・ネットワークにおけるブロードバンド・
サービスの提供を中止することにより、NBN敷設に参加すること。
テルストラが、会社の構造を変更すると決定した場合には、実施される分割の形式次第で、多額の分割およびそ
の他の費用を被ると予想される。
テルストラが、NBN敷設に参加すると決定した場合にも費用を被るが(完全な構造的分割が行われるまでの暫定
期間において適用する新しい報告の方法の制定費用等。)、これらの費用の影響は重大なものではない。
テルストラは、NBN敷設へ参加することを提案しており、ACCCに対し、構造的分割に対する取り組みを提出した。
ACCCが構造的分割に対する取り組みを承認した場合には、テルストラは構造的分割を行い、次回の主要なワイヤレ
ス周波数帯の開放に対して入札を行うことを禁止する、CCS法に基づく法的規制の実施を免れる。
テルストラが自主的な構造的分割を行わない場合、テルストラは、強制的な機能的分割に服しなければならな
い。これは、テルストラが個人向け事業のための別個の事業部門ならびに法人向け事業およびネットワーク・サー
ビスのためのその他の事業部門を導入することを要求し、かつ以下の取引が、同等かつ透明性のある方法で行われ
ているということを確保(し、および外部の監視を明示)するため、新しいシステムおよびプロセスを要求する可
能性が高い。
・内部取引(テルストラの個人向けおよびネットワーク/法人向け事業部門間)
・外部取引(テルストラのネットワーク/法人向け事業部門およびその他の個人向け事業者間)
テルストラは、テルストラのネットワークに対する所有権を維持することになるが、経営、報告および運営の体
制が別々になってしまうことにより、個人向けおよびネットワーク/法人向け事業部門間での情報、従業員、機能お
よび資産の流動および共有が大幅に制限されると予想される。
テルストラがこの分割の形式を実施する場合、約10億豪ドルの費用を今後5年間で被ると予想される。これらの
費用は、その多くが新しいITシステムの立ち上げおよび別個の事業部門を補佐し、維持するための事業プロセスの
再現に関連するものとなると予想される。
テルストラが自主的な構造的分割を行わない場合には、テルストラは次回の主要なワイヤレス周波数帯の開放
に対して入札を行うことを禁止される可能性が高い。この禁止措置が講じられた場合には、予想される、大容量の
移動体サービスへの顧客の需要の増加に最善の対応をするために必要な、次世代のワイヤレス・テクノロジーを
効率的に敷設するためのテルストラの能力を大幅に阻害し、テルストラの移動体事業の成長に悪影響を及ぼすこ
とになる。
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構造の変化および移行への投資プログラム
電気通信およびITにおける急速な変化は、テルストラが事業を営む市場、当社の顧客が要求する商品およびサー
ビス、ならびにオーストラリアおよび世界各地の電気通信業界で競争を行う企業の能力を再定義し続けている。最
近の業界の変化は、PSTN収入の減少の加速、音声およびデータ双方における固定から移動体への移行、より複雑な
商品およびサービスを利用することによる利用者の期待の高まり、速度およびデータに対する要求の高まりなら
びにそれらの要求を収益化することの困難さ、利益率の低い商品および原価の高い商品への商品構成の移行、法人
向け料金の値下げによる競争の激化、価格競争の激化、ならびに上記のNBNおよびCCS法による規制改革により引き
起こされている。これらの変化により、収入に伴う利益率が減少する結果となり、当社が新しい収入源を開拓する
ことを困難にしている。
テルストラは、複雑さを軽減し、費用を削減し、および顧客サービスの向上にもつながる、より予測可能で一貫性
のある結果を提供する、当社の主要なプロセスの見直しおよび簡素化を行う大規模な中期の戦略を実施している。
これは、当社の構造を見直し、事業間により多くの提携を促す重要なプロジェクトである。テルストラは、これらの
投資が、新しい収入源を創出し、顧客サービスおよび顧客満足度をより向上させるために、アップグレードされた
当社のITシステムおよびネットワークを利用することを期待している。しかしながら、この作業の完了および当社
の戦略から利益を引き出すことに成功するという保証はない。特に、次のようなリスクが存在する。
・戦略の実施が長期間遅れたり、戦略を実施するうえでその他の実施上の問題が生じたりする可能性がある。
・顧客による、当社の新しい商品およびサービスの受入れが計画よりも大幅に少ない可能性がある。
・競合会社が予想よりも低い価格で同様のサービスや能力を提供する可能性がある。
・実際の資本コストや営業コストが予算を大幅に上回ることが判明する可能性がある。
・主要人員の喪失が変革の実施または利益の実現に影響を与える可能性がある。
競争
オーストラリアおよび海外の通信業界は競争が激しく、大きな変化に晒されている。テルストラは、当社が事業
を営む様々な市場およびセクターの顧客を求めて熾烈な競争を行う、現地および海外の競合会社からの激しい競
争に直面している。競争的な市場環境の影響は、当社の収益および資産に悪影響を及ぼす可能性がある。具体的に
は以下のとおりである。
・利幅の大きい従来の固定回線PSTN商品・サービスの減収に対応できず、新たな商品・サービスの収入および
収益性を伸ばすことができない場合には、競合会社と比較して当社の財務成績全体が低下する。
・オーストラリアの通信市場および広告市場での競争により市場シェアを失い、料金および現行の商品・サー
ビスからの利益が低下する可能性がある。
・NBNおよびCCS法は、長期的に見て、料金およびネットワークに基づく現在の競争をさらに加速する可能性があ
り、NBNの導入は、当社の固定回線音声収入の減少を加速すると予想されている。
・ネットワークおよびシステムの障害により、テルストラの評判や収益が損なわれる可能性がある。
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効果的に競争を行うため、テルストラは多額の費用を拠出することが求められる可能性がある。当該拠出が、市
場シェアの維持または増加に役立つという保証または当該投資がこれらの問題に対応するために十分であるとい
う保証はない。
その他のオペレーショナル・リスク
現行のガイドライン水準以下の接触水準において、移動体電話端末や伝送装置による電磁エネルギーの放出が、
健康リスクを引き起こす可能性があるとの懸念が報告されている。実際の健康リスクまたは認識されている健康
リスクは、移動体通信の利用減少、将来の法的請求および移動体端末および伝送装置に関連する規制の強化の要求
に繋がる可能性がある。テルストラは、健康および安全性に関する総合的な評価に関し、世界保健機関(「WHO」)
および連邦保健・発育省の機関であるオーストラリア放射線防護・原子力安全庁(「ARPANSA」)といった、国内お
よび国際的な保健機関の専門家のアドバイスに依拠している。
業界の変化は、テルストラに機会およびリスクの両方をもたらした。これらの変化に対応するため、当社は、事業
モデルの改善を行った(例えば、センシスにおいて、印刷媒体からデジタル媒体への移行を行ったことを含む。)。
当該変更は、当社の財務目標を達成する能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
業界での人材をめぐる競争の激化および技術の進化に伴い、テルストラは、当社の従業員を引き付け、保持し、教
育する能力を引き続き管理している。関連する業界の技能は、世界中で不足している。技能および経験を有する人
材を引き付け、保持すること、ならびに当社の企業知識を保持することができないことにより、当社の競争力を維
持していく能力に影響を及ぼす可能性があり、技能および経験を有する従業員を採用し、保持するための費用の増
加は、当社の収益性および純収益に悪影響を及ぼす可能性がある。
テルストラの技術インフラは、洪水、風、嵐、火災、停電、電気通信障害、ケーブル断線、および/または意図的な悪
事を含む様々な要因による損傷および障害に弱い。当社のインフラを構成するネットワークおよびシステムは、障
害を引き起こす可能性のある定期的なメンテナンスおよびアップグレードが必要である。当社の施設における、自
然災害もしくはその他の予期せぬ問題の発生、または当社のネットワークおよび/もしくはシステムのその他の損
傷もしくは不具合の発生は、当社の統合インフラにおけるサービスに派生的な障害をもたらす可能性がある。ネッ
トワークおよび/もしくはシステムの不具合、ハードウェアもしくはソフトウェアの不具合、またはコンピュー
ターウイルスについても、当社のサービスの質に影響を及ぼす可能性があり、一時的なサービス障害を引き起こす
可能性がある。
テルストラのITシステムは複雑であり、顧客サービスおよび成長商品における戦略的優先事項を支える当社の
能力が遅れかねないというリスクがある。当社のITシステムも、当社および当社の顧客のシステムおよびデータに
損害を及ぼす可能性のある、ウイルス、サービス妨害ならびにその他類似の攻撃に弱い。これらのいずれかが発生
した場合、顧客の不満および損害賠償または補償の請求、ならびに収入の減少を引き起こす可能性がある。
これらのリスクの一部または全部が発生すれば、当社の事業運営、競争力および財務成績に重大な悪影響を及ぼ
す可能性がある。
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子会社、合弁会社等への出資
テルストラの国内および海外活動の一部は子会社、合弁会社等への出資を通じて実施されており、事業計画およ
び投下資本に関する決定の承認ならびに現金分配の時期および金額等の重要事項については、こうした法人の規
律文書に基づき共同出資者の合意を要する。共同出資者は、投資に関して、および共同出資者が事業を営む市場に
関して異なるアプローチをとる場合があり、当社は時にこれらの者と合意できない可能性がある。パートナーとの
間の随時の紛争や意見の相違は、事業戦略を追求する当社の能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
場合によっては、戦略的出資者または合弁出資者が出資不継続を選択する可能性がある。また、共同出資者との
取決めにより当社に投資、資本的支出または資金調達の追加義務が生ずる可能性がある。当社が投資の支配に参加
せず、または投資に対する支配的持分を有しない状況も存在し、共同出資者が当社の同意しない業務上の重要事項
について決定権を有する場合がある。
テルストラがオーストラリア以外の国で出資を行いまたは事業を営んでいる場合には、オーストラリアとは異
なる当該国の政治、経済、規制および法律環境によっても影響を受けることがある。その結果、当社の海外事業は複
数の相反する規制、規制要件の変更、外資規制、法令遵守の解釈および実施方法、政治経済の安定性の変化ならびに
為替相場の変動をはじめとする膨大な独自リスクに晒される可能性がある。これらの要因は当社の将来の収入、経
営成績および財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性がある。
これらの要因はいずれも、関係する法人または事業目的に関する事業戦略および当該法人が事業を営む市場に
関する事業戦略を追求する当社の能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
テルストラは、当社の年次報告書内の財務書類注記24記載の退職年金ファンドの確定給付部分を通じて、株式市
場に対するエクスポージャーを有している。2009年度中に、当社は、テルストラ退職年金制度(「テルストラ・
スーパー」)への現金拠出を再開した。これは、投資の市場価値の減少により、当社とテルストラ・スーパーとの
間の資金拠出契約の条項にトリガーしたために行われた。当該資金拠出契約は、暦四半期中の確定給付制度の加入
者に関する確定給付指数(「VBI」)(確定給付制度の加入者への確定給付額に対する確定給付制度資産の割
合。)の平均が103%以下に下落した場合に資金拠出を要求している。2011年6月30日に終了した四半期のVBIは、
92%であった(2010年6月30日:86%)。当社は、2011年6月30日終了年度に合計443百万豪ドルの拠出を行った
(2010年6月30日:460百万豪ドル)。テルストラ・スーパーの確定給付部門への拠出率は、2011年6月時点で
24%である(2010年6月:27%)。当社は、2012年度中に約441百万豪ドルの拠出を行うと見込んでいる。これは、
2012年度上半期の給与に対する拠出率24%(2012年度年下半期には27%に引き上げる予定である。)での確定給
付部門への拠出が含まれる。ファンドの運用実績は、金融市場の状況に影響を受ける。株式市場は、2012年度の初め
以来、相当な変動を示している。当社は引き続き、テルストラ・スーパーの業績を監視し、年金数理士の勧告を考慮
にいれ、各四半期の最終日にVBIおよび雇用主拠出を行うための要件を見直していく。
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海外事業
テルストラは、オーストラリア以外の国で出資を行いまた合弁事業を営んでおり、オーストラリアとは異なる当
該国の政治、経済、規制および法律環境によって影響を受けることがある。その結果、テルストラの海外事業は複数
の相反する規制、規制要件の変更、外資規制、法令遵守の解釈および実施方法、政治経済の安定性の変化ならびに為
替相場の変動をはじめとする膨大なリスクに晒される可能性がある。例として、2010年に、中国のワイヤレス・ア
プリケーション・プロトコル(「WAP」)市場を制限する当局の規制により、当社の中華人民共和国におけるオク
ターブ事業に133百万豪ドルの減損費用がもたらされる結果となった。これらの要因は当社の将来の収入、経営成
績および財務状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があり、関係する法人または事業目的に関する当社の事業戦略
および当該法人が事業を営む市場を追求する当社の能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
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5 【経営上の重要な契約等】
投資家またはその専門アドバイザーが、当社の資産、負債、財政状態、経営成績および見通しに関し十分な情報に
基づく評価を行うために合理的に必要とする全ての重要な契約等に関する情報は本書に記載されている。
6 【研究開発活動】
研究開発
当社の研究開発活動は、広汎な事業分野を対象とし、特に以下に重点を置き開発に取組んでいる。
・利用者のための、競争力のある新商品
・新機軸商品と差別化
・サービスの質の向上
・長期的視野に立った戦略
当社の研究開発費には、損益計算書において費用計上された金額ならびに社内用に開発されたソフトウェアお
よび有形固定資産に資産計上された金額が含まれる。これらは以下のような項目を含む。
・当社の研究所において、通常当社の戦略的サプライヤーと協力の上で当社が直接行う研究開発
・当社が外部発注した研究開発のための支出で、受注先が開発結果について知的所有権を有する場合
・当社が外部発注した研究開発のための支出で、テルストラが開発結果について知的所有権を有する場合
・一部のソフトウェアの開発に要した研究開発のための支出
・サポート目的などの研究開発支出
本書においては、当社は、過年度に負担した研究開発のための支出を概算している。実際の支出額は、当社が研究
開発の評価プロセスを各年度の翌4月に完了させるまで決定しない。2010年度については、当社は支出を200百万
豪ドルとみつもったが、実際の支出額は159.7百万豪ドルであった。2011年度は、当社は100百万豪ドルの支出とみ
つもっている。当社は、この合計の支出金額のうち、2010年度では9百万豪ドル、2011年度では6百万豪ドルを損益
計算書の研究開発費に計上した。
将来の年度では、当社の研究開発は、以下の主要な活動に関する支出を含むと予想している。
・ブロードバンド・アクセスの提供(主に移動体)
・移動体およびオンラインサービスの融合
・IPネットワーク
・ネットワークおよびサービス管理
・企業へのサービス
・ホームマネジメント・サービス
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7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
財務情報概要
経営成績
6月30日終了年度
営業収入
6月30日終了半期
2011
2010
増減
2011/2010
2011
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
百万豪ドル
2011/2010
増減(%)
24,983
24,813
170
0.7%
12,720
1.8%
110
104
6
5.8%
90
5.3%
25,093
24,917
176
0.7%
12,810
1.9%
211
112
99
88.4%
86
32.9%
25,304
25,029
275
1.1%
12,896
2.0%
労務費
3,924
3,707
217
5.9%
1,936
11.3%
購入商品および購入サービス
6,183
5,360
823
15.4%
3,035
10.6%
その他費用
5,047
5,117
(70)
(1.4%)
2,354
(10.4%)(
15,154
14,184
970
6.8%
7,325
3.0%
(50.0%)
-
-
その他収入(注1)
収入合計
その他収益(注2)
収益合計(金融収益を除く)
営業費用
被共同支配会社および関連会社
の純利益に対する持分
(1)
(2)
1
利息、法人所得税、減価償却費お
よび償却費控除前利益(EBITDA)
10,151
10,847
(696)
(6.4%)
5,571
0.7%
4,459
4,346
113
2.6%
2,255
4.3%
益(EBIT)
5,692
6,501
(809)
(12.4%)
3,316
(1.6%)
純金融費用
1,135
963
172
17.9%
税引前当期利益
4,557
5,538
(981)
(17.7%)
2,752
(5.9%)
法人所得税
1,307
1,598
(291)
(18.2%)
709
(18.7%)
当期純利益
3,250
3,940
(690)
(17.5%)
2,043
(0.5%)
減価償却費および償却費
利息および法人所得税控除前利
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564
27.3%
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6月30日終了年度
6月30日終了半期
2011
2010
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
2011/2010
増減(%)
2011
百万豪ドル
2011/2010
増減(%)
帰属先:
テルストラ社株主
非支配持分
実効税率
3,231
3,883
(652)
19
57
(38)
3,250
3,940
(690)
28.7%
(16.8%)
2,037
0.3%
6
-
(17.5%)
2,043
(0.5%)
28.9%
(0.2%)
25.8%
(4.0%)
40.6%
43.7%
(3.1%)
43.8%
(0.5%)
22.8%
26.2%
(3.4%)
26.1%
(0.9%)
-
営業収入に対するEBITDA利益
率
営業収入に対するEBIT利益率
増減
(豪セント)
(豪セント)
(豪セント)
増減(%)
26.1
31.4
(5.3)
(16.9%)
26.1
31.3
(5.2)
(16.6%)
中間配当
14.0
14.0
最終配当
14.0
14.0
合計
28.0
28.0
基本的1株当たり当期純利益
(注3)
希薄化後1株当たり当期純利
益(注3)
配当金:
(注1)その他収入は、主に賃料収入、および当社のフォクステル・パートナーシップからの分配金から構成される。
(注2)その他収益には、資産および投資の売却に係る損益、USO(ユニバーサルサービス義務)課徴金払戻し、補助金、ならびに
その他雑項目が含まれる。
(注3)基本的および希薄化後1株当たり当期純利益は、従業員持株制度のために信託で保有されている株式および役員報酬プ
ランに基づき保持されている証券による影響を受けている。
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財政状態計算書
2011年6月30日
2010年6月30日
増減
現在
現在
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
2011/2010
増減(%)
流動資産
現金および現金同等物
2,630
1,936
694
35.8%
売上債権およびその他受取債権
4,137
3,981
156
3.9%
283
295
(12)
(4.1%)
83
173
(90)
(52.0%)
4
3
1
33.3%
275
218
57
26.1%
41
579
(538)
(92.9%)
7,453
7,185
268
3.7%
340
217
123
56.7%
22
17
5
29.4%
投資−持分法適用
2
17
(15)
(88.2%)
投資−その他
1
1
-
有形固定資産
21,790
22,894
(1,104)
(4.8%)
7,627
8,028
(401)
(5.0%)
デリバティブ金融資産
285
592
(307)
(51.9%)
長期未収還付税金
382
321
61
19.0%
-
3
(3)
(100.0%)
11
7
4
57.1%
固定資産合計
30,460
32,097
(1,637)
(5.1%)
資産合計
37,913
39,282
(1,369)
(3.5%)
4,093
3,843
250
6.5%
引当金
394
389
5
1.3%
借入金
1,990
2,540
デリバティブ金融負債
634
当期未払税金
棚卸資産
デリバティブ金融資産
未収還付税金
前払金
売却目的保有に分類された資産
流動資産合計
固定資産
売上債権およびその他受取債権
棚卸資産
無形資産
繰延税金資産
確定給付年金資産
-
流動負債
買掛債務およびその他支払債務
前受収益
売却目的保有に分類された負債
流動負債合計
(550)
(21.7%)
384
250
65.1%
404
335
69
20.6%
1,018
1,102
(84)
(7.6%)
5
89
(84)
(94.4%)
8,538
8,682
(144)
(1.7%)
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
2011年6月30日
2010年6月30日
増減
2011/2010
現在
現在
百万豪ドル
増減(%)
百万豪ドル
百万豪ドル
固定負債
その他支払債務
177
248
(71)
(28.6%)
引当金
696
727
(31)
(4.3%)
借入金
12,178
12,370
(192)
(1.6%)
デリバティブ金融負債
1,799
1,518
281
18.5%
繰延税金負債
1,730
1,927
(197)
(10.2%)
確定給付負債
205
464
(259)
(55.8%)
前受収益
298
338
(40)
(11.8%)
固定負債合計
17,083
17,592
(509)
(2.9%)
負債合計
25,621
26,274
(653)
(2.5%)
純資産
12,292
13,008
(716)
(5.5%)
12,074
12,696
(622)
(4.9%)
218
312
(94)
(30.1%)
株主持分合計
12,292
13,008
(716)
(5.5%)
総負債
16,232
16,031
201
1.3%
純負債
13,595
13,926
(331)
(2.4%)
EBITDA利子負担(倍数)
9.6
10.8
(1.2)
(11.1%)
純負債対EBITDA比
1.3
1.3
平均資産利益率
15.9%
17.3%
(1.4%)
平均自己資本利益率
26.1%
30.9%
(4.8%)
平均投資利益率
21.6%
23.5%
(1.9%)
ギアリング・レシオ(株主持分と純負
52.5%
51.7%
0.8%
株主持分
テルストラ社株主に帰属する株主持分
非支配持分
債の合計に対する純負債の割合)
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-
-
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有価証券報告書
キャッシュ・フロー計算書
6月30日終了年度
2011
2010
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
2011/2010
増減(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー
顧客からの受取(物品およびサービス税(GST)を含む)
業者および従業員に対する支払(GSTを含む)
営業から生じた現金純額
法人所得税の支払
営業活動によりもたらされた現金純額
27,389
27,128
261
(17,860)
(16,218)
(1,642)
10.1%
9,529
10,910
(1,381)
(12.7%)
(1,511)
(1,219)
8,018
9,691
(2,342)
(2,718)
(909)
(877)
(3,251)
(292)
(1,673)
1.0%
24.0%
(17.3%)
投資活動によるキャッシュ・フロー
以下の項目に対する支払:
−有形固定資産
−無形資産
資本的支出(投資前)
−被支配会社持分の取得(取得現金控除後)
資本的支出合計
376
(13.8%)
(32)
3.6%
(3,595)
344
(9.6%)
(36)
(95)
59
(62.1%)
(3,287)
(3,690)
403
(10.9%)
以下の項目からの受取:
−有形固形資産の売却
16
24
(8)
-
2
(2)
288
11
277
-
−事業の売却
14
1
13
-
−関連会社の売却
23
-
23
-
ファイナンス・リース元本からの受取
74
66
8
12.1%
2
-
2
-
122
66
56
84.8%
純投資に係るヘッジの決済
96
(6)
102
-
サウファンからの受取配当金
41
-
41
-
フォクステル・パートナーシップからの受取分配金
70
60
10
16.7%
−無形資産の売却
−被支配会社持分の売却(処分現金控除後)
被共同支配会社および関連会社に対する貸付金の返済
受取利息
投資活動で使用された現金純額
(33.3%)
-
(2,541)
(3,466)
925
(26.7%)
5,477
6,225
(748)
(12.0%)
投資活動によるキャッシュ・フローを控除した営業活動に
よるキャッシュ・フロー
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
6月30日終了年度
2011
2010
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
2011/2010
増減(%)
財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金の受取
2,340
1,777
563
31.7%
借入金の返済
(2,536)
(2,676)
140
(5.2%)
(61)
(55)
(6)
10.9%
8
9
(1)
(11.1%)
ファイナンス・リース元本の返済
従業員持株貸付金の返済
金融費用の支払
(1,135)
(1,042)
(93)
8.9%
テルストラ社株主への支払配当金
(3,475)
(3,474)
(1)
0.0%
(14)
(20)
6
(30.0%)
(4,873)
(5,481)
608
(11.1%)
(140)
(18.8%)
724
52.4%
(52)
260.0%
532
25.3%
非支配持分への支払配当金
財務活動で使用された現金純額
現金および現金同等物純増加
現金および現金同等物期首残高
現金および現金同等物に係る為替レートの変動の影響
604
744
2,105
1,381
(72)
現金および現金同等物期末残高
2,637
59/491
(20)
2,105
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
セグメント情報および商品別収益性
社外取引収益合計
EBITへの貢献額
6月30日終了年度
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011
2010
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
%
百万豪ドル
百万豪ドル
%
テルストラ・コンシューマー・ア
ンド・カントリー・ワイド
10,015
9,667
3.6%
5,295
5,584
(5.2%)
4,508
4,430
1.8%
3,221
3,220
0.0%
アンド・ガバメント
4,239
4,170
1.7%
3,266
3,252
0.4%
テルストラ・ホールセール
2,194
2,280
(3.8%)
2,037
2,110
(3.5%)
128
80
60.0%
(3,753)
(3,820)
(1.8%)
センシス
1,787
1,909
(6.4%)
871
1,021
(14.7%)
テルストラ・インターナショナル
1,289
1,381
(6.7%)
102
191
(46.6%)
テルストラクリア
514
529
(2.8%)
(28)
(14)
100.0%
その他
411
523
(21.4%)
(5,481)
(4,936)
11.0%
25,085
24,969
0.5%
5,530
6,608
(16.3%)
219
60
-
162
(107)
25,304
25,029
1.1%
5,692
6,501
テルストラ・ビジネス
テルストラ・エンタープライズ・
テルストラ・オペレーションズ
テルストラ・セグメント合計(注
1)
セグメント成績から除外されてい
る他の項目(注2)
-
テルストラ・グループ合計(報告
額)
(12.4%)
(注1)当社内部では、主要な事業、投資持分および土地建物の売却、減損償却、ならびにフォクステルなどの不定期的な収入お
よび費用の影響を除いてセグメント業績を監視している。
(注2)2011年6月30日に終了した年度のセグメント成績から除外されている他の項目には、リーチ関連事業からのEBIT貢献額
およびリーチ資産の再編成に付随する株主貸付金に係る調整が含まれている。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
事業セグメント別収入
6月30日終了年度
2011
2010
増減
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
PSTN商品
3,060
3,341
(281)
(8.4%)
固定インターネット
1,208
1,211
(3)
(0.2%)
移動体サービス収入
3,780
3,558
222
6.2%
1,296
1,407
(111)
(7.9%)
固定インターネット
344
347
(3)
(0.9%)
移動体サービス収入
2,011
1,867
144
7.7%
959
858
101
11.8%
1,103
1,099
4
0.4%
917
900
17
1.9%
百万豪ドル
%
テルストラ・コンシューマー・アン
ド・カントリー・ワイド
テルストラ・ビジネス
PSTN商品
テルストラ・エンタープライズ・ア
ンド・ガバメント
移動体サービス収入
IPおよびデータアクセス
ネットワーク・アプリケーションお
よびサービス
当社のセグメント情報は、報告日時点における当社の組織および運営状況を律する当社の内部管理報告システ
ムと同様の基準に基づいて報告されている。
セグメントの成績の測定は、内部管理報告の目的で経営陣に提示される情報に基づいている。各セグメントの業
績は、テルストラ・グループへの「基礎となるEBITへの貢献額」に基づいて測定される。すべてのセグメント間の
残高および取引の影響は、EBITへの貢献額から除外される。また一定の項目は、各セグメントには配分されず、当社
のコーポレート・エリアに計上される。特記すべき点は、テルストラ・オペレーションズには、当社の主要なネッ
トワークの運営に関連する費用ならびに当社の様々な商品・サービスを支援するためのソリューションの供給お
よび提供に関連するIT費用が含まれていることである。親会社の固定資産に関連する減価償却費および償却費は、
当社のコーポレート・センターに集中的に計上される(「その他」項目に含まれる。)。
前回報告期間以降の組織改編を反映させるためにセグメント比較は修正再表示されている。
当社の事業セグメントの業績の詳細は、以下のとおりである。
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テルストラ・コンシューマー・アンド・カントリー・ワイド
当社のテルストラ・コンシューマー・アンド・カントリー・ワイド(TCCW)セグメントは、利用者数の維持お
よび増大を図るための当社の戦略的投資の中心であった。この投資の結果、PSTN顧客の喪失速度が大幅に低下する
一方で、移動体、固定ブロードバンドおよび有料テレビの各分野にわたり顧客層の順調な拡大をみた。販売の弾み
がついたことにより、当社のコンシューマー・セグメントは売上の回復がみられ、収益は3.6%増加して10,015百
万豪ドルとなった。
当社のコンシューマー・アンド・カントリー・ワイド・セグメントは、すべての顧客タイプ(ポストペイド式
端末、プリペイド式端末および移動体ブロードバンド)で増加したことに牽引されて当年度中に移動体の利用者
層を1.1百万以上増加させた。固定ブロードバンド・サービスの稼動回線(SIO)は、159千回線以上増加したが、
2010年度にSIOが減少したことと比較すると著しい改善であった。当社の一括販売戦略の成功、T-ボックス
®
®
(T-Box) およびT-ハブ(T-Hub) 機器の人気、ならびに当社の顧客向け移動体および固定の各分野での商品計
画における価値の増加が顧客の勢いの改善に貢献した。PSTNのSIOは171千回線減少したが、2010年度に253千回線
減少したことと比較すれば改善であった。
移動体収入は12.9%増加し、移動体サービス収入は6.2%増加した。PSTN収入は通話量と顧客数の減少を主因に
8.4%減少した。有料テレビ番組一括販売収入は14.9%増加した。他の一括サービスに有料テレビが追加されると
利用者の解約性向が低下するため有料テレビ番組一括販売は引続き重要な商品となっている。
EBITへの貢献額は、売上原価の上昇ならびに利用者層の維持拡大の戦略的要請を支援するための加入者獲得お
よび維持の費用により5.2%減少した。
テルストラ・ビジネス
テルストラ・ビジネス(TB)は、中小企業(SME)のビジネス・パートナーであり、通信ソリューションを提供す
るワンストップ・ショップである。当事業セグメントの収益は、1.8%増加して4,508百万豪ドルとなり、EBITへの
貢献額は横ばいの3,221百万豪ドルであった。
移動体サービス収入は、移動体ブロードバンド収入が引続き好調に増加(15.4%増)したことに牽引されて
7.7%増加した。移動体ブロードバンドのSIOは、39.0%増加、他方、重要なポストペイド式端末分野のSIOは6.8%増
加した。ARPU(利用者1人当たりの平均収入)は粘り強さを見せて僅か1.1%の減少にとどまった。
IPおよびデータアクセスならびにネットワーク・アプリケーションおよびサービスの収入増加率は当年度加速
し、これら部門の合計収入は、今や年間300百万豪ドルを超えている。
PSTN収入の減少は、SIOの喪失および通話利用の落込みにより7.9%と加速した。他方、個人向け固定ブロードバ
ンド収入は横ばいに推移した。
経費は6.2%増加したが、これは売上原価の上昇ならびに顧客層の維持拡大の戦略的要請を支援するための加入
者獲得および維持の費用に起因する。
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テルストラ・エンタープライズ・アンド・ガバメント
テルストラ・エンタープライズ・アンド・ガバメント(TE&G)は、オーストラリアおよびニュージーランドの
企業および政府機関向けにネットワーク・ベースのソリューションおよびサービスを提供する有数のプロバイ
ダーである。当セグメントの収益は1.7%増加して4,239百万豪ドルとなり、EBITの貢献額は0.4%増加して3,266百
万豪ドルとなった。
TE&Gは当年度も良好な移動体収入実績を達成した。移動体サービス収入の増加は11.8%に加速し、移動体部門が
稼得する収入は初めて10億豪ドルを突破した。ポストペイド式携帯のARPUは0.8%と幾分減少したが、ポストペイ
ド式携帯のSIOは9.1%増加した。移動体ブロードバンド収入は16.8%増加した。
固定商品の収入(PSTNおよびISDN収入を含む。)は、4.0%減少した。減少率はインターネット・ダイレクト・ア
ンド・プレミアム・コーリング商品の収入の増加が主因で減速した。
IPおよびデータアクセス収入は、0.4%と若干増加して1,103百万豪ドルとなり、NAS(ネットワーク・アプリ
ケーションおよびサービス)収入の増加は1.9%であった。
経費は6.0%増加したが、これは売上原価の上昇ならびに顧客層の維持拡大の戦略的要請を支援するための加入
者獲得および維持の費用に起因する。
テルストラ・ホールセール
ホールセール事業の収益は、ULL(単体ローカルループ)の増設がホールセール事業に引続き悪影響を与え、
3.8%(86百万豪ドル)減少して2,194百万豪ドルとなった。当年度中にULLのSIOは170千回線追加され、ULLの増加
が継続している。LSS(回線共有サービス)のSIOは、通信事業者がLSSサービスをULLに移行させたのを受けて
1.4%減少した。
ホールセールのPSTN収入は、ホールセールPSTNのSIOが41千回線減少したこと、および通話利用が継続的に落込
んだことを主因に7.1%減少した。ホールセールの固定インターネット収入も10.6%減少したが、これはホール
セールのADSLのSIOが13.3%(134千回線)減少したことが主因である。
ネットワーク支払費用および労務費の減少により外部費用が7.2%減少したためホールセールのEBITへの貢献
額は3.5%の減少となった。
テルストラ・オペレーションズ
テルストラ・オペレーションズは、第一義的には、当社の他のセグメントの収入稼得活動を支援するコスト・セ
ンターである。当年度の当セグメントのEBITへの貢献額(マイナス)は、生産性と効率性への取組みに継続的に注
力したこと、および裁量的支出を厳格にコントロールしたことにより1.8%に改善した。
センシスおよびテルストラクリア
詳細については、下記「主要子会社−財務概要」を参照。
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テルストラ・インターナショナル
テルストラ・インターナショナルは、当社の新しい事業単位であり、オーストラリアおよびニュージーランド国
外の海外資産を対象とする。これには、香港市場で移動体サービスを提供するCSLニュー・ワールド(CSLNW)、自動
車、ITおよび家庭用電化製品のオンライン広告サービスを提供する中国本土事業、移動体による付加価値サービス
・セグメント、当社のグローバル・ネットワーク(取得したリーチのネットワーク資産を含む。)の管理、ならび
にオーストラリア、アジア太平洋、欧州および米国にまたがる1,300を超える通信アクセスポイントを有する管理
サービス事業を含む。
テルストラ・インターナショナルの収入およびEBITの大部分は、CSLニュー・ワールドによりもたらされてい
る。CSLニュー・ワールドの移動体顧客は、当年度中に352千増加して2,993千となった。CSLニュー・ワールドの財
務情報については、下記「主要子会社−財務概要」を参照。
その他
当社のその他のセグメントは主に、親会社の固定資産の減価償却費および償却費、ならびに人員整理費用を計上
するコーポレート・センター機能から構成される。これらの費用の詳細については、本書に記載の費用の項を参
照。
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商品別収益性
次表は当社の主要商品分野について商品別EBITDA利益率を掲げたものである。これらの実績は、内部管理目的の
ための業績監視方法およびセグメント業績の表示方法と一致した基準で表示されている。すなわち商品の収益性
は、不規則的な収入および費用を除いた基礎となるEBITへの貢献額を基礎に監視されている。
2011年度については、当社の顧客層の維持拡大のための戦略的投資の後、顕著な変化が移動体EBITDA収益率に現
れた。すなわち上半期が影響を受けた後、利益率は下半期には回復し、2010年度下半期に報告された利益率と同水
準となった。これを牽引したのは、当社の戦略の成功と利用者獲得費用の低下がもたらした収入増加である。
ホールセールの固定ブロードバンド収入の減少は、ホールセールのDSL顧客のULLへの移行および周波数帯共用
サービスの減少に起因し、当年度下半期における固定インターネットの全体的な利益率の低下につながった。この
低下は個人向け固定インターネットの利益率の改善により一部相殺された。
PSTNの利益率は、収入の減少が継続したにもかかわらず当年度中横ばいに推移した。これは与信管理業務の改善
および下半期におけるマーケティング支出の減少が主因である。
商品別収益性-EBITDA収益率各6月末または各12月末終了半期
2011年6月
2010年12月
2010年6月
2009年12月
移動体
35%
29%
35%
34%
固定ブロードバンド
32%
34%
39%
40%
PSTN
59%
59%
60%
59%
IPおよびデータアクセス
61%
61%
64%
61%
センシス
65%
41%
63%
50%
テルストラ・グループ
43.8%
37.3%
44.3%
43.1%
注:商品利益率は、経営陣の最善の見積を示している。
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統計データ概要
統計データ概要―支払請求可能トラフィック・データ(注1)
6月30日終了年度
6月30日終了半期
2011
2010
増減
増減
2011
2010
増減
増減
百万
百万
百万
%
百万
百万
百万
%
市内通話回数
3,570
4,134
(564)
(13.6%)
1,698
1,958
(260)
(13.3%)
国内長距離利用時間(分)
5,408
5,915
(507)
(8.6%)
2,638
2,862
(224)
(7.8%)
3,122
3,133
(11)
(0.4%)
1,560
1,522
38
2.5%
510
541
(31)
(5.7%)
250
261
(11)
(4.2%)
13,512
11,524
1,988
17.3%
7,096
5,801
1,295
23.3%
9,905
9,394
511
5.4%
5,095
4,611
484
10.5%
固定電話
固定―移動体利用時間
(分)
国際直接通話利用時間
(分)
移動体
移動体音声通話利用時間
(分)
SMS送信件数
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
統計データ概要―実施サービス(注1)
2011年
2010年
2010年
2011年6月/
2011年6月/
6月
12月
6月
2010年6月
2010年12月
個人向け
7,158
7,298
7,407
(249)
(3.4%)
(140)
(1.9%)
法人向け
1,212
1,235
1,253
(41)
(3.3%)
(23)
(1.9%)
基本アクセス稼動回線合計(千回線)
8,370
8,533
8,660
(290)
(3.3%)
(163)
(1.9%)
固定ブロードバンドSIO-個人向け
2,413
2,394
2,255
158
7.0%
19
0.8%
固定ブロードバンドSIO-法人向け
869
919
1,003
(134)
(13.4%)
(50)
(5.4%)
1,316
1,318
1,308
8
0.6%
(2)
(0.2%)
194
128
19
175
-
66
51.6%
192
107
2
190
-
85
79.4%
1,001
914
831
170
20.5%
87
9.5%
725
741
735
(10)
(1.4%)
(16)
(2.2%)
6,455
6,107
5,810
645
11.1%
348
5.7%
2,576
2,167
1,662
914
55.0%
409
18.9%
74
80
81
1,921
1,943
3,192
固定電話(千回線)
基本アクセス稼動回線
ISDNアクセス(基本アクセス回線相
当)
®
T-ハブ
販売(累計)
®
T-ボックス 販売(累計)
単体ローカルループSIO
周波数帯共用サービス(注2)
移動体SIO(千)
ポストペイド式携帯個人向け移動体
移動体ブロードバンド合計(データ
カード)
法人向け移動体合計
(7)
(8.6%)
(6)
(7.5%)
1,889
32
1.7%
(22)
(1.1%)
3,207
3,090
102
3.3%
(15)
(0.5%)
508
513
504
4
0.8%
(5)
(1.0%)
30,121
29,970
31,157
(1,036)
(3.3%)
151
0.5%
35,790
35,729
41,690
(5,900)
(14.2%)
61
0.2%
39,790
39,832
42,220
(5,430)
(12.0%)
(42)
(0.1%)
プリペイド式携帯ユニークユーザー
(注3)
プリペイド式携帯個人向け移動体
有料テレビ番組一括販売SIO合計
(千)
従業員データ
国内常勤スタッフ(注4)
常勤スタッフおよびそれに相当する
者(注4)
従業員合計(注4)
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(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
(注1)各商品セクションに含まれる詳細データを参照のこと。
(注2)法人向けブロードバンドSIOから除かれている。
(注3)プリペイド・ユニークユーザーの定義:使用中のプリペイド・カードの月間利用者数の3ヶ月移動平均。
(注4)定義については「第2 5 従業員の状況」を参照のこと。
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収入
6月30日に終了した年度
2011年6月
2010年6月
増減
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
%
固定電話
PSTN商品
5,370
5,832
(462)
(7.9%)
固定インターネット
2,091
2,144
(53)
(2.5%)
877
905
(28)
(3.1%)
その他固定電話収入(注1)
1,165
1,101
64
5.8%
固定電話合計
9,503
9,982
(479)
(4.8%)
ISDN商品
移動体
移動体サービス‐個人向け
6,145
5,769
移動体サービス‐相互接続および法人向け
795
692
移動体サービス合計
6,940
6,461
376
103
6.5%
14.9%
479
7.4%
移動体端末
1,160
856
304
35.5%
移動体合計
8,100
7,317
783
10.7%
IPおよびデータアクセス
専用データ
350
482
(132)
(27.4%)
グローバル商品
109
122
(13)
(10.7%)
IPアクセス
970
835
135
16.2%
法人向けインターネットおよびデータ
342
338
4
1.2%
IPおよびデータアクセス合計
1,771
1,777
(6)
(0.3%)
ネットワーク・アプリケーションおよびサービス
1,144
1,033
85
111
10.7%
144
(59)
(41.0%)
1,909
2,165
(256)
(11.8%)
CSLニュー・ワールド
814
770
44
5.7%
テルストラクリア
516
529
(13)
(2.5%)
その他海外サービス収入
299
293
6
2.0%
有料テレビ番組一括販売
584
511
73
14.3%
その他営業収入(注2)
258
292
(34)
(11.6%)
海外コンテンツおよびオンライン・コンテンツ
広告および番号案内
営業収入
24,983
その他収入(注3)
収入合計
その他収益(注4)
収益合計
69/491
24,813
170
0.7%
110
104
6
5.8%
25,093
24,917
176
0.7%
211
112
99
88.4%
25,304
25,029
275
1.1%
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(注1)その他固定電話収入には、プレミアム通話商品、テルストラが運営する公衆電話、顧客施設内設備、通信事業者間サービ
ス、テルストラ・インフォメーション・アンド・コネクション・サービス、カード・サービスおよびカスタムネット・ア
ンド・サテライト商品が含まれる。
(注2)その他営業収入には、HFC回線使用に関連する102百万豪ドル(2010年6月期:84百万豪ドル)が含まれる。
(注3)その他収入は主に、当社のフォクステルからの分配金、および賃料収入から構成される。
(注4)その他収益には、資産および投資の売却に係る損益、USO賦課金払戻し、補助金、ならびにその他雑項目が含まれる。
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有価証券報告書
商品別営業収入
商品別営業収入の構成は引き続き変化をたどっている。PSTN収入が7.9%(462百万豪ドル)減少して5,370百万
豪ドルとなったのは、すべてのカテゴリーにわたり利用水準が低下したことによる。引続き好調な伸びを見せた移
動体がこの減少を相殺してなお余りあった。これは顧客の維持拡大のために当社が投資を行ったことによる。音声
およびデータの双方について移動体商品に利用を移行させる利用者の動きが継続している。移動体サービス収入
は、7.4%(479百万豪ドル)増加して6,940百万豪ドルとなった。この増加には移動体ブロードバンドが18.9%増
加して974百万豪ドルとなったことが含まれる。移動体端末収入は35.5%増加して1,160百万豪ドルとなった。
広告および番号案内収入は、センシスの営業収入が122百万豪ドル減少したことから11.8%(256百万豪ドル)
減少し1,909百万豪ドルとなった。IPおよびデータアクセス収入は、従来のデータ商品によるサービスから顧客が
IPアクセスに移行させる動きが根強く続いているため、比較的横ばいであった。
固定ブロードバンド収入は、純増ベースの顧客獲得への復帰を2011年度に果たしたことから22百万豪ドル増加
した。
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固定電話
PSTN
・PSTN収入は、通話利用の落込みとSIOの喪失の継続を受けて7.9%減少し5,370百万豪ドルとなった。
・一括販売の影響により、PSTNのSIOの純減は2010年度の358千回線の純減から290千回線に鈍化した。
・一括販売を含む加入プランを利用するPSTN顧客は33.5%増加しほぼ1.5百万となった。
PSTN
6月30日終了年度
PSTN商品収入
2011
2010
増減
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
%
5,370
5,832
(462)
(7.9%)
個人向け
4,751
5,166
(415)
(8.0%)
法人向け
619
666
(47)
(7.1%)
個人向け
7,158
7,407
(249)
(3.4%)
法人向け
1,212
1,253
(41)
(3.3%)
基本アクセス稼動回線合計
8,370
8,660
(290)
(3.3%)
52.55
54.99
(2.44)
(4.4%)
市内通話回数(百万件)(注1)
3,570
4,134
(564)
(13.6%)
国内長距離利用時間(百万分)(注1)
5,408
5,915
(507)
(8.6%)
固定−移動体利用時間(百万分)(注1)
3,122
3,133
(11)
(0.4%)
国際直通通話利用時間(百万分)(注1)
510
541
(31)
(5.7%)
PSTN個人/法人収入
基本アクセス稼動回線(千回線)
1ヶ月当たりの利用者毎の平均収入(豪ド
ル)
(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
(注1)当社の公衆電話交換網(PSTN)および独立交換公衆電話からの市内通話、国内長距離通話、固定−移動体通話および国
際直通通話分を含む。移動体、ISDNおよびバーチャル・プライベート・ネットワークのような非PSTNネットワークから
の通話に関連する利用時間を除く。
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当年度のPSTN収入合計は7.9%(462百万豪ドル)減少して5,370百万豪ドルとなった。この減少率は2010年度の
8.0%減と軌を一にしており、通話利用の落込みと回線喪失の双方に起因するPSTN離れの構造的シフトを引続き浮
き彫りにしている。通話利用はすべての通話分野にわたり減少し続けており、市内通話で13.6%減、国内長距離で
8.6%減であった。ただし固定−移動体利用時間は幾分安定して推移した。
通話利用の落込みによりPSTNのARPUは引続き下方圧力を受け、4.4%減少して52.55豪ドルとなった。
当年度中のPSTNの回線喪失は3.3%であったが、過去4年間で最小の減少率であり、また絶対数でも最小の減少
であった。回線喪失率のこの改善は、固定回線の一括販売による影響を反映している。一括販売のSIOは171.2%増
加し、今や1百万の顧客にサービスを提供している。一括販売によりPSTN収入の下半期の減少率が7.4%に減速し、
2010年度下半期の9.0%減との比較では改善である。
競合会社による単体ローカルループ(ULL)の利用増が依然として強く、前年度比20.5%増加して初めてULLの稼
動回線が1百万を超え、当社の回線喪失が続く一因となっている。
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PSTN収入―前年度比の増減(%)
各6月末または各12月末終了半期
2011年
2010年
2010年
2009年
2009年
2008年
2008年
2007年
6月
12月
6月
12月
6月
12月
6月
12月
PSTN合計
(7.4%)
(8.4%)
(9.0%)
(6.9%)
(4.8%)
(5.1%)
(4.4%)
(2.1%)
個人向け
(6.7%)
(9.3%)
(9.0%)
(5.9%)
(3.2%)
(1.8%)
(0.6%)
0.3%
法人向け
(12.4%)
(1.7%)
(9.1%)
(14.1%)
(15.5%)
(24.0%)
(23.3%)
(13.7%)
11.1%
11.9%
11.7%
11.1%
11.7%
12.0%
13.2%
15.0%
PSTN収入合計における法
人向けの割合
PSTN基本アクセス稼動回線―前年度比の増減(%)
各6月末または各12月末終了半期
2011年
2010年
2010年
2009年
2009年
2008年
2008年
2007年
6月
12月
6月
12月
6月
12月
6月
12月
テルストラ合計
(3.3%)
(3.1%)
(4.0%)
(3.9%)
(3.7%)
(4.0%)
(4.1%)
(3.1%)
個人向け
(3.4%)
(3.3%)
(4.2%)
(3.6%)
(1.7%)
0.0%
1.1%
1.1%
(14.1%)
(22.5%)
(24.5%)
(18.3%)
法人向け
(3.3%)
(2.2%)
(2.5%)
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(5.8%)
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固定インターネット
・個人向け固定ブロードバンド収入(端末を含む。)は、利用者が再び増加したことにより1.4%増加して1,594
百万豪ドルとなった。
・個人向け固定ブロードバンドSIOは158千増加したが、これは過去3年間では最良の業績である。
・顧客の解約の動きをより良く管理する戦略を継続したことにより、解約率は昨年の22.8%から17.3%へと低
下した。
固定インターネット
6月30日終了年度
- 固定ブロードバンド−個人向け
2011
2010
増減
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
%
1,570
1,546
24
26
1,594
1,572
405
周波数帯共用サービス
ナローバンド
- 固定ブロードバンド−端末
個人向け固定ブロードバンド合計
法人向けブロードバンド
インターネットVAS
24
1.6%
(2)
(7.7%)
22
1.4%
449
(44)
(9.8%)
31
40
(9)
(22.5%)
21
34
(13)
(38.2%)
(9)
(18.4%)
40
49
固定インターネット収入合計
2,091
2,144
固定ブロードバンドSIO合計−個人向け(千回線)
2,413
2,255
158
56.04
56.92
(0.88)
869
1,003
(134)
36.06
35.35
725
735
(53)
(2.5%)
7.0%
個人向け固定ブロードバンドの1ヶ月当たりSIO毎の
平均収入(端末を除く)(豪ドル)
ブロードバンドSIO−法人向け(千回線)
(1.5%)
(13.4%)
法人向けブロードバンドの1ヶ月当たりSIO毎の平均
収入(豪ドル)
0.71
2.0%
周波数帯共用サービス(千)(法人向けSIOから除か
れている)
(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
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(10)
(1.4%)
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個人向け固定ブロードバンド収入は、個人向け固定ブロードバンドSIOが158千増加したことにより1.4%増加し
て1,594百万豪ドルとなった。2010年度が19千の減少であったことと比べると顧客の伸びの強さの程が示され、顧
客の維持拡大の当社戦略の進展を浮き彫りにしている。
業績の向上は昨年度後半に開始した一連の取組みが成功したことを反映している。これらの取組みには、既存プ
®
ランに対する増大したデータ許容量の提供、一括販売の魅力向上、コンテンツの独自性、テルストラT-ハブ および
®
T-ボックス 商品の成功裏での発売などが含まれる。6月30日に終了する年度について当社は175千近いT-ハブと
190千近いT-ボックスの機器を販売し、当社一括プランに加入する顧客が今や1百万超となることに貢献した。
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上記取組みの実施は固定ブロードバンドの解約率に改善をもたらす一助となり、解約率は前年度の22.8%から
17.3%に低下した。
端末を除く個人向け固定ブロードバンドのARPUは、安定的に推移し、1.5%と僅かながら減少して1ヶ月当たり
56.04豪ドルとなった。
法人向け固定ブロードバンド収入は9.8%減少して405百万豪ドルとなった。減少の原因は、ULLへの移行の継続
に伴う法人向けDSLの落込みである。
競合会社によるULLの利用増は根強く、ULLの実施サービスは初めて1百万を超えた。回線周波数帯共用(LSS)
サービスが初めて減少し、競合会社によるULLへの移行を反映して1.4%減となった。
当年度中、固定インターネット収入の合計は、2.5%減少して2,091百万豪ドルとなった。法人向け固定ブロード
バンドおよび周波数帯共用サービス(LSS)の収入の減少が個人向け固定ブロードバンド収入の増加を相殺したた
めである。
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ISDNおよびその他固定電話収入
6月30日終了年度
2011
2010
増減
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
%
(28)
(3.1%)
64
5.8%
ISDN収入
877
905
その他固定電話収入
1,165
1,101
1ヶ月当たりの利用者毎の平均ISDN収入(豪ドル)
55.71
58.05
ISDNアクセス回線(基本アクセス回線相当:千回線)
1,316
1,308
8
0.6%
単体ローカルループSIO(千回線)
1,001
831
170
20.5%
(2.34)
(4.0%)
(注)統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
ISDN収入は、3.1%減少して877百万豪ドルとなった。これはIP音声およびデータの代替利用を含むその他のサー
ビスへの商品の移行に伴う音声およびデータ収入の減少ならびに競争圧力に起因する。ISDNのSIO数は、事業者、企
業および政府の各顧客によるISDN 10/20/30プライマリー・レート・サービスの利用開始に伴い僅かながら増加
した。
fi
fi
その他固定電話収入は、T-ボックス およびT-ハブ の商品販売に牽引された顧客建物設備収入の56%(61百万
豪ドル)の増加により5.8%増の1,165百万豪ドルとなった。通信業者間サービス収入も、ULLのSIOの増加(170千
増加して1百万に)ならびに携帯電話基地局および交換局へのアクセスと設備の需要増加により引続き増加し、
12.4%(50百万)増となった。
これらの増加を部分的に相殺したのがプレミアム通話商品およびカスタムネットの減少である。これは顧客が
利用サービスを他の提供商品に移行させていることによる。
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移動体
・当社の顧客の維持拡大戦略の結果、当年度中にSIOは1.66百万増加した。
・移動体収入合計は10.7%増加し、移動体サービス収入は7.4%増加した。
・ポストペイド式携帯のSIOは11.1%増加し、移動体ブロードバンドのSIOは55.0%増加した。
移動体
6月30日終了年度
−ポストペイド式携帯
2011
2010
増減
増減
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
%
4,497
4,326
171
4.0%
674
624
50
8.0%
5,171
4,950
221
4.5%
974
819
155
18.9%
6,145
5,769
376
6.5%
移動体相互接続
650
533
117
22.0%
移動体サービス収入−法人向け再販売
145
159
(14)
(8.8%)
移動体サービス収入合計
6,940
6,461
479
7.4%
移動体端末売上高
1,160
856
304
35.5%
移動体収入合計
8,100
7,317
783
10.7%
個人向けポストペイド式移動体SIO
6,455
5,810
645
11.1%
個人向けプリペイド式移動体SIO
3,192
3,090
102
3.3%
移動体ブロードバンドSIO
2,576
1,662
914
55.0%
12,223
10,562
1,661
15.7%
74
81
1,921
1,889
利用者毎の混合平均収入(相互接続を含む)
49.70
50.61
(0.91)
(1.8%)
利用者毎の平均ポストペイド式携帯収入
61.11
62.49
(1.39)
(2.2%)
利用者毎の平均プリペイド式携帯収入
17.88
15.98
1.90
11.9%
利用者毎の平均移動体ブロードバンド収入
38.30
50.41
(12.10)
(24.0%)
SMS送信件数(百万件)
9,905
9,394
511
5.4%
13.512
11,524
1,988
17.3%
8.8%
12.4%
−プリペイド式携帯
携帯合計
移動体ブロードバンド
移動体サービス収入−個人向け
SIO(期末)(千)
個人向け移動体SIO合計
法人向けSIO
プリペイド式携帯ユニークユーザー(月間利用者
数の3ヶ月平均)
(7)
(8.6%)
32
1.7%
ARPU(豪ドル)
移動体音声通話時間(百万分)
ポストペイド式携帯非アクティベート比率
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(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
国内移動体収入は、10.7%(783百万豪ドル)増加して8,100百万豪ドルとなった。顧客の維持拡大のための戦略
的取組みの成功は、移動体における際立った維持獲得成果により浮き彫りにされている。2011年6月末現在の移動
体SIOの合計は12百万を超え、下半期に742千、通年で1.66百万増加した。2011年6月末現在のポストペイド式携帯
の顧客は6百万を超え、下半期に348千、通年で645千増加した。2011年6月末現在の移動体ブロードバンド顧客は
2.6百万で、下半期に409千、通年で914千増加した。
大幅に改善を見せた利用者の増勢およびテルストラに復帰する利用者の数は、当社の移動体プランの利便性の
増大およびネットワークの質の高さの証左である。当社は下半期中に非常な好評を博しているフリーダム・コネ
クト・プランを発売したが、同プランは顧客に一段と高い利便性を提供している。
移動体サービス収入は、前年度の5.9%増に対して7.4%増となった。他方移動体端末収入は35.5%増加して
1,160百万豪ドルとなった。
移動体端末収入の伸びは移動体サービス収入増加の加速の先行指標であると当社は引続き考えている。
携帯サービス収入は4.5%増加した。前年度対比の改善は、ポストペイド式携帯サービス分野で伸びが加速した
®
ことによりもたらされた。ワイヤレス・インターネット・アクセスおよび当社のネクストG ネットワークの利便
性が顧客から引続き好評を得ていることを背景に、移動体ブロードバンド収入は974百万豪ドルとなり、18.9%
(155百万豪ドル)の増加となった。
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プリペイド式顧客の利用者は、下半期に15千減少したが、収入およびARPUは堅調さを維持し、プリペイド式携帯
の収入は、下半期に6.6%増加し、通年では8.0%増加した。プリペイド式携帯のARPUについても、通年で11.9%増加
し、17.88豪ドルとなった。
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移動体のARPUの傾向は、携帯のARPUが引き続き増加を続けることで安定を保っている。これは、プリペイド式携
帯のARPUの増加およびポストペイド式携帯のARPUの微減により牽引された。移動体ブロードバンドのARPUは、競争
およびよりARPUの低いプリペイド・サービス(これらのプランにおけるタブレットの人気の増大を含む。)の高
普及率により、24.0%減少した。
国内の全ポストペイドおよびプリペイド売上数量の国内の混合加入者獲得・再契約費用(SARC)の金額は、
34.7%増加し、212豪ドルとなった。この金額は、補助金が支払われた契約およびMROポストペイド契約(携帯型お
よび移動体ブロードバンドを含む。)すべてにおける、顧客の生涯価値の投資平均を強調するため、現金収入およ
び会計処理のタイミングを無視する経済的な観点を用いて算出されている。これは、MROの影響を除外する会計処
理に基づく認識であった前年度とは異なる。混合SARCの金額の増加は、継続的なスマートフォンの普及の影響に牽
引されている。
予想されたとおり、当社が、当社の顧客の維持および獲得のための戦略による利益を実現し始めたことに伴い、
移動体EBITDA利益率は、下半期に増加した。下半期の移動体EBITDA利益率は、前年度比で35%の増加(2010年12月
から6%ポイント増加した。)であり、通年では32%の増加であった。
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IPおよびデータアクセス
・旧来の専用データ商品の収入が27.4%減少し、350百万豪ドルとなった一方、IPアクセス収入は、16.2%増加
し、970百万豪ドルとなった。
・顧客が、IPベースの商品へのサービスの移行を続けているため、IP MAN(メトロ・エリア・ネットワーク)の
SIOは、19.0%増加し、IP WAN(ワイドバンド・エリア・ネットワーク)のSIOは、8.4%増加した。
IPおよびデータアクセス
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
専用データ
350
482
(132)
(27.4%)
グローバル商品
109
122
(13)
(10.7%)
IPアクセス
970
835
135
16.2%
法人向けインターネットおよびデータ
342
338
4
1.2%
1,771
1,777
(6)
(0.3%)
15
18
(3)
(16.7%)
40
35
5
14.3%
(千)
29
26
3
11.5%
IP MANサービスの稼動件数(千)
25
21
4
19.0%
IP WANサービスの稼動件数(千)
103
95
8
8.4%
IPおよびデータアクセス収入合計
国内フレーム・アクセス・ポート(千)
個人向けハイパーコネクトサービスの稼動件
数(千)
イーサネット・ライフ・サービスの稼動件数
(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
当社のIPおよびデータアクセス事業は、引き続き旧来の技術からIPへ移行する事に焦点を当てており、IPアクセ
ス収入は16.2%増加し、970百万豪ドルとなった。IPアクセスならびに法人向けインターネットおよびデータの増
加は、引き続き旧来の専用データおよびグローバル商品の落込みを相殺し、ポートフォリオ全体では0.3%と若干
減少し、1,771百万豪ドルとなった。
TM
進行中の旧来のデータ・ネットワークおよび他のデータ商品からネクストIP ネットワークへの移行が収入の
動向に明確に現れた。顧客が拡張可能性、安全性、信頼性、繰返しや複雑さの低減を追い求め、また先端アプリケー
TM
ションとソリューションのためにネクストIP ネットワークとネクストGネットワークとの統合も追い求める中
で、IPアクセス収入は増加した。
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IP MANは、順調な収入増加を維持し、当年度は24.1%増加して552百万豪ドルとなり、同SIOは4千(19.0%)増
加した。IP MANは、2つ以上のサイトを仮想プライベート・ネットワークに結び付けることが可能なIPプロトコー
ルを大都市圏の全域を対象に利用し、顧客にプライベート・ネットワークを提供する。その他のIPアクセス収入増
加の主因は、収入が10.5%増加して250百万豪ドルとなり、同SIOは8千(8.4%)増加したIP WANである。IP WANは、
TM
各事業者が各所在地でただ1つのデータ接続を用い、後はネクストIP ネットワークが内蔵する知識と情報セ
キュリティに任せることによりオーストラリア国内外の所在地間の通信経路選択とデータのやり取りを管理する
ことを可能にする。
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ネットワーク・アプリケーションおよびサービス(旧ビジネス・サービスおよびアプリケーション)
・マネージド・ネットワーク・サービス、および商業的に回収可能な工業労働において、ネットワーク・アプリ
ケーションおよびサービス(NAS)収入は、10.7%増加し、1,144百万豪ドルとなった。
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
1,144
1,033
111
10.7%
ネットワーク・アプリケーションおよびサー
ビス収入合計
ネットワーク・アプリケーションおよびサービス(NAS)は、当社の戦略的成長を牽引する要因の一つである。
このポートフォリオは、企業、政府および比較的大規模な中小企業(SME)の顧客へ当社のIPアクセス商品が提供
する価値を基礎としており、従来の通信とは対照的に、当社独自の高速ネットワークを利用して付加価値サービス
を提供することに重点を置いている。当社の目標は、カスタマイズされたソリューションを策定する必要性を取り
払う、あらかじめ設定されたサービスを顧客に提供することである。NAS商品は、高解像度のビデオ会議およびテレ
プレゼンス、IP電話、クラウド・コンピューティング、マネージド・データ・ネットワークならびに企業セキュリ
ティー・サービスといったサービスを含む。
当年度中、ネットワーク・アプリケーションおよびサービス収入は、10.7%(111百万豪ドル)増加し、1,144百
万豪ドルとなった。本商品分野の中では、マネージド・ネットワーク・サービス収入が7.9%(51百万豪ドル)増
加し、699百万豪ドルとなった。これは、統合コミュニケーションが31.0%増加し、156百万豪ドルとなった好調な伸
び(2011年3月31日のアイヴィジョン・ピーティワイLtd(iVision Pty Ltd)の買収(18百万豪ドルの収入に貢
献)に一部牽引された。)およびマネージド・データ・ネットワークが8.7%増加し、213百万豪ドルとなったこと
に牽引された。商業的に回収可能な工業労働収入は、35.8%(62百万豪ドル)増加し、236百万豪ドルとなった。こ
れには、当年度中の新プロジェクトの立ち上げを含む(国内ブロードバンド・ネットワーク(NBN)試験的導入エ
リアにおける当社の敷設への参加を含む。)。
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広告および電話帳
6月30日終了年度
センシス広告および電話帳収入
その他の広告収入
広告および電話帳収入合計
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
1,768
1,893
(125)
(6.6%)
141
272
(131)
(48.2%)
1,909
2,165
(256)
(11.8%)
当社の広告および電話帳収入は、主に当社の全額出資子会社であるセンシスおよび同社の被支配会社から発生
する。センシスの業績の詳細については、下記「主要子会社−財務概要」を参照。
その他の広告収入は、主に当社の中国のオンライン広告およびトレーディング・ポスト(Trading Post)から
の収入である。中国の広告収入は、2010年9月のサウファンの売却を主因に、前年度から111百万豪ドル減少した。
トレーディング・ポストは、2009年10月に最後の印刷版を発行し、現在は、もっぱらオンラインおよびメディア
向けの小広告サービスを扱っている。主に経済および競争状況の悪化により、収入は、前年度から20百万豪ドル減
少した。
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海外被支配会社
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
CSLニュー・ワールド
814
770
44
5.7%
テルストラクリア
516
529
(13)
(2.5%)
国際マネージド・サービスおよび通信
299
293
6
2.0%
1,629
1,592
37
2.3%
海外被支配会社収入合計
CSLニュー・ワールド(CSLNW)およびテルストラクリアの業績に関する詳細については、後記の事業毎の「財
務概要」を参照のこと。
当年度の海外被支配会社収入合計は、主にCSLNWにおける外国為替変動に牽引された149百万豪ドルの減少も吸
収したうえで、通年で37百万豪ドル増加した。
その他の海外被支配会社収入は、6百万豪ドル増加した。これには、29百万豪ドルの不利な外国為替換算の影響
が含まれる。この影響を除外すると、アジアでは、2011年2月28日に効力を発した、当社のリーチ・ネットワーク資
産の再編成の取り決めに基づく資産の取得に関連して、49百万豪ドルの増加を計上した。欧州での収入は、主に英
国の音声事業の一部売却、ならびにデータおよび音声商品で不利な解約が発生したことに起因し、14百万豪ドル減
少した。
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有料テレビ番組の一括販売
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
584
511
73
14.3%
有料テレビ番組の一括販売収入
有料テレビ番組の一括販売SIO合計(千)
508
504
4
0.8%
(注) 統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
有料テレビ番組の一括販売収入合計は、14.3%増加して584百万豪ドルとなった。収入の増加は、SIOが4千増加
し、508千となったことに加えて、ARPUの7.7%の増加に起因するものである。
ARPUは、ベースの料金変更および次世代フォクステルへの顧客の移行完了の成功により増加した。2010年10月の
ムービーズ・オン・デマンドおよびTVライブラリー・オン・デマンドの開始に刺激されたペイ・パー・ビュー
(Pay Per View)の利用の増加とともに、プラチナiQ(Platinum iQ)およびプラチナHDパッケージ(Platinum
HD packages)の売上が好調であった。
テルストラのSIOによるフォクステルの成長は、他のテルストラ商品・サービスとの一括販売が増えたことによ
り牽引された。
その他収入
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
受取分配金
70
60
10
16.7%
賃料収入
40
44
(4)
(9.1%)
110
104
6
5.8%
その他収入合計
その他収入は、当社のフォクステル・パートナーシップから受領した70百万豪ドルの分配金を含むが、当該分配
金は前年度比で16.7%(10百万豪ドル)の増加となった。
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その他収益
6月30日終了年度
資産および投資の売却代金
資産および投資の取得原価
資産・投資処分による純利益
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
535
27
460
508
25
435
75
2
-
73
-
USO(ユニバーサルサービス義務)課徴金払
戻しおよび補助金
69
65
4
6.2%
雑収益
67
45
22
48.9%
その他収益
136
110
26
23.6%
その他収益合計
211
112
99
88.4%
その他収益は、88.4%増加した。これは、主に当社の中国における不動産ウェブサイト(69百万豪ドルの利益)、
機密保護電子取引ソリューションを提供しているオーストラリアのプロバイダーであるキーコープLtd
(Keycorp)の当社の持分(8百万豪ドルの利益)、および英国におけるテルストラLtdの非主力音声事業(16百
万豪ドルの損失)の売却に起因する。投資処分により得られた純利益は、61百万豪ドルに達した。その他の雑収益
は、主に、エルモバイル(LMobile)の買収(30百万豪ドル)に関連する、条件付対価戻入により48.9%(22百万豪
ドル)増加した。これは、将来のキャッシュ・フローの見直し後の、のれんの減損により相殺された。
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費用
購入商品および購入サービス
・顧客層を維持および増大するための当社の戦略を裏付けるように、購入商品および購入サービスの合計は、
15.4%(823百万豪ドル)増加した。
・1.66百万件の移動体サービスの増加は、「売上原価−その他」の36.2%(535百万豪ドル)の増加に大きく貢
献した。
購入商品および購入サービス
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
631
598
33
5.5%
2,013
1,478
535
36.2%
276
339
(63)
(18.6%)
1,943
1,808
135
7.5%
サービス手数料
666
568
98
17.3%
マネージド・サービス
150
133
17
12.8%
販売会社業績報酬
72
99
(27)
(27.3%)
紙の購入および印刷
98
119
(21)
(17.6%)
334
218
116
53.2%
6,183
5,360
823
15.4%
売上原価−補助金(ポストペイド)
売上原価−その他
利用手数料
ネットワーク支払
その他
購入商品および購入サービス合計
利用者の増加のために投資を行うという当社の戦略は、対前年度比で売上原価の大幅な増額をもたらし、変動費
が増加する結果となった。この費用の増加は、国内移動体サービスの1.66百万豪ドルの増加とともに、10.7%(783
百万豪ドル)の移動体収入の増加を支えている。「売上原価−その他」(移動体端末、ワイヤレス機器および固定
/デジタル商品を含む。)は、前年同期比で36.2%(535百万豪ドル)増加した。これは、主に以下に起因するもので
ある。
・移動体端末売上原価の46.9%(426百万豪ドル)の増加を牽引している、移動体顧客の大幅な増加。これに対
応し、移動体端末収入の35.5%の増加をもたらした。すべての顧客セグメントにおいて、売上高の増加および
スマート・フォンの普及が進んでいる。
®
®
・T-ハブ およびT-ボックス 商品の市場への普及の増加、ならびに固定ブロードバンドの獲得の増加に牽引さ
れる、71百万豪ドルのその他売上原価の増加。
・当社のエンタープイズ・アンド・ガバメント・セグメントにおけるマネージドWAN収入の増加により牽引さ
れた、マネージドWAN売上原価の増加。
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・「売上原価−補助金(ポストペイド)」は、5.5%(33百万豪ドル)増加した。営業収入の増加を支える、より
高額な接続および補助金費用をもたらした顧客への販売の改善によるCSLニュー・ワールドの増加が、主な要
因である。国内では、ポストペイド式移動体払戻オプション(MRO)に有利な商品/プランの提供構成の変更に
より、補助金を受ける端末数が減少した。
ネットワーク支払は、オフネットのSMSおよびMMS利用料の増加、ならびにオフネットの移動体音声解約件数の増
加による、国内の通信事業者のネットワークへの支払の増加に牽引され、7.5%(135百万豪ドル)増加した。
その他の購入商品および購入サービスは、53.2%(116百万豪ドル)増加した。これは、販売会社報酬プランの変
更による販売会社プログラムのインセンティブ(ポストペイド利用手数料の減少を相殺。)および収入の増加に
伴う商業プロジェクト支払の増加に主に起因している。
サービス手数料は、14.3%の有料テレビ収入の好調な増加を受け、前年同期から17.3%(98百万豪ドル)増加し
た。
上記の商品およびサービス費用の増加は、以下により部分的に相殺された。
・新販売会社プランに主に起因する利用手数料の18.6%(63百万豪ドル)の減少。
・チャイナ・メディア(China Media)の代理店報酬の減少および私設の通話チャンネルの数の減少に牽引さ
れた、販売会社報酬の27.3%(27百万豪ドル)の減少。
・印刷媒体での広告の減少に牽引された、主にセンシス事業における紙の購入および印刷の17.6%(21百万豪
ドル)の減少。
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その他費用
・当年度のその他費用合計は、主にリーチ資産の再編成に係る株主貸付金への調整により、1.4%減少した。
・当社が、顧客サービスへ向けた取組みに焦点を当てた結果、サービス契約およびその他協定費用は84百万豪ド
ル(3.7%)増加した。
その他費用
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
(4)
(0.7%)
不動産、車両およびITレンタル費用
正味外国為替差損(益)
サービス契約およびその他協定
561
(1)
565
(1)
-
-
84
3.7%
2,359
2,275
販売促進および宣伝広告費
334
349
(15)
(4.3%)
一般管理費
902
930
(28)
(3.0%)
その他営業費用
445
406
39
9.6%
減損および償却費用
447
593
(146)
(24.6%)
5,047
5,117
(70)
(1.4%)
その他費用合計
当年度、その他費用合計は、主に事業の再編に関連した資産の取得後の、リーチからの株主貸付金の調整に牽引
され、1.4%(70百万豪ドル)減少した。
当社の減損費用は以下により減少した。
・リーチの調整額(株主貸付金債権に対する引当金戻入額を反映する147百万豪ドルに達する利益)。
・2011年度は、将来のキャッシュ・フローの見積りの見直し後、当社のオクターブ(Octave)に対する投資に関
連する帳簿価額の減損133百万豪ドル、および当社のエルモバイル(Lmobile)への投資に関連するのれんの
減損27百万豪ドルが発生した。後者は、もはや支払う必要のなくなった繰延対価の引当解除によるその他収入
により相殺された。2010年度は、169百万豪ドルのCSLニュー・ワールドの減損が発生した。
・不良債権は、消費者の債務不履行の減少および長期未払債務の改善により減少した。
これらは以下により一部相殺された。
・主に売れ行き不振のスマートフォンの在庫に関する棚卸資産の減損27百万豪ドル。
一般管理費は、当年度に3.0%(28百万豪ドル)減となった。これは主に、ITベンダーの経営者とのライセンス料
の再交渉およびPCリース契約による、IT費用の対前年度比での18.2%の節減に起因するものである。当社の州の中
心業務地区(CBD)の管理区域の継続的な統合およびアップグレードに関連する追加の費用による調整費の増加、
ならびに新移動体サービスエリアに関連する費用の増加は、これらを一部相殺した。
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®
販売促進および宣伝広告費は、4.3%(15百万豪ドル)減少した。国内では、ホワイトおよびイエローページ の
®
®
ローカル・サーチ分野における節減が行われた。これは、T-ハブ およびT-ボックス の高成長を支えた、これらの
商品に関するメディア向け支出および一括販売プロモーションの増加により相殺された。海外では、CSLニュー・
ワールドの費用が、前年度中のブランディングおよび販売キャンペーンの成功の後減少した。
サービス契約および協定は、事業の簡素化プログラムの初期における投資により、3.7%(84百万豪ドル)増加
した。この増加の主因も、顧客満足度を改善するために行われた投資(オンラインのテルストラ・ポータルの改善
および当社の営業時間外の顧客サービスの実施を含む。)により、顧客サービスを改善することに焦点を当ててい
®
®
ることである。T-ハブ およびT-ボックス の一括販売の増加によっても、費用が増加した。これを一部相殺したの
は、外部の供給業者との契約の再交渉による節減、およびIT専門家が常勤従業員に変更されたことによる、IT専門
家に対する費用の労務費への転換である。
その他営業費用合計は、前年度の単発的な引当金の解除により、9.6%(39百万豪ドル)増加した。
被共同支配会社および関連会社の純利益に対する持分
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
被共同支配会社および関連会社の純利益に対す
る持分
(1)
(2)
1
50.0%
被共同支配会社および関連会社の純利益に対する持分は、持分法で会計処理される投資からの損益双方に対す
る当社持分を含む。
フォクステル、リーチおよびオーストラリア−ジャパン・ケーブル(Australia-Japan Cable)に対する投資に
ついては、各社に対する当社の投資の帳簿価額をすでに零にまで引き下げたため、これらの事業体の持分に係る純
(利益)損失は、現在、認識していない。これらの事業体から発生する利益に対する当社持分により累積欠損が完
全に相殺され次第、これらの事業体は持分法を再開する。
2011年6月30日現在、フォクステルの繰越損失に対する当社持分は、132百万豪ドルで、2010年6月30日は152百
万豪ドルであった。当年度に繰越損失が20百万豪ドル減少したのは、当年度のフォクステルの利益に対する当社持
分の100百万豪ドルが70百万豪ドルの分配金(当年度の収入に計上)により相殺されているのが主因である。ま
た、10百万豪ドルの当社分の積立金の変動も発生した。
2011年6月30日現在のリーチおよびオーストラリア−ジャパン・ケーブルの繰越損失に対する当社持分は、そ
れぞれ559百万豪ドルおよび148百万豪ドルであった。2011年1月26日に発表された、リーチの再編成および資産の
取得は、テルストラに会計上の利益をもたらす結果となった。当該利益は、リーチに対する当社の50%の投資の繰
越損失に対する当社持分には直接の影響はない。当社は引き続き、リーチの経営成績に対する当社持分を計上する
が、当社の繰越損失は、リーチにより報告される純利益の限度において減少することになる。リーチの正味経営成
績は、再編成の取引により発生した資産の売却による利益の影響を受けている。
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減価償却費および償却費
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
減価償却費
3,454
3,440
14
0.4%
償却費
1,005
906
99
10.9%
減価償却費および償却費合計
4,459
4,346
113
2.6%
減価償却費および償却費合計は、2.6%増加して、4,459百万豪ドルとなった。
減価償却費は、2010年度から0.4%増加して、14百万豪ドルとなった。これは、通信施設およびその他の設備の減
価償却費の増加が主因である。この増加は、主にコア・ネットワーク・データ、コア・ネットワーク転送、コア・コ
ンテンツIP商品、移動体アクセスおよび固定アクセス資産における、資産の追加および改善により牽引された。こ
れは、当社の負の投資プログラムに従った、当年度中の交換施設の除却により減少した土地および建物の減価償却
費により一部相殺された。
償却費は、主にソフトウェアの追加、ならびに顧客関係管理、ネットワーク運営管理およびワークフロー管理用
アプリケーションにより構成される資産基盤ならびに当社の請求システムの改善により、10.9%(99百万豪ド
ル)増加した。
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純金融費用
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
借入費用
ファイナンス・リース
金融収益
純借入費用
1,174
1,059
115
10.9%
12
12
-
-
(127)
(67)
(60)
89.6%
55
5.5%
1,059
1,004
現在価値で認識した負債に対する割引の解消
20
21
(1)
(4.8%)
公正価値ヘッジの損失−有効部分
27
26
1
3.8%
(6)
5
キャッシュフロー・ヘッジの(利益)/損失
−非有効部分
(11)
(220.0%)
指定されたヘッジ関係に含まれない取引または
公正価値ヘッジ関係の指定が解除された取引に
係る損失/(利益)
その他
資産計上された利息
純金融費用
125
(36)
161
(447.2%)
14
16
(2)
(12.5%)
(73)
(31)
42.5%
963
172
17.9%
(104)
1,135
純金融費用は、前年度から17.9%(172百万豪ドル)増加した。
当期中の純借入費用の増加額55百万豪ドルは、主に平均純債務利回りが増加(6.4%から7.2%)したことによ
りもたらされた。これは主に以下によるものである。
・新規債務の借換利回りが上昇したこと。
・基準金利の増加が当社債務ポートフォリオの変動金利部分に反映されたこと。
・当年度中に、流動性の最低水準を引き上げ、主要な支払を前もって早期に積み立てるための新しい方針決定が
実施された。これは、(より高い流動性を維持するための)現在の市場の借入利回りが投資利回りを上回るた
め、借入費用の増加に寄与する。
金利上昇の影響は、前年度比で331百万豪ドル減少し、13,595百万豪ドルとなった、当期間中の平均純債務の減少
により一部相殺された。
指定されたヘッジ関係に含まれない取引または公正価値ヘッジ関係の指定が解除された取引に係る損失の変動
(161百万豪ドルの増加。)、および公正価値ヘッジの損失の変動(1百万豪ドルの増加。)は、評価による影響を反
映している。これらには、6月30日時点の基準市場金利および金利上乗せ幅の変動、ならびに更に借入金が満期に近
づいたことに伴う純現在価値の計算からの影響も含まれている。2011年度におけるこれらの未実現損失は、従前に
認識した未実現利益の一部戻入れが生じるという想定も表している。
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上記の評価の影響に加えて、以下の追加の影響も、指定されたヘッジ関係に含まれない取引または公正価値ヘッ
ジ関係の指定が解除された取引に適用され、ヘッジ会計に適格ではない。
・測定する基準が、借入金(償却後原価で測定)と関連するデリバティブ(公正価値で測定)との間で異なる
こと。
・ヘッジ関係の指定が解除された借入金についての従前に認識していた利益の解消に伴う償却の影響としての
21百万豪ドルの純損失。
これら借入金および関連するデリバティブ商品の多くは、ヘッジ会計処理を行なうための要件を満たしてはい
ないが、実体的には、契約額面価額および当該取引期間にわたるキャッシュ・フローに基づいた有効な経済関係に
ある。通常、当社は借入金および関連するデリバティブ商品を満期まで保有する意図である。したがって、未実現再
評価損益は、当該金融商品の全期間にまたがって金融費用として認識され、各取引について満期時に零となるよう
に時間の経過とともに逓減される。
当社の資産計上された利息の水準は、借入費用が資産計上される適格資産基盤の価値の漸進的増加により、当年
度104百万豪ドルに増加した。
法人所得税および税額控除勘定
・当年度の当社の実効税率28.7%は、オーストラリアの法人所得税率30%より若干低いものとなっている。
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
法人所得税
1,307
1,598
28.7%
28.9%
(291)
(18.2%)
実効税率
(0.2%)
法人所得税は、前年度から291百万豪ドル減少した。税引前利益の報告額は981百万豪ドル減少して4,557百万豪
ドルとなった。法人所得税は、名目法人所得税よりも60百万豪ドル低かった。以下の要因により法人所得税は減少
した。
・リーチの資産の取得の結果、株主貸付金147百万豪ドルを非課税で回収したことにより、法人所得税が44百万
豪ドル減少した。
・前年度の研究開発費に関連する評価の変更が、法人所得税を24百万豪ドル低減したこと。
・フォクステルからの70百万豪ドルの資本配分は、非課税の資本配分であり、名目法人所得税の21百万豪ドルの
低減をもたらす結果となったこと。
・海外の子会社の税率の違いの影響が、法人所得税17百万豪ドルの減少をもたらす結果となったこと。
これらは、以下により一部相殺された。
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・フォクステルからの推定課税対象収益の持分100百万豪ドルは、法人所得税を30百万豪ドル増加する結果と
なったこと。
・オクターブの控除対象外の減損は、法人所得税を28百万豪ドル増加する結果となったこと。
2011年度において当社は、テルストラ連結納税グループの2010年度の第4四半期ならびに2011年度の第1、第2
および第3四半期に関する分割納税額として合計1,523百万豪ドルを支払い、2010年度の期末残高に関連する138
百万豪ドルのフランキング・デフィシット税の支払いを行った。当社は、企業買収および適格配当の受領により5
百万豪ドルの税額控除を得た。2010年度の最終配当および2011年度の中間配当実施時には1,493百万豪ドルの税額
控除を使用した。また、2010年度の法人所得税申告に係る還付の結果、さらに176百万豪ドルの税額控除が生じた
(支払ったフランキング・デフィシット税138百万豪ドルの還付を含む。)。
上記の変動に伴い、2011年6月末の当社の税額控除勘定残高は141百万豪ドルの不足となった。当社は、税額控除
の現在残高と今後支払予定の分割納税により生じる税額控除を合算すれば、2011年度の最終配当を適格配当にす
るのに十分と考える。
主要子会社−財務概要
以下は、当社の3大子会社であるセンシス、CSLニュー・ワールドおよびテルストラクリアの財務概要である。こ
の情報は、本書で既に述べた商品別分析を補足するものであり、それぞれの事業を単体企業として示すことを意図
している。
(i)(ii)
センシスの財務概要
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
1,787
1,900
(113)
(5.9%)
営業費用(減価償却費および償却費を除く)
793
804
(11)
(1.4%)
EBITDAへの貢献額
994
1,096
(102)
(9.3%)
減価償却費および償却費
123
84
EBITへの貢献額
871
1,012
資本的支出
134
94
55.6%
57.4%
収益合計
39
(141)
40
46.4%
(13.9%)
42.6%
営業収入に対するEBITDA利益率
(1.8%)
センシスに計上されている金額は、テルストラの連結業績への貢献額を示す。
(i) 中国オンライン事業は、センシスに計上されなくなったため(シーケルは現在テルストラ・インターナショナルで
報告されており、サウファンは売却までの間「その他」セグメントで報告されていた。)、前期のすべての金額は、セ
ンシスの財務成績から除外されている。
(ii) 上記の結果は、前述の「セグメント情報および商品別収益性」におけるセグメント成績とは異なる結果を示してい
る。これは、当社が、セグメント成績の報告の目的では、投資の売却による影響を除外して当社の結果を監視するため
である。前年同期に、センシスは、ユニバーサル・パブリッシャーズ(Universal Publishers)を売却した(9百万
豪ドルの純損失をもたらした。)。
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センシス収益合計は以下のカテゴリーに分けられる。
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
®
1,119
1,263
®
-ホワイトページ 収入
436
415
21
5.1%
-デジタル・マーケティング・サービス
212
212
-
-
1
3
(2)
(66.7%)
1,768
1,893
(125)
(6.6%)
19
16
1,787
1,909
-イエローページ 収入
-その他収入
センシス広告および電話帳合計
その他営業収入
センシス営業収入合計
その他収益
-
センシス収益合計
(144)
3
(122)
(9)
1,787
1,900
9
(113)
(11.4%)
18.8%
(6.4%)
100.0%
(5.9%)
®
センシスは、当社の広告部門の子会社である。同社は、イエローページ(Yellow Pages) 、ホワイトページ
®
®
®
(White Pages) 、1234、シティーサーチ(Citysearch) 、ホエアイズ(Whereis) 、メディアスマート
®
®
(MediaSmart) およびクオーティファイ(Quotify) などを含むサービスを通じて探し物や売買の手伝いを
人々に提供している。
2011年3月に、センシスは、長期的な収益性の高い成長のためのデジタル戦略を立ち上げた。この戦略は、オース
トラリアの買主と売主が、急速に発展するデジタル環境から恩恵を受けることを支援する。特に、この戦略は、小規
模広告事業者に対し、競争力のあるマーケティング・ソリューションを与えることを目的としている。
センシス収益合計は、5.9%減少して1,787百万豪ドルとなり、EBITDAは、9.3%減少して994百万豪ドルとなった
が、これらは主に印刷版電話帳からの構造的転換の結果によるものである。さらに、業績の低下をもたらした要因
としては、オーストラリア東海岸における洪水の影響および新戦略の展開に関連する投資が挙げられる。
業績低下の主な要因は、デジタル版イエローページの6.3%の増加に一部相殺された、イエローページの印刷版
電話帳の15.8%の減少による、イエローページ収入の11.4%の減少である。下半期には、デジタルサービスの増加
に牽引され、デジタル版イエローページの収入は、前年度比で12.8%増加した。印刷版イエローページの収入の減
少は、顧客が広告をオンライン媒体へと移行したことによるキャンセルの増加および収益の減少により生じた。
ホワイトページの収入は、5.1%増加して436百万豪ドルとなった。これは、印刷版ホワイトページの2.8%の増
加、およびオンラインのパッケージ商品を利用する顧客が増加したことによるデジタル版ホワイトページの収入
の39.3%の増加に牽引された。
営業費用は、主に印刷紙、印刷および配布費用の減少により前年度から1.4%減少した。資本的支出の増加は、当
社の新商品開発への投資および商品提供の拡大に関連するものである。
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CSLニュー・ワールドの財務概要
6月30日終了年度
2011
2010
6月30日終了年度
2011/2010
2011
2010
百万
百万
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
香港ドル
香港ドル
増減(%)
営業収入
814
770
5.7%
6,262
5,264
19.0%
収益合計
819
774
5.8%
6,297
5,286
19.1%
償却費を除く)
643
557
15.4%
4,952
3,806
30.1%
EBITDA
176
217
(18.9%)
1,345
1,480
(9.1%)
減価償却費および償却費
84
96
(12.5%)
601
606
(0.8%)
EBIT
92
121
(24.0%)
744
874
(14.9%)
資本的支出
73
88
(17.0%)
609
600
率
21.6%
28.2%
(6.6%)
21.5%
28.1%
(6.6%)
移動体SIO(千)
2,993
2,641
13.3%
2,993
2,641
13.3%
営業費用(減価償却費および
1.5%
営業収入に対するEBITDA利益
香港ドルで表示されている金額は、A-IFRSに準拠して作成している。豪ドルで表示されている金額は、テルストラの連結業
績に計上されている金額である。この金額は、公正価値の連結調整から発生する追加的な減価償却費および償却費を含む。
EBITDA利益率の相違は、香港ドルから豪ドルへの換算に用いた月間平均レートが主因である。
(注)統計データは、経営陣の最善の見積りを示している。
CSLニュー・ワールドは、香港に本拠を置く当社のワイヤレス事業であり、熾烈な競争市場で事業を営んでいる。
現地通貨での収入は、前年度比で19%増加した。これは、好調なサービス収入および機器収入の伸びにより牽引
された。13.3%(352千)の顧客の増加、ならびに新機器とのセットおよびサービス限定料金プランの導入が、サー
ビス収入の増加に寄与した主因である。また、これらの新料金プランは、スマートフォンの売上の大幅な増加とと
もに、前年度比での機器収入の増加に貢献した、機器の前受収入の認識の増加を可能とした。
減価償却費および償却費を除く営業費用は、現地通貨で30.1%増加した。これは、前年同期の費用を低減した単
発的な調整に加えて、スマートフォンの売上の増加に関連する、端末関連費用の増加によるものである。
現地通貨では、上記の単発的な費用調整によりEBITDAは9.1%減少した。この調整により、当社の基礎となる
EBITDAは、4.5%改善された。
香港ドル/豪ドル為替相場の前年度比の変化により、連結収益合計は101百万豪ドル減少したが、対応する費用
(減価償却費および償却費を含む。)の減少88百万豪ドルにより部分的に相殺された。
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資本的支出が香港ドルで1.5%増加したのは、ネットワークの改善、LTEネットワークの構築、および新小売店の
開店に関する支出が主因である。
テルストラクリアの財務概要
6月30日終了年度
2011
2010
6月30日終了年度
2011/2010
増減(%)
2011
2010
2011/2010
百万ニュー
百万ニュー
ジーランド
ジーランド
・ドル
・ドル
増減(%)
百万豪ドル
百万豪ドル
営業収入
516
529
(2.5%)
673
664
1.4%
収益合計
514
530
(3.0%)
670
666
0.6%
430
425
1.2%
562
533
5.4%
84
105
(20.0%)
108
133
(18.8%)
減価償却費および償却費
112
118
(5.1%)
138
141
(2.1%)
EBITへの貢献額
(28)
(13)
115.4%
(30)
(8)
66
77
(14.3%)
85
88
(3.4%)
16.3%
19.8%
(3.5%)
16.0%
20.0%
(4.0%)
営業費用(減価償却費および
償却費を除く)
EBITDAへの貢献額
資本的支出
275.0%
営業収入に対するEBITDA利益
率
(注)ニュージーランド・ドルで表示されている金額は、ニュージーランド事業(内部取引を除く。)を示しており、A-IFRSに準
拠して作成している。豪ドルで表示されている金額は、テルストラの連結業績に計上されている金額であり、テルストラク
リアを当社グループの業績に連結するための調整の豪ドル評価額を含む。
2011年6月30日に終了した年度のニュージーランドにおける収入(豪・ニュージーランド間の内部取引収入を
除く。)は、既に困難な経済情勢にある中で、9月および2月にクライストチャーチで発生した地震によるさらな
る影響に見舞われたにもかかわらず、現地通貨で1.4%増加した。
対前年度比での収入の増加は、ビジネス・アンド・ガバメント、コンシューマーおよびホールセールの3つの収
入セグメントのそれぞれにおいて達成された。
コンシューマーにおいては、ブロードバンドの顧客数、前年度に行われた単体ローカルループ経由のアクセスお
よび高速化に対する投資へのてこ入れ、ならびに消費者向けハイブリッド・ファイバー同軸(HFC)ケーブル・
ネットワークに対する投資が増加した。事業収入は、以前の年度に経験した減少を食い止める顧客の獲得により増
加した。
営業費用(減価償却費および償却費を除く。)は5.4%増加した。これには、クライストチャーチで2度にわたり
発生した地震の復旧および復興活動による単発的な影響が含まれている。コールセンターの業務の多くをサービ
ス提携業者へ移行することに関連した単発的なプロジェクト費用により、労務費、出張費および研修費も増加し
た。厳しい経済環境を反映し、不良債権は5.2%増加した。
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収益合計は、豪ドルでは3%減少して514百万豪ドルとなった。連結および営業費用の増加の調整を加えると、当
年度のEBITDAの報告額は20%減少して84百万豪ドルとなった。
ニュージーランド・ドル/豪ドル為替レートの前年度比の変化により連結収益合計は20百万豪ドル減少したが、
費用(減価償却費および償却費を含む。)の減少21百万豪ドルにより相殺された。
資本的支出は、UFB(超高速ブロードバンド)環境においてあらゆる種類の商品およびサービスの提供に対応可
能であることを確保するため、至るところでアクセス可能な商品に焦点を絞って投資が行われた結果、現地通貨で
3.4%減少した。
内部取引収入を調整した単体ベースでは、収益合計は1.2%増加し、EBITDAは15.3%減少した。
テルストラクリア単体財務成績
6月30日終了年度
2011
2010
百万ニュー
百万ニュー
ジーランド・
ジーランド・
ドル
ドル
2011/2010
増減(%)
収益合計
701
693
1.2%
営業費用(減価償却費および償却費を除く)
568
536
6.0%
EBITDA
133
157
(15.3%)
減価償却費および償却費
138
141
(2.1%)
EBIT
(5)
16
(131.3%)
資本的支出
85
88
(3.4%)
19.0%
23.6%
(4.6%)
営業収入に対するEBITDA利益率
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財政状態計算書
・当社の健全な貸借対照表および債務の満期構成を考慮すると、当社は競争力のある条件で市場から借入れを
行なう能力を引続き有する。
・顧客獲得および事業の簡素化にかかる当社の戦略の実施に対する当年度中の投資を反映し、純資産は減少し
た。
財政状態計算書
6月30日現在
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
現金および現金同等物
2,630
1,936
694
35.8%
その他流動資産
4,823
5,249
(426)
(8.1%)
流動資産合計
7,453
7,185
268
3.7%
21,790
22,894
(1,104)
(4.8%)
無形資産
7,627
8,028
(401)
(5.0%)
その他固定資産
1,043
1,175
(132)
(11.2%)
固定資産合計
30,460
32,097
(1,637)
(5.1%)
資産合計
37,913
39,282
(1,369)
(3.5%)
借入金
1,990
2,540
(550)
(21.7%)
その他流動負債
6,548
6,142
406
6.6%
流動負債合計
8,538
8,682
(144)
(1.7%)
12,178
12,370
(192)
(1.6%)
4,905
5,222
(317)
(6.1%)
固定負債合計
17,083
17,592
(509)
(2.9%)
負債合計
25,621
26,274
(653)
(2.5%)
純資産
12,292
13,008
(716)
(5.5%)
12,074
12,696
(622)
(4.9%)
218
312
(94)
(30.1%)
12,292
13,008
(716)
(5.5%)
流動資産
固定資産
有形固定資産
流動負債
固定負債
借入金
その他固定負債
株主持分
テルストラ社の株主に帰属する株主持分
非支配持分
株主持分合計
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当社の貸借対照表は引き続き健全であり、純資産は12,292百万豪ドルであった。当年度中、当社は債務市場にお
いて、2021年3月を満期とする期間10年の500百万ユーロのベンチマーク債を2010年10月に発行したこと、および
2021年10月を満期とする10億米ドルの債券を2011年4月に発行したことをはじめとした数々の資金調達により、
数件の借入金のリファイナンスを行なった。
主な貸借対照表の動きは以下を含む。
・その他流動資産は、保有するサウファンの株式の売却(2010年6月に資産およびのれんの帳簿価額が、売却目
的保有に再分類された。)を主因に8.1%減少した。これには、現金および現金同等物の169百万豪ドルの保有
も含まれる。デリバティブ資産の価値も、豪ドル高を主因に減少した。これは、顧客獲得活動の増加に関連する
売掛金の増加により一部相殺された。
・有形固定資産は、近年の当社の変革プログラムがピークを迎えた後にプログラムに対する資本的支出が低下
したことを主因に減少した。減少したのは、継続的な減価償却および除却が追加資産の水準を上回ったコア、
固定および移動体アクセスネットワーク関連の通信施設などである。これは、リーチ再編成の一環としてリー
チから資産を取得したことによる増加により一部相殺された。
・無形資産は、外国為替変動ならびにオクターブ・グループののれんおよび顧客層の減損を主因として5.0%
減少した。これは、当社の事業の簡素化の戦略の一つである、当社のITシステムに対する継続的な投資の一環
としての、ソフトウェア資産に対する資本的支出が増加したことにより一部相殺された。
・その他固定資産は、豪ドル高を主因としてデリバティブ資産の価値が下がった結果減少したが、これを移動体
および固定返済オプション債による売掛債権その他の債権の増加が部分的に相殺した。
・短期・長期借入金の合計は、現金の動きを伴わない再評価益の純額970百万豪ドル(その他負債に含まれるデ
リバティブ商品の再評価損により相殺された。)の組合せを主因に742百万豪ドル減少したが、これはリファ
イナンスおよび借入金の返済による現金156百万豪ドルの受領、ならびに72百万豪ドルのファイナンス・
リースの増加により一部相殺された。現金の動きを伴わない再評価益は、豪ドル高が主因であり、公正価値
ヘッジの借入金の一部の公正価値への再評価額も反映している。
・その他流動負債は、支出の増加およびデリバティブ負債の増加を主因とした買掛債務および未払費用の増額
により増加した。これは、主にセンシスの印刷版収入に関連する、前受収益の減少により一部相殺された。
・その他固定負債は、確定給付年金負債および租税負債の減少により減少したが、豪ドル高を主因としたデリバ
ティブ負債の増加により一部相殺された。
2011年6月30日現在の当社の総負債は16,232百万豪ドルであり、2010年6月30日から201百万豪ドル増加した。
当該増加は、現金の動きを伴わない再評価損の純額386百万豪ドルおよびファイナンス・リースの増加72百万豪ド
ルによるものであり、これは借入金の返済257百万豪ドルにより一部相殺された。これらの借入金の返済の純額は、
借入による流入額156百万豪ドルおよび固定銀行預金による流入額15百万豪ドルにより構成される。これは、関連
するデリバティブ商品に関係する428百万豪ドルの流出額により相殺された。
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現金および現金同等物の694百万豪ドルの増加には、為替レートの変動の影響による純損失72百万豪ドルを含
み、主要な支払を事前に積み立てるためにより流動性を有することを当社に要求する方針決定の変更を反映して
いる。また、社債に関しては、売却されたサウファンの資産(2010年6月に売却目的保有流動資産に分類された。)
の現金純額部分が169百万豪ドルであり、これは2011年6月に売却目的保有に分類されたアドストリーム
(Adstream)に関連する7百万豪ドルにより一部相殺された。現金および現金同等物の純増加の調整額は、532百
万豪ドルである。
2011年6月30日現在の純負債は13,595百万豪ドルであり、2010年6月30日から331百万豪ドル減少した。当該減
少の構成要素は、現金および現金同等物の正味増加532百万豪ドル、およびこれを一部相殺した総負債の増加201百
万豪ドルである。当社の純負債ギアリング・レシオ(株主持分および純負債の合計における純負債の割合。)は、
2010年6月30日現在の51.7%から2011年6月30日現在の52.5%へと向上した。これは、豪ドル高による外国為替変
動準備金の変動による当期間中の株主持分の減少ならびに顧客獲得および事業の簡素化に投資する当社の戦略の
実施が主因である.
