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第5期大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画

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第5期大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
第 5 期
大崎市高齢者福祉計画
介護保険事業計画
大 崎 市
平成 24 年 3 月
計画策定にあたって
介護保険制度は,平成 12 年の創設から 11 年が経
過し,着実に浸透してきていますが,超高齢社会を
迎え,今後も団塊の世代が高齢者となり,急速に高
齢化が進行する中にあって,高齢者が健康で生きが
いをもって,社会参加できるような地域社会の実現
が求められています。
また,ひとり暮らしや認知症の高齢者の増加が見込まれることから,で
きる限り住み慣れた地域で生活を継続できるよう,高齢者の生活を地域で
支え合う仕組を構築することが必要となっています。
今後は,これまで以上に,介護予防事業の推進と介護サービスや生活支
援サービスの充実を図るとともに,介護の施策と医療や居住の施策の連携
を強化することが重要となります。
このような中で,本市では「第4期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」
を検証し,日常生活圏域ニーズ調査を実施して高齢者の潜在的なニーズを
反映させるなどして,平成 24 年度から平成 26 年度までを期間とする「第
5期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」を策定しました。
この計画では,地域を重点化した介護予防事業の推進や,地域密着型サー
ビスの一層の普及により介護サービスの充実を図るとともに,生活支援
サービスの充実や高齢者の生きがいづくり活動の推進などにより,高齢者
を地域全体で総合的に支援する地域包括ケアシステムの構築を目指します。
さらに,地域密着型サービスの複合的な普及を図り,在宅サービスと施
設・居住系サービスの連携を強化することで,介護サービスの利用が日常
生活圏域内で完結するような仕組を構築し,高齢者が介護を要する状態に
なっても安心して暮らせるような地域づくりに取り組みます。
今後とも,計画の基本理念である「地域で支え合い健康で元気なまちづ
くり」の実現に向けて,各種施策に積極的に取り組んでまいりますので,
市民の皆様をはじめ,関係機関・団体の皆様のより一層のご理解とご協力
をお願い申し上げます。
最後に,この計画の策定にあたり,ご指導,ご協力をいただきました皆
様方に,心から感謝を申し上げます。
平成 24 年3月
大崎市長
伊 藤
康 志
目
第1章
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
計画策定の概要 ....................................... 3
計画策定の趣旨 ....................................................
法令等の根拠 ......................................................
計画の位置付け ....................................................
計画の期間 ........................................................
計画の策定体制 ....................................................
基本理念と基本目標.................................................
施策の体系 ........................................................
第2章
Ⅰ
次
3
4
4
5
5
6
7
高齢者を取り巻く状況 ................................ 11
要介護等認定者の推移 .............................................. 11
1
人口の推移 ................................................................. 11
2
要介護等認定者の推移 ....................................................... 14
Ⅱ
高齢者の生活状況.................................................. 16
1
世帯の状況 ................................................................. 16
2
就労の状況 ................................................................. 18
Ⅲ
日常生活圏域の設定................................................ 20
1
設定の趣旨 ................................................................. 20
2
設定の内容 ................................................................. 20
3
日常生活圏域の概要 ......................................................... 21
Ⅳ
日常生活圏域ニーズ調査の結果 ...................................... 28
1
調査結果概要 ............................................................... 28
2
傾向分析要領 ............................................................... 29
3
対象者の傾向分析と推計結果 ................................................. 30
Ⅴ
介護サービスの利用状況 ............................................ 37
1
介護サービスの推移 ......................................................... 37
2
介護サービスの達成状況 ..................................................... 39
3
介護給付費の達成状況 ....................................................... 43
Ⅵ
要介護等認定者の推計 .............................................. 47
1
人口の推計 ................................................................. 47
2
要介護等認定者の推計 ....................................................... 49
第3章
Ⅰ
基本目標と施策の方向性 .............................. 53
介護予防事業の推進................................................ 53
1
二次予防事業の推進 ......................................................... 55
2
一次予防事業の推進 ......................................................... 60
Ⅱ
介護サービスの充実................................................ 65
1
介護サービスの充実 ......................................................... 67
2
予防サービスの充実 ......................................................... 80
3
介護保険制度の円滑な運営 ................................................... 85
Ⅲ
生活支援サービスの充実 ............................................ 89
1
高齢者支援サービスの充実 ................................................... 89
2
家族介護者支援サービスの充実 ............................................... 95
Ⅳ
生きがいづくり活動の推進 .......................................... 97
1
生きがいづくり活動の推進 ................................................... 97
2
社会参加の促進 ............................................................. 98
Ⅴ
地域包括ケアシステム等の推進 ..................................... 101
1
地域包括ケアシステムの推進 ................................................ 101
2
安全・安心なまちづくりの推進 .............................................. 108
第4章
Ⅰ
介護保険事業の見込 ................................. 113
介護保険の財源と保険料の算出方法 ................................. 113
1
介護保険の財源 ............................................................ 113
2
介護保険料の算出方法 ...................................................... 115
Ⅱ
総費用額の見込 .................................................. 116
1
総給付費の見込額 .......................................................... 116
2
その他の給付額等の見込額 .................................................. 117
3
地域支援事業費の見込額 .................................................... 118
4
総費用の見込額 ............................................................ 119
Ⅲ
第1号被保険者の介護保険料 ....................................... 120
1
介護保険料基準月額 ........................................................ 120
2
所得段階と軽減(弾力化) .................................................. 121
3
大崎市の介護保険料 ........................................................ 122
第5章
Ⅰ
Ⅱ
計画の推進と進行管理 ............................... 127
計画の推進 ...................................................... 127
計画の進行管理 .................................................. 127
資料編 ..................................................... 131
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
用語解説 ........................................................
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会条例 .............
高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会委員名簿 ...............
高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定状況 .........................
131
136
137
138
第1章
計画策定の概要
第1章
計画策定の概要
第1章 計画策定の概要
Ⅰ
計画策定の趣旨
平成 12 年に創設された介護保険制度により,介護を要する状態になっても,できる限り
自宅で自立した日常生活を営めるように,要介護等認定者を社会全体で支援する仕組みが
つくられています。
平成 18 年には介護保険法の大幅な見直しが行われ,新予防給付や地域支援事業の創設に
よる予防重視型システムへの転換,地域密着型サービスや地域包括支援センターの創設と
いった新たなサービス体系の確立など,様々な介護保険制度の改正が行われました。
この改正を受け,平成 18 年度から平成 20 年度までの第3期介護保険事業計画において
は,介護予防事業などの新たな施策への取組や,平成 26 年度までの長期目標が設定され,
第4期介護保険事業計画においても,この目標の達成に向けた計画の策定を行いました。
介護保険制度は,創設からすでに 11 年が経過しており,介護サービスの利用者や利用量
が拡大するなど,制度は着実に浸透してきています。
一方で,拡大し続ける利用に対して,予防給付による改善効果や介護給付費の適正化,
サービス提供者の人材の確保やその質の向上,認知症高齢者に対するケアなど,様々な対
応が必要となっています。
今後,平成 24 年度から平成 26 年度にかけては,第1次ベビーブーム世代が 65 歳に到達
する時期であることから,要介護等認定者や認知症高齢者の増加が見込まれ,介護予防施
策や,認知症高齢者に対応したケアの確立,これらの諸課題に対応するための地域包括ケ
アシステムの構築など,様々な課題に取り組む必要があります。
また,平成 23 年度には,平成 17 年に医療制度改革の一環として決定された介護療養病
床の廃止期限が平成 27 年3月まで延期されるとともに,平成 24 年度から,高齢者の生活
を 24 時間体制で支えるための地域密着型サービスが創設されるなど,現在抱えている問題
に対応するための制度改正が行われています。
こうした背景のもと,本市としては,老人福祉法,介護保険法の基本的理念を踏まえつ
つ,第4期大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画の実績の分析結果や,日常生活圏域ニ
ーズ調査の実施などにより,高齢者とその家族のニーズを反映させるとともに,地域特性
を考慮し,第5期大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画を策定しました。
-
3 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅱ
法令等の根拠
高齢者福祉計画は老人福祉法第 20 条の8,介護保険事業計画は介護保険法第 117 条に基
づく計画です。
高齢者福祉計画は,要介護等認定者に限らず,すべての高齢者を対象とする高齢者施策
全般にわたる計画であり,介護保険事業計画と相互に連携する必要があるため,高齢者福
祉計画と介護保険事業計画を一体化して策定しています。
Ⅲ
計画の位置付け
この計画は,
「大崎市総合計画」,
「大崎市地域福祉計画」を上位とする個別福祉計画と位
置付けています。
また,関連する「大崎市健康増進計画」と調和を保つとともに,国の定める「介護保険
事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針」,県が策定する「第5期
みやぎ高齢者元気プラン」
,「医療計画」,「医療費適正化計画」,「地域ケア体制整備構想」
と整合性を図っています。
なお,第5期計画は,第3期計画において設定した,平成 26 年度の最終目標(施設サー
ビスの利用者に占める重度の要介護認定者の利用割合を 70%以上)の達成に向け,これま
での現状を検証・分析し,その目標を確実に達成するための計画値の見直しという,最終
段階の位置付けを有しています。
【図表1 計画の位置付け】
大崎市総合計画
大崎市地域福祉計画
国
介護保険事業に係る保険給付の円滑な
実施を確保するための基本的な指針
大崎市
大崎市高齢者福祉計画
健康増進計画
介護保険事業計画
-
県
第5期みやぎ高齢者元気プラン
医療計画
医療費適正化計画
地域ケア体制整備構想
4 -
第1章
Ⅳ
計画策定の概要
計画の期間
第5期計画は,平成 20 年度に策定した第4期計画の見直しにあたるもので,平成 24 年
度から平成 26 年度までの3年間を期間としています。
【図表2 計画の期間】
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
(2006年) (2007年) (2008年) (2009年) (2010年) (2011年) (2012年) (2013年) (2014年)
第3期
高齢者保健福祉計画
・介護保険事業計画
第4期
高齢者福祉計画
・介護保険事業計画
第5期
高齢者福祉計画
・介護保険事業計画
Ⅴ
計画の策定体制
この計画は,学識経験者や保健・医療・福祉関係者,被保険者代表からなる「大崎市高
齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会」を設置して策定しました。
また,どの日常生活圏域に,どのようなニーズをもった高齢者が,どの程度生活してい
るのかを客観的に把握することで,圏域ごとの課題や必要となるサービスを分析し,介護
予防事業や生活支援サービスの施策に,高齢者の潜在的なニーズを反映させることを目的
として,日常生活圏域ニーズ調査を実施するとともに,計画の中間素案を公表し,その内
容に市民の意見を求めることで,市民の意見を計画に反映させるため,パブリックコメン
トを実施しています。
-
5 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅵ
基本理念と基本目標
この計画は,大崎市総合計画に定める「地域で支え合い健康で元気なまちづくり」を基
本理念として,以下の5つの基本目標で構成しています。
地域で支え合い
健康で元気なまちづくり
1 介護予防事業の推進
高齢者が要介護状態等になることを予防し,できる限り長く健康を保ち,その方らしく
自立した生活ができるよう,介護予防事業の展開を推進します。
2 介護サービスの充実
高齢者とその家族が,必要なときに必要なサービスを利用できるよう,適切で質の高い
介護サービスの提供体制を一層充実します。
3
生活支援サービスの充実
高齢者とその家族が,住み慣れた地域で安心して暮らせるよう,介護サービスを補完す
る生活支援サービスの充実を図ります。
4
生きがいづくり活動の推進
高齢者がいつまでもいきいきとした生活が送れるよう,生涯学習,就労などによる社会
参加や交流を促し,生きがいづくり活動を推進します。
5 地域包括ケアシステム等の推進
高齢者が要介護状態等になっても,
可能な限り住み慣れた地域において継続して生活で
きるよう,予防,介護,生活支援,医療,住まいの5つのサービスを一体化して提供でき
るようなシステム等を推進します。
これらの基本目標のもとに,以下の施策を推進します。
-
6 -
第1章
Ⅶ
計画策定の概要
施策の体系
総 合 計 画
基本構想
高齢者福祉計画・介護保険事業計画
基本計画
基本目標
施 策 詳 細
1
Ⅰ介護予防事業
の推進
安心と生きがいのある高齢福祉の充実
地域で支え合い 健康で元気なまちづくり
保健事業や
介護予防事業の
充実強化
二次予防事業の推進
(1)二次予防事業対象者の把握
(2)通所型・訪問型介護予防
(3)二次予防事業の評価
2 一次予防事業の推進
(1)介護予防の普及・啓発
(2)地域介護予防活動の支援
(3)認知症高齢者の支援
(4)一次予防事業の評価
1
在宅・施設
介護の一層の
充実・強化
Ⅱ介護サービス
の充実
介護サービスの充実
(1)居宅サービス
(2)施設サービス
(3)地域密着型サービス
(4)住宅改修
(5)居宅介護支援
2 予防サービスの充実
(1)介護予防サービス
(2)介護予防住宅改修
(3)介護予防支援
3 介護保険制度の円滑な運営
(1)介護給付費適正化事業の推進
(2)介護サービス事業者の指導・監督
(3)低所得者への配慮
(4)相談体制の充実
(5)制度の普及・啓発
Ⅲ生活支援サー
ビスの充実
1
2
生きがいづくり
活動の推進
地域住民,各種
団体などとの連携に
よる地域ケアシステ
ムの構築
高齢者支援サービスの充実
家族介護者支援サービスの充実
1
Ⅳ生きがいづく
り活動の推進
生きがいづくり活動の推進
(1)生涯学習の推進
(2)老人福祉センターの充実
2 社会参加の促進
(1)老人クラブ活動の支援
(2)高齢者の就労促進
(3)ボランティア活動への参加促進
(4)地域活動への参加促進
1
Ⅴ地域包括ケア
システム 等の
推進
-
7 -
地域包括ケアシステムの推進
(1)地域包括支援センターの機能充実
(2)介護と医療の連携
(3)介護と居住の連携
2 安全・安心なまちづくりの推進
(1)災害発生への備え
(2)災害発生時の対応
第2章
高齢者を取り巻く状況
第2章
高齢者を取り巻く状況
第2章 高齢者を取り巻く状況
Ⅰ
要介護等認定者の推移
1
人口の推移
(1)本市の人口の推移
人口は,平成 18 年に 138,549 人であったものが,平成 23 年には 135,483 人となっ
ており,ゆるやかに減少を続けています。
高齢化率は,平成 18 年に 23.0%であったものが,平成 22 年には 24.1%,平成 23
年には 24.0%となっており,最近の3年間は,24%前後で推移しています。
また,高齢化率が上昇を続ける一方で,年少人口比率は年々下降しており,少子高
齢化が顕著になっています。
【図表3 人口と高齢化率等の推移】
(人)
(%)
200,000
25.0
23.0
23.3
23.6
23.9
24.1
24.0
20.0
150,000
100,000
138,549
137,779
137,230
136,178
135,975
135,483
31,815
32,115
32,351
32,588
32,771
32,484
14.0
13.8
13.7
13.6
13.5
13.4
高齢者人口
(65歳以上)
15.0
年少人口
(0~14歳)
10.0
87,368
86,624
86,103
85,096
84,851
生産年齢人口
(15~64歳)
84,809
年少人口比率
高齢化率
50,000
5.0
19,366
19,040
18,776
18,494
18,353
18,190
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
0.0
0
資料:住民基本台帳(各年4月1日)
- 11 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表4 人口の構成割合】
100%
90%
23.0
23.3
23.6
23.9
24.0
24.1
80%
高齢化率
(65歳以上)
70%
60%
50%
63.1
62.9
62.7
40%
62.5
62.4
生産年齢人口比率
(15~64歳)
62.6
30%
年少人口比率
(0~14歳)
20%
10%
14.0
13.8
13.7
13.6
13.5
13.4
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
0%
資料:住民基本台帳(各年4月1日)
【図表5 人口の推移】
(単位:人)
区
分
平成 18 年
平成 19 年
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
138,549
137,779
137,230
136,178
135,975
135,483
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
19,366
19,040
18,776
18,494
18,353
18,190
14.0%
13.8%
13.7%
13.6%
13.5%
13.4%
87,368
86,624
86,103
85,096
84,851
84,809
63.1%
62.9%
62.7%
62.5%
62.4%
62.6%
31,815
32,115
32,351
32,588
32,771
32,484
23.0%
23.3%
23.6%
23.9%
24.1%
24.0%
16,084
15,769
15,278
15,039
14,731
14,077
11.6%
11.4%
11.1%
11.0%
10.8%
10.4%
15,731
16,346
17,073
17,549
18,040
18,407
11.4%
11.9%
12.4%
12.9%
13.3%
13.6%
総人口
構成比
0~14 歳
構成比
15~64 歳
構成比
65 歳以上
構成比
前期高齢者
構成比
後期高齢者
構成比
資料:住民基本台帳(各年4月1日)
- 12 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
(2)国・県との比較
平成 22 年 10 月1日現在の国の高齢化率は 23.1%,宮城県の高齢化率は 22.3%と
なっていますが,本市の高齢化率は 24.4%で,国や宮城県を上回るスピードで高齢
化が進行しています。
【図表6 人口の構成割合の比較】
100%
90%
22.3
23.1
24.4
80%
高齢化率
(65歳以上)
70%
60%
50%
64.4
63.7
40%
生産年齢人口比率
(15~64歳)
62.2
30%
年少人口比率
(0~14歳)
20%
10%
13.2
13.2
13.4
国
(速報値)
宮城県
大崎市
0%
資料:国勢調査(平成 22 年 10 月1日)
【図表7 人口の比較】
(単位:人)
区
分
国(速報値)
宮城県
大崎市
128,056,000
2,348,165
135,147
100.0%
100.0%
100.0%
16,797,600
308,201
18,045
13.2%
13.2%
13.4%
80,730,200
1,501,638
83,774
63.7%
64.4%
62.2%
29,293,400
520,794
