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規制所管省庁提出資料(特例措置番号832)
資料2 インターネット等のみを用いて授業を行う大学の設置における 校舎等施設に係る要件の弾力化(特区832)について 【スクーリング等が一切出来ないことについて慎重な検討が必要】 ○ サイバー大学から、ヒアリングの際、「大学通信教育設置基準に定められる 校舎面積を確保し、通常の通信制大学としてネット授業のほか必要に応じて スクーリング等を行うことも検討したい」という見解が示された。一方、特 区832においては、インターネットのみを用いて授業を行う大学が対象と なっており、スクーリング等は一切できないことになっている。大学が、対 面授業を取り入れる必要があると判断した場合には、特区832の対象外と なってしまうところであり、そもそも、スクーリング等は一切出来ないこと とした特区制度について慎重な検討が必要である。 【明確な特区計画違反があり、学生や教員の教育活動に重大な支障が発生】 ○ 特区計画に記載された「学生や教職員への24時間ヘルプデスク体制」が 設けられておらず、特区計画に対する明確かつ重大な違反が見られる。この 点について、大学側は特区計画の内容を正確に認識しておらず、また、認定 地方公共団体も違反の事実を承知していなかった。 特区832の唯一の事例であるサイバー大学におけるこのような実態を看 過したまま「教育研究に支障がない」と判断することは極めて不適切である。 【多数の学生からの「教員と対面でコミュニケーションをとる施設が不十分」 であることについての大きな不満】 ○ 特区計画では「学生が必要に応じて訪問し教員と対面でのコミュニケーシ ョンをとることができる研究室や交流室を計画しており、教育研究上十分な 校舎等の施設を確保する」としているが、多数の学生側から、教員と直接コ ミュニケーションがとれないことについて大きな不満が寄せられている。特 に来年度は学生が4年次となり卒業研究が始まるが、学生から「卒業研究 に入った場合、教員と更にコミュニケーションが必要となる」との指摘があ る。 このような中で「教育研究に支障がない」と判断することは極めて問題で あり、引き続き、検証が必要である。 【本特区計画を活用した大学院が存在しない】 本特区計画を活用した大学院がまだ設置されておらず、この段階で、大学院と 学部の双方を対象とする本特区計画の全国展開の是非を決めるのは不適切。 学生アンケートにおける具体的意見 ○学校施設に関する意見 ・各地域に図書館を併設した談話スペースがあれば、学生同士のコミュニ ケーションにも役立つ。 ・就職活動の指導を直接して貰えるような場所や機会が欲しい。面接指導 などは直接、人と人とが会わないと難しい。 ・研究室がないので、それぞれが公共の会議室を借りて勉強会を開催して いる。研究室、ミーティングルーム、図書館等、集まって勉強する場所 が欲しい。 ・20人程度のグループで自由に使える会議室が欲しい。 ・研究ができる施設が東京にもあれば良い。また、他の大学との共同研究 など、人材と技術交流を兼ね合わせた施設が欲しい。 ・この大学の7割が関東に住んでいるので、関東にも大学の施設、図書館 などがあればよい。 ・普通の図書館で本が見つからない事が多いので、大学の図書館を利用し たい。 ・図書資料が特殊で普通の図書館では取り寄せてもらえないので、大阪に も図書館が欲しい。 ・東京などにも図書館や自習室など勉強ができる施設が欲しい。 ・レポート作成などで大学の図書館を活用したいと思っているが、遠いの で利用できない。 ・教室はあるが、実情はほとんど利用できない。 ○教員から直接、指導・アドバイスを受けること等に関する意見 ・普通の大学なら教員の部屋に訪ねて行けば話ができるが、それが出来ないし連絡も とれない。 ・先生やメンターとの距離が遠い。メールだけではうまく伝わらないことがある。 ・今後、卒業研究に入った場合、教員とさらにコミュニケーションが必要となるが、 サポート体制に不安がある。 ・教員研究室にだれもいない。 ・学生と教授が会ったりする機会を主要都市だけでなく、地方都市でも開いたり、回 数を増やして欲しい。地方で受講していると、距離感を感じることがある。 ・フォローはしてもらっているが、やはり直接会うのとでは違いがある。居住地によ る差別感は否めない。 ・せっかくキャンパスから近い所に住んでいるのに、直接指導が受けられないのには がっかり。 ・全てをインターネットに頼るのではなく、集まれる機会には集まっての集合研修や 授業があっても良い。 ・メールサポートなので、質問を文書化しなくてはならないため、感覚的な質問がで きない。やり取りに時間的ラグが発生してしまい、不都合。