資本的支出
・発生主義ベースの資本的支出は、わずかに1.8%減少して3,410百万豪ドルとなった。これは売上に対して約
14%の資本的支出という当社の市場指針の範囲内である。
・当該減少は、顧客に焦点を当てた主な取組みの完了を受けて、事業整備プログラムが減少したことによる。
投資誘因別にみた営業関連資本的支出(発生主義ベース)
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
新たな収入/成長
318
326
(8)
(2.5%)
事業整備
574
720
(146)
(20.3%)
1,555
1,573
(18)
(1.1%)
545
471
74
15.7%
法令遵守
6
7
(1)
(14.3%)
センシス
134
94
40
42.6%
海外関連
279
280
(1)
(0.4%)
3,410
3,471
(61)
(1.8%)
顧客ニーズおよび顧客経験価値
施設設備の保守管理
営業関連資本的支出
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当社の2011年度の営業関連資本的支出は、主に以下の分野に起因して1.8%減の3,410百万豪ドルとなった。
・顧客に焦点を当てた主な取組み(顧客ケア、請求強化およびシステム統合を含む。)の完了を受けて、事業整
備への支出は146百万豪ドル減少した。
・2011年度の顧客ニーズへの支出は、移動体の受信地域の拡大およびブロードバンドの成長を支えるため、引き
続き容量およびインフラへ重点を置くとともに、前年度の支出レベルと比較的一致している。
・新規成長事業を支えるための、新たな収入/成長に関する支出は維持されており、これにはデジタル事業イニ
シアチブならびにメディア・アプリケーションおよび経験といった新たな商品の基盤開発に対する支出が含
まれる。
・当年度の海外プログラム関連への支出は、国際伝送容量への継続的な需要ならびにテルストラクリアおよび
CSLニュー・ワールドにおける海外関連投資と引き続き一致していた。
上記を部分的に相殺したのは、以下分野での増加である。
・施設設備の保守管理への支出は、第2四半期に発生した自然災害による復旧作業、移動体サービスエリアにお
ける活動の増加およびIPプラットフォームのアップグレードを支えるための費用に起因して74百万豪ドル増
加した。
・センシスは、商品および活動の測定の補佐ならびに商品提供の拡大による顧客経験価値の強化のために2011
年度に開始された多数の新商品開発プロジェクトにより、40百万豪ドル増加した。
キャッシュ・フローの概要
・フリー・キャッシュフローは、前年度比1,860百万豪ドル(42.6%)増加して当年度末は6,225百万豪ドルと
なった。
・指針の水準を225百万豪ドル上回った。
・当社のフリー・キャッシュフローの増加の主たる牽引役は、資本的支出の25.0%の減少であった。
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キャッシュ・フローの概要
6月30日終了年度
2011
2010
増減
2011/2010
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
増減(%)
27,389
27,128
(17,860)
営業活動によるキャッシュ・フロー
顧客からの受取(GSTを含む。)
261
1.0%
(16,218)
(1,642)
10.1%
9,529
10,910
(1,381)
(12.7%)
(1,511)
(1,219)
8,018
9,691
(2,342)
(2,718)
無形資産に対する支払
(909)
(877)
資本的支出(投資前)
(3,251)
業者および従業員に対する支払(GSTを含む。)
営業から生じた現金純額
法人所得税の支払
営業活動よりもたらされた現金純額
(292)
(1,673)
24.0%
(17.3%)
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産に対する支払
376
(13.8%)
(32)
3.6%
(3,595)
344
(9.6%)
(36)
(95)
59
(62.1%)
(3,287)
(3,690)
403
(10.9%)
被支配会社持分の取得に係る支払(取得現金控除
後)
資本的支出合計
資産売却/ファイナンス・リースからの受取
127
93
34
36.6%
被支配会社の株式売却代金
288
11
277
-
2
-
2
-
122
66
56
84.8%
純投資に係るヘッジの決済
96
(6)
102
-
サウファンからの配当金
41
-
41
-
70
60
10
16.7%
被共同支配会社および関連会社に対する返済/貸
付金
受取利息
フォクステル・パートナーシップからの受取分配
金
投資活動で使用された現金純額
(2,541)
(3,466)
925
(26.7%)
5,477
6,225
(748)
(12.0%)
投資活動によるキャッシュ・フローを控除した営
業活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
借入金の変動
(196)
(899)
(61)
(55)
ファイナンス・リース元本の返済
従業員持株貸付金の返済
8
9
703
-
(6)
10.9%
(1)
(11.1%)
金融費用の支払
(1,135)
(1,042)
(93)
8.9%
テルストラ社株主への支払配当金
(3,475)
(3,474)
(1)
0.0%
(14)
(20)
6
(30.0%)
(4,873)
(5,481)
608
(11.1%)
(140)
(18.8%)
非支配持分への支払配当金
財務活動で使用された現金純額
現金および現金同等物の純増加
604
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営業活動によりもたらされた現金純額
当年度の営業活動からの現金純額は、1,673百万豪ドル(17.3%)減少した。
顧客から受領した現金は、主に当年度の第2四半期における営業収入の改善により1.0%増加した。これは、移動
®
®
体、T-ハブ およびT-ボックス における当社の返済オプションプランの利用の増加に影響された債務者の増加、
ならびに投資を行い、顧客層を増加させるという当社の戦略の結果、顧客数が増加したことにより一部相殺され
た。
業者に対する現金の支払いは、移動体の市場シェアを獲得するための当社の戦略を実施した際の直接変動費へ
の多額の投資に牽引されて10.1%増加した。また、当社は、事業の簡素化および生産性の向上に関連する戦略的取
組みの実施により支出が増加した。
法人所得税の支払は、還付税金が減少したこと、および当年度における前年度の評価の修正が前年同期比で減少
したこと、ならびにペイ・アズ・ユー・ゴー分割納税の増加により、当年度24.0%増加した。
投資活動で使用された現金純額
資本的支出(投資前)は、顧客に焦点を当てたいくつかのイニシアチブの完了を受けて、事業整備プログラムへ
の現金支出が減少したことを主因に、前年度から344百万豪ドル(9.6%)減少した。当社は、ネットワークおよび
その他の資産への投資は引続き行なっており、資本的支出(多数の新商品開発プロジェクト、増加する移動体サー
ビスエリアへの支出およびIPプラットフォームのアップグレードを含む。)は3,251百万豪ドルであった。
受取利息は、流動性の最低水準を引き上げ、主要な支払を前もって早期に積み立てるという当社の戦略を反映し
た保有する現金の増加により、前年度比で56百万豪ドル増加した。さらに、当社は、香港CSLリミテッドに対する当
社の純投資をヘッジしたクロス・カレンシー・スワップの現金決済のロールオーバーを主因に、96百万豪ドルの
利益を実現した。
2011年度の投資に対する支出は、電話会議、ビデオ会議およびテレビ会議サービスを提供するオーストラリアの
会社である、アイヴィジョンの買収によるものである。前年度の投資に対する支出には、エルモバイルの67%の取
得およびオクターブに対する繰延対価の支払いが含まれていた。
当社の被支配会社の売却代金は、中国のサウファンへの当社の投資の売却による正味現金売却代金288百万豪ド
ルである(売却時に保有していた現金169百万豪ドルの返還後。)。さらに、当社は、当社の関連会社であるキー
コープの売却により23百万豪ドルを受領し、英国の音声事業の売却により14百万豪ドルを受領した。
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財務活動で使用された現金純額
当社の財務活動で使用された現金純額は、前年度比で608百万豪ドル減少した。借入金に関連する純流出額は、
196百万豪ドルであり、2,536百万豪ドルの返済(2,488百万豪ドル相当のユーロ借入および48百万豪ドル相当の日
本円借入。)、ならびにこれを一部相殺した2,340百万豪ドルの借入による資金調達(708百万豪ドル相当のユーロ
借入、955百万豪ドル相当の米ドル借入、60百万豪ドル相当の日本円借入、合計363百万豪ドルの国内借入、および正
味短期借入金254百万豪ドル。)により構成される。当社の借入金の返済は、基礎となる事業によるプラスのキャッ
シュ・フローおよび社債の発行によるリファイナンスにより行われた。当年度中に、流動性の最低水準を引き上
げ、主要な支払いを前もって早期に積み立てるための新しい方針決定が実施された。
借入金に関連する純現金流出額は、前年度比で703百万豪ドル減少した。これは、借入金の多くを現金準備金によ
り返済した2010年度と比較して、当年度は満期の到来した債務の大部分を新規借入により返済した当社の借換プ
ログラムを反映している。
前年度からの利息支払の93百万豪ドルの増加は、当社の債務ポートフォリオの変動金利債務部分の短期市場基
準金利の上昇を反映している。
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第4 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
「第3 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析−投資活動で使用された現金純額」を参
照。
2 【主要な設備の状況】
有形固定資産
概要
当社ネットワークの大部分は、法的な権限および免責特権に基づいて占有している土地の上に構築されている。
当社が所有・占有する土地には、多くの電話交換局が所在する土地をはじめとして戦略的意義のある用地も含ま
れている。2011年10月1日現在、当社は約6,300の自由保有地を有し、約9,080の用地を不動産賃借権等に基づき占
有している。当社の用地の大部分は通信事業に直接関係しており、電話交換局、通信基地、マイクロ波無線装置およ
び移動体無線送信/中継装置等の各種ネットワーク機器を収容するために使用されている。当社の営業施設の一
部は、借地または法律上の権利もしくはその他の公式・非公式の取決めにより当社が立ち入り可能な土地上にあ
る。当社は、営業施設のほか、事業所、店舗、倉庫およびその他の様々な目的のために各種不動産を所有または賃借
している。
土地への立ち入り権および免責特権
1997年連邦通信法(「通信法」)により付与された土地への立ち入り権および免責特権は、土地の調査・測量、施
設の管理、1997年通信低影響施設に関する決定に規定されている「低影響」施設の設置を含む特定の活動に制限
されている。法定の手続きおよび期限は、土地への立ち入り権を行使する際に必ず遵守されていなければならな
い。土地への立ち入り権および免責特権の適用が及ばない活動に関しては、ネットワークの敷設業務を開始する前
に、(必要であれば)土地所有者および関係する都市計画担当局の同意を含むすべての必要な同意を得なければ
ならない。当社は、従業員および下請会社がネットワーク関連の活動を実施する際に関係する法令を遵守するため
土地への立ち入りに関する包括的な手続きおよび体系を有している。
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環境問題
テルストラは、気候変化による当社のネットワーク設備への影響を含め、環境問題(リスクおよび機会の双方)
が特定され、管理されていることを保証するガバナンス構造を有する。植物の除去、危険物の取扱いおよび保管、固
定施設からの騒音、景観ならびに廃棄物(老朽化し、除却された装置を含む。)の処理等の環境問題は、施設設備の
運営・保守の一環として管理することが求められている。当社は、こうした環境面に関連する潜在的リスクを様々
な管理手続を用いて管理している。環境事故の潜在的影響を最小化するためにインシデント・マネジメント・プ
ロセスが定められている。新たな機器は、ネットワークに提供される前に環境アセスメントが実施される。土地を
処分する場合には、売却の前に環境アセスメントおよび(必要な場合には)土壌の浄化措置を実施する。主要な契
約は全て、契約社員がテルストラに代わって労働を行う際に環境面における責任を順守するよう、安全衛生および
環境条項が含まれている。さらに、テルストラは、エネルギー利用の管理ならびに温室効果ガスの排出および排出
レベルを含む種々の環境問題について、公衆および/または規制当局に対して報告することが求められている。
当社は、当社のネットワーク設備の使用または完全性を損なう重大な環境問題を認識していない。
3 【設備の新設、除却等の計画】
当社は、第3世代の移動体サービス(テルストラ・ネクストG
®TM
国内ワイヤレス・ブロードバンド・ネット
ワークを含む、850MHzおよび2100MHz周波数帯を利用する。)を当社の顧客に提供している(音声通話、ビデオ通
話、テキストおよびマルチメディア・メッセージング、移動体ブロードバンドならびに様々な情報、娯楽および接
続にわたるサービスを含む。)。
当社は、10百万以上の移動体SIOを有し、当社のネクストG
®TM
ネットワークはオーストラリアの人口の99%以上
をカバーしている。
ネクストG
®TM
ネットワークは、オーストラリア最大および最速の国内移動体ブロードバンドネットワークであ
る。これは、2百万平方キロメートル以上のサービスエリアを有し、当社の競合会社のいかなる3GSMネットワーク
をも2倍以上上回る規模を誇る。
2011年9月に、当社は、1800MHz周波数帯を使用し、オーストラリアのすべての州都および特定の地方中心部の
中心業務地区にサービスを提供する、オーストラリアで最初の4GLTEネットワークの商用開始を、オーストラリア
で最初の商用LTE機器とともに発表した。
当社は、第2世代(2G)移動体サービスも提供している。
当社の2010年度の有価証券報告書においても記載されていたように、2010年10月21日に、テルストラおよびボー
ダフォン・ハチソン・オーストラリアは、2100MHzの移動体電話周波数帯を利用したネットワークのジョイント
・ベンチャーが2012年で終了することを発表した。
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第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
オーストラリアでは授権資本の概念は廃止された。
当社の発行済株式数は、2011年8月1日現在12,443,074,357株である。
②【発行済株式】 (2011年8月1日現在)
株式
記名・無記名の別
及び
額面・無額面の別
種類
記名式無額面
(注1)
普通株式
上場金融商品取引所名又は
登録認可金融商品取引業協会
内容
名
オーストラリア証券取引所お 普通株式(完全議決権株式
全額払込済
よびニュージーランド証券取 であり、権利内容に何らの限
12,443,074,357株
引所
定のない標準的な株式)
発行済株式数
(注1)オーストラリアでは株式の額面金額という概念が廃止された。
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(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
株式数
資本金額
(百万豪ドル)
年月日
全額払込済
2006年6月30日現在
期中増減
2007年6月30日現在
期中増減
2008年6月30日現在
期中増減
2009年6月30日現在
期中増減
2010年6月30日現在
期中増減
2011年6月30日現在
一部払込済
12,443,074,357株
―
―
―
12,443,074,357株
―
―
―
12,443,074,357株
―
―
―
12,443,074,357株
―
―
―
12,443,074,357株
―
―
―
12,443,074,357株
―
摘要
5,793
(約4,354.60億円)
―
5,793
(約4,354.60億円)
(注2)
―
5,793
(約4,354.60億円)
―
5,793
(約4,354.60億円)
―
5,793
(約4,354.60億円)
―
5,793
(約4,354.60億円)
(注1)1998年7月1日から、オーストラリアでは授権資本の概念および株式の額面の概念は廃止された。
(注2)当社は、2006年11月20日以来、オーストラリア証券取引所およびニュージーランド証券取引所へ分割払証書(「IR」)
を上場していた。IRは、テルストラの株式における実質持分の証明書である。株主が分割払証書の最終分割払金の支払を
終えるまで、分割払証書受託者が、当該分割払証書の表章する株式(「原株式」)の法的所有者であり、株式を信託上で
保有した。IRの最終支払が、2008年5月28日に行われた結果、当社はもはやIRを保有していない。
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(4)【所有者別状況】 (2011年11月15日現在)
所有株式数
割合
上場株主
12,443,074,357株
100.0%
合計
12,443,074,357株
100.0%
(5)【大株主の状況】 (2011年6月30日現在)
株主
株式数
保有割合(%)
HSBCカストディー・ノミニーズ・(オーストラリア)・リミテッド
2,242,315,037
18.02
ナショナル・ノミニーズ・リミテッド
1,711,690,352
13.76
JPモルガン・ノミニーズ・オーストラリア・リミテッド
1,504,480,902
12.09
シティコープ・ノミニーズ・プロプライエタリー・リミテッド
492,416,447
3.96
RBCグローバル・サービシズ・オーストラリア・ノミニーズ・プロプライ
エタリー・リミテッド
297,670,956
2.39
コジェント・ノミニーズ・プロプライエタリー・リミテッド
203,728,371
1.64
AMPライフ・リミテッド
115,061,060
0.92
JPモルガン・ノミニーズ・オーストラリア・リミテッド(現金収益口
座)
106,411,123
0.86
シティコープ・ノミニーズ・プロプライエタリー・リミテッド
77,094,746
0.62
UBSウェルス・マネジメント・オーストラリア・ノミニーズ・プロプライ
エタリー・リミテッド
56,361,439
0.45
6,807,230,433
54.71
合計
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2 【配当政策】
当社の1株当たりの基本的な利益は、1株当たり31.4豪セントから16.9%減少し、2011年度は1株当たり26.1豪
セントとなった。
その他の関連する収益の値は以下を含む。
平均資産の収益−2011年:15.9%(2010年:17.3%)
平均自己資本の収益−2011年:26.1%(2010年:30.9%)
主に2011年度の利益の減少により、2011年度の平均資産の収益および平均自己資本の収益は減少した。
2011年8月11日、取締役は、普通株式1株当たり14豪セント(1,738百万豪ドル)の最終的な完全税額控除適格
の配当を決定し、2011年度の1株当たりの配当を1株当たり28豪セントとした。最終配当の基準日は、2011年8月
26日とされ、2011年9月23日に支払われた。株式は、2011年8月22日に配当への権利を除いて取引される。
年度中に支払われた配当には次のものがある。
配当
2010年6月30日終了
年度の最終配当
2011年6月30日終了
年度の中間配当
配当合計(百万豪ド
決定日
支払日
1株当たりの配当
2010年8月12日
2010年9月24日
14豪セント
1,737
2011年2月10日
2011年3月25日
14豪セント
1,738
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ル)
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3 【株価の推移】
オーストラリア証券取引所
当社株式は、分割払証書の形で1997年11月17日にオーストラリア証券取引所に新規上場された。1998年10月27日
から、後払決済ベースで全額払込済普通株式の売買が開始された。以下の情報は、専ら株式の売買に関するもので
ある。
(1)【最近5年間の事業年度別最高・最低株価】
年度別
2007年度
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
(2007年6月30日 (2008年6月30日 (2009年6月30日 (2010年6月30日 (2011年6月30日
終了)
終了)
終了)
終了)
終了)
最高価額
(豪ドル)
5.14
(386.37円)
4.95
(372.09円)
4.57
(343.53円)
3.45
(259.34円)
3.33
(250.32円)
最低価額
(豪ドル)
3.63
(272.87円)
4.04
(303.69円)
2.96
(222.50円)
2.89
(217.24円)
2.56
(192.44円)
(2)【当該事業年度中最近6月間の月別最高・最低株価】
月別
2011年1月
2011年2月
2011年3月
2011年4月
2011年5月
2011年6月
最高価額
(豪ドル)
2.87
(215.74円)
2.98
(224.01円)
2.82
(211.98円)
2.91
(218.74円)
3.05
(229.27円)
3.08
(231.52円)
最低価額
(豪ドル)
2.77
(208.22円)
2.77
(208.22円)
2.60
(195.44円)
2.80
(210.48円)
2.88
(216.49円)
2.88
(216.49円)
(注) 1 月別最高価額および最低価額は当該月における取引終了時の最高価額および最低価額(オーストラリア証券取引
所の公表価格リストから引用。)を表している。
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4 【役員の状況】
(1) 取締役および役員の略歴
取締役
2011年10月24日現在における当社取締役は以下のとおりである。
氏名
年齢
役職
最初に選任
された年度
前回再選された
年度(注1)
キャサリン B. リビングストン
55
会長および非業務執行取締役
2000
2011
デーヴィッド I. トーディー
57
最高業務執行役員および業務執行
取締役
2009
−
ジョン V. スタンホープ
60
業務執行取締役
2009
−
ジェフリー A. カズンズ
68
非業務執行取締役
2006
2009
ラッセル A. ヒギンズ
61
非業務執行取締役
2009
−
ジョン P. マレン
56
非業務執行取締役
2008
2011
ノラ L. シャインケステル
51
非業務執行取締役
2010
−
ジョン W. ストッカー
66
非業務執行取締役
1996
2009
スティーブン M.ヴァモス
53
非業務執行取締役
2009
−
ジョン D. ゼグリス
64
非業務執行取締役
2006
2009
(注1)最高業務執行役員を除き、取締役は、再選無しに3年以上または選任後3回の年次株主総会(「AGM」)を超えて(い
ずれか遅い方)在職することはできない。一時的な空位を補充するために選任された取締役は、次のAGMにおいて立候
補しなければならない。
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2011年10月18日に開催された年次株主総会の終了をもって、ジョン・スチュワート氏は、取締役を退任した。
2011年10月24日現在の各取締役の略歴は以下のとおりである。
キャサリン B. リビングストン: オーストラリア第2勲爵士(AO)、文学士(優等学位)、科学博士(優等学
位)(マードック)、経営学博士(優等学位)(マッコーリー)、勅許会
計士(FCA)、技術科学・工学学会フェロー(FTSE)、オーストラリア取締
役協会フェロー(FAICD)
2000年11月に当社の非業務執行取締役に就任、2009年5月に会長に就任。指名委員会の委員長、ならびに、報酬
委員会、監査委員会、テクノロジー委員会およびNBNデュー・ディリジェンス委員会の委員。NBN委員会の活動
中は委員長を務めた。
経歴:
勅許会計士であり、主に医療機器分野において金融および総務管理の業務に従事。コクリア・リミテッド最高
業務執行役員(1994−2000年)。
現在取締役を務める上場他社:
マッコーリー銀行(2003年以降)、マッコーリー・グループ・リミテッド(2007年以降)およびウォーリー
パーソンズLtd(2007年以降)の取締役。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
その他:
現在:フューチャー・ディレクションズ・インターナショナルPty Ltd取締役(2007年以降)、ニューサウス
ウェールズ・イノベーション・カウンシル(2007年以降)およびロイヤル・インスティテューショ
ン・オブ・オーストラリア(2009年以降)の委員。
過去:CSIRO会長(2001−2006年)、オーストラリア・ビジネス財団会長兼理事(2000-2005年)、グッドマン
・フィルダーLtd(2000−2003年)、ルーラル・プレス・リミテッド(2000−2003年)、マッコーリー
・グラジュエート・スクール・オブ・マネジメントPty Ltd(2007−2008年)およびシドニー・イン
スティチュート(1998-2005年)の取締役(理事)、マッコーリー大学会計財務学科評議会、ビジネス
・インダストリー・ハイヤーエデュケーション・コラボレーション委員会(BIHECC)および連邦政
府国家イノベーション・システム審査パネルの委員。
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デーヴィッド I. トーディー: 文学士、オーストラリア取締役協会フェロー(FAICD)
2009年5月に最高業務執行役員および業務執行取締役に就任。
経歴:
2001年4月にテルストラ・モバイルのグループ・マネージング・ディレクターに就任。2002年12月にはテル
ストラ・エンタプライズ・アンド・ガバメントのグループ・マネージング・ディレクターに就任し、当社の
オーストラリアにおける顧客である法人、政府および大規模事業者、ニュージーランドにおけるテルストラク
リア、ならびにテルストラの国際営業部を担当。
当社入社前はIBMのオーストラリアおよびニュージーランド業務担当の最高業務執行役員であり、アジア太平
洋地域におけるIBMのマーケティングおよびセールス分野で複数の上級役員職を歴任。
ニュージーランドのヴィクトリア大学より人類学および英語学の文学士号を取得。シカゴにあるノースウェ
スタン大学ケロッグ経営大学院に在籍していた。
現在取締役を務める上場他社:
該当なし。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
その他:
現在:センシス・ピーティワイLtd会長(2009年以降)。
過去:テルストラクリア・ニュージーランド会長(2003-2009年)、バスケットボール・オーストラリア会長
(2008-2010年)。
ジョン V. スタンホープ: 商学士(経済学および会計)、公認会計士(FCPA)、勅許会計士(FCA)、オースト
ラリア取締役協会フェロー(FAICD)、オーストラリア経営者協会フェロー
(FAIM)
2009年5月8日に業務執行取締役に就任。2003年10月に最高財務責任者およびグループ・マネージング・
ディレクター(ファイナンス・アンド・アドミニストレーション)に就任。2011年7月に、スタンホープ氏の
役職は、最高財務責任者(Chief Financial Officer)およびグループ・マネージング・ディレクター(ファ
イナンス)に変更された。
2011年6月29日に、スタンホープ氏は、2011年12月30日付で当社の最高財務責任者、グループ・マネージング
・ディレクターおよび取締役を辞任することを発表した。
経歴:
1967年に当社に入社してからは、事業運営に関わる複数の役職および財務担当取締役等の様々な上級財務管
理職を歴任。1995年に就任したこの役職の下で、T1およびT2株式売出し、経費削減プログラム、成長戦略、デッ
トによる資金調達、資本管理ならびに組織再編に寄与した。
最高財務責任者およびグループ・マネージング・ディレクター(ファイナンス)としての現在の役職の下、
資金調達、財務、税務、リスク管理および保証、投資家広報、コーポレートセキュリティおよび調査、NBNへの関
与ならびにテルストラクリアを統括。連邦政府による当社株式のT3売出しにも当社の担当者として関与した。
現在取締役を務める上場他社:
AGLエナジー・リミテッド取締役(2009年以降)。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
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その他:
現在:テルストラクリアLtd(2009年以降)の会長、テルストラクリアLtd(2001年以降)、CSLニュー・ワー
ルド・モビリティLtd(2004年以降)、テルストラ・スーパー・ピーティワイLtd(1996年以降)、センシス・
ピーティワイLtd(1998年以降)、シーケル・リミテッド(2008年以降)、オクターブ・インベストメンツ・
ホールディングス・リミテッド(2009年以降)、ドタッド・メディア・ホールディングス・リミテッド
(2010年以降)、フォクステル・マネジメント・ピーティワイLtd(2010年以降)、フォクステル・ケーブル
・テレビジョン・ピーティワイLtd(2010年以降)およびメルボルン国際ジャズフェスティバル(2009年以
降)の取締役、財務報告評議会(2006年以降)の委員。
過去:サウファン・ホールディングスLtd(2007-2010年)およびリーチLtd(2004-2007年)、税制改革ビジ
ネス連合議長(2003-2010年)、G100(2002-2011年)。
ジェフリー A.カズンズ:
2006年11月に当社の非業務執行取締役に就任。指名委員会および報酬委員会の委員。
経歴:
企業の取締役として26年を超える経験を有する。以前は、ジョージ・パターソン・オーストラリアの会長を務
め、パブリッシング・アンド・ブロードキャスティング・リミテッド、ザ・セブン・ネットワーク、ホイツ・
シネマズ・グループおよびNMロスチャイルド・アンド・サンズ・リミテッドの元取締役でもある。オプタス
・ビジョンの初代最高業務執行役員を務め、同職に就任する以前は、ジョージ・パターソンにおいて多くの
役員職(ジョージ・パターソン・オーストラリアの最高業務執行役員を含む)を歴任した。
現在取締役を務める上場他社:
該当なし。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
その他:
現在:セント・ジェームズ・エシックス・ファウンデーション会長(2010年以降)
過去:キュア・キャンサー・オーストラリア(2004−2007年)会長、インシュアランス・オーストラリア・
グループLtdの取締役(2000-2007年)、スターライト財団(1988−1994年)および現代美術博物館(1990−
1994年)の理事(館長)、グローブ・インターナショナル・リミテッド(2001-2003年)、シドニー・シア
ター・カンパニーLtd(1990−1996年)、セント・ジョージ・ファウンデーションLtd(1989−1995年)およ
びザ・スミス・ファミリー(1988−1994年)の取締役、ショア・ファウンデーションLtd社長(1992−1994
年)。以前には、首相官邸の諮問委員を務めた。
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ラッセル A.ヒギンズ: オーストラリア第2勲爵士(AO)、経済学士、オーストラリア取締役協会フェロー
(FAICD)
2009年9月に当社の非業務執行取締役に就任。監査委員会およびNBNデュー・ディリジェンス委員会の委員。
NBN委員会の活動中は委員を務めた。
経歴:
政府および民間セクターにおいて上層部として務めた、経験豊富な企業取締役である。世界規模で二酸化炭素
の回収および貯留技術の発展を促進するための国際的イニシアチブである、国際二酸化炭素回収・貯留研究
所の会長である。2003年から2004年まで、当時の首相によるエネルギー作業部会の会長であった。それ以前に
は産業科学資源省の大臣を務めた。
現在取締役を務める上場他社:
APAグループ取締役(2004年以降)およびライスグローワーズ・リミテッド(サンライス)取締役(2005年
以降)。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
その他:
現在:国際二酸化炭素回収・貯留研究所会長(2009年以降)、CSIROエネルギー転換フラッグシップ諮問委員
会の議長(2005年以降)、セント・ジェームズ・エシックス・ファウンデーション取締役(2010年以
降)。
過去:スノーウィー・ハイドロ・エレクトリック・スキーム(1992-1997年)、持続可能な開発における石炭
のためのCRC(2004-2008年)、APECエネルギー作業部会(1993-1997年)の会長、オーストラリアン・
バイオディーゼル・グループ(2006−2007年)、輸出金融保険公社(1997-2002年)、CSIRO
(1997-2002年)、オーストラリア貿易促進庁(1997-2002年)、オーストラリア観光委員会
(1997-2002年)およびオーストラリア・スポーツ委員会(1997-2002年)の取締役(理事)。
ジョン P. マレン
2008年7月に当社の非業務執行取締役に就任。報酬委員会の委員長および指名委員会の委員。
経歴:
様々な多国籍企業において数多くの上級役職に20年以上従事した。これまでの経歴には、TNTグループに従事
した10年間(そのうち2年間は最高執行責任者として従事した。)が含まれる。1991年から1994年まで、オラン
ダに拠点を置くTNTエクスプレス・ワールドワイドにおいて最高業務執行責任者の地位に就いていた。1994年
にドイツポスト・ワールドネット(DPWN)へ顧問として入社し、2002年にDHLエクスプレス・アジアパシ
フィックの最高業務執行役員、2005年にDHLエクスプレスの共同最高業務執行役員となった。2006年から2009
年までは、DHLエクスプレスのグローバル最高業務執行役員であった。2011年2月14日に、マレン氏は、アシア
ノLtd(Asciano Ltd)の新マネージング・ディレクターおよび最高業務執行役員に任命された。
現在取締役を務める上場他社:
アシアノLtdの最高業務執行役員および業務執行取締役(2011年以降)。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
ブランブルズ・リミテッド(2009-2011年)、MApエアポーツ・リミテッド(2010-2011年)、ドイツポスト・
ワールドネット理事会、ドイツ(2005−2009年)およびエンバーク・コーポレーションUSA(2006-2009年)
の取締役(理事)。
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その他:
現在:オーストラリア経営管理大学院の委員(2005年以降)。
過去:外国貿易評議会会長(ワシントンDC)(2008-2010年)、国際水泳殿堂理事(米国)(2005−2008
年)。
ノラ L. シャインケステル: 法学士(優等学位)、博士、オーストラリア取締役協会フェロー(FAICD)
2010年8月に当社の非業務執行取締役に就任。監査委員会の委員およびNBNデュー・ディリジェンス委員会の
委員長。
経歴:
公的機関、政府および民間領域で幅広い業種に従事してきた、経験豊富な企業取締役である。メルボルン大学
のメルボルン・ビジネス・スクールの准教授および買収裁定機関の委員でもある。国際金融およびプロジェ
クト・ファイナンシングの上級バンキング役員としての役員経験を有し、オーストラレーシアおよび東南ア
ジアでの主要プロジェクトの開発ならびに資金調達を担当していた。現在営んでいるコンサルティング業で
は、コーポレート・ガバナンス、戦略およびファイナンスなどの分野において、依頼者である政府、企業、およ
び機関を支援している。2003年に、ビジネスリーダーシップにおけるオーストラリア社会への貢献によって
100周年記念メダルを授与された。
現在取締役を務める上場他社:
AMPリミテッド(2003年以降)、オリカ・リミテッド(2006年以降)およびパシフィック・ブランズ・リミ
テッド(2009年以降)の取締役。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
ペパリンX Ltd(2000-2009年)の取締役。
その他:
現在:AMPキャピタル・インベスターズ・リミテッド(2004年以降)およびAMPバンク・リミテッド(2006年
以降)。
過去:サウスイースト・ウォーター・リミテッド(2002-2005年)、エナジー21およびストレータス・ネット
ワークス・ガス・グループ(1997-1999年)の会長、IOOFファンズ・マネジメント(1998-2001年)、
メディカル・ベネフィッツ・ファンド・オブ・オーストラリアLtd(1997-2001年)、ハイドロ・タス
マニア(2001-2004年)、シティー・ウエスト・ウォーターLtd(1995-2002年)、ドックランズ・オー
ソリティー(1998-2003年)、ニュークレスト・マイニング・リミテッド(2000-2007年)、メイン・
ファーマ・リミテッド(2005-2007年)、メイン・グループ・リミテッド(2005年)およびノース・
リミテッド(1996-2000年)の取締役。
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ジョン W. ストッカー: オーストラリア第2勲爵士(AO)、経営学修士、理学士、医学士、博士、ロイヤル・オー
ストラレージアン医科大学フェロー(FRACP)、技術科学・工学学会フェロー
(FTSE)
1996年10月に当社の非業務執行取締役に就任。監査委員会の委員長、ならびにテクノロジー委員会およびNBN
デュー・ディリジェンス委員会の委員。NBN委員会の活動中は委員を務めた。
経歴:
CSIRO最高責任者(1990-1995年)およびオーストラリア連邦のチーフ・サイエンティスト(1996−1999年)
としての役割をはじめ、薬学研究において卓抜した経歴を有するとともに研究開発とその商品化の管理に豊
富な経験を有する。
現在取締役を務める上場他社:
ニュファーム・リミテッド取締役(1998年以降)。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
シグマ・ファーマスーティカルズLtd会長(2005-2010年)。
その他:
現在:フォーサイト・アソシエーツPty Ltdプリンシパル(1996年以降)。
過去:グレープ・アンド・ワイン・リサーチ・アンド・ディベロップメント・コーポレーション(1997−
2004年)、シグマ・カンパニーLtd(1998−2005年)、CSIRO(2007-2010年)、およびオーストラリアン
・ワイン・リサーチ・インスティテュートLtd(2009-2010年)の会長、ケンブリッジ抗体技術グルー
プplc(1995−2006年)およびサーカディアン・テクノロジーズLtd (1996−2008年)の取締役。
スティーブン M.ヴァモス: 工学士(優等学位)
2009年9月に当社の非業務執行取締役に就任。報酬委員会および指名委員会の委員であり、NBN委員会の活動
中は委員を務めた。
経歴:
情報技術、インターネットおよびオンライン業界において30年以上の経験を有する。2003年から2007年1月ま
でマイクロソフト・オーストラリアおよびニュージーランドを率いた後、同社の世界規模の販売および国際
事業のオンライン事業部門代表となるために米国へ移った。以前はナインエムエスエヌ(ninemsn)の最高
業務執行役員であった。IBMオーストラリアの上級経営職に14年間従事した後、1990年代にアップルコン
ピュータに勤務した。リーダーシップおよびマネジメントに関する新規のより優れた慣行を奨励する非営利
シンクタンクである知識経済協会(SKE)の初代会長である。
現在取締役を務める上場他社:
該当なし。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
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その他:
現在:知識経済協会会長(2005年以降)、イージェネレーション・インベストメンツ・ピーティワイ・リミ
テッド取締役(1999年以降)。
過去:ナインエムエスエヌ(ninemsn)最高業務執行役員(1998−2002年)、オーストラリアおよびニュー
ジーランド・マイクロソフト副社長(2003-2007年)。
ジョン D. ゼグリス: 金融学士、法学博士
2006年5月に当社の非業務執行取締役に就任。テクノロジー委員会の委員長。
経歴:
法律のバックグラウンドを有し、1978年にシドレイ&オースティン法律事務所のパートナーになった。1986年
から1998年までAT&Tのゼネラル・カウンセルに就任。イリノイ大学から金融学士号、ハーバード大学から法
学博士号を取得した。
米国の通信業界において長年の卓抜した経歴を有する。1984年にAT&Tに入社、1998年にはAT&Tの社長に、1999
年にはAT&Tワイヤレス・グループの会長兼最高業務執行役員に選任され、同社がシンギュラー・ワイヤレス
に売却された後の2004年11月に退任した。
現在取締役を務める上場他社:
ヘルメリッチ&ペイン・コーポレーション取締役(1989年以降)。
過去3年間に取締役を務めた上場他社:
該当なし。
その他:
現在:ザ・ダチョソワ(Duchossois)・グループ(AMXを含む)(2011年以降)およびステート・ファーム
・オートモービル・インシュアランス(2004年以降)の取締役。
過去:ジョージア・パシフィック・コーポレーション(2001−2005年)、サラ・リー・コーポレーション
(1998−2000年)およびイリノイ・パワー・カンパニー(1992−1996年)の取締役。
会社秘書役
カーメル C. マルハーン: 文学士、法学士、法学修士、勅許秘書役(FCIS)
2007年9月7日に当社の会社秘書役として選任された。
マルハーン氏は2000年7月にコーポレート・カウンセルとして当社へ入社し、2001年にゼネラル・カウンセ
ル(ファイナンス・アンド・アドミニストレーション)として選任された。それらの役職の中で彼女は、テル
ストラの継続開示順守、年次報告書の作成ならびに年次株主総会および年次財務結果報告のすべての法的側
面に関して担当した。彼女はT2およびT3発行、テルストラの最初の市場外株式買戻し、および配当再投資計
画の導入において重要な役割を担った。マルハーン氏は、テルストラへ入社する以前は、ある代表的な国内弁
護士事務所のシニアアソシエイトおよびヴィクトリア連邦最高裁判所の判事補であった。
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(2) 取締役の報酬
取締役のテルストラ株式保有状況
2011年8月11日現在、以下のとおりである。
取締役
保有株式数
直接保有分
間接保有分
合計
̶
125,000
125,000
デーヴィッド I. トーディー
118,523
486,190
604,713
ジョン V. スタンホープ
277,227
165,291
442,518
ジェフリー A. カズンズ
10,000
21,765
31,765
ラッセル A. ヒギンズ
5,320
35,193
40,513
ジョン P. マレン
̶
26,159
26,159
ノラ L. シャインケステル
̶
30,000
30,000
25,000
9,031
34,031
18,114
163,614
181,728
̶
40,000
40,000
66,500
37,493
103,993
キャサリン B. リビングストン
ジョン M.スチュワート
*
ジョン W. ストッカー
スティーブン M.ヴァモス
ジョン D. ゼグリス
*
前述のとおり、2011年10月18日に開催された年次株主総会の終了をもって、ジョン・スチュワート氏は、取締役を退任した。
報酬
役員の報酬については「第6 経理の状況」の財務書類の注記28を参照。
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5 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
2011年度のコーポレート・ガバナンスおよび取締役会の実務
取締役会は、優れたコーポレート・ガバナンスおよび株主利益の拡大に向けて努力している。
健全なコーポレート・ガバナンスは成功した企業の特徴であり、効率的な監督およびリスク管理を通じて当
社に価値を付加し、さらに当社内のイノベーションおよび起業家精神を促す。
最大規模の多様な株主層を有するオーストラリアの最大手企業の一つとして、取締役会は、優れたコーポレー
ト・ガバナンスを求めて努力することは当社の継続的成功の重要な部分を担うと確信している。
当社は引き続きコーポレート・ガバナンス体制を改良・改善している。取締役会は市場慣行における期待お
よび規制の進展を踏まえ、健全なコーポレート・ガバナンスに向けた努力を引き続き確実に示していくことを
目的として、関連する提案を評価し、適切な場合にはこれを実施している。当社はオーストラリア証券取引所
コーポレート・ガバナンス原則および勧告(「オーストラリア証券取引所原則および勧告」)を遵守する。本
書中の開示事項は、取締役会および取締役会の委員会の各規程ならびに会社の方針の現時点における内容を反
映している。
2010年6月30日、オーストラリア証券取引所コーポレート・ガバナンス評議会は、特に多様性に関して、オー
ストラリア証券取引所原則および勧告の改正(「改正オーストラリア証券取引所原則および勧告」)を発表し
た。2011年1月1日以降に開始する最初の事業年度(当社の場合、2011年7月1日に開始する事業年度)まで上
記改正による変更は効力を生じないが、当社は、本書中に概説されている改正オーストラリア証券取引所原則お
よび勧告の主な規定を早々に採用するための措置を講じている。
コーポレート・ガバナンスおよび取締役会の実務に関する詳細(当社の規程および主要な方針を含む。)は、
当社ウェブサイト(www.telstra.com/abouttelstra/corp/governance/index.cfm)で閲覧することができる。
コーポレート・シティズンシップおよび持続可能性
良き企業市民として、テルストラの責任は、当社の利用者、従業員、株主およびその他の利害関係者、広範なコ
ミュニティーならびに自然環境に対して総合的に良い影響を与えるため当社の事業を倫理的に経営することで
ある。
当社の主な企業責任は以下を行うことである。
・株主価値を高めることおよび株主利益を守ること。
・顧客のニーズに応えること。
・当社をすばらしい職場にすること。
・環境をうまく管理すること。
・当社が事業を営むコミュニティーをサポートするために資源−人材、資金、技術、製品およびサービス−を
拠出すること。
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・国家の電気通信インフラの性能を強化し、その結果、経済成長、生産性の向上、持続可能な繁栄および国際競
争上の優位性のための強力な基盤を提供することにより、国益を増進すること。
テルストラのコーポレート・シティズンシップの戦略および実行は、最高業務執行役員(CEO)およびグルー
プ・マネージング・ディレクターからなる当社のエグゼクティブ・リーダーシップ・チームにより管理され
る。経過報告書は、最高業務執行役員およびテルストラの取締役会に定期的に提出される。テルストラはまた、最
近、コーポレート・シティズンシップおよび持続可能性に係る特定の責任を有する新しい役職である、チーフ・
サステナビリティ・オフィサーを創設した。
テルストラは、当社の取組みおよび進捗状況を、毎年発行されるコーポレート・シティズンシップおよび持続
可能性リポートならびに当社ウェブサイト(www.telstra.com.au/cr)で公式に報告している。
株主とのコミュニケーション
テルストラは、当社の業績について常に株主に情報を提供するよう努めている。
テルストラは以下に向けて努力している。
・株主の当社への投資の価値に影響を及ぼす事項について、株主との間でオープン、明瞭、正確、かつ時宜にか
なったコミュニケーションを行うこと。
・株主に情報を提供するため、および株主と関わり合いを持つために、技術を適切に利用すること。
・すべてのコミュニケーションがテルストラの継続開示およびその他の適用される法的義務と整合すること
を確保すること。
テルストラは株主との双方向の直接対話に価値を置いており、できるだけ迅速かつ効率的に関連情報を提供
するのみでなく、株主の考え方に耳を傾けてそれを理解し、株主からのフィードバックに対処することも大切で
あると考えている。
このことを容易にするためにテルストラが実施している具体的な取り組みには以下のものが含まれる。
・投資家向けの情報を掲載したウェブサイトを維持すること。
・株主の投資に影響を及ぼす重大な問題について株主に直接書面で通知すること。
・市場向けのアナウンスメント(投資家およびメディア向け説明会での発言内容および関連情報を含む。)
をすべて当社ウェブサイトに掲載すること。
・説明会や年次株主総会等の重要なイベントをウェブキャストすること。
・電子メールアドレスを提供した株主に重要事項を通知するために電子通信を活用すること。
取締役会
取締役会の役割および責務
取締役会は、テルストラの経営および業績の監督について株主に説明する責任を負うほか、当社全体の戦略お
よびガバナンスを策定する責任を負う。取締役会の役割には以下のものが含まれる。
・企業目標を明確に定め、企業戦略および業績目標を承認し、動向を監視し、ならびに変化を認めることにより
当社に戦略的方向性を提供すること。
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・年間企業計画を承認すること、およびその実行を監視すること。
・重要な事業上の決定を承認すること。
・最高業務執行役員を任命すること、最高業務執行役員の業績を評価すること、および最高業務執行役員の報酬
を決定すること。
・最高業務執行役員に直属する役員および報酬委員会による監督に服すべきであると報酬委員会が判断する経
営陣のその他の構成員の業績を監視すること、上級経営陣の承継および能力開発計画を見直すこと、ならびに
上級経営陣の業績指標および報酬の取決めを見直すこと。
・テルストラの全般的な報酬体系を承認すること。
・当社のあらゆるレベルにおける多様性を促すこと(ジェンダーの多様性も含む。)。
・上級経営陣に適切な資源が行き渡るようにすること。
・コンプライアンスに関する適切な体制および統制手段の整備と効率的な運用を要求すること。
・内部統制および報告システムの完全性を監督すること、ならびに戦略的リスク管理システムを監督すること。
・テルストラの法定帳簿を承認することならびにテルストラの財政状態および社内・社外の監査活動を監督す
ること。
・テルストラの資本に関する決定を承認すること、および配当政策を決定すること。
・オーストラリアにおける優れたコーポレート・ガバナンスに向けた取組みを支えるために必要なコーポレー
ト・ガバナンスの実務および手続きの見直し・改訂を監督すること。
・テルストラのカルチャー、評判および倫理基準を監視すること、ならびにこれらに影響を及ぼすこと。
・取締役会の承継計画を前進させること。
・株主に対する報告および連絡事項を管理すること。
取締役会は、取締役会の役割および責務について詳しく定めた規程を採択しており、この規程は当社ウェブサ
イトで閲覧することができる。
取締役会は当社の日々の経営に関する責務を最高業務執行役員に委任しており、最高業務執行役員に委任し
た権限および取締役会が特に保留している権限について定めた正式な委任体制が整備されている。取締役会が
保留している権限の概要は、当社取締役会規程の別紙1に記載されている。これは最高業務執行役員からテルス
トラ従業員に対する正式な委任体制により補完されている。
取締役会の構成員および規模
テルストラの定款は、取締役の最低員数を3名に定めている。会社法に従い、取締役の員数の上限は取締役が
随時定めるが、株主が総会において別途決議する場合を除き11名を超えることはできない。取締役は、決定の効
力発生時における在任取締役の員数を下回る上限を決定してはならない。
取締役は、在任取締役の追加としてまたは上限員数まで欠員を補充するために、個人を取締役に任命すること
ができる。年度中に取締役会により任命された新取締役は、次の年次株主総会において立候補する必要がある。
各人は、年次株主総会において取締役に選任されるために(年次株主総会に先立ち定款記載の手続きに基づ
き)自らを指名することもできる。
新取締役の任命に関する決定は、指名委員会の助言を基に取締役会が行う。
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取締役としての最高業務執行役員の任期は、業務執行役員としての任務と結びついている。テルストラの定款
上、その他の取締役は、再任されることなく3年を超えて、または選任後3度目の年次株主総会を超えて(いず
れか遅い方)在任することはできない。オーストラリア証券取引所上場規則に基づき、当社は、取締役を毎年選
出しなればならない。テルストラの定款によりいずれの取締役も立候補または再選が要求されない場合には、テ
ルストラの定款第23.4条(b)の手続きに従わなければならない。
任期終了時の取締役再選への推薦は、自動的に行われるものではない。取締役会は各年次株主総会に先立ち、
再選に向けて立候補を予定する取締役の再選に賛成票を投じることを株主に推薦するか否かを決定する。この
決定は、取締役の年間業績の評価および取締役会が関連すると考えるその他の事項を考慮したうえで取締役会
により行われる。
指名委員会は、取締役会と協議のうえ各取締役の退任や辞任について協議することができる。
取締役会の構成
取締役会の方針は、当社がその直面する様々な問題を切り抜けることを支援するために十分に身につけてお
くべき適切な割合の技能、経験、専門知識および多様性(ジェンダーの多様性も含む。)を、取締役会が有する必
要があるというものである。
取締役会が特に関連があると考える技能、経験、および専門知識は、電気通信、情報技術、マルチメディア、広
告、小売および販売、インフラ、政府関係、オーストラリアのビジネスおよび国際的なビジネス、財務ならびに法
務の分野における技能、経験および専門知識を含む。
多様性に関して、取締役会は、多様性がジェンダー、年齢、民族および文化的背景に関連する差異を含むと考え
ている。また、多様性には、経歴および人生経験、コミュニケーションの方法、対人能力、教育、機能的専門知識な
らびに問題解決能力における差異も含まれる。
取締役会は、関連する技能、経験、専門知識および多様性を適切な割合で有している。これにより、取締役会が
その責務を果たし、企業目的を達成すること、またイノベーションおよび起業家精神を通じて業績を向上させる
新たな方法を求めることができる。
2010年7月1日以降、新たに1名の非業務執行取締役がテルストラの取締役に任命された。ノラ・シャインケ
ステル博士は、2010年8月12日付で取締役に任命され、彼女の任命はテルストラの2010年度年次株主総会におい
て株主に承認された。シャインケステル博士は、金融部門において豊富な専門知識を有し、競争の激化している
市場において活動を行っているオーストラリアの大手企業の取締役としての幅広い経験も有している。
取締役会は、シャインケステル博士の任命について正式な選任手続きを実施しており、その過程において、こ
の手続きを補佐する役員調査会社を利用した。取締役会は、テルストラのような大手公開会社の取締役会の一員
として働くための候補者の一般的な資格および経験についての基準を設定した。また、取締役会が適切な割合の
技能、経験、専門知識および多様性を維持することを確実にするために候補者が保有すべき特定の資格に関する
基準も、取締役会は設定した。取締役会はまた、候補者が取締役会規程の要件を満たしているか否かについての
評価も実施した。
主な任命条件を記載した正式な任命書は、新たな取締役の全員に交付される。
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新取締役はいずれも会社秘書役が手配する正式な任命手続きに参加する。この任命手続きには、当社の財務、
戦略、運営管理およびリスク管理の状況、当社のガバナンス構造、当社の主要な発展、ならびに当社が活動を行っ
ている業界および環境についての概要説明を含む。
テルストラはまた、取締役に対する継続教育プログラムも実施しており、当該プログラムは取締役会の年間の
予定に組み込まれている。
各取締役の経験、専門知識およびテルストラの取締役会の委員会への就任状況を記載した各取締役の簡潔な
人物紹介は、最初の選任および(該当する場合には)再選がなされた年度の詳細と一緒に、「4 役員の状況」
に概説している。
会長の役割
会長は独立取締役でなければならず、取締役会により任命される。テルストラの会長キャサリン・リビングス
トンは、独立した非業務執行取締役である。同氏は2000年以降テルストラの取締役であり、2009年に会長に選任
された。会長の主な責務は、取締役会が取締役会規程に基づく義務および関係法律に基づき要求される義務を遂
行するよう確保すること、ならびに取締役会およびテルストラに対して適切なリーダーシップを提供すること
である。会長の具体的な責務には以下のものがある。
・すべての株主に対して取締役会の見解を表明し、取締役会が大株主の見解を理解できるよう大株主と継続的
に接触し続けること。
・取締役会のタイムテーブルを設定し、その議案について合意するために最高業務執行役員および会社秘書役
に協力すること。
・取締役会、非業務執行取締役会および株主総会の議長を務めること。
・以下を確保するために取締役会および非業務執行取締役会を円滑に進めること。
・取締役が自らの見解を表明することが奨励されるようにオープンかつプロフェッショナルに(客観的で活
発な分析・討論につながる。)議論が行われること。
・テルストラが直面する重大な課題に対処すること。
・取締役会の意思決定過程に効果的に寄与するために取締役会が要求する情報を、最高業務執行役員が取締役
会に提供するよう確保するとともに、取締役会の決定の効率的な実施を監督するために最高業務執行役員に
協力すること。
・最高業務執行役員と上級経営陣との間の定期的な対話およびメンター関係を維持すること。取締役会と経営
陣との間の主要な連絡役を務めること、ならびに取締役会間の継続性を提供すること。
・取締役会および各取締役の継続的な有効性および発展を指導し推進すること。
・株主総会が、適切な質問機会を有するオープンかつ適切な形で実施されるよう確保すること。
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取締役の独立性
取締役会は、独立取締役が健全なコーポレート・ガバナンスに対して行う重要な貢献について認識している。
独立取締役であるか否かを問わず、取締役はいずれも当社の最善の利益となるよう行為し、自由かつ独立した判
断を行うことが求められている。
取締役会は、取締役会規程が定める具体的な検討項目を考慮し、少なくとも年1回各非業務執行取締役の独立
性について評価する。こうした検討項目は、オーストラリア証券取引所原則および勧告に定めるものと一致す
る。
当社の見解では、オーストラリア証券取引所原則および勧告のとおり、独立取締役は経営陣の構成員であっ
てはならず、取締役の自由かつ独立した判断および当社の最善の利益となる形で行為する能力に著しく干渉す
る恐れがあるか、または著しく干渉すると合理的に認められる恐れのある事業関係等は存在してはならない。著
しいと認められるかはテルストラおよび取締役双方の観点から個々に評価され、質的要素および量的要素の双
方に対する検討が行われる。
取締役会規程に規定するように、最高業務執行役員および最高財務責任者だけが業務執行取締役であり、非
業務執行取締役は独立取締役であるべきであるというのが、取締役会の現在の方針である。
最高業務執行役員および最高財務責任者を除くすべての取締役が非業務執行取締役である。また、各非業務
執行取締役は独立していると取締役会により判断されている。2011年度は、いずれの非業務執行取締役も、取締
役の自由かつ独立した判断および当社の最善の利益となる形で行動する能力に著しく干渉する恐れがあるかま
たは著しく干渉すると認められる恐れのある関係を有しなかった。
取締役会規程は、年度中のいずれかの時に取締役が独立性を喪失したか、または独立性を喪失した可能性が
ある場合には直ちに会長に届け出る必要があると規定している。取締役はもはや独立性を有しないと取締役会
が判断した場合には、市場に対してアナウンスメントが行われる。
取締役会の会議
取締役会は、とりわけ、戦略的事項、業績の監督、上級役員の任命、業績および報酬、財務事項、リスク管理、コン
プライアンスならびに利害関係者との関係について議論するために定期的に会合を開く。取締役会は予定され
ている会合のほか、必要に応じて注意を要する具体的事項に対処するためにその他の場合にも会合を開く。取締
役会は、妥当な場合には取締役会に出席していない上級経営陣と連絡をとる。また、テルストラのその他の従業
員やアドバイザーと協議し、追加情報を求めることができる。
2011年度中に取締役会が開催した会議数および取締役会構成員の出欠の詳細については、取締役報告書
(Directors' Report)に記載されている。
取締役会および会社秘書役
会社秘書役は、取締役会の方針および手続きの遵守を監視し、取締役会の議題および資料の時宜に則した作
成および送付を手配することにより、取締役会の有効性を支える重要な役割を果たしている。会社秘書役は、会
長を経由して取締役会に直属し、すべての取締役が会社秘書役に接触することができる。
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取締役会による経営陣および独立した専門家の助言へのアクセス
取締役は、会長、最高業務執行役員または会社秘書役を通じていつでも上級経営陣に接触することができる。
上級経営陣が取締役会および取締役会の委員会に対して行う定期的なプレゼンテーションのほか、取締役は、個
別事項について上級経営陣に状況説明を求めることができる。
取締役会は、その責務を遂行するために必要な調査を行うかもしくは必要な調査を指示する権限を有し、また
職務遂行にあたり随時必要と認める法律、会計等のアドバイザー、コンサルタントおよび専門家をテルストラの
費用負担により採用することができる。取締役会の委員会はいずれも同様に独立した専門家の助言を得ること
ができる。
一定の状況では、特定の限度内でまたは会長の事前承認を得て、各取締役はテルストラの費用負担により独立
した専門家の助言を求めることができる。
業績評価
取締役会は、取締役会の業績(取締役会規程の要件に反する業績を含む。)、各委員会の業績および各取締役
の業績を毎年見直している(取締役会の会長としての会長の評価も含む。)。
近年、これらの業績の見直しは、通常内部と外部で交互に実施されてきた。この方法に従い、また2010年度の業
績の見直しが外部業者の助けを得て実施されたことに基づき、2011年度の取締役会による業績の見直し(取締
役会の委員会および各取締役の業績の見直しを含む。)は、会長の主導により内部で実施された。業績見直しの
手続きは、以下のとおり構成されていた。
・現在順調に行われている分野、および改善が必要な分野についての取締役会の審議の全体。
・会長と各取締役との間の評価のための1対1での面談。
・監査委員会の委員長により実施された会長の業績の見直し。
上記のとおり、取締役会は、これらの見直しの結果を踏まえて取締役の再選について株主に推薦を行う。
当年度中に、取締役会は、2010年度の業績の見直しにおいて挙げられた勧告についても対策を講じた。
利害関係の公表
取締役は、実際の利益相反、潜在的な利益相反または認識されている利益相反を回避するために、およびこう
した利益相反が生じる可能性のある状況に敏感であるために、あらゆる合理的な措置を講じる必要がある。これ
は、ダイナミックかつ急速に変化するテルストラの事業の性格に鑑みると継続的な検討を要する事項である。
会社法、テルストラの定款および取締役会規程は、利益相反を開示すること、また一定の状況下では重大な個
人的利害を有する事項についての協議または議決権行使への参加を見合わせることを取締役に要求している。
取締役が、ある事項について利益相反の関係にあるかまたは重大な個人的利害を有する可能性があると考え
る場合には、当該取締役は、会社法および定款の要件に基づき当該事項を開示し、当該状況に対処するために取
締役会規程に定める手続きに従う必要がある。
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取締役会の委員会
2011年度中、6つの常設委員会が取締役会を補佐している。
・監査委員会
・指名委員会
・報酬委員会
・テクノロジー委員会
・NBN(国内ブロードバンド・ネットワーク)委員会
・NBNデュー・ディリジェンス委員会
各委員会の委員、その資格および年度中の委員会会議への出欠については、取締役報告書に記載されている。
各委員会の終了後、取締役会は当該委員会から活動報告を受ける。
各委員会は、取締役会が承認した書面の規程または文書に基づき運営される。取締役会は、各委員会の委員お
よび委員長を任命する。テクノロジーおよびNBN関連の委員会を除き、独立取締役のみが取締役会の委員会に在
籍可能とすることが、取締役会の要求事項である。
各委員会の役割、機能、規程、業績および委員は、取締役会が毎年行う評価プロセスの一環として毎年見直され
る。
監査委員会
監査委員会の役割および責務
監査委員会は以下を行う。
・以下について監督・助言を行うことにより取締役会の責務遂行を補佐すること。
・以下を含む財務報告
・テルストラの財務諸表による見解の完全性、真実性および公平性
・テルストラの財務システムおよびプロセスの完全性
・テルストラの会計方針および会計実務の妥当性ならびに現在の会計基準および新たな会計基準の一貫
性
・テルストラの全体的なリスク管理プロセスおよび取締役会が指定する特定のリスク分野の管理(詳細につ
いては、下記「リスクの監視および管理」を参照。)
・テルストラの財務報告およびコンプライアンスに関する枠組み(Financial Reporting Compliance
Framework)の有効性および運営
・当社の内部統制環境の他の重要な側面の有効性および運営
・法令上の要件および当社の方針の遵守
・外部監査(外部監査人の資格、監査範囲、独立性および業務遂行を含む。)および外部監査人による非監査
業務の遂行に関する方針
・年次報告書において行う非監査業務に関する開示(監査人の独立性が当該業務の提供により危険に晒され
なかった旨承知した理由を含む。)
・内部監査機能の客観性および成果
・当社のコーポレート・ガバナンスに関する枠組みおよび関係する開示の構造および運営
・取締役会、経営陣ならびに内部および外部双方の監査人の間の意思疎通の場を提供すること。
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・監査、リスク管理およびコンプライアンスに関する事項についての外部の助言を得るためのルートを取締役
会に提供すること。
2011年度、監査委員会は、規程(当社ウェブサイトで閲覧することができる。)に基づくその責務に取り組ん
だ。
監査委員会の構成および委員
監査委員会は少なくとも3名の取締役会の構成員からなり、その全員が独立非業務執行取締役でなければな
らない。
各委員には以下が期待されている。
・財務に精通(財務諸表を読み、理解することができる。)していること、および職務を遂行し、経営陣ならびに
内部および外部監査人が提示する情報に積極的に異議を述べられるよう十分な財務知識を有すること。
・テルストラ、テルストラが事業を営む業界ならびにテルストラのリスクおよびコントロールについて合理的
な知識を有すること。
・委員会への準備を行い委員会に出席するために必要な時間および注意を費やすことができること。
監査委員会の少なくとも1名の委員は、関係する資格および経験を有していなければならない(すなわち、財
務および会計事項の経験を有する公認会計士またはその他の財務専門家でなければならない。)。
また、監査委員会の委員長は、取締役会会長であってはならず、2社を超える他の上場会社の監査委員会に在
籍する取締役は、取締役会により、当該業務が、取締役が監査委員会の委員となることを妨げないと判断されな
い限り、監査委員会の委員となることができない。
監査委員会の会議
監査委員会は、取締役会が毎年事前に決定するところにより定期的に開催され、当社の財務報告サイクルに対
応するように予定される。必要に応じて特別会議を招集することができる。
取締役会のその他の構成員は監査委員会に出席することができ、監査委員会は、経営陣、外部監査人等に対し
て会議への出席および必要な助言を求めることができる。
監査委員会は、経営陣を出席させずに内部監査人および外部監査人と定期的に会合を開く。
外部監査人との関係
監査委員会は、以下をはじめとする外部監査人との関係を監督する。
・毎年行われる財務諸表の監査開始前に外部監査人の採用条件を見直し、これに合意すること。
・テルストラの状況や規制要件等の変更に照らして当年度の外部監査人が提案する監査範囲および監査手法
(重大性の水準を含む。)を検討すること。
・毎年行われる監査計画の承認の一貫として、経常的な監査(および非監査)業務の提供について承認するこ
と。
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監査委員会は、直近年度において外部監査人から提供された非監査業務の内容および規模、ならびに当該非監
査業務の提供がどのように監査人の独立性と両立し得るかについての説明を詳述した正式な年次報告書を提出
した。当該年度において提供された非監査業務に関して監査人に支払われたかまたは支払われる金額の詳細は、
「第6 経理の状況」の連結財務書類の注記8において開示されている。
テルストラの株主は、T3完了時のオーストラリア会計検査院(Australian National Audit Office)の辞任
後に開催された2007年度年次株主総会において、アーンスト・アンド・ヤングを当社の外部監査人に任命した。
監査委員会の推薦を受けた取締役会は、外部監査人としてのアーンスト・アンド・ヤングの任期を2010年度ま
で延期した。監査委員会は、2010年度に外部監査を募集し、このプロセスの後、取締役会は、(監査委員会の推薦
で)アーンスト・アンド・ヤングを、当社の外部監査人として再任した。アーンスト・アンド・ヤングは、2013
年度末まで当社の外部監査人として任命されている。
会社法に基づき、5年間の任期の終了時に、アーンスト・アンド・ヤングの統括監査パートナーの交代が必要
である。これは、2007年度の監査意見書に署名したことに伴い行われた。統括パートナーがアーンスト・アンド
・ヤングを退社したため、2011年度の半期決算に署名した後、交代が行われた。取締役会は、アーンスト・アンド
・ヤングとともにプロセスを経て、新統括パートナーの承認を行った。
外部監査人は年次株主総会に出席し、監査の実施および監査報告書の作成・内容に関する株主の質問に答え
ることができる。
指名委員会
指名委員会の役割および責務
指名委員会は以下について監督および助言を行う。
・取締役会の構成および職務の遂行(取締役会の多様性を含む。)
・取締役の独立性
・最高業務執行役員の任命および最高業務執行役員承継計画
2011年度、指名委員会は、規程に基づくその責務に取り組んだ。当該規程は、当社ウェブサイトで閲覧するこ
とができる。
指名委員会の構成および委員
指名委員会は取締役会会長を含む少なくとも3名の独立取締役で構成する。
各委員には以下が期待されている。
・テルストラおよびテルストラが事業を営む業界について合理的な知識を有すること。
・委員会への準備を行い委員会に出席するために必要な時間および注意を費やすことができること。
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指名委員会の会議
指名委員会は、取締役会が毎年事前に決定するところにより定期的に開催される。必要に応じて特別会議を招
集することができる。
取締役会の他の構成員は指名委員会に出席することができ、同委員会は、必要または適当であると判断する場
合にはテルストラの従業員を含むその他の者が会議の全部または一部に出席するよう求めることができる。た
だし、ある者が会議で審議中の事項について重大な個人的利害を有する場合には、当該者は当該事項の審議時に
出席してはならない。
取締役の選定、指名および任命に関する取締役会の方針ならびに手続きについては前記「取締役会の構成員
および規模」、ならびに「取締役会の構成」に詳述している。
報酬委員会
報酬委員会の役割および責務
報酬委員会は以下について監督および助言を行う。
・取締役会の報酬
・最高業務執行役員および会社秘書役の業績および報酬
・最高業務執行役員に直属する役員および報酬委員会がその監督対象とすべきであると判断する経営陣のそ
の他の構成員の業績および報酬
・報酬に関する戦略、実務および開示
・従業員株式およびオプション制度
・経営陣の承継、能力および才能の開発
・多様性(取締役会レベル以下の当社のあらゆるレベルにおいて。)
・職業安全衛生(監査委員会が、監査委員会規程に基づき責務を有する側面、特にコンプライアンスおよびリ
スク管理に関する側面を除く。)
同委員会は、テルストラの株式オプション制度に基づき取締役会から委任された管理権限も行使し、一定の状
況下では当該制度に基づき従業員に対する募集も行う。
2011年度、報酬委員会は、規程に基づくその責務に取り組んだ。当該規程は、当社ウェブサイトで閲覧すること
ができる。
報酬委員会の構成および委員
報酬委員会は、取締役会会長を含む少なくとも3名の取締役会の構成員からなり、その全員が独立非業務執行
取締役でなければならない。
各委員は以下が期待されている。
・報酬に関する法令上の開示要件に精通していること。
・役員報酬をめぐる問題(役員の任用・解任に関する方針を含む。)および短期・長期のインセンティブの
取決めについて十分な知識を有すること。
・テルストラおよびテルストラが事業を営む業界について合理的な知識を有すること。
・委員会への準備を行い委員会に出席するために必要な時間および注意を費やすことができること。
当社の報酬委員会の構成は、改正オーストラリア証券取引所原則および勧告を遵守している。
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報酬委員会の会議
報酬委員会は取締役会が毎年事前に決定するところにより定期的に開催され、当社の報酬の見直しおよび報
告サイクルにあわせて予定される。必要に応じて特別会議を招集することができる。
取締役会の他の構成員は報酬委員会に出席することができ、報酬委員会は、必要または適当であると判断する
場合はテルストラの従業員を含むその他の者が会議の全部または一部に出席するよう求めることができる。た
だし、ある者が会議で審議中の事項について重大な個人的利害を有する場合には、当該者は当該事項の審議時に
出席してはならない。
当社の報酬体系
テルストラの報酬体系に関する情報(報酬戦略および方針、ならびに当社の業績とそれらの関係に関する情
報を含む。)は、以下に支払われる報酬の詳細と共に、取締役報告書の一部である報酬報告書に記載されている。
・取締役会構成員
・2011年度に当社の主要な経営陣であった上級役員
報酬委員会は、適切と考える場合には、テルストラの報酬実務を決定するにあたり、独立した報酬コンサルタ
ントから外部の助言を得る。
取締役会は毎年、合意された指標、より大まかな期待およびその他の関連要因に照らして最高業務執行役員の
業績を評価する。最高業務執行役員は、上級経営陣について同様の評価を行う。最高業務執行役員が毎年行う上
級経営陣の業績評価の結果は取締役会により検討される。最高業務執行役員および上級役員の業績評価のプロ
セスは、当社の報酬報告書において(特に報酬および報奨のレベルの決定との関連で)より詳細に記載されて
いる。2011年度、最高業務執行役員および主要な経営陣の業績については、報酬報告書に記載されている方法に
より検討された。
テクノロジー委員会
テクノロジー委員会は、取締役会が、テルストラの事業に関連する可能性のある技術の進展について取締役
会の会議よりも詳細に検討することを可能にする。当委員会は、製品開発活動(市場に提示された新技術製品お
よびスケジュールを含む。)について定期的に検討を行う。当委員会の主要な目的は教育であり、すべての取締
役は、当委員会の会議(取締役会と同時に行われることが予定されている。)に出席することが奨励されてい
る。
2011年度、テクノロジー委員会は、規程に基づくその責務に取り組んだ。当該規程は、当社ウェブサイトで閲
覧することができる。
NBN委員会
NBN委員会は2009年度に設置された。NBN委員会の役割は、連邦政府のNBN政策に係るイニチアチブおよび関連
する規制上の問題ならびにNBNに起因・関連するその他の事項に関する当社の戦略の形成および実行を監視し、
かかる戦略の形成および実行につき助言することにより、取締役会による責務の遂行を補佐することであった。
当委員会は、2011年度下半期中に活動を終了し、NBNデュー・ディリジェンス委員会に引き継がれた。
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NBNデュー・ディリジェンス委員会
NBNデュー・ディリジェンス委員会は、2011年度中に設立された。当委員会の役割は、テルストラの2011年度年
次株主総会において株主の投票にかけられる予定である、NBN関連の決議事項に関して必要な、デュー・ディリ
ジェンスのプロセスの調整および監督を行うことにより、取締役会がその責務を果たすのを支援することであ
る。
リスクの監視および管理
機会およびリスクの管理
テルストラは、その事業の複雑性および当社の事業を取り巻くダイナミックなビジネス環境ゆえに様々なリ
スクに直面する。効率的なリスク管理は、テルストラがその財務、顧客および人々についての目標を達成し、なら
びに会社としての責務を果たす能力を強化し、その結果、株主価値を保護し強化するものである。テルストラの
コミットメントは、テルストラの事業過程から生じるこれらのリスクを許容可能な水準に管理し、機会を最大化
するとともにマイナスの結果を最小限にとどめることである。こうしたことを認識し、テルストラは引き続き、
事業目的の追求の達成に関連するリスクを管理し、監視し、報告するためのアプローチを改善していく。戦略的
計画、事業計画、予算および業績管理プロセスの一環として、リスクは、経営陣および取締役会により年度を通じ
て定期的に監視および報告される。
このアプローチは、テルストラのリスク管理規程(Risk Management Policy)、ならびにリスク管理手法およ
び手段(Risk Management methodology and tools)を含む、テルストラのリスク管理体系(Risk Management
Framework)により支えられている。この体系は、リスク管理の世界標準規格である、ISO31000リスクマネジメン
ト−原則及び指針(ISO 31000 Risk Management - Principles and Guidelines)に合致しており、テルストラ
の事業原則(Business Principles)およびリスク管理を直接・間接に追求するその他様々な方針によっても
支えられている。これらの方針には、信用管理取引(Credit Management Transactions)、規制リスク管理およ
び戦略方針(Regulatory Risk Management and Strategy Policy)、課税リスク管理および保証方針(Tax
Risk Management and Assurance Policy)、ならびに財務取引(Treasury Transactions)を含む。
テルストラは、当社のリスクの特定、管理および監視を引き続き効率的に推進し、それらを可能にすることを
確保するため、リスク管理体系を定期的に見直している。
リスク管理上の役割および責務
リスク管理は当社のすべての階層で発生する。取締役会は、リスク管理体系に対して究極の責任を有している
(テルストラの重大な事業リスク因子の通常の見直しおよびアップデートのプロセス、ならびにリスクを管理
するために利用される、規程、システムおよびプロセスを含む。)。
監査委員会は、テルストラのリスク管理体制の設計および実施状況(特にオペレーショナルリスク、財務リス
クおよびコンプライアンスリスクに関する場合。)を監視することにより、取締役会がこれらの責務を全うでき
るよう補佐する。
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有価証券報告書
テルストラの経営陣は、各々の事業目標の達成に関連するリスクの見積り、管理および監視につき第一義的な
責任を負う。経営陣は、効果的なリスク管理および内部統制体制が、各々の事業内で実施されていることを確保
することに責任を負う。各従業員は、決断を下す際および通常の活動を行う際に、各々が権限を有する分野のリ
スクを理解し管理することについて権限を与えられており、それらを行うことを求められている。
加えて、テルストラは、コンプライアンスリスク、気候変動リスク、財務リスク、保険リスク、信用リスクや規制
リスク等の特別な分野における管理および報告を行うグループを置いている。
テルストラのリスク管理および保証グループは、事業部門に対し、リスク管理の責務の遂行を補佐するために
手段および助言を提供している。また、合意された年間の組織的保証および勧告計画(Coordinated Assurance
and Advisory Plan)のとおり、選択された事業プロセス、リスク軽減および内部統制の有効性について独立し
た保証を提供することにより、経営陣、監査委員会および取締役会を補佐する。
2011年度、最高業務執行役員および最高財務責任者は、会社法ならびにオーストラリア証券取引所原則および
勧告が要求する証明書を取締役会に提出した。
特に、取締役会は以下を受領した。
・当社による重大なビジネスリスクの管理の有効性に関する経営陣の報告書。
・2011年度の当社財務報告書が、当社の財政状態および業績に関する真実かつ公正な見解を提供し関連する
会計基準に準拠している旨を記載した、会社法第295条Aにより要求される最高業務執行役員および最高財
務責任者の宣誓。
・第295条Aに基づく宣誓は健全なリスク管理および内部統制システムに立脚している旨ならびに当該シス
テムは財務報告リスクに関してすべての重要な点において有効に機能している旨を記載した、最高業務執
行役員ならびに最高財務責任者の保証。
テルストラの企業価値、テルストラ・グループの行動規範および事業原則、ならびに当社のその他の規程
テルストラの企業価値、ならびにテルストラ・グループの行動規範および事業原則とともに、当社は、倫理的
かつ責任のある意思決定および行動を推進する役割を果たす、数多くの当社の規程を有する。
これらは、日々の事業活動を行ううえで当社のすべての役職員に求められる倫理的な事業活動および個人の
行動の基準について取締役、上級経営陣および従業員に指導している。こうした基準を強固にすべく、全従業員
を対象とした必修の研修プログラムを設けている。
テルストラの企業価値、テルストラ・グループの行動規範および事業原則、ならびに当社のいくつかの主要な
規程(またはその要旨)は、当社ウェブサイトで閲覧することができる。
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有価証券報告書
内部通報
当社は、内部通報規程および秘密厳守の内部通報サービス(当社の従業員は、非倫理的、違法または不適切な
疑いのある行動について報告する機会が与えられる。)を有している。内部通報の手続は、機密性の高い報告・
開示を受けることを専門とする独立したサービス会社によりサポートされている。報告および開示はすべて秘
密扱いされ、匿名で行うことができる。当社の上級経営陣で構成される倫理委員会は、本プロセスに基づき行わ
れたすべての報告および開示を監視する。この委員会は、すべての調査、勧告および行動の実施も監視する。
監査委員会は内部通報制度を監視し、倫理委員会から報告書を受領し、必要に応じて倫理委員会への上申手段
を提供する。
贈賄防止および腐敗防止
テルストラは、贈賄および腐敗に対してゼロ容認のアプローチを取っている。贈賄および腐敗防止に対するテ
ルストラの規程では、テルストラの従業員および請負による社員は、他者とのすべての取引において誠実さを示
し、正直かつ信頼できなければならないとされている。規程では、賄賂、利益供与、秘密手数料、リベート、および
それに類する支払い(便宜を図ってもらうための支払金を含む。)は厳しく禁止されており、従業員が、かかる
支払いを行いもしくは受領し、またはかかる支払いを行いもしくは受領することを合意しては決してならない
と定められている。規程はまた、従業員が贈り物、賞品または歓待を提供または受領する場合、それらの贈り物、
賞品または歓待の提供または受領が、合理的に考えて賄賂、利益供与もしくはリベートとは考えられないこと、
または事業の結果に不適切な影響を及ぼす可能性があると解釈されることがないことを確保するよう、当該提
供または受領の意味合いを考慮しなければならないと定めている。規程は、テルストラが、適用される贈賄防止
および腐敗防止に関する法令を順守することを確保することを目的としている。
加えて、テルストラは、利益相反および外部活動に関し、規程を実施している。これは、利益相反を管理し、従業
員、請負による社員および管理者が、テルストラが何を利益相反と考えているか、および実際、認識されたまたは
潜在的な相反にどうやって対処するかについて理解することを補佐する。
有価証券の取引
テルストラの有価証券取引規程は、取締役、最高業務執行役員、上級経営陣その他一定の従業員によるテルス
トラの有価証券の売買を、3「ウィンドウ」期間(年次決算の公表、半期決算の公表および年次株主総会の終結
後24時間から1ヶ月の間。)および取締役会が認めるその他の期間に制限している。こうしたウィンドウ期間中
の取引は、テルストラの有価証券について一般に入手できない価格感応度の高い情報を有する者によるテルス
トラの有価証券の売買は何時においても許されないという優先的要件に服する。当該規程では、その他のすべて
の時期がクローズド期間として適用される。
また、取締役、最高業務執行役員、上級経営陣および該当の従業員は、自らまたはその近親者が当社有価証券を
売買する前に会社秘書役に通知しなければならない。当社有価証券に対する取締役の持分の変更は、法律に従い
オーストラリア証券取引所に通知される。
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有価証券報告書
有価証券取引規程は、取締役、上級経営陣その他一定の者が、金融取引(信用取引に基づく貸付を含む。)にお
いてテルストラの株式を担保として利用すること、テルストラの株式に関するいかなる株券貸借取引に関与す
ること、および短期売買ベースでのテルストラの株式の売買(またはその他取引)を行うことも禁止している。
さらに、取締役、最高業務執行役員、上級経営陣および該当の従業員は、これらの者のために受託会社が株式を
信託保有する期間中に、または有価証券の権利行使に先立ち、インセンティブプランに基づき割当てられたテル
ストラの有価証券を保有することに伴う経済的リスクを制限するために有効に機能する取決めを締結すること
も禁止されている。
当該規程は、規程の運用から除外される取引の種類を特定している。また、規程は、本来であれば禁止されてい
る取引が、事前の書面での許可により認められる例外的な状況、および当該許可を取得するための手続きについ
ても明確に定めている。
市場への開示
テルストラは、市場に対する開示義務の遵守を確保することを目的とする手続を定めている。特に、包括的な
継続開示手続を実施しており、当該手続は定期的に検討および更新が行われている。この手続の目的は、テルス