32,828
23.1%
22.3%
24.4%
15,133,800
255,938
14,646
11.9%
11.0%
10.9%
14,159,600
264,856
18,182
11.2%
11.4%
13.5%
総人口
構成比
0~14 歳
構成比
15~64 歳
構成比
65 歳以上
構成比
前期高齢者
構成比
後期高齢者
構成比
※
総人口に年齢不明者が含まれているため,年齢区分ごとの集計と総人口は一致しない。
資料:国勢調査(平成 22 年 10 月1日)
- 13 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
2
要介護等認定者の推移
要介護等認定者の人数は,高齢化の進行に比例して年々増加しており,平成 23 年で
5,791 人となっており,その認定率(高齢者人口に占める割合)は 17.8%となっていま
す。
これを平成 23 年における要支援・要介護状態別にみると,最も大きい割合を占めてい
るのは要介護1の 21.8%で,次いで要介護2の 16.8%,要介護4の 15.4%の順となっ
ています。
また,認定率を第4期計画の推計値と比較すると,要支援1から要介護1では計画値
とほぼ同率で,要介護4・5では約 0.1 ポイント低く,要介護2・3では 0.1 から 0.6
ポイント低くなっており,その結果,全体では計画値より約 0.5 ポイント低くなってい
ます。
【図表8 要介護等認定者と認定率の推移】
(人)
6,000
17.3
17.4
(%)
20.0
17.8
5,791
15.0
5,715
5,635
5,500
10.0
認定者数
認定率
5.0
5,000
0.0
平成21年
平成22年
平成23年
資料:高齢介護課調べ(各年4月1日)
【図表9 要介護等認定者の構成割合の推移】
100%
90%
80%
70%
11.7
11.9
11.5
14.8
16.4
15.4
14.3
12.9
12.9
16.1
15.2
16.8
20.8
21.1
21.8
12.2
11.0
9.5
10.0
11.4
12.1
平成21年
平成22年
平成23年
60%
50%
40%
30%
20%
10%
要介護5
要介護4
要介護3
要介護2
要介護1
要支援2
要支援1
0%
資料:高齢介護課調べ(各年4月1日)
- 14 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
【図表 10 要介護等認定者と認定率の推移】
(単位:人)
区
分
平成 21 年
高齢者人口
平成 22 年
平成 23 年
32,588
32,771
32,484
5,635
5,715
5,791
要支援1
562
654
698
要支援2
687
627
553
要介護1
1,173
1,205
1,261
要介護2
910
870
973
要介護3
807
740
749
要介護4
836
937
891
要介護5
660
682
666
17.3%
17.4%
17.8%
要介護等認定者数
認定率
資料:高齢介護課調べ(各年4月1日)
※
要介護等認定者数は,第2号被保険者(40~64 歳)を含む。
【図表 11 第4期計画の推計値と実績値の推移】
区
分
平成 21 年
要介護等認定者数(人)
平成 22 年
平成 23 年
2,414
2,456
2,498
7.4
7.6
7.7
1,763
1,798
1,834
5.4
5.5
5.6
1,545
1,577
1,609
4.8
4.9
4.9
5,722
5,831
5,941
17.7
18.0
18.3
2,422
2,486
2,512
7.4
7.6
7.7
1,717
1,610
1,722
5.3
4.9
5.3
1,496
1,619
1,557
4.6
4.9
4.8
5,635
5,715
5,791
17.3
17.4
17.8
要支援1~要介護1
認定率(%)
第4期推計値
要介護等認定者数(人)
要介護2・3
認定率(%)
要介護等認定者数(人)
要介護4・5
認定率(%)
要介護等認定者数(人)
合
計
認定率(%)
要介護等認定者数(人)
要支援1~要介護1
認定率(%)
実
要介護等認定者数(人)
要介護2・3
績
認定率(%)
値
要介護等認定者数(人)
要介護4・5
認定率(%)
要介護等認定者数(人)
合
計
認定率(%)
資料:高齢介護課調べ(各年4月1日)
- 15 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅱ
高齢者の生活状況
1
世帯の状況
(1)本市の世帯の状況
世帯数は,人口の減少とは反対に,平成 17 年から平成 22 年にかけて 1,443 世帯
(3.2%)増加しており,核家族化の進展が顕著になっています。
高齢者のいる世帯は 976 世帯(4.7%)増加しており,一般世帯(高齢者のいない
世帯)の 467 世帯(2.0%)の増加に比べて2倍以上の伸びを示しています。
この中で,高齢者ひとり暮らし世帯や高齢者夫婦世帯については,それぞれ 657
世帯(23.4%)
,699 世帯(22.2%)の増と大きな伸びとなっています。
今後も,核家族化の進展に伴い,高齢者ひとり暮らし世帯や高齢者夫婦世帯の増加
が予測されます。
【図表 12 世帯数の推移】
(単位:世帯)
区
分
平成 17 年
平成 22 年
比較増減
増 減 率
総世帯
44,615
46,058
1,443
3.2%
一般世帯(高齢者のいない世帯)
23,943
24,410
467
2.0%
20,672
21,648
976
4.7%
100.0%
100.0%
0.0%
-
2,810
3,467
657
23.4%
10.5%
16.0%
5.5%
-
3,155
3,854
699
22.2%
11.8%
17.8%
6.0%
-
14,707
14,327
▲380
▲2.6%
77.6%
66.2%
▲11.4%
-
高齢者のいる世帯
構成比
高齢者
ひとり暮らし世帯
構成比
高齢者夫婦世帯
構成比
高齢者のいる
その他世帯
構成比
資料:国勢調査
- 16 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
(2)国・県との比較
平成 22 年 10 月1日現在の高齢者のいる世帯に占める高齢者ひとり暮らし世帯の割
合は,国の 23.8%,宮城県の 18.5%に対し,本市では 16.0%と比較的低い割合とな
っています。
高齢者夫婦世帯では,国の 28.4%,宮城県の 23.8%と比較すると,本市では 17.8%
とかなり低い割合となっています。
【図表 13 世帯数の比較】
(単位:世帯)
区
分
国(速報値)
宮城県
大崎市
総世帯
50,928,100
900,352
46,058
一般世帯(高齢者のいない世帯)
31,671,300
559,321
24,410
19,256,800
341,031
21,648
100.0%
100.0%
100.0%
4,577,000
63,203
3,467
23.8%
18.5%
16.0%
5,463,000
81,255
3,854
28.4%
23.8%
17.8%
9,216,800
196,573
14,327
47.9%
57.6%
66.2%
高齢者のいる世帯
構成比
高齢者
ひとり暮らし世帯
構成比
高齢者夫婦世帯
構成比
高齢者のいる
その他世帯
構成比
資料:国勢調査(平成 22 年 10 月1日)
- 17 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
2
就労の状況
(1)本市の就労状況
高齢者の就労状況の推移をみると,平成 12 年から平成 17 年にかけて,就労してい
る高齢者数は 187 人(2.9%)増加していますが,高齢者人口に占める割合は 1.5 ポ
イント減少しています。
就労の内訳は,後期高齢者が 499 人(48.8%)増加しているのに対し,前期高齢者
が 312 人(5.8%)減少しています。
【図表 14 就労状況の推移】
(単位:人)
区
分
平成 12 年
平成 17 年
比較増減
増 減 率
就労者
74,058
73,662
▲396
▲0.5%
高齢者人口
28,478
31,440
2,962
10.4%
男
3,443
3,095
▲348
▲10.1%
女
1,918
1,954
36
1.9%
計
5,361
5,049
▲312
▲5.8%
男
697
1,031
334
47.9%
女
325
490
165
50.8%
計
1,022
1,521
499
48.8%
6,383
6,570
187
2.9%
構成比
22.4%
20.9%
▲1.5%
-
男
4,015
3,913
▲102
▲2.5%
女
7,762
7,170
▲592
▲7.6%
計
11,777
11,083
▲694
▲5.9%
男
3,322
4,468
1,146
34.5%
女
6,996
9,319
2,323
33.2%
計
10,318
13,787
3,469
33.6%
22,095
24,870
2,775
12.6%
77.6%
79.1%
1.5%
-
前期高齢者
(65~74 歳)
就
後期高齢者
労
(75 歳以上)
就 労 計
前期高齢者
(65~74 歳)
非
就
後期高齢者
労
(75 歳以上)
非就労計
構成比
資料:国勢調査(平成 17 年 10 月1日)
- 18 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
(2)国・県との比較
平成 17 年 10 月1日現在の高齢者のうち,就労している高齢者の割合は,国では
21.5%,宮城県では 18.5%となっていますが,本市は 20.9%で,国を 0.6 ポイント
下回り,宮城県を 2.4 ポイント上回っています。
【図表 15 就労状況の比較】
(単位:人)
区
分
国
宮城県
大崎市
就労者
65,399,685
1,189,491
73,662
高齢者人口
25,138,591
465,107
31,440
男
2,615,358
44,277
3,095
女
1,566,114
23,318
1,954
計
4,181,472
67,595
5,049
男
761,073
12,398
1,031
女
473,250
6,167
490
計
1,234,323
18,565
1,521
5,415,795
86,160
6,570
21.5%
18.5%
20.9%
男
3,774,365
69,702
3,913
女
5,828,360
112,626
7,170
計
9,602,725
182,328
11,083
男
3,393,368
67,576
4,468
女
6,726,703
129,043
9,319
計
10,120,071
196,619
13,787
19,722,796
378,947
24,870
78.5%
81.5%
79.1%
前期高齢者
(65~74 歳)
就
後期高齢者
労
(75 歳以上)
就 労 計
構成比
前期高齢者
(65~74 歳)
非
就
後期高齢者
労
(75 歳以上)
非就労計
構成比
資料:国勢調査(平成 17 年 10 月1日)
- 19 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅲ
1
日常生活圏域の設定
設定の趣旨
地理的条件,人口,交通事情その他の社会的条件,介護サービスを提供するための施
設整備の状況,その他の条件を総合的に勘案し,日常生活圏域を設定します。
設定する日常生活圏域は,地域密着型サービスの基盤整備の基本単位となるもので,
この圏域ごとに,高齢者が住み慣れた地域で安心して生活を継続していくことができる
ようにするために,地域密着型サービスを提供します。
2
設定の内容
日常生活圏域は,第3期計画および第4期計画において設定した圏域と同じく,次の
10 圏域とします。
日常生活圏域の設定にあたっては,高齢者の買い物,通院などの日常生活行動の範囲
や地域交流,地域活動の区域を考慮し,合併前の旧1市6町の区域を圏域の基礎としな
がら,古川地域については,人口規模を勘案して,当時の中学校の学区を基本に4つの
圏域としたものです。
【図表 16 日常生活圏域】
⑨鳴子温泉地区
④古川北部地区
⑧岩出山地区
②古川東部地区
①古川中央地区
⑩田尻地区
③古川西部地区
⑥三本木地区 ⑤松山地区
⑦鹿島台地区
- 20 -
第2章
3
高齢者を取り巻く状況
日常生活圏域の概要
(1)日常生活圏域の状況
人口が最も多いのが古川中央地区で,次いで古川東部地区,鹿島台地区の順になっ
ており,高齢者人口においても,古川中央地区が最も多く,次いで岩出山地区,鹿島
台地区の順になっています。
また,高齢化率においては,鳴子温泉地区の 36.7%が最も高く,次いで岩出山地
区の 32.5%,田尻地区の 28.3%の順となっており,最も低いのは古川東部地区の
15.9%で,次いで古川中央地区の 19.0%,古川西部地区の 23.2%であり,この3つ
の圏域が市全体の高齢化率(24.0%)を下回っています。
【図表 17 日常生活圏域の状況】
(単位:人)
圏 域 名
人
口
高齢者人口
高齢化率
要介護等
認定者数
認 定 率
①古川中央地区
①
32,882
①
6,237
⑨
19.0%
①
954
15.3%
②古川東部地区
②
20,581
⑤
3,275
⑩
15.9%
⑦
466
14.2%
③古川西部地区
⑥
11,554
⑧
2,682
⑧
23.2%
⑧
458
17.1%
④古川北部地区
⑦
10,418
⑦
2,694
⑥
25.9%
⑤
529
19.6%
⑤松山地区
⑩
6,682
⑩
1,811
⑤
27.1%
⑩
273
15.1%
⑥三本木地区
⑧
8,329
⑨
2,008
⑦
24.1%
⑨
307
15.3%
⑦鹿島台地区
③
12,769
③
3,483
④
27.3%
③
608
17.5%
⑧岩出山地区
④
12,515
②
4,067
②
32.5%
②
809
19.9%
⑨鳴子温泉地区
⑨
7,521
⑥
2,760
①
36.7%
⑥
505
18.3%
⑩田尻地区
⑤
12,232
④
3,467
③
28.3%
④
593
17.1%
計
-
135,483
-
32,484
-
24.0%
-
5,502
16.9%
資料:住民基本台帳(平成 23 年4月1日現在)
- 21 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
①
古川中央地区
古川中央地区は,市役所本庁舎,市民病院,
市立図書館など,行政サービス機能が集積す
る市街地を中心とした地区で,地区内には
JR 東北新幹線,JR 陸羽東線が交差する古川
駅があり,古くからの商店街を有するなど,
面積が狭いわりに人口が密集しています。
全圏域中,人口,高齢者人口ともに最も多
くなっていますが,古くからの住民に加え,
若年層の転入者も多い地区であるため,高齢
古川保健福祉プラザ(fプラザ)
化率は,全圏域中で2番目に低い 19.0%と
なっています。
②
古川東部地区
古川東部地区は,本市の中央を流れる江合川の南側に沿って,古川中央地区の東部
に広がる地区で,地区の南東部を流れる鳴瀬川沿いには,豊かな水辺環境を活かした
新江合川運動公園が整備される一方で,人口が集積する古川中央地区に隣接している
ことから,近年,宅地開発や土地基盤整備が進み,新興住宅地が形成されています。
人口は,古川中央地区に次いで多く,新興住宅地が多いため,高齢化率は,全圏域
中で最も低い 15.9%となっています。
③
古川西部地区
古川西部地区は,江合川の南西部,古川中央地区の西側に位置し,そのほとんどが
平坦な地区で,大崎耕土の一部を形成する豊かな穀倉地帯となっており,地区内には
JR 陸羽東線塚目駅,西古川駅,東大崎駅,東北自動車道古川インターチェンジがあり,
国道 47 号,347 号が通るなど,主要な交通軸が広がる地区となっています。
人口は全圏域中の中ほどに位置していますが,高齢者人口は3番目に少なく,高齢
化率は 23.2%となっています。
④
古川北部地区
古川北部地区は,江合川の北側,古川中央地区の北部に位置し,古川中央地区,古
川東部地区,古川西部地区を合わせた面積とほぼ同じ大きさの面積を持つ地区で,江
合川に接する地区の南東部には肥沃な農地が形成されている一方,北西部は自然豊か
な丘陵地帯が広がり,景勝の地として知られる化女沼周辺は,丘陵地ならではの特性
を活かした環境整備がなされています。
人口,高齢者人口は,ともに全圏域中の中ほどに位置し,高齢化率は 25.9%で,市
全体の高齢化率を 1.9 ポイント上回っています。
- 22 -
第2章
⑤
高齢者を取り巻く状況
松山地区
松山地区は,本市の中心部から南東部に位
置し,鳴瀬川が北東部を流れ,南部は,標高
140m の高寺山を中心とする丘陵地帯で,北
部は大崎耕土の一部を形成する地味肥沃な
平坦地が広がり,豊かな自然環境に恵まれて
います。
公共施設が集まる中心部のほか,駅前周辺
部には新興住宅地が形成され,地区の東部に
は JR 東北本線松山駅があり,地区の中心部
には主要地方道が通っています。
松山保健福祉センター
(さんさん館)
全圏域中,人口,高齢者人口ともに最も少なく,高齢化率は 27.1%と5番目に高く,
市全体の高齢化率を 3.1 ポイント上回っています。
⑥
三本木地区
三本木地区は,本市の南部に位置し,中央
部を西から東に鳴瀬川が貫流しており,北部
の平坦地帯と標高 60~100mの南部丘陵地帯
に大別されます。
公共施設が集まる中心部のほか,平坦地帯
に集落が点在し,地区の南北を国道4号,東
北自動車道,東北新幹線が並行して通ってお
り,交通の便に大変恵まれた地区です。
人口,高齢者人口は,全圏域中で,それぞ
三本木保健福祉センター
れ 3番 目, 2番 目に 少な く, 高齢 化率 は
24.1%で,市全体の高齢化率とほぼ同率となっています。
⑦
鹿島台地区
鹿島台地区は,本市の東部に位置し,北部
はなだらかな丘陵地,南部は平地が開け,東
部に鳴瀬川,南部に吉田川が流れ,肥沃な農
地が集まっています。
駅前周辺部を中心とした市街地のほか,丘
陵地には集落が点在しており,地区の中心部
には JR 東北本線鹿島台駅があり,国道 346
号,主要地方道などが通る交通の要衝となっ
ています。
鹿島台保健センター
人口,高齢者人口は,全圏域中で,ともに3番目に多く,高齢化率は 27.3%で,市
全体の高齢化率を 3.3 ポイント上回っています。
- 23 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
⑧
岩出山地区
岩出山地区は,本市の北西部に位置し,地
区の中央部を江合川が貫流して平坦部の水
田を潤しており,古くから市街地として形成
されている駅前周辺部のほか,丘陵地・中山
間部に集落が点在しています。
交通の便に恵まれ,地区の中心部には JR
陸羽東線岩出山駅と有備館駅を有し,国道
47 号と 457 号が地区を縦貫しています。
人口,高齢者人口は,全圏域中で,それぞ
岩出山地域福祉センター
れ4番目,2番目に多く,高齢化率は 32.5%で,鳴子温泉地区の次に高くなっており,
高齢化がかなり進んでいます。
⑨
鳴子温泉地区
鳴子温泉地区は,本市の西北部に位置し,
面積は広大ですが,その9割は山林で,古く
から温泉地として知られ,温泉街を形成する
中心部のほか,中山間部には集落が点在して
います。
地区の中心には JR 陸羽東線鳴子温泉駅が
あり,隣接する山形県に通じる国道 47 号,
秋田県に通じる国道 108 号が通っています。
人口は,全圏域中で2番目に少なく,高齢
鳴子保健・医療・福祉総合センター
者人口は中ほどに位置し,
高齢化率は 36.7%
で,最も高齢化が進んでいます。
⑩
田尻地区
田尻地区は,本市の北東部に位置し,大崎
耕土に属する水田地帯が広がる地区で,地区
の東部には標高 224m の加護坊山があり,東
部,駅前周辺部,西部の3地区には比較的大
きな集落が形成されています。
地区の中心部には JR 東北本線田尻駅があ
り,南北には鉄道,東西には主要地方道が通
っています。
人口は,全圏域中の中ほどに位置し,高齢
者人口は4番目に多く,高齢化率は3番目に
高い 28.3%で,高齢化がかなり進んでいます。
- 24 -
田尻スキップセンター
第2章
高齢者を取り巻く状況
(2)介護サービス基盤の状況
介護サービス基盤の整備状況は,要介護等認定者数の増加に比例して,介護サービ
ス事業所の整備が進んでいます。
平成 18 年度に創設された地域密着型サービスについては,第4期計画において,
認知症対応型共同生活介護事業所(認知症高齢者グループホーム)を1箇所,地域密
着型介護老人福祉施設(小規模特別養護老人ホーム)を1箇所,小規模多機能型居宅
介護事業所を3箇所,それぞれ整備し,日常生活圏域ごとのバランスを考慮して介護
サービス基盤の整備を進めてきました。
今後も,日常生活圏域ごとに必要なサービス量が確保できるよう,新規事業所の参
入を促すなどして,介護サービス基盤の整備を推進していく必要があります。
①
古川中央地区
古川中央地区は,要介護等認定者数が最も多いことなどから,ほとんどのサービス
において,事業所数が全圏域中で最も多くなっており,特に,居宅サービス事業所の
整備が進んでいる状況にあります。
しかしながら,地域密着型を含む介護老人福祉施設の設置がなく,その施設整備が
課題となっています。
なお,第4期計画では,平成 23 年度に小規模多機能型居宅介護事業所を1箇所整
備しています。
②
古川東部地区
古川東部地区は,要介護等認定者数が全圏域中で少ない方にもかかわらず,古川中
央地区に次いで事業所数が多く,介護サービス基盤の整備がかなり進んでいる状況に
あります。
これは,他の圏域で必要としているサービス量を,補っていることによるものと考
えられます。
なお,第4期計画では,平成 21 年度に認知症対応型共同生活介護事業所(認知症
高齢者グループホーム)を,平成 23 年度に小規模多機能型居宅介護事業所を,それ
ぞれ1箇所整備しています。
③
古川西部地区
古川西部地区は,要介護等認定者数が全圏域中で少ない方にもかかわらず,事業所
数は全圏域中で中ほどに位置し,介護サービス基盤の整備が進んでいる状況にありま
す。
なお,第4期計画では,平成 22 年度に地域密着型介護老人福祉施設(小規模特別
養護老人ホーム)を1箇所整備しています。
- 25 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
④
古川北部地区
古川北部地区は,要介護等認定者数が全圏域中で中ほどに位置しているにもかかわ
らず,事業所数は,三本木地区とともに全圏域中で最も少ない状況にあります。
これは,古川地域の3つの圏域と接していることから,それらの圏域にある事業所
を利用しているものと考えられます。
⑤
松山地区
松山地区は,要介護等認定者数が全圏域中で最も少ないことなどから,事業所数は,
岩出山地区とともに全圏域中で3番目に少ない状況にあります。
⑥
三本木地区
三本木地区は,要介護等認定者数が全圏域中で松山地区に次いで少ないことなどか
ら,事業所数は,古川北部地区とともに全圏域中で最も少ない状況にあります。
⑦
鹿島台地区
鹿島台地区は,要介護等認定者数が全圏域中で3番目に多い中,全圏域の平均的な
事業所数となっており,介護サービス基盤がやや不足していると考えられます。
⑧
岩出山地区
岩出山地区は,要介護等認定者数が全圏域中で古川中央地区に次いで多いにもかか
わらず,事業所数は,松山地区とともに全圏域中で3番目に少ない状況にあります。
このことから,地域密着型サービスなどの介護サービス基盤の整備が課題となって
います。
⑨
鳴子温泉地区
鳴子温泉地区は,要介護等認定者数が全圏域中で中ほどに位置しているにもかかわ
らず,事業所数は,全圏域中で3番目に多い状況にあります。
これは,地区面積が広く通所距離が長いことを解消するため,通所介護事業所が多
く設置されていることによるものと考えられます。
なお,第4期計画では,平成 23 年度に小規模多機能型居宅介護事業所を1箇所整
備しています。
⑩
田尻地区
田尻地区は,要介護等認定者数,事業所数ともに全圏域中で中ほどに位置し,平均
的に介護サービス基盤が整備されている状況にあります。
- 26 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
【図表 18 介護サービス事業所の設置状況】
(単位:事業所)
圏
域
サービス種別
居宅介護支援
古川
中央
古川
東部
古川
西部
古川
北部
松山
三本木 鹿島台 岩出山
鳴子
温泉
田尻
計
居 宅 サ ー ビ ス
14
7
3
1
2
2
2
2
3
3
39
訪問介護(ホーム
ヘルプサービス)
7
4
3
1
4
1
2
3
2
3
30
訪問入浴介護
3
1
1
1
1
1
10
訪問看護
1
1
12
4
3
3
通所介護
(デイサービス)
通所リハビリ
テーション
短期入所生活介護
(ショートステイ)
2
1
短期入所療養介護
3
2
福祉用具貸与・特定指
定福祉用具販売
4
2
施設サービス
介護老人福祉施設
(特別養護
老人ホーム)
介護老人保健施設
6
3
3
3
2
1
1
7
4
7
1
1
1
1
6
54
1
8
1
8
1
1
6
1
1
1
2
1
1
1
1
1
10
1
1
1
1
3
地域密着型サービス
1
小規模多機能型
居宅介護
1
1
認知症対応型共同生活
介護(グループホーム)
2
1
認知症対応型通所介護
(デイサービス)
1
54
1
1
1
7
6
1
地域密着型介護老人福
祉施設(小規模特別養
護老人ホーム)
3
1
1
介護療養型医療施設
計
1
2
1
1
1
1
1
3
2
13
1
30
18
10
13
10
17
13
19
18
202
資料:高齢介護課調べ(平成 23 年9月1日現在)
- 27 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅳ
1
日常生活圏域ニーズ調査の結果
調査結果概要
どの日常生活圏域に,どのようなニーズをもった高齢者が,どの程度生活しているの
かを客観的に把握することで,圏域ごとの課題や必要となるサービスを分析し,介護予
防事業や生活支援サービスの施策に,高齢者の潜在的なニーズを反映させることを目的
として日常生活圏域ニーズ調査を実施しており,その調査結果の概要は次のとおりです。
①
調査対象者
市内に居住する在宅の 65 歳以上の高齢者から無作為に抽出した 2,000 人
②
調査期間
平成 23 年6月 20 日~7月4日
③
調査方法
郵送配布,郵送回収
④
⑤
調査内容
○
基本チェックリスト(25 問)
○
家族や生活状況について(8問)
○
運動・閉じこもり,転倒予防,物忘れについて(10 問)
○
口腔・栄養について(3問)
○
日常生活について(14 問)
○
社会参加について(10 問)
○
健康について(7問)
回収結果
(単位:件)
抽出件数
2,000
配布件数
1,974
回収件数
有 効 票
1,513
- 28 -
1,511
無 効 票
有効回収率
2
76.5%
第2章
2
高齢者を取り巻く状況
傾向分析要領
日常生活圏域ニーズ調査の結果から,以下の要領で各分野における対象者を判定し,
判定した対象者数が有効回答者数に占める割合(出現率)を算出して,分野別,日常生
活圏域別に傾向分析を行うとともに,対象者判定前の高齢者数に対象者の割合を掛ける
ことにより,分野別,日常生活圏域別に対象者数を推計しました。
なお,ここで推計した対象者数は,利用希望率を勘案するなどして各分野の見込量へ
反映するための基礎となるものです。
(1)二次予防事業対象者
二次予防事業対象者の判定は,要介護等認定を受けていない高齢者(一般高齢者)
