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初期臨床研修プログラム
初期臨床研修プログラム 糖尿病・内分泌内科 【一般目標】 (GIO) 糖尿病・代謝・内分泌疾患を診断し、病態を把握するための臨床検査を実施し、これを理解できる。 糖尿病治療の基本を理解し、インスリンを始めとする薬物治療を適切に選択し、処方する技能を修得する。 【行動目標】 (SBOs) A 診察法 1.糖尿病・代謝・内分泌疾患における救急に際して、正確にバイタルサインをとり、その意味 を理解できる。 2.神経学的所見を系統的にとり、糖尿病性神経障害を評価することができる。 3.糖尿病性腎症に関わる身体所見をとり、記述することができる。 4.眼底所見を観察し、糖尿病性網膜症の所見を記述し、評価することができる。 5.代謝・内分泌疾患における体型の変化を指摘し、記述できる。 6.代謝・内分泌疾患における皮膚所見の変化を指摘し、記述できる。 B 検査 1.尿の一般的検査を行い、結果を解釈できる。 2.血液一般検査を施行し、赤血球形態および白血球分画の異常を指摘できる。 3.血液生化学検査を適切に指示し、結果を解釈できる。 4.血糖の簡易検査を実施することができる。 5.尿中、血中ケトン体検査を行い、結果を解釈できる。 6.動脈採血を行い、血液ガス分析を実施し、結果を解釈できる。 7.経口ブドウ糖負荷試験を行い、耐糖能を評価できる。 8.内因性インスリン分泌能検査(尿中 C-ペプタイド測定、グルカゴン負荷試験)を行い、結果を解釈でき る。 9.腎機能検査から、糖尿病性腎症の進行度を評価できる。 10.アポ蛋白の分析結果から、リポ蛋白代謝異常を解釈できる。 11.内分泌疾患の診断・鑑別のための負荷試験を実施し、結果を解釈できる。 12.膵臓、肝臓や腎臓につき画像診断上の異常を指摘できる。 13.心電図、運動負荷心電図、心エコー検査の結果を解釈し、冠動脈疾患の診断、評価ができる。 14.ABI、下肢血管 MRA の結果を解釈し、下肢血管病変等の診断、評価ができる。 C 治療 1.糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧性昏睡の病態を理解し、初期治療を開始することがで きる。 2.低血糖性昏睡の病態を理解し、対処することができる。 3.糖尿病治療における食事療法、運動療法の意義を理解し、処方することができる。 4.2型糖尿病における経口血糖降下剤の薬物動態、副作用と対象を理解し、処方することができる。 5.インスリン製剤の種類、薬効を理解し、2型糖尿病のインスリン療法を開始できる。また、1型糖尿病 のインスリン療法を管理することができる。 6.血糖自己測定の意義を理解し、患者に指導することができる。 7.糖尿病性神経障害に対する薬物療法を理解し、処方することができる。 8.糖尿病性網膜症の眼科的治療を理解することができる。 9.糖尿病性腎症の食事療法、薬物療法を理解し、処方することができる。 10.糖尿病による腎不全の透析療法開始時期を理解し、専門医に依頼することができる。 11.糖尿病に合併した高血圧について、食事療法、薬物療法を理解し、処方することができる。 12.糖尿病に合併した高脂血症の病態を理解し、食事療法、薬物療法を理解し、処方することができる。 13.糖尿病に合併した冠動脈疾患についての薬物療法を理解し、専門医に依頼することができる。 14.糖尿病に合併した脳血管病変についての薬物療法を理解し、専門医に依頼することができる。 15.糖尿病性壊疽の薬物療法、外科的治療を理解し、専門医に依頼することができる。 16.糖尿病治療における自己管理の意義を理解し、これを指導できる。チームケアとしての患者教育の在り 方を理解し、これに協力できる。 17.甲状腺疾患、下垂体・副腎疾患についての薬物療法を理解し、手術適応について専門医に依頼すること ができる。 ≪学ぶべき疾患≫ 1.糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、二次性糖尿病、遺伝子異常による糖尿病) 2.糖尿病腎症、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害、糖尿病足病変、冠動脈病変・脳血管病変合併例 3.低血糖症 4.甲状腺機能異常症(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症) 5.下垂体疾患(下垂体前葉機能低下症、末端肥大症) 6.副腎疾患(クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、副腎不全) 【学習方略】 (LS) 上記の糖尿病・内分泌疾患について、診断・治療の実際の方法の知識・臨床技能を習得する。また、内 科学会認定医資格取得のために必要な症例を経験し、内科学会地方会や糖尿病学会地方会などへの報告を行 う。 【研修評価(EV)】 研修終了時に、研修責任者およびスタッフが研修医の評価を行う。 研修医も自己評価および研修診療科と指導医の評価を行う。