トラの株式および債券が上場されている各証券取引所に対して価格感応度の高い情報が適時に公表されること
を確保することである。
継続開示手続は以下を規定している。
・取締役会に保留されている権限(および経営陣に委任されていない責務)の範囲内にある事項、その他テ
ルストラにとって根本的に重要な事項に関する公表については、取締役会の承認および協力を要する。
・継続開示に関する法令の遵守を確保することを目的とした市場への即時開示要件のために取締役会の承認
および協力を得ることができない場合には、最高業務執行役員および最高財務責任者は、取締役会の承認お
よび協力に先立ち開示を認めることができる。
・最高業務執行役員および最高財務責任者は、公表案につき取締役会の検討および承認を要するか否か判断
する責任を負う。
・継続開示に関する最終的な経営責任は、最高業務執行役員および最高財務責任者にある。
・会社秘書役が委員長である継続開示委員会(「委員会」)の責務には以下を含む。
・重要な情報をすべてオーストラリア証券取引所に開示するために十分な体制が構築されているよう確保
すること。
・委員会に報告された情報の開示について最高業務執行役員および最高財務責任者に助言すること。
・委員会の委員には、会社秘書役、ゼネラル・カウンセル(ファイナンス・アンド・アドミニストレーショ
ン)、副最高財務責任者、取締役(投資家広報担当)、および代表者(パブリック・ポリシー・アンド・コ
ミュニケーション担当)(またはこれらの者の代理人)を含む。
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有価証券報告書
・上級経営陣(最高財務責任者以外のグループ・マネージング・ディレクターおよびその直属の部下、すべ
てのグループ・ファイナンシャル・コントローラー、一部の法令担当カウンセルを含む。)は、価格感応度
の高い情報や提案を認識次第、直ちにこれを委員会に報告しなければならない。
・最高業務執行役員もしくは最高財務責任者の職務において重要な情報が発生した場合または最高業務執行
役員もしくは最高財務責任者に対して重要な情報が直接報告された場合には、最高業務執行役員または最
高財務責任者は、その裁量により、当該重要な情報についてオーストラリア証券取引所に通知するかまたは
当該通知を承認するかの決定にあたり委員会の助言または勧告を求める。
・当該事項が開示可能である場合、アナウンスメントが作成され、会社秘書室を経由して関係するすべての証
券取引所に直ちに電子的手段により送信される。
テルストラは、潜在的に開示可能な事項を委員会に常に通知するためおよび継続開示義務の重要性を高める
ためにいくつかの実務を社内で実施してきた。以下をはじめとするこれらの実務は定期的に見直される。
・各取締役は、就任時に継続開示義務について認識させられ、各上級経営陣は、ゼネラル・カウンセル(ファ
イナンス・アンド・アドミニストレーション)(または代理人)とともに当社の継続開示義務に関する研
修を受ける。
・委員会は、まだ開示可能となっていないが開示可能となる場合には監視の対象となる問題のリストを管理
する。
・上級経営陣によるメディア報道、社外スピーチおよびプレゼンテーションは、いずれも、開示の是非を判断
するために社内弁護士により検討される。
・開示可能性のある事項の報告、または報告事項が無い場合には「該当なし」の返信を必要とする、毎週のe
メールが上級経営陣のメンバー全員に送信される。
・オーストラリア証券取引所に対するアナウンスメントおよび委員会が審議したものの開示できないと判断
された重要事項の詳細について概説している具体的な情報報告書を、取締役会の都度作成する。
・会社秘書役は、市場向けになされたすべてのアナウンスメントの記録を保管する。アナウンスメントは市場
への公表が確認された後に当社ウェブサイトにも掲載される。
テルストラの投資家広報コミュニケーション規程(Investor Relations Communications Policy)は、株主、
ブローカーやアナリストへの通知および情報提供について規定する。この規程の目的は、投資家および金融取引
参加者に適切かつタイムリーな情報を提供すると同時に、テルストラが会社法およびオーストラリア証券取引
所規則に基づく法定の報告義務を履行することを確実にすることである。
テルストラは、当社の決算報告といった、重要なグループ説明会の事前通知を行い、ウェブキャストを利用す
ることにより、幅広くそれらを入手可能にしている。当社はまた、グループまたは一対一の説明会において投資
家やアナリストと議論した事項の要約を、内部での利用のために保持している。
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法令遵守
テルストラは、法令上の義務を遵守して業務を営むよう努力している。取締役会および上級経営陣は、当社が
関係法令および業界規範を遵守して事業を営んでいることにつき妥当な水準の信頼性を与えるために適切なコ
ンプライアンスの枠組みおよびコントロールが存在するよう確保することに努める。これは、コンプライアンス
および企業倫理フレームワーク(「C&CEF」)を通じて達成される。監査委員会は、オーストラリアおよび海外
の法令および関連する業界規範の遵守達成に向けたテルストラの取組みを評価し、コンプライアンスに関する
問題を全般的に監視するために、取締役会から具体的な責務が与えられている。この監視は、C&CEFの側面を明ら
かにする、定期的なコンプライアンスレポートの作成により推進される。
C&CEFは、テルストラの事業部門と個々のテーマ固有のコンプライアンスプログラムを組織的、整合的かつ一
体的に融合する。テルストラは、コンプライアンスに対してはプログラムに依拠した包括的なアプローチを保持
しており、これはC&CEFの主要な要素である。特定の事項の専門家は、事業部門とともに、当社が直面する多数の
法令上の義務および責任を把握することを手助けし、それらの適切な実務への還元を行うことを目的として活
動している。現在のところ、衛生・安全、環境、プライバシー、競争および消費者(旧取引慣行)、多様性、障害、詐
欺、業界規制、情報セキュリティ、運営分離、財務報告、記録管理、内部通報、規程管理ならびに継続開示といった、
C&CEFに基づく15のプログラムが存在する。
こうしたプログラムに基づく会社レベルでの取り組みは、事業部門コンプライアンス・マネージャーの職に
任命された上級従業員からなるネットワークにより支えられている。コンプライアンス・マネージャーは、事業
部門内での法令遵守プログラムの実施について具体的責任を負う事業部門レベルのその他の人員により支えら
れている。
政治献金およびその他の寄付
テルストラは政治献金を行わない。ただし、他の大手上場会社と同様に、重要な政策問題について主要なオピ
ニオン・リーダーおよび政策決定者と議論することができる政党主催のイベントへの参加費用を負担する。
当社は、コーポレート・シティズンシップに対する取組みの一環として、コミュニティーや非営利組織に対し
て寄付および資金提供を行う。当社のコーポレート・シティズンシップの詳細については前記「コーポレート
・シティズンシップおよび持続可能性」の項に記載している。
テルストラにおける多様性の受容
テルストラにおいて、多様性には、ジェンダー、年齢、民族、障害、性的指向および文化的背景に関連する差異が
含まれる。さらに、これには、経歴および人生経験、コミュニケーションの方法、対人能力、教育、機能的専門知識
ならびに問題解決能力における差異も含まれる。
多様な従業員を有することは、当社の顧客に対して最高のサービスを提供することをより可能にする。それ
は、当社がより一層の革新、問題解決能力の強化および利用者とのつながりの強化を促進すること、ならびに士
気、自発性および仕事への取り組みを強化することを可能にする。
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テルストラにおける多様性の受容は、事業に不可欠なものである。当社のアプローチは、以下の3つの戦略的
な柱に基づいている。
・当社の顧客 ― 事業の推進力として多様性を活用すること。
・当社のコミュニティー ― 広範なコミュニティーにおいて、多様性の受容のリーダーとなること。
・当社の従業員 ― 多様な才能を引き付け、募集し、雇い入れ、および保持すること、ならびに当社の従業員の
生活サイクルの各局面に包括的な訓練を組み込むこと。
当社の多様性の受容の体系には、能力主義、公正および平等性、商業的成功への貢献、全ての者に対する事業で
あるということ、ならびにテルストラではそれが当社の在り方の一部であるということ、という5つの核となる
原則がある。
テルストラにおける多様性の受容は、最高業務執行役員が議長を務め、2006年から実施されているテルストラ
の多様性評議会により主導されている。
2010年6月30日、オーストラリア証券取引所コーポレート・ガバナンス評議会は、多様性に関する改正を含
む、オーストラリア証券取引所原則および勧告の改正を発表した。2011年1月1日以降に開始する最初の事業年
度まで(テルストラの場合、2011年7月1日に開始する事業年度まで)当該変更は効力を生じないが、当社は、
改正オーストラリア証券取引所原則および勧告の主な規定を採用するための措置を既に過去の年度において講
じている。テルストラは、コーポレート・ガバナンス水準の最優良事例を早期に採用し続ける。
昨年度の年次報告書において開示されていたとおり、これらの措置には、以下を含む。
・多様性への責任が、取締役会規程、指名委員会規程(取締役会の多様性)および報酬委員会規程(取締役会
レベル以下の当社のあらゆるレベルにおける多様性)に含まれたこと。
・取締役会は、長年にわたりテルストラが実施してきた原則および実務を反映して、取締役会レベルおよび取
締役会以下のあらゆるレベルにおいて多様性に関する規程を正式に採用している。これは、取締役会により
設定される測定可能な目標の体系を提供する。
取締役会は、以下のとおり、当社のあらゆるレベルでの多様性を実現するための測定可能な目標を設定してい
る。
2012年度における測定可能な目標
取締役会は、2012年度における当社のあらゆるレベルでの多様性を実現するための測定可能な目標を、以下の
とおり設定している。
・2013年度末までに、取締役会に3名の女性が在籍し、非業務執行取締役中の女性の割合が少なくとも30%を
占めるようになること。
・2013年の卒業生の採用において、女性の割合が50%となること。
・女性の昇進率が、事業単位レベルでの女性の割合を超えること。
*
・特定のグループ を国の水準と同等以上に起用すること。
・2012年6月30日時点での女性の割合が32%(テルストラ)および25%(上級管理職)となること。
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*
特定のグループとは、女性従業員、先住民の従業員、その他の文化的および言語的に多様な従業員、障害を
持つ従業員、ならびにゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランス・ジェンダーおよびインターセックス
の従業員。
テルストラは、これらの測定可能な目標、ならびにテルストラ全体における、取締役会の多様性、ジェンダーの
多様性、柔軟な勤務形態、先住民、障害、性的指向および性同一性の分野を含む多様性の受容を実現するため、
様々な取り組みを行っている。
取締役会の多様性
上記のとおり、取締役会は、2013年度末までに、3名の女性が取締役会に在籍し、非業務執行取締役中の女性の
割合が少なくとも30%を占めるようにするという、測定可能な目標を設定した。
2011年6月30日時点で、取締役会には2名の女性(取締役会会長を含む。)が在籍しており、非業務執行取締
役中の女性の割合は22%(9名中2名。)であった。前述のとおり、ノラ・シャインケステル博士は、2010年8月
12日付で取締役に任命された。
取締役会は、当社が多様性のある取締役会を有することを確保するという戦略的要請を満たし、取締役会の多
様性に関する測定可能な目標を達成するため、多数の取組みを実施している。これらの取組みは以下を含む。
・取締役の任命に際し、資格要件を満たした多様な範囲の候補者が検討されることを確保すること。
・潜在的な取締役候補者とのつながりを構築すること。
・取締役会の技能マトリクスを考案し、そのマトリクスを使用して、取締役会の取締役の経験、技能および背
景(通常ジェンダーおよび多様性を含む。)における隔たりを特定すること。
・能力のある、経験豊富な取締役候補者を幅広く確保することに資するためのプログラムに参加すること
(AICD ASX200会長メンタリングプログラムへの支援を含む。)。
・指名委員会の会議の通常の議題として、多様性を含めること。
・資格要件を満たした候補者の特定および評価を行うための、専門の仲介業者(外部調査会社等)の利用に
ついて報告を行うこと(上記「取締役会の構成」と題されたセクションにおいて開示されているとお
り。)。
ジェンダーの多様性
テルストラでは、ジェンダーが参加への障壁とならないことが重要である。ジェンダーの多様性に対する当社
のアプローチは、受容的な環境を創出するのに、女性および男性両者を関与させることである。2011年度のテル
ストラ・コーポレーション・リミテッドの成果は以下を含む。
・テルストラ内の役職に女性をより引き付けるための、セグメント化された雇用ブランドおよびウェブサイ
トの開発および立ち上げ。
・同様の作業を行っている従業員を比較した際の、勤続年数または成績の違いでは説明することのできない
賃金の格差を修正するための、綿密な分析および入念な活動により、当社のジェンダーによる賃金の格差を
さらに縮めた。
・当社のネットワーク構築分野において特定された高い可能性を有する女性を対象とした資金援助経験の導
入。
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・当社の中間および上級管理職の責務に、従業員の勤務過程における包括的な実務を組み込んだ。
・450名を超えるテルストラの女性社員が、パーソナル・ブランディング、リスク負担、キャリア計画、認知度
および注目度の向上、影響力および交渉、ならびに仕事および生活の融合といった分野を対象とし、戦略的
ビジネススキルの向上を目的とする12週間のマルチメディア・プログラムである、マイ・メンター(My
Mentor)に参加した。
・テルストラは、女性の啓発イベントおよびプログラムに参加する当社の女性社員への支援を引き続き行い、
キャタリスト(Catalyst)、ビジネスにおいて女性を支える会(Sustaining Women in Business)、ビジネ
ス・チックス(Business Chicks)、エンジニアリングにおける女性の会(Women in Engineering)、ワン
・ミリオン・ウーメン(One Million Women)、女性チーフエグゼクティブの会(Chief Executive
Women)ならびに情報テクノロジーおよび電気通信業界における女性の会(Females in Information
Technology and Telecommunications)と提携した。
・当社の最高業務執行役員を含むテルストラ男性社員は、女性に対する暴力撤廃のためのホワイトリボン・
ファウンデーション(White Ribbon Foundation)のキャンペーンに、大使および支援者として引き続き参
加している。
・現在当社に2,000名を超す会員を有する、テルストラの女性ネットワーク(Women's Network)を拡大し、テ
ルストラジェンダー平等・ネットワーク(Telstra Gender Equality Network (GEN))となった。テルスト
ラにおけるジェンダーの平等を支持する人々として積極的に参加できるよう、GENは現在、男性も会員に含
んでいる。
・テルストラは、当社の次世代ジェンダー多様性プログラムにおいて、2010年の職場女性機会均等庁(Equal
Opportunity for Women in the Workplace Agency)のビジネス成功賞(Business Achievement Awards)
の最終選考に残った。
*
テルストラにおいて管理職に就いている女性社員−2011年6月30日時点
2011年6月30日時点
2010年6月30日時点
役職
人数
割合
人数
割合
上級管理職
56名
22.7%
65名
22.4%
中間管理職
2,064名
27.3%
2,120名
27.6%
実務レベル
8,256名
32.6%
8,437名
32.5%
合計
10,385名
31.3%
10,622名
31.3%
*
テルストラ・コーポレーション・リミテッドおよびセンシス・ピーティワイLtd(Sensis Pty Ltd)より
賃金が支払われている正規社員およびパートタイム社員を含み、アルバイトおよびその他被支配会社によ
り賃金を支払われているすべての社員および派遣社員を除く。
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仕事および生活の柔軟性
テルストラの柔軟な勤務形態に対するアプローチは、法的要件を超えるものであり、有給育児休暇(連邦の拠
出スキームへの追加。)、個人休暇(介護休暇を含む。)、文化休暇およびキャリア休養休暇の利用、ならびに従
業員が仕事と個人的な関わり合いとの調和を取ることを可能にする、追加の休暇を購入する権利を含む先進的
な休暇規程により支えられている。当社のアプローチは、当社の人々が、仕事とその他の活動および関心との間
に健康的なバランスを維持することを促進するよう組み立てられている。
2011年度、当社は、柔軟な勤務についての先進的な規程を引き続き実施し、経営陣に柔軟な勤務に対するすべ
ての要求を考慮すること、特定の期間内に返答を行うこと、および拒否について明確な理由を記載した勧告書を
提供することを求めている。テルストラの規程には、当該設定により重大な事業上の悪影響が生じることを経営
者が示すことができない限り、当社は柔軟な勤務設定を支持すると記載されている。これらの改正は、全国雇用
基準(National Employment Standards)の最低要件を超えて、柔軟な勤務設定に対するあらゆるタイプの要求
を含むまで拡張されている。
その他の取組み
2011年度中の、その他の分野における多様性の受容に対する当社のコミットメントおよび取組みについては、
各々の分野において以下の結果が得られた。
先住民
・ワン・ラップトップ・パー・チャイルド・オーストラリア(One Laptop Per Child Australia)との提携
により、遠隔地の先住民の子供にラップトップ・コンピューターを配布した。
・先住民の生徒の教育成果に有益な変化をもたらすプロジェクトに資金を提供するため、3.5百万豪ドルをテ
ルストラ・ファウンデーション(Telstra Foundation)を通じて提供した。
・適切で、焦点を絞った、手ごろな価格の電気通信サービスをさらに推進するため、先住民である顧客との間
で、当社の先住民ホットラインサービスを通じたつながりを継続した。
・14名の先住民の新研修員を受け入れた。
・当社のイベントおよび会合において、ウェルカム・トゥー・カントリー・アンド・アクノリッジメント・
オブ・カントリー(Welcome to Country and Acknowledgement of Country)の儀式を開始した。
・当社の調達プロセスに、オーストラリア少数先住民供給業者評議会(Australian Indigenous Minority
Supplier Council)により認定されている供給業者を組み込んだ。
障害者
・障害を持つ顧客および従業員に対する当社のコミットメントを強化するため、テルストラにおいて5度目
となる障害に対する行動計画(Disability Action Plan)を開始した。
・障害を持つ応募者および新規採用者に対し、アクセス可能かつ包括的な採用プロセスを確保するため、当社
と国家障害者採用コーディネーター(National Disability Recruitment Coordinator)との提携、および
監査による勧告を実施した。
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性的指向および性同一性
・テルストラは、初回のオーストラリア職場平等指数(Australian Workplace Equality Index)において、
ゲイ、レズビアン、バイセクシャルおよびトランス・ジェンダーの従業員の受容について、上位10社中5位
を記録した。
・ミッドサマ(Midsumma)、シドニー・マルディグラ(Sydney Mardi Gras)、およびオーストラリア・エイ
ズ・トラスト(Aids Trust of Australia)のコミュニティー活動を通じて、コミュニティーへの支援を継
続した。
テルストラにおける顧客およびコミュニティーの多様性の受容への取組みに関する詳細は、当社のコーポ
レート・シティズンシップおよび持続可能性リポートにおいて知ることができ、これは当社ウェブサイト
(www.telstra.com.au/cr)で閲覧することができる。
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(2)【監査報酬の内容等】
①【外国監査公認会計士等に対する報酬の内容】
前連結会計年度
区分
当連結会計年度
監査証明業務に基づく
非監査業務に基づく
監査証明業務に基づく
非監査業務に基づく
報酬(百万豪ドル)
報酬(百万豪ドル)
報酬(百万豪ドル)
報酬(百万豪ドル)
6.549
1.470
5.721
6.892
(492.29百万円)
(110.50百万円)
(430.05百万円)
(518.07百万円)
1.972
-
2.588
0.221
(148.24百万円)
(百万円)
(194.54百万円)
(16.61百万円)
8.521
1.470
8.309
7.113
(640.52百万円)
(110.50百万円)
(624.59百万円)
(534.68百万円)
提出会社
連結子会社
計
②【その他重要な報酬の内容】
該当なし。
③【外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】
財務書類の注記8参照。
④【監査報酬の決定方針】
財務書類の注記8参照。
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第6 【経理の状況】
(イ)本書記載のテルストラ・コーポレーション・リミテッド(以下「テルストラ社」という。)およびその被支配
会社(総称して「テルストラ・グループ」という。) の2011年および2010年6月30日に終了した事業年度の財務書
類は、2001年オーストラリア会社法およびオーストラリア会計基準、並びに国際財務報告基準と同等のオーストラ
リア版国際財務報告基準(A-IFRS)に従って作成されたものである。テルストラ・グループおよびテルストラ社
の採用した会計基準、会計処理および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められる会計基準、会計処理
および表示方法との間の相違点に関しては、「4 日本とオーストラリアにおける会計原則および会計慣行の主な
相違」に説明されている。
テルストラ・グループおよびテルストラ社の財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規
則」(昭和38年大蔵省令第59号−以下「財務諸表等規則」という。) 第129条第1項の規定の適用を受けている。
(ロ) 本書記載の財務書類は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規
定されている外国監査法人等をいう)であるアーンスト・アンド・ヤング(オーストラリアにおける独立監査
人)の「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の2第1項第1号に規定されている監査証明に相当
すると認められる証明を受けており、同意書および別紙掲載のとおり監査報告書を受領している。
(ハ)本書記載の財務書類、取締役会の宣誓書および監査報告書の原文(英文)は、テルストラ社がオーストラリア証券
取引所に提出したものと同一内容である。
(ニ)本書記載の財務書類の原文(英文)は豪ドルで表示されている。日本文中に「円」で表示されている金額は、「財
務諸表等規則」第132条の規定に基づき、主要な数値について、2011年9月30日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行の
対顧客電信直物売買相場の仲値、1豪ドル=75.17円の為替レートで換算された金額である。金額は百万円単位(四
捨五入)で表示されている。この換算は、単に便宜のためで、その金額が該当為替相場または他の為替相場での円を
表したり、あるいは円換算されたものであったり、円換算し得るものと解釈されるわけではない。
(ホ)円換算額および「4 日本とオーストラリアにおける会計原則および会計慣行の主な相違」に関する記載は、原
文の財務書類には含まれておらず、上記(ロ)の会計監査の対象になっていない。
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1【財務書類】
損益計算書
2011年6月30日終了事業年度
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
注記
百万豪ドル
2010年
百万円
百万豪ドル
百万円
収益
売上高(金融収益を除く)
6
25,093
1,886,241
24,917
1,873,011
その他収益
6
211
15,861
112
8,419
25,304
1,902,102
25,029
1,881,430
労務費
3,924
294,967
3,707
278,655
購入商品および購入サービス
6,183
464,776
5,360
402,911
5,047
379,383
5,117
384,645
15,154
1,139,126
14,184
1,066,211
費用
その他費用
被共同支配会社および関連会社の純利益に対する持分
7
(1)
26
利息、法人所得税、減価償却費および償却費控除前利益
(EBITDA)
減価償却費および償却費
7
利息および法人所得税控除前利益(EBIT)
(2)
(75)
(150)
15,153
1,139,051
14,182
1,066,061
10,151
763,051
10,847
815,369
4,459
335,183
4,346
326,689
5,692
427,868
6,501
488,680
金融収益
6
127
9,547
67
5,036
金融費用
7
1,262
94,865
1,030
77,425
純金融費用
1,135
85,318
963
72,389
税引前当期利益
4,557
342,550
5,538
416,291
1,307
98,247
1,598
120,122
3,250
244,303
3,940
296,170
3,231
242,874
3,883
291,885
19
1,428
57
4,285
3,940
296,170
法人所得税
9
当期利益
帰属先:
テルストラ社の株主に帰属
非支配持分に帰属
3,250
1株当たり利益(1株当たり豪セント)
豪セント
基本的
3
26.1
希薄化後
3
26.1
添付の注記は当該財務書類の一部を構成している。
150/491
244,303
円
豪セント
19.62
19.62
円
31.4
23.60
31.3
23.53
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
包括利益計算書
2011年6月30日終了事業年度
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
注記
百万豪ドル
2010年
百万円
百万豪ドル
百万円
当期利益
テルストラ社の株主に帰属
非支配持分に帰属
3,231
242,874
3,883
291,885
19
1,428
57
4,285
3,250
244,303
3,940
296,170
為替換算積立金
被共同支配会社および関連会社に対する持分法適用により
認識した積立金
26
-
オーストラリア外被支配会社の財務書類の換算
為替換算積立金の変動に係る法人所得税
サウファンの売却による外貨残高の損益計算書への振替
サウファンの売却による外貨残高に係る
法人所得税の損益計算書への振替
-
(1)
(75)
(328)
(24,656)
(88)
(6,615)
(42)
(3,157)
(9)
(677)
11
827
-
-
4
301
-
-
(355)
(26,685)
(98)
(7,367)
(845)
(63,519)
(1,041)
(78,252)
キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動
その他費用に振替られた公正価値の変動
238
購入商品および購入サービスに振替られた公正価値の変動
金融費用に振替られた公正価値の変動
有形固定資産に振替られた公正価値の変動
キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金の変動に係る法人所得税
17,890
793
59,610
93
6,991
129
9,697
267
20,070
199
14,959
3
226
12
902
(2,105)
73
5,487
(28)
(171)
(12,854)
64
4,811
(157)
(11,802)
46
3,458
利益剰余金
確定給付年金制度に係る年金数理差益/(損)
24
182
確定給付年金制度に係る年金数理差益/(損)に係る
法人所得税
13,681
(54)
(4,059)
128
9,622
(49)
1
(111)
(8,344)
(3,683)
(9)
(677)
75
(1)
(75)
(48)
(3,608)
(10)
(752)
(446)
(33,526)
(155)
(11,651)
非支配持分損益
オーストラリア外被支配会社の財務書類の換算
確定給付年金制度に係る年金数理差益/(損)
24
その他包括利益合計
当期包括利益合計
2,804
210,777
3,785
284,518
3,738
280,985
47
3,533
テルストラ社の株主に帰属する包括利益合計
2,833
非支配持分に帰属する包括利益合計
(29)
添付の注記は当該財務書類の一部を構成している。
151/491
212,957
(2,180)
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
財政状態計算書
2011年6月30日現在
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
注記
百万豪ドル
2010年
百万円
百万豪ドル
百万円
流動資産
現金および現金同等物
20
2,630
197,697
1,936
145,529
売上債権およびその他受取債権
10
4,137
310,978
3,981
299,252
棚卸資産
11
283
21,273
295
22,175
17(f)
83
6,239
173
13,004
4
301
3
226
275
20,672
218
16,387
デリバティブ金融資産
未収還付税金
前払金
売却目的保有に分類された資産
12
流動資産合計
41
3,082
579
43,523
7,453
560,242
7,185
540,096
固定資産
売上債権およびその他受取債権
10
340
25,558
217
16,312
棚卸資産
11
22
1,654
17
1,278
投資−持分法適用
26
2
150
17
1,278
1
75
1
75
13
21,790
1,637,954
22,894
1,720,942
14
7,627
573,322
8,028
603,465
285
21,423
592
44,501
382
28,715
321
24,130
投資−その他
有形固定資産
無形資産
デリバティブ金融資産
17(f)
長期未収還付税金
繰延税金資産
9
-
確定給付年金資産
24
11
827
7
526
固定資産合計
30,460
2,289,678
32,097
2,412,731
資産合計
37,913
2,849,920
39,282
2,952,828
4,093
307,671
3,843
288,878
-
3
226
流動負債
買掛債務およびその他支払債務
15
引当金
16
394
29,617
389
29,241
借入金
17(a)
1,990
149,588
2,540
190,932
デリバティブ金融負債
17(f)
634
47,658
384
28,865
404
30,369
335
25,182
1,018
76,523
1,102
82,837
5
376
89
6,690
8,538
641,801
8,682
652,626
177
13,305
248
18,642
当期未払税金
前受収益
売却目的保有に分類された負債
12
流動負債合計
固定負債
その他支払債務
15
引当金
16
696
52,318
727
54,649
借入金
17(a)
12,178
915,420
12,370
929,853
デリバティブ金融負債
17(f)
1,799
135,231
1,518
114,108
繰延税金負債
9
1,730
130,044
1,927
144,853
確定給付負債
24
205
15,410
464
34,879
298
22,401
338
25,407
固定負債合計
17,083
1,284,129
17,592
1,322,391
負債合計
25,621
1,925,931
26,274
1,975,017
純資産
12,292
923,990
13,008
977,811
前受収益
株主持分
資本金
19
5,610
積立金
(843)
利益剰余金
テルストラ社の株主に帰属する株主持分
非支配持分
株主持分合計
添付の注記は当該財務書類の一部を構成している。
152/491
421,704
(63,368)
5,590
(312)
420,200
(23,453)
7,307
549,267
7,418
557,611
12,074
907,603
12,696
954,358
218
16,387
312
23,453
12,292
923,990
13,008
977,811
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
キャッシュ・フロー計算書
2011年6月30日終了事業年度
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
注記
百万豪ドル
2010年
百万円
百万豪ドル
百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー
顧客からの受取(物品およびサービス税(GST)を含む)
27,389
業者および従業員に対する支払(GSTを含む)
営業から生じた現金純額
営業活動により得られた現金純額
20
27,128
2,039,212
(1,342,536)
(16,218)
(1,219,107)
9,529
716,295
10,910
820,105
(113,582)
(1,219)
(1,511)
法人所得税の支払
2,058,831
(17,860)
8,018
602,713
9,691
(91,632)
728,472
投資活動によるキャッシュ・フロー
以下の項目に対する支払:
−有形固定資産
−無形資産
資本的支出(投資前)
−被支配会社持分の取得(取得現金控除後)
20
資本的支出合計
(2,342)
(176,048)
(2,718)
(204,312)
(909)
(68,330)
(877)
(65,924)
(3,251)
(244,378)
(3,595)
(270,236)
(36)
(2,706)
(95)
(7,141)
(3,287)
(247,084)
(3,690)
(277,377)
以下の項目からの受取:
−有形固定資産の売却
16
−無形資産の売却
−被支配会社持分の売却(処分現金控除後)
1,203
20
-
24
1,804
2
150
288
21,649
11
827
−事業の売却
14
1,052
1
75
−関連会社の売却
23
1,729
-
ファイナンス・リース元本からの受取
74
5,563
66
2
150
-
122
9,171
66
純投資に係るヘッジの決済
96
7,216
(6)
受取配当金
41
3,082
-
被共同支配会社および関連会社に対する貸付金の返済
受取利息
フォクステル・パートナーシップからの受取分配金
70
6
投資活動により使用された現金純額
(2,541)
投資活動によるキャッシュ・フローを控除した
営業活動によるキャッシュ・フロー
60
5,262
(191,007)
(3,466)
6,225
4,961
4,961
(451)
4,510
(260,539)
467,933
5,477
411,706
借入金の受取
2,340
175,898
借入金の返済
(2,536)
(190,631)
(2,676)
(201,155)
(61)
(4,585)
(55)
(4,134)
8
601
9
677
財務活動によるキャッシュ・フロー
ファイナンス・リース元本の返済
従業員持株貸付金の返済
金融費用の支払
テルストラ社株主への支払配当金
4
非支配持分への支払配当金
財務活動により使用された現金純額
現金および現金同等物純増加
現金および現金同等物期首残高
現金および現金同等物期末残高
20
(85,318)
(1,042)
(78,327)
(3,475)
(261,216)
(3,474)
(261,141)
(14)
(1,052)
(20)
(1,503)
(4,873)
(366,303)
(5,481)
(412,007)
604
45,403
744
55,926
2,105
158,233
1,381
103,810
2,637
添付の注記は当該財務書類の一部を構成している。
153/491
133,577
(1,135)
(72)
現金および現金同等物に係る為替レートの変動の影響
1,777
(5,412)
198,223
(20)
2,105
(1,503)
158,233
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
持分変動計算書
2011年6月30日終了事業年度
テルストラ・グループ
積立金
2009年7月1日現在残高
資本金
為替換算
(ⅰ)
キャッシュ
・フロー・
ヘッジ
(ⅱ)
連結
公正価値
評価差額
(ⅲ)
別途
積立金
(ⅳ)
利益
剰余金
非支配持分
合計
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
93
14
4
7,115
263
12,681
3,883
57
3,940
5,576
(384)
当期利益
-
-
-
-
-
その他包括利益
-
(98)
64
-
-
当期包括利益合計
-
(98)
64
-
-
3,772
47
3,785
配当金
-
-
-
-
-
(3,474)
(10)
(3,484)
買収により増加した非支配持
分
-
-
-
-
-
-
12
12
利益剰余金への振替
-
-
-
(5)
-
5
-
-
従業員に提供した持株貸付金
に係る返済額
9
-
-
-
-
-
-
9
株式報酬
5
-
-
-
-
-
-
5
157
9
4
7,418
312
13,008
-
-
-
3,231
19
3,250
2010年6月30日現在残高
5,590
(482)
(111)
(10)
(155)
当期利益
-
その他包括利益
-
(355)
(171)
-
-
128
(48)
当期包括利益合計
-
(355)
(171)
-
-
3,359
(29)
2,804
配当金
-
-
-
-
-
(3,475)
(14)
(3,489)
売却により減少した非支配持
分
-
-
-
-
-
-
(51)
(51)
利益剰余金への振替
-
-
-
(5)
-
5
-
-
従業員に提供した持株貸付金
に係る返済額
8
-
-
-
-
-
-
8
12
-
-
-
-
-
-
12
(14)
4
4
7,307
218
12,292
株式報酬
2011年6月30日現在残高
5,610
-
(837)
154/491
(446)
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
テルストラ・グループ
積立金
2009年7月1日現在残高
資本金
為替換算
(ⅰ)
キャッシュ
・フロー・
ヘッジ
(ⅱ)
連結
公正価値
評価差額
(ⅲ)
別途
積立金
(ⅳ)
利益
剰余金
非支配持分
合計
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
419,148
(28,865)
-
6,991
1,052
301
534,835
19,770
953,231
-
-
-
291,885
4,285
296,170
当期利益
-
その他包括利益
-
(7,367)
4,811
-
-
当期包括利益合計
-
(7,367)
4,811
-
-
283,541
配当金
-
-
-
-
-
(261,141)
買収により増加した非支配持
分
-
-
-
-
-
-
利益剰余金への振替
-
376
-
-
(752)
3,533
(11,651)
284,518
(752)
902
(261,892)
902
-
-
-
従業員に提供した持株貸付金
に係る返済額
677
-
-
-
-
-
-
677
株式報酬
376
-
-
-
-
-
-
376
11,802
677
301
557,611
23,453
977,811
-
-
-
242,874
1,428
2010年6月30日現在残高
420,200
(36,232)
(376)
(8,344)
当期利益
-
その他包括利益
-
(26,685)
(12,854)
-
-
9,622
(3,608)
(33,526)
当期包括利益合計
-
(26,685)
(12,854)
-
-
252,496
(2,180)
210,777
配当金
-
-
-
-
-
(261,216)
(1,052)
(262,268)
売却により減少した非支配持
分
-
-
-
-
-
(3,834)
(3,834)
利益剰余金への振替
-
-
-
-
(376)
-
376
244,303
-
-
従業員に提供した持株貸付金
に係る返済額
601
-
-
-
-
-
-
601
株式報酬
902
-
-
-
-
-
-
902
2011年6月30日現在残高
421,704
(62,917)
(1,052)
301
301
549,267
16,387
923,990
(ⅰ)為替換算積立金は、オーストラリア外被支配会社の財務書類の豪ドルに対する換算に伴い発生した為替換算
差額を計上するために用いられる。この積立金はまた、被共同支配会社および関連会社に対する海外投資に対する持
分法適用に伴い発生した為替換算差額における当社グループ持分を計上するために用いられる。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金とは、あるヘッジ取引にヘッジ会計を適用できる場合に、ヘッジ手段の公
正価値の再測定により生じた損益の有効部分を示す。ヘッジ対象項目が損益に影響を及ぼした時点で当該損益は損
益計算書に振替られ、予定取引の場合には、有形固定資産または棚卸資産の取得原価の測定値に算入される。
(ⅲ)連結公正価値評価差額積立金とは、支配持分買収に際してテルストラクリア・リミテッドの純資産に対して
行った公正価値の調整における当社グループ持分を示す。積立金残高は、再評価後の当該資産の耐用年数にわたって
償却される。
(ⅳ)別途積立金は、株主持分に直接計上された他の項目を示す。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
財務書類に関する注記
1. 作成の基本方針
当財務書類上、当社グループ、テルストラおよびテルストラ・グループと表現されているもの全ては、オーストラ
リアの企業であるテルストラ・コーポレーション・リミテッドとその被支配会社全体を示している。テルストラ社
は法人であるテルストラ・コーポレーション・リミテッドである。テルストラ社は、オーストラリアにおいて設立さ
れた株式による有限責任会社であり、その株式はオーストラリア証券取引所で公開されている。
当社グループの会計年度または事業年度は6月30日に終了する。特に異なった開示がない場合、以下のように適用
される。
・年度、事業年度、会計年度は6月30日終了事業年度を意味する。
・報告日は6月30日を意味する。
・2011事業年度は2011年の事業年度を意味し、その他事業年度も同様である。
2011年6月30日に終了した事業年度のテルストラ・グループの財務書類は、2011年8月11日のテルストラ取締役
会の決議に従って、公表を承認された。
テルストラ・グループの財務書類作成時に用いた主要な会計方針については、当財務書類注記2に記載されてい
る。
1.1 財務書類作成の基本方針
当財務書類は、2001年オーストラリア会社法、オーストラリア会計基準およびオーストラリア会計基準委員会のそ
の他の解釈指針に従って作成された一般目的の財務書類である。当財務書類はまた、国際会計基準審議会が公表した
国際財務報告基準および解釈指針にも準拠している。
テルストラ社およびオーストラリアに所在するその被支配会社の機能通貨および表示通貨は、ともにオーストラ
リアドル(豪ドル)であるが、オーストラリア外の一部の被支配会社の機能通貨は、豪ドルではない。その結果、当該
経営成績は、テルストラ・グループの財務書類上、豪ドル建に換算されている。
当財務書類は、一部の種類の投資、および公正価値により計上されている一部の金融商品を除き、取得原価に従っ
て作成されている。取得原価は純資産を取得した時に交換によって支払った対価の公正価値である。
当財務書類の作成にあたり、以下の事柄に影響を与える判断および見積を行う必要があった。
・当事業年度の収益および費用
・資産および負債の計上額
・偶発資産、偶発債務を含む簿外取引の開示
当社グループでは、当社グループによる判断および見積を継続的に評価している。判断および見積は、過去の経験、
その状況の下で合理的と思われるその他様々な前提事項、および適切な場合には、国際的な電気通信事業者が採用し
ている慣行も根拠とする。実際の結果が当社グループの見積と異なる可能性がある。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
1.2 損益計算書上使用されている用語の明確化
AASB第101号「財務書類の表示」で定められている要件に基づき、費用の性質(種類)または機能(費用が関係す
る活動)のいずれかに従って、当社グループの全ての費用(金融費用、被共同支配会社および関連会社の当社グルー
プの純持分損益を除く。)を分類しなければならない。当社グループが営む事業の種類をより正確に反映するため、
当社グループでは、性質によって費用を分類することにしている。
利息、法人所得税、減価償却費および償却費控除前利益(以下「EBITDA」という。)は、純金融費用、法人所得税、減
価償却費および償却費の影響を考慮する前の当期利益を反映している。当社グループでは、EBITDAは、経営者が事業
業績の測定に用いるにあたり、関連性、有用性ともに優れた財務指標であると考えている。
当社グループの経営者は、主として資金調達費用、法人所得税および非現金資本関連費用控除前の当社グループの
事業業績を評価するために、他の財務指標と併用してEBITDA並びに利息および法人所得税控除前利益(以下
「EBIT」という。)を用いている。
当社グループの事業が資本集約型であることを考慮すると、法人所得税、債務返済および資本的支出の支払いに充
当しうる営業活動によるキャッシュ・フローを理解する上で、EBITDAは純利益を補足する有用な情報である。さらに
当社グループでは、EBITDAは投資家にとっても有用であるとも考えている。これは、アナリストや他の投資関係者が、
概ねEBITDAを広く認められている主要業績指標とみているためである。
EBITは、EBITDAに類似する指標であるが、減価償却費および償却費の影響を考慮したものである。
1.3 端数の取扱い
当財務書類の全ての金額(特に記載があるものは除く。)は、表示上百万豪ドル未満を四捨五入している。これは、
2001年会社法第341条(1)項に基づいて発表されたオーストラリア証券投資委員会(以下「ASIC」という。)の
1998年7月10日付通達98/100号に従ったものである。テルストラは、当該通達が適用される事業体である。
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2.会計方針、見積、前提事項および判断の概要
2.1 会計方針の変更
2011年6月30日に終了した事業年度における会計方針の変更は、以下のとおりである。
(a)減損−非金融資産
AASB第2009-5号「年次改善プロジェクトに伴うオーストラリア会計基準の追加改訂」は2010年7月1日より適
用された。以下の改訂を除き、AASB第2009-5号の適用による影響はなかった。
・AASB第136号「資産の減損」は改訂され、減損テスト目的での現金生成単位(以下「CGU」という。)へののれんの
配分については、事業セグメントよりも大きいCGUに配分できなくなった。そのため、過年度に当社グループのテルス
トラ社(ユビキタス・ネットワーク)のCGUに配分されていたのれんは現在、より下位の事業セグメント・レベルで
配分され、テストされる。2011年6月30日に終了した事業年度において、当社グループの財務書類に対する注記21に
開示のとおり、当該のれんについて減損は識別されていない。
・AASB第107号「キャッシュ・フロー計算書」は改訂され、財政状態計算書に資産の認識をもたらす支出のみが
キャッシュ・フロー計算書上の投資活動として分類されることになった。そのため、被支配会社の買収に際して支払
われ、当期において費用として認識される買収費用は、営業活動から生じるキャッシュ・フローとして開示されてい
る。キャッシュ・フロー計算書および注記20を参照のこと。
(b)オーストラリアの追加開示
上記の変更に加えて、当社グループは、2011年6月30日に終了した事業年度における当社グループの財務書類にお
いてAASB第1054号「オーストラリア会計基準における追加開示」およびAASB第2011-1号「オーストラリア・
ニュージーランド・コンバージェンス・プロジェクトに伴うオーストラリア会計基準の改訂」の早期適用および適
用を選択した。
AASB第1054号およびAASB2011-1号は2011年5月にAASBにより公表され、監査報酬、フランキング勘定および損益
に対する正味営業キャッシュ・フローの調整に関連するオーストラリア特有の開示要件を様々な会計基準からAASB
第1054号に移行する。また、AASB第1054号は、財務書類が営利団体または非営利団体により作成されているかどうか
を記載するよう要求している。
また、AASB第2011-1号は、オーストラリアとニュージーランドの財務報告基準を調和することを目的として3つ
のオーストラリア開示要件を廃止し、AASB第1054号により多数の会計基準および解釈指針に対して多数の変更を
行っている。両基準は2011年7月1日以降に開始する年次報告期間に適用されるが、早期適用も認められている。
当該基準の早期適用による2011年6月30日に終了した事業年度における当社グループの開示に対する主な変更
は、以下の通りである。
・配当金−財務書類の公表が認められる前に提案または宣言される配当金に関するフランキング勘定に係る影響
を開示する要件は、廃止されている。注記4を参照のこと。
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・監査報酬の開示−監査人が提供する各非監査業務の金額を個別に開示する要件は、廃止されている。監査報酬の
開示は現在、全ての非監査業務の金額を合計している。注記8を参照のこと。
・支出コミットメント−資本コミットメントおよびその他の支出コミットメントの期間帯を開示する要件は廃止
されている。注記22および注記30を参照のこと。
(c)その他
2011年6月30日に終了した事業年度において適用されるその他の会計基準は、以下のとおりである。
・AASB第2009-8号「オーストラリア会計基準の改訂―グループ企業による現金決済型の株式報酬取引」
・AASB第2009-10号「オーストラリア会計基準の改訂―新株予約権の分類」
・AASB解釈指針第19号「持分金融商品による金融負債の消滅」
・AASB第2009-13号「解釈指針第19号によるオーストラリア会計基準の改訂」
・AASB第2010-1号「オーストラリア会計基準の改訂―AASB第7号の比較開示の初度適用企業に対する限定的な
免除」
・AASB第2010-3号「年次改善プロジェクトに伴うオーストラリア会計基準の改訂」
当該新会計基準が当社グループの経営成績に及ぼす重要な影響はない。
2.2 連結原則
連結財務書類は、テルストラ社およびその被支配会社全体の事業年度末における資産および負債と、事業年度にお
ける連結損益およびキャッシュ・フローを含むものである。全てのグループ内の取引および残高が及ぼす影響は連
結財務書類から完全に消去されている。
当社グループが、その活動から便益を得るため、ある企業の財務上および業務上の方針に関する意思決定を直接的
または間接的に支配できる場合、当該企業は被支配会社と看做される。
年度全般を通して支配下になかった企業については、支配の開始日からまたは支配権を喪失した日までのみの損
益およびキャッシュ・フローが連結される。
被支配会社の非支配持分に帰属する損益および持分は、当社グループの損益計算書、包括利益計算書および財政状
態計算書上、別途開示されている。
当社グループでは、被支配会社の買収を取得法により会計処理している。その際には、被取得企業の識別可能資産、
負債および偶発債務を取得日現在の公正価値により認識している。買収の公正価値が被取得企業の識別可能資産、負
債および偶発債務の公正価値における当社グループ持分を超過した額は、のれんとして認識される。
被支配会社の財務書類は、整合性のある会計方針を適用して、テルストラ社と同一の報告期間で作成される。異な
る会計方針を使用している場合には調整が行われる。
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2.3 為替換算
(a)取引および残高
外貨建取引は取引日の市場為替レートで関連する機能通貨に換算される。報告日における外貨建支払債務または
受取債権は報告日の市場為替レートで関連する機能通貨に換算される。発生した換算差損益は損益計算書に計上さ
れる。特定のコミットメントまたは資産の創出のためにヘッジ契約を締結した場合、ヘッジ損益はヘッジ期間にわた
りその他包括利益に累積され、ヘッジ契約終了時に当該資産の帳簿価額に振替られるか、またはコミットメントの解
除と同時に損益計算書に計上される。
連結財務書類は、テルストラ・コーポレーション・リミテッドの機能通貨であり表示通貨でもある、豪ドル建で表
示されている。
(b)機能通貨が豪ドル以外の在外事業体の財務書類
当社グループの事業には、機能通貨が豪ドルではない経済環境で営業活動および事業が行われている子会社、関連
会社および被共同支配会社が含まれている。当該事業体の財務書類は、以下の方法により豪ドル(当社グループの表
示通貨)に換算される。
・資産および負債は報告日の市場為替レートで豪ドルに換算される。
・株主持分は投資実行日の為替レートで豪ドルに換算される。取得後の変動(利益剰余金および累積損失以外)
は、当該変動日の為替レートで換算される。
・損益計算書は、取引日の為替レートで換算される重要な特定可能取引を除き、事業年度中の平均為替レートで豪
ドルに換算される。
・為替差損益はその他包括利益として計上される。
機能通貨が豪ドル以外の企業に対する純投資のヘッジに用いられるデリバティブ金融商品および外貨建貨幣項目
に関する会計方針の詳細については、注記18を参照のこと。
2.4 現金および現金同等物
現金および現金同等物には、要求払預金および手元現金、投資目的よりも短期の運転資金用に保有されている銀行
預金、為替手形、約束手形が含まれている。
銀行預金は満期受取額により計上される。為替手形および約束手形は「売却可能」金融資産として分類され、公正
価値により保有される。当該資産は満期までの期間が短いため、帳簿価額は公正価値に近似している。
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2.5 売上債権およびその他受取債権
売上債権およびその他受取債権は、金融資産と看做される。それらは当初、将来の受取額の公正価値により計上さ
れ、その後実効金利法を用いた償却原価により測定される。当該金融資産は、当該金融資産からのキャッシュ・フ
ローを受取る権利が失効するか、または譲渡により所有権に伴うリスクおよび便益のほぼ全てを移転した場合に、認
識が中止される。
報告日現在の残高のレビューに基づいて、売上債権の帳簿価額を減額するために貸倒引当金が計上される。貸倒引
当金は、相手先の全般的経済状況に関する過去の支払実績および経営者の評価に基づいている。貸倒引当金は、経営
者が相手先に信用リスク、支払不能リスクがあり、法的に回収可能な債務を支払うことができないと判断された場合
に計上される。過年度に個別引当が計上されていた不良債権は、該当する貸倒引当金と相殺消去される。その他の場
合は、全て、不良債権は帳簿価額を直接減額し、その金額が損益計算書で費用として償却される。
2.6 棚卸資産
製品には販売用商品、電気通信ネットワークの工事および保守に使用される原材料および予備部品が含まれてい
る。棚卸資産は低価法(原価と正味実現可能価額のいずれか低い方)で評価される。
棚卸資産の大部分については、加重平均原価法で原価を配分している。電話帳製本用の原材料は、「先入先出法」
で原価を配分している。
販売予定の製品の正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積販売価格から完成に要する見積費用および
マーケティング、販売、流通に要する見積費用を控除した金額である。当該価額は公正価値から販売費用を控除した
額に近似する。当社グループは、棚卸資産の正味実現可能価額については、将来的な販売予想価額の見積、報告日にお
ける技術革新に関する見積を行うことによって算定している。
使用予定の製品(例えば他の資産の建設に使用される等)の正味実現可能価額は、将来の使用を通じて得られる
と期待される正味価値である。
2.7 工事契約
(a)評価
未成工事契約については、分割請求額および見積損失に対する引当金を控除した原価(認識されている利益があ
る場合はこれを含む。)により計上している。原価には、以下が含まれる。
・特定の契約に直接関連する変動費および固定費
・一般的な契約活動に対する配賦可能額および合理的な基準での特定の契約に対する配賦可能額
・賠償条項に基づいて発生すると予想される費用、工事補償引当金およびその他変動費
完成時に重要な損失が見込まれる場合は、見積損失に対する引当金が計算され、未成工事支出金の総額に対して計
上される。
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(b)収益および利益の認識
収益および利益は個々のプロジェクトについて工事進行基準により認識される。進捗度は見積完成工事原価に基
づいて計算される。詳細については注記2.17(d)を参照のこと。
利益は、以下の時点で認識される。
・工事の完成段階が確実に決定される。
・現在までの原価が明確に特定される。
・受取る予定の契約収益合計と完成までに要する原価が確実に見積られる。
(c)開示
未成工事支出金残高は、分割請求額を控除した後、流動資産である棚卸資産に計上される。分割請求額が未成工事
支出金残高を超過する場合、純額が買掛債務およびその他支払債務の流動負債として計上される。
2.8 投資
(a)被共同支配会社および関連会社
(i)被共同支配会社
被共同支配会社とは、2社以上の企業が、共同支配による経済活動を行うための(企業体形式による。)契約をい
う。共同支配は1社の企業体に対する支配を共有することを契約上合意したものであり、この企業体については、2
社以上の企業が、全ての重要な意思決定に対し同意しなければならない。パートナーシップを含む被共同支配会社に
対する当社グループの持分は、テルストラ・グループの財務書類上、持分法を用いて会計処理されている。
持分法会計の下では、以下の当社グループの持分について投資の当初残高を修正する。
・株式取得時からの税引後利益/損失
・株式取得時からの積立金変動額
・未実現利益/損失
・受取配当金/分配金
・繰延利益
持分法により会計処理される持分に対する投資額がゼロ以下になった場合、持分法による会計処理は中断され、当
該投資額はゼロで計上される。この場合、利益の当社グループ持分および積立金が、前年までに累積された損失の当
社グループ持分および積立金減少額を超えるまで持分法の適用は再開されない。
実質的に持分法で会計処理される持分に対する投資の一部を構成する長期性資産を保有している場合で、持分法
で会計処理される投資額がゼロ以下になった場合には、当社グループの累積損失に応じて当該長期性資産の価値を
減額している。
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(ⅱ)関連会社
当社グループがある企業の株式の持分(通常20%から50%)を所有し、当該企業の意思決定に重要な影響を与え
ることができる場合、当該企業は関連会社である。関連会社は、テルストラ・グループの財務書類上、持分法を用いて
会計処理されている。
(b)共同支配資産
共同支配資産とは、合弁事業の目的で取得し使用する1つ以上の共同支配の資産を意味している。当該資産はこの
合弁事業の便益を獲得するために使用される。当該資産に重要性がある場合、当社グループの持分に応じて資産を計
上する。また、共同支配資産の所有持分割合に基づいて収益および費用を計上している。
(c)上場有価証券およびその他企業に対する投資
上場有価証券およびその他企業に対する投資は、「売却可能」金融資産に分類され、各報告日現在の公正価値によ
り測定される。公正価値は以下のような基準に基づいて算定される。
・組織化された金融市場において売買される上場有価証券については、報告日現在の市場相場価格を用いている。
・組織化された金融市場において売買されていない非上場有価証券に対する投資については、評価手法(実質的
に同様の証券に関する割引キャッシュ・フローおよび直近の独立当事者間取引の公正価値の参照を含む。)を
用いて公正価値を決定している。
上場有価証券およびその他企業に対する投資の公正価値は、各報告日現在再測定している。利益または損失が生じ
ている場合、当該投資が売却されるまで、または減損していると決定するまで、当該利益または損失はその他包括利
益により認識され、売却または減損時に累積利益および損失は全額損益計算書に振替られる。投資の売買は、当該資
産の受渡しが行われる日である決済日に認識される。
2.9 減損
(a)非金融資産
有形資産および無形資産(棚卸資産、工事契約から生じる資産、当期および繰延税金資産、確定給付資産並びに金
融資産は除く。)は取得原価により測定され、帳簿価額が回収可能価額を超過する場合、その回収可能価額まで評価
減される。
耐用年数を確定できない資産は償却の対象にはならず、年1回または減損の兆候がある場合に、減損テストが行わ
れる。償却の対象となる資産は、事象や状況の変化によりその帳簿価額が回収可能ではないという兆候がある場合
に、減損について検討される。
資産の回収可能価額は、売却費用控除後の公正価値または使用価値のうち高い方の金額である。使用価値は、当該
資産の継続的な使用およびその後の売却によって生じる現金の流入額と流出額を通して回収が期待される将来の金
額の現在価値を表している。帳簿価額の減額は、減損損失が生じた会計期間の損益計算書に費用として認識される。
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使用価値の決定にあたっては、経営者の判断により、将来の業績予想を設定し、かつ成長率、期間成長率および割引
率を選定する。過去の情報に関する当社グループの理解並びに将来の業績予想に基づいて、かかる判断が下される。
資産の回収可能価額の決定に用いられる期待正味キャッシュ・フローは、市場に基づくリスク調整後割引率を用
いて、現在価値に割引かれる。適切な割引率を算定するには、まず加重平均資本コスト(WACC)を参照し、次いで評価
対象資産の各区分に伴う特定のリスクについて調整を行う。
単独ではほとんど現金流入額を生み出すことがない資産については、回収可能価額は当該資産が帰属する現金生
成単位(以下「CGU」という。)に対して決定され、のれんについては、営業セグメントより大きなCGUに配分されな
い。CGUは、活発な市場が存在し、関連する資産が多くの独立した現金流入を生み出す最小のグループの単位として決
定される。
当社グループでは、経営者の判断により、CGUを設定している。当社グループでは、ユビキタス電気通信ネットワー
クの一部を構成する資産が一体となって、正味キャッシュ・フローを生み出すと考えている。製品およびサービスを
提供するために他の資産と関連していなければ、どのような電気通信機器も単独では価値がない。そのため、当社グ
ループでは、ユビキタス電気通信ネットワークを1つのCGUであると判断した。当社グループは、当財務書類の中で、
かかるCGUをテルストラ社のCGUと看做している。
テルストラ社のCGUには、当社グループの他の電気通信ネットワークと統合されていないと考えるハイブリッド・
ファイバー同軸(HFC)ケーブル・ネットワークは含まれていない。詳細については注記21を参照のこと。
(b)金融資産
各報告日において、当社グループは金融資産のいずれかが減損していることを示す客観的な証拠があるかどうか
を評価している。
上場有価証券およびその他企業に対する投資については、金融資産の公正価値が重要なまたは長期間にわたりそ
の取得原価を下回っている場合に、当社グループでは当該金融資産は減損していると考えている。この時点で、当該
減損金融資産に関連してその他包括利益に計上されていた再評価損失は、全額損益計算書に認識される。
取得原価または償却原価で保有している金融資産については、1つ以上の事象の結果として、見積割引将来キャッ
シュ・フローの現在価値が帳簿価額を下回る客観的な証拠がある場合に、当該金融資産は減損していると考えてい
る。減損損失がある場合、即時に損益計算書に認識される。
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2.10 有形固定資産
(a)取得
有形固定資産の各項目は原価により計上され、以下の注記2.10(b)に記載されている方法で減価償却される。自
己建設の有形固定資産の原価は、資産を使用可能な状態で設置するための原価であり、以下を含んでいる。
・原料費および直接労務費
・直接的および間接的な間接費の適切な配賦額
・当社グループが資産の除去または土地の原状回復の債務を負っている場合、原状回復または除去の費用の見積
額(当該費用を信頼性をもって見積ることができる場合)
当社グループでは有形固定資産の建設に直接帰属する原価かどうかを経営者が判断することになっている。直接
帰属すると判断されるためには、当該コストがなければ当該有形固定資産が建設できないと判断されなければなら
ない。
当社グループは、適格資産の取得、建設または生産に直接帰属する借入費用を資産計上している。2011事業年度に、
当社グループは、建設中のプロジェクトに関連する資本的支出を識別する目的で資産計上された利息調整額の算定
方法を変更した。この変更により、有形固定資産に計上されるはずであった資産計上された利息は2011事業年度にお
いて30百万ドル減少した。
当社グループは、資産が引き続き利用されており、プロジェクトの完了が引き続き見込まれていることを確かめる
ために、有形固定資産および建設中の有形固定資産を定期的に見直している。当社グループの有形固定資産に関して
認識された減損損失の詳細は、注記7を参照のこと。
現金対価の一部の決済が繰延べられている場合、将来において支払うべき金額は取得日現在の現在価値に割引か
れる。当該割引の解消額は、金融費用に計上される。
実務的かつ実行可能で商慣行に即している場合には、当社グループは資産を個別に会計処理している。実務的かつ
実行可能ではない場合には、資産をグループにまとめて会計処理している。グループ別にまとめた資産は、グループ
の耐用年数に達すると、自動的に財務書類に計上されなくなる。従って個々の資産が物理的に除却されるのが、グ
ループの耐用年数に対して前後する場合もある。当社グループでは技術は一定の日付までに置換わると評価してい
るため、一部の通信設備資産がこれに該当する。
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(b)減価償却
有形固定資産項目(建物およびリース資産を含むが、土地は除く。)は、見積耐用年数にわたって、損益計算書上定
額法により減価償却される。当該資産の減価償却は、設置され使用可能となった日から開始される。
重要な有形固定資産項目の耐用年数は以下の表のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日現在
有形固定資産
2011年
2010年
耐用年数(年)
耐用年数(年)
建物
建物
52−53
53−55
附属設備
10−20
10−20
賃借物改良費
5−40
7−40
ネットワーク用土地および建物
10−58
5−55
ネットワーク・サポート用インフラ
3−52
4−52
固定回線接続
3−30
4−30
移動体通信接続
3−17
4−16
コンテンツ/IP製品−コア
4−10
5−10
コア・ネットワーク−データ
3−8
4−8
コア・ネットワーク−スイッチ
2−25
5−23
コア・ネットワーク−トランスポート
5−30
6−30
特殊設備
3−8
3−8
国際接続
11−21
6−15
マネージド・サービス
3−12
9−10
ネットワーク管理レイヤー
2−13
3−11
ネットワーク製品
2−9
3−9
IT設備
3−5
3−5
車両/トレーラー/トレーラーハウス/小屋
5−15
3−15
その他資産および設備
2−20
2−20
通信設備資産
その他資産および設備
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当社グループ資産の耐用年数および残存価額は毎年見直される。当社グループでは、経営者の判断により、資産の
耐用年数を決定している。当該評価の際には電気通信事業者の国際的趨勢との比較も行い、通信設備資産について
は、当該資産が後継技術に取り替えられる時期、または陳腐化する時期も判断している。
当社グループは、NBN Coリミテッド(以下「NBN Co」という。)および連邦政府との2011年6月23日付の最終的な
合意(以下「DAs」という。)により、2011年度中に減価償却の加速または資産の除却が要求されるかどうかに関し
て、国内ブロードバンド・ネットワーク(以下「NBN」という。)の耐用年数への影響を評価した。評価の一環とし
て、NBNのロールアウトの評価に関わった内部の技術者と種々の議論を行い、当社グループの主要な通信設備資産に
関する広義の技術カテゴリー別の分析に重点を置いた。また、当該評価は、資産の各カテゴリーについて評価減後の
価値およびNBNのロールアウト案のタイムラインと比較した加重平均残存耐用年数(以下「WARSL」という。)を考
慮している。当社グループの評価は、DAs(完全に効力が発生した場合)に基づいて適用される非連結債務により影
響を受けた既存のネットワーク資産のWARSLが、予想されるNBNロールアウト期間である10年以内に収束することを
示している。従って、DAsが減価償却費に与える影響は、僅少であると予想される。
さらに、DAsは、DAsの効力が完全に有効となるためには、それらが満たされる、あるいは免除される必要がある多く
の先行条件を留保している。これには、DAsに関するテルストラ株主の承認、実行中のテルストラの組織上の分離事業
に対するACCCの承認およびテルストラの移行計画の承認が含まれている。また、先行条件は、一部のインフラのロ
ケーションおよび詳細をNBN Coが要求しており、合意された当初のロールアウト・プランおよび順序付けプロセス
を通じて確認されることとなる。
そのため、当社グループは、年次の耐用年数の再評価(その結果は、以下に記載されている。)に加え、2011年にお
いて更なる調整は必要ないと結論づけた。NBNに関する詳細については、注記21および30を参照のこと。
2011年の耐用年数の再評価の影響により、テルストラ・グループの減価償却費が79百万豪ドル増加(2010年:124
百万豪ドル減少)した。
当社グループの主な修繕・維持費用は、交換機器および顧客接続ネットワークの維持に関するものである。実質的
な改良に該当しない重要性の低い部品の交換を含む修繕・維持費用は、その他営業費用に計上される。
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2.11 リース資産
当社グループは、リース資産の所有権に付随して発生するほぼ全てのリスクおよび便益が実質的に貸手から借手
に移転するファイナンス・リースと、このようなリスクおよび便益のほぼ全てが実質的に貸手に留保されるオペ
レーティング・リースとを区分している。
(a)貸借人としてのテルストラ
ファイナンス・リースにより固定資産を取得した場合、当該資産の公正価値または将来見込まれるリース料最低
額の現在価値のいずれか低い方の額が、リース期間開始時にファイナンス・リースによる備品として資産計上され
る。資産計上されたリース資産は、当該資産のリース期間または見積耐用年数のいずれか短い方の期間にわたって、
定額法により減価償却される。また、これに対応する負債も計上され、各回のリース料は負債と金融費用とに配分さ
れる。
オペレーティング・リース料は、リース期間にわたり定額法により損益計算書に計上される。
資産をリースしている場合、当該資産に対する改良費は賃借物改良費として資産計上され、当該改良耐用年数また
はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって償却される。
(b)賃貸人としてのテルストラ
ファイナンス・リースにより固定資産をリースしている場合、未収リース料最低額の現在価値とリース期間終了
時に発生する見込の無保証残存価額の現在価値との合計に相当するリース債権が、リース期間開始時に認識される。
ファイナンス・リース料は、当該リースに関する純投資残高に対する一定した期間収益率を示すために、リース期間
にわたり金融収益およびリース債権減額に配分される。
オペレーティング・リースによる賃貸料は、当該リース期間にわたり定額法により認識される。
2.12 無形資産
無形資産は、価値はあるが実体のない資産である。無形資産を認識するためには、当該資産が分離可能もしくは契
約上またはその他の法的権利から発生するものでなければならない。
(a)のれん
被支配会社、被共同支配会社および関連会社に対する投資の取得時に、当該企業の識別可能な純資産の公正価値を
超過する金額を支払った場合、その超過部分はのれんと看做される。のれんの金額は、当該企業における持分取得日
現在で算定される。
支配予定の企業を取得した場合、のれんの金額は無形資産に計上される。被共同支配会社または関連会社を取得し
た場合、のれんの金額は投資の原価の一部に含められる。
のれんは償却されず、注記2.9に従って、年1回または減損の兆候がある場合に、減損テストが行われる。
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(b)自己創設無形資産
研究費は、発生時に費用として計上される。
経営者の判断により、開発費を資産計上するかどうか決定するよう要求している。開発費はプロジェクトが技術的
および商業的に実行可能であり、当社グループが当該資産を使用または販売することが可能であり、当社グループが
十分な資源を有し、かつ開発を完了する意思がある場合に資産計上される。
ソフトウェア資産
自社利用のために開発されたビジネスソフトに関連する直接費は、開発費用が上記の資産計上の基準を満たして
いる場合にはソフトウェア資産として計上される。
自社利用のために開発されたソフトウェア資産には、以下の費用が含まれる。
・原材料およびサービス使用に対する外部直接費
・プロジェクトに直接関与した従業員(契約社員を含む。) の給与および直接労務費関連費用
当社グループは、適格資産の取得、建設および生産に直接帰属する借入費用を資産計上する。2011年に、当社グルー
プは、建設中のプロジェクトに関連する資本的支出を識別する目的で資産計上された利息調整額の算定方法を変更
した。この変更により、自社利用のために開発された当社グループのソフトウェア資産として資産計上された利息額
は、2011年において15百万ドル減少した。
当社グループは、資産がまだ利用されており、プロジェクトの完了がいまだに予想されていることを確かめるため
に、ソフトウェア資産および開発中のソフトウェア資産を定期的に見直している。当社グループの無形資産に関して
認識された減損損失の詳細は、注記7を参照のこと。
自社利用のために開発されたソフトウェア資産は、有限の耐用年数を有しており、耐用年数にわたって定額法によ
り償却される。償却はソフトウェアが使用可能となった時点から開始される。
(c)取得した無形資産
当社グループは、企業結合の一環として、または独立した取引を通じて、その他無形資産を取得する。企業結合によ
り取得した無形資産は、取得日現在の公正価値により計上され、のれんとは区分して認識される。当社グループでは、
経営者の判断により、識別可能な無形資産の適切な公正価値を算定している。
有限の耐用年数を有すると考えられる無形資産は、便益が得られると期待される期間にわたって、定額法により償
却される。耐用年数を確定できないと考えられる無形資産は償却されず、注記2.9に従って、年1回または減損の
兆候がある場合に減損テストが行われる。
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(d)繰延費用
繰延費用は、主として、既存および新規サービスの基本接続設置費用と接続料金、並びに顧客契約締結のための直
接増分原価である。
重要な費用項目は、将来の収益により回収可能であり、当社グループの将来の収益に寄与すると考えられる範囲内
で繰延べられる。将来収益を超過する費用は即時に損益計算書に認識される。移動体通信機器助成金は別の会計処理
単位と看做され、発生時に費用計上される。
繰延費用は関連する便益が実現すると期待される平均的な期間にわたり償却される。
(e)償却
識別可能な無形資産の加重平均償却期間は、以下のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日現在
識別可能な無形資産
2011年
2010年
期待便益(年)
期待便益(年)
ソフトウェア資産
9
7
特許権および商標権
9
9
マストヘッド
5
5
ライセンス
13
13
ブランドネーム
18
19
顧客基盤
10
10
繰延費用
4
4
識別可能な無形資産の耐用年数は、毎事業年度見直される。ある特定の事業年度におけるどのような耐用年数の再
評価でも、当事業年度および将来の事業年度の双方において、再評価後耐用年数が終わるまで償却費に影響を及ぼ
す。2011事業年度の再評価の純影響額として、テルストラ・グループの償却費が105百万豪ドル減少(2010事業年
度:49百万豪ドル減少)した。
取得した無形資産に関しては、経営者の判断により、各資産の見積耐用年数に基づいて償却期間を決定している。
取得した無形資産の一部の耐用年数が、取得時の外部評価機関のアドバイスによって裏付けられている場合もある。
さらに、当社グループでは、経営者の判断により、取得した無形資産の一部に関する耐用年数を確定できないという
仮定についても、年1回評価を行っている。
2.13 買掛債務およびその他支払債務
未払費用を含む買掛債務およびその他支払債務は、当社グループが資産またはサービスを購入した結果として将
来支払を行う義務が生じた時点で計上される。買掛債務およびその他支払債務は償却原価により計上される。
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2.14 引当金
引当金は以下の場合に認識される。
・過去の取引または事象によって、将来において経済的便益の犠牲が生じる法的なまたは推定される債務を現在
負っている。
・経済的便益が将来において犠牲になる可能性が高い。
・当該債務の金額を合理的に見積ることができる。
引当金として認識された金額は、当該債務を取り巻くリスクおよび不確実性を考慮した上で、報告日において現在
の債務を決済するために必要な対価の最善の見積である。引当金が現在の債務を決済するための見積キャッシュ・
フローを用いて測定される場合、その帳簿価額は当該キャッシュ・フローの現在価値である。
(a)従業員給付
賃金、給与、年次休暇およびその他現時点の従業員給付に対して、従業員給付を名目額により負債に計上している。
当該金額は、決済日現在に適用が予想される報酬率に基づいて計算されており、関連費用を含んでいる。
テルストラに10年以上勤務している一部の従業員は、3ヶ月間(または実際の雇用期間によりそれ以上)の長期
勤続休暇が付与される。この休暇は従業員給付引当金に含まれる。
報告日後12ヶ月以内に支払または精算する予定のないその他従業員給付(長期勤続休暇を含む。)に対する債務
については、将来の予想支払額の現在価値により引当計上している。この金額は平均10年間の予想昇給率、従業員離
職率および勤務期間に基づくものである。
現在価値の算定には、当該債務と同様の満期日の政府保証証券に基づく割引率を用いる。
報告日現在の長期勤続休暇引当金を算定する際に用いる以下の主要な前提事項は、経営者の判断により見積られ
る。
・給与の加重平均予想昇給率
・割引率
長期勤続休暇引当金の算定に使用した経営者の主な判断に関する詳細については、注記16を参照のこと。
(b)従業員補償
当社グループは従業員に対する補償債務について自己保険を掛けている。当社グループは、債務の年金数理的検討
に基づき、当該見積債務の現在価値に対して引当金を計上している。この年金数理的検討では、実際の事故の査定や、
発生しているが報告されていない事故に係る請求金額の見積を行っている。現在価値は、同様の満期日を持つ負債に
特有なリスクに基づく適正な金利を使って算定されている。
一部の被支配会社は、従業員に対する補償債務について自己保険を掛けていないが、第三者である保険会社に年間
保険料を支払っている。
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(c)人員整理およびリストラクチャリング費用
詳細な公式の人員整理計画が策定され、対象者の従業員に対して人員整理が実行されると予想される場合には、人
員整理費用引当金が認識される。
詳細で公式な計画が承認されており、当該リストラクチャリングの対象となるものについて、リストラクチャリン
グが実行されると予想される場合に、リストラクチャリング引当金が認識される。
2.15 借入金
借入金は、流動負債に計上される報告日から12ヶ月未満に満期が到来するものを除いて、固定負債に計上される。
適格資産の取得、建設、生産に直接帰属する借入費用は、当該資産の取得原価の一部として計上している。その他の
借入費用は全て、発生時に損益計算書に費用として認識される。
当社グループの借入金は2つの種類に分けられる。
(a)指定ヘッジ関係にある借入金
ヘッジ対象項目に指定されているオフショア借入金は、公正価値ヘッジまたはキャッシュ・フロー・ヘッジの対
象となっている。当該ヘッジ方法によって会計処理が決定される。
公正価値ヘッジの対象である借入金は、当初は公正価値により認識される。公正価値ヘッジ(金利または為替の変
動による価値の変動をヘッジするためのもの)における借入金の帳簿価額は、ヘッジ対象のリスクに起因する公正
価値の変動について調整される。
公正価値は、観察可能な市場からのデータを利用した評価手法を用いて算定される。前提条件は各報告日現在の市
況に基づいている。公正価値は、独立して導き出され、テルストラの借入費用を代表する、適切な市場基準の利回り曲
線を用いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値として計算される。当該借入金は各報告期間に再測定され、利益
または損失は、関連するヘッジ手段に係る損益とともに損益計算書に認識される。割引キャッシュ・フロー分析を用
いる場合、当社グループの前提条件は報告日現在の市況に基づいている。
キャッシュ・フロー・ヘッジ(為替の変動をヘッジするためのもの)の対象である借入金は、当初は適用可能な
直物価格と借入の実行に直接起因する取引費用との合計に基づく公正価値により認識される。当該借入金はその後、
償却原価により計上され、報告日現在の適用可能な直物為替レートにより換算される。借入金を弁済するための最終
的な支払金額と借入による当初の受取額(取引費用を含む)との間に差額がある場合、当該差額は実効金利法を用
いて借入期間にわたって損益計算書に認識される。
借入金に係る為替差損益が損益計算書に認識される時点で、関連するヘッジ手段に係る利益または損失も、キャッ
シュ・フロー・ヘッジ積立金から損益計算書に振替られる。
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(b)指定ヘッジ関係にない借入金
指定ヘッジ関係にない借入金には、オフショア借入金、テルストラ社債および国内借入金がある。
このような商品は全て、当初は当該商品の発行に直接起因する取引費用を加算した公正価値により認識され、その
後償却原価により測定される。借入金を弁済するための最終的な支払金額と借入による当初の受取額(取引費用を
含む。)との間に差額がある場合、当該差額は実効金利法を用いて借入期間にわたって損益計算書に認識される。
(c)キャッシュ・フロー計算書の表示
当社グループでは、短期借入金が短期の運転資金目的で保有されている場合、現金受取額とその後の返済額を純額
ベースでキャッシュ・フロー計算書に計上している。
2.16 資本金
発行され払い込まれた資本金は、テルストラ社が受け取った対価の公正価値により認識される。
普通株式発行時に発生した取引費用(税額控除後)は、払込対価の減少として株主持分に直接認識される。
当社グループが自社株の買戻しを行った場合、払込資本は自社株買戻しに係る取り決めの内容に従って減少する。
自社株の買戻しに関連する費用(税額控除後)もまた払込資本から控除される。従業員持株信託によるテルストラ
株式の購入も資本金の減少として計上している。
従業員持株制度に関連する株式報酬は資本金の増加として認識されている。当該従業員持株制度に参加するため
に従業員に提供されるノンリコース・ローンは資本金の控除項目として計上される。
従業員持株制度の会計処理に関する詳細については、注記2.21を参照のこと。
2.17 収益認識
営業収益の区分は返品、値引、割引、販売奨励手当および税金を控除した額により計上されている。
(a)サービスの提供
電気通信サービスの供給による収益には、通話並びにインターネットおよびデータ等その他サービスおよび設備
の提供が含まれる。
収益の計上は、以下のとおりである。
・通話料金は、通話終了時に計上される。
・その他サービスについては、通常サービス終了時、またはサービス提供の段階をより適切に表す他の方法がない
限り、サービス提供期間にわたる定額法により計上される。
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独立した会計単位とは看做されない設置・接続料収益は繰延べられ、顧客の見積平均契約期間にわたって認識さ
れる。当該収益に直接的に関連して増加する費用は、注記2.12(d)に従って繰延べられ、顧客の契約期間にわたっ
て償却される。
基本接続設置・接続料収益については、経営者の判断により、顧客の見積契約期間を決定する。過去の情報と顧客
の趨勢を見直した結果に基づいて、当社グループは顧客の見積平均契約期間を5年(2010年:5年)とした。
(b)製品の販売
製品の販売からの売上高は、顧客設備およびその類似製品の販売による売上高を含む。製品の販売による売上高は
販売製品の引渡基準により計上される。
通常、売上の全総額を売上高として計上しているが、販売契約に基づき当社グループが代理人として活動している
場合には、請求総額から仕入先に支払った金額を控除した純額により売上高を計上している。販売契約上、当社グ
ループが代理人であるか本人であるかを決定するためにそれぞれの販売契約の事実関係と状況を見直している。
(c)ネットワーク設備の使用料
使用料は、主として個人および法人利用者の固定および移動体ネットワークに対するアクセスによるもの、並びに
専用回線、顧客設備、有形固定資産およびその他設備のレンタルによるものである。ネットワークに対するアクセス
提供による収益は、レンタル期間にわたって発生主義に基づいて計上される。