を対象に,
「基本チェックリスト」に該当する項目により,下表の分析項目ごとの判
定基準で行いました。
【図表 19 二次予防事業対象者の判定基準】
分 析 項 目
二次予防事業対象者
判
定
基
準
下記の「虚弱」「運動器」「栄養改善」「口腔機能」のいずれかに該当する
一般高齢者
虚弱
生活機能,運動,栄養,口腔,閉じこもり,認知症に関する 20 項目のうち,
10 項目以上に課題のある一般高齢者
運動器
運動に関する5項目のうち,3項目以上に課題のある一般高齢者
栄養改善
栄養に関する2項目のいずれにも課題のある一般高齢者
口腔機能
口腔に関する3項目のうち,2項目以上に課題のある一般高齢者
閉じこもり予防
週に1回以上外出していない一般高齢者
認知症予防
認知症に関する3項目のうち,いずれかに課題のある一般高齢者
うつ予防
うつに関する5項目のうち,2項目以上に課題のある一般高齢者
(説明)
介護予防事業には,要介護状態等になるおそれの高い状態にあると認められる 65
歳以上の方を対象に,要介護状態等になることを予防するために実施する二次予防事
業と,65 歳以上のすべての方を対象に,生活機能の維持または向上を図るために実
施する一次予防事業があります。
(2)生活支援サービス対象者
生活支援サービス対象者の判定は,原則,本市が実施しているサービスの対象者の
要件を判定基準として行いました。
なお,分析項目の全般において,調査人数が少なかったことにより,日常生活圏域
ごとの対象者の割合に極端なばらつきが出たことから,市全体の調査結果のみで分
析・推計しています。
- 29 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 20 生活支援サービスの判定基準】
分 析 項 目
判
定
基
準
権利擁護(見守り)
ひとり暮らしで,認知機能に中等度以上のリスクがあるとみられる高齢者
配食サービス
ひとり暮らしで,自分で食事の用意ができない高齢者
軽度生活援助
ひとり暮らしで,自分で日用品の買物ができない高齢者
安心見守り(緊急通報シ
ステム)
ひとり暮らしで,要介護等認定を受けている,または脳疾患もしくは心臓
病の既往歴のある高齢者
福祉有償運送利用助成
要介護3以上の認定者であって,ほぼすべてに介助が必要で,自力での外
出手段のない高齢者
家族等介護用品助成
要介護等認定者であって,尿失禁がある高齢者
サービス付き高齢者向け
住宅
ひとり暮らしで,居宅が賃貸である高齢者
※
配食サービス,軽度生活援助および安心見守り(緊急通報システム)においては,
一定の要件に合致する場合に高齢者のみ世帯の高齢者も対象者になり得ますが,今回の
調査においては,その要件を判定できる項目がないため,狭義の意味でひとり暮らし
高齢者に限定しています。
3
対象者の傾向分析と推計結果
(1)二次予防事業対象者
①
対象者の割合
市全体と国が平成 22 年度に実施したモデル調査結果(全国 57 自治体で実施)の対
象者の割合を比較すると,閉じこもり予防とうつ予防の対象者において,モデル調査
結果を上回っていますが,それら以外の項目においては下回っています。
また,日常生活圏域別と市全体の対象者の割合を比較した場合には,古川西部地区,
古川北部地区と岩出山地区で,ほとんどの項目において市全体を上回り,古川中央地
区と古川東部地区では,ほとんどの項目において市全体を下回っていることから,農
村部の方が都市部より対象者の割合(出現率)が高い傾向にあり,介護予防事業の推
進にあたっては,農村部を重点化した取組が必要と考えられます。
なお,農村部の方が都市部より対象者の割合が高い傾向の要因としては,農村部の
方が都市部より外出する頻度が少ないことと,外出の手段を自動車に依存する割合が
高いという調査結果があり,運動不足がその要因の一つと推測できます。
- 30 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
【図表 21 二次予防事業対象者の割合】
(単位:%)
区
分
二次予防
事
業
虚
弱
運 動 器
栄養改善
口腔機能
閉 じ こ
もり予防
認 知 症
予
防
うつ予防
市全体
33.7
8.8
21.5
1.3
19.5
13.9
38.1
28.4
古川中央地区
30.3
7.0
18.6
1.4
17.8
10.1
35.1
27.5
古川東部地区
31.7
8.0
19.2 ②
1.6
19.0
11.5
35.3
26.7
8.7
21.8 ①
1.7
20.0
15.6
39.0
27.9
古川西部地区
③
34.9
古川北部地区
①
38.1 ①
11.7 ①
26.1 ③
1.5 ①
21.1 ①
16.6 ①
44.0 ①
31.7
松山地区
34.6 ②
10.9
23.1
1.1
18.9 ①
16.6
38.4
27.8
三本木地区
34.1
8.7
21.6
0.7
19.5
14.0 ②
40.4
26.8
鹿島台地区
33.3
8.7
20.7
1.1
20.0
14.5 ③
39.1
28.9
35.9 ③
9.8 ②
23.5
1.1 ②
21.0
15.0
38.9 ②
30.0
鳴子温泉地区
34.1
8.3
21.3 ③
1.5 ③
20.2 ③
16.0
38.1 ③
29.4
田尻地区
34.4
8.6 ③
23.3
1.4
19.0
14.8
38.3
28.1
岩出山地区
※
②
網かけ部分は,市全体の割合を上回っている圏域であり,○内の数値は,割合の高い上位3位です。
<参考>平成 22 年度モデル調査結果(全国 57 自治体で実施)
(単位:%)
区
分
全国 57 自治体
※
二次予防
事
業
37.0
虚
弱
11.3
運 動 器
24.2
栄養改善
1.3
口腔機能
閉 じ こ
もり予防
21.6
網かけ部分は,本市がモデル調査結果の割合を上回っている項目です。
- 31 -
10.3
認 知 症
予
防
39.9
うつ予防
25.6
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
二次予防事業対象者の割合を日常生活圏域別でみると,古川北部地区(38.1%)が
最も高く,次いで,岩出山地区(35.9%),古川西部地区(34.9%)となっており,
これらの圏域を重点化した介護予防事業の取組が必要と考えられます。
また,閉じこもり予防では,古川北部地区(16.6%),松山地区(16.6%)
,鳴子温
泉地区(16.0%)の順に,認知症予防では,古川北部地区(44.0%),三本木地区(40.4%),
鹿島台地区(39.1%)の順に,うつ予防では,古川北部地区(31.7%),岩出山地区
(30.0%)
,鳴子温泉地区(29.4%)の順に高くなっており,これらの圏域にあって
は,それぞれの予防に向けた取組を強化する必要があると考えられます。
【図表 22 二次予防事業対象者の割合】
50.0%
44.0%
40.4%
39.0%
40.0%
35.1%
35.3%
39.1%
38.4%
38.1%
34.9%
34.6%
34.1%
33.3%
31.7%
31.7%
30.3%
30.0%
27.9%
26.7%
27.8%
26.1%
27.5%
18.6%
19.0%
20.0%
34.1%
34.4%
35.9%
30.0%
29.4%
28.1%
19.5%
20.0%
14.0%
14.5%
8.7%
8.7%
23.3%
21.3%
20.7%
18.9%
21.1%
38.3%
23.5%
21.6%
19.2%
38.1%
26.8%
23.1%
21.8%
20.0%
28.9%
38.9%
21.0%
20.2%
19.0%
17.8%
10.1%
11.5%
15.6%
10.0%
16.6%
16.6%
11.7%
7.0%
1.4%
8.0%
10.9%
8.7%
15.0%
16.0%
14.8%
9.8%
8.3%
8.6%
1.6%
1.7%
1.5%
1.1%
0.7%
1.1%
1.1%
1.5%
1.4%
古川東部
地区
古川西部
地区
古川北部
地区
松山地区
三本木
地区
鹿島台
地区
岩出山
地区
鳴子温泉
地区
田尻地区
虚弱
運動器
0.0%
古川中央
地区
対象者
栄養改善
口腔機能
- 32 -
閉じこもり予防
認知症予防
うつ予防
第2章
②
高齢者を取り巻く状況
対象者の推計
二次予防事業対象者の割合をもとに,次の方法で二次予防事業の対象者数を推計し
た結果は,下表のとおりです。
【図表 23 二次予防事業対象者の推計方法】
要介護等認定を受けていない高齢者
×
対象者の割合(出現率)
【図表 24 二次予防事業の対象者】
(単位:人)
区
分
虚
市全体
弱
運 動 器
栄養改善
口腔機能
閉 じ こ
もり予防
認 知 症
予
防
うつ予防
2,377
5,850
362
5,299
3,775
10,372
7,729
古川中央地区
372
990
74
947
537
1,867
1,463
古川東部地区
227
545
45
539
326
1,001
757
古川西部地区
195
488
38
448
349
873
624
古川北部地区
255
569
33
460
362
959
691
松山地区
169
358
17
293
257
595
431
三本木地区
149
371
12
335
240
693
460
鹿島台地区
252
601
32
580
421
1,135
839
岩出山地区
321
771
36
689
492
1,276
984
鳴子温泉地区
188
482
34
457
362
863
666
田尻地区
249
675
41
551
429
1,110
814
(2)生活支援サービス対象者
①
権利擁護(見守り)
ひとり暮らし高齢者に占める認知機能に中等度以上のリスクがあるとみられる高
齢者の割合は 4.5%で,権利擁護(見守り)の対象となりうる高齢者は 191 人と推計
しました。
【図表 25 権利擁護(見守り)の対象者】
(単位:人)
ひとり暮らし
高
齢 者
134
認知機能に中等度以上
のリスクがある高齢者
対象者の
割合(%)
6
- 33 -
4.5
在宅ひとり
暮らし高齢者
4,243
対 象 者
191
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
②
配食サービス
ひとり暮らし高齢者に占める自分で食事の用意ができない高齢者の割合は 9.0%で,
配食サービスの対象となりうる高齢者は 382 人と推計しました。
【図表 26 配食サービスの対象者】
(単位:人)
ひとり暮らし
高
齢 者
自分で食事の用意
ができない高齢者
134
③
対象者の
割合(%)
12
在宅ひとり
暮らし高齢者
9.0
4,243
対 象 者
382
軽度生活援助
ひとり暮らし高齢者に占める自分で日用品の買物ができない高齢者の割合は
13.4%で,軽度生活援助の対象となりうる高齢者は 569 人と推計しました。
【図表 27 軽度生活援助の対象者】
(単位:人)
ひとり暮らし
高
齢 者
自分で日用品の買物
ができない高齢者
134
④
対象者の
割合(%)
18
13.4
在宅ひとり
暮らし高齢者
4,243
対 象 者
569
安心見守り(緊急通報システム)
ひとり暮らし高齢者に占める要介護等認定を受けている,または脳疾患もしくは心
臓病の既往歴のある高齢者の割合は 23.9%で,安心見守り(緊急通報システム)の対
象となりうる高齢者は 1,014 人と推計しました。
【図表 28 安心見守り(緊急通報システム)の対象者】
(単位:人)
ひとり暮らし
高
齢 者
134
⑤
対象者の
割合(%)
要介護認定等高齢者
32
23.9
在宅ひとり
暮らし高齢者
4,243
対 象 者
1,014
福祉有償運送利用助成
要介護3以上の認定者に占める,ほぼすべてに介助が必要で自力での外出手段のな
い高齢者の割合は 54.9%で,福祉有償運送利用助成の対象となりうる高齢者は 976 人
と推計しました。
- 34 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
【図表 29 福祉有償運送利用助成の対象者】
(単位:人)
介護度
認定者
全介助で自力での外出
手段のない高齢者
対象者の
割合(%)
在宅認定者
対 象 者
要介護3
16
8
50.0
621
311
要介護4
22
12
54.5
680
371
要介護5
13
8
61.5
478
294
計
51
28
54.9
1,779
976
⑥
家族等介護用品助成
要介護等認定者に占める尿失禁がある高齢者の割合は 27.3%ですが,要介護状態区
分ごとにみた場合,調査人数が少なかったことから,要介護3の方が要介護4より対
象者の割合が高いなど,一般的にはあり得ない結果が出ています。
【図表 30 家族等介護用品助成対象者の割合】
(単位:人)
介 護 度
認
定
者
尿失禁がある高齢者
対象者の割合(%)
要支援1
29
3
10.3
要支援2
23
2
8.7
要介護1
47
10
21.3
要介護2
44
12
27.3
要介護3
16
11
68.8
要介護4
22
8
36.4
要介護5
13
7
53.8
計
194
53
27.3
このことから,家族等介護用品助成については,日常生活圏域ニーズ調査によらず,
信憑性の高い要介護認定資料(主治医意見書)から一定量(介護度ごとに 90 人)の
要介護等認定者を抽出して対象者の割合を求め,対象者数を推計することとしました。
その結果,要介護等認定者に占める尿失禁がある高齢者の割合は 38.3%で,家族等
介護用品助成の対象となりうる高齢者は 1,839 人と推計しました。
- 35 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 31 家族等介護用品助成の対象者】
(単位:人)
介 護 度
⑦
認 定 者
尿失禁が
ある高齢者
対象者の
割合(%)
在宅認定者
対 象 者
要支援1
90
12
13.3
636
85
要支援2
90
16
17.8
505
90
要介護1
90
21
23.3
1,133
264
要介護2
90
37
41.1
902
371
要介護3
90
47
52.2
636
332
要介護4
90
51
56.7
691
392
要介護5
90
57
63.3
482
305
計
630
241
38.3
4,985
1,839
サービス付き高齢者向け住宅
ひとり暮らし高齢者に占める居宅が賃貸である高齢者の割合は 19.4%で,サービス
付き高齢者向け住宅の対象となりうる高齢者は 823 人と推計しました。
【図表 32 サービス付き高齢者向け住宅の対象者】
(単位:人)
ひとり暮らし
高
齢 者
134
居宅が賃貸である高齢者
対象者の
割合(%)
26
- 36 -
19.4
在宅ひとり
暮らし高齢者
4,243
対 象 者
823
第2章
Ⅴ
1
高齢者を取り巻く状況
介護サービスの利用状況
介護サービスの推移
介護サービスの利用件数は,居宅サービス,施設サービスともに年々増加してきたも
のが,平成 17 年度に一度減少に転じたものの,その後は再度増加を続け,平成 22 年度
は平成 12 年度に比べて,居宅サービスで約 2.3 倍,施設サービスで約2倍にそれぞれ伸
びており,地域密着型サービスは,平成 18 年度の創設以来,横ばい傾向で推移していま
す。
これらのサービスの総利用件数では,介護保険制度の施行以来,増加傾向を続け,平
成 22 年度は平成 12 年度に比べて約 2.4 倍に伸びており,制度への理解が着実に浸透し
てきたといえます。
一方,介護給付費をみると,居宅サービス,施設サービスともに年々増加してきたも
のが,居宅サービスは平成 18 年度に,施設サービスは平成 17 年度と平成 18 年度にそれ
ぞれ減少に転じていますが,その後は増加を続けており,地域密着型サービスは,横ば
い傾向で推移しています。
施設サービスが平成 17 年度に減少したのは,居住費と食費が介護給付の対象から利用
者負担になったこと,居宅サービスと施設サービスが平成 18 年度に減少したのは,地域
密着型サービスが創設され,給付費の区分が再編されたことが要因と考えられます。
また,各サービスの介護給付費の構成割合をみた場合,平成 15 年度までは,施設サー
ビスが居宅サービスを上回ってきましたが,平成 16 年度以降は逆転し,平成 22 年度に
は居宅サービスが 51.5%,施設サービスが 40.1%,地域密着型サービスが 8.4%という
割合になっています。
これは,居宅サービスを重視しながら,施設サービスは,より重度の要介護認定者が
優先的・重点的に利用できるような仕組づくりを進めるという,第3期計画において掲
げた平成 18 年度から平成 26 年度までの期間における,目標に対する取組の成果が表れ
てきたものといえます。
- 37 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 33 介護サービス利用件数の推移】
6,756
7,000
6,422
6,229
6,000
5,638
5,635
802
772
5,799
5,872
912
946
962
968
971
211
244
245
226
233
平成
18年度
平成
19年度
平成
20年度
平成
21年度
平成
22年度
5,006
5,000
4,514
3,956
4,000
3,000
2,877
2,000
1,000
749
657
595
476
0
平成
12年度
平成
13年度
平成
14年度
平成
15年度
居宅サービス利用件数
平成
16年度
平成
17年度
施設サービス利用件数
地域密着型サービス利用件数
【図表 34 介護給付費の推移】
(億円)
120
58.5%
60.0%
55.0%
51.5%
51.3%
52.9%
50.5%
48.4%
100
45.8%
45.0%
48.7%
41.5%
48.5%
51.5%
50.0%
46.3%
49.5%
47.1%
49.8%
41.8%
45.3%
80
44.1%
40.1%
40.0%
42.3%
5.9億円
6.1億円
6.2億円
6.2億円
5.3億円
60
28.2億円
40
27.6億円
26.8億円
26.0億円
30.0%
28.1億円
28.3億円
29.4億円
29.4億円
20.0%
22.5億円
21.0億円
20
9.0%
9.6%
27.1億円
29.5億円
平成
18年度
平成
19年度
16.6億円
11.8億円
17.2億円
21.4億円
24.5億円
平成
14年度
平成
15年度
28.8億円
9.3%
8.4%
8.4%
10.0%
31.0億円
32.4億円 35.0億円
37.8億円
0.0%
0
平成
12年度
平成
13年度
平成
16年度
平成
17年度
平成
20年度
平成
21年度
居宅サービス
施設サービス
地域密着型サービス
居宅サービス割合
施設サービス割合
地域密着型サービス割合
- 38 -
平成
22年度
第2章
2
高齢者を取り巻く状況
介護サービスの達成状況
(1)介護サービス
以下は,介護サービスの利用状況について,平成 22 年度における計画値と実績値
を比較し,第4期計画の達成状況と,その要因を分析したものです。
①
居宅サービス
訪問介護(107.7%)を除く訪問入浴介護(83.1%)等の訪問系サービスで計画値
を大きく下回り,通所介護(119.3%),通所リハビリテーション(122.1%)の通所
系サービスと,短期入所生活介護(113.4%)において,計画値を大きく上回ってい
ます。
これは,訪問系サービスから通所系サービスや短期入所生活介護の利用に移行して
いる近年の傾向が,見込みよりも強く出たことが要因と考えられます。
②
地域密着型サービス
認知症対応型通所介護(90.5%)で計画値を下回っており,これは,市内の事業所
数と利用定員数に変動がないことから,一般の通所介護へ利用者が移行したことが要
因と考えられます。
また,認知症対応型共同生活介護(102.0%)においては,ほぼ計画値どおりとな
っています。
③
住宅改修
住宅改修の達成率は 132.8%で,計画値を大きく上回っていますが,これは,在宅
生活の継続のためには,住宅改修が重要との認識が高まっていることが要因と考えら
れます。
④
居宅介護支援
居宅介護支援の達成率は 102.3%で,ほぼ計画値どおりとなっています。
⑤
施設サービス
介護老人福祉施設(105.0%)と介護療養型医療施設(123.9%)で計画値を上回り,
介護老人保健施設(86.3%)で計画値を下回り,全体的には,ほぼ計画値どおりとな
っています。
- 39 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 35 介護サービス利用の達成状況】
平成 21 年度
サ ー ビ ス 名
平成 22 年度
計画値
実績値
達成率
(%)
計画値
実績値
達成率
(%)
(1)居宅サービス
訪問介護
(回/年)
200,332
204,114
101.9
202,166
217,694
107.7
訪問入浴介護
(回/年)
13,842
11,791
85.2
13,734
11,413
83.1
訪問看護
(回/年)
13,834
12,561
90.8
13,792
12,594
91.3
訪問リハビリテーション
(日/年)
729
602
82.6
729
679
93.1
居宅療養管理指導
(人/年)
2,721
2,385
87.7
2,776
2,601
93.7
通所介護
(回/年)
190,508
209,473
110.0
194,263
231,759
119.3
通所リハビリテーション
(回/年)
25,441
29,790
117.1
25,973
31,723
122.1
短期入所生活介護
(日/年)
45,631
50,308
110.2
45,933
52,069
113.4
短期入所療養介護
(日/年)
7,906
4,749
60.1
7,920
6,659
84.1
特定施設入居者生活介護
(人/年)
240
182
75.8
240
182
75.8
福祉用具貸与
(人/年)
15,795
15,909
100.7
15,951
17,010
106.6
特定福祉用具販売
(人/年)
329
361
109.7
336
411
122.3
認知症対応型通所介護
(回/年)
5,336
4,544
85.2
5,376
4,864
90.5
小規模多機能型居宅介護
(人/年)
106
6
5.7
228
0
0.0
認知症対応型共同生活介護
(人/年)
2,376
2,318
97.6
2,376
2,424
102.0
(3)住宅改修
(人/年)
174
184
105.7
177
235
132.8
(4)居宅介護支援
(人/年)
31,200
31,106
99.7
31,712
32,444
102.3
介護老人福祉施設
(人/年)
4,922
5,197
105.6
5,040
5,292
105.0
介護老人保健施設
(人/年)
5,629
5,581
99.1
6,481
5,590
86.3
介護療養型医療施設
(人/年)
1,080
840
77.8
624
773
123.9
(2)地域密着型サービス
(5)施設サービス
- 40 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
(2)予防サービス
以下は,予防サービスの利用状況について,平成 22 年度における計画値と実績値
を比較し,第4期計画の達成状況と,その要因を分析したものです。
なお,予防サービスの計画値は小さいため,達成率が極端に高低する傾向がありま
す。
①
介護予防サービス
介護予防訪問看護(125.6%),介護予防通所リハビリテーション(112.4%)と介
護予防福祉用具貸与(163.6%)で計画値を大きく上回り,介護予防短期入所生活介
護(80.2%)で計画値を大きく下回っています。
また,介護予防訪問介護(101.2%)と介護予防通所介護(104.2%)では,ほぼ計
画値どおりとなっています。
②
地域密着型介護予防サービス
介護予防小規模多機能型居宅介護は,計画値では 19 人/年を見込んだものの,実
績値はなく,介護予防認知症対応型共同生活介護においては,計画値を見込まなかっ
たものが,11 人/年の利用実績がありました。
③
介護予防住宅改修
介護予防住宅改修の達成率は 148.1%で,計画値を大きく上回っていますが,これ
は,在宅生活の継続のためには,住宅改修が重要との認識が高まっていることが要因
と考えられます。
④
介護予防支援
介護予防支援の達成率は 103.5%で,ほぼ計画値どおりとなっています。
- 41 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 36 予防サービス利用の達成状況】
平成 21 年度
サ ー ビ ス 名
平成 22 年度
計画値
実績値
達成率
(%)
計画値
実績値
達成率
(%)
(1)介護予防サービス
介護予防訪問介護
(人/年)
3,121
2,812
90.1
3,169
3,207
101.2
介護予防訪問入浴介護
(回/年)
6
35
583.3
6
29
483.3
介護予防訪問看護
(回/年)
550
729
132.5
559
702
125.6
介護予防訪問
リハビリテーション
(日/年)
17
31
182.4
17
29
170.6
介護予防居宅療養管理指導
(人/年)
100
90
90.0
102
87
85.3
介護予防通所介護
(人/年)
5,144
5,150
100.1
5,224
5,443
104.2
介護予防通所
リハビリテーション
(人/年)
985
1,157
117.5
1,000
1,124
112.4
介護予防短期入所生活介護
(日/年)
850
504
59.3
864
693
80.2
介護予防短期入所療養介護
(日/年)
148
183
123.6
150
73
48.7
介護予防特定施設
入居者生活介護
(人/年)
37
24
64.9
38
32
84.2
介護予防福祉用具貸与
(人/年)
1,279
1,942
151.8
1,298
2,124
163.6
特定介護予防福祉用具販売
(人/年)
37
83
224.3
38
111
292.1
(人/年)
19
2
10.5
19
0
0.0
(人/年)
0
21
-
0
11
-
(3)介護予防住宅改修
(人/年)
51
54
105.9
52
77
148.1
(4)介護予防支援
(人/年)
8,957
8,903
99.4
9,096
9,410
103.5
(2)地域密着型介護予防サービス
介護予防小規模
多機能型居宅介護
介護予防認知症対応型
共同生活介護
- 42 -
第2章
3
高齢者を取り巻く状況
介護給付費の達成状況
以下は,介護給付費について,平成 22 年度における計画値と実績値を比較し,第4期
計画の達成状況と,その要因を分析したものです。
総給付費は,計画値の 77 億 3,967 万 3 千円に対し,実績値は 78 億 7,316 万円で,達
成率は 101.7%と,ほぼ計画値どおりとなっています。
(1)介護給付費
介護給付費は,計画値の 74 億 748 万 4 千円に対し,実績値は 75 億 2,563 万 9 千円
で,達成率は 101.6%と,ほぼ計画値どおりとなっています。
①
居宅サービス
居宅サービスの介護給付費は,計画値の 32 億 92 万 5 千円に対し,実績値は 34 億
8,819 万円で,達成率は 109.0%となっています。
これは,訪問入浴介護(80.4%),訪問看護(87.4%)等,すべての訪問系サービ
スで計画値を下回ったものの,通所介護(123.8%),通所リハビリテーション
(101.9%)の通所系サービスと,短期入所生活介護(113.2%)において,計画値を
