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蛋白 項目 正常値 異常値で考えられる病気 糖 ウロビリノーゲン pH 比重
ゆうかり便り (3)第71号 平成23年11月1日 発行 尿は腎臓で生成される液体の排泄物です。血液中の水分、不要物や有害物、新陳代謝の老廃物 や取りすぎた物質などを体外へ出す為に腎臓でろ過し、体に必要なものを適量だけ取り戻し血液 成分を一定にしています。 尿は外観や臭いも体の状態を反映する重要な要素となっています。健康な尿は黄淡色か麦わら 色で透き通っています。これは胆汁のビリルビン色素や食物の色素が溶け込んで作られた色で す。水分を多く取れば無色に近く、大量の汗をかけば黄褐色になります。精神的なものや、食 事、運動量、薬の服用などによっても、尿の色は変化します。また、濁った尿が出ることがあり ますが、これは尿の中に赤血球、白血球、細菌、上皮細胞などが混入していることが考えられま す。尿は泡立つことがあり、通常ではすぐに消えます。泡立ちの原因は蛋白です。蛋白は健康な 人でも激しい運動後や疲れているときに出たりします。尿に多量の泡が出ても、このように原因 が一時的であれば問題ありません。頻繁に濁った尿が出たり、泡立ちが消えないようであれば検 査をお勧めします。 現在、検査薬の進歩によって一回の尿成分を調べるだけで、様々な病気を見つけることができ るようになりました。ここでは通常の尿検査で行われている10項目を紹介します。 項目 正常値 異常値で考えられる病気 健康でも異常値になる場合 蛋白 陰性 腎臓疾患(腎盂腎炎など)、 膀胱炎、尿道炎、発熱時 激しい運動後、ストレス、 生理前後 糖 陰性 糖尿病 妊娠中、中高年、 疲れ、ストレス ウロビリノーゲン ± 陽性:肝疾患 陰性:総胆管閉塞 飲酒、肉食後、疲労時、 激しい運動後、便秘 ビリルビン 陰性 pH pH6前後 ケトン体 肝疾患、胆石症 継続的なアルカリ:膀胱炎 継続的な酸性:糖尿病、痛風 食事内容 陰性 下痢、嘔吐、糖尿病、 甲状腺疾患 妊娠、ストレス、 過剰ダイエット 潜血反応 陰性 腎炎、腎結石、尿管結石、 尿道炎、前立腺炎 女性 亜硝酸塩 陰性 腎盂腎炎、 膀胱炎など細菌感染 放置尿 白血球 陰性 腎臓、尿路の炎症 女性 比重 1.010 ~ 1.025 高値:糖尿病、 ネフローゼ症候群 低値:水分多量摂取、利尿剤 高値:下痢、嘔吐、脱水症 この他にも、尿路感染症を調べる尿細菌検査や、癌細胞などを調べる尿細胞診検査など様々な 検査があります。尿検査は体の状態を示す非常に重要な役割となっています。