(d)工事契約
工事収益は工事進行基準に基づいて計上される。工事進捗度は、当該契約の完成までに要する見積原価に基づいて
計算される。
工事契約はそのタイプに従ってされる。工事契約には資材集約型と短期型の2つのタイプがある。収益および利益
は以下のような適正な測定方法を使用して工事進行基準の進捗度により認識されている。
・資材集約型プロジェクトについては、(実際原価/予定原価)×見積総工事収益(利益を含む)
・短期プロジェクト(1ヶ月以内に完成すると予想されるもの)については、収益、利益および原価は完成時に認
識される。
(e)広告および番号案内サービス
案内広告およびディスプレー広告は日次、週次および月次で発行されており、その収益は広告が発行された時点で
認識される。
全てのイエローページ®およびホワイトページ®の番号案内収益は、発行された電話帳が顧客の敷地に配送され
た時点で認識される。オンラインによる番号案内からの収益は、サービス提供契約期間(平均で1年間)にわたって
認識される。音声番号案内収益はサービスが顧客に提供された時点で認識される。
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(f)ロイヤリティー
ロイヤリティー収益は、当該契約の内容に従って、発生主義により認識される。
(g)受取利息
受取利息は発生主義に基づいて計上される。金融資産については、受取利息は金融商品の実効利回りによって決定
される。
(h)複数の引渡対象物がある販売契約
1つの契約に基づいて2つ以上の収益生成活動または引渡対象物が販売される場合、独立した会計単位であると
考えられる個々の引渡対象物は、独立して会計処理を行っている。複数の引渡対象物のある契約における引渡対象物
が、独立した会計単位であるとは看做されない場合、当該契約は1つの会計単位として会計処理される。
当社グループでは、当該販売契約による対価を、各会計単位の相対的販売価格に基づき独立した会計単位に配賦し
ている。販売価格についてベンダー固有の客観的証拠及び第三者の証拠が存在しない場合、当該項目はその会計単位
の販売価格に関する最善の見積に基づいて測定される。各会計単位に配賦された収益はその後、上記の収益認識方針
に従って認識される。
適格な移動体通信返済オプション(以下「MRO」という。)および移動体通信キャップ・プラン、MROボーナス・ク
レジットについては、月次で顧客勘定に計上される。MROボーナス・クレジットは販売奨励手当と看做されるため、収
益の減少として計上される。セット販売形式の場合で機器とサービスの双方から顧客にMROボーナス・クレジットが
付与される場合には、収益の減少は相対的な販売価格に基づいて移動体通信機器収益とサービス収益に配賦される。
(i)政府補助金
政府からの補助金は、補助金を受取り、テルストラが全ての付帯条件に従うことが合理的に保証される場合に、そ
の公正価値により認識される。
費用に関連する政府補助金は、補償対象の費用と当該補助金を対応させるために必要な期間にわたって損益に繰
延べられ、認識される。
有形固定資産の購入に関連する政府補助金は繰延収益として固定負債に計上され、関連する資産の見積耐用年数
にわたって定額法により損益に計上される。
低利の政府融資の給付は、政府補助金として会計処理される。当該融資は、償却原価により測定される。低利融資の
給付は、融資の当初の帳簿価額(償却原価により測定される)と実際に受取った収入との差額として測定される。当
該給付は、上述の政府補助金に関する当社グループの方針に準拠して会計処理される。
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2.18 税金
(a)法人所得税
法人所得税は当期税金と繰延税金の合計を表している。当期税金は当期の課税所得に対して税務当局へ支払うこ
とが予想される金額に基づいて、会計上の利益から益金不算入項目と損金不算入項目を加減算して計算される。繰延
税金は、資産の実現または負債の決済が行われる期間に適用が予想される税率により算定される。当期税金と繰延税
金は双方とも報告日現在で制定または実質的に制定されている税率を使用して計算される。
当期税金および繰延税金は損益計算書に費用として認識されるが、その他包括利益または株主持分に直接加減さ
れる項目に関連する場合は除外され、この場合には当期税金および繰延税金もその他包括利益または株主持分に直
接認識される。
当社グループは繰延税金の計算に負債法を適用している。繰延税金とは、全ての将来加算一時差異および将来減算
一時差異に係る予想未払税金または予想未収還付税額で、これらは、報告日現在の税務上の資産および負債と財務書
類上の当該帳簿価額を参照して算定される。
当社グループでは通常、全ての将来加算一時差異について繰延税金負債を認識しているが、当該繰延税金負債が以
下のいずれかに起因する場合は除外される。
・のれんの当初の認識
・企業結合ではなく取引時に会計上の利益または課税所得のいずれにも影響を与えない取引による資産または負
債の当初の認識
子会社、被共同支配会社および関連会社に対する投資に関しては、全ての将来加算一時差異について繰延税金負債
を認識しているが、当社グループが一時差異解消の時期を管理でき、当該一時差異が近い将来に解消されない可能性
が高い場合には、この限りではない。
繰延税金資産の認識金額は経営者の判断により決定される。減算一時差異並びに税務上の繰越欠損金および税額
控除の繰越額を利用できる課税所得を獲得できる可能性が高い部分について、繰延税金資産が認識される。
2011事業年度において、テルストラは、選択されたいくつかの移動体通信サイトについて当社グループの移動体通
信(3G)ネットワークをロング・ターム・エボリューション(LTE)技術にアップグレードするために、エリクソ
ンとの間で契約を締結した。税務上および会計上の要件に基づく種々の処理により、繰延税金資産77百万豪ドル
(256百万豪ドルの30%)が2011年6月30日現在、認識されている。繰延税金資産は、約10年から14年の期間にわたっ
て回収される。
会計上、設備は30百万豪ドルの原価により計上される。これは、テルストラが、直接帰属費用を含む設備についてエ
リクソンに対して支払った金額を示している。
税務上、設備は286百万豪ドルの公正価値により測定される。テルストラは、独立第三者鑑定人とともに、当該設備
の公正価値を決定するための評価を行った。
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繰延税金資産の帳簿価額は各報告日現在で見直される。利用可能な繰延税金資産の一部または全部の便益を受け
るのに十分な課税所得を獲得する可能性がなくなった部分について、帳簿価額が減額される。その後、各報告日現在
で、将来課税所得による繰延税金資産の回収可能性の判断のために未認識の繰延税金資産の再評価を行っている。
テルストラ社とオーストラリアに所在する完全所有会社は、連結納税グループを構成している。テルストラ社は、
同グループの筆頭企業であり、自社の取引に加えて、連結納税グループ内全社の当期未払税金、並びに未利用の税務
上の欠損金および税額控除から生じる繰延税金資産を認識する。ただしテルストラ社および連結納税グループ参加
企業は、自社の当期税金および一時差異から生じる繰延税金を会計処理する。当該税額は、連結納税グループに参加
する各社が、あたかも従来と同様に別々の納税者であるかのように、測定される。
同一の税務当局によって徴収される法人所得税に関連する場合で、当期の税金資産と税金負債を純額で決済する
予定である場合、繰延税金資産と繰延税金負債を財政状態計算書上で相殺している。連結納税グループ内の繰延税金
資産および繰延税金負債は、同一の税務当局に関連するものであるため、相殺されている。連結納税グループ内を除
き、被支配会社間で繰延税金残高を相殺することはない。
(b)物品およびサービス税(以下「GST」という。)(その他付加価値税を含む。)
当社グループは、発生したGSTの金額がオーストラリア税務庁(ATO)から回収不能である場合を除き、収益、費用
および資産をGST控除後の金額により計上している。回収不能な場合には、GSTは資産の取得原価の一部または費用項
目の一部として認識される。
当社グループが顧客からGSTを徴収しているか、仕入先が当社グループからGSTを徴収している場合、受取債権およ
び支払債務にはGSTが含まれている。オーストラリア税務庁に対して支払うべき未払GSTは、支払債務に含まれてい
る。
2.19 1株当たり利益
基本的1株当たり利益は、普通株主に帰属する税引後利益(普通株式以外の持分に対する支払控除後)を期中発
行済普通株式の加重平均株数で除して算定する。
希薄化後1株当たり利益は、普通株主に帰属する税引後利益を期中発行済普通株式の加重平均株数(テルストラ
・グロースシェア信託およびテルストラ従業員持株制度の持分証券の影響を調整後)で除して算定する。
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2.20 退職後給付
(a)確定拠出年金制度
確定拠出年金制度に対する債務は、最低法定要件に従った拠出を行うことに限定されている。現在および過去の従
業員による勤務に関連して全ての従業員給付を行うために当該基金が十分な資産を保有していなかったとしても、
当社グループが追加的な拠出を行う法的または解釈上の債務はない。
確定拠出年金制度に対する拠出は、拠出金の支払債務が生じた時点で、損益計算書に費用計上される。従業員によ
る勤務の提供の結果、将来の支払債務が生じる場合に、負債を認識する。
(b)確定給付年金制度
当社グループは、現在多数の退職後給付年金制度に資金を拠出している。当該年金制度は、確定拠出と確定給付双
方の要素を兼ね備えているため、当該複合制度は確定給付年金制度として取り扱われる。
報告日現在において、年金制度資産の公正価値が確定給付債務の現在価値を下回っている場合、当該純不足額は負
債として認識される。年金制度資産の公正価値が確定給付債務の現在価値を超過している場合、当該純剰余金は資産
として認識される。当社グループは将来の拠出の減額または現金還付の形で利用可能な将来の資金を生成するため
にこの剰余金を管理することができるため、当該資産を認識している。公正価値は、報告日現在の年金制度資産の価
値を決定する際に使用され、年金制度資産の純市場価値を参照して算定される。
確定給付債務は、現在および過去の従業員の勤務から生じる債務の決済に要する将来の見積支出に基づいている。
この債務は、最終給与および従業員離職率を含む多くの要因に影響を受ける。確定給付債務の現在価値を算定するに
あたり、当社グループでは資格を有するアクチュアリーを雇用している。当該債務は、税込で測定される。
当該アクチュアリーは、それぞれの年金制度の確定給付債務の現在価値を算定するために予測単位積増方式を使
用している。この方式では、勤続年数が1年増す毎に受給する権利の単位も1つ増える。最終的な給付債務を算定す
るために、単位毎に分けて測定される。当該期待キャッシュ・フローと同様の満期日の政府保証証券に基づく利率を
用いて将来の見積現金支出額を割引くことによって、現在価値が決定される。
当社グループでは、利益剰余金を通じてその他包括利益に直接認識される年金数理差損益を除き、全ての確定給付
費用は損益計算書に認識される。確定給付費用の内訳は、現在および過去の勤務費用、金利費用および年金制度資産
の期待収益である。過去勤務費用については、給付がすでに権利確定している部分は直ちに認識され、それ以外は給
付の権利確定までの平均期間にわたり定額法により償却される。
年金数理差損益は、報告日現在の各確定給付年金制度の年金数理評価に基づいている。年金数理差損益は、年金数
理上の前提の変化の影響に加え、将来の結果に関する過去の年金数理上の前提と実際の結果との差異を表している。
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報告日現在の当社グループの確定給付負債および資産の計算に用いられる以下の主要な前提事項は、当社グルー
プの判断に基づいて見積られる。
・割引率
・昇給率
・年金制度資産期待運用収益率
年金数理上の計算に用いた見積は、当社グループの確定給付年金制度負債および資産の計上額に重要な影響を及
ぼしている。仮に当該見積が不正確であると判明した場合には、翌報告期間の帳簿価額が重要な影響を受ける可能性
がある。当期報告日現在適用している将来の結果に関する年金数理上の前提事項と翌報告年度の実際の結果との差
異を反映して、利益剰余金のボラティリティが増加する可能性もある。
確定給付負債および資産の計算に用いた主要な見積の詳細については注記24を参照のこと。
2.21 従業員持株制度
当社グループは、テルストラ従業員持株制度信託(以下「TESOP97」という。)とテルストラ従業員持株制度信託
Ⅱ(以下「TESOP99」という。)の受託会社であるテルストラ・イーエスオーピー・トラスティー・ピーティワイ・
リミテッドの株式を100%所有している。当社グループはTESOP97およびTESOP99の経営成績、財政状態およびキャッ
シュ・フローを連結している。
必要に応じて持分証券を分配するために、テルストラ・グロースシェア信託(以下「グロースシェア」という。)
が設立された。現在、持分証券には、オプション、行使権、制限付株式、インセンティブ株式、ダイレクトシェアおよび
オウンシェアがある。制限付株式は業績目標の達成が付与条件とされる。インセンティブ株式は、所定の勤務期間が
付与条件とされる。オプションおよび行使権は、業績目標の達成または所定の勤務期間が付与条件とされる。
当社グループは、グロースシェアの受託会社であるテルストラ・グロースシェア・ピーティワイ・リミテッドの
株式を100%所有している。当社グループはグロースシェアの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローも連結
している。
当社グループは、発行された持分証券の付与日における公正価値を参照して、全ての株式報酬に関する費用を決定
し、これを認識している。持分証券の公正価値は、ブラック・ショールズ方式に準拠したモンテ・カルロ・シミュ
レーションを利用した評価手法を用いて算定されている。公正価値は、権利確定の実際および予想水準を反映するた
めに調整され、関連する権利確定期間にわたり利益に対して計上される。
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2.22 デリバティブ金融商品
当社グループでは、為替および金利の変動に関連するリスクをヘッジするために、為替先渡契約、クロス・カレン
シー・スワップおよび金利スワップ等のデリバティブ金融商品を利用している。
ヘッジ手段の利用は取締役会により設定されたガイドラインによって管理されている。
デリバティブ金融商品は、固定資産または固定負債に含まれるが、報告日から12ヶ月以内に期限が到来するもの
は、流動資産または流動負債に分類される。
デリバティブは当初、デリバティブ契約締結日の公正価値により認識され、その後、公正価値に再測定される。その
結果生じる再測定損益の認識方法は、デリバティブがヘッジ手段として指定されているか否かによって異なり、ま
た、指定されている場合には、ヘッジ対象項目の性質によって異なる。当社グループがヘッジとして指定されていな
いデリバティブ金融商品を保有している場合、それらは「トレーディング目的保有」金融商品に分類される。デリバ
ティブ金融商品は全て公正価値により計上される。
デリバティブ資産は、デリバティブ資産からのキャッシュ・フローを受取る権利が失効するか、または譲渡により
当社グループが所有権に伴うリスクおよび便益のほぼ全てを移転した場合に、認識が中止される。
クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップの帳簿価額は、当該スワップ契約に基づく受取債権または支
払債務の公正価値を示している。当社グループでは、当該取引は通常異なる取引相手と行われ、通常、純額で決済され
ないため、ヘッジ債権またはヘッジ債務とヘッジ対象金融資産または金融負債を相殺していない。
デリバティブ資産とデリバティブ負債を相殺するための法的に認められた権利を当社グループが有しており、純
額でまたは同時に決済する予定である場合、財政状態計算書上、この残高を純額により計上している。当社グループ
が複数の金融商品に関連して基本相殺契約を締結しており、相殺の法的権利を有しており、かつ相殺する意思がある
場合にも、財政状態計算書上、この残高を純額により計上している。
エクスポージャーをヘッジするために保有するデリバティブは、保有目的によって3種類に分類することができ
る。公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジおよび在外事業体に対する純投資ヘッジである。
事前・事後両方の有効性テストで有効な場合にのみヘッジ会計を適用することができる。ヘッジ手段の全てにつ
いて、公正価値への再測定に係る損益は、当該手段のうち有効でないと判断された部分がある場合、発生した期間の
損益計算書に直接認識される。ヘッジ対象項目およびヘッジ手段に係る損益が相殺しない範囲は、非有効部分であ
り、損益計算書上の重要な増減の要因となる可能性がある。
当社グループでは、取引開始時に、ヘッジ手段とヘッジ対象項目の関係、並びに各種ヘッジ取引を実行するリスク
管理上の目的および戦略を正式に指定し、それを文書化している。また、当社グループは、ヘッジ取引に用いられる
ヘッジ手段が、ヘッジ対象項目の公正価値またはキャッシュ・フローの変動を、これまでもこれからも極めて有効に
相殺するか否かの当社グループの評価についても、ヘッジ開始時およびその後継続的に文書化している。
デリバティブ金融商品の売買は、資産の売買契約日に認識される。
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(a)公正価値ヘッジ
当社グループは、ヘッジ期間にわたって為替および金利の変動から生じる外貨建借入金の公正価値の変動リスク
を軽減するために公正価値ヘッジを利用している。
公正価値ヘッジがヘッジ会計に適格である場合、ヘッジ手段の公正価値の再測定から生じる損益は損益計算書上
の金融費用に認識され、ヘッジ対象項目に関連する損益がヘッジ対象のリスクに起因する損益である場合には、当該
損益とともに認識される。
(b)キャッシュ・フロー・ヘッジ
当社グループは、ヘッジ期間にわたる為替の変動に起因する将来キャッシュ・フローの変動リスクを軽減するた
めにキャッシュ・フロー・ヘッジを利用している。主として外貨で購入または支払の決済を行う可能性が非常に高
い場合に、外貨建借入金および継続的な事業活動についてキャッシュ・フロー・ヘッジを利用している。
キャッシュ・フロー・ヘッジがヘッジ会計に適格である場合、ヘッジ手段の公正価値の再測定に係る損益のうち
有効な部分は、その他包括利益のキャッシュ・フロー・ヘッジ積立金に直接認識され、ヘッジ対象項目が損益に影響
を与えた時点で損益計算書に振替られる。しかし、予定取引のヘッジでは、ヘッジ対象の予定取引によって非金融資
産(例えば、棚卸資産や有形固定資産等)が認識される時点で、過年度にその他包括利益に繰延べられた損益はその
他包括利益から振替られ、当該資産の当初の取得原価または帳簿価額に含められる。非有効であると判断されたヘッ
ジ部分に係る損益は即時に損益計算書に認識される。ヘッジ会計の適用によって株主持分の残高に一定のボラティ
リティをもたらすことになる。
ヘッジ手段が失効、売却または終了される場合、あるいはヘッジがヘッジ会計の基準を満たさなくなった場合、そ
の時点でその他包括利益に計上されている累積利益または損失はその他包括利益にそのまま残され、ヘッジ対象項
目が最終的に損益計算書に認識される時点で認識される。
ヘッジ対象の予定取引が発生しないと予想されることになる場合、その他包括利益に計上されていたヘッジ手段
に係る累積利益または損失は、即時に損益計算書に振替られる。
(c)在外事業体に対する純投資ヘッジ
在外事業体に対する投資は為替リスクにさらされており、海外投資の純資産を現地の機能通貨から豪ドルに換算
する際にリスクが生じる。当社グループは、為替先渡契約、クロス・カレンシー・スワップおよび/または投資の関
連通貨建の約束手形を利用することによって、このリスクに対するエクスポージャーを軽減するために純投資を
ヘッジしている。
海外投資のヘッジとして指定されたデリバティブの再測定に係る損益は、ヘッジ有効部分を上限として、株主持分
の為替換算積立金として繰延べられる。
株主持分に含めて認識された利益または損失の累積額は、在外事業体が売却された時点で損益計算書に振替られ
る。
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(d)公正価値ヘッジ関係の指定を解除されたまたは指定ヘッジ関係にないデリバティブおよび借入金
公正価値ヘッジ関係の指定を解除されたまたは指定ヘッジ関係にない借入金に関するデリバティブは、ヘッジ会
計上、「トレーディング目的保有」に分類される。
公正価値ヘッジ関係の指定を解除された借入金については、解除日より、デリバティブは公正価値により継続的に
認識され、当該借入金は解除日現在の新たな実効金利と整合性のある償却原価により会計処理される。当該借入金お
よびデリバティブの双方に係る利益または損失は、純損益が主として当該デリバティブに係る金利の変動による影
響および将来キャッシュ・フローの割引による影響を反映する金額で、金融費用に含まれる。解除日現在の当該借入
金の再測定から過年度に認識された累積利益または損失は、当該借入金の残存期間にわたり解消され、損益計算書上
で償却される。この償却費も金融費用に含まれる。
ヘッジ会計上、指定ヘッジ関係にない借入金については、デリバティブは公正価値により認識され、当該借入金は
償却原価により会計処理される。当該借入金およびデリバティブの双方に係る利益または損失は、当該デリバティブ
に係る金利の変動による影響と将来キャッシュ・フローの割引による影響の差額として、金融費用に含まれる。
指定ヘッジ関係にない先渡為替契約の公正価値の再測定に係る損益は、発生した期間の損益計算書上でその他費
用またはその他収益に直接認識される。
(e)組込デリバティブ
他の金融商品または他の主契約に組込まれているデリバティブは、当該リスクおよび性質が主契約とはほとんど
関連しておらず、当該主契約が損益計算書を通じて公正価値により測定されていない場合には、別個のデリバティブ
であると看做される。
2.23 偶発債務
偶発債務は、負債の認識基準を満たさない不確実性を有する義務、またはテルストラが完全に支配していない1つ
または複数の不確実な将来の事象が発生するか、または発生しないことによってのみその存在が確認される債務で
ある。また、偶発債務という用語は、認識基準を満たさない債務に使用される。
当社グループはまず、債務が負債か偶発債務のどちらとして認識されるかを決定する。このため、経営者は、テルス
トラの支払義務の有無及びその支払額の見積を行わなければならない。この評価は、過去の経験、また場合によって
は独立専門家からの報告を考慮して事実および状況に基づいて実施される。検討される証拠には、報告日後の事象に
より提供される追加的証拠が含まれている。
テルストラの偶発債務に関する詳細については、注記23、注記26および注記30を参照のこと。
2.24 最近公表され、将来の報告期間に適用される会計基準
2011年6月30日に終了した事業年度では早期適用されていないが、将来の報告期間においてテルストラ・グルー
プに適用される会計基準について、以下に詳述する。当該基準とは別に、当社グループは、将来の期間に適用されるそ
の他の会計基準について検討したが、それらはテルストラにとっては重要性が乏しいと考えられる。
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(a)金融資産の譲渡に関する開示
AASB第2010-6号「オーストラリア会計基準の改訂―金融資産の譲渡に関する開示」は2010年11月に発行した。
AASB第2010-6号は、AASB第7号「金融商品:開示」において金融資産の譲渡に関する既存の開示要件を追加および
改訂するものである。
当該改訂により、(法的には)譲渡されているが(会計上の要件を満たしていないために)認識が中止されてい
ない、あるいは認識が中止されているが譲渡人が金融資産に引き続き関与するある程度のレベルを維持する金融資
産に関する開示要件が追加される。
AASB第7号の改訂は、2011年7月1日以降に開始する報告年度より適用され、早期適用が認められる。当社グルー
プは複雑な金融資産を保有していないため、当該改訂がテルストラに及ぼす影響は僅少であると予想している。
(b)金融商品―分類、測定および認識中止
AASB第9号「金融商品」は、金融負債の分類および測定に関する会計上の要件並びに金融資産および負債に関す
る認識中止要件を含めるために、2010年12月に再発行された。2つの関連する包括的会計基準であるAASB第2010-7
号「AASB第9号に伴うオーストラリア会計基準の改訂(2010年12月)」およびAASB第2009-11号「AASB第9号に伴
うオーストラリア会計基準の改訂」は、AASB第9号の改訂を受けて、他の会計基準の多数を改訂したもので、同時に
適用することが義務付けられている。
金融負債の分類および測定に係る追加要件の大半並びに金融商品の認識中止に係る追加要件の全ては、現行基準
のAASB第139号「金融商品−分類および測定」を変更せずに継続して適用されている。当社グループの信用リスクの
問題に対処するための金融負債に関する公正価値オプションの要件に関連して唯一の変更が行われた。公正価値で
測定される金融負債について、当社グループの信用リスクの変動による公正価値の変動の一部は、現在、通常の損益
ではなくその他包括利益に開示されなければならない。
AASB第9号の改訂は、2013年1月1日以降に開始する報告年度より適用され、早期適用が認められる。当社グルー
プの金融負債は全て、償却原価に分類される、あるいはヘッジ関係にあるため、当該変更がテルストラに及ぼす影響
は僅少であると予想している。
(c)連結財務諸表
IFRS第10号「連結財務諸表」が2011年5月にIASBにより発行され、IAS第27号「連結および個別財務諸表」および
SIC第12号「連結−特別目的事業体」から置き換わる。この新基準は、支配および関連する適用指針の定義を改訂す
るため、単一の支配モデルが全ての事業体に対して適用される。当該基準は2013年7月1日以降テルストラに適用さ
れる予定であり、当社グループは現在、テルストラに対して与える影響を評価している。早期適用が認められる。
また、IFRS第10号の発行により、IAS第27号「連結および個別財務諸表」に対する改訂も行われた。当該改訂は2013
年7月1日から適用されるが、当社グループが既にこの改訂に準拠しているため、テルストラに対して与える影響は
ないと予想している。
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(d)ジョイント・アレンジメント
IFRS第11号「ジョイント・アレンジメント」は2011年5月にIASBにより発行され、法体系よりも契約上の権利お
よび義務に重点を置くことにより、ジョイント・アレンジメントをより現実的に反映することを規定している。当該
基準は、被共同支配会社の持分を会計処理する単一の方法を要求することにより、ジョイント・アレンジメントの報
告における矛盾に対応している。この基準は2013年7月1日より適用され、早期適用が認められる。経営者は、テルス
トラに対して与える影響を評価している。
(e)他の事業体に対する持分の開示
IFRS第12号「他の事業体に対する持分の開示」は、2011年5月にIASBにより発行され、子会社、ジョイント・アレ
ンジメント、関連会社、特別目的事業体および他のオフバランス・シート事業体を含む、他の事業体に対する持分形
式全てに関する開示要件に係る新しく、包括的な基準である。当該基準は2013年7月1日以降適用され、経営者は現
在、当該基準の影響を評価しているが、開示についてのみ影響を与えると予想している。
また、上述の新基準により、IAS第28号「関連会社に対する投資」に対する改訂も行われた。当該改訂は2013年7月
1日以降適用されるが、当社グループが既にこの改訂に準拠しているため、テルストラに対して与える影響はないと
予想している。
(f)公正価値測定
IFRS第13号「公正価値測定」は2011年5月にIASBにより発行された。これは、公正価値の正確な定義を提供し、公
正価値の単一測定源であり、IFRSで要求される公正価値に関する開示要件を規定している。当該要件は公正価値の会
計処理の使用を拡大するものではないが、IFRSの他の基準により使用が既に要求されているか、承認されている場合
の適用方法に関する指針を提供している。当該基準は2013年7月1日以降テルストラに対して適用されるが、早期適
用も認められる。当社グループは現在、テルストラに対して与える当該基準の影響を評価している。
(g)その他包括利益(OCI)の項目の表示
IAS第1号「財務諸表の表示」は2011年6月にIASBにより発行され、OCIの項目の表示に改善をもたらす。主な変更
は、翌期以降に個別に損益に組替られるOCIのグループ項目に対する要件であり、組替られないOCIの項目と区分して
表示される。当該改訂は、OCIの項目および損益が単一の計算書または連続した2つの計算書のいずれかとして表示
される現行の要件を再確認する。IAS第1号の改訂は2012年7月1日以降テルストラに適用されるが、早期適用も認
められる。当該変更は開示要件についてのみ影響を及ぼすため、当該改訂はテルストラに対して財務上の影響を及ぼ
さないと予想している。
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(h)従業員給付
IAS第19号「従業員給付」は、現行の従業員給付基準を置換えるために2011年6月にIASBにより発行された。主な
変更は以下の通りである。
・数理計算上の損益は「再測定」に名称変更され、OCIに即時認識される。数理計算上の損益はコリドー・アプ
ローチによる繰延は行われなくなる、もしくは損益に認識されなくなる。
・確定給付費用の測定には、確定給付資産または負債の純額に割引率を適用して算定された、利息収益または利息
費用の純額が含まれる。使用される割引率は、社債または国債の利回りのいずれかに基づいている。これは、確定
給付費用の測定の一環として、制度資産に係る期待収益を含める要件を廃止するものである。
・確定給付費用の表示は、3つの構成要素に分類される。勤務費用は損益に表示され、確定給付資産または負債の
純額に係る利息純額は金融費用の一部として損益に表示され、再測定はOCIに表示されることとなる。
・給付制度、財務書類に認識される金額および確定給付年金制度により生じるリスクの特徴について追加の開示
が要求される。
IAS第19号の改訂は2013年7月1日以降テルストラに対して適用されるが、早期適用も認められる。当社グループ
は現在、この基準の影響を評価している。
(i)その他
上記の最近公表され将来の事業年度に適用される会計基準の他に、将来の事業年度に適用される新会計基準およ
び解釈指針は以下のとおりである。
・AASB第124号「関連当事者についての開示」
・AASB第2009-12号「オーストラリア会計基準の改訂」
・AASB第2009-14号「オーストラリア会計基準の改訂―最低積立要件の前払」
・AASB第2010-4号「年次改善プロジェクトに伴うオーストラリア会計基準の追加改訂」
・AASB第2010-5号「オーストラリア会計基準の改訂」
・AASB第2010-8号「オーストラリア会計基準の改訂−繰延税金:対象資産の回収」
・AASB第2010-9号「オーストラリア会計基準の改訂−深刻なハイパーインフレーションおよび初度適用企業に
対する確定日の廃止」
・AASB第2011-4号「オーストラリア会計基準の改訂−上級経営者個人別の開示要件の廃止」
当社グループでは、当該会計基準の適用が当社グループの経営成績に及ぼす重要な影響はないと予想している。
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3. 1株当たり利益
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
豪セント
豪セント
基本的1株当たり利益
26.1
31.4
希薄化後1株当たり利益
26.1
31.3
百万豪ドル
百万豪ドル
3,231
3,883
株式数
(百万株)
株式数
(百万株)
12,443
12,443
基本的および希薄化後の1株当たり利益の算定に用いられた利益
テルストラ社の株主に帰属する当期利益
加重平均普通株式数
加重平均発行済普通株式数
(61)
従業員持株制度信託が保有する株式の影響(a)(b)
基本的1株当たり利益の算定に用いられた加重平均普通株式数
従業員持株証券による希薄化効果(c)
希薄化後1株当たり利益の算定に用いられた加重平均普通株式数
(70)
12,382
12,373
15
24
12,397
12,397
(a)グロースシェア制度の下で発行された持分証券の裏付資産とするため、テルストラ・グロースシェア信託は市
場でテルストラ株式を買付けている。基本的および希薄化後の1株当たり利益を計算する際には、当該株式は発行済
株式とは看做されない。
(b)テルストラ従業員持株制度信託Ⅰ(TESOP97)およびⅡ(TESOP99)の下で発行された株式オプションは、基本
的1株当たり利益を計算する上で発行済株式とは看做されない。
(c)2011事業年度および2010事業年度において、以下の持分証券が1株当たり利益を希薄化したと考えられる。
・グロースシェアの短期奨励報酬制度の下で付与されたインセンティブ株式
・グロースシェアの長期奨励報酬制度の下で付与された特定の行使権
・TESOP97の下で発行された株式オプション
2011事業年度および2010事業年度において、以下の持分証券は1株当たり利益を希薄化していないと考えられる。
・グロースシェアの下で発行された特定の行使権、制限付株式およびオプション
・TESOP99の下で発行された株式オプション
グロースシェアおよびTESOP株式制度の下で発行された持分証券の詳細については注記27を参照のこと。
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4. 配当金
テルストラ社
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
支払配当金
過年度の最終支払配当金
1,737
1,737
中間支払配当金
1,738
1,737
支払配当金合計
3,475
3,474
豪セント
豪セント
普通株式1株当たりの支払配当金
過年度の最終支払配当金
14.0
14.0
中間支払配当金
14.0
14.0
支払配当金合計
28.0
28.0
支払配当金は30%の税率で全額が適格である。
各事業年度に関する1株当たり配当金の詳細は、以下のとおりである。
テルストラ社
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
豪セント
豪セント
普通株式1株当たり配当金
中間支払配当金
14.0
14.0
最終支払配当金(a)
14.0
14.0
配当金合計
28.0
28.0
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テルストラ社
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
(141)
(138)
翌事業年度において利用可能な税務免除額およびフランキングクレ
ジット
フランキング勘定残高
税務免除勘定(b)
24
24
6月30日現在の未収還付税の受取により発生するフランキングクレ
ジット(c)
369
320
翌事業年度において分配されない可能性がある税務免除額(b)
(24)
(24)
228
182
(a)2011年6月30日現在、当社グループの2011事業年度の最終配当金について、取締役会は決定または公式に提案
していないため、配当引当金は財政状態計算書に計上されていない。最終配当金は後発事象として報告されている。
詳細については注記31を参照のこと。
(b)税務免除勘定については、当勘定からの税務免除の分配には法定の制限が設けられている。この制限のため、税
務免除額を分配できる見込はない。
(c)法人所得税の支払により発生するフランキングクレジットは、支払税額ベースで税率30%で表示される。
5. セグメント情報
事業セグメント
当社グループは、当社を編成し管理している内部管理報告体制と同じ基準によりセグメント情報を報告している。
2011年6月30日に終了した事業年度において、当社グループの事業セグメントにおいて以下の変更がなされた。
・以前は2つのセグメントであったテルストラ・コンシューマーとテルストラ・カントリー・ワイドは統合さ
れ、テルストラ・コンシューマー・アンド・カントリー・ワイドという1報告セグメントになった。
・「テルストラ・インターナショナル」という事業単位が2010事業年度に設立され、当社グループの中国本土に
おける事業に対する当社グループの持分であるCSLニュー・ワールド(以下「CSL NW」という。)並びにイン
ターナショナル・ブランドの下における国際的なマネージド・ネットワークおよびホスティング事業に対する
地域的および運用上の責任を負っている。過年度において、CSL NWは個別の報告セグメントであり、残りのイン
ターナショナル・グループは「その他インターナショナル・ユニット」と呼ばれるセグメントに統合された。
CSL NW、その他インターナショナル・ユニットおよび当社グループの中国事業(過年度はサウファンを除くセ
ンシスのセグメント)は、現在、テルストラ・インターナショナルという1報告セグメントの一部を構成してい
る。
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・過年度において、センシスのセグメントの一部を構成していたサウファンは、2010年9月17日に売却された。売
却日までの業績は、「その他全て」のカテゴリーに計上されている。
・当社グループのチーフ・マーケティング・オフィスのセグメントは、テルストラ・イノベーション・プロダク
ツ・アンド・マーケティングと名称変更された。
セグメントの損益は、報告日現在の内部管理報告体制に従って報告されている。セグメントの比較財務書類は、同
一条件による開示のために、上記の変更および前報告期間以降に発生した組織変更を反映して再表示されている。
テルストラ・グループは2011事業年度において、以下の内部管理報告目的の事業セグメントに組織されている。
テルストラ・コンシューマー・アンド・カントリー・ワイド(TC&CW)の業務内容は、オーストラリアの主要都
市、地方、遠隔地において、一般消費者にあらゆる電気通信製品、サービスおよびソリューション(移動体通信、固定お
よびワイヤレス・ブロードバンド、電話並びに有料テレビ番組にわたる)を提供することである。これは、インバウン
ド業務およびアウトバンウンド業務を行うコールセンター、テルストラ・ショップ(所有店舗および認可店舗)、テル
ストラの販売代理店並びにテルストラ・デジタルを通じて達成される。2011年に設立されたテルストラ・デジタル
の業務内容は、ブラウジングから購入請求、サービス要求といったテルストラの顧客側の全プロセスにセルフ・サー
ビスを提供することである。
テルストラ・ビジネス(TB)の業務内容は、中小企業にあらゆる電気通信製品およびサービス、通信ソリューショ
ン、並びに情報通信技術サービスを提供することである。
テルストラ・エンタープライズ・アンド・ガバメント(TE&G)の業務内容は、法人顧客および政府顧客にテルス
トラ・ネクスト・ジェネレーション・サービシズ®を介して、ネットワーク・サービスおよびアプリケーション並
びにインテグレーテッド・ボイス、データおよび移動体通信ソリューションを提供することである。
テルストラ・オペレーションズ(TOps)の業務内容は、以下のとおりである。
・テルストラのネットワーク、技術および情報技術に関する全体的な計画、設計、立案および構築
・当社グループの固定回線、携帯電話、インターネット・プロトコル(IP)およびデータ通信向けネットワーク基
盤設備の構築
・当該ネットワークにわたる顧客サービスの提供
・当該ネットワークの稼動および修復を含む運用、質的管理および維持管理
・当社グループの製品、サービス、顧客サポート機能および当社グループ内部のニーズを支援するための情報技術
ソリューションの提供
・テルストラ顧客に対するネットワーク中心のプロフェッショナル・サービス、マネージド・サービスおよびア
ウトソーシング・サービスの提供
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テルストラ・ホールセール(TW)の業務内容は、テルストラ以外のブランドで事業を展開する電気通信業者、電気
通信サービスのプロバイダーおよびインターネット・サービス・プロバイダーに、テルストラのネットワークおよ
び関連サポート・システムによる広範囲な電気通信製品およびサービスを提供することである。また、テルストラ・
ホールセールは、治験実施施設の展開に関してNBN Coリミテッドにコア・アクセス・サービスを提供している。
センシスの業務内容は、印刷物、音声およびデジタル対応電話番号案内、デジタル・マッピングおよびサテライト
・ナビゲーション、デジタル・ディスプレイ広告並びに企業情報サービスを含む、国内の番号案内・広告事業を運営
fi
fi
fi
fi
管理および拡大することである。これには、イエローページ 、ホワイトページ 、Whereis 、シティサーチ 、1234、メ
fi
fi
ディアスマート およびQuotify を含む主要なインフォメーション・ブランドの運営管理が含まれている。
テルストラ・インターナショナル(TI)の業務内容は、オーストラリアおよびニュージーランド以外のテルスト
ラの資産を管理することである。これには以下が含まれる。
・CSL ニュー・ワールド・モビリティ・リミテッドは、当社グループが76.4%を所有する香港の子会社であり、そ
の業務内容は、香港市場に、通信機器の販売、音声およびデータ通信製品を含むあらゆる移動体通信サービスを
提供することである。当該サービスは、CSLの3Gおよびロング・ターム・エボリューション・ネットワークに対
して提供される。
・自動車、ITおよびコンシューマー・エレクトロニクス並びに移動体付加価値サービス・セグメントにオンライ
ン広告サービスを提供する、中国本土における事業に対する当社グループの持分である。当該事業には、ノース
ター・メディア、オートホーム/ピーシーポップ、シャープ・ポイントおよびチャイナエム、並びにエルモバイ
ルが含まれている。
・テルストラ・インターナショナル・グローバル・ネットワークおよびマネージド・サービス事業は、オースト
ラリア、アジア太平洋地域、ヨーロッパおよび米国において1,300超の通信アクセス・ポイントを有しており、ア
ジアにおける国際音声サービス、衛星サービスおよびIPデータ・サービスのプロバイダーであり、20超の海底
ケーブルに対する持分を有している。これには、PCCWとの共同事業であるリーチの再編の一環として当社グルー
プが取得したリーチ事業体自体およびその他の資産が含まれている。
テルストラクリア(TClear)は、当社グループのニュージーランドの子会社であり、その業務内容は、ニュージー
ランド市場にあらゆる電気通信サービスを提供することである。
テルストラ・イノベーション・プロダクツ・アンド・マーケティング(TIPM)は、テルストラのグループ全体に
わたる革新、製品の販売促進および価格設定を担当している。また、TIPMは、テルストラ・グループの全体的なブラン
ド、スポンサーシップ、テルストラの販売促進および広告指示、並びに業界アナリストとの良好な関係の維持も担当
し、市場規模で管理を行っている。これは、顧客をテルストラが行う全ての業務の中心に据えて行った調査データを
基本とする考察を提供することにより行われる。
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テルストラ・ケーブルの業務内容は、以下のとおりである。
・フォクステル・パートナーシップに対する投資の管理
・テルストラとフォクステル間の新たなビジネスチャンスの展開
・ハイブリッド・ファイバー同軸(HFC)ケーブル・ネットワーク
コーポレート・エリアには以下が含まれる。
・法務サービス−当社全般の運用上および戦略的な法的支援および助言の提供。
・ストラテジー・アンド・コーポレート・サービス−テルストラの公共政策、通信設備、企業戦略並びに合併およ
び買収を管理する。これには、あらゆるレベルの政府関係、規制に対する対応および交渉、並びに企業の社会的責
任(テルストラ・ファンデーションを含む)に対する責任が含まれている。
・財務および管理−企画、経理および管理、与信管理、請求、財務、リスク管理および質的管理、投資家向け広報、並
びに諸料金の徴収。また、全事業部門に対する財務支援、およびテルストラ社の大半の固定資産(ネットワーク
資産を含む。)の財務管理を含む。
・テルストラ取締役会および秘書室業務。
・人事−組織的な設計、人および文化のイニシアチブの実施、リーダーシップ育成、人事業務、健康、安全および環
境、専門能力の開発、全従業員並びに報酬方針における支援業務。
・CEOオフィス。
・カスタマー・エクスペリエンス−顧客満足度を向上させる変化の推進、並びにテルストラ全体の生産性の向上。
当社グループのセグメント別経営成績の「その他全て」は、独立した報告セグメントとは認められない各種の事
業単位から構成される。当該事業単位としては、以下のようなものが挙げられる。
・TIPM
・テルストラ・ケーブル
・サウファン
・コーポレート・エリア
「その他全て」セグメントの収益は主として、当社グループのHFCネットワークに対するアクセスおよびフォクス
テルに対するその他サービスの提供によりテルストラ・ケーブルが稼得した収益に関するものである。コーポレー
ト・エリアにおける財務および管理は当該セグメントのセグメント損益の主要因であり、これらは主として減価償
却費および償却費、並びに有形固定資産およびソフトウェアの減損である。
報告日後に公表された組織構造の変更については、注記31を参照のこと。
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セグメント損益
セグメント損益の測定は、内部管理報告目的により経営陣に提示される情報の基準と整合している。各セグメント
の成績は、テルストラ・グループに対するそれぞれの「基礎となる利息、法人所得税、減価償却費および償却費控除
前利益(EBITDA)に対する貢献額」および「基礎となる利息および法人所得税控除前利益(EBIT)に対する貢献
額」に基づいて測定される。EBITDAに対する貢献額およびEBITに対する貢献額からは、全てのセグメント間残高およ
び取引の影響額が除外される。そのため、テルストラ・グループの外部との取引のみが報告される。さらに、基礎とな
る成績を測定する目的で、一部の収益および費用項目がセグメント損益から除外されている。当該項目は、報告セグ
メント合計から財務書類上のテルストラ・グループのEBIT報告額および税引前当期利益への調整で個別に開示され
ている。
一部の収益および費用項目は、各セグメントに配賦されず、コーポレート・エリアで報告されている。当該項目に
は以下のものが含まれている。
・テルストラ社の固定資産(ネットワーク資産を含む。)は集中管理されており、その結果として減価償却費およ
び償却費も集中的に計上される。
・当社グループの会計方針に準拠して基本接続設置費用並びに接続料による収益および費用を繰延べるための調
整額。当社グループの報告セグメントは、当該金額をあらかじめ計上している。
・テルストラ社に関する解雇手当の大部分。
・テルストラ社に関するパソコン、ラップトップ、プリンターおよびその他関連機器に関連する賃借料。
また、一部の項目の配賦および管理方法、並びにそれらの結果として当該項目が当社グループのセグメント成績に
どのように反映されているかについての詳細は以下のとおりである。
・TC&CW、TBおよびTE&Gの移動体通信機器に関連する売上高は、関連する仕入高および購入サービスの費用ととも
に、主にTC&CWセグメントに配賦される。移動体通信の利用から生じる前払い方式と後払い方式による移動体通
信収益は、サービスを受ける顧客のタイプに応じてTC&CW、TBおよびTE&Gに計上される。
・TOpsは、ハイブリッド・ファイバー同軸(HFC)ケーブル・ネットワークの設置および稼動に関連する特定の費
用を認識している。
・テルストラ社からの国内の販売促進費および広告宣伝費は、TIPMに集中的に計上される。
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以下の表は、2011年6月30日現在の報告構造に基づく当社グループの事業別セグメントの成績の詳細を示してい
る。
テルストラ・グループ
2011年6月30日
終了事業年度
事業セグメントに関する外部
顧客に対する売上高(e)(f)
事業セグメント以外のその他
収益
TC&CW
TB
TE&G
TOps
TW
センシス
TI
Tクリア
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
その他
全て
百万豪
ドル
合計
百万豪
ドル
9,954
4,500
4,242
120
2,194
1,787
1,285
516
194
24,792
-
-
-
-
-
-
-
-
185
185
61
8
(3)
8
-
-
4
(2)
32
108
10,015
4,508
4,239
128
2,194
1,787
1,289
514
411
25,085
470
220
311
1,354
65
405
184
95
812
3,916
3,251
926
572
237
74
128
662
256
51
6,157
999
141
77
2,214
18
260
220
80
1,019
5,028
持分法適用による利益
-
-
-
-
-
-
-
-
EBITDAに対する貢献額
5,295
3,221
3,280
2,037
994
223
83
(1,471)
9,985
-
-
14
-
123
121
111
4,010
4,455
5,295
3,221
3,266
(3,753)
2,037
871
102
(28)
(5,481)
5,530
その他収益
収益合計
労務費
購入商品および購入サービス
その他費用
減価償却費および償却費
EBITに対する貢献額
(1)
(3,677)
76
(1)
テルストラ・グループ
2010年6月30日
終了事業年度
事業セグメントに関する外部
顧客に対する売上高(e)
事業セグメント以外のその他
収益
TC&CW
TB
TE&G
TOps
TW
センシス
TI
Tクリア
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
百万豪
ドル
その他
全て
百万豪
ドル
合計
百万豪
ドル
9,613
4,418
4,169
74
2,280
1,909
1,378
529
291
24,661
-
-
-
-
-
-
-
-
196
196
54
12
1
6
-
-
3
-
36
112
9,667
4,430
4,170
80
2,280
1,909
1,381
529
523
24,969
479
205
310
1,315
69
374
178
92
685
3,707
購入商品および購入サービス
2,577
876
509
232
84
150
638
255
40
5,361
その他費用
1,027
129
84
2,279
17
280
235
78
821
4,950
持分法適用による利益
-
-
-
-
-
-
-
-
EBITDAに対する貢献額
5,584
3,220
3,269
2,110
1,105
330
104
(1,023)
10,953
-
-
17
-
84
139
118
3,913
4,345
5,584
3,220
3,252
2,110
1,021
191
(14)
(4,936)
6,608
その他収益
収益合計
労務費
減価償却費および償却費
EBITに対する貢献額
(2)
(3,746)
74
(3,820)
193/491
(2)
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報告セグメントのEBITに対する貢献額からテルストラ・グループのEBITおよび税引前当期利益に対する調整は、
以下のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
報告セグメントに関するEBITに対する貢献額
11,011
11,544
その他全て
(5,481)
(4,936)
5,530
6,608
12
-
8
-
(16)
-
69
-
注記
セグメント合計
基礎となる損益から除外された金額:
−固定資産の正味売却益
−関連会社の正味売却益(a)
−事業の正味売却損(b)
−被支配会社の正味売却益(c)
−偶発対価の認識中止による利益(d)
6
30
-
−フォクステル・パートナーシップからの分配金(e)
6
70
60
2
-
−リーチ関連事業からのEBITに対する貢献額(f)
−のれんおよび無形資産の減損(g)
14
(160)
−共同事業により所有される価値の減損の戻入(h)
7
147
-
−投資価値の減損の戻入
7
-
1
5,692
6,501
テルストラ・グループのEBIT(報告額)
−純金融費用
(1,135)
テルストラ・グループの税引前当期利益(報告額)
4,557
(168)
(963)
5,538
(a)2010年12月8日、当社グループはキーコープ・リミテッドの保有株式48.2%を対価合計23百万豪ドルで売却
し、売却益は8百万豪ドルとなった。
(b)2010年9月22日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・リミテッドは英国のボイスカスタマー事業を
対価合計14百万豪ドルで売却し、売却損は16百万豪ドルとなった。詳細については注記20を参照のこと。
(c)2010年9月17日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・インターナショナル・ホールディングズはサ
ウファンの保有株式50.6%を売却し、正味売却益は69百万豪ドルとなった。詳細については注記20を参照のこと。
(d)偶発対価の認識中止による利益30百万豪ドルは、エルモバイル・グループの2010事業年度の買収に関連してい
る。詳細については注記20を参照のこと。
(e)フォクステルからの受取分配金70百万豪ドル(2010事業年度:60百万豪ドル)は損益計算書に収益として計
上されているが、報告セグメント収益から除外されている。
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(f)2011事業年度に取得したリーチ事業に関連する収益46百万豪ドルおよびEBITに対する貢献額2百万豪ドルは
損益計算書に計上されているが、TI報告セグメント成績から除外されている。リーチ共同事業の再編に関する詳細
は、注記20を参照のこと。
(g)のれんおよび無形資産の減損は、オクターブ・グループ(のれんの減損および顧客基盤の減損133百万豪ド
ル)およびエルモバイル・グループ(のれんの減損27百万豪ドル)(2010年:CSLニュー・ワールドに関連するの
れんの減損168百万豪ドル)に関連している。
(h)テルストラのPCCWとの共同事業であるリーチの再編の一環として、テルストラはリーチから多くの資産を取得
した。購入価格147百万豪ドルは、リーチに対する株主貸付金を相殺することにより支払われたが、これに対して、テ
ルストラにより全額引当金が計上されていた。そのため、貸倒引当金147百万豪ドルはその必要がなくなったため、戻
入れられた。リーチ・ジョイント・ベンチャーの再編に関する詳細については、注記20を参照のこと。
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
地域別営業活動についての情報(i)
外部顧客からのセグメント収益
オーストラリア国内の顧客
海外顧客
23,188
22,969
1,905
1,948
25,093
24,917
27,607
28,010
2,557
3,485
30,164
31,495
セグメント固定資産の帳簿価額(j)
所在地がオーストラリア国内
所在地がオーストラリア以外の国
(i)当社グループの地域別営業活動は、オーストラリア国内と海外の営業活動とに分かれている。当社グループの
国外の営業活動には、CSLニュー・ワールド(香港)、ノースター・メディア、オートホーム/ピーシーポップ、チャ
イナエム、TIセグメントの一部であるシャープ・ポイントおよびエルモバイル、TIセグメントおよびテルストラクリ
ア(ニュージーランド)の多国籍顧客に対してサービスを提供する、テルストラ・ヨーロッパ(英国)を含む海外
事業が含まれる。オーストラリア国内における営業活動を除き、どの地域も単独では当社グループの営業活動におけ
る重要な部分を構成していない。
(j)当社グループのセグメント固定資産の帳簿価額は、デリバティブ資産、確定給付資産および繰延税金資産を含
んでいない。
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テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
当社グループの製品およびサービスについての情報
固定電話(PSTN)製品
5,370
5,832
固定インターネット
2,091
2,144
877
905
その他固定収益
1,165
1,101
移動体通信
8,100
7,317
IPおよびデータアクセス
1,771
1,777
ネットワーク・アプリケーションおよびサービス
1,144
1,033
85
144
1,909
2,165
CSLニュー・ワールド
814
770
テルストラクリア
516
529
その他オフショア・サービス収益
299
293
有料テレビ番組一括販売
584
511
その他売上高(k)
258
292
ISDN製品
オフショア・コンテンツ
広告および番号案内
その他収益(l)
6
110
104
収益合計
6
25,093
24,917
(k)その他売上高には、HFCケーブル・ネットワークの利用に関する102百万豪ドル(2010事業年度:84百万豪ド
ル)が含まれている。
(l)その他収益は、主に当社グループのフォクステル・パートナーシップからの分配金および賃料収入から構成さ
れる。
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6. 収益
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
売上高
サービスの提供
11,539
11,864
製品の販売
1,690
1,223
ネットワーク設備の使用料およびアクセス料
9,572
9,328
273
233
1,909
2,165
24,983
24,813
70
60
40
44
110
104
25,093
24,917
75
2
30
-
106
110
211
112
25,304
25,029
117
57
10
10
127
67
25,431
25,096
工事契約
広告および番号案内サービス
その他収益(金融収益を除く)
フォクステル・パートナーシップからの分配金
29
不動産賃料
営業収益合計(金融収益を除く)
その他収益
固定資産の正味売却益(i)
偶発対価の認識中止による利益
20
その他雑収益
収益合計(金融収益を除く)
金融収益
現金および現金同等物の利息
17
ファイナンス・リース債権の利息
収益合計
(i)固定資産には、有形固定資産、無形資産および投資が含まれている。
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7. 費用
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
注記
労務費
労務費には以下が含まれる:
従業員解雇手当
株式報酬
確定給付年金制度費用
27
24
売上原価
その他費用
減損損失:
−棚卸資産の価値の減損
−売上債権およびその他受取債権の価値の減損
−有形固定資産の価値の減損
−無形資産の価値の減損(a)
−のれんの価値の減損(a)
13
14
14
減損損失の戻入:
−売上債権およびその他受取債権の価値の減損の戻入
−共同事業により所有される価値の減損の戻入
−投資の価値の減損の戻入
10
オペレーティング・リースの賃借料
正味為替差益
サービス契約およびその他協定
販売促進費および広告宣伝費
一般管理費
その他営業費用
有形固定資産の減価償却費
無形資産の償却費
13
金融費用
借入金の利息
現在価値により認識した負債に対する割引の解消
公正価値ヘッジに係る損失−有効部分(b)
キャッシュ・フロー・ヘッジに係る(利益)/損失−非有効部分
指定ヘッジ関係にない取引/公正価値ヘッジ関係の指定を解除さ
れた取引に係る損失/(利益)(c)
その他
控除:資産計上された借入金の利息(d)
研究開発費
198/491
17
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
224
12
268
128
5
249
2,644
2,076
43
421
38
51
121
16
439
40
2
168
674
665
(80)
(147)
-
(71)
(1)
(227)
(72)
561
(1)
2,359
334
902
445
565
(1)
2,275
349
930
406
5,047
5,117
3,454
1,005
3,440
906
4,459
4,346
1,186
20
27
(6)
1,071
21
26
5
125
14
(36)
16
1,366
(104)
1,103
(73)
1,262
1,030
6
9
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(a)当社グループは、テルストラ・グループの財務書類においてのれんの減損(121百万豪ドル)およびその他の
無形資産(51百万豪ドル)に関連する172百万豪ドルの減損損失を認識した。減損に関する詳細については、注記14
および注記21を参照のこと。
(b)当社グループは、外貨建借入金を豪ドル建の変動利付借入金に転換するために、クロス・カレンシー・スワッ
プおよび金利スワップを公正価値ヘッジとして利用している。当事業年度における未実現損失27百万豪ドル(2010
事業年度:26百万豪ドルの損失)は、過年度に認識された利益の一部戻入を反映している。以下の評価の影響は、再
評価純損失27百万豪ドルをもたらす要因であった。
・金融商品の満期が近づいたことによる、将来の金利フローの減少
・6月30日の評価日現在の基準市場金利およびテルストラの借入マージンの変動
・借入金の満期日が近づいたことによる割引率の解消
通常、当社グループに借入金および関連するデリバティブを満期まで保有する意図があることに留意することは
重要である。それに伴い、未実現再評価損益は、金融商品の契約期間にわたり金融費用として認識され、満期日にゼロ
になるよう徐々に解消される。
当社グループのヘッジ戦略に関する詳細については注記18を参照のこと。
(c)以下の要因の組合わせにより、指定ヘッジ関係にない金融商品または過年度は指定ヘッジ関係にあったがヘッ
ジ会計が認められなくなった金融商品に関連する125百万豪ドルの未実現純損失(2010事業年度:36百万豪ドルの
利益)がもたらされた。
・上記(b)に記載された公正価値ヘッジに関する評価の影響
・借入金(償却原価により測定)と関連するデリバティブ(公正価値により測定)の測定基準の相違
・ヘッジ関係の指定を解除された借入金について過年度に認識された利益の解消が償却費に及ぼした影響に係る
純損失21百万豪ドル
当該借入金および関連するデリバティブはヘッジ会計の要件を満たしてはいないが、契約の額面および取引期間
にわたるキャッシュ・フローに基づいて、有効な経済的関係にある。
(d)借入金に係る利息は、資産化率7.33%(2010年:7.25%)を用いて資産計上されている。当社グループは、改訂
後の会計基準AASB第123号「借入費用」を2009年7月1日より発生した適格資産に係る新規の資本的支出に対して、
早期適用している。過年度からの純増加31百万豪ドル(金融費用の減少)は、借入費用が資産計上される適格な資産
基盤の価値の増加によるものである。
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8. 監査人報酬
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
監査報酬
アーンスト・アンド・ヤングは財務書類の監査およびレビューに関して以
下の金額を請求している
8.309
8.521
7.113
1.470
その他サービス
アーンスト・アンド・ヤングの独立の立場により提供されるその他サービ
ス:
その他サービス
その他サービス
その他サービスは、監査関連報酬および非監査業務からなる。
アーンスト・アンド・ヤング(以下「EY」という。)から請求される監査関連報酬は0.396百万豪ドル(2010事業
年度:1.064百万豪ドル)であり、当社グループの財務書類に対する監査またはレビューおよびその他保証業務契約
の遂行に合理的に関連しているサービスに対する報酬である。当該サービスには、債券発行目論見書に対する保証
サービス、移行計画に伴う追加的な統制評価、会計に関する様々な助言、新規に取得した被支配会社の取得時におけ
る追加的監査サービスが含まれる。
非監査業務6.717百万豪ドル(2010事業年度:0.406百万豪ドル)は以下から構成される。
・主に税務アドバイザリー業務、並びに当社グループの納税申告書作成ソフトウェアに係るライセンス料および
テクニカル・サービスに関連する、EYから請求される税務報酬。
・財務書類の監査およびレビュー、監査関連、税務として開示されたもの以外の、EYによって実施された追加的な
サービスに関連するその他サービス。当該サービスには、2011事業年度に生じた顧客獲得および事業の簡素化におけ
る当社グループの戦略の一環としての多数のプロジェクトを含む、当社グループ全般にわたる様々なレビューおよ
び非保証業務が含まれる。当該プロジェクトは、主にその他の業務の過年度からの増加に貢献した。
当社グループは、非監査業務に対する支出の水準も含めて外部監査人の独立性を維持する手続を設けている。EYも
また、監査人の独立性を確保する一定の社内手続を設けている。
非監査業務に対するEYに対する報酬は、最大でも監査報酬と監査関連報酬の合計の1.0倍に上限が定められてい
る。
監査委員会は繰返し発生する監査および非監査業務報酬を承認する。EYによる追加的な監査および非監査業務の
提供は、監査委員会により承認を受けていない場合、当該サービスの提供が監査人の独立性を損なうものではないこ
とを経営陣とEYがともに確認することを条件として、最高財務責任者、監査委員会の委員長または監査委員会により
承認を受けなければならない。最高財務責任者により承認されたEYの契約は全て、次回の監査委員会に報告される。
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9. 法人所得税
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
法人所得税の主な構成要素
当期税金費用
1,519
一時差異の発生および戻入による繰延税金
過年度(過大)/過小計上税額
1,182
(209)
369
(3)
47
1,307
1,598
税引前当期利益
4,557
5,538
オーストラリアの税率である30%を用いて算定した名目法人所得税
1,367
1,661
利益に係る名目法人所得税は、以下のとおり実際の法人所得税
計上額とは異なる:
税効果による調整:
海外所得に係る異なる税率の影響
(17)
(36)
非課税項目および非控除項目
(16)
74
評価の修正
(24)
(148)
(3)
47
過年度(過大)/過小計上税額
利益に対応する法人所得税
1,307
当事業年度においてその他包括利益または株主持分に
直接認識された法人所得税
19
201/491
1,598
(9)
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有価証券報告書
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
(繰延税金負債)/繰延税金資産
損益計算書に認識された繰延税金項目(*)
有形固定資産
(1,434)
(1,686)
(876)
(827)
借入金およびデリバティブ金融商品
(90)
(178)
従業員の諸権利に関する引当金
252
261
前受収益
52
81
従業員補償引当金
21
50
貸倒引当金
64
67
確定給付負債/資産(a)
138
160
買掛債務およびその他支払債務
135
79
その他引当金
52
51
税務上の欠損金(b)
46
74
(29)
(14)
(1,669)
(1,882)
(74)
(20)
13
(22)
(61)
(42)
(1,730)
(1,924)
無形資産
その他
その他包括利益または株主持分に認識された繰延税金項目(c)
確定給付負債/資産(a)
デリバティブ金融商品
正味繰延税金負債
正味繰延税金負債の内訳:
財政状態計算書に認識された繰延税金資産
-
財政状態計算書に認識された繰延税金負債
(1,730)
(1,927)
(1,730)
(1,924)
(*) これには、損益計算書に認識される繰延税金項目の為替変動による影響が含まれている。
202/491
3
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
認識されていない繰延税金資産(d)
税務上の欠損金
55
62
税務上のキャピタルロス
172
160
控除可能一時差異
308
464
535
686
(a)確定給付負債に係る正味繰延税金資産は、テルストラ・グループについて64百万豪ドル(2010年:140百万豪
ドルの正味繰延税金資産)である。
(b)未利用の税務上の欠損金に対して十分な課税所得が将来生じる可能性があると見込める限り、当社グループの
オフショア被支配会社の税務上の欠損金について繰延税金資産を認識した。将来の課税所得は未利用の税務上の欠
損金を相殺するのに十分な額であるとした当社グループの見解を裏付けるため、将来の事象に関する現在の知識に
沿って、経営計画を作成した。
(c)繰延税金をもたらす原取引がその他包括利益または株主持分に直接認識された場合、かかる調整に伴う一時差
異もその他包括利益または株主持分に直接認識される。
(d)当社グループの財政状態計算書に認識されていない繰延税金資産は、以下の基準を満たしている場合に将来の
事業年度において利用することができる。
・当社グループの被支配会社に将来見込まれる課税所得が十分あり、税務上の欠損金および一時差異を当該課税
所得と相殺できる場合。
・当社グループに当該キャピタルロスと相殺できる将来見込まれるキャピタルゲインが十分ある場合。
・当社グループが税務上の欠損金を利用するために税法が要求する条件を引き続き充足している場合。
・当社グループが税務上の欠損金を実際に利用するにあたり不利になる将来の税法の変更がないこと。
連結納税
テルストラ社とオーストラリアに所在する完全所有会社は、過年度より、連結納税グループを構成することとして
いる。連結納税の導入を選択した結果、連結納税グループは、法人所得税上、単一の企業体として扱われる。
テルストラ社は、連結納税グループの筆頭企業として、自社の取引に加えて、グループ内全社の当期未払税金、並び
に未利用の税務上の欠損金および税額控除から生じる繰延税金資産を認識する。ただしテルストラ社およびオース
トラリアに所在する完全所有会社は、自社の当期税金および繰延税金を会計処理する。
連結納税に際して、連結納税グループ内の各社は納税分担契約を交わした。この契約の条件により、テルストラ社
がグループの納税義務を履行できない場合に税金負債を配賦する方法、および子会社がグループを離脱する場合の
取扱が明確に定められた。これら以外の場合には、税務上、グループの税金負債はテルストラ社に帰属する。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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連結納税グループ内各社において、以下のような税金積立契約も交わされた。
・テルストラ社は、分担の未収還付税について、オーストラリアに所在する完全所有被支配会社に補償する。
・テルストラ社は、未利用の税務上の欠損金および税額控除に関する繰延税金資産について、オーストラリアに所
在する完全所有被支配会社に補償する。
・オーストラリアに所在する完全所有会社は、分担の当期未払税金について、テルストラ社に補償する。
積立てる額は、完全所有会社の財務書類計上額に基づく。
税金積立契約に基づくテルストラ社の未収金14百万豪ドル(2010年:30百万豪ドル)および未払金206百万豪ド
ル(2010年:231百万豪ドル)は、翌事業年度に連結納税グループの当期未払税金の最終決済を行う際に振替られ
る。
204/491
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
10. 売上債権およびその他受取債権
テルストラ・グループ
6月30日現在
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
流動
売上債権(a)
3,341
(230)
貸倒引当金(a)
被支配会社および関連会社に対する債権
29
ファイナンス・リース債権(b)
未収収益
満期が90日超の銀行預金
その他受取債権
3,182
(231)
3,111
2,951
35
-
52
65
864
895
1
16
74
54
991
1,030
4,137
3,981
233
80
固定
売上債権(a)
被共同支配会社および関連会社に対する債権
29
5
219
被共同支配会社および関連会社に対する債権に係る引当金
29
(5)
(182)
-
37
ファイナンス・リース債権(b)
92
83
その他受取債権
15
17
107
100
340
217
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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(a)売上債権および貸倒引当金
流動および固定売上債権の年齢調べの詳細は、以下のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
支払期限内
2010年
総額
引当金
総額
引当金
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
2,063
(24)
1,723
(5)
0∼30日の延滞
830
(30)
817
(16)
31∼60日の延滞
187
(20)
195
(17)
61∼90日の延滞
96
(21)
111
(24)
91∼120日の延滞
79
(21)
93
(30)
319
(114)
323
(139)
3,574
(230)
3,262
(231)
120日超の延滞
売上債権に対する貸倒引当金の変動の詳細は、以下のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
期首残高
(231)
(249)
(84)
(78)
(2)
-
‐使用金額
5
19
‐戻入金額
80
71
‐為替換算差額
2
1
‐サウファンの残高の売却目的保有資産への振替
-
5
‐追加引当金
‐取得に伴う追加
期末残高
(230)
(231)
当社グループの方針では、合意した支払条件に従って当社グループに支払うことを顧客に求めている。顧客のセグ
メントに応じて、決済期間は、通常、請求日より14日から30日である。売上債権に関連する全ての信用リスクおよび回
収リスクに対しては、引当金を財政状態計算書に計上している。
fi
当社グループの売上債権には、顧客に対する繰延債権とホワイトページ 番号案内掲載料が含まれている。顧客に
対する繰延債権とすることにより、所定の条件を満たす利用者は、移動体通信機器と承認されている付属品の費用を
12ヶ月、18ヶ月または24ヶ月の月賦で返済することができる。当該貸付は、後払い方式の移動体通信サービス利用者
fi
に無利息で供与される。同様にホワイトページ 番号案内掲載料は、12ヶ月の分割払いを認めている。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
一部の長期滞留売上債権の返済条件を既に再交渉したものも含め、上表の年齢調べでは、当初の支払期日に基づい
て売上債権が分類されている。
当社グループでは、保証、念書、信用状、差入金の形で、支払期限を過ぎた、または減損した債権を含む多数の売上債
権に対して担保を保有している。2011事業年度において当社グループが請求した担保は、重要ではなかった。
売上債権に係る引当損失を評価するにあたっては、以下の事柄を前提とした。
・債権をリスク階層に区分する統計手法を用い、報告期間末現在の各区分に過去の減損率を適用する。
・個別の顧客口座毎の評価は、過去の信用履歴に基づく。
・債務者の支払不能または他の信用リスクに関する従来からの知識。
2011年6月30日現在、テルストラ・グループでは帳簿価額が1,305百万豪ドル(2010年:1,313百万豪ドル)の売
上債権が支払期限を過ぎていたが、減損には至っていない。
当該売上債権は、支払期限を過ぎておらず、減損に至ってもいない売上債権とともに、これまで返済に問題がなく、
回収可能と見込まれる顧客に対する債権で構成されている。
(b)ファイナンス・リース債権
当社グループでは、主として、顧客に提供するソリューション管理サービスおよびアウトソーシング・サービス専
用の通信設備資産に関して、ファイナンス・リース契約を締結している。ファイナンス・リースの平均期間は、2年
から5年である(2010年:2年から5年)。
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
ファイナンス・リース債権
1年以内
59
72
1年超5年以内
99
88
1
2
最低支払リース料合計
159
162
控除:前受金融収益
(15)
(14)
最低支払リース料の現在価値
144
148
流動ファイナンス・リース債権
52
65
固定ファイナンス・リース債権
92
83
144
148
5年超
財務書類計上額:
リースの利率は、契約日の時点でリース期間全体について確定される。契約上の平均実効金利は、年7.5%(2010
年:年7.0%)である。
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11. 棚卸資産
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
流動
原価により計上された製品
169
171
48
55
217
226
原価により計上された原材料および貯蔵品
15
26
工事契約(a)
51
43
283
295
22
17
22
17
353
315
(302)
(272)
51
43
正味実現可能価額により計上された製品
製品合計
固定
正味実現可能価額により計上された製品
(a)工事契約の開示は以下のとおり:
利益を認識した工事契約の原価
分割請求額
12. 売却目的保有の固定資産
2011年6月30日、当社グループは、アドストリーム(Aust)・ピーティーワイ・リミテッド(以下「アドストリー
ム」という。)における当社グループの保有株式64.4%を売却することを決定した。当該売却はその後、2011年7月
21日に完了した。詳細については注記31を参照のこと。AASB第5号「売却目的で保有する固定資産および非継続事
業」に従い、アドストリームの資産および負債の帳簿価額は2011年6月30日現在、売却目的保有に分類されていた。
2009年12月1日、サウファンの株主は、同社の株式公開に向けて、準備プロセスを開始することを決定した。その時
点で、当社グループは、プロセスの一環として、当社グループの保有株式を売却する予定であることを発表した。2010
年6月30日現在、サウファンの資産および負債は帳簿価額で売却目的保有に分類されていた。2010年9月17日、当社
グループはサウファンにおける当社グループの保有株式を売却したため、サウファンの資産および負債の帳簿価額
を処分した。これは、売却日まで売却目的保有に分類されていた。当該売却に関する詳細については注記20を参照の
こと。
アドストリームはセンシスの報告セグメントに含まれており、サウファンは注記5の当社グループのセグメント
情報の開示においては「その他全て」のセグメント・カテゴリーに含まれている。
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テルストラ・グループ
6月30日現在
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
流動資産
現金および現金同等物
20
7
169
売上債権およびその他受取債権
3
45
棚卸資産
-
8
未収還付税金
-
1
前払金
-
2
10
225
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
13
1
7
無形資産
14
29
347
繰延税金資産
1
-
固定資産合計
31
354
資産合計
41
579
買掛債務およびその他支払債務
2
38
引当金
1
1
当期未払税金
1
12
前受収益
-
33
流動負債合計
4
84
繰延税金負債
1
5
固定負債合計
1
5
負債合計
5
89
36
490
流動負債
固定負債
純資産
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13. 有形固定資産
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
土地および土地改良費
原価
40
41
1,040
1,013
建物(賃借物改良費を含む)
原価
減価償却累計額および減損
(541)
(546)
499
467
56,025
53,814
(35,397)
(32,137)
20,628
21,677
287
624
(272)
(536)
15
88
1,667
1,584
通信設備資産(賃借物改良費を含む)
原価
減価償却累計額および減損
ファイナンス・リースによる通信設備資産
原価
減価償却累計額および減損
その他設備、備品および車両
原価
(1,059)
減価償却累計額および減損
(963)
608
621
1
-
(1)
-
-
-
59,060
57,076
(37,270)
(34,182)
21,790
22,894
ファイナンス・リースによる備品
原価
減価償却累計額および減損
有形固定資産合計
原価
減価償却累計額および減損
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テルストラ・グループ
土地および
土地改良費
建物(a)
通信設備
資産
(a)(b)
ファイナン
その他
ファイナン
ス・リース
有形固定資
設備、備品 ス・リース
による通信
産合計(c)
および車両 による備品
設備資産
百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル
2009年7月1日現在の
評価減後の価額
−取得
29
496
22,462
185
723
-
23,895
14
56
2,326
-
126
-
2,522
-
-
-
-
1
-
1
(2)
(5)
(8)
-
(3)
-
(18)
-
-
-
-
(1)
-
(1)
−減損損失
-
(1)
(38)
-
(1)
-
(40)
−減価償却費
-
(73)
(3,104)
(216)
-
(3,440)
-
-
-
-
(7)
-
(7)
-
(6)
(12)
-
(2)
-
(20)
-
-
51
(50)
1
-
2
41
467
21,677
88
621
-
22,894
−取得
-
97
2,167
-
197
1
2,462
−企業結合による
取得
-
-
-
-
38
-
38
(1)
(1)
(4)
-
(2)
-
(8)
−減損損失
-
-
(36)
-
(2)
-
(38)
−減価償却費
-
(55)
−売却目的保有資産
への振替
-
-
-
-
(1)
-
(1)
−正味為替換算差額
-
(9)
(85)
-
(9)
-
(103)
−その他
-
-
64
(64)
-
-
-
40
499
20,628
608
-
21,790
−企業結合による
取得
−除却
−被支配会社の
売却に伴う除却
−売却目的保有資産
への振替
−正味為替換算差額
−その他
2010年6月30日現在の
評価減後の価額
−除却
2011年6月30日現在の
評価減後の価額
(3,155)
(47)
(9)
15
(234)
(1)
(3,454)
(a)賃借物改良費を含む。
(b)当社グループの通信設備資産の運用にとって不可欠である特定のネットワーク用土地および建物を含む。
(c)適格資産に直接帰属する、資産計上された借入費用72百万豪ドル(2010年:44百万豪ドル)を含む。
建設仮勘定
2011年6月30日現在のテルストラ・グループの建設仮勘定は、1,333百万豪ドル(2010年:1,293百万豪ドル)で
ある。当該資産は稼動しておらず、使用可能な状態ではないため、当該金額に対応する減価償却費は計上されていな
い。
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14. 無形資産
テルストラ・グループ
6月30日現在
のれん
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
1,415
1,802
7,499
6,727
(2,843)
(2,280)
4,656
4,447
自己創設無形資産
自社利用のため開発されたソフトウェア資産(a)
償却累計額および減損
取得した無形資産
マストヘッド
337
337
(135)
(67)
202
270
36
36
(11)
(9)
25
27
810
859
(459)
(414)
351
445
643
818
(485)
(546)
158
272
ブランドネーム
193
232
償却累計額および減損
(87)
(92)
106
140
842
1,154
1,494
1,626
償却累計額および減損
特許権および商標権
償却累計額および減損
ライセンス
償却累計額および減損
顧客基盤
償却累計額および減損
取得した無形資産の合計
繰延費用
繰延費用
(780)
償却累計額および減損
(1,001)
714
625
原価
12,427
12,437
償却累計額および減損
(4,800)
(4,409)
7,627
8,028
無形資産合計
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テルストラ・グループ
開発された
ソフトウェ
ア資産
のれん
マスト
ヘッド
特許権およ
び商標権
ライセ
ンス
顧客
基盤
ブランド
ネーム
繰延費用
(b(c)
無形資産
合計(d)
百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル
2009年7月1日現在の
評価減後の価額
−取得
−企業結合による取得
−除却
−被支配会社の売却に伴う
除却
−費用処理額
−減損損失(e)
−償却費
2,346
4,202
337
26
511
314
175
505
8,416
-
963
-
1
-
-
2
613
1,579
58
2
-
2
1
19
1
-
83
-
(5)
-
-
-
-
-
-
(5)
(1)
-
-
(1)
-
-
-
-
(2)
-
-
-
-
-
-
-
(2)
(2)
(2)
-
-
-
-
-
-
(67)
(1)
(60)
(52)
(13)
(168)
-
(708)
(491)
(170)
(1,392)
−正味為替換算差額
(107)
(3)
-
-
(9)
(10)
(7)
-
(136)
−売却目的保有資産への振
替
(326)
-
-
-
-
(1)
(20)
-
(347)
(2)
-
-
2
2
2
-
4
−その他
2010年6月30日現在の
評価減後の価額
−取得
−企業結合による取得
−事業の売却に伴う除却
−減損損失(e)
−償却費
−正味為替換算差額
−売却目的保有資産への振
替
2011年6月30日現在の
評価減後の価額
1,802
4,447
270
27
445
272
140
625
8,028
-
1,050
-
-
2
-
-
665
1,717
40
1
-
-
-
9
-
-
50
(15)
-
-
-
-
(11)
-
-
(26)
(121)
(12)
-
-
-
(39)
-
-
(172)
(819)
(68)
(2)
(60)
(42)
(12)
(267)
(11)
-
-
(36)
(26)