大きく上回ったことによるものであり,訪問系サービスから通所系サービスや短期入
所生活介護の利用に移行している近年の傾向が,見込みよりも強く出たことが要因と
考えられます。
②
地域密着型サービス
地域密着型サービスの介護給付費は,計画値の7億 1,430 万円に対し,実績値は6
億 1,740 万 8 千円で,達成率は 86.4%となっています。
これは,認知症対応型通所介護(91.8%),小規模多機能型居宅介護(0.0%),認
知症対応型共同生活介護(89.4%)のすべてにおいて,計画値を下回ったことによる
もので,認知症対応型共同生活介護において,軽度の要介護認定者の利用が見込みよ
り多く,1人あたりの利用単価が低かったことが,主な要因と考えられます。
③
住宅改修
住宅改修の介護給付費は,
計画値の 2,002 万円に対し,実績値は 2,537 万 8 千円で,
達成率は 126.8%となっています。
これは,在宅生活の継続のためには,住宅改修が重要との認識が高まっていること
が要因と考えられます。
④
居宅介護支援
居宅介護支援の介護給付費は,計画値の3億 8,269 万 1 千円に対し,実績値は4億
5,339 万円で,達成率は 118.5%となっています。
- 43 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
⑤
施設サービス
施設サービスの介護給付費は,計画値の 30 億 8,954 万 8 千円に対し,実績値は 29
億 4,127 万 3 千円で,達成率は 95.2%となっています。
これは,介護老人福祉施設(102.6%)と介護療養型医療施設(132.2%)で計画値
を上回ったものの,介護老人保健施設(85.7%)において,計画値を大きく下回った
ことによるもので,見込んでいた介護老人保健施設の増床がなかったことが要因と考
えられます。
【図表 37 介護給付費の達成状況】
平成 21 年度
サ ー ビ ス 名
平成 22 年度
計画値
(千円)
実績値
(千円)
達成率
(%)
計画値
(千円)
実績値
(千円)
達成率
(%)
3,165,238
3,219,003
101.7
3,200,925
3,488,190
109.0
訪問介護
551,718
519,339
94.1
556,334
548,722
98.6
訪問入浴介護
160,094
132,107
82.5
158,844
127,740
80.4
訪問看護
100,794
87,506
86.8
100,427
87,810
87.4
3,850
3,138
81.5
3,853
3,649
94.7
14,031
13,426
95.7
14,312
16,322
114.0
1,400,902
1,548,940
110.6
1,425,844
1,764,624
123.8
通所リハビリテーション
200,663
196,725
98.0
204,522
208,321
101.9
短期入所生活介護
386,919
423,635
109.5
388,792
440,125
113.2
短期入所療養介護
79,738
46,512
58.3
79,695
37,649
47.2
特定施設入居者生活介護
31,029
31,001
99.9
31,029
31,113
100.3
227,619
209,373
92.0
229,234
214,213
93.4
7,881
7,301
92.6
8,039
7,902
98.3
(2)地域密着型サービス
685,803
584,330
85.2
714,300
617,408
86.4
認知症対応型通所介護
48,556
40,226
82.8
48,835
44,833
91.8
小規模多機能型居宅介護
18,021
571
3.2
25,079
0
0.0
619,226
543,533
87.8
640,386
572,575
89.4
19,626
20,913
106.6
20,020
25,378
126.8
(4)居宅介護支援
377,030
409,219
108.5
382,691
453,390
118.5
(5)施設サービス
2,989,578
2,942,496
98.4
3,089,548
2,941,273
95.2
介護老人福祉施設
1,238,057
1,266,414
102.3
1,257,571
1,289,734
102.6
介護老人保健施設
1,419,130
1,406,531
99.1
1,658,339
1,422,003
85.7
332,391
269,551
81.1
173,638
229,536
132.2
7,237,275
7,175,961
99.2
7,407,484
7,525,639
101.6
(1)居宅サービス
訪問リハビリテーション
居宅療養管理指導
通所介護
福祉用具貸与
特定福祉用具販売
認知症対応型共同生活介護
(3)住宅改修
介護療養型医療施設
介護給付費計(Ⅰ)
- 44 -
第2章
高齢者を取り巻く状況
(2)予防給付費
予防給付費は,計画値の3億 3,218 万 9 千円に対し,実績値は3億 4,752 万 1 千円
で,達成率は 104.6%と,計画値を実績値がやや上回っています。
なお,予防給付費の計画値は小さいため,達成率が極端に高低する傾向があります。
①
介護予防サービス
介護予防サービスの予防給付費は,計画値の2億 8,622 万 3 千円に対し,実績値は
2億 9,548 万 2 千円で,達成率は 103.2%となっています。
これは,介護予防通所介護(95.6%)で計画値を下回ったものの,介護予防訪問介
護(114.4%)と介護予防通所リハビリテーション(115.3%)において,計画値を上
回ったことによるものです。
②
地域密着型介護予防サービス
地域密着型介護予防サービスの予防給付費は,計画値の 342 万 7 千円に対し,実績
値は 240 万 4 千円で,達成率は 70.1%となっています。
③
介護予防住宅改修
介護予防住宅改修の予防給付費は,計画値の 685 万 9 千円に対し,実績値は 966 万
円で,達成率は 140.8%となっています。
これは,在宅生活の継続のためには住宅改修が重要との認識が,高まっていること
が要因と考えられます。
④
介護予防支援
介護予防支援の予防給付費は,計画値の 3,568 万円に対し,実績値は 3,997 万 5 千
円で,達成率は 112.0%となっています。
- 45 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 38 予防給付費の達成状況】
平成 21 年度
サ ー ビ ス 名
平成 22 年度
計画値
(千円)
実績値
(千円)
達成率
(%)
計画値
(千円)
実績値
(千円)
達成率
(%)
(1)介護予防サービス
282,328
285,058
101.0
286,223
295,482
103.2
介護予防訪問介護
50,098
51,009
101.8
50,901
58,229
114.4
44
284
645.5
44
223
506.8
2,935
4,839
164.9
2,984
3,924
131.5
介護予防訪問リハビリテーション
104
178
171.1
104
167
160.6
介護予防居宅療養管理指導
561
618
110.2
570
593
104.0
177,998
168,133
94.5
180,707
172,822
95.6
35,816
44,205
123.4
36,309
41,860
115.3
介護予防短期入所生活介護
5,372
3,179
59.2
5,460
4,328
79.3
介護予防短期入所療養介護
946
957
101.2
959
433
45.2
介護予防特定施設入居者生活介護
2,495
2,240
89.8
2,139
1,824
85.3
介護予防福祉用具貸与
4,676
8,014
171.4
4,743
9,187
193.7
特定介護予防福祉用具販売
1,283
1,402
109.3
1,303
1,892
145.2
(2)地域密着型介護予防サービス
3,375
4,962
147.0
3,427
2,404
70.1
3,375
144
4.3
3,427
0
0.0
0
4,818
-
0
2,404
-
6,754
5,922
87.7
6,859
9,660
140.8
35,129
39,645
112.9
35,680
39,975
112.0
予防給付費計(Ⅱ)
327,586
335,587
102.4
332,189
347,521
104.6
総給付費(Ⅰ+Ⅱ)
7,564,861
7,511,548
99.3
7,739,673
7,873,160
101.7
介護予防訪問入浴介護
介護予防訪問看護
介護予防通所介護
介護予防通所リハビリテーション
介護予防小規模多機能型居宅介護
介護予防認知症対応型
共同生活介護
(3)介護予防住宅改修
(4)介護予防支援
- 46 -
第2章
Ⅵ
高齢者を取り巻く状況
要介護等認定者の推計
1
人口の推計
計画期間における人口推計は,平成 18 年と平成 23 年の4月1日現在の住民基本台帳
人口を基本にして,東日本大震災の影響による平成 23 年4月以降の人口動態を勘案し,
コーホート変化率法を用いて推計しました。
その結果,人口は毎年ゆるやかに減少を続け,平成 23 年の 135,483 人が平成 26 年に
は 133,143 人になり,その一方で,高齢者人口は増加が続き,平成 23 年の 32,484 人が
平成 26 年には 34,781 人になると見込まれます。
また,高齢化率は,人口の減少と高齢者人口の増加により上昇を続け,平成 23 年の
24.0%が平成 26 年には 26.1%になると見込まれます。
高齢化率が上昇を続ける一方で,年少人口比率は年々下降することが見込まれ,さら
に少子高齢化が進むこととなります。
【図表 39 人口と高齢化率等の推計】
(人)
(%)
200,000
←実績値
30.0
推計値→
24.7
25.4
26.1
23.9
24.1
24.0
136,178
135,975
135,483
135,339
134,237
133,143
32,588
32,771
32,484
33,401
34,090
34,781
25.0
150,000
100,000
20.0
生産年齢人口
(15~64歳)
15.0
13.6
85,096
13.5
84,851
13.4
84,809
13.3
83,957
13.1
高齢者人口
(65歳以上)
13.0
年少人口
(0~14歳)
年少人口比率
10.0
82,503
81,054
高齢化率
50,000
5.0
18,494
18,353
18,190
17,981
17,644
17,308
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
0.0
0
(各年4月1日現在)
- 47 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 40 推計人口の構成割合】
←実績値
推計値→
100%
90%
23.9
24.1
24.0
24.7
62.5
62.4
62.6
62.0
25.4
26.1
高齢化率
(65歳以上)
80%
70%
60%
50%
40%
61.5
生産年齢人口比率
(15~64歳)
60.9
30%
年少人口比率
(0~14歳)
20%
10%
13.6
13.5
13.4
13.3
13.1
13.0
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
0%
(各年4月1日現在)
【図表 41 人口の推計】
(単位:人)
実
区
績
値
推
計
値
分
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
平成 26 年
136,178
135,975
135,483
135,339
134,237
133,143
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
18,494
18,353
18,190
17,981
17,644
17,308
13.6%
13.5%
13.4%
13.3%
13.1%
13.0%
85,096
84,851
84,809
83,957
82,503
81,054
62.5%
62.4%
62.6%
62.0%
61.5%
60.9%
32,588
32,771
32,484
33,401
34,090
34,781
23.9%
24.1%
24.0%
24.7%
25.4%
26.1%
15,039
14,731
14,077
14,751
15,328
15,903
11.0%
10.8%
10.4%
10.9%
11.4%
11.9%
17,549
18,040
18,407
18,650
18,762
18,878
12.9%
13.3%
13.6%
13.8%
14.0%
14.2%
総人口
構成比
0~14 歳
構成比
15~64 歳
構成比
65 歳以上
構成比
前期高齢者
構成比
後期高齢者
構成比
(各年4月1日現在)
- 48 -
第2章
2
高齢者を取り巻く状況
要介護等認定者の推計
国においては,介護予防事業による効果と日常生活圏域ニーズ調査の結果を勘案して,
要介護等認定者を推計することを推奨していますが,介護予防事業は,まだ十分に浸透
していないことと,日常生活圏域ニーズ調査にあっては,今回初めて実施したものであ
ることから,それらを数値的に反映させる根拠を明らかにできない状況にあります。
したがって,計画期間における要介護等認定者の推計は,高齢化の進行とともに,こ
れまでの認定率の動向が今後も続くものとして推計しました。
その結果,要介護認定率の上昇が今後も続き,要介護等認定者の人数は平成 23 年の
5,791 人が平成 26 年には 6,520 人になると見込まれます。
【図表 42 要介護等認定者と認定率の推計】
(人)
7,000
←実績値
6,000
5,635
5,715
5,791
17.3
17.4
17.8
6,520
6,288
6,061
20.0
5,000
4,000
(%)
25.0
推計値→
18.7
18.4
18.1
15.0
3,000
10.0
認定者数
認定率
2,000
5.0
1,000
0
0.0
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
(各年4月1日現在)
【図表 43 要介護等認定者の推計の構成割合】
←実績値
推計値→
100%
90%
80%
70%
11.7
11.9
11.5
12.0
12.0
12.0
14.8
16.4
15.4
15.0
15.0
15.0
14.3
12.9
12.9
14.1
14.1
14.1
16.1
15.2
16.8
15.7
15.7
15.7
20.8
21.1
21.8
21.6
21.6
21.6
12.2
11.0
9.5
10.9
10.9
10.9
10.0
11.4
12.1
10.7
10.7
10.7
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
要介護5
要介護4
60%
50%
要介護3
要介護2
要介護1
要支援2
40%
30%
20%
10%
要支援1
0%
(各年4月1日現在)
- 49 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 44 要介護等認定者の推計】
実
区
績
値
推
計
値
分
平成 21 年
高齢者人口
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
平成 25 年
平成 26 年
32,588
32,771
32,484
33,401
34,090
34,781
562
654
698
648
672
697
1.7%
2.0%
2.1%
1.9%
2.0%
2.0%
687
627
553
660
685
710
2.1%
1.9%
1.7%
2.0%
2.0%
2.0%
1,173
1,205
1,261
1,311
1,361
1,411
3.6%
3.7%
3.9%
3.9%
4.0%
4.1%
910
870
973
951
986
1,023
2.8%
2.7%
3.0%
2.8%
2.9%
2.9%
807
740
749
852
884
916
2.5%
2.3%
2.3%
2.6%
2.6%
2.6%
836
937
891
912
946
981
2.6%
2.9%
2.7%
2.7%
2.8%
2.8%
660
682
666
727
754
782
認定率
2.0%
2.1%
2.1%
2.2%
2.2%
2.2%
計
5,635
5,715
5,791
6,061
6,288
6,520
17.3%
17.4%
17.8%
18.1%
18.4%
18.7%
要支援1
認定率
要支援2
認定率
要介護1
認定率
要介護2
認定率
要介護3
認定率
要介護4
認定率
要介護5
認定率
(各年4月1日現在)
- 50 -
第3章
基本目標と施策の方向性
第3章
基本目標と施策の方向性
第3章 基本目標と施策の方向性
Ⅰ
介護予防事業の推進
高齢になっても地域で自立した生活を送るためには,できる限り介護等が必要な状態(要
介護状態等)にならないことや,要介護状態等になった場合でも,その状態を維持・改善
することで,一人ひとりが活動的で生きがいのある生活を送ることができるようにするこ
とが重要です。
そのためには,要介護状態等になるおそれのある高齢者に対して,その前の段階から,
高齢者一人ひとりの状況に応じたきめ細かな介護予防サービスを提供するとともに,効果
的な介護予防事業(一次予防事業,二次予防事業)の実施や介護予防に関する活動の普及・
啓発などの支援が必要です。
また,地域において介護予防に資する自発的な活動が広く実施されるような,地域社会
の構築を目指していくことも求められています。
このため,地域包括支援センターや地域の関係機関との協働による一貫性・連続性のあ
る介護予防ケアマネジメント体制を確立し,予防重視型システムを推進します。
ここでいう介護予防事業は,地域支援事業として実施するもので,予防給付として実施
される介護予防事業は,
「Ⅱ介護サービスの充実・2予防サービスの充実」に掲載していま
す。
【図表 45 予防重視型システムの全体像】
高
二次予防対象者把握
齢
要支援・要介護者
と思われる者
要介護認定
非該当者
(介護の手間と状態の維持
または改善可能性の審査)
(基本チェックリストに基づ
き生活機能のリスクを判定)
一次予防対象者
者
要支援認定者
二次予防対象者
要介護認定者
(要介護等になる
おそれのある者)
地域包括支援センター
居宅介護支援事業所
(介護予防ケアマネジメント)
(ケアマネジメント)
介護予防事業
介護予防事業
(一次予防事業)
(二次予防事業)
生活機能の維持または向上
一次予防対象者
予防給付
要介護状態等になることの防止
二次予防対象者
要支援認定者
- 53 -
介護給付
重度化防止
要介護認定者
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
なお,地域支援事業とは,国の地域支援事業実施要綱等に基づき,高齢者が要介護状態
等となることを予防するなどを目的に実施するもので,本市が実施する地域支援事業のメ
ニューは次のとおりです。
【図表 46 地域支援事業の構成と本市の実施メニュー】
事 業 名
1
本市の実施メニュー
大
分
類
小
分
類
介護予防事業
(1)
①二次予防事業対象者の把握
二次予防事業
②通所型・訪問型介護予防
55
ア
運動器の機能向上プログラム
56
イ
栄養改善プログラム
57
ウ
口腔機能の向上プログラム
58
エ
高齢者の生きがいと健康づくり推進事業
58
③二次予防事業の評価
59
(2)
①介護予防の普及・啓発
60
一次予防事業
②地域介護予防活動の支援
③認知症高齢者の支援
ア
高齢者の集い
61
イ
活動サポーターの育成
61
ア
発症予防・元気づくり
62
イ
早期発見・早期治療
62
ウ
ネットワーク形成
63
④一次予防事業の評価
2
計画書
掲載頁
64
包括的支援事業および任意事業
(1)
包括的支援事業
(2)
①地域包括支援センターの
機能充実
ア
総合相談支援
イ
権利擁護
104
ウ
包括的・継続的ケアマネジメント支援
105
エ
介護予防ケアマネジメント
105
オ
認知症地域支援推進員の配置
106
ア
要介護認定調査状況の確認
85
イ
ケアプランの点検
86
ウ
住宅改修等の点検
86
エ
医療情報との突合
86
②相談体制の充実
ア
あんしん介護相談員派遣
88
③高齢者支援サービスの充実
ア
安心見守り
91
イ
配食サービス
92
ウ
世話付住宅生活援助員派遣
93
エ
住宅改修支援
94
ア
家族等介護用品助成
95
イ
家族介護教室・家族介護者交流
95
ウ
家族介護慰労金支給
95
エ
家族介護支援レスパイト
96
オ
徘徊高齢者家族支援サービス
96
①介護給付費適正化事業の推進
任意事業
④家族介護者支援サービスの充実
- 54 -
104
第3章
1
基本目標と施策の方向性
二次予防事業の推進
介護が必要となる要因として,脳血管疾患などの生活習慣病のほかに,加齢による機
能低下や転倒による骨折などがあげられますが,これらは生活習慣のあり方により予防
や改善が可能です。
要介護認定を受けていないものの,特に介護予防が必要と認められる高齢者(二次予
防事業対象者)の把握に努め,要介護状態等とならないようにすることを目的に,高齢
者一人ひとりの状態に合わせた介護予防プログラムを提供します。
(1)二次予防事業対象者の把握
二次予防事業の対象者の把握は,平成 22 年度までは,基本チェックリストで候補
者を選定後に生活機能評価を行って判定する方法でしたが,平成 23 年度からは制度
改正により,原則,基本チェックリストのみで判定する方法に簡素化されています。
この簡素化に伴い,これまでの定期的な対象者の把握に加え,地域包括支援センタ
ーが中心となって,随時,対象者の把握を積極的に行うことで,これまで以上に幅広
く対象者を把握するよう努めます。
具体的には,二次予防事業を効果的かつ計画的に推進するため,計画策定年度に要
介護等認定者を除くすべての高齢者を対象に,基本チェックリストを包含する日常生
活圏域ニーズ調査を実施し,その結果を計画に反映させることとします。
なお,計画策定年度以外は,新たに 65 歳以上になった高齢者および転入した高齢
者を対象に日常生活圏域ニーズ調査を実施します。
また,高齢者自身が自分の健康状態などに関心を持ち,普段の生活の中で介護予防
に資する取組みが行われるように,調査に回答のあった高齢者に対しては,調査結果
から分析した健康に関するアドバイス表を送付します。
【図表 47 二次予防事業対象者の把握】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
高齢者人口
32,588
32,771
32,484
33,401
34,090
34,781
基本チェックリスト実施数
14,331
20,781
20,310
20,883
21,314
21,746
生活機能評価受診者数
9,734
11,501
二次予防事業対象者数
1,752
1,885
9,157
9,419
9,613
9,808
5.4
5.8
28.2
28.2
28.2
28.2
対象者出現率(%)
- 55 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
(2)通所型・訪問型介護予防
二次予防事業対象者に,通所または訪問による介護予防を目的とした「運動器の機
能向上プログラム」
,
「栄養改善プログラム」,
「口腔機能の向上プログラム」などの事
業を実施し,自立した生活の確立と生きがいや自己実現のための支援を行います。
今後の二次予防事業の実施にあたっては,日常生活圏域ニーズ調査の結果,二次予
防事業の対象者の割合(出現率)が高かった日常生活圏域は,その改善を図るため,
実施回数の見直しを行うなど,重点化して取り組むこととします。
①
運動器の機能向上プログラム
運動器の機能が低下している,または,そのおそれのある高齢者を対象に,通所型
により実施する事業です。
健康運動指導士や理学療法士などが中心となって,個別の計画を作成し,その計画
に基づき有酸素運動,ストレッチ,簡易な器具を用いた運動などを実施し,運動器の
機能向上のための支援を行います。
【図表 48 運動器の機能向上プログラム】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
対 象 者 数
1,343
1,282
5,850
6,017
6,141
6,265
参加率(%)
17.7
14.5
4.8
5.3
5.6
6.4
実
人
数
238
186
280
317
341
400
延
人
数
2,243
2,020
3,041
3,443
3,704
4,344
- 56 -
第3章
②
基本目標と施策の方向性
栄養改善プログラム
ア
通所型
急激な体重減少など,低栄養状態にある高齢者を対象に,通所型により実施する
事業です。
管理栄養士が中心となって,個別の計画を作成し,その計画に基づき個別的な栄
養相談や集団的な栄養教育などを実施し,低栄養を改善するよう支援を行います。
栄養改善プログラムの実施にあたっては,関連する口腔機能の向上プログラムと
複合的に実施することで,効率的・効果的に事業展開します。
【図表 49 通所型栄養改善プログラム・口腔機能の向上プログラム】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
※
対 象 者 数
1,333
1,410
5,661
5,823
5,943
6,063
参加率(%)
8.7
7.3
2.7
2.9
3.3
3.5
実
人
数
116
103
155
169
196
212
延
人
数
602
547
823
898
1,041
1,126
平成 21 年度は,栄養改善プログラムおよび口腔機能向上プログラムを個別に実施したものを合計した実績値
を,平成 22 年度以降は,複合プログラムとして実施した実績値などを記載しています。
イ
訪問型
通所型の教室に通えない低栄養状態にある高齢者を対象に,管理栄養士が家庭訪
問により実施する事業です。
訪問型の利用者は,複数の課題を持っている方が多く,より個別性を考慮した支
援を必要とすることから,今後は必要な支援期間を確保し,利用者がより成果を確
認できるような体制で事業を実施していきます。
【図表 50 訪問型栄養改善プログラム】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
対 象 者 数
204
249
362
373
380
388
参加率(%)
6.4
2.8
2.2
2.4
2.6
2.8
実
人
数
13
7
8
9
10
11
延
人
数
29
21
24
27
30
33
- 57 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
③
口腔機能の向上プログラム
ア
通所型
噛む力や飲み込みが悪くなったなどの口腔機能が低下している高齢者を対象に,
通所型により実施する事業です。
歯科衛生士が中心となって,個別の計画を作成し,その計画に基づき,摂食・え
ん下機能訓練,口腔清掃の自立支援などを実施し,口腔機能の改善・維持が図られ
るよう支援を行います。
口腔機能向上プログラムの実施にあたっては,関連する栄養改善プログラムと複
合的に実施することで,効率的・効果的に事業展開します。