(22)
-
(362)
(24)
-
-
-
-
(5)
-
-
(29)
4,656
202
25
351
106
714
-
1,415
158
(576)
(1,579)
7,627
(a)2011年6月現在、当社グループは、開発中のソフトウェア資産593百万豪ドル(2010年:392百万豪ドル)を保
有していた。当該資産はインストールされておらず、使用可能ではなかったため、当該金額に対応する償却費は計上
されていない。
(b)2005事業年度に、当社グループは被共同支配会社のリーチ・リミテッド(以下「リーチ」という。)および共
同株主であるPCCWと契約を締結し、これにより、2022年までの期間の契約済の資本的支出を含め、解約不能な使用権
(以下「IRU」という。)契約に基づいて、リーチの国際ケーブル設備を当社グループとPCCWとの間で配賦した。
IRUは、様々な国際ケーブル・システムの設備の契約期間(5年から22年)にわたり、償却されている。IRUは、当社
グループによるリーチに対する投資の延長線上にあるものと看做される。持分法適用に伴いリーチにおいて損失を
認識しているため、連結財務書類上のIRUの帳簿価額はゼロ豪ドルである。
(c)繰延費用の大部分は、基本接続設置費用の繰延べに関係するもので、その償却費は損益計算書上の購入商品お
よび購入サービスに計上される。また、繰延費用は、顧客契約締結のための直接追加原価も含んでいる。
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(d)適格資産に直接帰属する資産計上された借入費用32百万豪ドル(2010年:29百万豪ドル)を含む。
(e)当社グループは、オクターブおよびエルモバイル・グループのCGUに関するのれん(121百万豪ドル)および顧
客基盤(39百万豪ドル)に対する減損損失160百万豪ドル(2010年:CSLニュー・ワールドののれんの減損168百万
豪ドル)を認識した。減損に関する詳細については、注記21を参照のこと。
15. 買掛債務およびその他支払債務
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
流動
買掛債務(a)
970
840
1,751
1,586
未払資本的支出
583
600
未払利息
365
325
資本的支出の繰延対価
48
53
その他支払債務(a)
376
439
4,093
3,843
123
185
54
63
177
248
未払費用
固定
資本的支出の繰延対価
その他支払債務
(a)買掛債務およびその他支払債務は無利子負債である。当社グループの買掛債務の支払は、通常、電子決済による
支払いについては請求書の発行日から30日後に、他の支払方法については請求月の月末の30日後に処理される。
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16. 引当金
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
流動
従業員給付(a)
302
296
従業員補償(b)
25
27
その他(b)
67
66
394
389
従業員給付(a)
539
549
従業員補償(b)
127
138
30
40
696
727
流動従業員給付引当金
302
296
固定従業員給付引当金
539
549
未払賃金および未払関連諸費用(i)
376
322
1,217
1,167
固定
その他(b)
(a)従業員給付全体
(i)未払賃金および未払関連諸費用は、流動負債の買掛債務およびその他支払債務に含まれている(注記15を参照
のこと)。
従業員給付引当金は、従業員に発生した年次休暇および長期勤続休暇の金額から構成されている。
長期勤続休暇に関する固定従業員給付は現在価値により測定される。この金額を測定するために以下の前提条件
が採用された。
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
給与、賃金および関連諸費用の加重平均予測増加率
割引率
215/491
2010年
4.75%
4.75%
5.2%
5.1%
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(b)従業員給付以外の引当金の変動
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
従業員補償(i)
期首残高
165
169
7
12
(27)
(24)
8
7
(1)
(1)
−未使用額の戻入
-
(1)
−その他
-
3
期末残高
152
165
期首残高
-
49
−使用金額
-
(33)
−現在価値により認識された負債に対する割引の解消額
-
1
−未使用額の戻入
-
(17)
期末残高
-
-
期首残高
-
4
−追加引当金
-
4
−使用金額
-
(5)
−未使用額の戻入
-
(3)
-
-
106
171
54
55
(60)
(80)
1
-
−未使用額の戻入
(1)
(36)
−為替換算差額
(4)
(5)
−売却目的保有固定資産への振替
-
(1)
−その他
1
2
期末残高
97
106
−追加引当金
−使用金額
−現在価値により認識された負債に対する割引の解消額
−割引率変更の影響
リストラクチャリング
解雇手当
その他(ⅱ)
期首残高
−追加引当金
−使用金額
−割引率の変更による影響
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(ⅰ)従業員補償
当社グループは、従業員補償債務について自家保険を掛けている。発生した事故および見積請求の評価により当社
グループの債務に対応して引当金を計上している。当該引当金は従業員補償債務の半年毎の数理的見直しに基づい
ている。発生した事故および請求が見積と異なる場合には実際に支払われる補償が異なる可能性がある。当該支払時
期は様々であるが、平均支払期間は9年(2010事業年度:9年)と見積られている。
一部の被支配会社は従業員補償債務について自家保険を掛けていないが、第三者である保険会社に年間保険料を
支払っている。
(ⅱ)その他
その他引当金には、リース奨励金に対する引当金、修復費用に対する引当金、有償リースに対する引当金およびそ
の他引当金が含まれる。
17. 資本管理および金融商品
当注記は、当社グループの資本構造並びに当社グループの金融商品の帳簿価額、公正価値および契約上の額面価額
によって表されるその経済的ポジションに関する情報を提供している。
(a)には、当社グループのギアリングに関する詳細が含まれている。
(b)には、当社グループの金融商品の帳簿価額、公正価値および契約上の額面価額が示されている。このセクショ
ンに記載されている金額は、リスクポジション相殺前の金額である。
(c)には、契約上の額面価額およびリスクポジション相殺後の金額に基づいた当社グループの純債務ポジション
に関する情報が記載されている。当社グループでは、当社グループの契約上の債務純額に基づいた純債務に係る見解
は、ヘッジ後の残存リスクを示し、公正価値の再測定の影響を除外しているため、投資家にとって、当社グループの経
済的ポジションに関する有用な追加情報であると考えている。この見解は、当社グループが通常、借入金および関連
デリバティブを満期まで保有するという前提に関連しており、従って、通常、再評価損益は実現しない。
(d)には、総債務と純債務のポジションの変動の調整も含まれている。
(e)には、当社グループの支払利息および利回りに関する詳細が含まれている。
(f)は、当社グループのデリバティブ金融商品に関して詳述している。
(g)は、当社グループの金融商品の公正価値の見積方法に関する情報を提供している。
金利、為替および流動性リスクに係る詳細は、注記18に開示されている。
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(a)資本管理
当社グループの資本管理の目的は、継続企業として当社グループの存続能力を保護し、株主に対する利益およびそ
の他利害関係者に対する便益の提供、並びに最適な資本構造の維持による資本コスト削減を継続的に実現すること
にある。
資本構造の維持または調整を目的として、当社グループが、株主に対する配当金支払額の調整、株主に対する資本
還元または新株発行を行う場合がある。
2011事業年度において、当社グループは、3,475百万豪ドル(2010事業年度:3,474百万豪ドル)の配当金を支払っ
た。詳細については、注記4を参照のこと。
貸手との契約
当事業年度および過年度において、当社グループの貸手との契約に関する不履行または違反はなかった。
ギアリングおよび純債務
当社グループは、ギアリング・レシオを用いて資本を監視している。ギアリング・レシオは、資本合計に対する純
債務の割合として算定される。純債務は、有利子金融資産(ファイナンス・リース債権を除く。)と有利子金融負債
の合計(デリバティブ金融商品を含む。)から、現金および現金同等物を差し引いた額として算定される。資本合計
は、財政状態計算書に記載の株主持分に純債務を加算したものである。
2011事業年度において、当社グループは市場および事業を考慮して純債務のギアリング・レシオの目標範囲を
55%から75%の間から50%から70%の間に引き下げた。ギアリング・レシオおよび当社グループの純債務の帳簿価
額は、以下の表Aのとおりである。
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テルストラ・グループ
表A
6月30日現在
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
流動
短期債務
508
274
508
274
テルストラ社債
439
−
オフショア借入金(i)
998
2,223
45
43
1,482
2,266
1,990
2,540
テルストラ社債および国内借入金(ⅱ)
3,515
3,587
オフショア借入金(i)
8,569
8,697
94
86
12,178
12,370
14,168
14,910
508
274
長期債務(1年以内返済予定部分を含む)
13,660
14,636
債務合計
14,168
14,910
2,065
1,137
約束手形
長期債務のうち1年以内返済予定部分
ファイナンス・リース
22
固定
長期債務
ファイナンス・リース
22
短期債務
デリバティブ金融純負債
17(f)
満期が90日超の銀行預金
10
総債務
(1)
(16)
16,232
16,031
(2,637)
(2,105)
純債務
13,595
13,926
株主持分合計
12,292
13,008
資本合計
25,887
26,934
ギアリング・レシオ
52.5%
51.7%
現金および現金同等物
20
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上記の表に含まれる純債務は、以下の(b)の表Cに示されている当社グループの金融商品の帳簿価額に基づいて
いる。有利子金融商品に関して、当社グループでは、デリバティブおよび借入金の残高計上額に、経過利息が含まれな
い「クリーン・プライス」を採用している。経過利息は、財政状態計算書の流動資産の「売上債権およびその他受取
債権」、並びに流動負債の「買掛債務およびその他支払債務」に計上される。
当社グループの借入金は無担保である。ただし、ファイナンス・リースについては、当社グループが債務不履行に
陥った場合、リース資産に対する権利がリース賃貸人に移転するため、担保が付されている。当社グループには、借入
金の担保として差し入れている資産はない。完全所有被支配会社からの借入金の一部を除いては、当社グループの借
入金は全て有利子である。金利および満期プロファイルの詳細は注記18に含まれている。
当社グループは、対外的に課される資本要件の対象ではない。
(i)オフショア借入金
オフショア借入金は、海外で資金調達した債務から構成されている。当社グループの方針は、当社グループのオフ
ショア投資および海外被支配会社が外貨建で保有する現金残高/ファイナンス・リースに関連する為替換算リスク
をヘッジするために利用される外貨建借入金/クロス・カレンシー・スワップの一部分を除いて、外貨建借入金を
豪ドル建にスワップすることである。オフショア借入金の帳簿価額は、以下の通貨建である。
テルストラ・グループ
表B
6月30日現在
オーストラリア・ドル
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
249
249
ユーロ
5,242
7,064
米ドル
2,280
1,697
英ポンド
299
352
日本円
558
610
ニュージーランド・ドル
272
286
スイス・フラン
627
613
40
49
9,567
10,920
香港ドル
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(ⅱ)テルストラ社債および国内借入金
現在発行済のテルストラ社債は、ホールセール市場の投資家向けに発行したもので、満期は最長で2020事業年度で
ある。2011事業年度に満期を迎えたテルストラ社債はなかった(2010事業年度:なし)。2011事業年度において、合
計363百万豪ドルの国内借入金が8年から10年の満期で締結された(2010事業年度:148百万豪ドルが10年満期で締
結された)。2011事業年度において、国内借入金の返済はなかった(2010事業年度:1,350百万豪ドル)。
(b)金融商品
当社グループの金融商品の帳簿価額、公正価値および額面価額は、以下の表Cに示されている。開示された金額は、
ヘッジ関係にある金融商品のリスクポジション相殺前の金額である。
また、当社グループは、注記23および注記30に開示されている特定の偶発事象から発生する可能性がある、以下の
表に含まれていない潜在的な金融負債を有している。
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表C
純債務に含まれる金融商品
要求払預金および手許現金
売却可能−公正価値
銀行預金、為替手形および約束手形
(i)
指定ヘッジ関係にある−公正価値
クロス・カレンシー・スワップ純負債
−ヘッジ手段
金利スワップ純(負債)/資産−
ヘッジ手段
先渡契約純(負債)/資産−ヘッジ手段
約束手形−ヘッジ対象項目(ⅱ)
オフショア借入金−ヘッジ対象項目
(ⅱ)
指定ヘッジ関係にある−償却原価
オフショア借入金−ヘッジ対象項目
テルストラ社債および国内借入金
−ヘッジ対象項目
約束手形−ヘッジ手段
オフショア借入金−ヘッジ手段
指定ヘッジ関係にない−公正価値
先渡契約純資産
クロス・カレンシー・スワップ純負債
金利スワップ純資産
ヘッジ関係の指定を解除された
−償却原価
オフショア借入金
その他金融負債−償却原価
ファイナンス・リース債務
約束手形
オフショア借入金
テルストラ社債および国内借入金
テルストラ・グループ純債務
その他金融商品
貸付金および受取債権−償却原価
ファイナンス・リース債権
売上債権/その他受取債権および
未収収益
被共同支配会社および関連会社に
対する債権
金融負債−償却原価
買掛債務/その他支払債務および
未払費用
資本的支出の繰延対価
純金融負債
金融資産合計
金融負債合計
純金融負債
テルストラ・グループ
2011年6月30日現在
2010年6月30日現在
帳簿価額 公正価値
額面価額
帳簿価額
公正価値
額面価額
債権/(債務)
債権/(債務)
百万豪
百万豪
百万豪
百万豪
百万豪
百万豪
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
363
363
363
543
543
543
2,275
2,275
2,304
1,578
1,578
1,594
(1,502)
(1,502)
(1,468)
(1,159)
(1,159)
(1,243)
(18)
(18)
(31)
(279)
(31)
(279)
(1,423)
-
190
190
−
(42)
(279)
3
(69)
3
(69)
(13)
(69)
(1,423)
(1,451)
(2,562)
(2,572)
(2,514)
(5,519)
(5,675)
(5,557)
(6,146)
(6,489)
(6,178)
(274)
(266)
(275)
(274)
(261)
(275)
(194)
(272)
(195)
(288)
(196)
(274)
(205)
(285)
(205)
(298)
(206)
(288)
5
(587)
68
5
(587)
68
3
(610)
-
17
(325)
137
17
(325)
137
12
(382)
-
(1,680)
(1,818)
(1,772)
(1,214)
(1,413)
(1,329)
(139)
(35)
(673)
(3,680)
(13,595)
(139)
(35)
(714)
(3,714)
(13,973)
(165)
(35)
(675)
(3,699)
(13,828)
(129)
(713)
(3,313)
(13,926)
(129)
(788)
(3,321)
(14,561)
(159)
(716)
(3,334)
(14,557)
144
144
159
148
148
163
4,297
4,297
4,527
3,996
3,996
4,227
35
35
40
37
37
219
(4,099)
(4,099)
(4,099)
(3,853)
(3,853)
(3,853)
(171)
(13,389)
7,187
(20,576)
(13,389)
(171)
(13,767)
7,187
(20,954)
(13,767)
(239)
(13,440)
7,396
(20,836)
(13,440)
(238)
(13,836)
6,649
(20,485)
(13,836)
(238)
(14,471)
6,649
(21,120)
(14,471)
(349)
(14,150)
6,758
(20,908)
(14,150)
(ⅰ)満期までの期間が短い金融資産および金融負債については、帳簿価額が公正価値に近似すると看做される。
(ⅱ)当該借入金は公正価値ヘッジである。公正価値ヘッジにおける借入金の帳簿価額は、ヘッジ対象のリスクに起
因する公正価値の変動に基づいて調整される。
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表Cに示されているとおり、純債務の帳簿価額は、契約上の額面価額に基づいたものより低い金額である。これは
主に、6月30日現在の市場金利より当社グループの借入マージンが低く固定されていたために、債務ポートフォリオ
に再評価益が発生した影響によるものである。
(c)契約上の額面価額基準のネットポジション
表Dに示された金額は、ヘッジ後の当社グループの金融商品の契約上の額面価額の純額を示している。
テルストラ・グループ
表D
6月30日現在
額面価額
通貨
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
純債務に含まれる有利子金融資産
現金および現金同等物
変動
豪ドル
2,278
1,602
外貨により保有される現金および現金同等物
変動
様々
239
442
満期が90日超の銀行預金
変動
豪ドル
1
-
満期が90日超の銀行預金
変動
外貨
-
16
2,518
2,060
純債務に含まれる有利子金融負債
クロス・カレンシーおよび金利スワップ負債(i)
固定
豪ドル
(6,169)
(6,059)
借入金
固定
豪ドル
(2,392)
(2,016)
借入金(ⅱ)
固定
外貨
(229)
(328)
借入金(ⅱ)
変動
外貨
(77)
クロス・カレンシーおよび金利スワップ負債(i)
変動
豪ドル
(5,256)
(5,945)
借入金
変動
豪ドル
(1,475)
(1,435)
先渡契約負債−純額(ⅲ)
変動
豪ドル
(318)
(72)
クロス・カレンシーおよび金利スワップ負債
変動
外貨
(383)
(633)
借入金(ⅳ)
変動
外貨
(196)
(206)
(16,495)
(16,694)
(13,977)
(14,634)
有利子純債務
純債務に含まれる無利子現金
様々
純債務−契約上の額面価額に基づく
149
(13,828)
-
77
(14,557)
(i)当該金額は、注記18の表Hの当社グループのヘッジ関係に記載のとおり、期末現在のヘッジ・ポジションを表
している。
(ⅱ)注記18の表Kの当社グループのヘッジ関係に記載のとおり、テルストラクリア・リミテッドに対する当社グ
ループの投資をヘッジするために用いられたオフショア借入金274百万豪ドル(2010年:288百万豪ドル)を含む。
また残高には、ファイナンス・リースに関連する32百万豪ドル(2010年:40百万豪ドル)が含まれている。
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(ⅲ)注記18の表Jに記載のとおり、最終支払レッグ1,029百万豪ドル(2010年:1,139百万豪ドル)を含む。また、
残高には、予定取引、取引およびその他の無利子負債711百万豪ドル(2010年:1,139百万豪ドル)のヘッジに関連す
る受取レッグが含まれている。
(ⅳ)注記18の表Kに記載のとおり、テルストラクリア・リミテッドに対する当社グループの投資をヘッジするた
めに用いられた約束手形から成る。
上記の表は、ヘッジ関係にある当社グループのデリバティブおよび非デリバティブ金融商品のリスク相殺後の経
済的な残余ポジションを表わしている。
このため、外貨建借入金を豪ドル建へスワップするという当社グループの方針に従い、当社グループのオフショア
投資および海外被支配会社が外貨建で保有する現金残高/ファイナンス・リースに関連する為替換算リスクをヘッ
ジするために利用される外貨建借入金/クロス・カレンシー・スワップの一部分を除いて、当社グループの豪ドル
建エンド・ポジションのみが以下の表に含まれる。当該外貨の金額については、6月30日現在適用される為替レート
に基づいて、豪ドル建で報告される。
表Dの純債務の合計額は、表Cの純債務に含まれる当社グループの金融商品の額面価額と一致する。当該額面価額
は、財政状態計算書上の帳簿価額と差異がある。帳簿価額は、当社グループの借入金ポートフォリオの一部を公正価
値により、残りの部分を償却原価により反映しているが、額面価額は、満期日現在の割引前の契約上の負債を表わし
ている。
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(d)純債務の変動
テルストラ・グループについての当事業年度における純債務の帳簿価額(キャッシュの純変動を含む。)の減少
331百万豪ドル(2010年6月30日:1,729百万豪ドルの減少)は、以下の表Eに記載された変動に表される。
テルストラ・グループ
表E
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
新規のオフショア借入金および国内借入金
(2,086)
正味短期借入金/(満期返済額)および満期が90日超の銀行預金
オフショア借入金および国内借入金返済額
ファイナンス・リース返済額
正味キャッシュ・アウトフロー
(254)
(1,777)
28
2,536
2,648
61
55
257
954
(244)
92
32
36
(21)
17
(153)
(6)
(72)
(88)
(458)
51
(201)
1,005
税金考慮前の総債務の現金を伴わない変動
キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金に影響を及ぼす
再評価(損)/益
外貨換算ヘッジ積立金に影響を及ぼす再評価益
損益計算書の「その他費用」に影響を及ぼす再評価(損)/益
損益計算書の「金融費用」に影響を及ぼす再評価損(ⅰ)
ファイナンス・リースの増加
総債務(増加)/減少合計
現金および現金同等物の純変動(為替差額を含む)
532
724
純債務減少合計
331
1,729
(ⅰ)金融費用に影響を及ぼす再評価純損失153百万豪ドルには、公正価値ヘッジによる損失27百万豪ドル(2010事
業年度:26百万豪ドルの損失)、および指定ヘッジ関係にない、または公正価値ヘッジ関係の指定を解除された取引
による損失125百万豪ドル(2010事業年度:36百万豪ドルの利益)が含まれている(詳細については注記7を参照
のこと。)。この純損失には、割引の償却(借入金に係る利息として計上される)およびその他調整から成る1百万
豪ドル(2010事業年度:16百万豪ドル)も含まれている。
当社グループは、借換え目的で、当事業年度において以下の長期債務を発行した。
・2010年10月に、2021年3月15日満期のユーロ建債券708百万豪ドル
・2010年11月(201百万豪ドル)および2011年5月(153百万豪ドル)に、2020年7月15日満期の国内債券354百万
豪ドル
・2010年12月に、2020年12月9日満期の日本円建私募債60百万豪ドル
・2011年4月に、2021年10月12日満期の米ドル建債券955百万豪ドル
・2011年6月に、2018年7月30日満期のその他の国内借入金9百万豪ドル
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当社グループの無担保約束手形は、主に運転資金および短期流動性並びに特定のオフショア投資のヘッジに充当
する資金として用いられる。当社グループの短期無担保約束手形の裏付けには、引き続き流動性の高い金融資産およ
び既存のスタンドバイ信用枠が充当されることになる。
以下の長期債務は、当事業年度において返済された。
・2011年6月29日に満期を迎えたユーロ建債券2,488百万豪ドル
・2010年9月13日に満期を迎えた日本円建私募債48百万豪ドル
2012事業年度に満期を迎える長期債務は、合計2,023百万豪ドルである。これは、財政状態計算書上の短期借入金の
帳簿価額(約束手形およびファイナンス・リースを除く1,437百万豪ドル)と異なるヘッジ後の契約上の額面価額
を示している。1,437百万豪ドルの帳簿価額は、2012事業年度中に満期を迎える借入金で当該借入金をヘッジするデ
リバティブのリスクポジション相殺前の金額を示している。この帳簿価額は、借入金ポートフォリオの一部を公正価
値、残りの部分を償却原価により計上し測定基準が混在しているが、これは、オーストラリア会計基準上は認められ
た方法である。
外貨建借入金は豪ドルにスワップする(為替換算リスクのヘッジ目的の外貨建借入金のごく一部を除く)という
当社グループのヘッジ方針に準拠して、当該借入金の大部分は、豪ドル建債務に変換するために、クロス・カレン
シーおよび金利スワップを使用して、借入日から満期日まで豪ドルにスワップされている。当該ヘッジ後の債務は、
満期日の当社グループの契約上の豪ドル建負債合計2,023百万豪ドルに含まれている。
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(e)利息および利回り
借入金に係る純利息は、以下の表Fに示されている。適切な場合は、金融費用は、ヘッジ対象項目に基づいて各区分
に配賦される。
テルストラ・グループ
表F
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
借入金に係る利息(i)
ヘッジ関係にある金融商品
キャッシュ・フロー・ヘッジの国内借入金(ⅱ)
19
19
キャッシュ・フロー・ヘッジのオフショア借入金(ⅱ)
545
422
公正価値ヘッジのオフショア借入金(ⅱ)
175
205
公正価値ヘッジの約束手形(ⅱ)
4
3
純海外投資をヘッジするデリバティブおよび借入金
1
(1)
3
−
ヘッジ関係にないオフショア借入金または公正価値ヘッジ関係
の指定を解除されたオフショア借入金(ⅱ)
194
152
テルストラ社債および国内借入金
225
254
8
5
12
12
1,186
1,071
117
57
1,069
1,014
売却可能
約束手形
その他金融商品
その他
ファイナンス・リース
純債務に係る金融収益
現金および現金同等物
純債務に係る純利息
(i)上記の表Fに記載の利息費用は、6月30日現在適用される金融商品の区分に基づいて分類されている。
(ⅱ)利息費用は、関連デリバティブに係る受取利息と支払利息の相殺後の純額である。
借入金に係る純利息の対前年比の増加は、主に平均純債務に係る平均利回りの上昇によるものである。テルストラ
・グループの当期の平均純債務に係る平均利回りは、7.22%(2010年:6.42%)であった。利回りの増加に反映され
ているのは、当期において対前年比で短期市場金利が上昇したためである。その結果、債券ポートフォリオの変動利
付債務部分のコストが上昇し、借換えの利回りが上昇する。金利の上昇による影響は、平均純債務のボリュームが
年々減少していることにより一部相殺されている。
当期において、流動性の最低レベルを引き上げるため、また、主な支払金額を事前に調達するための新政策が決定
された。流動性水準を引き上げた場合、借入金の利回りが(高水準の流動性を維持するために)投資利回りを超過す
るため、利息費用の増加の一因となる。
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(f)デリバティブ金融商品
当社グループのデリバティブは全て、ヘッジ会計に係る要件を満たす指定ヘッジ関係にある。ただし、経済的相関
関係にあるものの、ヘッジ会計上、指定ヘッジ関係にないトレーディング目的保有に分類される多数のデリバティブ
を除く。ヘッジ関係の詳細に関しては注記18を参照のこと。
6月30日現在のテルストラ・グループのデリバティブ金融商品は、以下の表Gおよび表Hに示されている。当該デ
リバティブに関して、公正価値は財政状態計算書上の帳簿価額と等しく、当注記中の他の表にも示されている額面価
額とは異なる。
テルストラ・グループ
表G
2011年6月30日現在
クロス・カレン
シー・スワップ
金利スワップ
資産
負債
資産
負債
資産
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
先渡契約
合計
合計
合計
負債
資産
負債
純額
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
流動
公正価値ヘッジ
キャッシュ・フロー・
ヘッジ(i)
海外事業に対する
純投資ヘッジ
トレーディング目的
保有(ⅱ)
-
(261)
8
-
-
(4)
8
(265)
(257)
-
(336)
11
(8)
1
(17)
12
(361)
(349)
59
-
-
-
-
-
59
-
59
-
-
-
-
4
(8)
4
(8)
(4)
59
(597)
19
(8)
5
(29)
83
(634)
(551)
13
(51)
8
(40)
-
-
21
(91)
(70)
10
(946)
176
(173)
-
-
186
(1,119)
(933)
固定
公正価値ヘッジ
キャッシュ・フロー・
ヘッジ(i)
海外事業に対する
純投資ヘッジ
トレーディング目的
保有(ⅱ)
10
-
-
-
-
-
10
-
10
-
-
(2)
68
(589)
(521)
-
(587)
68
33
(1,584)
252
(213)
-
(2)
285
(1,799)
(1,514)
92
(2,181)
271
(221)
5
(31)
368
(2,433)
(2,065)
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
テルストラ・グループ
表H
2010年6月30日現在
クロス・カレン
シー・スワップ
金利スワップ
資産
負債
資産
負債
資産
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
-
先渡契約
合計
合計
合計
負債
資産
負債
純額
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
1
-
37
(150)
(113)
6
(4)
58
(228)
(170)
流動
公正価値ヘッジ
キャッシュ・フロー・
ヘッジ(i)
海外事業に対する
純投資ヘッジ
トレーディング目的
保有(ⅱ)
-
(150)
36
-
(203)
52
59
(4)
-
-
-
-
59
(4)
55
-
-
-
-
19
(2)
19
(2)
17
26
(6)
173
(384)
(211)
-
-
133
(169)
(36)
-
-
318
(1,017)
(699)
(21)
59
(357)
88
(21)
98
(169)
35
19
(806)
299
3
(6)
-
-
-
-
3
(6)
(3)
1
(326)
137
-
-
-
138
(326)
(188)
121
(1,307)
471
(211)
-
-
592
(1,518)
(926)
180
(1,664)
559
(232)
26
(6)
765
(1,902)
(1,137)
固定
公正価値ヘッジ
キャッシュ・フロー・
ヘッジ(i)
海外事業に対する
純投資ヘッジ
トレーディング目的
保有(ⅱ)
(211)
(ⅰ)クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップ契約に係る利益または損失は、キャッシュ・フロー・
ヘッジ積立金に認識され、基礎となる借入金が返済されるまで継続して損益計算書に計上されることとなる。先渡為
替契約に係る利益または損失は、キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金に認識され、基礎となる予定取引が発生して損
益に影響を及ぼした時点で損益計算書に振替られることとなる。しかしながら、基礎となる予定取引が非金融資産
(例えば、有形固定資産)の購入である場合、キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金に認識された利益または損失は振
替られ、当該資産の認識日現在の当該資産の取得原価の測定値に算入される。
(ⅱ)トレーディング目的保有に分類されるデリバティブは経済的関係にあるが、ヘッジ会計上、指定ヘッジ関係に
ない。当該デリバティブには、指定ヘッジ関係にない長期ユーロ建債券、並びに公正価値ヘッジ関係にある、および
ヘッジの有効性の要件を満たさなかったためにヘッジ会計上、ヘッジ関係の指定を解除された米ドル、ユーロおよび
英ポンド建の様々なオフショア借入金に関するクロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップが含まれる。ト
レーディング目的保有の当該デリバティブは、ヘッジ会計の要件を満たしていないにもかかわらず、当該関係は契約
上の金額および取引期間にわたるキャッシュ・フローに基づいた有効な経済的相関関係にある。また、トレーディン
グ目的保有のデリバティブには、外貨建の買掛債務およびその他負債を経済的にヘッジする先渡為替契約が含まれ
る。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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(g)公正価値ヒエラルキー
当社グループは、金融商品の公正価値の見積に様々な方法を用いている。当該方法は、以下のように構成されてい
る。
・レベル1:公正価値は、同一の資産または負債についての活発な市場における公表価格(未調整)を用いて計
算される。
・レベル2:公正価値は、レベル1に含まれる相場価格以外の、資産または負債について直接的に(価格として)
または間接的に(価格から導き出される)観察可能なインプットを用いて見積られる。
・レベル3:公正価値は、資産または負債についての観察可能な市場データに基づかないインプット(観察不能
なインプット)を用いて見積られる。
公正価値測定全体が分類される公正価値ヒエラルキーのレベルは、公正価値測定全体に対して重要なインプット
のうち最も低いレベルに基づいて決定される。評価モデルに対する観察不能なインプットに圧力を加えた結果、当該
金融商品の全体的な公正価値が10%超変動するような場合に、観察不能な評価インプットは重要と看做される。
金融商品の公正価値および公正価値ヒエラルキー内の分類は、以下の表Iおよび表Jに要約されており、その次に
公正価値の見積に用いられた方法が記載されている。
テルストラ・グループ
表I
2011年6月30日現在
レベル1
レベル2
レベル3
合計
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
1
-
-
1
クロス・カレンシー・スワップ
-
92
-
92
金利スワップ
-
271
-
271
先渡契約
-
5
-
5
1
368
-
369
売却可能投資−その他
相場価格のある有価証券
デリバティブ資産
デリバティブ負債
クロス・カレンシー・スワップ
-
(2,181)
-
(2,181)
金利スワップ
-
(221)
-
(221)
先渡契約
-
(31)
-
(31)
-
(2,433)
-
(2,433)
1
(2,065)
-
(2,064)
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
テルストラ・グループ
表J
2010年6月30日現在
レベル1
レベル2
レベル3
合計
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
1
-
-
1
クロス・カレンシー・スワップ
-
180
-
180
金利スワップ
-
559
-
559
先渡契約
-
26
-
26
1
765
-
766
売却可能投資−その他
相場価格のある有価証券
デリバティブ資産
デリバティブ負債
クロス・カレンシー・スワップ
-
(1,664)
-
(1,664)
金利スワップ
-
(232)
-
(232)
先渡契約
-
(6)
-
(6)
-
(1,902)
-
(1,902)
1
(1,137)
-
(1,136)
クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップ
クロス・カレンシーおよび金利スワップの正味公正価値は、観察可能および観察不能な市場からのデータを使用
する評価手法を用いて決定される。前提条件は各報告日現在の市況に基づいている。公正価値は、独立して導き出さ
れており、テルストラの借入費用を表す、市場基準の適切な利回り曲線を用いる見積将来キャッシュ・フローの現在
価値として算定される。特に、以下のインプットが、デリバティブの公正価値の計算に用いる利回り曲線を導き出す
ために使用されている。
・容易に入手可能な市場データであり、全主要通貨について見積られているベース・カーブ。
・テルストラが資本市場において取引を行っている、または取引を行うと考えられる特定の市場参加者から入手
したテルストラの借入マージンを反映するプライシング・データ。当社グループは通常、利回り曲線の計算に際
してプライシング・データの範囲の中点を用いる。テルストラの借入マージンの見積に用いられるこのプライ
シング・データは観察可能ではないが、このインプットの変動に関する感応度分析をプライシング範囲の最大
点を用いて行った結果、当社のクロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップの公正価値について重要な
変動は生じていない。
従って、当社グループは、観察可能な市場インプット(レベル2)に基づいて当該デリバティブを分類している。
先渡契約
為替先渡契約の公正価値は、報告日現在で満期が類似している契約の為替先渡市場レートを参照して算定される。
当該市場レートは観察可能であり、従って、当該デリバティブは、レベル2に分類されている。
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18. 財務リスク管理
当社グループは、以下の広範囲の金融商品について取引を行っている。
・現金資産
・受取債権
・支払債務
・預金
・為替手形および約束手形
・上場有価証券に対する投資およびその他会社に対する投資
・様々な形式の借入金(中期債、約束手形、銀行貸付金および私募を含む。)、および
・デリバティブ
当社グループの活動は、業務リスク並びに市場リスク(金利リスク、外国為替リスク)、信用リスクおよび流動性
リスクを含む多くの金融リスクにさらされることとなる。
当社グループのリスク管理プログラムは包括的に、当該リスクを軽減し、当社グループの経営成績のボラティリ
ティを抑えること、および当社グループの財務目標を達成することを目的としている。当社グループは、当社グルー
プの経営成績およびその経済的ポジションの双方の結果を視野に入れて、当社グループのリスクを管理する。金融リ
スク管理は、取締役会により承認された方針に基づいて、コーポレート・エリアの一部である財務部門が集中的に
行っている。取締役会は、包括的なリスク管理についての原則を書面化しており、また、外国為替リスク、金利リスク、
信用リスク、デリバティブおよびデリバティブ以外の金融商品の利用、並びに余剰流動性による投資等の特定分野を
対象とした方針も書面化している。
当社グループは、市場リスクおよび通常の営業活動の一環として生じる財務結果のボラティリティに対するエク
スポージャーを管理するために、取締役会が承認した方針に従ってデリバティブ取引を締結している。当該デリバ
ティブは、原金融商品、資産または債務に関する1つ以上のリスクを効果的に移転させる義務または権利を生じさせ
る。当社グループは、金利および外国為替の変動等のリスクをヘッジするために、以下のデリバティブを利用してい
る。
・クロス・カレンシー・スワップ
・金利スワップ
・先渡為替契約
当社グループは、デリバティブによる投機的取引は行っていない。当社グループのデリバティブ取引は、事業活動
から生じる実際のポジションに関連するリスクをヘッジするために締結されている。
当注記の(a)には、当該リスクの管理に関する当社グループの方針を含む、当社グループの活動から生じる主な
財務リスク要因を記載している。
(b)および(c)には、財務リスク管理に用いられる当社グループのヘッジ戦略およびヘッジ関係の詳細を記載
している。特に、当社グループのヘッジ取引および結果としての経済的ポジションおよびリスクポジションに関する
追加的な背景について記載している。
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(a)リスクおよび軽減
主たる金融商品に関連するリスクおよび当該リスクを最小化するための当社グループの方針についての詳細は以
下のとおりである。当該リスクは、市場リスク、信用リスクおよび流動性リスクにより構成されている。
市場リスク
市場リスクとは、当社グループの金融商品の公正価値または将来キャッシュ・フローが、市場価格の変動により上
下するリスクである。当社グループがさらされる市場リスクの構成要素は以下に記載のとおりである。
(i)金利リスク
金利リスクとは、金融商品または当該商品に関連するキャッシュ・フローの価値が市場金利の変動により上下す
るリスクを指す。
金利リスクは、有利子金融資産および金融負債から生じる。デリバティブ以外の有利子資産は、その大半が短期流
動資産である。当社グループの金利負債リスクは、主に、固定金利で発行された長期外貨建債務から生じ、当社グルー
プは公正価値の金利リスクにさらされている。変動金利で発行された当社グループの借入金は、キャッシュ・フロー
の金利リスクを生じさせている。
当社グループの債務は、国内およびオフショア、短期および長期資金調達等を対象とする多数の金融市場を源泉と
している。当社グループの債務の大部分は、外貨建借入金により構成されている。当社グループは、通貨、金利、流動性
および債務ポートフォリオの満期プロファイル目標に従って債務を管理している。特に、当社グループの純債務ポー
トフォリオに係る金利リスクについては、以下のように管理している。
・当社グループの債務管理方針により要求されるように、固定金利債務と変動金利債務の比率を当社グループの
目標比率に調整
・多様な資金調達源に対するアクセスを確保
・満期プロファイル目標に従って策定および管理を行うことでリファイナンスのリスクを軽減
・デリバティブを用いたヘッジ活動の実施
当社グループの金利スワップでは、当社グループは一定の周期(主に四半期毎)で、合意した想定元本額を基に算
定した約定固定金利と変動金利の差額を交換することを契約当事者と合意している。契約上の額面価額に基づく当
社グループの固定金利および変動金利別のヘッジ後の残存ポジションについては、注記17の表Dを参照のこと。
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当社グループは、必要に応じて、クロス・カレンシー元本スワップおよび金利スワップを締結して、外貨建借入金
の大部分に係る金利リスクおよび外国為替リスクをヘッジしている。これには、外貨建借入金を豪ドル建借入金に転
換させる経済効果がある。当注記の(b)および(c)に含まれる「ヘッジ戦略」および「ヘッジ関係」に詳細が記
載されている。
相殺するリスクポジションがない6月30日現在の当社グループの固定金利および変動金利金融商品に係る加重平
均金利並びに当該金利を算定する想定元本は、以下の表Aに示されている。当社グループの外貨クロス・カレンシー
および外貨金利スワップの金利ポジション並びに当社グループの外貨借入金の大部分の金利ポジションは、完全に
相殺されている。従って、以下の表の当社グループの商品の大部分は、豪ドルの金利ポジションを示している。開示さ
れている元本/想定元本は割引後の金額であり、従って注記17(表C)に開示されている額面価額とは異なる。
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テルストラ・グループ
表A
2011年6月30日現在
元本/想定元本
加重平均
債権/(債務)
百万豪ドル
%(*)
固定金利商品−オーストラリア金利
クロス・カレンシーおよび金利スワップ債務
ファイナンス・リース債務
2010年6月30日現在
元本/想定元本
加重平均
債権/(債務)
百万豪ドル
%(*)
(6,169)
6.17
(6,059)
6.22
(122)
(2,240)
7.60
(108)
6.90
7.26
(1,879)
7.21
テルストラ社債および国内借入金
固定金利商品−外国金利
満期が90日超の銀行預金
ファイナンス・リース債務
オフショア借入金(#)
-
-
16
2.23
(17)
21.00
(21)
21.00
(195)
7.60
(285)
7.43
(8,743)
(8,336)
変動金利商品−オーストラリア金利
契約上の金利更改または満期が3ヶ月以下
現金および現金同等物(^)
2,249
5.07
1,586
4.89
1
4.88
-
-
満期が90日超の銀行預金
クロス・カレンシー・スワップ債権(#)
452
5.02
685
4.85
クロス・カレンシーおよび金利スワップ債務
(4,802)
6.23
(6,630)
6.07
テルストラ社債および国内借入金
(1,440)
5.53
(1,434)
5.16
(35)
5.18
-
-
(318)
約束手形
契約上の金利更改または満期が3ヶ月から12ヶ月
先渡契約負債−純額(**)
クロス・カレンシーおよび金利スワップ債務
3.96
(72)
3.60
(906)
6.53
-
-
変動金利商品−外国金利
契約上の金利更改または満期が6ヶ月以下
現金および現金同等物(^)
クロス・カレンシー・スワップ債務(#)
オフショア借入金(#)
約束手形(#)
純有利子債務
239
1.56
442
0.93
(383)
0.03
(633)
0.05
(77)
7.03
(194)
2.90
(205)
(5,214)
(6,261)
(13,957)
(14,597)
3.23
(*) 平均利率は、報告日現在の加重平均実効金利(元本/想定元本に基づく。)として算定される。
(#) 当該金融商品は当社グループの純海外投資をヘッジするために用いられる。
(^) 現金および現金同等物の利率は、銀行の相殺契約を考慮し、正味現金残高がプラス値の場合に稼得する平均利
率を示す。
(**)この残高には契約上の満期が12ヶ月超の先渡契約の一部が含まれるが、その金額に重要性がないため、個別に
分類されていない。
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(ⅱ)感応度分析−金利リスク
このセクションに含まれる感応度分析は、報告日現在の当社グループの純債務ポートフォリオに係る金利リスク
に対するエクスポージャーに基づいている。
感応度は、現在の豪ドルの短期金利および長期金利の水準を考慮し、増減10%で妥当と判断し選択されている。例
えば、10%増加の場合、2011年6月30日現在の短期金利(現金)は4.75%(2010事業年度:4.50%)が5.23%(2010
事業年度:4.95%)に変動することとなり、これは48ベーシス・ポイント(2010事業年度:45ベーシス・ポイン
ト)の変動を意味する。このベーシス・ポイントの変動は、6月30日現在の絶対水準および現在の市況を考慮して、
合理的であると考えられる。
当該感応度分析の結果は、主に、クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップによるヘッジから生じる豪ド
ル建変動ポジションまたは豪ドル建固定ポジションを反映するヘッジ後ベースでの影響(純額)を反映しており、
従って、豪ドル建の金利の変動は当該感応度分析における重要な前提である。
感応度分析に基づき、株主持分は、キャッシュ・フロー・ヘッジ関係に指定された借入金に関連する当社グループ
のデリバティブの再評価によって影響を受けることとなり、金融費用は以下の要因によって影響を受けることとな
る。
・当事業年度において豪ドル建変動金利ポジション(純額)に生じた支払利息に対する影響。
・公正価値ヘッジ関係の指定を解除された借入金またはヘッジ関係にない借入金に関連する当社グループのデリ
バティブの再評価。
・公正価値ヘッジに指定された当社グループのデリバティブおよび借入金の双方の公正価値の変動に起因する非
有効性。
公正価値ヘッジ関係の指定を解除された借入金またはヘッジ関係にない借入金の帳簿価額は、金利リスクに起因
する公正価値の変動について調整されない。従って、当該借入金に関連する当社グループのデリバティブの再評価利
益または損失は、対象となる借入金の金利の変動に起因する利益または損失を相殺しない。
当該感応度分析には、テルストラの借入マージンの変動の影響は含まれていないことに留意することは重要であ
る。マージンは市場要因による影響を受ける一方で、このリスク変数は、主に、テルストラに特有の信用リスクを反映
しており、従って、市場リスクとは看做されない。さらに、このリスク変数の合理的に可能な変動を十分な信頼性を
もって決定することは、特に現在の金融市場の動向を考慮すると不可能である。よって、以下の感応度分析は、全ての
通貨にわたる金利のマージンが一定であり、並行的に変動することを前提としている。
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有価証券報告書
以下の感応度分析は、以下のような当社グループの金利エクスポージャーに基づいている。
・報告日現在の純債務残高に基づいた、金利の10%の変動が当社グループのデリバティブおよび借入金に及ぼす
再評価の影響。
・当事業年度の各更新日現在の金利の10%の変動が当社グループの変動金利借入金に係る支払利息に及ぼす影
響。
6月30日現在、金利が以下の表Bにあるとおりに変動し、その他全ての変数を一定とする場合、全ての対象となる
エクスポージャーおよび関連ヘッジを考慮すると、税引後利益および株主持分は、以下のように影響を受けることに
なる。
テルストラ・グループ
表B
+10%
−10%
株主持分
株主持分
純利益または損失 (キャッシュ・フ 純利益または損失 (キャッシュ・フ
(*)
ロー・
(*)
ロー・
ヘッジ積立金)
ヘッジ積立金)
6月30日
6月30日
6月30日現在
6月30日現在
終了事業年度
終了事業年度
利益/(損失)
利益/(損失)
利益/(損失)
利益/(損失)
デリバティブおよび借入金の再評価
−オフショア借入金の公正価値ヘッジ
デリバティブの再評価−公正価値ヘッ
ジ関係の指定を解除された借入金また
はヘッジ関係にない借入金
デリバティブの再評価−キャッシュ・
フロー・ヘッジまたはオフショア借入
金
豪ドル建変動利付商品
2011年
2010年
2011年
2010年
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
3
3
-
-
(3)
(3)
-
-
(5)
(5)
-
-
5
4
-
-
-
-
74
79
-
-
(79)
(84)
(39)
(36)
-
-
39
36
-
-
(41)
(38)
74
79
41
37
(79)
(84)
(*)税引前の影響額は、金融費用に含まれている。
(ⅲ)外国為替リスク
外国為替リスクとは、財務コミットメント、予定取引、認識された資産または負債の価値が外国為替相場の変動に
より上下するリスクを指す。当社グループの外国為替リスクは主に以下の事由により発生する。
・外貨建借入金
・外貨建の買掛債務およびその他支払債務残高
・外貨または外貨の影響を受ける価格で決済される受取および支払に係る確定コミットメントまたは可能性の高
い予定取引
・在外事業体に対する純投資
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当社グループは、以下を含む様々な通貨に対するエクスポージャーによる外国為替リスクにさらされている。
・ユーロ
・米ドル
・英ポンド
・ニュージーランド・ドル
・スイス・フラン
・香港ドル
・人民元
・日本円
当社グループの経済的な外国為替リスクは、個別の通貨毎およびヘッジの種類毎に評価され、特定の通貨の特定の
ヘッジ種類に対するエクスポージャーの純額を合計して算定される。
当社グループでは、豪ドル建が可能であり経済的にも有利な場合には、最初の段階でなるべく効果的に豪ドル建の
契約にすることにより、外国為替リスクに対する当社グループのエクスポージャーを最小化している。これが不可能
な場合には、以下のようにエクスポージャーを管理している。
キャッシュ・フローの外国為替リスクは、主に外貨建の海外借入金から生じる。当社グループでは、設定当初に満
期までの金利スワップとクロス・カレンシー・スワップを組合せた契約を締結し、外貨建借入金を豪ドル建借入金
に効果的に転換することにより、外貨建借入金の大部分に係るリスクをヘッジしている。外貨建借入金のうち比較的
小さな部分は、当社グループのオフショア事業に対する投資による為替換算リスク等の外国為替に対するエクス
ポージャーに係るヘッジとして利用され、豪ドル建にスワップされない。契約上の額面価額に係る当社グループの
ヘッジ後の残存通貨エクスポージャーに関しては、注記17の表Dを参照のこと。
外貨(主に米ドル)により決済される確定コミットメントまたは可能性の高い予定取引等の取引エクスポー
ジャーから生じる外国為替リスクは、主に先渡為替デリバティブを利用して管理されている。当社グループは、リス
ク管理方針に従って、当該取引の一部(外貨により決済される資産および棚卸資産購入等)をヘッジしている。
また、外国為替リスクは、機能通貨が豪ドル以外である、当社グループの在外被支配会社の純資産の換算時にも生
じる。当該リスクから生じる為替換算差損益は、為替換算積立金を通じて計上される。当社グループは、先渡為替契
約、クロス・カレンシー・スワップおよび/または当該企業の通貨建借入金を利用して、かかる為替換算リスクを管
理している。当社グループでは、現在、テルストラクリア・リミテッドに対するニュージーランド・ドル建の純投資
および香港CSLリミテッドに対する香港ドル建の純投資をそれぞれヘッジしており、それぞれのヘッジ対象額は40%
から50%である。
さらに、当社グループの子会社は、当該機能通貨とは異なる通貨での資産/負債残高または予定売買によるエクス
ポージャー等の外貨取引をヘッジする可能性がある。その場合、外部との外国為替契約は、特定の資産/負債残高ま
たは予定取引に係る外国為替リスクのヘッジとしてグループ・レベルで指定される。
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また、当社グループは、先渡為替契約を用いて買掛債務およびその他支払債務残高に関連する外国為替リスクの一
部も経済的にヘッジしている。
詳細情報に関しては、当注記に含まれる(b)「ヘッジ戦略」および(c)「ヘッジ関係」を参照のこと。
(ⅳ)感応度分析−外国為替リスク
このセクションに含まれる感応度分析は、報告日現在の当社グループの金融商品および純海外投資残高に係る外
国為替リスクに対するエクスポージャーに基づいている。
海外事業に対する当社グループの投資の機能通貨から豪ドルへの換算は、財務リスクよりむしろ換算リスクを意
味する。しかし、当該感応度分析においては、当社グループは、為替レートの変動が為替換算積立金に及ぼす換算の影
響額を含めている。そうすることにより、当該感応度分析は、そのヘッジ対象の投資および換算通貨リスクをヘッジ
する金融商品の双方に関連する為替レートの変動が株主持分に及ぼす影響額を反映している。
不利または有利な変動は、対象エクスポージャーに関連して決定される。為替レートの不利な変動は、外国為替リ
スクに対するエクスポージャーの増加および当社グループの財政状態の悪化を意味する。為替レートの有利な変動
は、外国為替リスクに対するエクスポージャーの減少および当社グループの財政状態の改善を意味する。
感応度は、現在の為替レートの水準並びに過去の実績および将来の変動に対する市場予測の双方から観察したボ
ラティリティを考慮し、10%が合理的であると判断し選択された。豪ドルの対ユーロ為替レートをみると、期末レー
トの0.7405(2010年:0.6978)に対して、10%有利となるポジションは0.8145(2010年:0.7676)、不利となるポジ
ションは0.6732(2010年:0.6344)である。この変動幅はかかるボラティリティから合理的であると判断した。例え
ば、過去5年間の豪ドルの対ユーロ為替レートは、0.4755から0.7735(2010年:0.4755から0.7178)の間で取引され
ている。
認識された資産および負債に係る外国為替リスクに対するエクスポージャーは、主に、外貨建長期借入金から生じ
る。当該借入金に関連する外国為替の変動による利益に対する影響は、それらが効果的にヘッジされているため、重
要ではない。
ヘッジ関係の指定を解除された借入金またはヘッジ関係にない借入金に関連する、あるいは予定取引に関連する
為替レートの変動により、利益に多少のボラティリティが存在する。
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当社グループは、当社グループのオフショア投資およびオフショア借入金に対するキャッシュ・フロー・ヘッジ
のデリバティブに関連して、外国為替の変動が株主持分に及ぼす影響にさらされている。当該外国為替リスクは、多
数の通貨にわたっており、従って、当社グループは、通貨毎ではなく、ポートフォリオ全体をベースとした感応度分析
を開示している。キャッシュ・フロー・ヘッジのデリバティブに関連する外国為替に対するエクスポージャーは主
にユーロであり、当社グループのオフショア投資に関連するものは主に香港ドル、ニュージーランド・ドル、英国ポ
ンドおよび中国人民元(香港CSLリミテッド、テルストラクリア・リミテッド、テルストラ・リミテッド、シーケル・
リミテッド、テルストラ・ロビン・ホールディングズ・リミテッドおよびテルストラ・オクターブ・ホールディン
グズ・リミテッドに対する当社グループの投資に関連する。)であることに留意する必要がある。
以下の感応度分析は、報告日現在の当社グループの残高を基準に、為替レートの10%の有利/不利な変動が当社グ
ループのデリバティブおよび借入金並びに純海外投資に及ぼす再評価の影響額から構成される外国為替リスクに対
するエクスポージャーに基づいている。6月30日現在、適用される全ての通貨に対して豪ドルが以下の表Cにあると
おりに変動し、その他全ての変数を一定とした場合、識別された対象となるエクスポージャーおよび関連ヘッジを考
慮すると、税引後純利益および株主持分は、以下のように影響を受けることになる。
テルストラ・グループ
表C
10%の不利な変動
株主持分
株主持分(為替 (キャッシュ・
換算積立金) フロー・ヘッジ
積立金)
純利益
または損失
デリバティブおよび借入金の再評価−
公正価値ヘッジ関係の指定を解除され
た、またはヘッジ関係にないもの(ⅰ)
デリバティブおよび対象となるエクス
ポージャーの再評価−予定取引の
キャッシュ・フロー・ヘッジ(ⅱ)
デリバティブの再評価−オフショア借
入金のキャッシュ・フロー・ヘッジ
(ⅲ)
純海外投資(ⅳ)
10%の有利な変動
株主持分
株主持分
(キャッシュ・
(為替換算積立
フロー・ヘッジ
金)
積立金)
純利益
または損失
6月30日
終了事業年度
6月30日現在
利益/(損失)
利益/(損失) 利益/(損失) 利益/(損失) 利益/(損失) 利益/(損失)
2011年
2010年
2011年 2010年 2011年 2010年 2011年 2010年 2011年 2010年 2011年 2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル 豪ドル
6月30日現在
6月30日
終了事業年度
6月30日現在
6月30日現在
(9)
(5)
-
-
-
-
11
8
-
-
-
-
(23)
(21)
-
-
-
-
21
25
-
-
-
-
-
-
-
-
(11)
(24)
-
-
-
-
14
33
-
-
(90)
(163)
-
-
-
-
110
199
(32)
(26)
(90)
(163)
(11)
(24)
32
33
110
199
14
33
(ⅰ)公正価値ヘッジ関係の指定を解除された、またはヘッジ関係にない当社グループの借入金の一部の影響によ
り、損益にボラティリティが生じる。外国為替の変動に起因する再評価の影響は、デリバティブと借入金の間で大部
分が相殺されるが、当該デリバティブは公正価値により計上され、外国為替の変動が現在価値により認識されるた
め、損益に対する影響が若干ある。償却原価基準により会計処理される借入金は、割引されない直物為替相場の変動
に係る再評価の変動を反映する。このため、利益に対する影響は、主にヘッジを行うデリバティブに係る為替差損益
の割引効果に起因する。
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(ⅱ)不利な影響および有利な影響には、有形固定資産の購入に関連する2百万豪ドル(2010年:1百万豪ドル)
が含まれている。当該資産は耐用年数にわたって減価償却されるため、当該資産の取得原価および損益ともに影響を
受けることとなる。
(ⅲ)2011年の感応度が2010年と比較して低いのは、主に6月30日の評価日現在における当社グループのポート
フォリオの公正価値が変動したこと、並びにキャッシュ・フロー・ヘッジのユーロ建債券が当期において償還され
たためである。
(ⅳ)為替換算積立金に係る影響は、ヘッジの影響を含め、当社グループの在外被支配会社の純資産換算に関連する
ものである。当該感応度分析における純利益または損失は、当社グループの在外被支配会社の純資産のうち、ヘッジ
対象外の部分に関連する影響を示している。2011年の感応度が2010年と比較して低いのは、2011事業年度においてサ
ウファン・ホールディングズ・リミテッドに対する当社グループの純投資の売却を反映したためである。
信用リスク
信用リスクとは、契約相手方企業が金融商品に係る債務を履行せず、当社グループに財務上の損失が発生するリス
クである。当社グループには、現金および現金同等物、売上債権およびその他受取債権、売却可能金融資産、ファイナ
ンス・リース債権並びにデリバティブから構成される財政状態計算書に計上された全ての金融資産に係る信用リス
クに対するエクスポージャーが存在する。このリスクの管理の方法は以下のとおりである。
・当社グループは、新規および既存の顧客に関して、信用リスク評価の実施に関する方針を有しており、また必要
があれば、取引を行う相手方企業に対して信用枠および支払条件を設定している。
・当社グループは、予測ベースで、また積極的に、リスクの高い債務者に対するエクスポージャーを監視する。
・適切な場合には、担保を要求することがある。
・取引を行う、またはデリバティブ契約を締結する個々の相手方企業に対するエクスポージャーを、信用限度額の
システムを通じて管理する。
相手方企業が相殺する権利を有し、マスター・ネッティング契約に基づいて差金決済する意図がある場合には、こ
の相殺は財務書類上、純額により認識されている。また、当社グループは、他者に保証を供与する場合等、財政状態計
算書に計上されない取引の信用リスクにもさらされる可能性もある。偶発債務の詳細は注記23および注記30に開示
されている。
売上債権およびその他受取債権は、一般消費者、ビジネス、法人、政府および国際部門にわたる多数の顧客に対する
債権で構成されている。当社グループは、単一の顧客または顧客グループに対する重要な信用リスク・エクスポー
ジャーを有していない。当社グループの顧客の財政状態について、年齢分析および継続的な信用評価が行われてお
り、必要に応じて貸倒引当金を計上している。また、受取債権残高は継続的に監視され、その結果、当社グループの不
良債権に対するエクスポージャーは重要ではない。売上債権およびその他受取債権の詳細については注記10を参照
のこと。
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短期金融市場商品、先渡為替契約、クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップにおける当社グループの取
引に関連して、清算時に相手方企業が当社グループに支払義務を負っている場合(例えばイン・ザ・マネー)にの
み信用リスクが存在する。当社グループでは、いかなる金融機関に対しても信用エクスポージャーの金額に制限を設
けるという方針を定めている。当該リスクの制限は、定期的に監視されている。デリバティブの相手方当事者および
現金取引は、当社グループの方針で定める要件に従い、最低信用格付基準を満たす金融機関に限定されている。当社
グループの信用リスクおよび金融商品は、多数の金融機関にわたっている。
当該商品に関連する信用リスクに対するエクスポージャーを管理するために当社グループが用いている手法の一
つは、バリュー・アット・リスク(VaR)手法に基づいて、金融機関の国別に当社グループのエクスポージャーを監
視することである。バリュー・アット・リスクの計算は、統計的に算定される特定の信頼度を前提とした、特定の対
象期間にわたる市場金利の変動の結果、将来発生する可能性がある、リスクポジションに係る潜在的な損失を見積る
手法である。
以下の表Dに含まれる金額には、イン・ザ・マネーの市場価値と潜在的な信用の計算を組合せたものが含まれ、
従って、注記17に開示された取引の計上された帳簿価額、公正価値または額面価額と一致しないと考えられる。
当該計算に用いられる潜在的な与信限度に関する要因の決定において、以下の点に留意する必要がある。
・当該商品に適用される特定の通貨/金利に関連するヒストリカル・ボラティリティ要因を参照する。
・ボラティリティ要因の決定において、保有期間、またはこの場合においては当該商品の満期を参照する。場合に
よっては、取引は満期まで最長10年あり、潜在的なボラティリティは過去の観察を前提にして、当該期間にわた
り起こりうる変動を反映する必要がある。
・当社グループは、適用される潜在的な与信限度に関する要因の決定において、90%(2010事業年度:99%)の信
頼度を用いている。当該信頼度は、2011事業年度において設定された方針の改訂に準拠して、過年度の99%から
当事業年度の90%に変動した。
採用されたVaRベースの手法には、以下の限界がある。
・将来の事象を見積るための代用としての過去のデータの利用は、全ての潜在的な事象を対象としない可能性が
あり、特にこれは、10年等長期の保有期間にわたる潜在的なボラティリティを見積ろうとするときに該当する。
・90%の信頼度の利用は、本質的に、当該信頼度の範囲外に発生する可能性のある変動を考慮できないことがあ
る。
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テルストラ・グループ
表D
信用リスクの集中(VaRベース)(i)
2011年6月30日現在
%
2010年6月30日現在
百万豪ドル
%
百万豪ドル
オーストラリア
16.7
1,644
18.7
1,495
米国
24.8
2,440
16.2
1,295
日本
0.6
56
4.9
393
ヨーロッパ
19.4
1,911
21.9
1,757
英国
17.3
1,703
21.7
1,737
カナダ
6.4
629
0.7
57
スイス
1.0
99
3.1
252
10.2
1,001
10.4
831
シンガポール
3.3
324
2.2
177
ニュージーランド
0.3
36
0.2
20
100.0
9,843
100.0
8,014
中国/香港
流動性リスク
流動性リスクには、当社グループの営業上、流動性資金が必要な場合に生じる、以下のリスクが含まれる。
・当社グループが決済日に取引を決済するための充分な資金を持ち合わせない。
・当社グループが金融資産を実際よりも低い価値で売却せざるを得ない。
・当社グループが金融負債を決済できないまたは金融資産を全額回収できない可能性がある。
当該リスクを軽減するために、当社グループは以下を行っている。
・維持する必要のある現金および現金同等物の最低限レベルおよび平均レベルを示す流動性についての方針を有
している。
・容易に利用できるスタンドバイ信用枠およびその他資金調達契約を有している。
・通常、流動性が高い市場で取引可能な証券を利用している。
・余剰資金が、超流動性金融商品から流動性の高い金融商品および通常の流動性金融商品まで、様々なレベルの流
動性商品の中で投資されることを求める、流動性ポートフォリオ構造を有している。
当期において、流動性の最低レベルを引き上げるための、主な支払額を事前調達するための、新方針が決定された。
当社グループは、期待キャッシュ・フローを基準として流動性リスクの予測を定期的に監視している。当社グルー
プの目的は、流動性商品、借入金および契約上の利用可能な信用枠の利用を通じて、資金調達の継続と柔軟性の均衡
を維持することである。
2011年6月30日現在、契約上の額面価額に基づいて、オフショア借入金、テルストラ社債および国内借入金(約束
手形を除く)から構成される当社グループの債務の13%(ヘッジ後)(2010年:16%)は、1年未満で満期となる。
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固定金利および変動金利が付された金融負債並びにデリバティブの契約上の満期、並びにそれらに対応する帳簿
価額は、以下の表Eに記載されている。契約上の満期額(名目キャッシュ・フロー)は割引前の将来元利キャッシュ
・フローを示しているため、当該帳簿価額とは異なる。当該金額は、6月30日現在に適用される為替レートに基づい
て豪ドルにより計上される。当社グループはまた、基礎となる金融負債に直接関係するという基準で、以下の表にデ
リバティブ金融資産を含めており、当該資産と当該負債の双方は併せて管理されている。
変動金利商品については、開示額は満期までの期間にわたる金利に関する現行の市場価格を参照して決定される。
また、現金および現金同等物、売却可能金融資産およびその他無利息の金融資産も流動性に影響を及ぼしている。
当該金融商品に関連する流動性リスクは、注記17の表Cにより示されるように額面価額で開示されている。
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テルストラ・グループ
表E
2011年6月30日現在
帳簿価額 1年未満
2010年6月30日現在
契約上の満期
契約上の満期
(名目キャッシュ・フロー)
(名目キャッシュ・フロー)
1年から 2年から
2年
5年
5年超
合計
帳簿価額 1年未満
1年から 2年から
2年
5年
5年超
合計
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
デリバティブ金融負債
金利スワップ−支払固定(i)
(162)
(74)
(66)
(79)
(46)
(265)
(216)
(80)
(76)
金利スワップ−支払変動(i)
(55)
(2)
8
(13)
(55)
(62)
(16)
(23)
-
(382)
(240)
(144)
-
-
(384)
(632)
(333)
(302)
(162)
(11)
(11)
(182)
-
(204)
(268)
(18)
(124)
(154)
(11,135)
(1,953)
(2,098)
(4,949)
(6,222) (15,222) (11,716)
(3,257)
(1,726)
(4,887)
(1,164)
(1,153)
(11)
(1,142)
(59)
(10)
-
クロス・カレンシー・スワップ
−外貨レッグ変動(ⅱ)
クロス・カレンシー・スワップ
−豪ドルレッグ固定(ⅱ)
クロス・カレンシー・スワップ
−豪ドルレッグ変動(ⅱ)
先渡為替契約(ⅱ)
-
-
(1,164)
(1,268)
(106)
(73)
(335)
-
-
(23)
-
-
(635)
(38)
(334)
(5,443) (15,313)
(1,211)
デリバティブ金融資産
金利スワップ−受取固定(i)
248
138
119
151
(43)
365
471
196
173
238
26
633
金利スワップ−受取変動(i)
19
26
-
-
-
26
88
90
-
-
-
90
781
23
35
687
109
854
869
27
50
289
610
976
8,358
852
1,502
2,825
5,067
10,246
9,578
2,369
968
3,572
4,025
10,934
451
313
156
-
-
469
685
412
306
-
-
718
1,138
837
8
-
-
845
1,288
1,144
56
10
-
1,210
テルストラ社債および国内借入金
(3,954)
(677)
(1,683)
(1,312)
(1,243)
(4,915)
(3,587)
(219)
(650)
(2,837)
(820)
(4,526)
買掛債務/その他支払債務および未払費用
(4,099)
(4,045)
(4)
(17)
(33)
(4,099)
(3,853)
(3,790)
(13)
(13)
(37)
(3,853)
オフショア借入金
(9,567)
(1,406)
(1,677)
(3,800)
(5,179) (12,062) (10,920)
(2,713)
(1,550)
(4,265)
ファイナンス・リース
(139)
(53)
(44)
(50)
(19)
(166)
(129)
(50)
(35)
(49)
(25)
(159)
約束手形
(508)
(510)
-
-
-
(510)
(274)
(276)
-
-
-
(276)
資本的支出の繰延対価
(171)
(48)
(29)
(80)
(81)
(238)
(238)
(56)
(49)
クロス・カレンシー・スワップ
−外貨レッグ固定(ⅱ)
クロス・カレンシー・スワップ
−外貨レッグ変動(ⅱ)
クロス・カレンシー・スワップ
−豪ドルレッグ変動(ⅱ)
先渡為替契約(ⅱ)
デリバティブ以外の金融負債
(108)
(4,757) (13,285)
(136)
(349)
(i)正味キャッシュ・フローが交換される、金利スワップの純額。正味受取ポジションおよび正味支払ポジション
への分類は、契約期間にわたる正味キャッシュ・フローの合計に基づいている。
(ⅱ)交換予定のキャッシュ・フロー総額を表す、契約上の交換予定金額。
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資金調達契約
テルストラ・グループ
表F
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
当社グループは以下の信用枠を利用できる。
信用枠スタンドバイ契約
無担保の現金スタンドバイ信用枠契約(毎年見直される。)
593
382
未使用の信用枠
593
382
当社グループは、米国、ヨーロッパ、オーストラリアおよびニュージーランドにおいて、名目上、9,198百万豪ドル
(2010年:10,372百万豪ドル)まで発行可能な約束手形のファシリティを有している。2011年6月30日現在、当該
ファシリティの下で、当社グループは508百万豪ドル(2010年:274百万豪ドル)を発行していた。2011年6月30日現
在、当社の子会社であるCSLリミテッドは、銀行引受手形ファシリティ93百万豪ドル(2010年:109百万豪ドル)を有
しており、このうち92百万豪ドル(2010年:107百万豪ドル)は発行済であった。当該ファシリティは、確約または引
受されておらず、当社グループは当該資金に対するアクセスを保証されていない。当社グループが適切な格付けを維
持していることを前提として、通常、当社グループの信用枠は、当社グループが関連契約において適用される条件に
ついて不履行または破産に陥らない限りは、市況を前提に利用可能である。当事業年度および過年度において、当社
グループのファシリティ契約に関して、不履行または違反に至ったものはなかった。
(b)ヘッジ戦略
当社グループは、対象取引に関連するリスクをヘッジするために多数の異なる金融商品を保有していた。当社グ
ループの金利リスクおよび外国為替リスクに対する主要なエクスポージャーは長期借入金から生じている。また、当
社グループは、オフショア投資および外貨での購入等の取引から生じる通貨エクスポージャーに関連する外国為替
換算リスクを有している。
当社グループは、以下のいずれかとして特定のデリバティブを指定している。
・認識された負債の公正価値のヘッジ(公正価値ヘッジ)
・認識された負債または実現の可能性が高い予定取引に関連する外国為替リスクのヘッジ(キャッシュ・フロー
・ヘッジ)、または
・海外事業に対する純投資ヘッジ
当社グループのデリバティブに関連する条件は、ヘッジの有効性を最大化するための基礎となるヘッジ対象項目
の条件と類似している。
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公正価値ヘッジ関係の指定を解除された、またはヘッジ関係にない借入金
当社グループの公正価値ヘッジ関係の指定を解除された、またはヘッジ関係にない借入金は、以下で構成される:
・公正価値ヘッジであった、またはヘッジ会計上のヘッジ関係の指定を解除された米ドル、ユーロおよび英ポンド
建の様々なオフショア借入金。
・ヘッジ会計上の指定ヘッジ関係にない長期ユーロ債。
・外貨建の買掛債務およびその他支払債務に関連する外国為替レートの変動による公正価値の変動を経済的に
ヘッジするために用いられるヘッジ会計上の指定ヘッジ関係にない一部の先渡為替契約。
2011事業年度において、公正価値ヘッジ関係にあった米ドル建銀行借入金は、ヘッジの有効性に係る要件を満たさ
なかったため、ヘッジの指定を解除された。従って当社グループは、2011年1月1日の指定解除日から当該借入金の
ヘッジ会計を中止した。
ヘッジ関係の指定を解除された、またはヘッジ関係にない当社グループの全ての金融負債は、契約上の額面価額お
よび当該取引期間にわたるキャッシュ・フローに基づき、有効な経済的関係にある。
全てのその他ヘッジ関係は、報告日において、ヘッジ会計上のヘッジの有効性に係る要件を満たしていた。
契約上の額面価額およびキャッシュ・フローに基づく当社グループの経済的関係の詳細については、当注記の
(c)を参照のこと。ヘッジ関係の指定を解除された、またはヘッジ関係にない借入金に関連する金融費用に対する
影響については、注記7を参照のこと。
公正価値ヘッジ
当社グループは、外国為替および金利の変動による外貨建債務の公正価値の変動に対する当社グループのエクス
ポージャーを緩和するために、クロス・カレンシー元利スワップおよび金利スワップを保有している。指定された
ヘッジ対象項目は、当社グループの外貨建借入金の一部である。為替レートおよび金利の変動の結果としてのヘッジ
対象項目の公正価値の変動は、クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップの公正価値の変動に対して相殺
される。このヘッジは、外貨建借入金を変動金利付豪ドル建借入金に転換することを目的にしている。
ヘッジ手段の公正価値の再測定による金融費用に係る純影響額は、当該利益または損失がヘッジ対象リスクに関
連する場合、ヘッジ対象項目に関連する利益および損失とあわせて、主にテルストラの借入金マージンの変動に起因
する非有効部分を示している。
ヘッジ対象項目の再測定は結果として、180百万豪ドルの税引前利益(2010事業年度:381百万豪ドルの利益)と
なり、ヘッジ手段の公正価値の変動は結果として、207百万豪ドルの税引前損失(2010事業年度:407百万豪ドルの利
益)となった。これにより、27百万豪ドルの税引前純損失および19百万豪ドルの税引後純損失(2010事業年度:26百
万豪ドルの税引前純損失および18百万豪ドルの税引後純損失)がもたらされた。
公正価値ヘッジの借入金に関連する金融費用に対する影響については、注記7を参照のこと。
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ヘッジ関係の有効性は、開始時と開始後の双方の期間で予測してテストされ、回帰分析を用いて統計的手法で遡及
的に評価される。回帰分析は、デリバティブ(従属変数)と対象となる借入金(独立変数)の関係を分析するのに用
いられる。当該手法は主に、ヘッジ対象項目の変動とデリバティブの変動の相関性が高く、従って、ヘッジにより公正
価値が相殺される可能性が高い、という主張を裏付けることを目的としている。
公正価値ヘッジとして指定される当社グループのデリバティブの価値については、注記17の表Gおよび表Hを参
照のこと。
キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは、当社グループの借入金およびその継続中の事業活動のうち、ほとんどは実行可能
性が非常に高い外貨建の購入または決済コミットメントに関するエクスポージャーをヘッジするために利用され
る。
当社グループは、長期オフショア借入金により生じる将来の外貨建決済のキャッシュ・フロー・ヘッジとして、ク
ロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップの契約を締結している。指定されたヘッジ対象項目は、当該外貨建
借入金に関連する支出の一部である。このヘッジの目的は、直物相場の変動から生じる外国為替リスクをヘッジし、
それにより、為替レートの変動による支払変動リスクを軽減することである。
また、当社グループは、直物相場の変動から生じる外国為替リスクをヘッジする外貨建の予定取引をヘッジするた
めのキャッシュ・フロー・ヘッジとして先渡為替契約を締結している。ヘッジ対象項目は、主に米ドル建の営業およ
び資本項目に対する、実行可能性が非常に高い予定支払の一部から構成される。
当社グループの借入金に関連するヘッジ関係の有効性は、開始時と開始後の双方の期間で予測してテストされ、回
帰分析を用いて統計的手法により遡及的に評価される。キャッシュ・フロー・ヘッジにおける実際のデリバティブ
を、理論上のデリバティブに対して回帰させる。当該手法は主に、ヘッジ対象項目の変動とデリバティブの変動の相
関性が高く、従って、ヘッジによりキャッシュ・フローが相殺される可能性が高いかどうかを判断することを目的と
している。
実行可能性が非常に高い予定取引に関連する当社グループのヘッジの有効性は、重要な条件の適合性に基づいて
予め評価される。ヘッジ対象項目とヘッジ手段の名目上の数量および通貨の双方が一致しているため、ヘッジ関係の
有効性は極めて高いと予想される。有効性テストは、累積的ドル相殺法を用いて遡及的に実施される。この手法によ
り、為替相場の変動に起因するヘッジ手段およびヘッジ対象項目の公正価値の変動が算定され、比率が決定する。当
該比率が80%から125%の間であれば、ヘッジは有効である。
当社グループのオフショア借入金に関連して、当社グループのキャッシュ・フロー・ヘッジの非有効性は、当該
ヘッジ期間中に、キャッシュ・フロー・ヘッジにおいてヘッジするデリバティブの公正価値の変動が、キャッシュ・
フロー・ヘッジの対象となる借入金の価値の変動を超える範囲まで、損益計算書に認識される。当事業年度におい
て、当社グループのキャッシュ・フロー・ヘッジに起因する重要な非有効部分はなかった(注記7を参照のこと)。
また、当事業年度において、発生の見込がなくなった予定取引についてのヘッジ会計の中止の結果として、利益に対
する重要な影響はなかった。
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キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金へ振替られた、および当該積立金勘定から振替られたヘッジ利益または損失
に関しては、包括利益計算書を参照のこと。
キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定された当社グループのデリバティブの価値に関しては、注記17の表Gお
よび表Hを参照のこと。
以下の表は、当社グループのキャッシュ・フロー・ヘッジにおける支払満期(すなわち、キャッシュ・フローが発
生すると予想される時点)を示している。当該金額は、6月30日現在で適用される為替レートに基づいて豪ドルによ
り計上された割引前のキャッシュ・フローを示しており、当社グループのキャッシュ・フロー・ヘッジに関連して
報告日現在で識別された外国為替エクスポージャーを示している。
テルストラ・グループ
表G
名目キャッシュ・アウトフロー
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
実行可能性が非常に高い予定取引
非資本項目(i)
−1年未満
(548)
−1年から5年
-
(1,073)
(35)
資本項目(ⅱ)
−1年未満
(63)
-
−1年から5年
(85)
(45)
(611)
(1,238)
(831)
(1,575)
−1年から5年
(2,174)
(2,561)
−5年超
(4,516)
(3,921)
(7,521)
(8,057)
借入金(ⅲ)
−1年未満
(i)当該金額は、キャッシュ・フローが発生するのと同じ期間の当社グループの損益計算書に影響を及ぼすことと
なる。
(ⅱ)有形固定資産の購入に関しては、関連するヘッジ手段の利益および損失が当該資産の当初の原価の測定に算
入されている。ヘッジ対象資産の購入は、当該資産がその耐用年数にわたって減価償却されるため、損益に影響を及
ぼす。有形固定資産に関する当社グループの減価償却の方針については、注記2を参照のこと。
(ⅲ)ヘッジ対象の借入金に関連する外国為替の変動が当社グループの損益計算書に及ぼす影響は、当該借入金の
契約期間にわたって損益に影響を及ぼすが、当該借入金が効果的にヘッジされているため、損益に対する当該影響額
はないと予想される。
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海外事業に対する純投資のヘッジ
当社グループには、オフショア活動に対する投資の結果として、外国為替リスクに対するエクスポージャーが存在
する。当該リスクは、当該企業の純資産を機能通貨から豪ドルへ換算することにより生じる。当社グループは、当該リ
スクに対するエクスポージャーを緩和するために、先渡為替契約、クロス・カレンシー・スワップおよび/または投
資の関連通貨による借入金を利用して当社グループの海外事業に対する投資をヘッジしている。
ヘッジ関係の有効性は、将来および過去の有効性テストを用いて評価される。過去に係る有効性テストでは、ヘッ
ジ手段の公正価値の変動および直物相場の変動によるヘッジ対象純投資の価値の変動が算定され、比率が決定する。
当該比率が80%から125%の間であれば、ヘッジは有効である。将来に係る有効性テストは、重要な条件の適合性に基
づいて実施される。ヘッジ対象項目とヘッジ手段の額面および通貨の双方が同一であるため、ヘッジ関係の有効性は
極めて高いと予想される。
当事業年度において、当社グループの純海外投資に対するヘッジに起因する重要な非有効部分はなかった。
連結包括利益計算書では、当社グループのヘッジ手段に係る140百万豪ドルの税引前純利益および98百万豪ドルの
税引後純利益(2010事業年度:30百万豪ドルの税引前利益および21百万豪ドルの税引後利益)は、当事業年度にお
いて株主持分の為替換算積立金に直接計上された。
純海外投資のヘッジとして指定された当社グループのデリバティブの価値に関しては、注記17の表Gおよび表H
を参照のこと。
(c)ヘッジ関係
以下の表は、当社グループのヘッジ取引に係る追加的な背景の情報を示し、特にヘッジ実行の結果として、当社グ
ループがどのように経済的な残存リスクポジションに到達するかを示している。以下のそれぞれの表の経済的な残
存ポジションが帳簿価額と一致しないことに留意する必要がある。
表Hおよび表Iは、ヘッジ手段としてのクロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップを利用して、当社グ
ループのそれぞれのヘッジ関係を示しており、ヘッジ会計上でヘッジ関係の指定を解除された借入金およびヘッジ
会計上で指定ヘッジ関係にない借入金を含む、契約上の額面価額およびキャッシュ・フローに基づく有効な経済的
相関関係から構成されている。当該ヘッジ手段は、当社グループのオフショア外貨建借入金および香港CSLリミテッ
ドに対する当社グループのオフショア投資をヘッジするために用いられる。
以下の表には、ヘッジ前の対象エクスポージャー、当社グループのクロス・カレンシー・スワップおよび金利ス
ワップのそれぞれのレッグ、並びにヘッジ後のエンド・ポジションが要約されている。このヘッジ後のポジション
は、当社グループの最終的な通貨および金利のポジション(純額)を示しており、注記17の表Dに記載のとおり、当
社グループの残存経済的ポジションに表わされている。
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テルストラ・グループ−2011年6月30日
表H
デリバティブ・ヘッジ手段
−クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップ
最終的な通貨および
金利ポジション
想定元本/額面価額
額面/想定元本
額面価額
金利スワッ クロス・カレ クロス・カレ クロス・カレ クロス・カレ 金利スワッ
ヘッジ前の
プ受取固
ンシー・ス ンシー・ス ンシー・ス ンシー・ス
プ受取変 (支払)/
対象エクス
支払固定
定/(支払) ワップ受取/
ワップ
ワップ受取/
ワップ
動/(支払) 受取変動
ポージャー
変動
(支払)変動 受取固定 (支払)変動 固定支払
固定
最終的なレッグ
現地通貨
現地通貨
豪ドル
−豪ドル
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
ヘッジ関係にある
オフショア借入金
−固定
スイス・フラン
(550)
(550)
550
-
(599)
-
(328)
(271)
(328)
(4,000)
(4,000)
4,000
-
(6,387)
-
(3,679)
(2,708)
(3,679)
英ポンド
(200)
(200)
200
-
(584)
-
(360)
(224)
(360)
香港ドル
(330)
-
-
330
(50)
-
日本円
(48,000)
-
-
48,000
(526)
米ドル
(1,150)
1,000
150
(1,158)
-
-
1,310
-
-
-
-
-
-
452
-
ユーロ
(1,000)
(163)
-
-
(50)
-
(409)
(117)
(572)
(955)
(203)
(955)
オフショア借入金
−変動
豪ドル
(250)
米ドル
(1,310)
(500)
(1,885)
-
-
(250)
-
-
-
(1,885)
-
国内借入金−変動
豪ドル
(275)
-
(275)
-
(275)
純海外投資
香港ドル
-
-
(3,200)
(10,737)
251/491
(163)
(6,006)
452
(5,256)
(6,169)
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テルストラ・グループ−2010年6月30日
表I
デリバティブ・ヘッジ手段
−クロス・カレンシー・スワップおよび金利スワップ
最終的な通貨および
金利ポジション
想定元本/額面価額
額面/想定元本
額面価額
金利スワッ クロス・カレ クロス・カレ クロス・カレ クロス・カレ 金利スワッ
ヘッジ前の
プ受取固
ンシー・ス ンシー・ス ンシー・ス ンシー・ス
プ受取変 (支払)/
対象エクス
支払固定
定/(支払) ワップ受取/
ワップ
ワップ受取/
ワップ
動/(支払) 受取変動
ポージャー
変動
(支払)変動 受取固定 (支払)変動 固定支払
固定
最終的なレッグ
現地通貨
現地通貨
豪ドル
−豪ドル
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
百万
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
豪ドル
ヘッジ関係にある
オフショア借入金
−固定
スイス・フラン
(550)
(550)
550
-
(599)
-
(328)
(271)
(328)
(3,500)
(3,500)
3,500
-
(5,679)
-
(3,679)
(2,000)
(3,679)
英ポンド
(200)
(200)
200
-
(584)
-
(360)
(224)
(360)
香港ドル
(330)
-
-
330
(50)
-
日本円
(43,000)
-
-
43,000
(465)
米ドル
(670)
500
170
(1,177)
-
-
1,500
-
(2,488)
-
-
(2,488)
-
-
-
(47)
-
-
(806)
ユーロ
(500)
(163)
-
(50)
-
(348)
(117)
(511)
-
(550)
(627)
(550)
-
(250)
オフショア借入金
−変動
豪ドル
(250)
-
ユーロ
(1,500)
日本円
(3,000)
-
3,000
-
(47)
米ドル
(791)
-
791
-
(806)
(275)
-
-
-
-
-
-
685
-
(1,500)
-
(106)
-
(250)
(106)
国内借入金−変動
豪ドル
(275)
-
(275)
純海外投資
香港ドル
-
-
(4,200)
(11,210)
(269)
(5,790)
685
(5,945)
(6,059)
表Jは、当社グループのそれぞれのヘッジ関係を示しており、先渡為替契約がヘッジ手段として利用されている。
当該関係は、ヘッジ会計上の指定ヘッジ関係にない関係を含む、契約上の額面価額およびキャッシュ・フローに基づ
く有効な経済的関係から構成される。当該ヘッジ手段は、当社グループの約束手形、外貨建予定取引、外貨建の買掛債
務およびその他支払債務を経済的にヘッジするために用いられる。
ヘッジ前の対象エクスポージャー、先渡為替契約のそれぞれのレッグおよびヘッジ後のエンド・ポジションの要
点が、以下の表に示されている。このヘッジ後のポジションは、当社グループの最終的な通貨ポジション(純額)を
示し、注記17の表Dにあるとおり、当社グループの残存経済的ポジションに表わされている。
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テルストラ・グループ
表J
デリバティブ・ヘッジ手段−先渡為替契約
額面価額
想定元本
平均為替相場
ヘッジ前の対象エ
クスポージャー
(債務)
先渡契約受取
先渡契約支払
−最終的な
レッグ
現地通貨
現地通貨
豪ドル
2011年
2010年
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
百万
豪ドル
2011年
2010年
有利子債務をヘッジする先渡契約
約束手形
米ドル−契約上の満期2ヶ月
(2010事業年度:0∼2ヶ月)
完全所有被支配会社からの借入金
英ポンド−契約上の満期0∼3ヶ月
(2010事業年度:0∼3ヶ月)
ニュージーランド・ドル−契約上の満
期0∼3ヶ月
(2010事業年度:0∼3ヶ月)
米ドル−契約上の満期0∼3ヶ月
(2010事業年度:0∼3ヶ月)
(300)
(60)
300
60
(286)
(70) 1.0496
0.8574
(18)
(5)
18
5
(28)
(10) 0.6457
0.5883
(363)
(317)
363
317
(277)
(243) 1.3096
1.2527
(20)
(16)
20
16
(19)
(17) 1.0254
0.8716
(653)
(914)
653
914
(309)
(695) 0.9947
0.8447
-
(2)
-
2
-
(3)
(20)
-
20
-
(2)
-
104
144
(108)
予定売買およびその他の負債を
ヘッジする先渡契約
予定取引
米ドル−契約上の満期0∼12ヶ月
(2010事業年度:0∼24ヶ月)
ユーロ−契約上の満期なし
(2010事業年度:5∼12ヶ月)
スウェーデン・クローナ−契約上の満
期0∼3ヶ月
(2010事業年度:契約上の満期なし)
-
0.6841
6.3482
-
(173) 0.9652
0.8318
買掛債務およびその他の負債−無利子
米ドル−契約上の満期0∼21ヶ月
(2010事業年度:0∼38ヶ月)
(104)
(144)
(1,029) (1,211)
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表Kは、オフショア借入金および約束手形がヘッジ手段として用いられる当社グループのヘッジ関係を示してい
る。当該ヘッジ手段は、テルストラクリア・リミテッドに対する純海外投資をヘッジするために用いられる。ヘッジ
前の対象エクスポージャー、ヘッジ手段(ニュージーランド・ドル建借入金および約束手形)の額面価額並びに
ヘッジ後のエンド・ポジションの要点が以下の表に示され、注記17の表Dにあるとおり、当社グループの残存経済的
ポジションを表している。
デリバティブ以外のヘッジ手段
表K
額面価額
ヘッジ対象額(i)
オフショア借入金および約束手形(ⅱ)
ニュージーランド・ドル
ニュージーランド・ドル
(債務)
豪ドル
(債務)
2011年
2010年
2011年
2010年
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
609
609
純海外投資
テルストラクリア・リミテッド
(ニュージーランド・ドル)
(609)
(609)
(470)
(494)
(ⅰ)ヘッジ対象額は、純資産の帳簿価額の一部を示す。
(ⅱ)2011年6月30日現在、オフショア借入金の豪ドル建額面価額は274百万豪ドル(2010年:288百万豪ドル)で
あり、約束手形の豪ドル建価格は196百万豪ドル(2010年:206百万豪ドル)であった。
19. 資本金
テルストラ・グループ
6月30日現在
払込資本
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
5,793
従業員持株貸付金
従業員持株制度信託保有株式
従業員持株制度の下で提供を受けた正味役務
254/491
5,793
(70)
(77)
(159)
(163)
46
37
5,610
5,590
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払込資本
払込資本は、発行済・全額払込済授権普通株式を示す。全額払込済普通株式1株は、株主総会における議決権1票
を有する。また、株主は、配当金を受取る権利を有しており、当社が清算される場合には発行済株式合計に対する持分
比率に応じて全ての余剰資産の売却による収入を受取る権利を有している。
当社グループの発行済・全額払込済授権普通株式数は、12,443,074,357株(2010年6月30日現在:
12,443,074,357株)である。
従業員持株貸付金
従業員持株貸付金勘定は、テルストラ従業員持株制度信託(TESOP97およびTESOP99)の下、当社グループ従業員に
供与されたノンリコース・ローンの未償還残高を示す。当該制度の詳細については注記27を参照のこと。
従業員持株制度信託保有株式
従業員持株制度により保有する株式は、テルストラ・グロースシェア信託(以下「グロースシェア」という。)が
保有するテルストラ・コーポレーション・リミテッド株式の原価を示す。当該株式の購入は、テルストラ・コーポ
レーション・リミテッドからの拠出および会社間貸付により全額資金調達されている。2011年6月30日現在、株式総
数は、32,419,972株(2010事業年度:33,005,592株)であった。基本的1株当たり利益および希薄化後1株当たり利
益の算定においては、当該株式は除外されている。詳細については注記3を参照のこと。
従業員持株制度の下で提供を受けた正味役務
従業員持株制度の下で提供を受けた正味役務の勘定は、グロースシェアの下で発行されたオプション、行使権、制
限付株式、インセンティブ株式、ダイレクトシェアおよびオウンシェアの累積価値を記録するために用いられてい
る。テルストラ・コーポレーション・リミテッドからグロースシェアに対する拠出金も、この勘定に含まれている。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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20. キャッシュ・フロー計算書に対する注記
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
(a)当期利益と営業活動より得られた現金純額との調整
当期利益
3,250
3,940
4,459
4,346
以下の取引の加算/(減算)
減価償却費および償却費
7
金融収益
6
金融費用
7
フォクステル・パートナーシップからの分配金
6
(70)
(60)
株式報酬
7
12
5
確定給付年金制度費用
7
268
249
(14)
(10)
-
(2)
(69)
-
事業の正味売却損
16
-
関連会社の正味売却益
(8)
-
-
9
(1)
(2)
有形固定資産の正味売却益
無形資産の正味売却益
被支配会社の正味売却益
投資の正味売却損
(127)
1,262
(67)
1,030
被共同支配会社および関連会社の純持分(利益)
26
減損損失(棚卸資産、売上債権およびその他受取債権を除く)
7
210
減損損失の戻入(売上債権およびその他受取債権、並びにジョイント
・ベンチャーに対する債権は除く)
7
-
(1)
(1)
(1)
為替換算差額
210
営業活動資産および負債の変動
(被支配会社残高の売買控除後)
売上債権およびその他受取債権の(増加)/減少
(327)
6
10
(71)
前払金およびその他資産の(増加)/減少
(190)
22
純確定給付資産の増加
(348)
(352)
67
262
前受収益の減少
(143)
(72)
未払税金純額の(減少)/増加
(204)
380
(34)
(130)
棚卸資産の減少/(増加)
買掛債務およびその他支払債務の増加
引当金の減少
営業活動より得られた現金純額
8,018
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9,691
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
(b) 現金および現金同等物
要求払預金および手元現金
356
418
銀行預金、為替手形および約束手形
2,274
1,518
現金および現金同等物合計
2,630
1,936
7
169
2,637
2,105
キャッシュ・フロー計算書に対する調整
売却目的保有資産に含められた現金および現金同等物
12
キャッシュ・フロー計算書上の現金および現金同等物
(c)買収
2011事業年度の買収
2011年2月1日、当社グループの被支配会社であるセンシス・ピーティワイ・リミテッドは、新興「店頭公開」市
場におけるオーストラリアの事業体であるライフ・イベンツ・メディア・ピーティワイ・リミテッド(以下「ライ
フ・イベンツ」という。)の発行済資本の100%を対価合計5百万豪ドルで取得した。
2011年2月28日、当社グループの完全被支配会社であるテルストラ・ホールディングズ・ピーティワイ・リミ
テッドは、リーチ・アジア・リミテッド、リーチ・グローバル・ホールディングズ・リミテッドおよびリーチ・ネッ
トワーク・サービシズ・コリア・リミテッドの発行済資本の100%を取得した。同日に、当社グループの完全被支配
会社であるテルストラ・ニュージーランド・ホールディングズ・リミテッドは、リーチ・ネットワーク・サービシ
ズ・ニュージーランド・リミテッドの発行済資本の100%を取得した。さらに当社グループは、リーチ・グローバル
・サービシズ・リミテッドに対する会社間の貸付を取得した。当社グループは当該取引に対して39百万豪ドルを支
払ったが、これは全て、テルストラとPCCWとの共同事業であるリーチの再編の一部を構成するものであった。当該取
引は、以下の「買収合計」の表に反映されている。リーチ・ネットワーク資産の再編の一環として、当社グループは
リーチから合計108百万豪ドルのその他資産も取得したため((e)項を参照のこと。)、買収対価合計は147百万豪
ドルとなった。当該対価は、リーチに対するテルストラの株主貸付金と相殺された。2011年6月30日現在における当
該貸付金の残高は5百万豪ドルであり、全額が貸付られている。詳細については注記29を参照のこと。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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2011年3月31日、テルストラ・コーポレーション・リミテッドは、主に視聴覚およびテレビ会議ソリューションの
設計および導入に従事しているオーストラリアの事業体であるアイビジョン・ピーティワイ・リミテッド(以下
「アイビジョン」という。)の発行済資本の100%を取得した。対価合計は41百万豪ドルに、アイビジョンがあらかじ
め設定された一定の統合目標を2012年12月31日までに達成するという条件が付された5百万豪ドルを加算した額で
あった。
当社グループは、ライフ・イベンツの買収によるのれん4百万豪ドルおよびアイビジョンの買収によるのれん31
百万豪ドルを認識したが、当該のれんは税務上、損金算入されていない。以下が、のれん認識の要因となった。
・予想される売上高および収益性
・テルストラ・グループの事業経営にとっての戦略上の便益
買収日以降、当該事業体は収益に64百万豪ドル、税引前当期利益に1百万豪ドル貢献している。当該買収が2010年
7月1日に行われたと仮定した場合、テルストラ・グループの2011年6月30日に終了した事業年度の調整後の連結
収益および連結税引前当期利益は、それぞれ25,440百万豪ドルおよび4,561百万豪ドルとなる。
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当該買収の影響については、以下のとおりである。
買収合計
6月30日終了事業年度
2011年
2011年
百万豪ドル
百万豪ドル
買収の対価
買収の現金対価
40
買収の偶発対価
5
繰延対価
1
債務免除
39
買収対価合計
85
取得した現金残高
(4)
偶発対価
(5)
繰延対価
(1)
債務免除
(39)
取得に伴う現金流出
36
公正価値
帳簿価額
4
4
売上債権およびその他受取債権
89
89
有形固定資産
38
36
無形資産(のれんを含む)
15
6
8
8
(90)
(90)
(9)
(9)
会社間貸付
(34)
(34)
その他負債
(4)
(4)
繰延税金負債
(1)
-
純資産
16
6
買収によるのれん
35
連結時に消去された会社間貸付
34
買収日現在の資産/(負債)
現金および現金同等物
その他資産
買掛債務およびその他支払債務
前受収益
85
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2010事業年度の買収
エルモバイル(旧Dotadグループ)
2010年2月23日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・ロビン・ホールディングズ・リミテッドは、英国
領ヴァージン諸島で登記されたDotadメディア・ホールディングズ・リミテッドの発行済資本の67%を対価合計105
百万豪ドルで取得した。このうち67百万豪ドルは、子会社があらかじめ設定された一定の収益およびEBITDAの目標を
今後3事業年度にわたって達成するという条件が付された偶発対価であり、6百万豪ドルは2012年2月まで繰延べ
られる。
当該買収の影響については、以下のとおりである。
Dotadメディア・
ホールディングズ・リミテッド
2010年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
買収の対価
買収の現金対価
32
買収の偶発対価
67
買収の繰延対価
6
買収対価合計
105
取得した現金残高
(7)
偶発対価
(67)
繰延対価
(6)
取得に伴う現金流出
25
公正価値
帳簿価額
7
7
10
10
1
1
26
1
1
1
買掛債務およびその他支払債務
(2)
(2)
未払法人所得税
(2)
(2)
繰延税金負債
(6)
-
純資産
35
16
買収日現在の資産/(負債)
現金および現金同等物
売上債権およびその他受取債権
有形固定資産
無形資産
その他資産
非支配持分を反映するための調整
(11)
81
買収によるのれん
105
買収日から2010年6月30日までの間の非支配持分控除後損失
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2010事業年度において、当社グループは買掛債務およびその他支払債務において買収による67百万豪ドルの偶発
対価を認識した。2011年6月30日現在、当社グループは偶発対価の公正価値を合計32百万豪ドルと見積ったが、これ
は収益およびEBITDAの目標の一部が達成されないという仮定に基づいている。当該買収の条件下での支払債務の見
積に基づいて、2011事業年度に67百万豪ドルの当該偶発対価は30百万豪ドル減額され、これに対応する利益を損益計
算書に認識した。また、当社グループは、当事業年度において偶発対価の再換算による為替差益5百万豪ドルも認識
した。詳細については注記6および注記21を参照のこと。
買収日現在にエルモバイルに認識された非支配持分11百万豪ドルは、エルモバイルの識別可能純資産の公正価値
に対する非支配持分の比例持分に基づいて測定された。
また当社グループは、2009事業年度に取得されたオクターブ・インベストメンツ・ホールディングズ・リミテッ
ドの買収についても、2010事業年度に偶発対価70百万豪ドルを支払った。
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(d)売却
2011事業年度の売却
サウファン
2010年9月17日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・インターナショナル・ホールディングズ・リミ
テッドは、サウファン・ホールディングズ・リミテッド(以下「サウファン」という。)の保有株式50.6%を正味対
価288百万豪ドル(被処分会社の現金残高控除後)で売却した。
当該売却の影響については、以下のとおりである。
サウファン
2011年
百万豪ドル
売却対価
売却の現金対価
458
純投資ヘッジ実現利益
12
純投資ヘッジに係る利息
2
引受手数料
(15)
(169)
譲渡された現金および現金同等物
売却に伴う現金流入
288
売却日現在の資産/(負債)
現金および現金同等物
169
売上債権およびその他受取債権
9
棚卸資産
8
その他資産
4
有形固定資産
8
無形資産
316
買掛債務およびその他支払債務
(35)
当期税金負債
(18)
引当金
(1)
繰延税金負債
(12)
その他負債
(36)
純資産
412
非支配持分の調整
(51)
譲渡された為替換算積立金
23
4
純投資ヘッジ利益に係る繰延税金
売却益
69
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当事業年度におけるその他売却
2010年9月22日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・リミテッドは、英国ボイスカスタマー事業を対価
合計14百万豪ドルで売却し、このうち14百万豪ドルを現金で受取り、売却損は16百万豪ドルとなった。売却された無
形資産の帳簿価額は26百万豪ドルであり、テルストラ・リミテッドは事業の売却に係るリストラクチャリング引当
金4百万豪ドルを認識した。当該売却損は、2011事業年度下半期に追加の対価を受取ったため、2010年12月31日現在
の計上額18百万豪ドルから2百万豪ドル減少した。
また、当社グループは当社グループの関連会社であるキーコープ・リミテッドの全所有者持分48.2%を対価合計
23百万豪ドルで売却した。
2010事業年度の売却
ユニバーサル・パブリッシャーズ(UP)
2009年9月9日、当社グループの被支配会社であるセンシス・ピーティワイ・リミテッドは、ユニバーサル・パブ
リッシャーズ・ピーティワイ・リミテッドの保有株式100%を対価合計3百万豪ドル(被処分会社の現金残高控除
後)で売却した。
当該売却の影響については、以下のとおりである。
ユニバーサル・パブリッシャーズ
2010年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
売却対価
売却の現金対価
3
譲渡した現金残高
-
売却に伴う現金流入
3
公正価値
帳簿価額
現金および現金同等物
-
-
売上債権およびその他受取債権
2
2
有形固定資産
1
1
無形資産
3
3
その他資産
8
8
買掛債務およびその他支払債務
(2)
(2)
純資産
12
12
売却損
(9)
売却日現在の資産/(負債)
3
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2009年4月30日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・サービシズ・ソリューションズ・ホールディン
グズは、ケーエーゼット・グループ・ピーティワイ・リミテッドおよびケーエーゼット・テクノロジー・サービシ
ズ・ピーティワイ・リミテッドの保有株式100%を対価合計205百万豪ドル(被処分会社の現金残高控除後)で売却
し、当該対価のうち8百万豪ドルを繰延べた。当該繰延対価は、2010事業年度中に受取った。
当該2件の売却がテルストラ・グループに及ぼしたキャッシュ・フローの影響について、以下に詳述する。
売却合計
2010年6月30日
終了事業年度
百万豪ドル
売却対価
売却の現金対価
3
過年度の売却について当期中に受取った繰延対価
8
売却に伴う現金流入
11
(e)現金を伴わない重要な投資および財務活動
現金を伴わない取引による資産の取得
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
ファイナンス・リースによる有形固定資産の取得
債務免除による有形固定資産の取得*
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
76
87
108
-
上記の表は、当期に取得されたが、ファイナンス・リースまたは債務免除により取得が実施されたために現金に影
響を及ぼしていない資産を示している。
* リーチからの資産の取得に関連する。詳細については(c)項を参照のこと。
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21. 減損
現金生成単位
減損テストを行うために、当社グループでは現金生成単位(以下「CGU」という。)を特定している。当社グループ
のCGUとは、他の資産または資産グループからの現金流入とは概ね関係がない現金流入を生み出すことができる最小
単位の資産グループによって定めたものである。
のれんおよび耐用年数が無期限の無形資産の帳簿価額の詳細は、以下のとおりである。
耐用年数が無期限の
無形資産
のれん
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
CGU
CSL ニュー・ワールド・グループ*
740
932
-
-
54
80
-
-
215
215
-
-
ロケーション・ナビゲーション
14
14
8
8
アドストリーム・グループ(c)
-
24
-
-
16
16
12
12
100
119
-
-
-
116
-
-
アイビジョン(e)
36
-
-
-
エルモバイル・グループ*(f)
45
87
-
-
129
136
-
-
66
63
1
-
1,415
1,802
21
20
テルストラ・ヨーロッパ・グループ*(a)
センシス・グループ(b)
1300オーストラリア・ピーティワイ・
リミテッド
シーケル・グループ*
オクターブ・グループ*(d)
テルストラクリア・グループ*(g)
その他
*
当該CGUは海外拠点で営業活動を行っているため、当該CGUに配分されたのれんは為替レートの変動により変動
する。
(a)2010年9月22日、当社グループの被支配会社であるテルストラ・リミテッドは英国ボイスカスタマー事業を売
却し、のれんは15百万豪ドル減少した。詳細については注記20を参照のこと。
(b)センシス・グループのCGUに対する当社グループの評価から、センシスの報告セグメントの一部であるロケー
ション・ナビゲーション・グループおよびアドストリーム・グループが除外されている。当該CGUは個別に評価され
ている。
(c)当社グループは、アドストリーム・グループの資産および負債の帳簿価額を売却目的保有に分類した。詳細に
ついては注記12を参照のこと。
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(d)2010年12月31日現在、オクターブ・グループCGUにおける当社グループの資産の帳簿価額について、使用価値に
基づく減損テストが行われた。このテストの結果、当社グループの財務書類において認識されるのれん(94百万豪ド
ル)およびその他無形資産(39百万豪ドル)に対する減損損失は133百万豪ドルとなった。オクターブ・グループが
営業活動を行っている中国の規制環境における重要な変更により、減損が生じた。当該変更は2010年6月30日現在の
年次財務書類に開示されていた。当該規制の変更により、当社グループは、オクターブ・グループによる見積将来
キャッシュ・フローを大幅に減少させる必要が生じたため、減損費用が生じた。オクターブ・グループののれんの帳
簿価額はゼロまで減額されている。
(e)2011年3月31日、テルストラ・コーポレーション・リミテッドは、アイビジョン・ピーティワイ・リミテッド
の発行済資本の100%を取得した。詳細は注記20を参照のこと。
(f)2011年6月30日現在、エルモバイル・グループCGUにおける当社グループの資産の帳簿価額について、使用価値
に基づく減損テストが実施された。このテストの結果、当社グループの財務書類上認識されるのれんに対する減損損
失は27百万豪ドルとなった。SMS、MMSおよびWAP市場セグメントにおける市場の競争圧力が高まった結果として減損
が生じた。当該減損は、エルモバイル・グループの将来キャッシュ・フローにおいて重要な不確実性の一因となっ
た。当該減損および見積将来キャッシュ・フローの減額を考慮して、当社グループは予め設定された一定の収益およ
びEBITDAの目標は達成されないと見積っている。そのため、2011事業年度に、当社グループは、エルモバイルの買収日
に認識された偶発対価負債30百万豪ドルの認識を中止した。偶発対価負債の認識中止による利益30百万豪ドルは、そ
の他収益として計上されている。詳細については注記6を参照のこと。
(g)2011年5月24日、ニュージーランド政府は、ニュージーランドの設備の75%をカバーする超高速ブロードバン
ド(以下「UFB」という。)ネットワークのロールアウトを進める合意に達したことを発表した。当該UFBは、地方を
カバーすることを目的とするルーラル・ブロードバンド・イニシアチブ(以下「RBI」という。)の補足である。
2011年7月4日、2011年電気通信(TSO、ブロードバンド、およびその他の事項)改正法が施行された。この新しい
法律は、UFBの新体制、テレコム・ニュージーランドの構造上の分離、テレコムのUFB構築への参加条件に関する枠組
を提供している。
この段階において、当社グループの完全被支配子会社であるテルストラクリア・リミテッドのUFBに関する戦略上
または事業上の影響を評価するのは時期尚早であり、またテルストラクリアの事業計画は2011年6月30日現在、資産
の減損を識別していない。
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ユビキタス電気通信ネットワークおよびハイブリッド・ファイバー同軸(以下「HFC」という。)ケーブル・ネッ
トワーク
上記のCGUに加えて、当社グループは、減損テストの対象となる配分されたのれんを有していない重要なCGUを他に
2つ有している。当該CGU2つは、以下のとおりである。
・HFCケーブル・ネットワークを除くテルストラ社のCGU、および
・HFCケーブル・ネットワークにより構成されているCGU
テルストラ社のCGUは、オーストラリア内のユビキタス電気通信のインフラストラクチャー・ネットワークで構成
されているが、当社グループの残りの電気通信ネットワークと統合されていないと看做しているHFCケーブル・ネッ
トワークは除外されている。顧客接続ネットワークおよびコア・ネットワークで構成されている、ユビキタス電気通
信ネットワークの一部を構成する資産は一体となって、正味キャッシュ・フローを生み出すと看做されている。商品
およびサービスを提供するために接続される他の資産がなければ、どのような電気通信機器も単独では価値がない。
ユビキタス電気通信ネットワークおよびHFCケーブル・ネットワークについては、帳簿価額が回収不能となる可能
性について事象及び状況の変化が示す場合にのみ、減損の検討が行われる。
2011年6月23日、テルストラは、国内ブロードバンド・ネットワーク(以下「NBN」という。)のロールアウトへの
参加についてNBN カンパニーリミテッド(以下「NBN Co」という。)および連邦政府と最終合意(以下「DAs」とい
う。)に至った。当該合意が重要な節目となる一方で、DAsは依然として、DAsの効力が完全に発生するように満たされ
る、または免除される必要がある多数の先行条件に従っている。当該条件には、テルストラ株主の承認、実施中のテル
ストラの構造上の分離事業のACCCによる受入、テルストラの移行計画の承認が含まれている。
先行条件が満たされる、または免除され、提案されている取引が進展する場合、当社グループは、割引後の将来
キャッシュ・フローが両ネットワークの回収可能価額を超えると予想している。これは以下に基づいている。
・当社グループがDAsに基づいて受取ることを期待する対価
−銅線を主体としたカスタマー・アクセス・ネットワーク・サービスの停止を推進し、NBNファイバー・フットプ
リントの設備に当社グループのHFCケーブル・ネットワークを持いたブロードバンド・サービス(HFCケーブル
・ネットワークの有料テレビ・サービスを除く)によるサービスを提供すること。
−ダーク・ファイバー・リンク、交換ラック・スペースおよびダクトを含む一定のインフラにアクセスを提供す
ること。
−引込用導管の売却。
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・以下を継続することに関連した予測キャッシュ・フロー
−HFCケーブル・ネットワークを通じて有料テレビ・サービスを将来に向けて提供すること。
−コア・ネットワークの利用。
さらに、NBNの構築に10年間を要することが予想され、当該DAs(完全に効力が発生した場合)に基づいて適用され
る非連結債務により影響を受けた既存のネットワーク資産の加重平均残存耐用年数は予想されるNBNロールアウト
期間に収束する。
上記を踏まえ、DAsに基づく両ネットワークに関する当社グループの減損テストの結果は、2011年6月30日に終了
した事業年度において帳簿価額が回収可能であることを示している。さらに、DAsの先行条件が満たされない、または
免除されず、提案している取引が進展しない場合、2011年6月30日現在の当該シナリオに基づく減損テストの結果
も、当社グループの両ネットワークの帳簿価額を裏付けることとなる。NBNに関する詳細については注記2.10(b)
および注記30を参照のこと。
減損テスト
当社グループの減損テストでは、個々の資産またはCGUの帳簿価額と、使用価値の計算によって算定された回収可
能価額とを比較する。
各資産およびCGUの回収可能価額の算定に用いる前提条件は、過去の経験と将来の予想に基づいている。当社グ
ループのキャッシュ・フローの予測は、経営者の承認を受けた5年間の予想に基づいている。当該予想においては、
各資産およびCGUの収益、費用、資本的支出およびキャッシュ・フローの算定に、経営者による見積を用いている。
当社グループでは、のれんまたは耐用年数が無期限の無形資産が配賦されたCGUの回収可能価額を算定するにあた
り、以下の主要な前提条件を用いている。
割引率(h)
最終価値の成長率(i)
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
%
%
%
%
CSLニュー・ワールド・グループ
10.6
10.5
2.0
2.0
テルストラクリア・グループ
11.1
11.0
3.0
3.0
9.6
9.1
3.0
3.0
センシス・グループ
13.2
12.8
3.0
3.0
ロケーション・ナビゲーション
11.8
12.9
3.0
3.0
アドストリーム・グループ
12.7
13.0
3.0
3.0
1300オーストラリア・グループ
12.6
13.0
3.0
3.0
シーケル・グループ
18.2
16.8
5.0
5.0
オクターブ・グループ
21.2
17.0
5.0
5.0
エルモバイル・グループ
20.1
19.4
5.0
5.0
アイビジョン
17.6
-
3.0
-
テルストラ・ヨーロッパ・グループ
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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(h)割引率は、キャッシュ・フロー予測に使用した税引前割引率を示す。当該割引率は市場において決定されたリ
スク調整後の割引率で、当該CGUおよびその事業を行う国々に関連する特定のリスクに応じて調整されている。
(i)最終価値の成長率は、5年間の予想期間以降の当社グループのキャッシュ・フローを推定するにあたり、適用
した成長率を示す。当該成長率は、各市場における当該CGUの長期業績予想に基づいている。オーストラリアのCGUの
最終価値の成長率は3%に統一されている。
経営者は、当該CGUの帳簿価額がその回収可能価額を超過する原因となる可能性のある前提条件の合理的な変更は
ないと判断した。
22. 支出コミットメント
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
決算日現在契約済であるが、財務書類に計上されていない
資本的支出コミットメント合計:
有形固定資産に関するコミットメント*
426
622
無形資産に関するコミットメント
146
384
415
441
1,162
1,079
960
781
2,537
2,301
(a)資本的支出コミットメント
(b)オペレーティング・リース・コミットメント
財務書類に計上されていない解約不能オペレーティング・リースの
将来支払リース料:
1年以内
1年超5年以内
5年超
オペレーティング・リースの内容
当社グループは以下の種類の資産についてオペレーティング・リースを利用している。
・土地および建物の賃借
・車両、トレーラーハウスおよびトレーラー、整備用補助器具並びに掘削用重機の賃借
・通信設備事業以外で使用するためのパソコン、ラップトップ、プリンターおよびその他関連機器の賃借
加重平均リース期間は以下のとおりである。
・土地および建物は6年
・車両は2年間、商業用軽自動車は4年から5年、トラックおよび整備用補助器具並びに掘削用重機は7年から12
年
・パソコンおよび関連機器は3年
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当社グループのオペレーティング・リースの大半は、土地および建物に関するものである。サブリースも数件あ
り、テルストラ・グループの最低支払リース料合計は9百万豪ドル(2010年:19百万豪ドル)である。当社グループ
の不動産関連のオペレーティング・リースには通常、エスカレーション条項が盛り込まれており、通常、3%から
5%の間で固定して増加するか、消費者物価指数または市場金利に連動して増加する。なお、重要な購入選択権は有
していない。
* 当該コミットメントには、テルストラ社の資本的支出コミットメント415百万豪ドル(2010年:578百万豪ド
ル)が含まれている。詳細については注記30を参照のこと。
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
1年以内
53
50
1年超5年以内
94
84
5年超
19
25
最低支払リース料合計
166
159
ファイナンス・リースに係る将来の金融費用
(27)
(30)
将来の最低支払リース料純額の現在価値
139
129
注記
(c)ファイナンス・リース・コミットメント
財務書類計上額:
流動借入金
17
45
43
固定借入金
17
94
86
ファイナンス・リース債務合計
17
139
129
当社グループのファイナンス・リースの内容
当社グループは以下の種類の資産についてファイナンス・リースを利用している。
・当社グループの被支配会社であるテルストラ・ヨーロッパ・リミテッドにおける不動産リース
・コンピューターのメインフレーム、コンピューター処理設備およびその他の関連機器
加重平均リース期間は以下のとおりである。
・不動産賃貸は24年であり、平均残存期間は12年
・コンピューターのメインフレームおよび関連機器は4年
当社グループのファイナンス・リースに係る利率は以下のとおりである。
・不動産リースの利率は21.0%
・コンピューターのメインフレーム、コンピューター処理設備および関連機器の加重平均利率は7.6%
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当社グループが顧客に提供するソリューション管理およびアウトソーシング・サービスの一環として、当社グ
ループはコンピューターのメインフレーム、コンピューター処理設備およびその他関連機器をサブリースしている。
当該ファイナンス・サブリースに関する詳細については注記10を参照のこと。
被共同支配会社および関連会社のコミットメントに対する当社グループ持分に関する情報は、注記26に記載され
ている。
23. 偶発債務および偶発資産
当社グループには2011年6月30日現在、重要な偶発資産はなかった。偶発債務の内容および最大金額(合理的な見
積が可能な場合)は以下に掲げるものである。
テルストラ社
テルストラ社の偶発債務については注記30を参照のこと。
その他
テルストラ・グループについて識別されたその他の偶発債務は以下のとおりである。
3GISパートナーシップ
2005事業年度において、テルストラ・オンエアー・ホールディングズ・ピーティワイ・リミテッドおよびその
パートナーであるハチソン3Gオーストラリア・ピーティワイ・リミテッド(現在の名称はボーダフォン・ハチソ
ン・オーストラリア・ピーティワイ・リミテッド)は、3GSM無線アクセス・ネットワーク・サービスを提供するた
めの設備の占有に関する契約を締結した。
当社グループは、3GISパートナーシップが締結した契約に関連して、連帯債務を負っているため、当該パートナー
シップのパートナーが何らかの債務を履行できない場合、当社グループが偶発債務を負うこととなる。その結果、上
記の契約から生じる当社グループの偶発債務は、91百万豪ドル(2010年:147百万豪ドル)である。
ASIC相互保証契約
当社グループの相互保証契約に含まれる会社の一覧表は、注記25に記載されている。各社(テルストラ・ファイナ
ンス・リミテッドを除く)は、一覧表に記載された他の会社が解散した場合、その債務全額の支払を保証する。詳細
については注記25を参照のこと。
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24. 退職後給付
当社グループが参加もしくは保証している従業員退職年金制度は、当社グループとの雇用関係終了後に従業員と
その扶養家族に対し給付を提供するためのものである。確定拠出年金制度については規則に明記されている率、確定
給付年金制度についてはアクチュアリーが算定した率により、当該年金制度に拠出することを当社グループの方針
としている。
当該制度の確定拠出型は固定の拠出金を受取り、当社グループの法的義務または推定債務は、当該拠出金に限定さ
れている。
確定給付年金制度に関する当社グループの債務の現在価値は、アクチュアリーが予測単位積増方式を用いて算定
する。この方式では、勤続年数が1年増す毎に受給する権利の単位も1つ増えるとして、単位毎に分けて測定し、最終
的な給付債務を算定する。
当社グループが参加している確定給付年金制度の詳細は、以下のとおりである。
テルストラ退職年金制度(以下「テルストラ・スーパー」という。)
1990年7月1日にテルストラ・スーパーが設立され、テルストラ従業員の大部分がテルストラ・スーパーに移管
された。テルストラ社とオーストラリア内の一部の被支配会社が、テルストラ・スーパーに参加している。
テルストラ・スーパーには、確定給付型と確定拠出型の両方がある。テルストラ・スーパーの確定給付型は新規加
入者を受け付けていない。
確定給付型では、勤続年数および最終平均給与に基づいて給付を供与している。退職後給付には、医療費の支給は
含まれていない。
確定給付型に対する拠出水準は、加入者および受給者に発生する給付が、満期日には確実に全額積立てられるよう
設計される。各確定給付型の加入者が受取る給付金は、当該従業員の勤続年数、最終平均給与、雇用主および従業員の
拠出金等の要素を考慮する。
当該年金制度の年金数理調査は、少なくとも3年毎に実施されている。
HK CSLの退職年金制度
当社グループの被支配会社である香港CSLリミテッド(以下「HK CSL」という。)は、HK CSL退職年金制度と呼ば
れる退職年金制度に加入している。この年金制度は、従業員退職年金制度に関する法令(ORSO)に基づき設立された
もので、独立した受託者が管理している。当該年金制度には、確定給付型が3つ、確定拠出型が1つある。当該年金制
度に関しては、年金数理調査を年1回実施している。
この確定給付年金制度の加入者が受取る給付は、従業員の報酬および勤続年数に基づく。
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測定日
テルストラ・スーパーについては、4月30日現在の実際の加入者データに基づき、同日現在の確定給付債務を正確
に評価する。また、5月31日現在の資産、給付金の支払およびその他キャッシュ・フローも、テルストラ・スーパーに
関するものとして提示された。4月と5月の当該数値に、加入者の増減および実際の資産収益率の変化を加味して、
6月30日の値が算定された。6月30日現在の拠出金は、確定給付債務に関して提示された。
5月31日現在の資産価値は、同日のHK CSL退職年金制度の確定給付債務を正確に測定するために用いられた。6月
30日現在の加入者データ、拠出金、給付金の支払およびその他キャッシュ・フローの詳細も、HK CSL退職年金制度に
関して提示された。
報告日現在の確定給付年金制度資産の公正価値および確定給付債務の現在価値は、当社グループのアクチュア
リーが算定する。確定給付型の詳細については、以下に記載する。
その他確定拠出年金制度
当社グループの多数の子会社も、従業員の給与に対する一定の比率に基づき雇用主および従業員から拠出金を受
取る確定拠出年金制度に参加している。当該年金制度に対する当社グループからの拠出金は、2011事業年度において
15百万豪ドル(2010事業年度:10百万豪ドル)であった。
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(a)純確定給付年金制度(負債)/資産−過去の要約
当期および過年度の財政状態計算書上認識されている当社グループの純確定給付年金制度(負債)/資産は、以
下のように算定されている。
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル 百万豪ドル
確定給付年金制度資産の公正価値(b)
2,599
2,546
2,503
3,205
4,342
確定給付債務の現在価値(c)
2,762
2,934
2,847
3,048
3,646
拠出金に対する課税の調整前の純確定給付(負債)/
資産
拠出金に対する課税の調整
6月30日現在の純確定給付(負債)/資産
(163)
(388)
(344)
157
696
(31)
(69)
(62)
25
118
(194)
(457)
(406)
182
814
182
814
内訳:
確定給付資産
11
7
8
確定給付負債
(205)
(464)
(414)
-
-
(194)
(457)
(406)
182
814
確定給付年金制度資産に生じた実績による
修正−利益/(損失)
89
(56)
(593)
(525)
261
確定給付債務に生じた実績による修正−利益
48
64
72
41
69
実績による修正:
(b)確定給付年金制度資産の公正価値の増減の調整
テルストラ・グループ
6月30日現在
期首現在の確定給付年金制度資産の公正価値
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
2,546
2,503
年金制度資産の期待収益
197
195
雇用主拠出金
169
185
拠出金に対する課税
(25)
(28)
30
53
(382)
(288)
年金数理差益/(損)
89
(56)
税引後年金制度費用
(13)
(12)
外国為替差額
(12)
(6)
加入者拠出金
支払給付金(i)
期末現在の確定給付年金制度資産の公正価値
2,599
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2,546
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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確定給付年金制度資産の実際の収益率は、テルストラ・スーパーが9.7%(2010年:4.9%)、HK CSL退職年金制度
が16.0%(2010年:10.4%)であった。
(c)全額払込済確定給付債務の現在価値の増減の調整
テルストラ・グループ
6月30日現在
期首現在の確定給付債務の現在価値
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
2,934
2,847
当期勤務費用
124
124
利息費用
151
158
21
42
(382)
(288)
(75)
46
制度縮小損失
3
10
外国為替差額
(14)
(5)
加入者拠出金
支払給付金(i)
年金数理差(益)/損
期末現在の全額積立済確定給付債務の現在価値
2,762
2,934
(i)支払給付金には、テルストラ・スーパーに留保していたが確定拠出年金制度に移転された(脱退する確定給付
年金制度加入者に対する)権利である356百万豪ドル(2010年:267百万豪ドル)が含まれている。
2012事業年度において、当社グループはテルストラ・スーパーの確定給付年金制度加入者に合計362百万豪ドル
(留保された給付を含む。)の給付金を支払うと見込んでいる。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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(d)損益計算書およびその他包括利益に認識された金額
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
注記
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
損益計算書の労務費として認識された確定給付年金制度費用の構成要素は、以下
のとおりである。
当期勤務費用
124
124
利息費用
151
158
(197)
(195)
加入者拠出金
(9)
(10)
制度縮小損失
3
10
税引後年金制度費用
13
12
拠出金に対する課税の調整
15
17
100
116
168
133
268
249
その他包括利益に直接認識された年金数理差益/(損)
183
(158)
その他包括利益に直接認識された累積年金数理差損
(67)
(250)
年金制度資産の期待収益
雇用主拠出金−確定拠出型
損益計算書に認識された費用合計
7
(e)年金制度資産の種類
6月30日現在の年金制度資産合計の公正価値における加重平均資産配分比率は、以下のとおりである。
テルストラ・スーパー
HK CSL退職年金制度
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
%
%
%
%
資産配分
持分証券
57
53
53
50
負債証券
2
2
40
48
21
22
-
-
4
1
5
2
12
14
-
-
インフラストラクチャー
1
3
-
-
国際ヘッジファンド
1
5
-
-
オポチュニティファンド
2
-
2
-
100
100
100
100
不動産
現金
未公開株式
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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テルストラ・スーパーによる負債証券および持分証券に対する投資には、テルストラ・コーポレーション・リミ
テッドが発行した社債および株式も含まれる。詳細については注記29を参照のこと。
(f)主要な年金数理上の前提条件
当社グループは、6月30日に終了した事業年度の確定給付年金制度費用を算定するために、以下の主要な前提条件
を用いた。
テルストラ・スーパー
HK CSL退職年金制度
6月30日終了事業年度
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
2011年
2010年
%
%
%
%
割引率
5.1
5.1
2.4
3.0
年金制度資産に係る期待収益率(i)
8.0
8.0
6.4
6.3
将来給与の予想上昇率
4.0
4.0
2.5-4.0
1.0-4.0
当社グループは、6月30日現在の確定給付債務を算定するため、以下の主要な前提を用いた。
テルストラ・スーパー
HK CSL退職年金制度
6月30日終了事業年度
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
2011年
2010年
%
%
%
%
割引率(ⅱ)
5.2
5.1
2.5
2.4
将来給与の予想上昇率(ⅲ)
4.0
4.0
4.2-4.5
2.5-4.0
(i)年金制度資産に係る期待収益率は、その後の10年間またはそれ以上にわたる各主要資産の種類についての過去
および将来の期待収益率に基づいている。見積は、金利、物価上昇率、利益成長率および為替変動率に関する現在の市
場の見通しを含む、様々な要因の組合せに基づいている。収益合計を算定するために、年金制度資産合計の戦略的資
産配分に応じて、各年金制度資産種類の将来期待収益が加重されている。
(ⅱ)当社グループの確定給付債務の現在価値は、当該期待キャッシュ・フローと同時期に償還日を迎える政府保
証証券に基づく割引率を用いて、見積将来キャッシュ・アウトフローを割引くことにより算定している。
テルストラ・スーパーについては、オーストラリア債券市場において当該確定給付債務の期間ともっとも近い期
間を有する、10年物オーストラリア国債の利率を用いている。当社グループは、国債の期間と見積債務期間の差異を
反映するための調整は行っていない。これは、現在の国債のイールド・カーブがかなり平坦であり、期間が10年未満
の国債利回りは、12年から13年の期間の債券の推定利回りと非常に類似するという見通しを示唆しているためであ
る。
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HK CSL退職年金制度については、当社グループは確定給付債務と期間を合わせるため、香港為替基金債券の5年、
7年、10年および15年の利回りから12年の利回りを推定した。
(ⅲ)当社グループの給与上昇率の前提条件は、テルストラ・スーパーについては、昇給率の長期予測を反映して
4%である。HK CSL退職年金制度については、昇給率の長期予測を反映して2012事業年度、2013事業年度および2014
事業年度はそれぞれ4.5%、その後は4.2%である。
(g)雇用主拠出金
テルストラ・スーパー
テルストラ・スーパーとの資金契約では、暦四半期において確定給付年金制度に関連する確定給付指数(確定給
付年金制度加入者の権利が確定した給付に対する確定給付年金制度資産の比率、以下「VBI」という。)の平均が
103%以下に下落した場合に、テルストラ・スーパーに対する拠出が求められる。2011年6月30日に終了した四半期
におけるVBIは92%(2010年6月30日:86%)であった。当社グループは2011年6月30日に終了した事業年度に合計
443百万豪ドル(2010年6月30日:460百万豪ドル)の拠出金を支払った。これには、累積型年金制度に対する雇用主
拠出金並びに従業員の税引前および税引後の給与からの拠出額が含まれているが、その金額は上記の調整における
雇用主拠出金には含まれていない。2011年6月より適用された、テルストラ・スーパーの確定給付年金制度に対する
現在の拠出率は24%(2010年6月:27%)である。
資金契約に基づく当社グループの拠出水準算定の基礎となる、権利が確定した給付は、全ての確定給付年金制度加
入者が任意によって評価日に当該制度を脱退した場合にテルストラ・スーパーに支払いが求められる合計額を表し
ている。VBIは、当該制度の短期間の財政状態を評価している。その一方、財政状態計算書に認識された負債は、従業員
が勤務を継続し、退職時まで当該制度に引続き加入すると仮定した場合の従業員給付の現在価値を表す、予測給付債
務(以下「PBO」という。)に基づいている。PBOは、将来における従業員の給与の上昇を考慮に入れ、当該制度の長期
の財政状態を提供している。
当社グループは、引き続きテルストラ・スーパーの運用状況を監視し、アクチュアリーの勧告を踏まえて当社グ
ループの雇用主拠出金を再評価する。当社グループは2012事業年度に約423百万豪ドルの拠出を見込んでおり、これ
には2012事業年度の拠出率24%で算定された確定給付型に対する拠出金が含まれている。当該拠出率は、2012事業年
度における市況によって変更される可能性がある。
HK CSL退職年金制度
確定給付型に支払う拠出金は、到達年齢による標準的な積増の年金数理評価方式を用いてアクチュアリーが算定
する。
2011年6月30日に終了した事業年度のHK CSL退職年金制度に対する雇用主拠出金は、1百万豪ドル(2010事業年
度:2百万豪ドル)であった。当社グループは2012事業年度において、HK CSL退職年金制度に対して拠出を行わない
と見込んでいる。
現在、当該年金制度に対して、マーサー香港リミテッドが年次の年金数理調査を実施している。
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25. 被支配会社に対する投資
被支配会社に対する投資は、以下のとおりである。
会社名
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
393
393
100.0
100.0
オーストラリア
2,678
2,678
100.0
100.0
オーストラリア
2
2
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
302
302
100.0
100.0
オーストラリア
478
478
100.0
100.0
オーストラリア
69
69
100.0
100.0
テルストラ・プラス・ピーティワイ・リミテッド
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
クレイトン770ピーティワイ・リミテッド
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
リサーチ・リソーシズ・ピーティワイ・リミテッド
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
1300オーストラリア・ピーティワイ・リミテッド
オーストラリア
20
20
85.0
85.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
41
-
100.0
-
オーストラリア
-
-
100.0
-
オーストラリア
-
-
100.0
-
オーストラリア
-
-
100.0
-
オーストラリア
-
-
100.0
-
オーストラリア
-
-
100.0
-
親会社
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(a)
オーストラリア
被支配会社
テルストラ・ファイナンス・リミテッド(a)
テルストラ・イーエスオーピー・トラスティー・ピー
ティワイ・リミテッド
テルストラ・グロースシェア・ピーティワイ・リミテッ
ド
テルストラ・メディア・ピーティワイ・リミテッド
テルストラ・マルチメディア・ピーティワイ・リミテッ
ド(a)
テルストラ・インターナショナル(オーストラリア)リ
ミテッド(旧テルストラ・インターナショナル・リミ
テッド)(a)
テルストラ・ペイTV・ピーティワイ・リミテッド(a)
チーフ・エンターテイメント・ピーティワイ・リミテッ
ド
テルストラ3Gスペクトラム・ホールディングズ・ピー
ティワイ・リミテッド
テルストラ・オンエアー・ホールディングズ・ピーティ
ワイ・リミテッド
テルストラ・ビジネス・システムズ・ピーティワイ・リ
ミテッド(a)
・アルファ・フォン・ワーズ・ピーティワイ・リミテッ
ド
アイビジョン・ピーティーワイ・リミテッド(a)(f)
(h)
・インテグレーティッド・ビジョン・ピーティーワイ・
リミテッド(f)
・アイビジョン(クイーンズランド)ピーティワイ・リ
ミテッド(f)
・アイビジョン・インベストメンツ・ピーティーワイ・
リミテッド(f)
・アイビジョン(ユニファイ)ピーティワイ・リミ
テッド(f)
・ユニファイ・ピーティーワイ・リミテッド(f)
279/491
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
会社名
テルストラ・コミュニケーションズ・リミテッド(a)
・テレコム・オーストラリア(サウジ)カンパニー・リ
ミテッド(b)(c)(d)(e)
アドストリーム(オーストラリア)ピーティワイ・リミ
テッド(i)
・アドストリーム・リミテッド
・クイックカット(オーストラリア)ピーティワイ・リ
ミテッド
テルストラ・ホールディングズ・ピーティワイ・リミ
テッド(a)
・テルストラ・インターナショナル・ホールディングズ
・リミテッド
・サウファン・ホールディングズ・リミテッド(g)
・サウファン・ドットコム(シンセン)リミテッド
(g)
・サウファン・ドットコム(テンチン)リミテッド
(g)
・サウファン・ドットコム(チョンチン)リミテッ
ド(g)
・サウファン・ドットコム(グワンチョウ)リミ
テッド(g)
・サウファン・ドットコム(シャンハイ)リミテッ
ド(g)
・ベイジン・サウファン・インフォメーション・コ
ンサルタンシー・カンパニー・リミテッド(g)
・チャイナ・インデックス・アカデミー・リミテッ
ド(g)
・セロボ・インベストメンツ・リミテッド(g)
・マックス・インパクト・インベストメンツ・リ
ミテッド(g)
・チョンチーシーチェン・データ・テクノロ
ジー(ベイジン)カンパニー・リミテッド
(g)
・ペンディアリー・インベストメンツ・リミテッド
(g)
・ブラボー・ワーク・インベストメンツ・リミ
テッド(g)
・サウファン・メディア・テクノロジー
(ベイジン)カンパニー・リミテッド
(g)
・サウファン・ネットワーク・テクノロ
ジー(ベイジン)カンパニー・リミテッ
ド(g)
・テルストラ・テクノロジー・サービシズ(香港)リミ
テッド
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
オーストラリア
29
29
100.0
100.0
サウジアラビア
-
-
50.0
50.0
オーストラリア
23
23
64.4
64.4
ニュージーランド
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
7,474
7,307
100.0
100.0
バミューダ
-
-
100.0
100.0
ケイマン諸島
-
-
-
55.0
中国
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
90.0
香港
-
-
-
100.0
英国領バージン
諸島
-
-
-
100.0
香港
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
英国領バージン
諸島
-
-
-
100.0
香港
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
香港
-
-
75.0
75.0
280/491
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
会社名
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
・シーケル・リミテッド(c)(d)(f)
ケイマン諸島
-
-
55.0
55.0
・チアーブライト・インターナショナル・ホールディ
ングズ・リミテッド(c)
・ベイジン・チアーブライト・テクノロジーズ・
カンパニー・リミテッド(c)
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
100.0
中国
-
-
100.0
100.0
英国領バージン
諸島
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
ケイマン諸島
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
100.0
香港
-
-
-
100.0
中国
-
-
-
30.0
ケイマン諸島
-
-
55.0
-
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
-
中国
-
-
100.0
-
ケイマン諸島
-
-
100.0
-
中国
-
-
100.0
-
香港
-
-
100.0
-
中国
-
-
30.0
-
-
-
100.0
100.0
-
-
100.0
100.0
-
-
67.0
67.0
-
-
100.0
100.0
中国
-
-
100.0
100.0
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
100.0
中国
-
-
100.0
100.0
・チャイナ・トップサイド・リミテッド(c)
・ベイジン・トップサイド・テクノロジーズ・カン
パニー・リミテッド(c)
・ノースター・アドバタイジング・メディア・ホール
ディングズ・リミテッド(c)
・シェンツオ・シーダイ(ベイジン)インフォメー
ション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(c)
・ユニオン・タフ・アドバタイズメント・リミテッ
ド(c)
・ハオシェン・シーダイ(ベイジン)アドバタイ
ズメント・カンパニー・リミテッド(c)(d)
・シーケル・メディア・インク(c)(d)(f)
・チャイナ・トップサイド・リミテッド(c)
・ベイジン・トップサイド・テクノロジーズ・カ
ンパニー・リミテッド(c)
・ノースター・アドバタイジング・メディア・ホール
ディングズ・リミテッド(c)
・シェンツオ・シーダイ(ベイジン)インフォメー
ション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(c)
・ユニオン・タフ・アドバタイズメント・リミテッ
ド(c)
・ハオシェン・シーダイ(ベイジン)アドバタイ
ズメント・カンパニー・リミテッド(c)(d)
・テルストラ・アジア・ホールディングズ・リミテッド
(c)
・テルストラ・オクターブ・ホールディングズ・リミ
テッド(c)
・オクターブ・インベストメンツ・ホールディング
ズ・リミテッド(c)(d)
・ビューティー・サンシャイン・インベストメン
ツ・リミテッド(c)
・ベイジン・ワイヤレス・パーマネンス・
テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(c)
・シャープ・ポイント・グループ・リミテッド
(c)
・ベイジン・リァン・ディエン・シー・
ジャン・テクノロジー・カンパニー・リ
ミテッド(c)
英国領バージン
諸島
英国領バージン
諸島
英国領バージン
諸島
英国領バージン
諸島
281/491
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
会社名
・テルストラ・ロビン・ホールディングズ・リミテッ
ド(c)
・Dotadメディア・ホールディングズ・リミテッド
(c)(d)
・エルモバイル(チャイナ)ホールディングズ・
リミテッド(c)
・ベイジン・ダオテ・アイディ・インターネッ
ト・テクノロジー・カンパニー(c)
・テルストラ・アジア・リミテッド(旧リーチ・アジア
・リミテッド)(c)(e)(f)
・テルストラ・サウス・イースト・アジア・ホール
ディングズ・リミテッド(旧リーチ・アジア・ホー
ルディングズ・リミテッド)(c)(e)(f)
・ピーティ・リーチ・ネットワーク・サービシズ・
インドネシア(c)(e)(f)
・テルストラ・アジア・リージョナル・ホールディン
グズ・リミテッド(旧リーチ・アジア・リージョナ
ル・ホールディングズ・リミテッド)(c)(e)
(f)
・リーチ・バンドワイズ・サービシズ・マレーシア
・センドリアン・バーハッド(c)(e)(f)
・リーチ・コミュニケーションズ・サービシズ(タ
イランド)リミテッド(c)(d)(e)(f)
・リーチ・ネットワーク(タイランド)リミ
テッド(c)(d)(e)(f)
・リーチ・ネットワーク(タイランド)リミ
テッド(c)(d)(e)(f)
・テルストラ・フィリピンズ・ホールディング
ズ・リミテッド(旧リーチ・フィリピンズ
・ホールディングズ・リミテッド)(c)
(f)
・インコムゲン・ホールディングズ・インク
(c)(d)(f)
・リーチ・ウェブ・ホールディングズ・
インク(c)(f)
・リーチ・ネットワークス・フィリピ
ンズ・インク(c)(f)
・リーチ・ネットワークス・フィリピンズ・
インク(c)(f)
・リーチ・ウェブ・ホールディングズ・イン
ク(c)(f)
・タイ・サイバー・ウェブ・カンパニー・リミテッ
ド(c)(d)(e)(f)
・テルストラ・グローバル・ホールディングズ・リミ
テッド(旧リーチ・グローバル・ホールディングズ
・リミテッド)(c)(e)(f)
・テルストラ・インターナショナル・リミテッド
(旧リーチ・グローバル・サービシズ・リミテッ
ド)(c)(e)(f)
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
-
-
100.0
100.0
-
-
67.0
67.0
香港
-
-
100.0
100.0
中国
-
-
100.0
100.0
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
-
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
-
インドネシア
-
-
90.0
-
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
-
マレーシア
-
-
51.0
-
タイ
-
-
49.0
-
タイ
-
-
35.9
-
タイ
-
-
32.0
-
英国領バージン諸
島
-
-
100.0
-
フィリピン
-
-
40.0
-
フィリピン
-
-
60.0
-
フィリピン
-
-
60.0
-
フィリピン
-
-
40.0
-
フィリピン
-
-
40.0
-
タイ
-
-
48.8
-
英国領バージン
諸島
-
-
100.0
-
香港
-
-
100.0
-
英国領バージン
諸島
英国領バージン
諸島
282/491
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
会社名
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
・リーチ・ネットワーク・サービシズ・コリア・リミ
テッド(c)(e)(f)
大韓民国
-
-
100.0
-
・リーチ・ホールディングズ・リミテッド(c)
モーリシャス
-
-
100.0
100.0
インド
-
-
99.9
99.9
インド
-
-
99.9
99.9
中国
-
-
100.0
100.0
バミューダ
-
-
100.0
100.0
バミューダ
-
-
76.4
76.4
ケイマン諸島
-
-
100.0
100.0
香港
-
-
100.0
100.0
香港
-
-
100.0
100.0
香港
-
-
100.0
100.0
香港
-
-
100.0
100.0
香港
-
-
100.0
100.0
・ニュー・ワールドPCSリミテッド
香港
-
-
100.0
100.0
・ニュー・ワールド・モビリティ・リミ
テッド
香港
-
-
60.0
60.0
・リーチ・ネットワーク・インディア・プライベート
・リミテッド(c)
・リーチ・データ・サービシズ・インディア・プライ
ベート・リミテッド(c)
・ベイジン・オーストラリア・テレコミュニケーション
ズ・テクニカル・コンサルティング・サービシズ・カ
ンパニー・リミテッド(c)
・テルストラ・ホールディングズ(バミューダ)ナン
バーツー・リミテッド
・CSLニュー・ワールド・モビリティ・リミテッド
・ニュー・ワールドPCSホールディングズ・リミ
テッド
・CSLリミテッド
・香港CSLリミテッド
・ビッグ・バン・ホールディングズ・リミ
テッド
・ワンツーフリー・パーソナルコム・リミ
テッド
・インテグレイテッド・ビジネス・システ
ムズ・リミテッド
香港
-
-
100.0
100.0
・テルストラ・ホールディングズ(バミューダ)ナン
バーワン・リミテッド
・ニュー・ワールド3Gリミテッド
バミューダ
-
-
100.0
100.0
・テルストラ・インターナショナル香港リミテッド
香港
-
-
100.0
100.0
・テルストラ・ジャパン・リテイル株式会社
日本
-
-
100.0
100.0
バミューダ
-
-
100.0
100.0
シンガポール
-
-
100.0
100.0
英国
-
-
100.0
100.0
・ピーティ・テルストラ・ヌサンタラ(b)
インドネシア
-
-
100.0
100.0
・テルストラ・リミテッド
英国
-
-
100.0
100.0
英国
-
-
100.0
100.0
英国
-
-
100.0
100.0
・テルストラ(シーティーイー)リミテッド
英国
-
-
100.0
100.0
・ケーブル・テレコミュニケーション・リミテッド
英国
-
-
100.0
100.0
・ピーエスアイネット・データセンター英国リミ
テッド
英国
-
-
100.0
100.0
・テルストラ・インターナショナル・ホールディングズ
・ナンバーツー・リミテッド
・テルストラ・シンガポール・ピーティイー・リミテッ
ド
・テルストラ・グローバル・リミテッド
・テルストラ(ケーブル・テレコム)リミテッド
・テルストラ(ピーエスアイネット)
283/491
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
会社名
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
・インテリジェン・コミュニケーションズ・リミ
テッド
英国
-
-
100.0
100.0
・ピーエスアイネット・ジャージー・リミテッド
ジャージー島
-
-
100.0
100.0
・ピーエスアイネット・ホスティング・センター・
リミテッド
ジャージー島
-
-
100.0
100.0
・コルドバ・ホールディングズ・リミテッド
ジャージー島
-
-
100.0
100.0
・ロンドン・ホスティング・センター・リミテッド
ジャージー島
-
-
100.0
100.0
米国
-
-
100.0
100.0
インド
-
-
100.0
100.0
ニュージーランド
-
-
100.0
100.0
ニュージーランド
-
-
100.0
100.0
ニュージーランド
-
-
100.0
-
ニュージーランド
-
-
100.0
100.0
ニュージーランド
-
-
100.0
100.0
インド
-
-
74.0
49.0
オーストラリア
20
20
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
313
514
100.0
100.0
オーストラリア
851
851
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
-
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
オーストラリア
-
-
-
100.0
オーストラリア
-
-
-
100.0
オーストラリア
-
-
-
100.0
オーストラリア
-
-
-
100.0
・テルストラ・インク
・テルストラ・インディア(プライベート)リミテッド
(c)
・テルストラ・ニュージーランド・リミテッド
・テルストラ・ニュージーランド・ホールディングズ・
リミテッド
・テルストラ・ネットワークス・サービシズ・ニュー
ジーランド・リミテッド(旧リーチ・ネットワーク
・サービシズ・ニュージーランド・リミテッド)
(c)(e)(f)
・テルストラクリア・リミテッド
・クリア・コミュニケーションズ・リミテッド
・テルストラ・テレコミュニケーションズ・プライベー
ト・リミテッド(c)
ネットワーク・デザイン・アンド・コンストラクション
・リミテッド(a)
・エヌディーシー・グローバル・ホールディングズ・
ピーティワィ・リミテッド
・エヌディーシー・グローバル・サービシズ・ピーティ
ワィ・リミテッド
テルストラ・サービシズ・ソリューションズ・ホール
ディングズ・リミテッド(a)
センシス・ピーティワィ・リミテッド(a)
・ロケーション・ナビゲーション・ピーティワイ・リミ
テッド
・ライフ・イベンツ・メディア・ピーティワイ・リミ
テッド(f)
・シティサーチ・オーストラリア・ピーティワイ・リミ
テッド
・トレーディング・ポスト(オーストラリア)ホール
ディングズ・ピーティワイ・リミテッド(b)
・トレーディング・ポスト・グループ・ピーティワイ
・リミテッド(b)
・ザ・パーソナル・トレーディング・ポスト・ピー
ティワイ・リミテッド(b)
・エーシーエヌ092 426 778 ピーティワイ・リミ
テッド(旧オート・トレーダー・オーストラリア
・ピーティワイ・リミテッド)(b)
284/491
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
会社名
会社設立国
テルストラ社の
投資計上額(#)
直接親会社
持分比率
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万
豪ドル
百万
豪ドル
%
%
オーストラリア
-
-
-
100.0
オーストラリア
-
-
-
100.0
オーストラリア
-
-
-
100.0
オーストラリア
-
-
100.0
100.0
中国
-
-
100.0
100.0
被支配会社に対する投資
12,693
12,686
減損引当金
(7,551) (7,376)
・エーシーエヌ 067 264 733 ピーティワイ・リ
ミテッド(旧ダブリューエー・オート・トレー
ダー・ピーティワイ・リミテッド)(b)
・トレーディング・ポスト(ティーシーエー)ピー
ティワイ・リミテッド(b)
・トレーディング・ポスト・オーストラリア・
ピーティワイ・リミテッド(b)
・センシス・ホールディングズ・ピーティワィ・リミ
テッド(a)
・テルストラ・センシス(ベイジン)カンパニー・リミ
テッド(c)(e)
被支配会社に対する投資合計
5,142
5,310
# 投資計上額は、投資損失引当金計上前のものである。
(a)ASIC相互保証契約に関する財務情報
ASIC通達第98/1418号(以下「通達」という。)で定義されたとおり、2010年5月17日に相互保証契約が締結され
た。当該契約は2006年6月28日に締結された従前の相互保証契約に置き換わるものである。
以下の企業が相互保証契約の一部分を構成している。
・テルストラ・コーポレーション・リミテッド
・テルストラ・マルチメディア・ピーティワイ・リミテッド
・テルストラ・インターナショナル(オーストラリア)リミテッド
・テルストラ・ペイTV・ピーティワイ・リミテッド
・テルストラ・ビジネス・システムズ・ピーティワイ・リミテッド
・アイビジョン・ピーティーワイ・リミテッド
・テルストラ・コミュニケーションズ・リミテッド
・テルストラ・ホールディングズ・ピーティワイ・リミテッド
・ネットワーク・デザイン・アンド・コンストラクション・リミテッド
・テルストラ・サービシズ・ソリューションズ・ホールディングズ・リミテッド
・センシス・ピーティワイ・リミテッド
・センシス・ホールディングズ・ピーティワィ・リミテッド
285/491
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
アイビジョン・ピーティーワイ・リミテッドは当事業年度に買収され、2011年6月29日の契約の引受により加え
られた。
テルストラ・ファイナンス・リミテッドはクローズド・グループの受託者である。しかし上記の保証契約上のグ
ループ企業ではない。
関連する契約上のグループ企業とは、以下のような企業である。
・ASIC通達第98/1418号(以下「通達」という。)で定義されているクローズド・グループおよびエクステンデッ
ド・クローズド・グループを構成する。
・2001年会社法に基づく監査済財務書類を作成および提出する必要がない。
・当該契約の加盟企業が解散した場合、他の加盟企業が当該企業の債務全額を支払うことを保証している。
通達に従って開示された、当該クローズド・グループの連結損益計算書および連結財政状態計算書は、以下のとお
りである。これには、テルストラ・ファイナンス・リミテッドは含まれていない。クローズド・グループ加盟企業間
の重要な取引は、全て消去されている。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
クローズド・グループの財政状態計算書
クローズド・グループ
6月30日現在
流動資産
現金および現金同等物
売上債権およびその他受取債権
棚卸資産
デリバティブ金融資産
前払金
流動資産合計
固定資産
売上債権およびその他受取債権
棚卸資産
投資−持分法適用
投資−その他
有形固定資産
無形資産
デリバティブ金融資産
長期未収還付税金
固定資産合計
資産合計
流動負債
買掛債務およびその他支払債務
引当金
借入金
デリバティブ金融負債
当期未払税金
前受収益
流動負債合計
固定負債
その他支払債務
引当金
借入金
デリバティブ金融負債
繰延税金負債
前受収益
確定給付負債
固定負債合計
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
2,316
3,908
257
83
222
1,628
3,694
280
173
162
6,786
5,937
1,345
22
3,209
20,504
5,974
285
382
1,299
17
15
3,361
21,506
5,757
592
321
31,721
32,868
38,507
38,805
3,572
384
2,969
634
370
929
3,422
384
2,957
387
317
1,015
8,858
8,482
57
686
12,167
1,799
1,648
298
205
49
718
12,356
1,511
1,833
338
464
16,860
17,269
負債合計
25,718
25,751
純資産
12,789
13,054
株主持分
資本金
積立金
利益剰余金
クローズド・グループに帰属する株主持分
5,610
(10)
7,189
12,789
287/491
5,590
161
7,303
13,054
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
クローズド・グループの損益計算書および利益剰余金の調整
クローズド・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
収益
売上高(金融収益を除く)
23,293
22,991
127
97
23,420
23,088
労務費
3,601
3,386
購入商品および購入サービス
5,332
4,558
その他費用
4,718
4,843
13,651
12,787
その他収益
費用
(1)
被共同支配会社および関連会社の純持分(利益)
(2)
13,650
12,785
利息、法人所得税、減価償却費および償却費控除前利益(EBITDA)
9,770
10,303
減価償却費および償却費
4,156
4,019
利息および法人所得税控除前利益(EBIT)
5,614
6,284
金融収益
191
129
金融費用
1,262
1,011
純金融費用
1,071
882
税引前当期利益
4,543
5,402
法人所得税
1,306
1,585
クローズド・グループに帰属する当期利益
3,237
3,817
クローズド・グループに帰属する期首利益剰余金
7,303
7,046
確定給付年金制度に係る年金数理差損益
178
(155)
確定給付年金制度に係る年金数理差損益に係る法人所得税
(54)
46
-
23
分配可能剰余金合計
10,664
10,777
受取または支払配当金
(3,475)
(3,474)
7,189
7,303
クローズド・グループからの企業脱退が利益剰余金に及ぼす影響
クローズド・グループに帰属する期末利益剰余金
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(b)清算および登録抹消
以下の会社は、当事業年度に清算または登録抹消された。
2011年6月30日現在、以下の会社が任意清算中であった。
・テレコム・オーストラリア(サウジ)カンパニー・リミテッド
・ピーティ・テルストラ・ヌサンタラ
(c)報告日が異なる被支配会社
以下の会社の報告日は、当社グループの2011事業年度の報告日である6月30日と異なる。
・テレコム・オーストラリア(サウジ)カンパニー・リミテッド−12月31日
・シーケル・リミテッドおよびその被支配会社−12月31日
・シーケル・メディア・インクおよびその被支配会社−12月31日
・テルストラ・センシス(ベイジン)カンパニー・リミテッド−12月31日
・テルストラ・アジア・ホールディングズ・リミテッドおよびその被支配会社−12月31日
・テルストラ・アジア・リミテッドおよびその被支配会社−12月31日
・テルストラ・グローバル・ホールディングズ・リミテッドおよびその被支配会社−12月31日
・リーチ・ネットワーク・サービシズ・コリア・リミテッド−12月31日
・リーチ・ホールディングズ・リミテッド−12月31日
・リーチ・ネットワーク・インディア・プライベート・リミテッド−3月31日
・リーチ・データ・サービシズ・インディア・プライベート・リミテッド−3月31日
・ベイジン・オーストラリア・テレコミュニケーションズ・テクニカル・コンサルティング・
サービシズ・カンパニー・リミテッド−12月31日
・テルストラ・インディア(プライベート)リミテッド−3月31日
・テルストラ・ネットワーク・サービシズ・ニュージーランド・リミテッド−12月31日
・テルストラ・テレコミュニケーションズ・プライベート・リミテッド−3月31日
6月30日現在で作成された財務書類が連結目的により使用されている。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(d)当社グループの持分が50%以下の被支配会社
・当社グループは、シーケル・リミテッド・グループの以下の企業において直接持分を保有していな
い。
・ベイジン・オートホーム・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・シーチアチュアン・シンフェン・アドバタイジング・カンパニー・リミテッド
当該企業の目的は、シーケル・リミテッドのインターネット・コンテンツ提供および広告事業の運営にそれぞれ
必要な免許や認可を保有することにある。シーケル・リミテッドは、当該企業を支配する意思決定力を有する。シー
ケル・リミテッドは、テルストラ・グループの被支配会社のうちの1社であるため、当該企業の経営成績、財政状態
およびキャッシュ・フローを当社グループの財務書類に連結している。