なお,計画値などは,前記②の栄養改善プログラムに記載しています。
イ
訪問型
通所型の教室に通えない口腔機能が低下している高齢者を対象に,歯科衛生士が
家庭訪問により実施する事業です。
訪問型の利用者は,複数の課題を持っている方が多く,より個別性を考慮した支
援を必要とすることから,今後は必要な支援期間を確保し,利用者がより成果を確
認できるような体制で事業を実施していきます。
【図表 51 訪問型口腔機能向上プログラム】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
対 象 者 数
1,129
1,161
5,299
5,450
5,563
5,676
参加率(%)
0.6
0.3
0.2
0.2
0.2
0.2
実
人
数
7
4
8
10
11
12
延
人
数
12
12
24
30
33
36
④
高齢者の生きがいと健康づくり推進事業
要介護等状態になるリスクの高い虚弱な高齢者などを対象に,通所型により実施す
る事業です。
閉じこもり,認知症,うつを予防し,生きがいと健康づくりを推進するために,介
護予防に資するプログラムを総合的に実施し,高齢者が自立した生活を継続できるよ
う支援します。
- 58 -
第3章
基本目標と施策の方向性
(3)二次予防事業の評価
二次予防事業の参加者を対象にした調査では,事業参加前後の主観的健康観におい
て,事業参加による改善・維持が見られた割合は,平成 21 年度が 86.1%,平成 22
年度が 96.6%と非常に高まっており,平成 18 年度から開始した二次予防事業の効果
が表れてきています。
今後の二次予防事業の推進にあたっては,事業内容が介護予防に真に効果的である
かどうかを,常に検証しながら事業展開することが必要です。
このことから,年度ごとに事業評価を実施し,その結果に基づき事業内容の改善を
図るとともに,計画策定年度においては,要介護等認定者を除くすべての高齢者を対
象に日常生活圏域ニーズ調査を実施することで,圏域ごとの二次予防事業の効果を検
証し,事業内容を分析・評価して計画に反映させることで,一次予防事業も含め,一
貫性・連続性のある事業展開につなげるものとします。
【図表 52 二次予防事業への参加前後の主観的健康感の状況】
区
分
平成 21 年度
平成 22 年度
1,752
1,885
二次予防事業参加者数
367
296
316
286
86.1
96.6
7
6
1.9
2.0
効果測定
二次予防事業対象者数
改善・維持が見られた人数
割合(%)
要支援・要介護に移行した人数
割合(%)
- 59 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
2
一次予防事業の推進
健康相談・健康教育などの取組を通じた介護予防に関する活動の普及・啓発,地区の
身近で参加しやすい施設を利用した地域活動組織の育成や,ボランティアの人材養成な
どにより,地域において介護予防に資する自発的な活動が幅広く実施され,多くの高齢
者が自ら活動に参加し,介護予防に向けた取組が主体的に展開されるよう支援します。
(1)介護予防の普及・啓発
介護予防に資する基本的な知識を普及・啓発するためのパンフレットなどの配布,
健康相談・健康教育の実施,有識者などによる講演会の開催,介護予防に資する地域
活動組織やボランティアの育成・支援などを行い,介護予防に向けた取組が広く実施
される地域づくりを目指します。
日常生活圏域ニーズ調査の結果,日常生活圏域間の二次予防事業対象者の割合(出
現率)に大きな差があるとともに,その割合は農村部において高く,都市部において
低い傾向が強く出ており,その要因は,地理的条件による生活習慣の違いによるもの
と考えられます。
この結果,介護予防は高齢者が自ら現状を認識し,生活習慣の改善に取り組むこと
が重要と捉え,これまで以上に介護予防の普及・啓発に努めるとともに,これまで均
一的に実施してきたものを,今後は,二次予防事業対象者の割合が高い日常生活圏域
を,重点化して取り組むこととします。
出前講座の実施や関係機関へのPRに努めて参加を促しながら,地区に出向いて健
康や介護予防に関する普及・啓発を実施します。
【図表 53 介護予防の普及・啓発】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
開催回数
277
297
296
301
306
311
延参加者数
5,352
6,354
6,650
6,705
6,930
7,035
開催回数
12
12
12
12
12
12
延参加者数
75
80
80
84
86
88
開催回数
4
4
6
8
10
12
延参加者数
22
30
90
120
150
180
講演会など
相談会など
そ
の
他
【図表 54 地区の健康相談・健康教育】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実 施 回 数
延
人
数
256
272
275
280
285
290
4,722
5,836
6,000
6,105
6,210
6,315
- 60 -
第3章
基本目標と施策の方向性
(2)地域介護予防活動の支援
①
高齢者の集い
高齢者が自発的に身近な集会場などを利用して,体操や手作業などの介護予防の活
動を行う事業で,行政区の6割以上で実施されており,高齢者の集いがより介護予防
に資する活動になるようコーディネーターを配置し,支援しています。
今後は,すべての行政区で介護予防に資する自主的な活動が展開されるよう支援し
て行きます。
【図表 55 高齢者の集い】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
行
政
数
357
357
358
358
358
358
実施行政区数
208
217
224
231
238
245
実施割合(%)
58.3
60.8
62.6
64.5
66.5
68.4
24,068
24,049
24,819
25,589
26,359
27,129
延
区
人
②
数
活動サポーターの育成
高齢者の集いの中で,介護予防の方法や知識の普及を行い,高齢者の集いの活動を
サポートするボランティアを育成する事業です。
今後は,新たな人材を育成するとともに,これまで育成してきた活動サポーターに
対し,質の向上を図るため,介護予防に資する研修を実施し,コーディネーターを中
心に地域での活動サポーターの支援を充実します。
【図表 56 活動サポーターの育成】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
活動サポータ
ー育成のため
の研修
地域活動組織
への支援協力
開催回数
21
25
25
25
25
25
実
人
数
268
180
100
100
120
120
延
人
数
630
518
600
600
720
720
支援回数
1,531
1,540
1,568
1,617
1,666
1,715
- 61 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
(3)認知症高齢者の支援
認知症は,高齢になるにつれ有病率が高くなる病気であり,今後ますます高齢化が
進むことに伴い,認知症高齢者が増えることが明らかなことから,認知症高齢者に対
する支援は大きな課題となっています。
高齢者が認知症になっても,いつまでもいきいきと安心して暮らせるよう,発症予
防・元気づくり,早期発見・早期治療,ネットワーク形成と段階に応じた支援を行う
とともに,医療機関,介護サービス事業者や地域の支援機関をつなぐコーディネータ
ーとしての役割を担う認知症地域支援推進員を地域包括支援センターなどに配置し,
関係機関のネットワークの強化や支援体制の構築を推進します。
①
発症予防・元気づくり
認知症の予防に向け,次の事業に取り組みます。
ア
健康教室・健康相談・出前講座
成人期からの予防として,保健推進員などの地区組織と協働で,脳血管疾患予防
につながる生活習慣病予防の健康教育・健康相談を実施するとともに,各種団体に
対して認知症への理解や予防に関する出前講座を行います。
また,動脈硬化に起因する病気の早期発見・指導を目的とした特定健康診査・特
定保健指導を実施します。
イ
高齢者の集い
高齢者に身近な地域における,閉じこもり予防および生きがいづくりに資する自
主的な活動として,行政区で実施している高齢者の集いの実施を支援することで,
認知症の予防につなげます。
②
早期発見・早期治療
認知症の早期発見・早期治療につなげるため,次の事業に取り組みます。
ア
認知症専門相談
認知症が疑われる高齢者やその家族などを対象に,専門医による認知症専門相談
を実施し,その後の適切な支援につなげていく事業です。
専門医による相談の実施により,適切な診断を受け,相談後も連携しながら支援
できることから,今後も専門医を中心とした支援体制の充実に努めます。
また,認知症を早期に発見する必要性を理解し,重症化する前の早期の相談が増
えていることから,早期から対応できる相談体制の充実を図ります。
- 62 -
第3章
基本目標と施策の方向性
【図表 57 認知症専門相談】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実施回数
12
12
12
12
12
12
延 人 数
75
80
80
84
86
88
本人
27
27
27
28
29
30
家族
26
30
23
26
27
28
介護支援専門員など
22
23
30
30
30
30
イ
高齢者の生きがいと健康づくり推進事業
虚弱な高齢者を対象に実施している高齢者の生きがいと健康づくり推進事業にお
いて,認知症の早期発見につながるような支援を行います。
③
ネットワーク形成
認知症になっても高齢者とその家族が,住み慣れた地域で安心して生活を継続でき
るよう支援するためのネットワーク形成を図るため,次の事業に取り組みます。
ア
認知症地域支援推進員の配置
医療機関,介護サービス事業所および地域の支援機関をつなぐコーディネーター
としての役割を担う認知症地域支援推進員を,地域包括支援センターなどに配置し,
その推進員を中心に,医療と介護の連携強化や,地域における支援体制の構築を図
り,認知症高齢者とその家族に対する切れ目のない効果的な支援を行います。
イ
認知症サポーター養成講座
認知症について専門的な知識を習得したキャラバンメイトが講師となり,地域の
住民を対象に認知症サポーターを養成する講座です。
認知症サポーターとは,認知症について正しく理解し,認知症高齢者とその家族
を見守り支援するサポーターです。
今後も,小中高生や,高齢者が買い物をする商店など地域全体に対象を拡大して
講座を開催し,認知症になっても安心して暮らせる地域づくりに努めます。
- 63 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 58 認知症サポーター養成講座】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実 施 回 数
36
79
40
47
54
61
養 成 人 数
980
2,300
1,100
1,289
1,478
1,667
23
56
20
25
28
31
数
568
1,227
500
729
808
887
実施回数
10
15
10
10
12
14
数
350
806
300
200
240
280
実施回数
3
4
4
4
4
4
数
62
192
80
80
80
80
実施回数
0
4
6
8
10
12
人
0
75
220
280
350
420
実施回数
老人会など
人
対象者別内訳
婦人会など
人
事業者など
人
小中高生
ウ
数
認知症高齢者の介護家族支援
認知症高齢者を介護している家族が,認知症に関する正しい知識を持ち,日頃の
介護の悩みを話し合う交流会を定期的に開催しています。
介護負担の軽減に資するため,家族介護者のニーズ把握に努めながら,事業内容
の充実を図ります。
エ
介護支援専門員・介護サービス事業従事者などへの研修会
認知症高齢者とその家族を身近で支えている介護支援専門員や介護サービス事業
従事者を対象に研修会を開催し,認知症に対する理解を深めるとともに,地域で安
心して暮らせるよう支援するネットワークの形成に努めます。
(4)一次予防事業の評価
国の地域支援事業実施要綱では,一次予防事業の評価にあたっては,介護予防に関
する情報を積極的に普及・啓発しているか,地域活動組織への支援を行っているか,
地域活動組織のリーダーやボランティア育成を行っているか,といった視点を評価項
目としています。
このほか,研修会などの開催回数や参加者数,地域活動組織の新規設置数なども,
評価指標として示されています。
今後,具体的事業の実施にあたっては,その事業が介護予防の普及・啓発や自発的
な地域活動組織の支援になっているかなどを,常に検証しながら展開することが必要
であり,事業評価に積極的に取り組むこととします。
- 64 -
第3章
Ⅱ
基本目標と施策の方向性
介護サービスの充実
介護を必要とする高齢者が,住み慣れた地域で安心して生活していくことができるよう
にするためには,介護サービスの充実が重要です。
居宅サービスでは,居宅サービス重視という介護保険の基本理念に基づき,高齢者が可
能な限り在宅生活を継続できるようにすることを目標に掲げます。
また,施設サービスについては,在宅生活が困難な重度の要介護認定者が優先的,重点
的に利用できることを目標に掲げます。
介護サービスの充実を図るにあたっては,需要と供給のバランスを的確にとらえ,介護
を要する高齢者とその家族が,必要な時に必要なサービスを受けられるよう,的確に見込
量を設定するとともに,適切な供給量の確保に努めます。
なお,主な介護サービス体系のイメージと介護給付費のサービス体系は,以下のとおり
です。
【図表 59 介護サービス体系のイメージ】
在
宅
日常生活圏域
広 域
小規模多機能型居宅介護
複合型サービス
訪問介護,訪問看護
夜間対応型訪問介護
定期巡回・随時対応型サービス
訪問系サービス
訪問入浴介護
訪問リハビリテーション
居宅療養管理指導
認知症対応型通所介護
通所系サービス
短期滞在系サービス
認知症対応型共同生活介護
地域密着型特定施設
居住系サービス
通所介護
通所リハビリテーション
短期入所生活介護
短期入所療養介護
特定施設入居者生活介護
(有料老人ホーム・ケアハウス)
介護療養型医療施設
地域密着型介護老人福祉施設
施設系サービス
介護老人保健施設
介護老人福祉施設
地域密着型サービス
施
- 65 -
設
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 60 介護給付費のサービス体系】
介護給付
予防給付
(要介護1~5)
(要支援1・2)
(1)居宅サービス
(6)介護予防サービス
(2)施設サービス
(3)地域密着型サービス
(7)地域密着型介護予防サービス
(4)住宅改修
(8)介護予防住宅改修
(5)居宅介護支援
(9)介護予防支援
- 66 -
第3章
1
基本目標と施策の方向性
介護サービスの充実
(1)居宅サービス
居宅サービスの見込量の設定にあたっては,要介護認定者の推計値を基礎として,
個々のサービスにおける利用実績を評価・分析し,その結果を踏まえて推計していま
す。
介護を必要とする高齢者が可能な限り在宅での生活ができるよう,日常生活圏域に
おける介護サービス基盤の整備状況を踏まえながら,居宅サービスの一層の充実に努
めます。
なお,平成 24 年4月からは,市町村が地域密着型サービスの普及のために必要が
あると認めるときは,一定の条件が満たされていれば,都道府県は市町村と協議した
上で,訪問介護,通所介護など,厚生労働省令で定める居宅サービスの指定を行うこ
とになります。
①
訪問介護(ホームヘルプサービス)
ホームヘルパーが訪問し,入浴,排せつ,食事などの身体介護や,調理,洗濯など
の生活援助を行うサービスです。
平成 22 年度の 217,694 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,11,385 回(5.2%)
増の 229,079 回/年の利用を見込んでいますが,市内には 30 箇所の事業所が設置さ
れており,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 61 訪問介護】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
②
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
204,114
217,694
203,129
212,997
221,067
229,079
訪問入浴介護
介護員と看護師が訪問し,浴槽を提供して入浴介護を行うサービスです。
平成 22 年度の 11,413 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,1,930 回(16.9%)
増の 13,343 回/年の利用を見込んでいますが,市内には 10 箇所の事業所が設置され
ており,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 62 訪問入浴介護】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(回/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
11,791
11,413
11,676
12,408
12,815
13,343
- 67 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
③
訪問看護
医師の指示にもとづいて,看護師などが訪問し,療養上の世話や診療の補助を行う
サービスです。
平成 22 年度の 12,594 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,823 回(6.5%)
増の 13,417 回/年の利用を見込んでいますが,市内には3箇所の事業所が設置され
ており,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 63 訪問看護】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
④
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
12,561
12,594
12,744
12,954
13,191
13,417
訪問リハビリテーション
居宅での生活行為を向上させるために,機能回復訓練の専門家が訪問し,リハビリ
テーションを行うサービスです。
平成 22 年度の 679 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,101 回(14.9%)増
の 780 回/年の利用を見込んでいますが,市内の医療機関などにより,必要な供給量
は確保できる見込みです。
【図表 64 訪問リハビリテーション】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
⑤
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
602
679
708
731
758
780
居宅療養管理指導
医師,歯科医師,薬剤師,管理栄養士などが療養上の管理・指導を行うサービスで
す。
平成 22 年度の 2,601 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,135 人(5.2%)増
の 2,736 人/年の利用を見込んでいますが,市内の医療機関などにより,必要な供給
量は確保できる見込みです。
【図表 65 居宅療養管理指導】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
2,385
2,601
2,604
2,652
2,700
2,736
- 68 -
第3章
⑥
基本目標と施策の方向性
通所介護(デイサービス)
通所介護事業所で,食事,入浴などの日常生活上の支援や,生活行為向上のための
支援を日帰りで行うサービスです。
平成 22 年度の 231,759 回/年の利用実績に対し,
平成 26 年度は,
57,808 回(24.9%)
増の 289,567 回/年の利用を見込んでいますが,市内には 54 箇所の事業所で計 1,137
人/日の定員数があり,302,499 回/年の供給が可能と推計できることから,必要な
供給量は確保できる見込みです。
【図表 66 通所介護】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
⑦
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
209,473
231,759
258,372
269,176
279,224
289,567
通所リハビリテーション
介護老人保健施設や医療機関などで,食事,入浴の支援や生活向上のためのリハビ
リテーションなどを,日帰りで行うサービスです。
平成 22 年度の 31,723 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,809 回(2.6%)
増の 32,532 回/年の利用を見込んでいますが,市内には8箇所の事業所が設置され
ており,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 67 通所リハビリテーション】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
⑧
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
29,790
31,723
31,848
32,089
32,421
32,532
短期入所生活介護(ショートステイ)
介護老人福祉施設などを短期間利用している方に,日常生活上の支援や機能訓練な
どを行うサービスです。
平成 22 年度の 52,069 日/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,4,271 日(8.2%)
増の 56,340 日/年の利用を見込んでいますが,市内には8箇所の事業所で計 136 人
/日の定員数があり,49,640 日/年の供給が可能と推計するとともに,第5期計画で
開設を計画している地域密着型を含む介護老人福祉施設に併設する短期入所生活介
護事業所の利用を見込むことで,必要な供給量は確保できる見込みです。
- 69 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 68 短期入所生活介護】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
50,308
52,069
54,516
55,693
56,030
56,340
見込量(日/年)
⑨
計
分
短期入所療養介護
介護老人保健施設などを短期間利用している方に,医療や介護,機能訓練を行うサ
ービスです。
平成 22 年度の 6,659 日/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,193 日(2.9%)増
の 6,852 日/年の利用を見込んでいますが,市内には6箇所の事業所が設置されてお
り,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 69 短期入所療養介護】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
4,749
6,659
6,060
6,324
6,563
6,852
見込量(日/年)
⑩
計
分
特定施設入居者生活介護
有料老人ホームなどを利用している方に,日常生活上の支援などを行うサービスで
す。
平成 22 年度の 182 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,14 人(7.7%)減の
168 人/年の利用を見込んでいますが,市内に該当する事業所はありませんので,そ
の利用見込みは,市外の施設におけるものです。
【図表 70 特定施設入居者生活介護】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
182
182
132
144
156
168
見込量(人/年)
⑪
計
分
福祉用具貸与
日常生活の自立を助けるため,車いすや特殊寝台などの福祉用具を貸与するサービ
スです。
平成 22 年度の 17,010 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,2,442 人(14.4%)
増の 19,452 人/年の利用を見込んでいますが,市内には 10 箇所の事業所が設置され
ており,必要な供給量は確保できる見込みです。
- 70 -
第3章
基本目標と施策の方向性
【図表 71 福祉用具貸与】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
15,909
17,010
17,256
18,060
18,744
19,452
見込量(人/年)
⑫
計
分
特定福祉用具販売
入浴や排せつなどに使用する福祉用具を,特定福祉用具の販売の指定を受けた事業
者から購入した場合,購入費の一部を支給するサービスです。
平成 22 年度の 411 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,21 人(5.1%)増の
432 人/年の利用を見込んでいますが,市内には8箇所の事業所が設置されており,
必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 72 特定福祉用具販売】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
361
411
420
432
432
432
見込量(人/年)
(2)施設サービス
施設サービスの見込量の設定にあたっては,居宅サービス重視を基本としながら,
施設利用申込者の状況を踏まえ,施設の利用定員の増を見込んで利用者数を推計して
います。
施設サービスは,より重度の要介護認定者の利用を優先的,重点的にという考え方
に基づき,第3期計画において,
「平成 26 年度において,施設サービスの利用者数に
占める,要介護4・5の要介護認定者の利用者数の割合を 70%以上」とする目標値
を設定しています。
その目標値の実績は,平成 18 年度が 59.7%,平成 22 年度が 64.0%と5年間で 4.3
ポイント上昇しており順調に推移しています。
第5期計画においても,居宅サービスの充実に力を入れ,可能な限り在宅生活が継
続できるようにするとともに,施設サービスは重度の要介護認定者の利用を重点化す
ることを目指すものとし,年度ごとの目標値を以下のとおり設定(見直)します。
なお,第3期計画で設定した「平成 26 年度において,施設サービス,認知症対応
型共同生活介護,特定施設入居者生活介護,地域密着型介護老人福祉施設入所者生活
介護,地域密着型特定施設入居者生活介護の利用者数の,要介護2以上の要介護認定
者数に対する割合を 37%以下」とする,もう一つの目標値については,国の指針の
改正により第5期計画から廃止されています。
- 71 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 73 介護保険施設などの重度者への重点化】
★【目標値】介護保険施設などの重度者への重点化
要介護4・5の施設サービスの利用者数
利用者全体の 70%
≧
平成26年度において,施設サービス(介護老人福祉施設,介護老人保健施設,介護療養
型医療施設),地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の利用者数に占める,要介護
4・5の要介護認定者の利用者数の割合を70%以上と設定します。
(単位:人)
区
分
18 年度
19 年度
20 年度
900
947
962
第3期実績値
施設の利用者数
21 年度
22 年度
23 年度
968
971
1,004
第4期実績値
第5期目標値
第3期実績値
要介護4・5
の利用者数
537
579
第4期実績値
第3期実績値
613
59.7%
621
26 年度
1,011
1,091
1,207
667
742
851
66.0%
68.0%
70.5%
646
61.1%
61.5%
第4期実績値
63.3%
64.0%
64.3%
第5期目標値
※
25 年度
592
第5期目標値
要介護4・5
の 割 合
24 年度
第4期実績値における平成 23 年度は見込値です。
①
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
常時介護が必要で,居宅での生活が困難な入居者に,日常生活上の支援や介護を行
うサービスです。
介護老人福祉施設は,入所待機者が多いことと待機期間が長期化していることが,
全国的な問題となっています。
また,複数の施設に利用申込みが可能なため,待機者の実人数を把握することが困
難な状況にあることから,本市においては,見込量の設定と施設整備計画の参考とす
るため,宮城県内の施設を対象に待機者の実態調査(平成 23 年7月1日現在)を実
施しました。
その結果,地域密着型を含む介護老人福祉施設の待機者は延 1,339 人に対し実人数
は 892 人で,そのうち重度化の対象となる要介護4・5の認定者数は 378 人となり,
第4期計画策定時の 328 人から 50 人増加しています。
待機者数の縮減と待機期間の短縮を図るため,重度化の対象となる待機者数を半分
の 189 人に縮減することを目標に掲げ,平成 26 年度において,古川中央地区に介護
老人福祉施設を1箇所(定員 80 人)と,岩出山地区に地域密着型介護老人福祉施設
(P78 参照)を1箇所(定員 29 人)の開設を計画しています。
平成 22 年度の 5,292 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,2,196 人(41.5%)
- 72 -
第3章
基本目標と施策の方向性
増の 7,488 人/年の利用を見込んでいます。
現在,市内には7箇所の事業所で計 502 人の定員数があり,6,024 人/年の供給が
可能と推計し,近隣市町村に新たに開設する事業所の利用を見込むとともに,平成 26
年度に開設する事業所による供給量(960 人/年)の増により,必要な供給量は確保
できる見込みです。
【図表 74 介護老人福祉施設】
実績(見込)値
区
見込量(人/年)
②
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
5,197
5,292
5,400
5,484
6,444
7,488
介護老人保健施設
状態が安定している方が在宅復帰できるよう,リハビリテーションを中心としたケ
アを行うサービスです。
平成 22 年度の 5,590 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,2人(0.0%)増
の 5,592 人/年の利用を見込んでいます。
現在,市内には6箇所の事業所で計 548 人の定員数があり,6,576 人/年の供給が
可能と推計できることから,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 75 介護老人保健施設】
実績(見込)値
区
見込量(人/年)
③
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
5,581
5,590
5,592
5,592
5,592
5,592
介護療養型医療施設
医療施設で急性期の治療を終えた方に,必要な療養とケアを行うサービスです。
介護療養型医療施設は,第4期計画策定時に平成 23 年度末までに廃止とされてい
たものが,その期限が平成 29 年度末まで6年間延長されています。
市内における介護療養型医療施設の介護保険施設などへの転換については,宮城県
が実施した意向調査の結果,現時点では,第5期計画期間中の介護保険施設などへの
転換はないとのことから,見込まないものとします。
【図表 76 介護療養型医療施設】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
840
773
708
708
708
708
- 73 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
(3)地域密着型サービス
地域密着型サービスは,住み慣れた地域において生活を継続するために,身近な地
域で提供されるサービスです。
なお,地域密着型サービスは,事業所の所在地の市町村に居住する方に提供するこ
とを目的としており,原則として,その所在市町村を超えた利用はできないことにな
っています。
地域密着型サービスの見込量の設定にあたっては,日常生活圏域における基盤整備
の状況を勘案しながら,施設利用申込者の状況などを踏まえ,施設の利用定員の増を
見込んで利用者数を推計しています。
なお,地域密着型サービスの普及にあたっては,必要に応じ,平成 24 年4月から
実施される,居宅サービスの指定に係る都道府県と市町村との協議制度を活用するこ
ととします。
さらには,在宅サービスと施設・居住系サービスが一連の流れの中で連携を図りな
がら,複合的に提供できるシステムが,日常生活圏域内で完結するような仕組を構築
するため,第5期計画に掲げる,小規模多機能型居宅介護,認知症対応型共同生活介
護と地域密着型を含む介護老人福祉施設の開設にあたっては,可能な限り複合型事業
所として整備するものとします。
この計画に掲げる新規事業所の開設にあたっては,公平・公正の観点から公募によ
り事業者を選考するとともに,国の地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金を活用
して補助金を交付し,事業者の参入を促進します。
また,介護保険法の改正より平成 24 年4月から,
「定期巡回・随時対応型サービス」
と「複合型サービス」の2種類のサービスが地域密着型サービスに創設されますが,
事業所の参入が不透明であることから,第5期計画においては見込まないものとしま
す。
①
認知症対応型通所介護(認知症デイサービス)
認知症高齢者専用の通所介護施設で,専門的なケアなどを日帰りで行うサービスで
す。
平成 22 年度の 4,864 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,284 回(5.8%)増
の 5,148 回/年の利用を見込んでいますが,市内には1箇所の事業所で計 20 人/日
の定員数があり,5,680 回/年の供給が可能と推計できることから,必要な供給量は
確保できる見込みです。
【図表 77 認知症対応型通所介護】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(回/年)
日常生活圏域別
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
4,544
4,864
5,148
5,148
5,148
5,148
5,148
5,148
5,148
①古川中央地区
- 74 -
第3章
②
基本目標と施策の方向性
小規模多機能型居宅介護
通所サービスを中心に,利用者の選択
に応じて訪問系のサービスや泊まりのサ
ービスを組み合わせて提供する多機能な
サービスです。
小規模多機能型居宅介護は,在宅生活
を多面的に支援するサービスとして有効
なものであることから,日常生活圏域間
のバランスを考慮しながら,事業所の参
入を促進して基盤整備する必要がありま
す。
第4期計画に掲げた3箇所の事業所の
小規模多機能型居宅介護事業所ひばり
(24 年3月開設)
開設については,平成 23 年度に,古川中央地区,古川東部地区,鳴子温泉地区に,
それぞれ1箇所開設しています。
今後も小規模多機能型居宅介護の普及を図るため,平成 25 年度に古川東部地区に
1箇所,平成 26 年度には古川中央地区と岩出山地区に,それぞれ1箇所の事業所の
開設を計画しています。
その結果,平成 24 年度に 792 人/年,平成 25 年度に 1,056 人/年,平成 26 年度
には 1,584 人/年の利用を見込んでいます。
【図表 78 小規模多機能型居宅介護】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
6
0
0
792
1,056
1,584
①古川中央地区
264
264
528
②古川東部地区
264
528
528
0
0
264
264
264
264
日常生活圏域別
⑧岩出山地区
⑨鳴子温泉地区
- 75 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
=③
認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
共同生活する住宅において,認知症の
方に,日常生活上の世話や機能訓練を行
うサービスです。
第4期計画に掲げた1箇所の事業所の
開設については,平成 22 年度において,
古川東部地区に開設しています。
今後も増え続けることが明らかな認知
症高齢者の居住の確保を図るため,平成
26 年度において,古川中央地区と岩出山
地区に,それぞれ1箇所(2ユニット:
認知症高齢者グループホームかなでの杜
(22 年4月開設)
定員 18 人)の事業所の開設を計画してい
ます。
その結果,平成 22 年度の 2,424 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,432 人
(17.8%)増の 2,856 人/年の利用を見込んでいます。
【図表 79 認知症対応型共同生活介護(見込量)
】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
2,318
2,424
2,424
2,424
2,424
2,856
①古川中央地区
324
324
540
②古川東部地区
240
240
240
③古川西部地区
216
216
216
④古川北部地区
456
456
456
⑤松山地区
216
216
216
⑥三本木地区
108
108
108
⑦鹿島台地区
108
108
108
⑧岩出山地区
216
216
432
⑨鳴子温泉地区
216
216
216
⑩田尻地区
324
324
324
日常生活圏域別
※
見込量は,月当たりの利用人数に 12 をかけて,年間の利用人数としています。
- 76 -
第3章
基本目標と施策の方向性
また,事業所の基盤整備計画を盛り込んだ,認知症対応型共同生活介護の必要利用
定員は,次のとおりとします。
【図表 80 認知症対応型共同生活介護(必要利用定員)
】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
必要利用定員(人)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
180
198
198
198
198
234
①古川中央地区
27
27
45
②古川東部地区
18
18
18
③古川西部地区
18
18
18
④古川北部地区
36
36
36
⑤松山地区
18
18
18
⑥三本木地区
9
9
9
⑦鹿島台地区
9
9
9
⑧岩出山地区
18
18
36
⑨鳴子温泉地区
18
18
18
⑩田尻地区
27
27
27
日常生活圏域別
- 77 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
④
地域密着型介護老人福祉施設(小規模特別養護老人ホーム)
定員 29 人以下の特別養護老人ホームに
おいて,常時介護が必要で,居宅での生
活が困難な入居者に,日常生活上の支援
や介護を行うサービスです。
第4期計画に掲げた1箇所の事業所の
開設については,平成 23 年度において,
古川西部地区に開設しています。
特別養護老人ホーム
(23 年5月開設)
待機者の状況については,介護老人福
楽々楽館
祉施設(P72 参照)で述べたとおりで,待
機者の縮減と待機期間の短縮を図るため,平成 26 年度において,岩出山地区に1箇
所(定員 29 人)の事業所の開設を計画しています。
その結果,平成 24 年度に 348 人/年,平成 26 年度には 696 人/年の利用を見込ん
でいます。
【図表 81 地域密着型介護老人福祉施設(見込量)
】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
0
0
348
348
348
696
348
348
348
0
0
348
③古川西部地区
日常生活圏域別
⑧岩出山地区
※
見込量は,月当たりの利用人数に 12 をかけて,年間の利用人数としています。
また,事業所の基盤整備計画を盛り込んだ,地域密着型介護老人福祉施設の必要利
用定員は,次のとおりとします。
【図表 82 地域密着型介護老人福祉施設(必要利用定員)】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
29
29
29
58
29
29
29
0
0
29
必要利用定員(人)
③古川西部地区
日常生活圏域別
⑧岩出山地区
- 78 -
第3章
基本目標と施策の方向性
(4)住宅改修
生活する環境を整えるため,必要と認められた小規模な住宅改修を行った場合に,
改修費の一部を支給するサービスです。
平成 22 年度の 235 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,43 人(18.3%)減
の 192 人/年の利用を見込んでいます。
サービス提供にあたっては,利用者の身体の状態や希望に合った適切な住宅改修が
行われるよう,相談体制の強化を図ります。
【図表 83 住宅改修】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
184
235
192
192
192
192
見込量(人/年)
(5)居宅介護支援
在宅の要介護認定者が居宅サービスなどを適切に利用できるよう,居宅サービス計
画(ケアプラン)を作成するサービスです。
平成 22 年度の 32,444 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,5,512 人(17.0%)
増の 37,956 人/年の利用を見込んでいます。
サービス提供にあたっては,研修会の開催などにより,介護支援専門員の質の向上
を図り,利用者が安心してサービスを利用できる環境づくりに努めます。
【図表 84 居宅介護支援】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
31,106
32,444
33,900
35,268
36,600
37,956
- 79 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
2
予防サービスの充実
介護予防サービスの見込量の設定にあたっては,要支援認定者の推計値を基礎として,
個々のサービスにおける利用実績を評価・分析し,その結果を踏まえて推計しています。
要支援認定者の生活機能を維持・改善することにより,高齢になっても地域で自立し
た生活を送れるようにするため,介護予防サービスの一層の充実に努めます。
(1)介護予防サービス
①
介護予防訪問介護(介護予防ホームヘルプサービス)
ホームヘルパーが訪問し,利用者が自力では困難な行為について支援を行うサービ
スです。
平成 22 年度の 3,207 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,321 人(10.0%)
増の 3,528 人/年の利用を見込んでいますが,市内には 29 箇所の事業所が設置され
ており,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 85 介護予防訪問介護】
実績(見込)値
区
見込量(人/年)
②
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
2,812
3,207
3,132
3,288
3,408
3,528
介護予防訪問入浴介護
居宅に浴室がない場合や,身体的理由で,浴室の利用が困難な場合に限定して,移
動入浴車などで訪問による入浴介護を行うサービスです。
平成 22 年度の 29 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,5回/年(17.2%)
減の 24 回/年の利用を見込んでいますが,市内には9箇所の事業所が設置されてお
り,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 86 介護予防訪問入浴介護】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(回/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
35
29
24
24
24
24
- 80 -
第3章
③
基本目標と施策の方向性
介護予防訪問看護
医師の指示に基づいて看護師などが訪問し,介護予防を目的とした療養上の世話や
診療の補助を行うサービスです。
平成 22 年度の 702 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,66 回(9.4%)増の
768 回/年の利用を見込んでいますが,市内には3箇所の事業所が設置されており,
必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 87 介護予防訪問看護】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
④
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
729
702
684
736
752
768
介護予防訪問リハビリテーション
居宅での生活行為を向上させる訓練が必要な場合に,機能回復訓練の専門家が訪問
し,短期集中的にリハビリテーションを行うサービスです。
平成 22 年度の 29 回/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,7回(24.1%)増の
36 回/年の利用を見込んでいますが,市内の医療機関などにより,必要な供給量は確
保できる見込みです。
【図表 88 介護予防訪問リハビリテーション】
実績(見込)値
区
見込量(回/年)
⑤
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
31
29
36
36
36
36
介護予防居宅療養管理指導
医師,歯科医師,薬剤師,管理栄養士などが,介護予防を目的とした療養上の管理・
指導を行うサービスです。
平成 22 年度の 87 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,9人(10.3%)増の
96 人/年の利用を見込んでいますが,市内の医療機関などにより,必要な供給量は確
保できる見込みです。
【図表 89 介護予防居宅療養管理指導】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
90
87
84
96
96
96
- 81 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
⑥
介護予防通所介護(介護予防デイサービス)
通所介護事業所で食事などの基本的サービスや生活行為向上のための支援を行う
ほか,個人の目標にあわせた選択的なサービスを行うサービスです。
平成 22 年度の 5,443 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,557 人(10.2%)
増の 6,000 人/年の利用を見込んでいますが,市内には 52 箇所の事業所が設置され
ており,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 90 介護予防通所介護】
実績(見込)値
区
見込量(人/年)
⑦
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
5,150
5,443
5,184
5,568
5,784
6,000
介護予防通所リハビリテーション
老人保健施設や医療機関などで,食事などの基本的サービスや生活行為向上のため
の支援を行うほか,個人の目標にあわせた選択的なサービスを行うサービスです。
平成 22 年度の 1,124 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,76 人(6.8%)増
の 1,200 人/年の利用を見込んでいますが,市内には8箇所の事業所が設置されてお
り,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 91 介護予防通所リハビリテーション】
実績(見込)値
区
見込量(人/年)
⑧
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
1,157
1,124
1,044
1,128
1,164
1,200
介護予防短期入所生活介護(介護予防ショートステイ)
介護老人福祉施設などを短期間利用している方に,日常生活上の支援や機能訓練な
どを行うサービスです。
平成 22 年度の 693 日/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,175 日(25.3%)増
の 868 日/年の利用を見込んでいますが,市内には8箇所の事業所が設置されており,
必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 92 介護予防短期入所生活介護】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(日/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
504
693
780
808
864
868
- 82 -
第3章
⑨
基本目標と施策の方向性
介護予防短期入所療養介護
介護老人保健施設などを短期間利用している方に,医療や介護,機能訓練を行うサ
ービスです。
平成 22 年度の 73 日/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,11 日(15.1%)増の
84 日/年の利用を見込んでいますが,市内には6箇所の事業所が設置されており,必
要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 93 介護予防短期入所療養介護】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
183
73
72
84
84
84
見込量(日/年)
⑩
計
分
介護予防特定施設入居者生活介護
有料老人ホームなどを利用している方に対し,日常生活上の支援などを行うサービ
スです。
平成 22 年度の 32 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,16 人(50.0%)増の
48 人/年の利用を見込んでいますが,市内に該当する事業所はありませんので,その
利用見込みは,市外の施設におけるものです。
【図表 94 介護予防特定施設入居者生活介護】
実績(見込)値
区
見込量(人/年)
⑪
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
24
32
48
48
48
48
介護予防福祉用具貸与
日常生活の自立を助けるため,福祉用具のうち,介護予防に役立つものについて貸
与するサービスです。
平成 22 年度の 2,124 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,228 人(10.7%)
増の 2,352 人/年の利用を見込んでいますが,市内には9箇所の事業所が設置されて
おり,必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 95 介護予防福祉用具貸与】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
1,942
2,124
2,028
2,196
2,280
2,352
- 83 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
⑫
特定介護予防福祉用具販売
入浴や排せつなどに使用する福祉用具を,特定福祉用具の販売の指定を受けた事業
者から購入した場合,購入費の一部を支給するサービスです。
平成 22 年度の 111 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,9人(8.1%)増の
120 人/年の利用を見込んでいますが,市内には8箇所の事業所が設置されており,
必要な供給量は確保できる見込みです。
【図表 96 特定介護予防福祉用具販売】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
83
111
108
120
120
120
見込量(人/年)
(2)介護予防住宅改修
生活する環境を整えるため,必要と認められた小規模な住宅改修を行った場合に,
改修費の一部を支給するサービスです。
平成 22 年度の 77 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,7人(9.1%)増の
84 人/年の利用を見込んでいます。
【図表 97 介護予防住宅改修】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
54
77
72
84
84
84
見込量(人/年)
(3)介護予防支援
要支援認定者が効果的に介護予防に取り組めるよう,介護予防ケアマネジメントを
行い,介護予防サービス計画(ケアプラン)を作成するサービスです。
平成 22 年度の 9,410 人/年の利用実績に対し,平成 26 年度は,1,114 人(11.8%)
増の 10,524 人/年の利用を見込んでいます。
【図表 98 介護予防支援】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
見込量(人/年)
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