・当社グループは、シーケル・メディア・インク・グループの以下の企業において直接持分を保有し
ていない。
・ベイジン・ハオシェン・ドメイン・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・リァンエ・シャンチン(ベイジン)アドバタイズメント・カンパニー・リミテッド
・ベイジン・ピーオーピー・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・シーチアチュアン・シンロン・アドバタイジング・カンパニー・リミテッド
また、当社グループの被支配会社であるユニオン・タフ・アドバタイズメント・リミテッドは、ハオシェン・シー
ダイ(ベイジン)アドバタイズメント・カンパニー・リミテッドの持分の30%を直接保有している。
当該企業の目的は、シーケル・メディア・インクのインターネット・コンテンツ提供および広告事業の運営にそ
れぞれ必要な免許や認可を保有することにある。シーケル・メディア・インクは、当該企業を支配する意思決定力を
有する。シーケル・メディア・インクは、テルストラ・グループの被支配会社のうちの1社であるため、当該企業の
経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローを当社グループの財務書類に連結している。
・当社グループは、オクターブ・インベストメンツ・ホールディングズ・リミテッド・グループの以下の企業に
おいて直接持分を保有していない。
・ベイジン・ジュン・ユァン・チー・イエ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・ベイジン・シャン・リァン・フー・トン・ネットワーク・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
・ベイジン・シャン・リァン・チュアン・イー・デジタル・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・ベイジン・チュアン・イー・フー・シエン・テクノロジー・アンド・トレーディング・カンパニー・リミ
テッド
・ベイジン・シャン・リァン・シュン・トン・デジタル・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・フーナン・ツィー・ユァン・インフォメーション・ネットワーク・テクノロジー・デベロップメント・カン
パニー・リミテッド
・ベイジン・シュンチエ・インシアン・ネットワーク・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・ベイジン・リュイ・シン・ザイ・シエン・システム・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・グワンチョウ・リュイ・イン・デジタル・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・シーチアチュアン・リュイシン・イン・シャン・デジタル・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・ウーハン・リュイ・イン・ザイ・シエン・デジタル・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
当該企業の目的は、オクターブ・インベストメンツ・ホールディングズ・リミテッドのインターネット・コンテ
ンツ提供および移動体通信の付加価値サービスにそれぞれ必要な免許や認可を保有することにある。オクターブ・
インベストメンツ・ホールディングズ・リミテッドは、当該企業を支配する意思決定力を有する。オクターブ・イン
ベストメンツ・ホールディングズ・リミテッドは、テルストラ・グループの被支配会社のうちの1社であるため、当
該企業の経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローを当社グループの財務書類に連結している。
・当社グループは、Dotadメディア・ホールディングズ・リミテッド・グループの以下の企業において直接持分を
保有していない。
・ベイジン・バイフェン・トンリァン・メディア・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・ベイジン・バイフェン・トンリァン・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・シェンジェン・ホワシン・インタラクティブ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・ワンゾン・リァンドン・コミュニケーション・テクノロジー(ベイジン)カンパニー・リミテッド
・シェンジェン・バイフェン・トンリァン・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
・シーアン・フアシャン・トンリァン・ニュー・メディア・カンパニー・リミテッド
・ベイジン・チョンシン・チャンシュイン・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
当該企業の目的は、Dotadメディア・ホールディングズ・リミテッドの移動体通信広告事業に必要な免許や認可を
保有することにある。Dotadメディア・ホールディングズ・リミテッドは、当該企業を支配する意思決定力を有する。
Dotadメディア・ホールディングズ・リミテッドは、当社グループの被支配会社のうちの1社であるため、当該企業
の経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローを当社グループの財務書類に連結している。
・当社グループは、経済的な依拠および過半数株主との契約上のアレンジメントを通じて、以下の企業に対して事
実上の支配権を有しており、当社グループに連結している。
・リーチ・コミュニケーションズ・サービシズ(タイランド)リミテッド
・リーチ・ネットワーク(タイランド)リミテッド
・インコムゲン・ホールディングズ・インク
・タイ・サイバー・ウェブ・カンパニー・リミテッド
・当社グループは、テレコム・オーストラリア(サウジ)カンパニー・リミテッドの発行済資本の50%を所有し
ている。当社グループは同社の取締役会に対して永久的に支配力を行使することができるため、同社の経営成
績、財政状態およびキャッシュ・フローを当社グループの財務書類に連結している。同社は現在、任意清算中で
ある。
(e)アーンスト・アンド・ヤングによる個別監査を受けていない被支配会社
複数の会社が当社グループのオーストラリア法定監査人であるアーンスト・アンド・ヤングによる監査を受けて
いない。
(f)新規設立および企業結合
2011年2月1日、当社グループの被支配会社であるセンシス・ピーティワイ・リミテッドは、ライフ・イベンツ
・メディア・ピーティワイ・リミテッドの発行済株式資本の100%を対価合計5百万豪ドルで取得した。
2011年3月31日、当社グループは、アイビジョン・ピーティワイ・リミテッドの発行済株式資本の100%を対価
合計41百万豪ドルで取得した。
2011年2月28日、当社グループは、リーチ・アジア・リミテッド、リーチ・グローバル・ホールディングズ・リ
ミテッド、リーチ・ネットワーク・サービシズ・コリア・リミテッドおよびリーチ・ネットワーク・サービシズ
・ニュージーランド・リミテッドの発行済株式資本100%並びに会社間の貸付を対価合計39百万豪ドルで取得し
た。
当社グループの買収に関する詳細については注記20を参照のこと。
2011年6月14日、当社グループは新会社のシーケル・メディア・インクを設立した。同社は、2011年6月30日に
チャイナ・トップサイド・リミテッドおよびノースター・アドバタイジング・メディア・ホールディングズ・リ
ミテッドの全株式をシーケル・リミテッドから取得した。当該取引は、シーケル・リミテッド・グループの内部事
業再編によるものである。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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(g)売却および処分
テルストラ・インターナショナル・ホールディングズ・リミテッドは、サウファン・ホールディングズ・リミ
テッドの保有株式50.6%を売却した。当社グループの処分に関する詳細については注記20を参照のこと。
(h)名称の変更
以下の会社は、2011年6月30日以降にその名称を変更した会社である。
・アイビジョン・ピーティワイ・リミテッドはその名称をテルストラ・アイビジョン・ピーティワイ・リミテッ
ドへ変更した。
(i)売却目的により保有される固定資産
アドストリーム(オーストラリア)ピーティワイ・リミテッドの資産および負債の帳簿価額は、2011年6月30日
現在、売却目的保有に分類されている。詳細については注記12および注記31を参照のこと。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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26. 被共同支配会社および関連会社に対する投資
テルストラ・グループ
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
被共同支配会社に対する投資
被共同支配会社に対する投資
2
2
減損引当金
-
-
被共同支配会社に対する投資の帳簿価額
2
2
24
39
(24)
(24)
-
15
2
17
関連会社に対する投資
関連会社に対する投資
減損引当金
関連会社に対する投資の帳簿価額
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
被共同支配会社および関連会社に対する投資は、以下のとおりである。
会社名
主要事業
所有持分
テルストラ・
グループの
投資帳簿価額(*)
6月30日現在
6月30日現在
2011年
2010年
2011年
2010年
%
%
百万
豪ドル
百万
豪ドル
有料テレビ
50.0
50.0
-
-
有料テレビ
50.0
50.0
-
-
カスタマー・サービス
50.0
50.0
-
-
マネジメント・サービス
50.0
50.0
-
-
有料テレビ
80.0
80.0
-
-
国際相互接続サービス
50.0
50.0
-
-
ティーエヌエーエス・リミテッド(ニュー
ジーランド法人)(e)(g)(h)
ニュージーランドの無料
通話番号ポータビリ
ティー
33.3
33.3
-
-
3GISピーティワイ・リミテッド(e)(g)
マネジメント・サービス
50.0
50.0
-
-
50.0
50.0
-
-
10.0
10.0
2
2
2
2
被共同支配会社
フォクステル・パートナーシップ(g)(h)
フォクステル・テレビジョン・パートナー
シップ(g)(h)
カスタマー・サービシズ・ピーティワイ・リ
ミテッド(g)(h)
フォクステル・マネジメント・ピーティワイ
・リミテッド(g)(h)
フォクステル・ケーブル・テレビジョン・
ピーティワイ・リミテッド(a)(g)(h)
リーチ・リミテッド(バミューダ法人)(e)
(g)(h)
3GISパートナーシップ(e)(g)
ブリッジ・モバイル・ピーティイー・リミ
テッド(シンガポール法人)(e)(g)
3Gネットワーク・サービ
ス
地域ローミング・プロバ
イダー
関連会社
オーストラリア−ジャパン・ケーブル・ホー
ルディングズ・リミテッド(バミューダ法
人)(e)(g)(h)
テルストラ・スーパー・ピーティワイ・リミ
テッド(a)(h)
キーコープ・リミテッド(b)(c)(d)
(f)(g)
テルストラ・ファンデーション・リミテッド
(a)(g)(h)
ベイジン・ホワシン・ヘゾン・インフォメー
ション・テクノロジー・カンパニー・リミ
テッド(中国法人)(b)(e)(g)
ネットワーク・ケーブル
・プロバイダー
退職年金信託
電子商取引ソリューショ
ン
慈善信託団体
ワイヤレス・ミュージッ
ク・サービス
46.9
46.9
-
-
100.0
100.0
-
-
-
48.2
-
15
100.0
100.0
-
-
-
30.0
-
-
-
15
別途記載がない限り、全ての投資先企業は、報告日が6月30日のオーストラリア法人であり、また当社グループの
議決権は所有持分に等しい。
(*)テルストラ・グループの帳簿価額は、持分法を用いて算定される。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(a)持分が50%超の被共同支配会社および関連会社
・当社グループは、フォクステル・ケーブル・テレビジョン・ピーティワイ・リミテッドの株式の80%を所有し
ている。当該会社は、他の株主が経営参加権を有しており、当社グループが取締役会の意思決定を支配できない
ため、被共同支配会社として開示されている。有効な議決権は50%に制限されており、共同支配を行っている。
・当社グループは、テルストラ退職年金制度(以下「テルストラ・スーパー」という。)の受託者であるテルスト
ラ・スーパー・ピーティワイ・リミテッドの持分の100%を所有している。当社グループが取締役会を支配して
いないため、テルストラ・スーパー・ピーティワイ・リミテッドを連結していない。取締役会において、当社グ
ループは従業員の代表者と同等の影響力を有する。当社グループの議決権は44%に制限されており、これは取締
役会における当社グループの影響力に相当する。従って、当該会社は当社グループが重要な影響力を有するた
め、関連会社に分類されている。
・当社グループは、テルストラ・ファンデーション・リミテッド(以下「TFL」という。)の持分の100%を所有し
ている。TFLには、保証(100豪ドルまでの保証)により、テルストラ・コーポレーション・リミテッドを唯一の
株主とする制限が課されている。当社グループは設立の際に、TFLに資本を出資しなかった。TFLは、テルストラ・
コミュニティ・ディベロップメント・ファンドの受託者であり、テルストラ・キッズ・ファンドの管理者であ
る。当社グループは取締役会を支配していないため、TFLを連結していない。取締役会における当社グループの議
決権は38%に制限されており、これは取締役会における当社グループの影響力に相当する。
(b)被共同支配会社および関連会社に関するその他の変化
2010年12月8日、当社グループはキーコープの株式48.2%を対価合計23百万豪ドルで売却した。詳細については注
記20を参照のこと。
当期中に、Dotadメディア・ホールディングズ・リミテッド(以下「Dotad」という。)は、ベイジン・ホワシン・
ヘゾン・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッドを名目対価で売却した。
(c)上場被共同支配会社および上場関連会社に対する投資の公正価値
キーコープ・リミテッドに対する当社グループの投資の公正価値は、2010年6月30日現在、15百万豪ドルであっ
た。
(d)受取配当金
当事業年度において、キーコープ・リミテッドから1百万豪ドル(2010事業年度:1百万豪ドル)の配当金を受
取った。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(e)報告日が異なる被共同支配会社および関連会社
以下の被共同支配会社および関連会社は、2011事業年度の当社グループの報告日である6月30日と報告日が異な
る。
・リーチ・リミテッド−12月31日
・ティーエヌエーエス・リミテッド−3月31日
・3GISピーティワイ・リミテッド−12月31日
・3GISパートナーシップ−12月31日
・ブリッジ・モバイル・ピーティイー・リミテッド−3月31日
・オーストラリア−ジャパン・ケーブル・ホールディングズ・リミテッド−12月31日
・ベイジン・ホワシン・ターゲット・インフォメーション・カンパニー・リミテッド−12月31日
6月30日現在において作成された財務書類は持分法適用目的で使用されている。別途記載がない限り、報告日が異
なる被共同支配会社および関連会社に対する当社グループの、当該報告日現在における持分は、6月30日現在の持分
と同じである。
(f)純利益に対する持分
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
被共同支配会社および関連会社からの純利益は、以下の企業によるもので
ある。
関連会社
−キーコープ・リミテッド(2010年12月に売却)
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1
2
1
2
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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(g)被共同支配会社および関連会社に関するその他の開示
当社グループの被共同支配会社および関連会社に関する連結上の持分法計上額の変動は、以下のように要約され
る。
被共同支配会社
関連会社
テルストラ・グループ
テルストラ・グループ
6月30日
終了事業年度/現在
6月30日
終了事業年度/現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
期首投資帳簿価額
2
3
15
13
当期利益に対する持分
-
-
1
2
為替換算積立金および為替レート換算による変動に対する持
分
-
(1)
-
-
受取配当金
-
-
(1)
(1)
当事業年度中の投資の売却、移転および減少
-
-
(15)
-
回収可能価額に対する減額前の投資の帳簿価額
2
2
-
14
事業年度中に戻入られた減損損失
-
-
期末投資帳簿価額
2
2
-
15
被共同支配会社および関連会社の偶発債務に対する持分
9
11
-
-
被共同支配会社および関連会社が契約した資本コミットメン
トに対する持分
3
8
-
-
1
その他のコミットメント
当社グループの被共同支配会社であるフォクステルは、約4,152百万豪ドル(2010年:3,835百万豪ドル)のその
他のコミットメントを締結している。当該コミットメントにおける当社グループの50%の持分の大部分は、有料テレ
ビ放送契約の最低加入者保証(MSG)に関するものである。当該契約は1年から25年の期間にわたるもので、フォク
ステル・パートナーシップおよびさまざまなその他の当事者との間で交わした契約で定めた現行の料金および費用
に基づいている。かかる最低加入者支払金は、料金値上げおよび外国為替の変動に応じて変動する。MSGの他に、フォ
クステルは、衛星中継設備費用およびデジタル・セット・トップ・ボックス・ユニットに係る債務を含む、その他の
コミットメントを締結している。
当社グループの被共同支配会社である3GISパートナーシップは、182百万豪ドル(2010年:294百万豪ドル)のそ
の他のコミットメントを締結している。当該コミットメントにおける当社グループの50%の持分の大部分は、不動産
賃貸に関するものである。当該賃貸は5年から30年の期間にわたるもので、3GISパートナーシップおよびさまざま
なその他の当事者との間で交わした契約で定められた将来の不動産賃貸料に基づいている。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
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2004年12月6日付のテルストラ・ネットワーク接続契約の下、当社グループは3Gネットワーク接続料金を請求さ
れており、これには、当該パートナーシップの営業費に対する当社グループの50%の持分が含まれている。当該契約
により、当社グループには当該パートナーシップの営業費に対する当社グループの持分について資金調達する義務
があるため、当該支出コミットメントに対する持分についても責任がある。
2010年10月21日に発表されたとおり、当社グループは、2012年にボーダフォン・ハチソン・オーストラリアとの3
GISパートナーシップの終了に合意している。この合意にあたり、両当事者に対して持分に応じた賃貸料が割当てら
れるため、当社グループ持分の不動産リース・コミットメントは継続する。
全ての被共同支配会社および関連会社の資産、負債、収益および費用項目の要約は以下に開示される(持分法適用
が留保された被共同支配会社および関連会社を含む。)。
被共同支配会社
関連会社
テルストラ・グループ
テルストラ・グループ
6月30日
終了事業年度/現在
6月30日
終了事業年度/現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
流動資産
378
393
49
79
固定資産
1,027
1,204
175
247
資産合計
1,405
1,597
224
326
流動負債
589
675
47
74
固定負債
1,207
1,488
334
439
負債合計
1,796
2,163
381
513
(157)
(187)
純負債
(391)
(566)
収益合計
4,910
4,698
51
89
費用合計
4,633
4,550
36
72
税引前当期利益
277
148
15
17
法人所得税控除
-
-
(2)
-
277
148
17
17
当期利益
299/491
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全ての被共同支配会社および関連会社の収益および費用項目に対する当社グループの持分の要約は以下に開示さ
れる(持分法適用が留保された被共同支配会社および関連会社を含む。)。
被共同支配会社
関連会社
テルストラ・グループ
テルストラ・グループ
6月30日
終了事業年度/現在
6月30日
終了事業年度/現在
2011年
2010年
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
収益合計
2,974
2,829
24
42
費用合計
2,833
2,756
17
34
税引前当期利益
141
73
7
8
法人所得税控除
-
-
(1)
-
141
73
8
8
当期利益
(h)持分法適用の留保
企業が計上した損失および/または持分法上の帳簿価額の減少により、持分法の適用が中止され、当該投資がゼロ
で計上されている、当社グループ企業の当期および累積の(利益)/損失に対する当社グループの未認識の持分は、
以下のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日終了事業年度
当期
累積
当期
累積
2011年
2011年
2010年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
百万豪ドル
被共同支配会社
フォクステル(*)
(20)
132
(12)
152
リーチ・リミテッド
(37)
559
6
596
(8)
148
(6)
156
(65)
839
(12)
904
関連会社
オーストラリア−ジャパン・ケーブル・ホールディン
グズ・リミテッド
以下の被共同支配会社および関連会社に関しても、持分法適用は留保されている。
・ティーエヌエーエス・リミテッド
・テルストラ・スーパー・ピーティワイ・リミテッド
当該企業において、重要な未認識利益/損失はない。
(*)フォクステルには、フォクステル・パートナーシップ、フォクステル・テレビジョン・パートナーシップ、カス
タマー・サービシズ・ピーティワイ・リミテッド、フォクステル・マネジメント・ピーティワイ・リミテッドおよ
びフォクステル・ケーブル・テレビジョン・ピーティワイ・リミテッドが含まれる。
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当事業年度において、フォクステルより70百万豪ドル(2010事業年度:60百万豪ドル)の分配金を受け取った。こ
れは損益計算書に収益として計上されており、フォクステルの当期利益に対する当社グループの持分100百万豪ドル
およびその他の調整額10百万豪ドルを考慮すると、フォクステルの未認識損失に対する当社グループの累積持分を
132百万豪ドルに減少させた。
27. 従業員持株制度
当社には、取締役、執行役員および従業員が利用可能な多数の従業員持株制度がある。これらには以下で管理する
ものが含まれる。
・テルストラ・グロースシェア信託
・テルストラ従業員持株制度信託(TESOP99およびTESOP97)
それぞれの制度の性質、制度による保有証券の詳細、当該保有証券の変動、およびその他の関連する情報は以下に
開示されている。
テルストラ・グロースシェア信託
テルストラ・グロースシェア信託は2000事業年度に開始された。当該信託の下で、テルストラ社は以下を含む多数
の持分制度を運営している。
・短期インセンティブ制度
・長期インセンティブ制度
・ダイレクトシェアおよびオウンシェア制度
当該信託の受託者はテルストラ・グロースシェア・ピーティワイ・リミテッドである。同社はテルストラの100%
所有子会社である。発行された持分証券の裏付資産とするために、市場においてテルストラ株式を購入する目的でテ
ルストラ・グロースシェア信託に資金が供与される。
2011事業年度において、当社グループは、テルストラ・グロースシェア信託が運営する株式報酬制度について12百
万豪ドル(2010事業年度:5百万豪ドル)の費用を計上した。2011年6月30日現在、当社グループの未認識費用合計
の見積は27百万豪ドル(2010年:31百万豪ドル)であり、これらは、加重平均1.8年間(2010年:1.4年間)にわたっ
て認識される見込である。
(a)短期インセンティブ(以下「STI」という。)制度
STI制度の目的は、主要な執行役員の報酬を個人の主要な業績指標およびテルストラの経営成績と連動させること
である。STIは現金およびインセンティブ株式により供与され、執行役員は目標基準値を達成または上回る場合にの
み、年次のSTIが支払われる。
2010事業年度および2009事業年度から、STI支払の全額は従業員持株制度に関する税法の改正により、上級執行役
員に対して現金により供与された。
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(i)持分証券の内容
繰延インセンティブ株式(2011事業年度)
2011事業年度に、取締役会は、繰延インセンティブ株式として付与される執行役員の短期インセンティブの25%を
承認した。有効付与日は2011年8月19日の予定である。当該株式は、テルストラ・グループの一部を構成する事業体
における執行役員の継続雇用を条件に、付与日から1年目および2年目において均等に権利が確定する。しかし、執
行役員は、死亡、完全永久障害または解雇により雇用が終了する場合に当該株式を留保することができる(給付規定
に関連して適用される法令または取締役会による検討が条件となる)。執行役員は、付与日以降、議決権の行使およ
び配当金の受取が可能である。繰延インセンティブ株式は、一切の業績条件により制約されない。
インセンティブ株式(2008事業年度および2007事業年度)
インセンティブ株式の2008事業年度および2007事業年度における割当については、当該インセンティブ株式の権
利は直ちに確定し、執行役員は権利確定日から、当該株式を利用して議決権の行使および配当金の受取が可能であ
る。ただし執行役員は、制限期間の終了後までは権利確定済インセンティブ株式の取引を制限されている。
権利確定済インセンティブ株式は、以下のいずれか最も早い日より、当該信託から解除される。
・有効な割当日から5年後
・執行役員の株式保有数が最低基準に達していて、取締役会が5年間の制限期間の解除を承認した時
・執行役員の退職時、または
・取締役会が(支配権の実際の変更または予想される変更に応じて)決定した日
権利確定済インセンティブ株式が行使されると、テルストラ株式が当該執行役員に譲渡される。
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(ⅱ)変動の要約およびその他の情報
テルストラ株式の割当は、STI制度に基づきインセンティブ株式および繰延インセンティブ株式の形式で行われて
おり、以下の表に詳述される。
インセンティブ株式(^)
数量
2009年6月30日現在の未行使残高
2,870,504
4.34豪ドル
12,602
3.23豪ドル
(32,945)
4.77豪ドル
(1,677,853)
4.33豪ドル
1,172,308
4.36豪ドル
付与
権利喪失
行使
加重平均公正価値(*)
2010年6月30日現在の未行使残高
権利喪失
行使
2011年6月30日現在の未行使残高(#)
2011年6月30日現在行使可能数
(68)
4.77豪ドル
(191,749)
4.42豪ドル
980,491
4.35豪ドル
-
-
(^)インセンティブ株式は、インセンティブ株式および繰延インセンティブ株式の両方を含む。当事業年度に行使
されたインセンティブ株式の加重平均株価は2.84豪ドル(2010事業年度:3.55豪ドル)であった。
(*)付与されたインセンティブ株式の公正価値は、割当日におけるテルストラ株式の市場価値に基づく。
(#) 未行使残高数には、制限期間の対象となっているインセンティブ株式が含まれている。2011年6月30日現在に
おける当該残高は、980,491株である。
(b)長期インセンティブ(以下「LTI」という。)制度
LTI制度の目的は、主要な執行役員の報酬を株主の利害と一致させ、事業計画および企業戦略を支えながら、業績の
向上に報いることである。テルストラ・グロースシェア信託の取締役会は当該制度を管理し、報酬委員会およびテル
ストラ取締役会は当該持株制度の加入資格者を決定する。
LTI制度の業績は関連する業績期間に応じて測定され、報酬委員会による翌期の検証および承認の対象となってお
り、また取締役会による承認の対象となっている。
執行役員の市場における位置付けの見直しの一環として、テルストラは、現在LTI制度に加入している執行役員を
将来のLTIの割当から除外することを選択した。当該変更は2011年7月1日から適用される。LTI制度の代替は、執行
役員の役割として管理職が受取る実際のSTI支払額の25%を3年間テルストラ株式に繰延べるよう要求する株式繰
延制度である。死亡、完全永久障害または解雇以外の理由で3年間の繰延期間満了前に執行役員がテルストラを退職
する場合、執行役員は繰延株式に対する権利を喪失する。
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(i)持分に基づく証券の残高
割当は、LTI制度の下では行使権、制限付株式およびオプションの形式で複数年にわたり行われる。これらはテルス
トラ株式を取得する権利を表している。当事業年度において未行使であったLTI制度の各種証券については、以下に
詳述する。
有効割当日
業績期間
行使価格
失効日
開始
終了
2001年9月6日
2004年9月6日
2006年9月6日
TSR、OEG、RG、NTおよびITT行使権
2005年8月19日
2005年7月1日
2010年6月30日
ROI行使権
2005年8月19日
2005年7月1日
2008年6月30日
TSR、RG、NGNおよびITT
並びにSEBITDAオプション
2007年1月31日
2006年7月1日
2010年6月30日
3.67豪ドル
2012年6月30日
ROIオプション
2007年1月31日
2008年7月1日
2010年6月30日
3.67豪ドル
2012年6月30日
ESOPオプション
2007年8月17日
該当なし
該当なし
4.34豪ドル
2012年8月17日
TSRオプション
2007年8月17日
2007年7月1日
2011年6月30日
4.34豪ドル
2013年6月30日
ROIオプション
2007年8月17日
2008年7月1日
2011年6月30日
4.34豪ドル
2013年6月30日
ESOPオプション
2008年8月21日
該当なし
該当なし
4.36豪ドル
2013年8月21日
US ESOPオプション
2008年8月21日
該当なし
該当なし
4.25豪ドル
2013年8月21日
RTSRオプション
2008年8月21日
2008年7月1日
2012年6月30日
4.36豪ドル
2014年6月30日
ROI制限付株式
2008年8月21日
2009年7月1日
2012年6月30日
なし
2014年8月21日
ESRP行使権
2009年8月21日
該当なし
該当なし
なし
2012年8月21日
RTSR制限付株式
2009年8月21日
2009年7月1日
2012年6月30日
なし
2013年8月21日
FCF ROI制限付株式
2009年8月21日
2009年7月1日
2012年6月30日
なし
2013年8月21日
ESRP行使権
2010年8月20日
該当なし
該当なし
なし
2013年8月20日
RTSR制限付株式
2010年8月20日
2010年7月1日
2013年6月30日
なし
2014年8月20日
FCF ROI制限付株式
2010年8月20日
2010年7月1日
2013年6月30日
なし
2014年8月20日
グロースシェア2002
−2001年9月割当
TSRオプション
4.90豪ドル
2011年9月6日
グロースシェア2006
−2006年2月割当
行使1単位当り
1豪ドル
行使1単位当り
1豪ドル
2012年8月19日
2012年8月19日
グロースシェア2007
グロースシェア2008
グロースシェア2009
グロースシェア2010
グロースシェア2011
上記持分証券の内容については(b)(ⅱ)を参照のこと。
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当該執行役員向けLTI制度に関連して、取締役会は、以下を含む要素が発生した結果により変化した状況に一致さ
せるために、2011事業年度、2010事業年度、2009事業年度および2008事業年度の持分証券に関する基準の設定を任意
に変更できる。
・戦略的事業計画の重要な変更
・規制改正、または
・計画外の重要な業務展開(これにはテルストラまたはテルストラ・グループの事業に重要な変化をもたらす現
在の事業計画外の主要な買収を含んでおり、すなわち(取締役会の合理的な意見では)持分証券の種類別の目標
が適切ではなくなったことを意味している)
2011事業年度において、取締役会は2011事業年度、2010事業年度、2009事業年度または2008事業年度に発行された
持分証券に関する基準の設定を変更しなかった。
(ⅱ)持分証券の内容
制限付株式
制限付株式に関して、執行役員は、制限付株式の権利が確定するまでは対象となる株式に対する法的権利または受
益権を有しておらず、当該株式からの配当金を受取る権利もなく、当該株式に関連する議決権も有していない。2011
事業年度、2010事業年度および2009事業年度に発行された制限付株式については、適用される業績期間に業績基準を
達成した場合、信託契約および発行条件に準拠して定められた所定数の制限付株式の権利が確定し、制限付受益証券
となる。
受託者が信託内において制限付受益証券を保有するものの、執行役員は、制限期間の終了時に譲渡されるまで、ま
たは利益となるように売却されるまで当該証券に対する受益権(配当金、議決権、特別報酬および発行増資)を保持
する(権利喪失の場合を除く)。
2011事業年度に存在した制限付株式の内容は以下のとおりである。
・投資利益率(ROI)制限付株式−当該株式に関する業績基準は、テルストラの利息および法人所得税控除前当期
利益の増加を平均投資額により除した値に基づく。
・相対的株主総利回り(RTSR)制限付株式−当該株式に関する業績基準は、同業他社の株主総利回りの増加と比
較した、テルストラの株主総利回りの増加に基づく。
・フリー・キャッシュ・フロー投資利益率(FCF ROI)制限付株式−当該株式に関する業績基準は、業績期間にわ
たるテルストラの年間フリー・キャッシュ・フロー(金融費用控除後)を業績期間にわたる平均投資額により
除した値に基づく。
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オプション
オプションの当初の権利が確定し(関連する業績基準の達成を条件として)、行使されない限り、従業員または執
行役員にはテルストラ株式に対する権利はない。これは、権利が確定して行使されるまでは、従業員または執行役員
がオプションを利用して議決権を行使したり、配当金を受取ったりすることができないことを意味する。適用される
業績期間に業績基準を達成した場合、失効日までの間に随時オプションを行使することができ、行使されない場合は
失効する。オプションが行使され、行使価格が支払われると、テルストラ株式は適格従業員または執行役員に譲渡さ
れる。
2011事業年度に存在した種類別オプションの内容は以下のとおりである。
従業員のオプション:
・ESOPオプション−当該オプションに関する業績基準は、加入者の3年間の連続勤務完了に基づく(付与された
ものは一切の業績条件に制約されない)
・US ESOPオプション−当該オプションに関する業績基準は、加入者の3年間の連続勤務完了に基づく(付与され
たものは一切の業績条件に制約されない)
執行役員のLTIオプション:
・相対株主総利回りオプション(RTSRオプション)−当該オプションに関する業績基準は、同業他社の株主総利
回りの増加と比較した、テルストラの株主総利回りの増加に基づく。
・株主総利回りオプション(TSRオプション)−当該オプションに関する業績基準は、テルストラの株主総利回り
の増加に基づく。
・投資利益率オプション(ROIオプション)−当該オプションに関する業績基準は、平均投資額と比較した、テル
ストラの利息および法人所得税控除前当期利益の増加に基づく。
行使権
2010事業年度より前に割当られた行使権に関して、執行役員または従業員は、行使権が確定するまでは対象となる
株式に対する法的権利または受益権を有しておらず、当該株式からの配当金を受取る権利もなく、当該株式に関連す
る議決権も有していない。適用される業績期間に業績基準を達成した場合、信託契約および発行条件に準拠して定め
られた所定数の行使権が権利確定済行使権となる。
2010事業年度より前に執行役員に割当られた権利確定済行使権の行使価格は、特定の日に行使された全ての行使
権について合計1豪ドルである。
2011事業年度および2010事業年度に割当られた従業員株式権利制度(ESRP)行使権について、未払の行使価格は
ない。行使権の権利が確定次第、当該権利は自動的に行使され、従業員にテルストラ株式が譲渡される。それまでは、
当該従業員が行使権(または権利確定済行使権)を利用して議決権を行使または配当金を受取ることはできない。
2011事業年度に存在した種類別行使権の内容は以下のとおりである。
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従業員の行使権:
・従業員株式権利制度(ESRP)行使権−当該権利に関する業績基準は、加入者の3年間の連続勤務完了に基づく
(付与されたものは一切の業績条件に制約されない)。
執行役員のLTI行使権:
・収益成長(RG)行使権−当該権利に関する業績基準は、テルストラの収益の増加に基づく。
・ネットワーク移行(NT)行使権−当該権利に関する業績基準は、テルストラのネットワーク移行計画における
所定の要素の完了に基づく。
(ⅲ)業績基準
制限付株式
制限付株式に関する業績基準の詳細は以下のとおりである。
相対株主総利回り(RTSR)制限付株式(2011事業年度および2010事業年度)
2011事業年度および2010事業年度のRTSR制限付株式について、業績期間は2013年6月30日および2012年6月30日
にそれぞれ終了する3年間のみである。
テルストラが業績期間に最低でも50パーセンタイルの目標を達成した場合、
・業績期間に権利が確定するRTSR制限付株式数は、50パーセンタイル(割当の25%の権利が確定する)から75
パーセンタイル(割当の100%の権利が確定する)の間で比例的に測定される。
・権利が確定しない制限付株式は無効となる。
テルストラが50パーセンタイルの目標を達成しない場合、全てのRTSR制限付株式は無効となる。
権利が確定するRTSR制限付株式は制限付受益証券となり、制限期間(制限付株式の有効割当日より4年間)の終
了まで受託者により保有される。
フリー・キャッシュ・フロー投資利益率(FCF ROI)制限付株式(2011事業年度および2010事業年度)
2011事業年度および2010事業年度のFCF ROI制限付株式について、業績期間は2013年6月30日および2012年6月30
日にそれぞれ終了する3年間のみである。
権利が確定するFCF ROI制限付株式数は以下のとおり算定される。
・目標基準値を達成した場合、FCF ROI制限付株式の割当の50%の権利が確定する。
・達成した業績が目標基準値と目標拡大値の間の場合、権利が確定するFCF ROI制限付株式数は、業績に応じて
50%から100%の間で比例的に測定される。
・目標拡大値を達成した場合または上回った場合、FCF ROI制限付株式の100%の権利が確定する。
目標基準値を達成しない場合、全てのFCF ROI制限付株式は無効となる。
権利が確定するFCF ROI制限付株式は制限付受益証券となり、制限期間の終了まで受託者により保有される。
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投資利益率(ROI)制限付株式(2009事業年度)
ROI制限付株式には、以下の3業績期間が設定されている。
・第1業績期間−2009年7月1日から2010年6月30日まで
・第2業績期間−2010年7月1日から2011年6月30日まで
・第3業績期間−2011年7月1日から2012年6月30日まで
各業績期間について、制限付株式の権利確定予定数は以下のとおり算定される。
・目標基準値を達成した場合、当該期間における制限付株式の割当の50%の権利が確定する。
・達成した業績が目標基準値と目標拡大値の間の場合、権利が確定する当該期間の制限付株式数は、業績に応じて
50%から100%の間で比例的に測定される。
・目標拡大値を達成した場合、当該期間の制限付株式の100%の権利が確定する。
権利が確定した制限付株式は、制限付受益証券となる。各業績期間内に権利が確定しなかった制限付株式は無効と
なる。
オプション
オプションに関する業績基準の詳細は以下のとおりである。
ESOPオプションおよびUS ESOPオプション(2009事業年度(ESOPおよびUS ESOP)並びに2008事業年度(ESOPの
み))
従業員株式オプション制度の一環として、一定の適格従業員は一定の所要勤務期間を満了した時点で権利が確定
するオプションを付与された。適格従業員が、オプションの有効割当日後3年間当社グループ企業に勤務し続けると
(およびその他の特定の状況において)、オプションの権利が確定する。当該オプションは一切の追加業績条件に制
約されない。
相対株主総利回り(RTSR)オプション(2009事業年度)
RTSRオプションについて、適用される業績基準は、同業他社に対するテルストラのTSR成長の比較に基づいている。
テルストラは、同業他社グループとの比較により自社のランクを決定する目的で順位を割出している。RTSRオプショ
ンは、テルストラが最低でも50パーセンタイルの順位を達成した場合にのみ権利が確定する。
取締役会は、同業他社グループの構成を変更する裁量を有しており、またTSRの金額、TSRの成長または順位の算定
に必要な調整を行う裁量を有している。
RTSRオプションには、以下の3期の業績期間が設定されている。
・第1業績期間−2008年7月1日から2010年6月30日まで
・第2業績期間−2008年7月1日から2011年6月30日まで
・第3業績期間−2008年7月1日から2012年6月30日まで
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各期間の業績は個別に測定される。当該期間において、テルストラが50パーセンタイル超またはその同等を達成し
た場合、
・当該業績期間において権利が確定するTSRオプション数は、50パーセンタイル(割当の25%が行使可能となる場
合)から75パーセンタイル(割当の100%が行使可能となる場合)の間で比例的に測定される。
・当該業績期間における権利未確定オプションの25%が無効となる。
テルストラが当該業績期間において、50パーセンタイル未満の順位しか達成しなかった場合、当該業績期間に割当
られた全てのオプションは権利が確定せず、また当該オプションの25%が無効となる。
さらに、第3業績期間においてテルストラの順位が以下のとおりに達成または上回った場合、
・50パーセンタイルおよび第1業績期間の順位の両方を達成した場合、第1業績期間から持越された残存する権
利未確定オプションの権利が確定する、および/または、
・50パーセンタイルおよび第2業績期間の順位の両方を達成した場合、第2業績期間から持越された残存する権
利未確定オプションの権利が確定する。
権利未確定オプションの権利確定追加数もまた、均等な測定方法を用いて決定される。
第3業績期間においてテルストラが50パーセンタイル未満の順位しか達成しなかった場合、第3業績期間に権利
が確定するオプションはない。さらに、第3業績期間後に権利が確定しない、または無効となる権利未確定オプショ
ンの残存分は、第3業績期間の末日に無効となる。
株主総利回り(TSR)オプション(2008事業年度)
各業績期間に割当られたTSRオプションについて、適用される業績基準は、テルストラ株式の市場価値およびテル
ストラ株主に支払われたまたは利用できる他の給付(配当金を含む)の価値に基づいている。当該業績基準は取締
役会により決定される。
TSR基準は、以下の3業績期間にわたり測定されている。
業績期間
グロースシェア2008(TSR)
第1
第2
第3
2007年7月1日∼
2009年6月30日
2007年7月1日∼
2010年6月30日
2007年7月1日∼
2011年6月30日
各業績期間の業績は個別に測定される。当該TSRオプションは、関連する業績期間にわたりテルストラの株主総利
回りの増加が所定の目標値を達成または上回った場合に、権利が確定する。業績期間の業績は、以下のように算定さ
れる。
・目標基準値を達成した場合には、当該期間のオプションの割当の50%の権利が確定する。
・達成した成績が目標基準値と目標拡大値の間の場合は、権利が確定するオプション数は、成績に応じて50%から
100%の間で比例的に測定される。
・目標拡大値を達成した場合には、オプションの100%の権利が確定する。
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第3業績期間に権利が確定するオプション数は、当該業績期間の業績に基づいている。さらに、第3業績期間の目
標基準値を達成した場合は、以下のいずれかとなる。
・第3業績期間に目標拡大値を達成した場合には、(無効となっていない限り)第1および第2業績期間に権利
が確定しなかったオプションについても100%の権利が確定する、または
・第1および/または第2業績期間にそれぞれの目標基準値を達成せず、かつ第3業績期間の業績が目標拡大値
を下回る(しかし目標基準値は上回る)場合には、(無効となっていない限り)第1および/または第2業績
期間にそれぞれ権利が確定しなかったオプションについても50%の権利が確定する。
投資利益率(ROI)オプション(2008事業年度)
ROIの基準値は、以下の3業績期間にわたり測定されている。
業績期間
グロースシェア2008(ROI)
第1
第2
第3
2008年7月1日∼
2009年6月30日
2009年7月1日∼
2010年6月30日
2010年7月1日∼
2011年6月30日
各業績期間において、権利が確定するオプション数は以下のように算定される。
・適用される業績期間に目標基準値を達成した場合には、オプションの割当の50%の権利が確定する。
・達成した成績が目標拡大値と目標基準値の間の場合は、権利が確定するオプション数は、成績に応じて50%から
100%の間で比例的に決定される。
・拡大目標値を達成した場合には、オプションの100%の権利が確定する。
業績期間において権利が確定する最大オプション数は、割当られた当初のオプション数から、無効となったオプ
ション数を差し引いた数に制限される。
行使権
行使権に関する業績基準の詳細は、以下のとおりである。
従業員株式権利制度(ESRP)行使権(2011事業年度および2010事業年度)
従業員株式権利制度の一環として、一定の適格従業員は一定の所要勤務期間を満了した時点で権利が確定する行
使権を付与された。適格従業員が、行使権の有効割当日後3年間テルストラ・グループ企業に勤務し続けると(およ
びその他の特定の状況において)、行使権が確定する。当該行使権は一切の業績条件に制約されない。
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(ⅳ)変動の要約およびその他の情報
持分証券数
2010年6月30日
現在
の未行使残高
付与
権利喪失(*)
行使
2011年6月30日 2011年6月30日
現在
現在
の未行使残高
行使可能数
失効(^)
グロースシェア2002
−2001年9月割当
TSRオプション
8,939,000
-
(602,000)
-
-
8,337,000
8,337,000
RG行使権(#)
370,319
-
-
(312,857)
-
57,462
57,462
NT行使権(#)
58,751
-
-
(35,928)
-
22,823
22,823
ESOPオプション
12,326,078
-
(1,051,107)
(250)
-
11,274,721
11,274,721
TSRオプション
14,113,671
-
(2,018,861)
-
(12,094,810)
-
-
ROIオプション
10,357,760
-
(1,027,940)
-
(4,837,906)
4,491,914
4,491,914
14,051,102
-
(1,474,325)
-
12,576,618
-
69,500
-
(24,500)
-
-
45,000
-
RTSRオプション
14,925,718
-
(2,867,044)
-
(977,731)
11,080,943
-
ROI制限付株式
3,580,248
-
(662,898)
-
(1,253,641)
1,663,709
-
ESRP行使権
1,944,862
-
(218,619)
-
1,696,020
-
RTSR制限付株式
7,403,997
-
(1,742,516)
-
-
5,661,481
-
FCF ROI制限付株式
7,403,997
-
(1,742,516)
-
-
5,661,481
-
ESRP行使権
-
1,168,590
(9,689)
-
-
1,158,901
-
RTSR制限付株式
-
7,147,682
(289,092)
-
-
6,858,590
-
FCF ROI制限付株式
-
7,147,682
(289,092)
-
-
6,858,590
-
グロースシェア2006
−2006年2月割当
グロースシェア2008
グロースシェア2009
ESOPオプション
US ESOPオプション
(159)
グロースシェア2010
(30,223)
グロースシェア2011
(*)権利喪失とは、雇用関係の終了により無効となったか、証券が行使されずに無効となったかのいずれかを示す。
(^)失効とは、業績基準が達成されなかったことを示す。
(#)2011年6月30日現在未行使で行使可能な行使権とは、最終業績期間においてRGおよびNTの業績基準を達成した
行使権である。グロースシェア2006制度は、2010年6月30日現在、最終テストの段階に達した。
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持分証券数
2009年6月30日
現在
の未行使残高
付与
権利喪失(*)
行使
2010年6月30日 2010年6月30日
現在
現在
の未行使残高
行使可能数
失効(^)
グロースシェア2002
−2001年9月割当
TSRオプション
10,278,000
-
(1,339,000)
-
-
8,939,000
8,939,000
94,844
-
(39,963)
-
-
-
TSR行使権
1,116,343
-
(99,797)
-
(1,016,546)
-
-
OEG行使権
827,354
-
(72,063)
-
(755,291)
-
-
RG行使権(#)
617,632
-
(41,131)
(88,080)
(118,102)
370,319
370,319
NT行使権(#)
377,501
-
(20,327)
(88,080)
(210,343)
58,751
58,751
ITT行使権
587,220
-
(51,257)
ROI行使権
91,527
-
-
(535,963)
-
-
-
(91,527)
-
-
TSRオプション
18,922,845
-
RGオプション
17,543,844
-
(2,614,093)
-
(16,308,752)
-
-
(3,654,413)
-
(13,889,431)
-
-
NGNオプション
17,802,575
-
(4,295,623)
-
(13,506,952)
-
-
ITTオプション
11,982,397
-
(1,738,885)
-
(10,243,512)
-
-
ROIオプション
14,709,380
-
(1,486,033)
-
(13,223,347)
-
-
SEBITDAオプション
31,304,615
-
(4,574,649)
-
(26,729,966)
-
-
ESOPオプション
13,938,188
-
(1,611,791)
-
12,326,078
-
TSRオプション
15,993,398
-
(1,879,727)
-
-
14,113,671
-
ROIオプション
15,993,395
-
(1,401,520)
-
10,357,760
-
15,677,479
-
(1,626,058)
-
14,051,102
-
69,500
-
-
69,500
-
RTSRオプション
18,355,596
-
(2,219,662)
-
(1,210,216)
14,925,718
-
ROI制限付株式
5,818,222
-
(703,580)
-
(1,534,394)
3,580,248
-
ESRP行使権
-
2,047,583
(102,499)
-
1,944,862
-
RTSR制限付株式
-
7,413,228
(9,231)
-
-
7,403,997
-
FCF ROI制限付株式
-
7,413,228
(9,231)
-
-
7,403,997
-
グロースシェア2005
−2004年8月割当
TSR行使権
(54,881)
グロースシェア2006
−2006年2月割当
-
グロースシェア2007
グロースシェア2008
(319)
(4,234,115)
グロースシェア2009
ESOPオプション
US ESOPオプション
-
(319)
-
グロースシェア2010
(222)
(*)権利喪失とは、雇用関係の終了により無効となったか、証券が行使されずに無効となったかのいずれかを示す。
(^)失効とは、業績基準が達成されなかったことを示す。
(#)2010年6月30日現在未行使で行使可能な行使権とは、最終業績期間においてRGおよびNTの業績基準を達成した
行使権である。
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オプション(*)
数量
2009年6月30日
現在の残高
付与
権利喪失
行使(^^)
失効
2010年6月30日
現在の残高
付与
権利喪失
行使(##)
行使権(^)
加重平均
公正価値
(**)
制限付株式(#)
加重平均
公正価値
(**)
数量
202,571,212
0.63豪ドル
3,712,421
2.87豪ドル
5,818,222
2.83豪ドル
-
-
2,047,583
2.88豪ドル
14,826,456
1.81豪ドル
(28,441,454)
0.64豪ドル
(427,037)
2.47豪ドル
(638)
0.33豪ドル
(231,263)
3.05豪ドル
(99,346,291)
0.76豪ドル
(2,727,772)
2.25豪ドル
(1,534,394)
2.83豪ドル
74,782,829
0.45豪ドル
2,373,932
2.91豪ドル
18,388,242
2.01豪ドル
-
-
1,168,590
2.37豪ドル
14,295,364
1.75豪ドル
(4,726,114)
1.95豪ドル
(9,065,777)
0.39豪ドル
(228,308)
2.86豪ドル
(409)
0.35豪ドル
(379,008)
3.16豪ドル
(17,910,447)
0.50豪ドル
-
-
2011年6月30日
現在の残高
47,806,196
0.45豪ドル
2,935,206
2011年6月30日
現在行使可能数
24,103,635
0.70豪ドル
80,285
失効
加重平均
公正価値
(**)
数量
(722,042)
-
-
2.80豪ドル
-
-
(1,253,641)
2.83豪ドル
2.69豪ドル
26,703,851
1.84豪ドル
3.18豪ドル
-
-
(*)オプションには、RTSR、TSR、ROI、ESOPおよびUS ESOPのオプションが含まれる。「行使」のオプションには、人員
整理の対象となり、その結果としてテルストラ株式の受給資格を有する加入者が含まれている。
(^)行使権には、TSR、RG、NTおよびESRPの行使権を含む。
(#)制限付株式は、RTSR、FCF ROIおよびROI制限付株式に関連している。
(**)当該証券の公正価値は、当該証券の行使価格および予想期間、原株式の現在の価格およびその予想ボラティリ
ティ、予想配当金、当該証券の予想期間における無リスク金利、並びにテルストラの同業他社の予想平均ボラティリ
ティを含む、様々な要素を考慮したオプション・プライシング・モデルを用いて算定している。
(^^)2010事業年度に行使された証券の加重平均株価は、2008事業年度および2009事業年度に割当のESOPオプショ
ンでは3.36豪ドル、2005事業年度、2006事業年度および2010事業年度に割当の各行使権では3.38豪ドルであった。当
該株価は行使日における終値に基づいていた。
(##)2011事業年度に行使された証券の加重平均株価は、2008事業年度および2009事業年度に割当の各ESOPオプ
ションでは2.58豪ドル、また2005事業年度および2010事業年度に割当の各行使権では2.76豪ドルであった。当該株価
は、行使日における終値に基づいていた。
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(v)付与された持分証券の公正価値
当事業年度において付与されたLTI証券の公正価値は、ブラック・ショールズ方式と一貫性があり、モンテ・カル
ロ・シミュレーションを利用した評価技法に準拠して算定された。評価算定にあたっては、以下の加重平均した前提
条件を用いた。
グロースシェア・
LTI FCF ROI制限付
株式
グロースシェア・
LTI RTSR制限付
株式
グロースシェア・
ESRP行使権
2011年2月
2011年2月
2011年2月
株価
無リスク金利
配当利回り
2.98豪ドル
2.98豪ドル
2.94豪ドル
5.27%
5.27%
5.28%
9.0%
9.0%
9.0%
25%
25%
25%
(*)
(*)
(*)
該当なし
33%
該当なし
予想株価ボラティリティ
予想期間
TSRの業績基準の予想達成率
グロースシェア・
LTI FCF ROI制限付
株式
グロースシェア・
LTI RTSR制限付
株式
グロースシェア・
ESRP行使権
2010年2月
2010年2月
2009年12月
株価
無リスク金利
配当利回り
予想株価ボラティリティ
予想期間
TSRの業績基準の予想達成率
3.01豪ドル
3.01豪ドル
3.42豪ドル
4.75%
4.75%
4.95%
6.5%
6.5%
6.5%
26%
26%
26%
(*)
(*)
(*)
該当なし
33.2%
該当なし
(*)証券が行使可能となる日付。
2011事業年度のLTI FCF ROIおよびRTSR制限付株式の公正価値は2011年2月16日の付与日に測定され、2010年7月
1日に開始した勤務期間に割当られている。
2011事業年度のESRP行使権の公正価値は2011年2月17日の付与日に測定され、2010年7月1日に開始した勤務期
間に割当られている。
予想株価ボラティリティとは、ある期間中において価格が変動すると予想される金額の程度である。これは過去の
日次および週次における株価の終値に基づいている。
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(c)テルストラ・ダイレクトシェアおよびオウンシェア
(i)テルストラ・ダイレクトシェアおよびオウンシェアの性質
テルストラ・ダイレクトシェア
従業員持株制度に関する税法の改正により、取締役会は、2009年7月1日より非業務執行取締役が報酬合計の少な
くとも20%をダイレクトシェアと呼ばれるテルストラ制限付株式として受取ることを要求されなくなったと判断し
た。その代わり、取締役会は、報酬合計の少なくとも50%相当の価値合計のテルストラ株式の保有を非業務執行取締
役に推奨する方針の導入を決定した。
テルストラの非業務執行取締役のダイレクトシェアに対する加入は任意である。非業務執行取締役が加入しない
ことを選択する場合、彼らは報酬合計を現金により受取ることができる。非業務執行取締役が加入を選択する場合、
受託者は加入取締役に対して6ヶ月毎に株式の割当を決定し、その割当日は受託者が任意に決定する。株式はその
時々に受託者が取得する。受託者は株式を信託で保有するが、制限期間の終了時に譲渡されるまで、加入者は株式に
おける受益持分(配当金、議決権、無償株式および株主割当発行)を留保する。
既に割当られたダイレクトシェアの制限期間は、以下のうち最も早い時点まで継続する。
・株式割当日から10年(2010年:10年)。
・加入取締役がテルストラ・グループ企業の取締役ではなくなる、または雇用関係がなくなるまで。
・ダイレクトシェアの条項に基づく「事象」が発生したと受託者が決定するまで。
テルストラ・オウンシェア
一定の適格従業員が、自らの選択で、報酬の一部をテルストラ株式により供与を受けることもできる。株式はその
時々に受託者が取得し、従業員の申請を受理すると、当該従業員に割当られる。受託者は株式を信託により保有する
が、制限期間の終了時に譲渡されるまで、加入者は株式における受益持分(配当金、議決権、無償株式または株主割当
発行)を留保する。
制限期間は、以下のうち最も早い時点まで継続する。
・割当日から3年(割当時の加入者の選択による)
・加入者がテルストラ・グループとの雇用関係がなくなるまで。
・テルストラの取締役会が「事象」が発生したと決定するまで。
制限期間の終了時に、オウンシェアは加入者に譲渡される。加入者は、譲渡されるまで当該株式の取引を行うこと
ができない。
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(ⅱ)当事業年度に付与された証券
ダイレクトシェア制度およびオウンシェア制度の下で付与された証券の公正価値は、加入者が放棄した報酬に
よって決定される。ダイレクトシェアおよびオウンシェアの付与時に、制度加入者がテルストラ社に対し何らかの支
払いをする必要はない。2010年11月5日のオウンシェアの付与は、従業員が給与の代わりに取得した株式に関係す
る。
ダイレクトシェア制度に基づいて2011事業年度に付与された株式はなかった。オウンシェア制度について、2011年
6月30日現在で執行役員に付与された全額払込済株式の加重平均公正価値は2.68豪ドル(2010年:3.41豪ドル)で
あり、付与された株式の公正価値総額は464,776豪ドル(2010年:451,116豪ドル)であった。
(ⅲ)変動の要約
以下は、ダイレクトシェア制度およびオウンシェア制度に関する情報を示す。
持分証券数
2009年6月30日
現在の
未行使残高
付与 (*)
2010年6月30日
現在の
付与 (*)
未行使残高
分配 (^)
2011年6月30日
現在の
未行使残高
14,366
-
(4,841)
9,525
-
-
9,525
15,435
-
(5,202)
10,233
-
-
10,233
4,622
-
(1,867)
2,755
-
-
2,755
15,704
-
(7,793)
7,911
-
-
7,911
14,223
-
(8,975)
5,248
-
-
5,248
22,022
-
(13,792)
8,230
-
-
8,230
31,871
-
(19,528)
12,343
-
-
12,343
34,114
-
(19,592)
14,522
-
-
14,522
34,048
-
(18,705)
15,343
-
-
15,343
51,433
-
(26,465)
24,968
-
-
24,968
61,113
-
(24,755)
36,358
-
-
36,358
97,797
-
(34,616)
63,181
-
-
63,181
-
14,712
(8,399)
6,313
-
-
6,313
-
6,809
6,809
-
-
6,809
396,748
21,521
223,739
-
-
223,739
分配 (^)
ダイレクトシェア
2003年9月5日
割当
2004年2月20日
割当
2004年8月20日
割当
2005年2月19日
割当
2005年8月19日
割当
2006年2月17日
割当
2006年8月18日
割当
2007年2月23日
割当
2007年8月17日
割当
2008年2月29日
割当
2008年8月21日
割当
2009年3月6日
割当
2009年8月21日
割当
2010年2月19日
割当
(194,530)
316/491
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持分証券数
2009年6月30日
現在の
付与 (*)
未行使残高
2010年6月30日
現在の
付与 (*)
未行使残高
分配 (^)
分配 (^)
2011年6月30日
現在の
未行使残高
オウンシェア
2006年8月18日
割当
2006年10月27日
割当
2007年9月27日
割当
2007年10月26日
割当
2008年9月15日
割当
2008年10月24日
割当
2009年12月24日
割当
2010年11月5日
割当
302,067
-
(302,067)
-
-
-
-
143,971
-
(143,971)
-
-
-
-
356,631
-
(36,203)
320,428
-
(320,428)
-
142,189
-
(18,836)
123,353
-
(123,353)
-
417,280
-
(63,963)
353,317
-
(37,576)
315,741
202,796
-
(9,831)
192,965
-
(3,119)
189,846
-
132,292
(2,642)
129,650
-
(5,432)
124,218
-
-
-
173,424
(2,760)
170,664
1,564,934
132,292
1,119,713
173,424
(492,668)
800,469
(577,513)
(*)付与されるダイレクトシェア数は、割当前の6ヶ月間におけるテルストラ株式の月間出来高加重平均価格およ
び放棄した報酬額に基づいて算定される。付与されるオウンシェア数は、割当日前日までの1週間のテルストラ株式
の加重平均価格および放棄した報酬額に基づいて算定される。
(^)ダイレクトシェアおよびオウンシェアは行使する必要はない。制限期間の終了時に、当該証券に関連してテル
ストラ・グロースシェア信託により保有される全額払込済株式が加入者に譲渡される。
TESOP99およびTESOP97
2000事業年度および1998事業年度における連邦政府保有株式売却の一環として、当社グループは、テルストラ普通
株式を購入する機会を適格従業員に提供した。当該持株制度は、以下のとおりである。
・テルストラ従業員持株制度信託Ⅱ(TESOP99)
・テルストラ従業員持株制度信託(TESOP97)
テルストラ・イーエスオーピー・トラスティー・ピーティワイ・リミテッド(テルストラの完全所有子会社)は
TESOP99およびTESOP97の受託者であり、当該株式を信託により保有しているが、加入従業員は株式における受益持分
(配当金および議決権)を留保する。
当該制度への加入に伴い、従業員は通常、一定の株式を取得するためにテルストラ社による無利息貸付金を提供さ
れ、また場合によっては、一定の割増株式およびロイヤリティー株式を取得する権利を与えられた。当該制度の下で
取得した全ての株式は、連邦政府から、当該従業員または当該従業員の便益のために受託者に譲渡された。
加入者がテルストラ社、テルストラが50%超の持分を所有する会社、または株式取得時に雇用主であった会社の従
業員である限り、従業員の貸付金返済期限は定められていない。しかしながら従業員は、当該貸付金を自己資金によ
り随時全額返済することもできる。
貸付金により取得した株式、割増株式およびTESOP99の場合のロイヤリティー株式は、3年間または関連する雇用
関係が終了するまで、当該従業員に対する当該株式の売却または譲渡が制限されていた。現在では、両制度とも当該
制限期間は満了している。
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加入者がテルストラ社、テルストラが50%超の持分を所有する会社、または株式取得時に雇用主であった会社との
雇用関係を終了させる場合は、関連する株式を取得するために、同従業員は退職後2ヶ月以内に貸付金を返済しなけ
ればならない。ただし、従業員の死亡または身体障害のため制限期間が終了した場合は、この限りではない(この場
合、貸付金は12ヶ月以内に返済しなければならない)。
従業員が要求された時に貸付金を返済しなかった場合は、受託者は株式を売却することができる。売却金額は売却
費用および貸付金残高の返済に充当されなければならず、その後、残額が従業員に支払われる。貸付金に基づくテル
ストラ社の遡及請求権は、当該従業員の株式売却による回収可能額に限定される。
従業員が雇用関係を終了させ、かつ貸付金を返済しないことを選択した場合、テルストラ・イーエスオーピー・ト
ラスティーは、当該株式が貸付金の金額および関連費用を回収するのに十分な価格になるまで、貸付金により取得し
た株式を保有し続ける。受託者は十分な価格になると株式を売却する。2011年6月30日現在、このために保有してい
た株式は、8,999,600株(2010年:8,831,000株)であった。
以下は、TESOP99およびTESOP97持株制度に関する情報を示す。
TESOP97
数量
加重平均
公正価値
(*)
2009年6月30日現在
行使可能な持分証券残高
25,672,500
3.39豪ドル
行使済(#)
(2,290,375) 3.16豪ドル
2010年6月30日現在
行使可能な持分証券残高
23,382,125
行使済(#)
2011年6月30日現在
行使可能な持分証券残高
TESOP99
公正価値
合計
(百万豪ドル)
87
(7)
3.25豪ドル
76
(23,367,125) 2.68豪ドル
15,000
(63)
2.89豪ドル
-
数量
加重平均
公正価値
(*)
13,899,000
3.39豪ドル
47
(56,400) 3.16豪ドル
-
3.25豪ドル
45
(53,600) 2.68豪ドル
-
2.89豪ドル
40
13,842,600
13,789,000
公正価値
合計
(百万豪ドル)
(*)当該株式の公正価値は、報告日および行使日現在のテルストラ株式の市場価値に基づいている。
(#)従業員に対する無利息貸付金が当事業年度に全額返済されたため、行使額は信託から解除された株式に関連し
ている。
2011年6月30日現在の従業員に対する株式貸付金残高は、70百万豪ドル(2010年:77百万豪ドル)である。未返済
である加重平均貸付金は、TESOP97は1証券当たり0.10豪ドル(2010年:0.19豪ドル)、TESOP99は1証券当たり5.06
豪ドル(2010年:5.28豪ドル)である。
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28. 重要な経営者の報酬
AASB第124号「関連当事者についての開示」に準拠して、重要な経営者(KMP)は、テルストラ・グループの事業活
動の計画、指示および管理に関する権限および責任を有する。そのため、KMPは以下の構成からなる。
・テルストラ社の非業務執行取締役
・最高業務執行役員(CEO)の上級管理職チームのメンバー(CEOを含む)であり、本報告書上「上級執行役員」
として言及している特定の執行役員
取締役
2011事業年度および2010事業年度におけるテルストラ社の取締役は以下のとおりであった。
氏 名
役 職
現取締役
キャサリン・B・リビングストン
デーヴィッド・I・トーディー
ジョン・V・スタンホープ
会長、非業務執行取締役
業務執行取締役および最高業務執行役員
業務執行取締役、最高財務責任者およびグループ・マネージング
・ディレクター(ファイナンス・アンド・アドミニストレーショ
ン)
非業務執行取締役
非業務執行取締役
非業務執行取締役
非業務執行取締役(2010年8月12日就任)
非業務執行取締役
非業務執行取締役
非業務執行取締役
非業務執行取締役
ジェフリー・A・カズンズ
ラッセル・A・ヒギンズ
ジョン・P・マレン
ノラ・L・シャインケステル
ジョン・M・スチュワート
ジョン・W・ストッカー
スティーブン・M・ヴァモス
ジョン・D・ゼグリス
上級執行役員
2011事業年度および2010事業年度にKMPとしての資格を有していた上級執行役員は、以下のとおりであった。
氏 名
現上級執行役員
デーヴィッド・I・トーディー
ジョン・V・スタンホープ
ブルース・アカースト
ゴードン・バランタイン
ポール・ギースン
ケイト・マッケンジー
ブレンドン・ライリー
ディーナ・シフ
役 職
業務執行取締役および最高業務執行役員
業務執行取締役、最高財務責任者およびグループ・マネージング・ディレ
クター(ファイナンス・アンド・アドミニストレーション)
最高業務執行役員(センシス)
グループ・マネージング・ディレクター(テルストラ・コンシューマーお
よびカントリー・ワイド)(2010年7月1日付でKMP)
グループ・マネージング・ディレクター(テルストラ・エンタープライズ
・アンド・ガバメント)(2011年1月22日付)
グループ・マネージング・ディレクター(テルストラ・ホールセール)
(2011年1月21日まで)
グループ・マネージング・ディレクター(テルストラ・イノベーション・
プロダクツ・アンド・マーケティング)
最高業務執行責任者(テルストラ・オペレーションズ)(2011年2月28日
付でKMP)
グループ・マネージング・ディレクター(テルストラ・ビジネス)
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前上級執行役員
ネリダ・シーザーは、2011年1月21日にグループ・マネージング・ディレクター(テルストラ・エンタープライ
ズ・アンド・ガバメント)を退任した。
マイケル・ロッカは2011年2月27日にチーフ・オペレーションズ・オフィサー(テルストラ・オペレーション
ズ)を退任した。
KMP報酬総額
2011事業年度および2010事業年度において、当社グループのKMPに供与された報酬総額は以下のとおりであった。
テルストラ・グループ
6月30日現在
短期従業員給付
2011年
2010年(*)
豪ドル
豪ドル
17,673,942
12,106,982
退職後給付
815,232
782,706
その他の長期給付
257,529
214,997
退職給付
1,700,353
-
株式報酬(a)
4,558,079
1,531,362
25,005,135
14,636,047
(*) 前事業年度の比較情報は、2011事業年度のKMPを反映するために修正再表示されている。
(a) バランタイン氏およびライリー氏は、2011事業年度にテルストラ社が発行する持分証券に対する持分を保有し
ていない。バランタイン氏は、テルストラ社の株式に対する持分も保有していない。
AASB第124号に従い、当社グループは、取締役の報告書の一部である報酬報告書において、詳細な報酬の開示を行っ
ている。詳細については報酬報告書を参照のこと。
当社グループのKMPおよびその関連会社とのその他の取引
当社グループのKMPはテルストラ・グループから電気通信サービスの提供を受けているが、これらは重要な取引で
はなく、その性質は些少な国内通信である。KMPの関連会社も当社グループから通常の取引条件の下で電気通信サー
ビスを受けている。
当社グループのKMPは、職務遂行を支援するための電気通信およびその他のサービス並びに備品の提供を受けてい
る。当社グループの製品、サービスおよび最近の技術開発に精通することを目的として、その都度KMPが無償で当社グ
ループの製品およびサービスを利用できるようにしている。それがKMPに対する給付と考えられる範囲内で、当該KMP
の報酬に含まれる。
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テルストラ社の株式におけるKMPの持分
2011事業年度において、当社グループのKMPおよびその関連会社は、以下のようにテルストラ社の株式資本を直接
的、間接的または受益者として保有していた。
2010年6月30日
2011年6月30日
ダイレクト
他の方法で
現在の保有
行使された
現在の保有
シェアの
売買された
株式合計
持分証券
株式合計
割当
株式
(a)
(b)
株数
株数
株数
株数
株数
名義上
保有する
株式
(c)
株数
非業務執行取締役
キャサリン・B・リビングストン
124,635
-
-
26,181
150,816
150,816
ジェフリー・A・カズンズ
21,765
-
-
10,000
31,765
21,765
ラッセル・A・ヒギンズ
22,992
-
-
17,521
40,513
35,193
ジョン・P・マレン
26,159
-
-
-
26,159
26,159
ノラ・L・シャインケステル
9,100
-
-
20,900
30,000
30,000
ジョン・M・スチュワート
9,031
-
-
25,000
34,031
9,031
212,238
-
-
-
212,238
194,124
スティーブン・M・ヴァモス
24,021
-
-
15,979
40,000
40,000
ジョン・D・ゼグリス
53,993
-
-
50,000
103,993
37,493
503,934
-
-
165,581
669,515
544,581
デーヴィッド・I・トーディー
495,588
-
9,525
100,000
605,113
486,590
ジョン・V・スタンホープ
437,067
-
9,078
400
446,545
169,318
ブルース・アカースト
166,999
-
10,307
-
177,306
169,526
ネリダ・シーザー
19,340
-
-
-
19,340
9,100
ポール・ギースン
8,960
-
-
35,400
44,360
5,800
ケイト・マッケンジー
102,185
-
15,525
-
117,710
72,021
ブレンドン・ライリー
5,735
-
-
-
5,735
1,705
マイケル・ロッカ
444,102
-
9,095
-
453,197
171,198
ディーナ・シフ
303,776
-
7,029
-
310,805
143,129
1,983,752
-
60,559
135,800
2,180,111
1,228,387
2,487,686
-
60,559
301,381
2,849,626
1,772,968
ジョン・W・ストッカー
上級執行役員
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保有株式合計には、当社グループのKMPおよびその関連会社が保有する株式が含まれている。当社グループの従業
員持株制度に関連していない限り、2011事業年度にKMPが売買した株式は、市場価格による独立当事者間取引に基づ
いている。
(a)当事業年度中にKMPとしての資格を取得した非業務執行取締役および上級執行役員については、KMP就任日現在
保有する株数を示す。
(b)当事業年度中に退任した非業務執行取締役および上級執行役員については、当該株数は退任日現在保有する株
数を示す。
(c)名義上、間接的にまたは受益者として保有していた株式を示す。これには、ダイレクトシェア制度の下で取得し
た株式、および当社グループのKMPに供与され、直ちに権利確定する特定のインセンティブ株式が含まれる。当該株式
には制限期間が設けられているため、非業務執行取締役または上級執行役員は、制限期間が終了するまで当該株式の
取引を制限される。詳細については注記27を参照のこと。
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2010事業年度において、当社グループのKMPおよびその関連会社は、以下のようにテルストラ社の株式資本を直接
的、間接的または受益者として保有していた。
2009年6月30日
2010年6月30日
ダイレクト
他の方法で
現在の保有
行使された
現在の保有
シェアの
売買された
株式合計
持分証券
株式合計
割当
株式
(a)
(b)
株数
株数
株数
株数
株数
名義上
保有する
株式
(c)
株数
非業務執行取締役
キャサリン・B・リビングストン
112,982
-
-
11,653
124,635
124,635
ジェフリー・A・カズンズ
21,765
-
-
-
21,765
21,765
ラッセル・A・ヒギンズ
22,992
-
-
-
22,992
17,672
チャールズ・マーシュ
223,155
8,400
-
-
231,555
225,987
26,159
-
-
-
26,159
26,159
9,031
-
-
-
9,031
9,031
212,238
-
-
-
212,238
194,124
スティーブン・M・ヴァモス
24,021
-
-
-
24,021
24,021
ピーター・J・ウィルコックス
91,334
-
-
-
91,334
91,334
ジョン・D・ゼグリス
40,871
13,122
-
-
53,993
37,493
784,548
21,522
-
11,653
817,723
772,221
デーヴィッド・I・トーディー
495,588
-
-
-
495,588
386,590
ジョン・V・スタンホープ
437,067
-
-
-
437,067
168,918
ブルース・アカースト
166,999
-
-
-
166,999
159,219
ネリダ・シーザー
32,340
-
-
(13,000)
19,340
9,100
ポール・ギースン
6,260
-
-
2,700
8,960
5,800
ケイト・マッケンジー
102,185
-
-
-
102,185
72,021
ジャスティン・ミルン
199,886
-
-
-
199,886
80,851
デーヴィッド・モファット
724,634
-
-
425,134
190,547
マイケル・ロッカ
444,102
-
-
-
444,102
171,198
ディーナ・シフ
303,776
-
-
-
303,776
143,129
2,912,837
-
-
(309,800)
2,603,037
1,387,373
3,697,385
21,522
-
(298,147)
3,420,760
2,159,594
ジョン・P・マレン
ジョン・M・スチュワート
ジョン・W・ストッカー
上級執行役員
323/491
(299,500)
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
保有株式合計には、当社グループのKMPおよびその関連会社が保有する株式が含まれている。当社グループの従業
員持株制度に関連していない限り、2010事業年度にKMPが売買した株式は、市場価格による独立当事者間取引に基づ
いている。
(a)2010事業年度中にKMPとしての資格を取得した非業務執行取締役および上級執行役員については、KMP就任日現
在保有する株数を示す。
(b)2010事業年度中に退任した、または2010年6月30日現在KMPとしての資格を有していない非業務執行取締役お
よび上級執行役員については、当該株数は退任日現在またはKMPとしての資格が失効した日現在保有する株数を示
す。
(c)名義上、間接的にまたは受益者として保有していた株式を示す。これには、ダイレクトシェア制度の下で取得し
た株式、および当社グループのKMPに供与され、直ちに権利確定する特定のインセンティブ株式が含まれる。当該株式
には制限期間が設けられているため、非業務執行取締役または上級執行役員は、制限期間が終了するまで当該株式の
取引を制限される。詳細については注記27を参照のこと。
324/491
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有価証券報告書
テルストラ社の行使権、オプションおよび制限付株式におけるKMPの持分
2011事業年度において、当社グループのKMPに発行された証券の残高および増減の詳細は、以下のとおりである。
2010年
6月30日現在
の保有合計
(a)
当事業年度
中の付与
当事業年度
中の行使
その他の
増減
(b)
2011年
6月30日
現在の
保有合計
(c)
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
デーヴィッド・I・トーディー
9,525
-
(9,525)
-
-
-
-
ジョン・V・スタンホープ
9,078
-
(9,078)
-
-
-
-
ブルース・アカースト
10,307
-
(10,307)
-
-
-
-
ケイト・マッケンジー
15,007
-
(15,007)
-
-
-
-
マイケル・ロッカ
9,095
-
(9,095)
-
-
-
-
ディーナ・シフ
7,029
-
(7,029)
-
-
-
-
デーヴィッド・I・トーディー
2,778,217
-
-
(1,242,912)
1,535,305
786,174
786,174
ジョン・V・スタンホープ
2,020,885
-
-
(985,748)
1,035,137
440,998
440,998
ブルース・アカースト
3,035,004
-
-
(1,339,317)
1,695,687
888,739
888,739
ネリダ・シーザー
335,467
-
-
335,467
37,565
37,565
ポール・ギースン
300,580
-
-
(135,234)
165,346
81,392
81,392
ケイト・マッケンジー
828,627
-
-
(451,323)
377,304
91,304
91,304
マイケル・ロッカ
2,486,864
-
-
2,486,864
511,999
262,000
ディーナ・シフ
2,034,343
-
-
(1,019,394)
1,014,949
384,522
384,522
証券の種類(*)
上級執行役員
2011年
2011年
6月30日現在
6月30日現在
権利が確定し
権利確定
行使可能
(c)
(c)
行使権
オプション
-
-
制限付株式
デーヴィッド・I・トーディー
1,294,450
1,355,932
-
(83,807)
2,566,575
-
-
ジョン・V・スタンホープ
913,334
774,672
-
(66,468)
1,621,538
-
-
ブルース・アカースト
931,520
724,068
-
(90,275)
1,565,313
-
-
ネリダ・シーザー
468,967
-
-
468,967
-
-
ポール・ギースン
236,201
242,924
-
(9,392)
469,733
-
-
ケイト・マッケンジー
363,118
302,544
-
(31,995)
633,667
-
-
マイケル・ロッカ
857,327
-
-
857,327
-
-
ディーナ・シフ
727,751
575,390
-
1,232,613
-
-
518
-
-
-
-
ジョン・V・スタンホープ
2,500
-
-
(2,500)
-
-
-
ブルース・アカースト
2,500
-
-
(2,500)
-
-
-
マイケル・ロッカ
2,500
-
-
(2,500)
-
-
-
ジョン・V・スタンホープ
400
-
-
-
400
400
400
ブルース・アカースト
400
-
-
-
400
400
400
ディーナ・シフ
400
-
-
-
400
400
400
-
(70,528)
インセンティブ株式 (d)
ケイト・マッケンジー
(518)
-
TESOP97
TESOP99
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EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(*)権利が確定した各持分証券は、普通株式1株に転換可能である。
(a)当事業年度中にKMPとしての資格を取得した上級執行役員については、KMP就任日現在保有する持分証券数を示
す。
(b)2011事業年度の行使権、オプションおよび制限付株式のその他の増減は、規定の業績基準を達成できなかった
ため、または当事業年度中にKMPを退任することにより証券が失効した結果による。TESOP97については、無利息貸付