8,903
9,410
9,192
9,780
10,152
10,524
- 84 -
第3章
3
基本目標と施策の方向性
介護保険制度の円滑な運営
介護保険制度は,高齢者が介護を要する状態になっても,できる限り自立した日常生
活を送れるように,真に必要な介護サービスを総合的・一体的に提供する仕組みであり,
平成 12 年4月の創設以来,順調にサービスの供給の確保とサービスの利用が進み,要介
護等認定者とその家族を支えるシステムとして定着してきました。
今後は,介護保険制度の信頼性を高めるとともに,増大し続ける介護給付費や介護保
険料を抑制することを通じて,持続可能な介護保険制度を構築する必要があります。
このため,介護サービス事業者に対する指導・監督の実施により,利用者に対する適
正なサービスの確保とサービスの質の向上を図るとともに,介護給付の適正化に取り組
むことにより,不適切な介護給付の削減に努めます。
また,介護保険制度の有効な利用と,適切なサービス提供のためには,相談や苦情解
決のための総合的な窓口が必要となります。
このような状況を踏まえ,高齢者とその家族が利用しやすい相談窓口とするため,電
話や訪問,電子メールなど様々な方法を用いて相談できる体制を一層充実して行くとと
もに,高齢者,家族,一般の方々に介護保険制度を十分に理解していただくため,介護
保険制度の一層の普及・啓発に努めます。
さらには,低所得者であっても必要なサービスを十分に利用できるよう,介護サービ
スの利用者負担の軽減を図るとともに,介護保険料においても,低所得者に配慮した軽
減策を講じます。
(1)介護給付費適正化事業の推進
不要なサービスが提供されていないかなどの検証を様々な視点から行い,その結果
として,介護給付費の適正化を図ることにより,不適切な給付を削減する一方で,利
用者に対する適切な介護サービスを確保することができます。
このことにより,介護保険制度の信頼感を高めるとともに,介護給付費や介護保険
料の増大を抑制することを通じて,持続可能な介護保険制度の構築に資するため,介
護給付費適正化事業に取り組みます。
①
要介護認定調査状況の確認
適切な審査判定が行われるよう,介護認定審査会に先立って事務局において認定調
査票の記入漏れや内容の不整合がないか,また,認定調査の内容と主治医意見書の内
容に不整合がないかを点検し,不整合がある場合は,必要な確認を行います。
認定調査結果については,事前に調査結果を確認し,明らかな誤りや不明な点が認
められる場合は,担当の調査員に説明を求め,必要に応じて調査結果の変更や特記事
項の加除修正を指示します。
また,認定調査と主治医意見書が一致しない場合などは,認定調査員や主治医から
の聞き取りにより,コンピュータに入力すべき調査の結果を確定します。
- 85 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
②
ケアプランの点検
高齢者の自立のための介護サービスを提供するためには,的確なアセスメントに基
づく適切なケアプランの作成が必要となり,ケアプランに基づいてサービスが提供さ
れた場合においては,確認・調査(モニタリング)を行い,再アセスメントによるケ
アプランの見直しという一連の行為を継続していくことが不可欠です。
このため,適切なケアプランが必要な過程を経て作成されているかなどのケアプラ
ン点検を実施し,適切な給付とサービス提供を図るものとします。
ケアプランの点検については,その目的・手法をはじめ,点検対象の抽出方法や点
検数についても多様なモデルが考えられますが,国が作成したケアプラン点検マニュ
アルを参考に,地域の実情を踏まえ,効果的・効率的な取組を行います。
③
住宅改修等の点検
住宅改修や福祉用具の購入が,利用者のニーズに対して適切に給付されるよう,訪
問調査などによる点検を行い,その結果によっては,給付費の返還など状況に応じた
対応を行います。
④
医療情報との突合
適正な給付を確保するため,医療給付情報と介護給付情報の突合を行い,過誤請求
や不正請求などが認められた場合は,過誤調整や返還を行うよう指導します。
(2)介護サービス事業者の指導・監督
介護サービス事業者に対する指導・監督は,平成 18 年度の介護保険法の改正によ
り大きく変更されています。
事業者規制や介護サービス情報の公表,地域密着型サービスなどの指定や指導・監
督権限の付与などによる保険者機能の強化がなされ,また,同年に高齢者虐待防止法
が施行されたことなどを背景として,指導において,介護サービス事業者に対して適
切でよりよいサービスを提供できるように,育成・支援することを主眼とするものに
なりました。
また,平成 23 年度の介護保険法の改正では,事業所に対する労働法規の順守も厳
格化されています。
本市が指定権限を持つ地域密着型サービス事業者に対して,育成・支援のための指
導を計画的に行うほか,指定基準違反などが疑われる場合には,事実関係を的確に把
握し適切な措置を講ずるための監査を行い,適正なサービス提供体制の確保と介護報
酬請求の適正化を図ります。
なお,指導・監査を行う際は,必要に応じて国と市,県と市が合同で実施するなど,
国・県の担当部局と連携を図ることとします。
- 86 -
第3章
基本目標と施策の方向性
(3)低所得者への配慮
①
介護保険料の軽減(弾力化)
介護保険の制度上,第1号被保険者の介護保険料は,原則として所得に応じて6段
階に設定されるほか,災害などで一時的に負担能力の低下が認められる場合には介護
保険料を減免し,徴収を一時猶予するなど,低所得者への一定の配慮がなされていま
す。
平成 16 年度・平成 17 年度の税制改正における年金課税の見直しや,高齢者の非課
税限度額の廃止により介護保険料の段階が上昇する方に配慮し,それを緩和する介護
保険料の激変緩和措置が平成 20 年度まで講じられていました。
第4期計画においては,税制改正の影響を受けた方の介護保険料が大幅に上昇する
ことに配慮し,現行の介護保険料第4段階(本人が住民税非課税)に属する被保険者
のうち,公的年金収入金額と合計所得金額の合計額が 80 万円以下の方について,介
護保険料を弾力的に軽減してきており,第5期計画においても同様の趣旨で,介護保
険料の軽減策を講じるものとします。
②
利用者負担の軽減
介護保険制度では,介護サービスの利用者負担については,災害などで一時的に負
担能力の低下が認められる場合の利用者負担の減免や,月の利用者負担が高額になっ
た場合には高額介護サービス費が,また医療保険,介護保険の両方の利用負担を合算
して年額が限度額を超えた場合には,高額医療合算介護サービス費が支給されます。
特に低所得者に対しては,高額介護サービス費や高額医療合算介護サービス費の上
限額が低く設定されているなど,低所得者が利用者負担を理由に介護サービスの利用
を控えることのないよう,介護サービスを利用する場合の利用者負担を軽減する施策
が講じられています。
また,本市独自の介護サービス利用者負担の軽減策として,介護保険利用者負担助
成を,社会福祉法人などによる生計困難者に対する利用者負担軽減事業や,高額医療
合算介護サービス費との整合性を図りながら行い,低所得者の介護サービスの利用促
進に努めます。
ア
介護保険負担限度額
世帯全員が住民税非課税の方が,施設サービスなどを利用した場合の居住費,滞
在費と食費の負担限度額を設け,利用者負担を軽減します。
イ
社会福祉法人などによる生計困難者に対する介護サービスに係る利用者負担軽減
世帯全員が住民税非課税で一定の要件を満たす方が,社会福祉法人などの介護サ
ービス(訪問介護,通所介護,短期入所生活介護,介護老人福祉施設など)を利用
した場合の利用者負担を軽減します。
- 87 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
ウ
介護保険利用者負担助成(本市の独自制度)
世帯全員が住民税非課税で一定の要件を満たす方(生活保護受給世帯の方を除
く。
)が,介護サービスを利用した場合の利用者負担の一部を助成します。
(4)相談体制の充実
介護保険をはじめ,保健・医療・福祉サービスなど,多種多様でますます複雑化す
る相談内容に適切に対応するため,社会福祉士などの専門職員を配置した地域包括支
援センターを中心として,関係機関と連携を図りながら,幅広い対応が可能となる相
談体制を充実します。
また,住民の利便性を考慮し,電話や窓口での対応,家庭訪問といった相談体制は
もちろんのこと,電子メールなどによる相談も受け付けるなど,様々な方法を用いて
気軽に相談しやすい環境づくりに努めます。
特に,出向く相談体制として,あんしん介護相談員を介護サービス事業所に派遣し
て利用者とその家族の相談を受け付けし,利用している介護サービスに対する疑問や
不満,不安などの解消を図るとともに,介護サービスの質の向上と適正な提供に努め
ます。
介護サービスに関する苦情処理についても,これまで同様,県の担当課や宮城県国
保連合会との連携のもと,早期の解決に努めるとともに,地域包括支援センター,各
総合支所の窓口,関係機関相互が密接に連携し,問題解決と不平・不満の解消を図る
総合相談体制の確立を目指します。
(5)制度の普及・啓発
利用者側の制度に対する理解の不足などにより,不要な介護サービスの利用や不適
切な介護サービスの提供の要請などが行われている場合があります。
このようなことを防止するとともに,利用者一人ひとりのニーズにあった適切な介
護サービスが受けられるよう,利用者などに対して,パンフレットの配布や出前講座
の開催などにより,介護保険制度や介護サービス利用についての理解へ向けた取組を
行い,より一層の普及・啓発を行います。
- 88 -
第3章
Ⅲ
基本目標と施策の方向性
生活支援サービスの充実
高齢者が住み慣れた地域において,いつまでも安心して生活を継続することができるよ
うにするためには,介護サービスの充実とともに,それを補完する生活支援サービスの充
実が重要になります。
日常生活圏域ニーズ調査を実施し,高齢者の心身や暮らしの状況から,主な生活支援サ
ービスに対する客観的なニーズの把握を行いました。
その結果を活用してサービス提供の計画値を掲げ,高齢者とその家族の日常生活の継続
の支援に努めるものとします。
1
高齢者支援サービスの充実
①
長寿祝品贈呈
市内に居住する満 100 歳に達する高齢者に対し,満 100 歳の誕生日に長寿祝品を贈
呈して長寿を祝います。
【図表 99 長寿祝品贈呈】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
18
33
22
23
24
25
該当者数
②
計
分
敬老会開催
満 77 歳以上の高齢者を対象に,各地区で敬老会を開催して長寿を祝います。
【図表 100 敬老会開催】
実績(見込)値
区
招待者数
③
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
15,630
16,142
16,630
17,099
17,452
17,806
タクシー利用助成
住民税非課税または生活保護を受けている高齢者のみの世帯などに属する要介護
等認定者に対し,住み慣れた地域での生活の継続を支援するため,タクシー料金の一
部をタクシー助成券の交付により助成します。
これまでの利用実績と要介護等認定者の増加を勘案し,平成 22 年度の 446 人の利
用実績に対して,平成 26 年度は,63 人(14.1%)増の 509 人の利用を見込んでいま
す。
- 89 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 101 タクシー利用助成】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
利用者数
429
446
452
473
491
509
延利用件数
6,858
7,304
7,401
7,746
8,036
8,332
④
福祉有償運送利用助成
タクシーその他の交通機関を利用することが困難な,要介護3,4または5の認定
を受けている高齢者に対し,その移動手段を確保するため,通院などを目的として福
祉有償運送を利用する場合の費用の一部を,助成券の交付により助成します。
日常生活圏域ニーズ調査の結果から対象者を推計すると,平成 22 年度の 265 人の
利用実績に対し,対象者は 976 人で普及率は 27.2%であることから,これまで以上に
制度の普及に努めます。
その結果,平成 22 年度の利用実績に対し,平成 26 年度は,174 人(65.7%)増の
439 人の利用を見込んでいます。
【図表 102 福祉有償運送利用助成のニーズ】
推計対象者数
想定利用率(%)
976
想定ニーズ量(人)
45.0
439
資料:平成 23 年度日常生活圏域ニーズ調査
【図表 103 福祉有償運送利用助成】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
利用者数
278
265
309
353
397
439
延利用件数
1,276
1,439
1,678
1,917
2,156
2,384
⑤
軽度生活援助
高齢者のみの世帯などで,軽度な生活援助を必要とする高齢者に対し,在宅での自
立した生活の継続を支援するため,衣類の洗濯,住居の掃除など(基本サービス)や,
雪かき,草むしりなど(付加サービス)の日常生活上の軽易な援助サービスを提供し
ます。
なお,要介護等認定者は,介護サービスに同様のサービスがあることから,基本サ
ービスの利用はできません。
日常生活圏域ニーズ調査の結果から対象者を推計すると,平成 22 年度の 105 人の
利用実績に対し,対象者は 569 人で普及率は 18.5%であることから,これまで以上に
制度の普及に努めます。
- 90 -
第3章
基本目標と施策の方向性
その結果,平成 22 年度の利用実績に対し,平成 26 年度は,37 人(35.2%)増の
142 人の利用を見込んでいます。
【図表 104 軽度生活援助のニーズ】
推計対象者数
想定利用率(%)
569
想定ニーズ量(人)
25.0
142
資料:平成 23 年度日常生活圏域ニーズ調査
【図表 105 軽度生活援助】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
利用者数
113
105
114
123
132
142
延利用時間
3,966
4,050
4,397
4,744
5,091
5,477
⑥
安心見守り(緊急通報システム)
在宅のひとり暮らし高齢者で,要介護認定または脳疾患もしくは心臓病の既往歴の
ある方に対し,日常生活上の安全の確保と精神的な不安の解消のため,また,急病や
事故などの緊急時に,速やかに必要な援助を受けられるよう,居宅に専用の機器を設
置します。
日常生活圏域ニーズ調査の結果から対象者を推計すると,平成 22 年度の 201 人の
利用実績に対し,対象者は 1,014 人で普及率は 19.8%であることから,これまで以上
に制度の普及に努めます。
その結果,平成 22 年度の利用実績に対し,平成 26 年度は,53 人(26.4%)増の
254 人の利用を見込んでいます。
【図表 106 安心見守り(緊急通報システム)のニーズ】
推計対象者数
想定利用率(%)
1,014
想定ニーズ量(人)
25.0
254
資料:平成 23 年度日常生活圏域ニーズ調査
【図表 107 安心見守り(緊急通報システム)】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
利用者数
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
203
201
214
227
240
254
- 91 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
⑦
配食サービス
在宅のひとり暮らしの高齢者または高齢者のみの世帯の方で調理が困難な方に対
し,食生活の向上と健康維持を図るため,計画的な配食サービスを提供します。
日常生活圏域ニーズ調査の結果から対象者を推計すると,平成 22 年度の 249 人の
利用実績に対し,対象者は 382 人で普及率は 65.2%であり,制度が広く普及していま
す。
これまでの利用実績とひとり暮らし高齢者の増加を勘案し,平成 22 年度の利用実
績に対して,平成 26 年度は,18 人(7.2%)増の 267 人の利用を見込んでいます。
【図表 108 配食サービスのニーズ】
推計対象者数
想定利用率(%)
382
想定ニーズ量(人)
70.0
267
資料:平成 23 年度日常生活圏域ニーズ調査
【図表 109 配食サービス】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
利用者数
222
249
254
259
264
267
延配食数
25,950
27,753
28,310
28,868
29,425
29,759
⑧
会食サービス
おおむね 65 歳以上の在宅の高齢者に対し,食生活の向上と健康維持を図るととも
に,閉じこもり予防に資するため,昼食会を開催します。
今後は介護予防事業で実施している高齢者の集いと共催し,相互の事業の魅力を高
めるなどして会食サービスの普及に努めます。
【図表 110 会食サービス】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
開催回数
147
174
216
226
234
243
延利用者数
3,996
4,438
5,060
5,296
5,494
5,697
- 92 -
第3章
⑨
基本目標と施策の方向性
世話付住宅生活援助員派遣
高齢者世話付住宅に居住する高齢者に対し,生活援助員を派遣し,生活指導,相談,
安否の確認,一時的な家事援助,緊急時の対応などのサービスを提供することにより,
在宅生活を支援します。
【図表 111 世話付住宅生活援助員派遣】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
27
27
27
27
27
27
派遣世帯数
⑩
計
分
養護老人ホーム
高齢者であって,環境上の理由(入院加療を要する病態でないことと,現在置かれ
ている環境の下では在宅において生活することが困難であると認められること。)と
経済的理由(生活保護世帯または住民税非課税世帯もしくは災害などの事情により世
帯の生活状態が困窮していると認められること。
)により居宅において生活が困難な
方を,社会福祉事務所長の権限で養護老人ホームに入所措置するものです。
【図表 112 養護老人ホーム】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
10
8
8
8
8
8
利用者数
⑪
計
分
ケアハウス
低額な料金で,家庭環境,住宅事情などの理由により居宅において生活することが
困難な原則 60 歳以上の方に,日常生活上必要な便宜を供与するサービスです。
【図表 113 ケアハウス】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
利用者数
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
80
80
80
80
80
80
- 93 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
⑫
住宅改修支援
高齢者の居住環境の向上を図るため,介護サービスの住宅改修に関し,住宅改修の
相談,助言を行う介護支援専門員などに対し,補助金を交付することにより支援しま
す。
【図表 114 住宅改修支援】
実績(見込)値
区
利用件数
⑬
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
0
0
0
5
5
5
住宅改修費補助金
高齢者の居住環境の向上を図るため,浴室,玄関,洗面所,便所,廊下,階段,台
所,浴室などの住宅改修を行う方に対し,費用の一部を助成します。
【図表 115 住宅改修費補助金】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
利用件数
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
25
30
30
31
32
33
- 94 -
第3章
2
基本目標と施策の方向性
家族介護者支援サービスの充実
①
家族等介護用品助成
常時失禁状態にある高齢者を介護している家族などに対し,経済的負担の軽減を図
るため,介護用品(紙おむつなど)の購入に要する費用の一部を,介護用品助成券の
交付により助成します。
要介護認定資料の調査結果から対象者を推計すると,平成 22 年度の 2,718 人の利
用実績に対し,
対象者は 1,839 人で,推計対象者を利用実績が上回っていることから,
制度が広く普及しています。
これまでの利用実績と要介護等認定者の増加を勘案し,平成 22 年度の利用実績に
対して,平成 26 年度は,382 人(14.1%)増の 3,100 人の利用を見込んでいます。
【図表 116 家族等介護用品助成】
実績(見込)値
区
利用者数
②
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
2,676
2,718
2,754
2,882
2,990
3,100
家族介護教室・家族介護者交流
在宅の高齢者を介護している家族を日常の介護から一時的に開放し,心身のリフレ
ッシュを図るとともに,知識や技術の習得または介護の相談,介護者相互の情報交換,
交流などを実施します。
【図表 117 家族介護教室・家族介護者交流】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
開催回数
12
12
12
13
13
13
利用者数
255
208
211
221
229
237
③
家族介護慰労金支給
要介護4または5と認定され,過去1年間(長期入院などの期間を除く。)介護サ
ービスを利用しなかった在宅の高齢者を介護している住民税非課税世帯の家族に対
し,家族介護慰労金を支給することにより,その労をねぎらいます。
【図表 118 家族介護慰労金支給】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
支給人数
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
1
1
1
1
1
1
- 95 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
④
家族介護支援レスパイト
在宅の高齢者を介護している家族が,急病などの緊急の事由により介護ができなく
なった場合に,その家族に代わって施設で一時的に介護するサービスを提供します。
【図表 119 家族介護支援レスパイト】
実績(見込)値
区
画
値
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
0
0
2
5
7
10
利用者数
⑤
計
分
徘徊高齢者家族支援サービス
認知症高齢者の事故防止と家族の身体的・精神的負担の軽減を図るため,認知症高
齢者が屋外で徘徊した際に,システムを活用して家族に居場所の情報を伝えるサービ
スを提供します。
【図表 120 徘徊高齢者家族支援サービス】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
利用者数
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
1
2
3
5
7
10
- 96 -
第3章
Ⅳ
基本目標と施策の方向性
生きがいづくり活動の推進
これからの高齢期は,高齢者がいつまでも健康で,生きがいをもって過ごすことができ
るかによって暮らしが変わります。
団塊の世代が順次高齢者となっていく中にあって,高齢者の中でも比較的若く,活動的
な世代の方に生きがいのある生活を送っていただくことが必要です。
また,平均寿命の延びが続く今,積み上げた人生経験を活用し,自分の時間をいかに充
実して過ごすかという,高齢期の人生を前向きにとらえる意識が重要になります。
1
生きがいづくり活動の推進
(1)生涯学習の推進
生まれてから生涯にわたる学習活動である生涯学習は,市内 77 箇所の生涯学習施
設を基盤として進められています。
時代の流れである少子高齢化は,生涯学習の主体となる利用団体の構成にも大きな
影響がありました。
これまでは,高齢者は生きがい活動が中心でしたが,高齢者を核とした社会教育団
体が増加し,生涯学習活動の中心になっています。
このような中,健康で明るい生活ができるよう,時代に即応した教養を身に付ける
とともに,相互の交流と親睦を図るための高齢者向け教室・講座を開設し,さらには,
いきいきと自立した老後を過ごすため,健康保持・増進に努めるとともに,仲間との
親睦を深めながら新しい技術の習得に挑戦するための事業を実施しています。
教育委員会では,今後も生涯学習や生涯スポーツの普及・定着に努めていくととも
に,地域における伝統を高齢者から若い世代へ伝承を行うなど,世代間交流事業の実
施にも取り組んでいきます。
また,これらの学習を契機として結成された高齢者の自主的なサークル活動や地域
関係団体の活動などを支援し,高齢者の生きがいづくりの場,仲間づくりの場,活動
しやすい環境づくりの一環として生涯学習施設・設備の充実を図ります。
(2)老人福祉センターの充実
老人福祉センターでは,高齢者の健康の増進,教養の向上などを目的として,生活
相談,就労指導,機能回復訓練,教養講座,老人クラブの援助やボランティアの育成
などの事業を行っています。
特に,教養講座の趣味の教室においては,介護予防を目的とするダンベルセラバン
ド教室など,現在,17 の教室で 1,100 人を超える会員が受講しています。
これらの事業は,高齢者の健康増進や生きがいづくり,交流を目的としたものであ
り,閉じこもり予防や介護予防の観点からも重要な役割を担っています。
このことから,これまでの事業の効果を検証しながら,魅力ある事業の拡充を図り
ます。
- 97 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
また,現在,老人福祉センターを利用する方の送迎用バスを運行していますが,利
用者の利便性を確保するため,今後も継続して運行します。
【図表 121 老人福祉センターの充実】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
数
3
3
3
3
3
3
利用者数
23,522
22,931
22,300
22,930
23,403
23,877
施
2
設
社会参加の促進
長寿高齢社会の今,高齢者は助けられる存在としてではなく,高齢者本人が地域の中
で自らの経験と知識を生かして,積極的な役割を果たしていくことが求められています。
これからの高齢社会を支えていくためには,身近な地域において高齢者の生活を支え
る地域福祉活動の充実が非常に重要であり,その活動を推進する原動力となるのは,地
域住民や市民団体などに加えて多くのボランティアです。
平成 23 年3月 11 日に発生した東日本大震災においても,地域住民のつながりや活動
の重要性を,多くの方が再認識させられました。
また,高齢者の社会参加を促すためには,老人クラブ活動への支援,就労の促進,ボ
ランティア活動や地域活動への参加促進などが必要になるとともに,地域コミュニティ
再構築のため,市民が協働でまちづくりに参画することが改めて重要となります。
(1)老人クラブ活動の支援
老人クラブでは,地域における清掃などの奉仕活動や,地元小学校などとの世代間