金が2011事業年度に全額返済されたため、当該株式は信託から解除された。
(c)当事業年度中に退任した上級執行役員については、退任日現在保有する持分証券数を示す。
(d)受益者としてKMPが所有し、直ちに権利が確定するインセンティブ株式を除く。インセンティブ株式の権利「付
与」は、当社グループの上級執行役員に対する追加のインセンティブ株式の供与に関連する。インセンティブ株式の
行使前に当社グループが配当金を支払った場合には、権利確定インセンティブ株式の行使時に上級執行役員に割当
られるテルストラ社の株式数が増加する。詳細については注記27を参照のこと。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
2010事業年度において、当社グループのKMPに発行された証券の残高および増減の詳細は、以下のとおりである。
当事業年度
中の行使
その他の
増減
(b)
2010年
6月30日
現在の
保有合計
(c)
2010年
6月30日現在
権利確定
(c)
2010年
6月30日
現在権利が
確定し
行使可能
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
持分証券数
95,246
-
-
(85,721)
9,525
9,525
9,525
90,765
-
-
(81,687)
9,078
9,078
9,078
ブルース・アカースト
103,068
-
-
(92,761)
10,307
10,307
10,307
ケイト・マッケンジー
50,017
-
-
(35,010)
15,007
15,007
3,891
ジャスティン・ミルン
46,129
-
-
-
46,129
-
-
104,824
-
-
-
104,824
-
-
マイケル・ロッカ
90,942
-
-
(81,847)
9,095
9,095
9,095
ディーナ・シフ
70,293
-
-
(63,264)
7,029
7,029
7,029
デーヴィッド・I・トーディー
8,671,491
-
-
(5,893,274)
2,778,217
786,174
534,000
ジョン・V・スタンホープ
6,502,618
-
-
(4,481,733)
2,020,885
440,998
241,000
ブルース・アカースト
9,385,487
-
-
(6,350,483)
3,035,004
888,739
617,000
ネリダ・シーザー
1,060,624
-
-
(725,157)
335,467
37,565
-
ポール・ギースン
829,500
-
-
(528,920)
300,580
81,392
54,000
2009年
6月30日現在
の保有合計
(a)
当事業年度
中の付与
持分証券数
デーヴィッド・I・トーディー
ジョン・V・スタンホープ
証券の種類(*)
上級執行役員
行使権
デーヴィッド・モファット
オプション
グラニース・マクレラン
881,685
-
-
(633,748)
247,937
30,718
-
ケイト・マッケンジー
2,661,761
-
-
(1,918,803)
742,958
91,304
-
ジャスティン・ミルン
3,033,715
-
-
(94,578)
2,939,137
101,085
-
デーヴィッド・モファット
9,724,691
-
-
(288,988)
9,435,703
285,867
-
マイケル・ロッカ
8,185,152
-
-
(5,698,288)
2,486,864
511,999
262,000
ディーナ・シフ
6,621,922
-
-
(4,587,579)
2,034,343
384,522
178,000
デーヴィッド・I・トーディー
279,357
1,098,900
-
(83,807)
1,294,450
-
-
ジョン・V・スタンホープ
221,560
758,242
-
(66,468)
913,334
-
-
ブルース・アカースト
300,917
720,878
-
(90,275)
931,520
-
-
ネリダ・シーザー
42,010
439,560
-
(12,603)
468,967
-
-
ポール・ギースン
31,307
214,286
-
(9,392)
236,201
-
-
グラニース・マクレラン
35,000
83,850
-
(10,500)
108,350
-
-
ケイト・マッケンジー
395,113
-
-
(31,995)
363,118
-
-
ジャスティン・ミルン
117,317
281,044
-
-
398,361
-
-
デーヴィッド・モファット
316,743
-
-
-
316,743
-
-
マイケル・ロッカ
276,950
663,462
-
(83,085)
857,327
-
-
ディーナ・シフ
235,093
563,186
-
(70,528)
727,751
-
-
制限付株式
インセンティブ株式 (d)
ケイト・マッケンジー
518
-
-
-
518
518
-
22,587
1,982
-
-
24,569
24,569
-
ジョン・V・スタンホープ
2,500
-
-
-
2,500
2,500
-
ブルース・アカースト
2,500
-
-
-
2,500
2,500
-
マイケル・ロッカ
2,500
-
-
-
2,500
2,500
-
ジョン・V・スタンホープ
400
-
-
-
400
400
-
ブルース・アカースト
400
-
-
-
400
400
-
ディーナ・シフ
400
-
-
-
400
400
-
デーヴィッド・モファット
TESOP97
TESOP99
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EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
(*)権利が確定した各持分証券は、普通株式1株に転換可能である。
(a)当事業年度中にKMPとしての資格を取得した上級執行役員については、KMP就任日現在保有する持分証券数を示
す。
(b)2010事業年度の行使権およびオプションのその他の増減は、規定の業績基準を達成できなかったため、または
当事業年度中にKMPを退任することにより証券が失効した結果による。
(c)当事業年度中に退任した、または2010年6月30日現在KMPとしての資格を有していない上級執行役員について
は、退任日現在またはKMPとしての資格が失効した日現在保有する持分証券数を示す。
(d)受益者としてKMPが所有し、直ちに権利が確定するインセンティブ株式を除く。インセンティブ株式の権利「付
与」は、当社グループの上級執行役員に対する追加のインセンティブ株式の供与に関連する。インセンティブ株式の
行使前に当社グループが配当金を支払った場合には、権利確定インセンティブ株式の行使時に上級執行役員に割当
られるテルストラ社の株式数が増加する。詳細については注記27を参照のこと。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
29. 関連当事者に関する開示
被支配会社との取引
被支配会社に対する持分については、注記25に記載されている。損益計算書および財政状態計算書に計上された被
支配会社との取引は、以下のとおりである。
テルストラ社
6月30日
終了事業年度/現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
商品売上およびサービス売上(a)
991
1,124
受取配当金(b)
164
105
433
402
24
6
788
615
3,147
2,984
(2,773)
(2,665)
被支配会社からの収益:
被支配会社に対する費用:
商品購入およびサービス購入(a)
金融費用
6月30日現在の受取債権合計:
流動
被支配会社−売上債権(a)(d)
被支配会社−貸付金(e)(f)
被支配会社に対する債権に対する引当金
1,162
934
-
176
固定
被支配会社−貸付金(f)
被支配会社に対する債権に対する引当金の変動:
期首残高
減損損失(c)
期末残高
(2,665)
(2,487)
(108)
(178)
(2,773)
(2,665)
6月30日現在の支払債務合計:
流動
被支配会社−支払債務(a)(d)
被支配会社−借入金(e)
217
238
1,832
1,305
2,049
1,543
(a)テルストラ社は、その被支配会社との間で、商品およびサービスの売買並びに利息の受取および支払を行って
いる。当該取引は通常の事業活動の範囲内で通常の取引条件に基づいて行われている。
2011事業年度における当社グループの被支配会社が関わる重要な取引の詳細は以下のとおりである。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
fi
・テルストラ社は、被支配会社であるセンシス・ピーティワイ・リミテッドから、イエローページ およびホワイ
fi
トページ の商標権の使用について、522百万豪ドル(2010事業年度:622百万豪ドル)の商標使用料を受取っ
た。2011年6月30日現在、テルストラ社は当該商標権の使用に係る前受収益170百万豪ドル(2010年:225百万豪
ドル)を計上した。
・テルストラ社は、被支配会社であるセンシス・ピーティワイ・リミテッドに、国内電話番号案内サービスの代理
店および契約管理サービスに関する管理手数料338百万豪ドル(2010事業年度:311百万豪ドル)を支払った。
・テルストラ社は、被支配会社であるテルストラ・マルチメディア・ピーティワイ・リミテッドから、ハイブリッ
ド・ファイバー同軸(HFC)ケーブル・ネットワークを格納するダクトに対する接続について、347百万豪ドル
(2010事業年度:339百万豪ドル)の収益を受取った。
(b)2011事業年度において、テルストラ社は主に以下の事業体からの受取配当金を計上した。
・テルストラ・メディア・ピーティワイ・リミテッドから70百万豪ドル(2010事業年度:60百万豪ドル)
・テルストラ・ビジネス・システムズ・ピーティワイ・リミテッドから43百万豪ドル(2010事業年度:16百万豪
ドル)
・テルストラ・ホールディングズ・ピーティワイ・リミテッドから41百万豪ドル(2010事業年度:29百万豪ド
ル)
(c)テルストラ社の税引前当期利益は、被支配会社に対する債権に対する引当金の変動に関連する減損損失108百
万豪ドル(2010年事業年度:178百万豪ドル)を含んでいる。
(d)テルストラ社およびオーストラリアの被支配会社は連結納税グループを構成しており、税金積立契約が現在実
施されている。当該契約の下、テルストラ社の受取債権または支払債務は、翌事業年度において連結納税グループの
当期未払法人税の最終決済の際に振替られる。詳細については注記9を参照のこと。
(e)テルストラ社は、一部のオーストラリアの被支配会社と当座預金口座を運営し、内部グループの銀行口座とし
て、被支配会社との決済、または被支配会社間の決済に利用している。当社グループの被支配会社に対する債務であ
る当座預金口座の現預金残高は借入金として計上される。当社グループの被支配会社に対する借入金残高は全て無
担保であり、現金決済が求められる。2011年6月30日現在、2,978百万豪ドル(2010年:2,984百万豪ドル)は被支配
会社に対する貸付金に関連しており、1,832百万豪ドル(2010年:1,305百万豪ドル)は被支配会社に対する借入金
に関連していた。また、当社グループは2011年6月30日現在、被支配会社に対する債権に対する引当金2,773百万豪ド
ル(2010年:2,665百万豪ドル)を計上している。
(f)2011年6月30日現在、テルストラ・オンエア・ホールディングズ・ピーティワイ・リミテッドに対して実行し
た貸付金169百万豪ドル(2010年:176百万豪ドル)は、テルストラおよびボーダフォン・ハチソン・オーストラリ
アが2012年に3GISネットワークの共同事業契約を解消する予定であることを市場に発表した後に流動区分に再分
類された。詳細については注記26を参照のこと。当該貸付金は契約済の繰延対価の支払を担保するために、また、3
GISパートナーシップの資金需要を満たすために実行された。当該貸付金は無利息貸付金である。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
被共同支配会社および関連会社との取引
被共同支配会社および関連会社に対する持分については注記26に記載されている。損益計算書および財政状態計
算書に計上された被共同支配会社および関連会社との取引は、以下のとおりである。
テルストラ・グループ
6月30日
終了事業年度/現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
197
200
70
60
884
918
被共同支配会社および関連会社−売上債権(a)
4
10
被共同支配会社および関連会社−貸付金(c)
35
-
39
10
5
219
(5)
(182)
-
37
被共同支配会社および関連会社からの収益:
商品売上およびサービス売上(a)
フォクステル・パートナーシップからの分配金(b)
被共同支配会社および関連会社に対する費用:
商品購入およびサービス購入(a)
6月30日現在の受取債権合計:
流動
固定
被共同支配会社および関連会社−貸付金(c)
被共同支配会社および関連会社に対する債権に対する引当金(c)
被共同支配会社および関連会社に対する債権に対する引当金の変動:
期首残高
(182)
(191)
戻入金額
147
-
為替換算差額
30
9
期末残高
(5)
(182)
6月30日現在の支払債務合計:
流動
被共同支配会社および関連会社−支払債務(a)
13
6
(a)当社グループは、その被共同支配会社および関連会社との間で、商品およびサービスの売買並びに利息の受取
を行っている。当該取引は通常の事業活動の範囲内で通常の取引条件に基づいて行われている。
2011事業年度における当社グループの被共同支配会社および関連会社が関わる重要な取引の詳細は以下のとおり
である。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
・当社グループは、被共同支配会社であるフォクステルから640百万豪ドル(2010年:539百万豪ドル)の有料テ
レビ・サービスを購入した。当該購入は、当社グループにおいて継続中の製品一括販売イニシアティブの一環と
して、既存の顧客に対して有料テレビのコンテンツを含むフォクステルのサービスの再販売を可能にするため
のものであった。さらに、フォクステルに対する売上により、102百万豪ドル(2010事業年度:84百万豪ドル)の
費用を回収した。
・テルストラ・グループは、当社グループの被共同支配会社であるリーチ・リミテッド(以下「リーチ」とい
う。)から、233百万豪ドル(2010年:270百万豪ドル)の購入を市場価格で行った。これらは通信容量および接
続サービスの購入と権利の取得の両方を目的としていた。
・テルストラ・グループが行った国際電話受信接続サービス、建設およびコンサルティングに関するリーチに対
する売上は、54百万豪ドル(2010事業年度:59百万豪ドル)であった。
(b)当事業年度において、当社グループの被共同支配会社であるフォクステルより70百万豪ドル(2010事業年度:
60百万豪ドル)の分配金を受取った。
(c)被共同支配会社および関連会社に対して実行された貸付金は主に、リーチに対する5百万豪ドル(2010年:
182百万豪ドル)および3GISパートナーシップ(以下「3GIS」という。)に対する35百万豪ドル(2010年:37百万
豪ドル)の貸付金に関連している。
リーチに供与した貸付金は無利息貸付金であり、PCCWリミテッドと当社グループの双方が12ヶ月前に通知した上
で、返済される。当社グループは、リーチが中期的に貸付金を返済できる状態にはないと考え、貸付金を回収不能部分
に対する引当を行った。2011事業年度に発生したリーチ・ネットワーク資産の再編に関する詳細については注記20
を参照のこと。
3GISに対して実行された貸付金は、営業支出目的の無利息資金を示す。パートナーシップ契約に従い、当該貸付金
はパートナーシップ解消時および請求時に返済される。2011年6月30日現在、当該貸付金は、テルストラおよびボー
ダフォン・ハチソン・オーストラリアが2012年に3GISネットワークの共同事業契約を解消する予定であることを
市場に発表した後に流動区分に再分類された。詳細については注記26を参照のこと。
その他の関連会社との取引
退職後給付
2011年6月30日現在、テルストラ退職年金制度(以下「テルストラ・スーパー」という。)は、テルストラ・コー
ポレーション・リミテッドの株式42,589,721株(2010年:34,455,614株)を所有し、その取得原価は130百万豪ドル
(2010年:118百万豪ドル)、市場価値は123百万豪ドル(2010年:112百万豪ドル)であった。2011年6月30日現在、
当該株式は全て、全額払込済であった。2011事業年度にテルストラ・スーパーに対して支払われた配当金は、10百万
豪ドル(2010事業年度:8百万豪ドル)であった。当社グループは、テルストラ・スーパーの受託者であるテルスト
ラ・スーパー・ピーティワイ・リミテッドの持分の100%を所有している。
332/491
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
テルストラ・スーパーは、テルストラ・コーポレーション・リミテッドが発行した社債も保有していた。当該社債
は、2011年6月30日現在、取得原価が4百万豪ドル(2010年:5百万豪ドル)、市場価値は10百万豪ドル(2010年:
5百万豪ドル)であった。
テルストラ・スーパーによるテルストラ株式およびテルストラ社債の全ての売買については、受託者および/ま
たは投資マネージャーがテルストラ・スーパーの加入者に代わり決定する。
重要な経営者(KMP)
当社グループのKMPの報酬およびテルストラにおける持分、並びにその他の関連当事者間取引の詳細については注
記28を参照のこと。
30. 親会社の情報
テルストラ社
6月30日現在
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
財政状態計算書
流動資産合計
7,430
6,363
固定資産合計(a)
31,679
32,946
資産合計
39,109
39,309
流動負債合計
9,726
9,321
固定負債合計
16,871
17,342
負債合計
26,597
26,663
5,610
5,590
資本金
キャッシュ・フロー・ヘッジ積立金
(14)
157
別途積立金
194
194
利益剰余金
6,722
6,705
12,512
12,646
株主持分合計
テルストラ社
6月30日終了事業年度
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
包括利益計算書
当期利益(a)
3,367
3,811
包括利益合計
3,319
3,767
(a)当社グループの被支配会社に対する投資価値および債権額に関連する減損損失283百万豪ドル(2010事業年
度:404百万豪ドル)を含む。当該減損損失は、テルストラ・グループの連結上消去されている。
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以下に記載される項目を除き、テルストラ社の会計方針はテルストラ・グループの会計方針と一致している。
・当社グループ内の税金積立契約に基づき、完全所有会社の当期未払(未収)税金に対してテルストラ社が認識
した受取債権(支払債務)は、流動資産または負債として計上される。
・上記の固定資産に含まれた被支配会社に対する投資は、取得原価から投資価値の減損を控除した額により計上
される。海外被支配会社に対する当社グループの投資価値をヘッジしている場合、当該ヘッジは注記2.22に
従って会計処理される。当社グループの被支配会社に対する投資に関する詳細については、注記25を参照のこ
と。
・パートナーシップを含む関連会社および被共同支配会社に対する当社グループの持分は原価法を用いて会計処
理されており、上記の表の固定資産に含まれている。
有形固定資産に関するコミットメント
テルストラ社
6月30日現在
決算日現在契約済であるが、財務書類に計上されていない有形固定資
産支出コミットメント合計
2011年
2010年
百万豪ドル
百万豪ドル
415
578
偶発債務および保証
民事訴訟
従業員および第三者によるいくつかの民事訴訟が未解決である。2011年6月30日現在、経営者は、当該偶発事象が
解決する際にも、テルストラ社の財政状態、経営成績またはキャッシュ・フローに重要な影響はないと考えている。
当該偶発債務の最大金額を合理的に見積ることは不可能である。
当社グループが関わる民事訴訟に含まれるものとしては、以下のような訴訟案件が挙げられる。
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オプタスの機密情報
オプタスは、テルストラが取引慣習法に違反し、オプタスの機密情報を悪用したとして、1997年12月にオーストラ
リア連邦裁判所において訴訟手続を開始した。全ての申立はその後、(STD およびIDD市場シェア・レポートの作成お
よび使用に関連する)機密情報訴訟を除いて和解または撤回された。これは、1993年から2003年までの期間の過去の
事象に関連している。
2009年4月、連邦裁判所は、テルストラがSTDおよびIDD市場シェア・レポートの作成によりオプタスとのアクセス
契約条項に違反したが、テルストラは機密性に関する衡平法上の義務には違反していなかったとして結審した。オプ
タスは2010年度初頭に連邦大法廷に対して衡平法上の判決について控訴することに成功した。テルストラは、最高裁
判所に対して当該案件に関する特別休廷申請を提出した。2010年7月30日、最高裁判所は時期尚早としてテルストラ
の申請を却下したが、本件について控訴するために休廷を求めるテルストラの権利は当該訴訟手続の最終判決後ま
で保護されることを明確にした。オプタスは当該申立をまだ定量化しておらず、公判期日は決定していない。従って、
オプタスに対するテルストラの実際の負債(もしあれば)を見積ることは不可能である。
国内ブロードバンド・ネットワーク
2011年6月23日、テルストラは、国内ブロードバンド・ネットワーク(以下「NBN」という。)のロールアウトへの
参加に関して、NBNカンパニー・リミテッド(以下「NBN Co」という。)および連邦政府との最終合意(以下「DAs」
という。)に至った。DAsは依然として、DAsの効力が完全に発生するように満たされる、または免除される必要がある
複数の先行条件に従っている。
DAsの一つ(実施・解釈証書)については、他のDAsと異なり、提案されている取引を完全に履行するために必要と
される構造が含まれており、先行条件を特定しているため、2011年6月23日に署名され、即時に効力が発生した。先行
条件には、テルストラ株主の承認、実施中のテルストラの構造上の分離事業のACCCによる受入、テルストラの移行計
画の承認が含まれている。また、NBN Coが初期段階のロールアウトに関するテルストラのファシリティおよびインフ
ラストラクチャーに即時アクセスすることができる様々な暫定契約も含まれている。テルストラは、全ての先行条件
が満たされる、または免除される前に、ロールアウトを継続する目的でNBN Coに情報およびインフラストラクチャー
・サービスを提供する予定である。このため、テルストラは、当該暫定契約に基づいて種類の異なるインフラストラ
クチャーの修繕に着手してNBN Coが利用できるようにする必要があり、また、暫定契約による関連収益を認識しなけ
ればならない可能性がある。
暫定契約に基づき必要となる可能性のある活動には、NBN Coに対する計画情報の提供、また潜在的に、暫定アクセ
ス契約期間に、必要に応じて、テルストラのインフラストラクチャーを修繕し、増強する修復が含まれる。当該DAsは、
関連するインフラストラクチャーを合意された適正基準まで提供および修復するようテルストラに要求している。
テルストラは、NBN Coが要求するインフラストラクチャーのロケーションおよび詳細がそれぞれ、合意された当初の
ロールアウト・プランおよび注文プロセスを通じて確認されるまで、既存のインフラストラクチャーの現状を理解
し、その結果、どのような修復が必要であるかを正確に理解できる立場ではない。
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当該DAsの先行条件が満たされない、または免除されない場合、NBNのロールアウトにテルストラが参加することに
関して提案されている取引は行われない。この場合、暫定契約に基づいて使用されている、またはNBN Coによりその
時点までに注文されているインフラストラクチャーに関して、NBN Coは特定の運用および保守サービスを10年間継
続してテルストラから受ける予定である。テルストラは、未使用またはNBN Coが注文したインフラストラクチャーに
ついて、DAsに基づいて今後の修復活動をその時点で中止する。
2011年6月30日現在、提案されている取引が行われる前に満たされる、または免除される必要がある多数の先行条
件として認識される暫定契約に関する改善条項はない。NBNに関する詳細については注記2.10(b)および注記21
を参照のこと。
補償、履行保証および金融支援
当社グループが、テルストラ社を通して行っている補償、履行保証および金融支援は以下のとおりである。
・契約の履行に関して銀行保証を裏付けるため金融機関に対して行う294百万豪ドル(2010年:291百万豪ドル)
の補償。
・当社グループの被支配会社の債務に関する金融機関に対する補償。当該補償による偶発債務の上限は189百万豪
ドル(2010年:286百万豪ドル)であった。
・特定の被支配会社が返済期日までに債務を返済できない場合に必要額までを補助するという被支配会社に対す
る金融支援。当該金融支援には、1社当たりの制限額が合計60百万豪ドル(2010年:73百万豪ドル)であるこ
と、および当該企業が引き続き当社グループの被支配会社でなければならないこと等の条件が課せられている。
・契約に基づき被共同支配会社に対して行う上限10百万豪ドル(2010年:12百万豪ドル)の履行保証。
・ファイナンス・リースの残存期間にわたり、当社グループに代わり第三者がリース料を支払う失効条件約定に
基づく第三者の履行に対する保証。見積残存期間のリース支払額は、106百万豪ドル(114百万米ドル)(2010
年:319百万豪ドル(272百万米ドル))である。2011事業年度に、当社グループは、1999事業年度に開始した
リースの一部を解約する早期買取オプションを行使した。残りのリース部分について、当社グループは引き続き
早期買取オプションを有している。
・1998事業年度において、当社グループは、アイビーエム・グローバル・サービシズ・オーストラリア・リミテッ
ド(以下「IBMGSA」という。)に対し、IBMGSAの株主として、複数の基準に基づき210百万豪ドルを上限とする保
証を提供することを決定した。2000事業年度において、当社グループはIBMGSAのために68百万豪ドルの保証を
行った。2004事業年度において、当社グループは同社の保有株式を売却した。68百万豪ドルの保証が、IBMGSAと第
三者が締結したサポート・サービス契約を裏付けるために供与されており、IBMGSAの取引銀行との間または直
接IBMGSAの顧客に対して行われた。2011年6月30日現在、当該保証は依然として提供されており、210百万豪ドル
の保証枠のうち、142百万豪ドル(2010年:142百万豪ドル)が未使用の状態であった。
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当社グループがIBMGSAの保有株式を売却した際、また株主間の免責証書のもと、当該履行保証に基づく当社グルー
プの債務は、売却時に存在した履行保証全てについて免責された。そのため、請求に伴う損失に対する全体的な純エ
クスポージャーは、実質的に相殺されている。
31.後発事象
当社グループの意見に基づくと、2011年6月30日以降に発生し、以下のいずれかの事象に重要な影響を既に及ぼし
ている、もしくは将来において及ぼす可能性がある事象または環境について、当社グループは認識していない。
・当社グループの事業
・経営成績
・当社グループの財政状態
ただし、以下の事項はこの限りではない。
最終配当金
2011年8月11日、テルストラ・コーポレーション・リミテッドの取締役は、普通株式1株当たり14豪セントの全額
適格の最終配当金を支払うことを決議した。最終配当金の基準日は2011年8月26日であり、2011年9月23日に支払わ
れる。株式は、2011年8月22日から配当権利落ちとして売買される。
未払配当金の引当金1,738百万豪ドルが、議決日現在に計上された。最終配当金は、税率30%で全額適格である。当
該配当金の決議が及ぼす財務上の影響は、2011年6月30日現在の勘定に反映されていない。
テルストラ・グループにとって、最終普通配当金の決議および支払による法人所得税に対する影響はないが、フラ
ンキング勘定により調整される、当該配当金の支払に起因する745百万豪ドルのフランキングデビットは除く。
配当金再投資制度(DRP)は、引き続き中断されている。
フォクステルによるオースター買収
当社グループの50%被共同支配会社であるフォクステルは、2011年7月11日に、オースターの発行済株式を全て取
得するためにオースターおよびリバティ・グローバルと最終的な合意に至ったことを発表した。当該取引は、外国投
資審査委員会、ACCC、オースターの非支配株主および裁判所を含む、複数の承認を条件としている。当該取引は、フォ
クステルの銀行借入および株主劣後債の形式による株主による債務拠出の組合せにより資金調達される予定であ
る。当社グループの拠出は最大450百万豪ドルの予定である。最終的な金額は、以下の先行条件が満たされた後に決定
される。
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アドストリーム・オーストラリアの売却
2011年7月21日、当社グループはアドストリーム(オーストラリア)ピーティワイ・リミテッドに対する64.4%
の株式持分を対価合計24百万豪ドルで売却した。支払は最大2年間繰延べられ、市場金利の影響を受ける。純資産24
百万豪ドルに関する当社グループ持分の処分に関する損益に及ぼす影響は、軽微である。
AASB第5号「売却目的で保有する非流動資産および非継続事業」に準拠して、アドストリーム・オーストラリア
の資産および負債の帳簿価額は、2011年6月30日現在「売却目的保有」に分類された。詳細については注記12を参照
のこと。
新しい組織構造
2011年7月6日、テルストラは組織構造の変更を発表した。
2011年8月1日、セールス部門およびリテール・カスタマー・サービス部門の全従業員は、個人顧客、ビジネス顧
客、法人顧客および政府顧客を含む全てのセグメント向けの販売およびサービスに責任を有する「テルストラ・カ
スタマー・セールス・アンド・サービス」という単一の事業単位に統合された。
また、「アプリケーションズ・アンド・ベンチャーズ・グループ」という新しい事業単位についても、ヘルス・ア
ンド・エデュケーション部門を含むビジネス顧客および個人顧客向けの新しいデジタル・サービスを提供するため
に、他社および政府機関との投資および提携を目的として設立された。
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2【主な資産・負債及び収支の内容】
財務書類注記を参照のこと。
3【その他】
(1)決算日後の状況
財務書類注記31を参照のこと。
(2)訴訟事件
財務書類注記23および30を参照のこと。
民事訴訟
従業員および第三者によるいくつかの民事訴訟が未解決である。2011年6月30日現在、経営者は、当該偶発
事象が解決する際にも、テルストラ社の財政状態、経営成績またはキャッシュ・フローに重要な影響はないと
考えている。当該偶発債務の最大金額を合理的に見積ることは不可能である。
当社グループが関わる民事訴訟に含まれるものとしては、以下のような訴訟案件が挙げられる。
オプタスの機密情報
オプタスは、テルストラが取引慣習法に違反し、オプタスの機密情報を悪用したとして、1997年12月にオー
ストラリア連邦裁判所において訴訟手続を開始した。全ての申立はその後、(STD およびIDD市場シェア・レ
ポートの作成および使用に関連する)機密情報訴訟を除いて和解または撤回された。これは、1993年から2003
年までの期間の過去の事象に関連している。
2009年4月、連邦裁判所は、テルストラがSTDおよびIDD市場シェア・レポートの作成によりオプタスとのア
クセス契約条項に違反したが、テルストラは機密性に関する衡平法上の義務には違反していなかったとして
結審した。オプタスは2010年度初頭に連邦大法廷に対して衡平法上の判決について控訴することに成功した。
テルストラは、最高裁判所に対して当該案件に関する特別休廷申請を提出した。2010年7月30日、最高裁判所
は時期尚早としてテルストラの申請を却下したが、本件について控訴するために休廷を求めるテルストラの
権利は当該訴訟手続の最終判決後まで保護されることを明確にした。オプタスは当該申立をまだ定量化して
おらず、公判期日は決定していない。従って、オプタスに対するテルストラの実際の負債(もしあれば)を見積
ることは不可能である。
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4【日本とオーストラリアにおける会計原則および会計慣行の主な相違】
本書記載の財務書類は、2001年オーストラリア会社法およびオーストラリア会計基準、並びに国際財務報告基準と
同等のオーストラリア版国際財務報告基準(A-IFRS)が適用されている。日本の会計原則および会計慣行との主要
な相違点は、以下の通りである。
(1)有形固定資産の再評価
オーストラリアでは、当初計上後、取得原価から減価償却累計額および減損損失累計額を控除した価額で計
上する。公正価値が信頼性をもって測定可能な場合、再評価日における公正価値からその後の減価償却累計額お
よび減損損失累計額を控除した再評価額で計上する方法を選択適用可能である。
日本では、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づいて減損損失を測定し、損益計算書上減損損失を計上
する場合を除き、固定資産の公正価値に基づく再評価は行われない。
(2)減損会計
オーストラリアでは、減損の兆候があり、資産の回収可能価額(売却費用控除後公正価値と使用価値のいずれ
か大きい方)が帳簿価額より低い場合、その差額を減損損失として計上する。売却費用控除後公正価値とは、独
立第三者間取引により資産または現金生成単位の売却で得られる金額から処分費用を控除した金額である。ま
た、使用価値とは、資産または現金生成単位から得られる見込の割引後将来キャッシュ・フロー(現在価値)で
ある。減損の要因がなくなった場合には、当初の帳簿価額を超えない範囲で過去に計上した減損損失を戻し入れ
る(のれんを除く)。
日本では、固定資産の減損について、「固定資産の減損に係る会計基準」が適用されている。当該基準におい
て、減損の兆候があり、固定資産の割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額より低い場合、割引後将来キャッ
シュ・フローに基づいて減損損失を測定し、固定資産を回収可能価額まで減額する。
(3) のれん
オーストラリアでは、のれんは償却されず、各報告日または潜在的な減損の兆候を示す要因が発生した際に減
損テストが行われる。その際、のれんは、現金生成単位に配分され、現金生成単位の帳簿価額が予想される将来の
便益の価値を上回る場合、のれんの減損損失が計上される。
日本では、「企業結合に関する会計基準」が適用され、のれんは20年以内のその効果のおよぶ期間にわたって
規則的に償却される。
(4)有給休暇引当金
オーストラリアでは、従業員に対する年次有給休暇および長期勤続従業員に与えられる特別有給休暇等の従
業員の権利に対して引当金を計上する。
日本では、有給休暇に関する会計処理について規定はなく、関連する債務の認識は行われない。
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(5)退職給付会計
オーストラリアでは、未認識数理計算上の差異の会計処理について、「コリドー」アプローチを採用してい
る。すなわち、期首の未認識数理計算上の差異の累計額が、期首の確定給付債務の現在価値もしくは年金資産の
公正価値のいずれか大きい方の10%を超える場合に、数理計算上の差異を損益として認識する。
日本では、原則として未認識数理計算上の差異について平均残存勤務期間以内の一定の年数で按分した金額
が認識される。
(6)研究開発費
オーストラリアでは、研究費は発生時に費用計上されるが、開発費は技術的および経済的実現可能性が認めら
れ、かつ所定の要件を満たす場合に資産計上される。
日本では、研究開発費は、原則として発生時に費用計上される。
(7) 投資不動産
オーストラリアでは、投資不動産は、取得時において取得原価で受入れ、その後公正価値で評価する公正価値
モデル、もしくは減価償却後の帳簿価額をもって評価額とする原価モデルにより評価される。公正価値で評価す
る会計方針を採用した場合には、原則として、全ての投資不動産に対して適用され、評価損益は当事業年度の損
益として計上される。
日本では、「賃貸等不動産の時価等の開示に関する会計基準」に基づいて、重要な投資不動産を含む賃貸等不
動産について、当該時価が「注記」として開示される。
(8)金融負債および資本の分類
オーストラリアでは、負債もしくは資本に含まれる金融商品の適切な分類の判定について、A-IFRSの中の1つ
の包括的な基準であるAASB第132号に規定されている。AASB第132号は、金融資産および資本の分類について、法
的形態よりも契約関係の実質的側面を重視している。
日本では、負債および資本の分類について詳細な規定はない。優先株式等の金融商品は、原則として会社法等
に規定されている法的形態を重視して負債または資本に分類される。
(9)借入費用
オーストラリアでは、AASB第123号「借入費用」に基づいて適格資産の取得、建設および生産に直接関連する
借入費用は資産計上される。
日本では、借入費用の資産化に関する会計処理について規定はなく、借入費用について資産計上は行われな
い。
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第7 【外国為替相場の推移】
日本円と豪ドルとの間の為替相場に関する情報は、過去5事業年度において2紙以上の日刊新聞紙に掲載され
ているので、これを記載しない。
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第8 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
1 本邦における株式事務等の概要
普通株式の取得者(以下「実質株主」という。)と、その取得窓口となった証券会社(以下「窓口証券会社」と
いう。)との間では、外国証券取引口座約款(以下「約款」という。)を締結する必要がある。当該約款により実質
株主の名で外国証券取引口座(以下「取引口座」という。)が開設される。売買取引の執行、売買代金の決済およ
び普通株式に関するその他の取引に関する事項はすべてこの取引口座を通じて処理される。
以下において、約款等に定める株式取扱手続の内容を概説する。
(1) 証券の登録
株式は、窓口証券会社を代理するオーストラリアにおける保管機関(以下「現地保管機関」という。)または
その名義人の名義で当社に登録され、株式の所有および移転は、オーストラリアにおいては当社または当社の承
認仲介機関の株主名簿により表章されるので、その株券は発行されない。
(2) 株式の移転に関する手続
実質株主は窓口証券会社との間の約款にしたがい売却注文をなすことができる。
実質株主と窓口証券会社との間の決済は円貨または窓口証券会社が応じうる範囲内の外貨による。
(3) 実質株主に対する諸通知
当社が株主に対して行う通知および通信は株式の登録所持人たる現地保管機関またはその名義人に対してな
される。現地保管機関はこれを窓口証券会社に送付する義務があり、窓口証券会社はこれを3年間保管し、実質
株主の閲覧に供される。ただし、実質株主がその送付を希望する場合は、窓口証券会社はこれを実質株主に送付
し、実費は実質株主に請求される。
(4) 実質株主の議決権の行使に関する手続
決議権の行使は実質株主が窓口証券会社を通じて行う指示にもとづき、現地保管機関またはその名義人が行
う。しかし、実質株主が特に指示しない場合、現地保管機関またはその名義人は議決権の行使を行わない。
(5) 現金配当の交付手続
約款に従い、配当金は、窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領し、取引口座を通じて実
質株主に交付される。
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(6) 株式配当等の交付手続
株式分割等により割り当てられた株式は現地保管機関またはその名義人の名義で登録され、窓口証券会社は
かかる株式を取引口座を通じて処理する。一方で、実質株主が別段に要求しない限り、売買単位を構成しない株
式の数は、オーストラリアにおいて窓口証券会社の代理である現地保管機関によって処分され、当該売却の純利
益は、窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領した後、それぞれの取引口座を通じて実質株
主に分配される。
株式配当により割り当てられる株式は、実質株主が特に要請した場合を除き、売買単位未満の株式について
は、窓口証券会社を代理する現地保管機関によりオーストラリアで売却され、その純手取金は、窓口証券会社が
現地保管機関またはその名義人から一括受領し、取引口座を通じて実質株主に支払われる。
(7) 新株引受権
株式について新株引受権が与えられる場合には、新株引受権は、オーストラリアで売却され、その純手取金は
窓口証券会社が現地保管機関またはその名義人から一括受領し、取引口座を通じて実質株主に支払われる。
2 本邦における実質株主の権利行使に関する手続
(1) 株主名簿管理人、名義書換取扱場所および実質株主明細書の作成
本邦には当社の株主名簿管理人または名義書換取扱場所はない。
(2) 実質株主明細表の基準日
取締役会は配当の支払および新株引受権の付与のため基準日を定めることができる。
(3) 事業年度の終了
当社の事業年度は毎年6月30日に終了する。
(4) 公告
日本においては公告は行わない。
(5) 実質株主に対する株式事務に関する手数料
実質株主は、取引口座を開設・維持するための年間管理料を支払う。この管理料には現地保管機関の手数料そ
の他の費用を含む。
(6) 普通株式の譲渡制限
普通株式の実質的所有権の移転については、「第1 2 外国為替管理制度」において述べる制約を除き、何ら
制限はない。
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(7) 本邦における配当等に関する課税上の取扱い
普通株式に関する本邦における課税上の取扱いの概要は、以下のとおりである。
配当
当社から支払われる配当は、日本の税法上、配当所得として取扱われる。日本の居住者たる個人または日本の
法人に対して支払われる当社の配当金については、当該配当金額(オーストラリアにおける当該配当の支払の
際にオーストラリアまたはそれぞれの地方自治体の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、
当該配当の支払いを受けるべき期間に応じ、下表に記載された源泉徴収税率に相当する金額の日本の所得税・
住民税が源泉徴収される。
配当課税の源泉徴収税率
配当を受けるべき期間
日本の法人
日本の居住者たる個人
2009年1月1日∼2013年12月31日
所得税7%
所得税7%、住民税3%
2014年1月1日∼
所得税15%
所得税15%、住民税5%
また、日本の居住者たる個人は、当社から支払われる配当については、源泉徴収がなされた場合には確定申告
をする必要はなく、また当社から株主に支払われる当該配当については、配当金額の多寡に関係なく確定申告を
しない方法を選択することができる。
2009年1月1日以降に当社から株主に支払われる配当については、日本の居住者たる個人は、申告分離課税を
選択することが可能である。申告分離課税を選択した場合における税率は、2009年1月1日から2013年12月31日
までに当社から当該個人株主に支払われる配当については10%(所得税7%、住民税3%)、2014年1月1日以
降に当社から当該個人株主に支払われる配当については20%(所得税15%、住民税5%)であるが、かかる配当
所得の計算においては、2009年分以後における上場株式等の株式売買損を控除することができる。
なお、配当控除(個人の場合)および受取配当益金不算入(法人の場合)の適用はない。
オーストラリアにおいて課税された税額は、日本の税法の規定に従い、確定申告した場合には外国税額控除の
対象となりうる。
売買損益
1) 居住者である個人株主の当社株式の売買によって生じた株式売却益は、原則として所得税の対象となり、
株式売却損は、他の株式売却益から控除することができる。また、2009年分以後における上場株式等の株式
売買損については、株式およびその他の上場株式等の配当所得の金額(申告分離課税を選択したものに限
る。)から控除することができる。
2) 当社株式の内国法人株主については、当社株式の売買損益は課税所得の計算上算入される。
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相続税
日本の税法上日本の居住者である当社株式の実質保有者が、当社株式を相続または遺贈によって取得した場
合、日本の相続税法によって相続税が課されるが、国外で日本の相続税に相当する税が課される等、一定の要件
を満たしているときには、外国税額控除が認められることがある。
オーストラリアにおける課税上の取扱いについては、「第1 3 課税上の取扱い」参照。オーストラリアにお
いて徴収された税額については、日本の税法に従い外国税額控除を利用することができる。
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第9 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は金融商品取引法第24条第1項第1号又は第2号に掲げる有価証券の発行者に該当しないため、該当する
記載事項はない。
2 【その他の参考情報】
提出会社が提出した書類
1.主要株主の異動に係る企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第4号に基づく臨時報告書 2010年12月7日
2.訂正発行登録書 2010年12月7日
3.有価証券報告書 2010年12月22日
4.訂正発行登録書 2010年12月24日
5.半期報告書 2011年3月30日
6.訂正発行登録書 2011年3月30日
7.当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況
に著しい影響を与える事象の発生に係る企業内容等の開示
に関する内閣府令第19条第2項第12号および第19号に基づ
く臨時報告書 2011年7月7日
8.訂正発行登録書 2011年7月7日
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし
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(訳文)
取締役会の宣誓書
取締役会の宣誓書は、2001年オーストラリア会社法で求められている。
テルストラ・コーポレーション・リミテッドの取締役会は、以下の事項を宣言する決議を行った:
(a)77頁から201頁(訳者注:原文の頁)に記載されているテルストラ・グループの財務書類及び注記は:
(ⅰ)オーストラリアで適用される会計基準、国際財務報告基準および解釈指針並びに会社規則に準拠している。
(ⅱ)2010年6月30日現在の財政状態並びに損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書において表示された2010
年6月30日終了事業年度の経営成績に対して、真実かつ公正な概観を提供している。
(ⅲ)2001年会社法に準拠して作成されている。
(b)2001年会社法第295A条において求められている宣誓書を受領している。
(c)取締役会の意見に基づくと、本宣誓書の提出日現在、テルストラ・コーポレーション・リミテッドが、オースト
ラリアにおいて満期が到来した債務について支払能力を有すると確信するに足る合理的な根拠がある。
(d)本宣誓書の提出日現在、財務書類の注記25(a)において相互保証契約の当事者として特定されているクロー
ズド・グループのメンバーが、注記25(a)に詳述される相互保証契約に基づき対象となっている、または対象とな
る可能性がある何らかの義務または債務を果たすことが可能であると確信するに足る合理的な根拠がある。
取締役会を代表して
[署名]
[署名]
キャサリン・B・リビングストン
デーヴィッド・I・トーディー
会長
最高業務執行役員兼業務執行取締役
日付:2010年8月12日
メルボルン、オーストラリア
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Directors’ Declaration
This directors’ declaration is required by the Corporations Act 2001
of Australia.
The directors of Telstra Corporation Limited have made a resolution
that declared:
(a) the financial statements and notes of the Telstra Group set out
on pages 77 to 201:
(i) comply with the Accounting Standards applicable in
Australia, International Financial Reporting Standards and
Interpretations, and Corporations Regulations;
(ii) give a true and fair view of the financial position as at 30
June 2010 and performance, as represented by the results of
the operations and cash flows, for the year ended 30 June
2010; and
(iii) have been made out in accordance with the Corporations
Act 2001.
(b) they have received declarations as required by section 295A of
the Corporations Act 2001;
(c) at the date of this declaration, in the directors’ opinion, there
are reasonable grounds to believe that Telstra Corporation
Limited will be able to pay its debts as and when they become
due and payable in Australia; and
(d) at the date of this declaration there are reasonable grounds to
believe that the members of the extended closed group
identified in note 25(a) to the full financial statements, as
parties to a Deed of Cross Guarantee, will be able to meet any
obligations or liabilities to which they are, or may become
subject to, under the Deed of Cross Guarantee described in
note 25(a).
For and on behalf of the board
Catherine B Livingstone
Chairman
David I Thodey
Chief Executive Officer and
Executive Director
Date: 12 August 2010
Melbourne, Australia
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(訳文)
テルストラ・コーポレーション・リミテッドのメンバーに対する独立監査人の報告書
財務書類に関する報告
我々は、テルストラ・コーポレーション・リミテッドの添付の財務書類について監査を行った。財務書類は、会社お
よび期末日現在または事業年度内のいずれかの時点において会社が支配した事業体からなる連結会社の、2010年6
月30日現在の財政状態計算書、同日に終了した事業年度における損益計算書および包括利益計算書、持分変動計算書
およびキャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針の概要、その他の注記並びに取締役会の宣誓書から構成されてい
る。
財務書類に対する取締役会の責任
会社の取締役会は、オーストラリア会計基準(オーストラリア会計解釈指針を含む)および2001年会社法に準拠し
た財務書類の作成および適正な表示について責任を負う。当該責任には、不正または誤謬による重要な虚偽表示がな
い財務書類の作成および適正な表示に関連した内部統制の整備および維持、適切な会計方針の選択および適用、並び
にその状況において合理的である会計上の見積の実施が含まれる。さらに注記1において、取締役会はまた財務書類
及び注記により構成される財務書類が、国際会計基準審議会が公表している国際財務報告基準に準拠していること
を表明している。
監査人の責任
我々の責任は、我々の監査に基づいて、当該財務書類に対して意見を表明することである。我々は、オーストラリア
の監査基準に準拠して監査を実施した。監査基準は、我々が、監査契約に関連する適切な倫理基準に従うこと、および
財務書類に重要な虚偽表示がないかについての合理的な確証を得るために、監査を計画し、実施することを規定して
いる。
監査には、財務書類上の金額および開示についての監査証拠を得るための手続の実施が含まれる。手続の選択は、不
正または誤謬による財務書類の重大な虚偽表示のリスク評価を含め、我々の判断に基づいている。リスク評価の実施
において、我々は、状況に応じた監査手続を策定するために、財務書類の作成および適正な表示に関連する会社の内
部統制を考慮するが、会社の内部統制の有効性に対して意見を表明するものではない。また、監査には、適用された会
計方針の適切性および取締役会により行われた会計上の見積の合理性の評価、並びに全般的な財務書類の表示の評
価が含まれる。
我々は、我々が入手した監査証拠は、我々の監査意見の基礎を提供するために十分かつ適切であると確信してい
る。
独立性
我々の監査の実施において、我々は2001年会社法における独立性の要件を満たしている。我々は、会社の取締役会に
対して書面による監査人の独立性宣誓書を提出しており、その写しは取締役会報告書に含まれている。財務書類に対
する監査に加え、我々は財務書類に対する注記で開示されている業務に従事した。当該業務の提供は、我々の独立性
を損なうものではない。
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監査意見
我々の意見によると、
1. テルストラ・コーポレーション・リミテッドの財務書類は、以下を含む2001年会社法に準拠している:
(ⅰ)2010年6月30日現在の連結事業体の財政状態および同日に終了した事業年度の経営成績に対する真実かつ公
正な概観の提供。
(ⅱ)オーストラリア会計基準(オーストラリア会計解釈指針を含む)および2001年会社規則に対する準拠。
2. さらに、当該財務書類は、国際会計基準審議会が公表している国際財務報告基準に準拠している。
報酬報告書に関する報告
我々は2010年6月30日終了事業年度における取締役会報告書の61頁から76頁(訳者注:原文の頁)に含まれる報
酬報告書について監査を行った。会社の取締役会は、2001年会社法第300A条に準拠した報酬報告書の作成および表示
について責任を有している。我々の責任は、オーストラリア監査基準に準拠して実施した監査に基づき報酬報告書に
対して意見を表明することである。
監査人の意見
我々の意見によると、2010年6月30日終了事業年度におけるテルストラ・コーポレーション・リミテッドの報酬報
告書は2001年会社法第300A条に準拠している。
[署名]
アーンスト・アンド・ヤング
[署名]
ショーン・C・ヴァン・ゴープ
パートナー
メルボルン、オーストラリア
2010年8月12日
(注)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管し
ております。
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
Independent Auditor’s Report to the Members of Telstra Corporation Limited
Report on the Financial Report
We have audited the accompanying financial report of Telstra Corporation Limited, which comprises the statement
of financial position as at 30 June 2010, income statement and statement of comprehensive income, statement of
changes in equity and statement of cash flows for the year ended on that date, a summary of significant
accounting policies, other explanatory notes and the directors’ declaration of the consolidated entity comprising the
company and the entities it controlled at the year’s end or from time to time during the financial year.
Directors’ Responsibility for the Financial Report
The directors of the company are responsible for the preparation and fair presentation of the financial report in
accordance with the Australian Accounting Standards (including the Australian Accounting Interpretations) and the
Corporations Act 2001. This responsibility includes establishing and maintaining internal controls relevant to the
preparation and fair presentation of the financial report that is free from material misstatement, whether due to fraud
or error; selecting and applying appropriate accounting policies; and making accounting estimates that are
reasonable in the circumstances. In Note 1, the directors also state that the financial report, comprising the financial
statements and notes, complies with International Financial Reporting Standards as issued by the International
Accounting Standards Board. ­
Auditor’s Responsibility
Our responsibility is to express an opinion on the financial report based on our audit. We conducted our audit in
accordance with Australian Auditing Standards. These Auditing Standards require that we comply with relevant
ethical requirements relating to audit engagements and plan and perform the audit to obtain reasonable assurance
whether the financial report is free from material misstatement.
An audit involves performing procedures to obtain audit evidence about the amounts and disclosures in the
financial report. The procedures selected depend on our judgment, including the assessment of the risks of material
misstatement of the financial report, whether due to fraud or error. In making those risk assessments, we consider
internal controls relevant to the entity’s preparation and fair presentation of the financial report in order to design
audit procedures that are appropriate in the circumstances, but not for the purpose of expressing an opinion on the
effectiveness of the entity’s internal controls. An audit also includes evaluating the appropriateness of accounting
policies used and the reasonableness of accounting estimates made by the directors, as well as evaluating the
overall presentation of the financial report.
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有価証券報告書
We believe that the audit evidence we have obtained is sufficient and appropriate to provide a basis for our audit
opinion.
Independence
In conducting our audit we have met the independence requirements of the Corporations Act 2001. We have given
to the directors of the company a written Auditor’s Independence Declaration, a copy of which is included in the
directors’ report. In addition to our audit of the financial report, we were engaged to undertake the services
disclosed in the notes to the financial statements. The provision of these services has not impaired our
independence.
Auditor’s Opinion
In our opinion:
1. the financial report of Telstra Corporation Limited is in accordance with the Corporations Act 2001, including:
(i) giving a true and fair view of the consolidated entity’s financial position at 30 June 2010 and of its
performance for the year ended on that date; and
(ii) complying with Australian Accounting Standards (including the Australian Accounting Interpretations)
and the Corporations Regulations 2001.
2. the financial report also complies with International Financial Reporting Standards as issued by the
International Accounting Standards Board.
Report on the Remuneration Report
We have audited the Remuneration Report included in pages 61 to 76 of the directors’ report for the year ended 30
June 2010. The directors of the company are responsible for the preparation and presentation of the Remuneration
Report in accordance with section 300A of the Corporations Act 2001. Our responsibility is to express an opinion on
the Remuneration Report, based on our audit conducted in accordance with Australian Auditing Standards.
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有価証券報告書
Auditor’s Opinion
In our opinion the Remuneration Report of Telstra Corporation Limited for the year ended 30 June 2010, complies
with section 300A of the Corporations Act 2001.
Ernst & Young
Sean C Van Gorp
Partner
Melbourne, Australia
12 August 2010
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有価証券報告書
(訳文)
取締役会の宣誓書
取締役会の宣誓書は、2001年オーストラリア会社法で求められている。
テルストラ・コーポレーション・リミテッドの取締役会は、以下の事項を宣言する決議を行った:
(a)84頁から213頁(訳者注:原文の頁)に記載されているテルストラ・グループの財務書類および注記は:
(ⅰ)オーストラリアで適用される会計基準、国際財務報告基準および解釈指針並びに会社規則に準拠している。
(ⅱ)2011年6月30日現在の財政状態並びに損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書において表示された2011
年6月30日終了事業年度の経営成績に対して、真実かつ公正な概観を提供している。
(ⅲ)2001年会社法に準拠して作成されている。
(b)2001年会社法第295A条において求められている宣誓書を受領している。
(c)取締役会の意見に基づくと、本宣誓書の提出日現在、テルストラ・コーポレーション・リミテッドが、オースト
ラリアにおいて満期が到来した債務について支払能力を有すると確信するに足る合理的な根拠がある。
(d)本宣誓書の提出日現在、財務書類の注記25(a)において相互保証契約の当事者として特定されているクロー
ズド・グループのメンバーが、注記25(a)に詳述される相互保証契約に基づき対象となっている、または対象とな
る可能性がある何らかの義務または債務を果たすことが可能であると確信するに足る合理的な根拠がある。
取締役会を代表して
[署名]
[署名]
キャサリン・B・リビングストン AO
デーヴィッド・I・トーディー
会長
最高業務執行役員兼業務執行取締役
日付:2011年8月11日
メルボルン、オーストラリア
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有価証券報告書
Directors’ Declaration
This directors’ declaration is required by the Corporations Act 2001
of Australia.
The directors of Telstra Corporation Limited have made a resolution
that declared:
(a) the financial statements and notes of the Telstra Group set out
on pages 84 to 213:
(i) comply with the Accounting Standards applicable in
Australia, International Financial Reporting Standards and
Interpretations, and Corporations Regulations;
(ii) give a true and fair view of the financial position as at 30
June 2011 and performance, as represented by the results of
the operations and cash flows, for the year ended 30 June
2011; and
(iii) have been made out in accordance with the Corporations
Act 2001.
(b) they have received declarations as required by section 295A of
the Corporations Act 2001;
(c) at the date of this declaration, in the directors’ opinion, there
are reasonable grounds to believe that Telstra Corporation
Limited will be able to pay its debts as and when they become
due and payable in Australia; and
(d) at the date of this declaration there are reasonable grounds to
believe that the members of the extended closed group
identified in note 25(a) to the full financial statements, as
parties to a Deed of Cross Guarantee, will be able to meet any
obligations or liabilities to which they are, or may become
subject to, under the Deed of Cross Guarantee described in
note 25(a).
For and on behalf of the board
Catherine B Livingstone AO
Chairman
David I Thodey
Chief Executive Officer and
Executive Director
Date: 11 August 2011
Melbourne, Australia
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有価証券報告書
(訳文)
テルストラ・コーポレーション・リミテッドのメンバーに対する独立監査人の報告書
財務書類に関する報告
我々は、テルストラ・コーポレーション・リミテッドの添付の財務書類について監査を行った。財務書類は、会社お
よび期末日現在または事業年度内のいずれかの時点において会社が支配した事業体からなる連結会社の、2011年6
月30日現在の財政状態計算書、同日に終了した事業年度における連結損益計算書および連結包括利益計算書、連結持
分変動計算書および連結キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針の概要、その他の注記並びに取締役会の宣誓書
から構成されている。
財務書類に対する取締役会の責任
会社の取締役会は、オーストラリア会計基準および2001年会社法に準拠して、真実かつ公正な概観を与える財務書
類を作成する責任、および、不正または誤謬による重要な虚偽表示がない財務書類を作成する上で取締役会が必要と
考える内部統制に対する責任を有している。さらに注記1において、取締役会は、AASB第101号「財務書類の表示」に
基づいて、財務書類が国際財務報告基準に準拠していることを表明している。
監査人の責任
我々の責任は、我々の監査に基づいて、当該財務書類に対して意見を表明することである。我々は、オーストラリア
の監査基準に準拠して監査を実施した。当該基準は、我々が、監査契約に関連する適切な倫理基準に従うこと、および
財務書類に重要な虚偽表示がないかについての合理的な確証を得るために、監査を計画し、実施することを規定して
いる。
監査には、財務書類上の金額および開示についての監査証拠を得るための手続の実施が含まれる。手続の選択は、不
正または誤謬による財務書類の重大な虚偽表示のリスク評価を含め、我々の判断に基づいている。リスク評価の実施
において、我々は、状況に応じた監査手続を策定するために、財務書類の作成および適正な表示に関連する会社の内
部統制を考慮するが、会社の内部統制の有効性に対して意見を表明するものではない。また、監査には、適用された会
計方針の適切性および取締役会により行われた会計上の見積の合理性の評価、並びに全般的な財務書類の表示の評
価が含まれる。
我々は、我々が入手した監査証拠は、我々の監査意見の基礎を提供するために十分かつ適切であると確信してい
る。
独立性
我々の監査の実施において、我々は2001年会社法における独立性の要件を満たしている。我々は、会社の取締役会に
対して書面による監査人の独立性宣誓書を提出しており、その写しは取締役会報告書に含まれている。我々は、監査
人の独立性宣誓書が、当該独立監査人の報告書と同時期に取締役会に対して提出される場合、同一内容であることを
確認している。
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有価証券報告書
監査意見
我々の意見によると、
a. テルストラ・コーポレーション・リミテッドの財務書類は、以下を含む2001年会社法に準拠している:
ⅰ2011年6月30日現在の連結事業体の財政状態および同日に終了した事業年度の経営成績に対する真実かつ公正な
概観の提供。
ⅱオーストラリア会計基準および2001年会社規則に対する準拠。
b. さらに、当該財務書類は注記1に開示されるとおり、国際財務報告基準に準拠している。
報酬報告書に関する報告
我々は2011年6月30日終了事業年度における取締役会報告書の69頁から83頁(訳者注:原文の頁)に含まれる報
酬報告書について監査を行った。会社の取締役会は、2001年会社法第300A条に準拠した報酬報告書の作成および表示
について責任を有している。我々の責任は、オーストラリア監査基準に準拠して実施した監査に基づき報酬報告書に
対して意見を表明することである。
監査人の意見
我々の意見によると、2011年6月30日終了事業年度におけるテルストラ・コーポレーション・リミテッドの報酬報
告書は2001年会社法第300A条に準拠している。
[署名]
アーンスト・アンド・ヤング
[署名]
SJ・ファーガソン
パートナー
メルボルン、オーストラリア
2011年8月11日
(注)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管し
ております。
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有価証券報告書
Independent Auditor's Report to the Members of Telstra Corporation Limited
Report on the financial report
We have audited the accompanying financial report of Telstra Corporation Limited, which comprises the
consolidated statement of financial position as at 30 June 2011, the consolidated income statement, consolidated
statement of comprehensive income, the consolidated statement of changes in equity and the consolidated
statement of cash flows for the year then ended, notes comprising a summary of significant accounting policies and
other explanatory information, and the directors' declaration of the consolidated entity comprising the company and
the entities it controlled at the year's end or from time to time during the financial year.
Directors' responsibility for the financial report
The directors of the company are responsible for the preparation of the financial report that gives a true and fair
view in accordance with Australian Accounting Standards and the Corporations Act 2001 and for such internal
controls as the directors determine are necessary to enable the preparation of the financial report that is free from
material misstatement, whether due to fraud or error. In Note 1, the directors also state, in accordance with
Accounting Standard AASB 101 Presentation of Financial Statements, that the financial statements comply with
International Financial Reporting Standards.
Auditor's responsibility
Our responsibility is to express an opinion on the financial report based on our audit. We conducted our audit in
accordance with Australian Auditing Standards. Those standards require that we comply with relevant ethical
requirements relating to audit engagements and plan and perform the audit to obtain reasonable assurance about
whether the financial report is free from material misstatement.
An audit involves performing procedures to obtain audit evidence about the amounts and disclosures in the
financial report. The procedures selected depend on the auditor's judgment, including the assessment of the risks
of material misstatement of the financial report, whether due to fraud or error. In making those risk assessments,
the auditor considers internal controls relevant to the entity's preparation and fair presentation of the financial report
in order to design audit procedures that are appropriate in the circumstances, but not for the purpose of expressing
an opinion on the effectiveness of the entity's internal controls. An audit also includes evaluating the
appropriateness of accounting policies used and the reasonableness of accounting estimates made by the
directors, as well as evaluating the overall presentation of the financial report.
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テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
We believe that the audit evidence we have obtained is sufficient and appropriate to provide a basis for our audit
opinion.
Independence
In conducting our audit we have complied with the independence requirements of the Corporations Act 2001. We
have given to the directors of the company a written Auditor’s Independence Declaration, a copy of which is
included in the directors’ report. We confirm that the Auditor’s Independence Declaration would be in the same
terms if given to the directors as at the time of this auditor’s report.
Auditor’s Opinion
In our opinion:
a. the financial report of Telstra Corporation Limited is in accordance with the Corporations Act 2001,
including:
i giving a true and fair view of the consolidated entity's financial position as at 30 June 2011 and of its
performance for the year ended on that date; and
ii complying with Australian Accounting Standards and the Corporations Regulations 2001; and
b. the financial report also complies with International Financial Reporting Standards as disclosed in Note 1.
Report on the remuneration report
We have audited the Remuneration Report included in pages 69 to 83 of the directors' report for the year ended 30
June 2011. The directors of the company are responsible for the preparation and presentation of the Remuneration
Report in accordance with section 300A of the Corporations Act 2001. Our responsibility is to express an opinion on
the Remuneration Report, based on our audit conducted in accordance with Australian Auditing Standards.
490/491
EDINET提出書類
テルストラ・コーポレーション・リミテッド(E05845)
有価証券報告書
Opinion
In our opinion, the Remuneration Report of Telstra Corporation Limited for the year ended 30 June 2011, complies
with section 300A of the Corporations Act 2001.
Ernst & Young
SJ Ferguson
Partner
Melbourne, Australia
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