交流や介護予防のための健康教室,高齢者が気軽に参加できるスポーツなどの交流を
通し,生きがいづくりや健康づくり活動を自主的に計画・実施してきました。
このような自主的な老人クラブ活動が,これまで地域コミュニティの構築に果たし
てきた役割は非常に大きいものといえます。
しかしながら,クラブ制度の発足当時とは意識や社会情勢が異なっており,新たな
会員を勧誘するのが難しく,クラブ数,会員数ともに年々減少を続けている現状にあ
り,クラブの維持自体が課題となっています。
今後は,各クラブの抱える問題を把握した上で,現行の補助金による支援を継続し
ながら,会員数の減少に歯止めをかけるとともに,老人クラブのあり方を再検討し,
老人クラブ活動が充実できるよう支援していきます。
- 98 -
第3章
基本目標と施策の方向性
【図表 122 老人クラブ数・会員数】
実績(見込)値
区
クラブ数
会
計
画
値
分
員
数
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
149
141
128
128
128
128
6,196
5,843
5,304
5,304
5,304
5,304
(2)高齢者の就労促進
高齢者の就労は,経済的理由もありますが,高齢者の生きがいの一つでもあります。
地元企業への雇用継続への働きかけや,シルバー人材センターなどの関係機関と連
携しながら,高齢者の就労の機会の確保に努めてきました。
現在,本市では大崎市特定随意契約実施要領を制定し,「高齢者の働く場の確保」
などの政策目的の場合に,特定の者を相手方として役務の提供などを受ける契約がで
きることとしており,その要領に基づき,公園緑地事業,軽度生活援助事業,配食サ
ービス事業(配達)などの業務をシルバー人材センターに委託して実施しています。
今後も,
「高齢者の働く場の確保」を目的とする事業は,シルバー人材センターに
委託して実施するとともに,説明会の開催などによりシルバー人材センターへの会員
登録を促すことにより,高齢者の就労の確保と促進を図ります。
また,高齢者に対し,再就職セミナーへの参加を促進するとともに,企業に対して
は,高齢者雇用への理解と協力を求めるよう努めます。
(3)ボランティア活動への参加促進
民生委員や地域のボランティアなどが,寝たきり高齢者や心身障害者などの家庭を
訪問し,精神的な援助を行う活動を実施しており,今後もその活動を支援していきま
す。
近年発生している大規模震災の際には,ボランティア団体などが,介護が必要な高
齢者のいる世帯を支援するなど,災害時には福祉関係をはじめとして,幅広い支援活
動が行われています。
市民の自主的かつ自発的に行う営利を目的としない公益的な活動(市民活動)を総
合的に支援し,活力ある地域社会に寄与するため,ふるさとプラザ内に市民活動サポ
ートセンターを開設しており,市民活動の促進のための会議室や事務ブースなどの施
設,設備の提供をはじめ,活動内容や各種イベント情報の収集と発信,市民活動団体
同士の情報交換会や交流会の開催,NPO法人設立相談や運営に伴う各種相談窓口を
設けるなど,地域の各種団体が横のつながりを図り,より活力ある事業展開ができる
よう支援しています。
さらに,高齢者同士による相談相手やお茶のみ相手の確保,緊急通報機器などによ
る緊急時の安否確認など,さらなる地域ぐるみの声がけ運動の促進を図り,高齢者同
士や地域ぐるみで相互扶助の必要性の周知を図ります。
- 99 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
また,民間企業,JAなど各種団体に対しては,その社会的責任の観点からも,企
業ボランティアやボランティア休暇制度を周知し,それらに対する理解を促すととも
に,活動地域の各種団体などとの連携づくりを進めます。
(4)地域活動への参加促進
本市誕生後も,これまで培ってきた地域個性や特性を継続・発展させていくことに
主眼をおいてきました。
そのため,地方分権時代にふさわしい市民と行政の仕組みを築き上げていくことを
目的に,本市流の地域自治組織の構築をめざし,その具体的組織としてまちづくり協
議会や地域づくり委員会を設置しました。
まちづくり協議会は,伝統や文化といった地域性や,これまで同じ行政のもとでま
ちづくりを行ってきた旧市町単位に設置されており,背景を同じくする地域全体の振
興と問題解決に取り組むとともに,地域づくり委員会を補完する組織です。
また,地域づくり委員会は,地域活動の拠点として位置付けられ,将来的には行政
の一部の業務(事業)を担うなど,地域自治活動の根幹になる組織です。
今後も,地域の自治や福祉を推進していくため,まちづくり協議会や地域づくり委
員会と連携した事業展開や住民参画を促すとともに,地域住民やNPOなどの市民団
体,企業,JAなどの各種団体への地域福祉活動の普及・啓発,支援に努めます。
特に,地域住民に対しては,広報や生涯学習,出前講座などにより,地域福祉に関
する情報・知識を提供し,地域福祉への理解を深めることにより,地域の活動を支援
します。
- 100 -
第3章
Ⅴ
基本目標と施策の方向性
地域包括ケアシステム等の推進
1
地域包括ケアシステムの推進
高齢者が可能な限り,住み慣れた地域でその有する能力に応じ,自立した日常生活を
営むことができるよう,介護予防事業,介護サービスおよび生活支援サービスに関する
施策を,医療および居住に関する施策との連携を図りながら包括的に展開する,地域包
括ケアシステムを推進する必要があります。
このことから,地域包括支援センターを地域包括ケアシステム推進のための拠点と捉
え,センター機能の充実を図りながら,介護保険事業者,医療機関,福祉関係団体,ボ
ランティア団体,NPOなどとの連携を強化し,高齢者の日常生活を地域全体で総合的
に支援するシステムの構築に努めます。
(1)地域包括支援センターの機能充実
地域包括支援センターは,介護保険法に基づき「地域住民の保健・医療・福祉の向
上,虐待の防止などの高齢者の権利擁護,介護予防マネジメントなどを総合的に支援
すること」を目的として設置されています。
地域包括支援センターには,保健師等,社会福祉士,主任介護支援専門員の3職種
が配置され,チームアプローチにより,①総合相談支援,②権利擁護,③包括的・継
続的ケアマネジメント支援,④介護予防ケアマネジメント,の基本機能を担います。
市では,公正・中立性の確保ができると認められる社会福祉法人に地域包括支援セ
ンターの運営業務を委託し,市内4箇所に設置しています。
古川中央,古川東部,古川西部の3つの日常生活圏域を「古川地域包括支援センタ
ー」が,松山,鹿島台,三本木の3つの日常生活圏域を「志田地域包括支援センター」
が,岩出山,鳴子温泉の2つの日常生活圏域を「玉造地域包括支援センター」が,田
尻,古川北部の2つの日常生活圏域を「田尻地域包括支援センター」がそれぞれ管轄
しています。
地域包括支援センターの活動を地域の関係者で協議・評価するため,地域包括支援
センター運営協議会を設置しており,センターの運営にあたっては,運営協議会の意
見を求めながら,公正・中立性を確保しつつ,その円滑かつ適正な運営を図ります。
高齢化の延伸とともに,認知症高齢者の増加が予測され,権利擁護などの適切な支
援が,これまで以上に重要になることから,地域包括支援センターが担う役割は,ま
すます重要となります。
今後は,一層の機能充実に努め,高齢者の健康の増進と福祉の向上に資するため,
高齢者一人ひとりの状況やその変化に応じて,様々な支援が継続的かつ包括的に提供
されるよう,地域包括支援センターが中心となって,地域包括ケアシステムを推進し
ます。
- 101 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 123 地域包括支援センターの設置状況】
鳴子温泉地区
玉造地域包括支援センター
岩出山地区
古川北部
地区
田尻地域包括支援センター
田尻地区
古川地域包括支援センター
古川中央
地区
古川西部地区
古川東部地区
三本木地区
志田地域包括支援センター
- 102 -
松山地区
鹿島台地区
第3章
基本目標と施策の方向性
【図表 124 地域包括支援センターのイメージ】
被保険者
多面的(制度横断的)
支援の展開
総合相談・支援事業
行政機関,保健所,医療機
関,児童相談所など必要な
サービスにつなぐ
権利擁護事業
介 護 サ ー ビ ス
医 療 サ ー ビ ス
保
健
事
業
虐
待
防
止
地 域 権 利 擁 護
成 年 後 見 制 度
社会福祉士
あんしん介護相談員
民
チームアプローチ
生
委
員
ボ ラ ン テ ィ ア
主任介護支援
専門員
支 援
・関係機関との連携体制構築
・支援困難事例等への指導・助言
・地域での介護支援専門員のネッ
トワークの構築
介護予防ケアマネジメント事業
・アセスメントの実施
↓
・プランの作成
↓
・事業者による事業実施
↓
・再アセスメント
多職種協働・連携の実現
ケアチーム
連携
主治医
ケアマネジメント
居宅介護支援
事業所
介護予防事業・予防給付
長期継続ケアマネジメント
包括的・継続的ケアマネジメント事業
保健師等
主治医
介護支援専門員
・センターの運営支援,評価
・地域資源のネットワーク化
介護保険サービスの関係者
・中立性の確保
・人材確保支援
利用者,被保険者(老人クラブ等)
市区町村ごとに設置
(市区町村が事務局)
地域医師会
介護支援専門員
等の職能団体
地域包括支援センター
運営協議会
権利擁護・相談を担う関係者
- 103 -
地域サービス
の関係者
包括的支援事業の円滑な実
施,センターの中立性・公
正性の確保の観点から,地
域の実情を踏まえて選定
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
①
総合相談支援
高齢者の相談を総合的に受け止めるとともに,訪問などにより実態を把握して適切
なサービスにつなぎ,継続的な見守りやさらなる問題の発生を予防します。
そのため,地域における総合的,重層的なネットワークの構築に取り組みます。
【図表 125 総合相談支援】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
支援件数
1,162
1,612
1,620
1,700
1,750
1,800
延支援件数
1,996
4,281
4,350
4,400
4,500
4,600
②
権利擁護
権利擁護業務は,様々な問題を抱えて生活している認知症等高齢者が,地域におい
て尊厳のある生活を維持し,安心して生活できるよう,専門的な視点で継続的に支援
するものです。
日常生活圏域ニーズ調査の結果,権利擁護(見守り)の対象となりうる認知症等高
齢者は 191 人と推計され,高齢化の進展に伴い増加することが予測されることから,
これまで以上に,成年後見などの制度の周知に努めるとともに,認知症等高齢者が権
利擁護の観点から,支援が必要と判断した場合には,成年後見制度の利用を促します。
なお,困難事例に対しては,市が権利擁護に関する支援業務を委託している専門機
関と連携・協力しながら,迅速かつ適切な対応を図ります。
また,近年,増加傾向にある高齢者虐待については,「大崎市高齢者虐待対応マニ
ュアル」を活用するなどして,迅速かつ適切な対応を行いながら,必要に応じ,養護
老人ホームへの緊急短期入所や介護老人福祉施設への入所の措置を行います。
今後は,関係機関・団体と連携・協力体制を確立し,それぞれの関係機関等が役割
分担しながら,高齢者虐待に迅速かつ適切な対応ができるよう,高齢者虐待に対応す
るネットワークの構築に努めます。
【図表 126 権利擁護】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
成年後見対応件数
13
10
12
15
20
25
虐待対応件数
48
41
50
55
60
65
- 104 -
第3章
③
基本目標と施策の方向性
包括的・継続的ケアマネジメント支援
高齢者に対して継続的かつ包括的にサービスが提供されるよう,介護支援専門員,
主治医,地域のサービス提供機関などとの連携,在宅と施設の連携など,地域におけ
る他職種相互の連携・協働によるケアマネジメント体制を構築します。
また,地域包括ケア会議など,地域ぐるみで要介護等認定者とその家族を支えるネ
ットワークの構築を図り,その活用を推進します。
さらには,介護支援専門員相互の情報交換や研修会などを行う場の設定や,介護支
援専門員に対する指導・助言などの支援を行います。
【図表 127 包括的・継続的ケアマネジメント支援】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
支援件数
73
135
130
130
135
140
延支援件数
88
251
220
250
260
270
④
介護予防ケアマネジメント
高齢者本人ができることはできる限り本人が行うことを基本としつつ,高齢者がで
きることを高齢者とともに発見し,高齢者の主体的な活動と参加意欲を高めていくこ
とを目指します。
また,高齢者の生活機能の低下の背景や原因を分析し,課題を明らかにして目標を
設定するまでの一連の行為を通し,目標志向の考え方を進めます。
ア
介護予防事業に関するケアマネジメント
二次予防高齢者把握事業において,把握した二次予防事業対象者について,介護
予防事業に関する総合的かつ効果的な支援を行うため,高齢者の心身の状態をアセ
スメントし,必要者には「介護予防サービス・支援計画書」を作成するとともに,
サービスの提供を確保します。
また,一定期間経過後は達成状況を評価し,必要に応じて計画の見直しを行い,
高齢者が主体的に活動できるよう支援に努めていきます。
なお,二次予防事業を利用するすべての高齢者に対して実施してきた「介護予防
サービス・支援計画書」の作成は,制度改正により平成 23 年度からは,必要と認め
る二次予防事業対象者に対してのみ作成することとなっています。
【図表 128 介護予防事業に関するアセスメント】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
実施件数
504
618
- 105 -
636
650
680
700
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
イ
介護予防支援(予防給付)ケアマネジメント
要支援認定者の自立支援および状態の維持・改善のために,利用者の心身の状態
や生活環境に応じた「介護予防サービス・支援計画書」の作成や給付管理を行いま
す。
また,一定期間経過後は達成状況を評価し,必要に応じて計画の見直しを行いま
す。
今後も,生活不活発病予防の視点を持ち,高齢者の日常生活を活発にしながら,
生活機能の向上を目指していきます。
【図表 129 介護予防支援(予防給付)ケアマネジメント】
実績(見込)値
区
計
画
値
分
平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度
作成件数
⑤
773
806
780
815
846
877
認知症地域支援推進員の配置
医療機関,介護サービス事業所および地域の支援機関をつなぐコーディネーターと
しての役割を担う,認知症地域支援推進員を地域包括支援センターに配置し,認知症
地域支援推進員を中心として,介護と医療の連携強化や,地域における支援体制の構
築を図り,認知症高齢者に対する切れ目のない効果的な支援を行います。
(2)介護と医療の連携
重度者をはじめとした要介護高齢者の在宅生活を支えるためには,24 時間体制で
切れ目のない支援体制の構築が必要となります。
このような支援体制を構築するためには,介護予防事業,介護サービスと生活支援
サービスの充実等を図るとともに,必要に応じた訪問看護の提供など,介護と医療の
連携を強化することが重要になります。
このような中にあって,平成 24 年4月から,介護と看護の連携により 24 時間体制
で重度の要介護高齢者を支えるためのサービスとして,次の2つの地域密着型サービ
スが創設されることになりました。
○
定期巡回・随時対応サービス
重度者をはじめとした要介護高齢者の在宅生活を支えるため,日中・夜間を通
じて,訪問介護と訪問看護を一体的に,またはそれぞれが密接に連携しながら,
定期巡回訪問と随時の対応を行うサービスです。
○
複合型サービス
要介護度が高く,医療ニーズの高い高齢者に対応するため,小規模多機能型居
宅介護のサービスに加え,必要に応じて訪問看護を提供するサービスです。
- 106 -
第3章
基本目標と施策の方向性
今後は,これらのサービスを提供する介護サービス事業所の参入を促進するなどし
て,介護と医療の連携を図り,要介護高齢者を 24 時間体制で,切れ目なく支援でき
る体制の構築に努めます。
(3)介護と居住の連携
ひとり暮らし高齢者や夫婦のみの高齢者世帯が増加しており,介護や医療と連携し
て,高齢者の生活を支援するサービスを提供する住宅の確保が重要になります。
日常生活圏域ニーズ調査の結果,サービス付き高齢者向け住宅等の対象となりうる
高齢者は 823 人と推計され,今後,高齢化の進展に伴いさらに増加することが予測さ
れます。
市内には,高齢者専用賃貸住宅が3箇所で 42 戸,有料老人ホームが3箇所で 70
戸(平成 24 年1月末現在)あります。
高齢者専用賃貸住宅等の住宅制度には,施設基準が低い,行政関与が薄い,前払家
賃以外の保全義務がない,などの様々な問題が指摘されていました。
これらの問題点を改善し,入居する高齢者の保護を強化しながら,介護や医療と連
携して,高齢者の生活を支援するサービス付きの住宅の供給を推進するため,改正「高
齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)
」が平成 23 年 10 月 20 日に施
行し,高齢者専用賃貸住宅等が廃止され,次の2つに再編されることになりました。
○
サービス付き高齢者向け住宅
高齢者住まい法に基づき,施設・設備,サービス,契約などに関し,一定の基
準が設けられ,都道府県に登録を要する高齢者向けのサービス付き住宅で,建設
費補助,税制優遇,融資要件緩和などの優遇措置があります。
○
有料老人ホーム
老人福祉法に基づく高齢者向けの生活施設で,常時 1 人以上の高齢者を入所さ
せて,生活サービスを提供することを目的とし,都道府県に届出を要する施設で,
利用権方式,賃貸借方式,終身建物賃貸借方式があり,
「介護付き」
「住宅型」
「健
康型」の3つのタイプに分けられます。
このことにより,廃止される既存の高齢者専用賃貸住宅等については,平成 24 年
3月 31 日までの経過措置期間において,サービス付き高齢者向け住宅の登録または
有料老人ホームの届出をすることになります。
今後は,高齢者の居住に関するニーズの把握に努め,必要に応じ,高齢者住まい法
に基づき,都道府県の指導・監督のもとに,入居する高齢者保護等の観点から各種基
準が設けられている,サービス付き高齢者向け住宅の参入を促すなどにより,高齢者
の身体状況に適した居住環境の中で,必要とする生活支援サービスや介護サービスな
どを利用できるよう支援します。
- 107 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
2
安全・安心なまちづくりの推進
高齢化の進展とともに,ひとり暮らし高齢者や要介護等高齢者の増加が続く中にあっ
て,大規模災害発生時などの非常事態において,高齢者を支援する介護体制などの確立
が急務となっています。
平成 23 年3月 11 日に発生した東日本大震災を教訓として,大規模災害発生時への備
えを強化するとともに,大規模災害発生時には,要介護等高齢者などの要援護高齢者が
必要とする介護サービスを迅速かつ十分に確保することで,安全・安心なまちづくりを
推進します。
(1)災害発生への備え
①
要援護高齢者情報の管理
要援護高齢者(要介護3~5の認定者,ひとり暮らし高齢者,高齢者のみ世帯の方
など)に関する情報については,大崎市個人情報保護条例第 11 条第2項第2号に規
定する「個人の生命を保護する必要がある場合」に該当し,情報公開を必要とする大
規模災害発生時の非常事態において,安否確認や救助などに使用するため,地域ごと
に要援護高齢者リストを整備し,随時更新して管理します。
②
高齢者自身による災害への備え
平成 22 年度から大崎市社会福祉協議会が実施している安心見守りネットワーク事
業と連携して,高齢者自身による緊急時に備えた情報管理の大切さを啓発し,「いの
ちのバトン」の普及を図り,災害発生時等の緊急時における高齢者の救急救命に備え
ます。
また,災害発生時にも,高齢者が地域で支えあい健康で暮らせるように,災害発生
時に,高齢者自身がどのように対応する必要があるのか,そのために何を備えておく
べきかを,機会を設けて周知するよう努めます。
○
いのちのバトン
高齢者の持病,服薬の情報や障害の程度等の救急医療情報を,あんしんカード
に記入し,「いのちのバトン」という専用容器に入れ,冷蔵庫に保管して,高齢
者の緊急時や災害時に,救急隊等が駆け付けた際に活用し,救急救命の迅速な対
応を図るものです。
③
福祉避難所の確保
市においては,平成 21 年度において,市内 12 箇所の介護サービス事業所(介護老
人保健施設4箇所,介護老人福祉施設7箇所,短期入所生活介護施設1箇所)と「災
害時における要援護者の受入れ等の協力に関する協定」を締結し,大規模災害に備え
てきました。
その協定に基づき,平成 23 年3月 11 日に発生した東日本大震災の際には,市と介
- 108 -
第3章
基本目標と施策の方向性
護サービス事業所が連携しながら,震災発生日当日に福祉避難所を開設して,要援護
高齢者を受入し,受入にあたって不足する食料や物資については,可能な範囲で供給
に努めました。
また,一般の避難所へ避難した要援護高齢者については,保健師が避難所を巡回訪
問し,そこでの生活が困難な方については,福祉避難所へ誘導して受入しました。
その結果,福祉避難所は,協定事業所の協力のもとに,ライフラインの復旧や自宅
の介護体制が可能になるまで開設し,閉鎖する5月 31 日までの 82 日間で,9箇所の
介護サービス事業所に 147 人の要援護高齢者を,延 2,178 日受け入れし,必要とする
介護サービスなどを提供しました。
今後は,大規模災害の発生時においても,介護サービスの十分な量の確保と質の向
上を図るため,市内すべての介護老人保健施設および介護老人福祉施設と福祉避難所
に関する協定を締結するとともに,認知症対応型共同生活介護事業所にあっては,居
室の確保が可能な事業所と協定を締結するよう努めます。
また,協定先の介護サービス事業所の判断で,自主的かつ迅速な受入が行われるこ
とで,これまで以上に要援護高齢者の安全を迅速に確保するため,その指針となる福
祉避難所の開設に関するマニュアルを作成し,大規模災害の発生に備えることとしま
す。
(2)災害発生時の対応
①
情報の伝達と安否確認等
大規模災害の発生時には,要援護高齢者リストを開示して,必要となる情報を民生
委員,地域自主防災組織,介護支援専門員等に迅速に伝達し,要援護高齢者の安否確
認と救助を最優先に実施しながら,必要に応じて,病院への搬送,福祉避難所への受
入等,その場に適した対応を行います。
②
福祉避難所の開設
要援護高齢者の安全な生活を迅速に確保するため,今後作成する福祉避難所の開設
に関するマニュアルに基づき,協定先の介護サービス事業所の判断で福祉避難所を開
設して受入し,必要とする介護サービスなどを提供します。
③
一般避難所の対応
一般避難所においては,保健師等が巡回訪問,または必要に応じて常駐し,高齢者
の健康等の相談に対応して不安の解消に努めるとともに,高齢者の介護の必要に応じ,
福祉避難所の利用を誘導します。
④
在宅高齢者の対応
在宅において生活している高齢者については,保健師等による家庭訪問により,健
康等の相談に対応して不安の解消に努め,食料や物資が不足している場合は,一般避
難所と同様に食料等を支給し,在宅生活を支援するとともに,高齢者の生活の状況や
- 109 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
介護の必要に応じ,一般避難所または福祉避難所の利用を誘導します。
- 110 -
第4章
介護保険事業の見込
第4章
介護保険事業の見込
第4章 介護保険事業の見込
Ⅰ
1
介護保険の財源と保険料の算出方法
介護保険の財源
介護給付費は,国,都道府県,市町村による公費と,第1号被保険者(65 歳以上)お
よび第2号被保険者(40~64 歳)の介護保険料により,50%ずつ負担する仕組みとなっ
ています。
なお,第1号被保険者と第2号被保険者の負担割合は,高齢化の進行などにより人口
の構成比が変化することから,計画期間(3年)ごとに見直しされ,第5期計画におい
ては,第1号被保険者が 21%,第2号被保険者が 29%を負担することになります。
第1号被保険者の介護保険料は,介護サービスに係る費用などから算出される基準額
をもとに,負担能力に応じた負担を求める観点から,住民税の課税状況などに応じて段
階別(国が示す標準は6段階)に設定されています。
第2号被保険者の介護保険料は,加入している医療保険の保険料算出方法に基づき算
出,徴収され,各保険者が徴収した介護保険料は,社会保険診療報酬支払基金に全国分
が一括して集められ,その基金から市町村に交付されています。
介護給付費における国,都道府県,市町村の負担割合は下図のとおりですが,国庫負
担の居宅給付費の 25%,施設等給付費の 20%のうち,それぞれ5%にあたる額は,市町
村間の財政力格差を調整するため,調整交付金として交付されます。
この調整交付金の割合は標準的には5%ですが,各市町村の後期高齢者の割合や第1
号被保険者の所得水準に応じて変動しますので,それによって,第1号被保険者の負担
割合も変わることになります。
【図表 130 介護給付費の負担割合】
介護給付費
●居宅給付費
第1号
被保険者
21.0%
第2号
被保険者
29.0%
●施設等給付費
第1号
被保険者
21.0%
国
25.0%
都道府県
12.5%
第2号
被保険者
29.0%
市町村
12.5%
- 113 -
国
20.0%
都道府県
17.5%
市町村
12.5%
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
【図表 131 第1号被保険者と第2号被保険者の負担割合の変化】
第2号被保険者
負担割合
31%
30%
29%
第1号被保険者
負担割合
19%
20%
21%
第3期
第4期
第5期
地域支援事業費については,介護予防事業の費用は居宅給付費の負担割合と同じです
が,包括的支援事業と任意事業の費用については第2号被保険者の負担はなく,第1号
被保険者の介護保険料と公費によって財源が構成されています。
【図表 132 地域支援事業費の負担割合】
●地域支援事業費
・介護予防事業費
第1号
被保険者
21.0%
第2号
被保険者
29.0%
・包括的支援事業費
・任意事業費
第1号
被保険者
21.0%
国
25.0%
国
39.5%
市町村
19.75%
都道府県
12.5%
都道府県
19.75%
市町村
12.5%
- 114 -
第4章
2
介護保険事業の見込
介護保険料の算出方法
第1号被保険者の介護保険料の算出までの概要は,次のようになります。
【図表 133 介護保険料算出の概要】
ステップ1
被保険者数および要介護等認定者数の推計
●被保険者数の推計
高齢者人口の推計(男女別・年齢階級別)をもとに,平成 26 年度までの各年度の被保険者数を推計
●要介護等認定者数の推計
平成 18 年度から 23 年度の要介護度別・年齢階級別の認定率の推移をもとに,要介護等認定者数を推計
ステップ2
介護保険3施設・地域密着型介護老人福祉施設・居住系サービス利用者数の推計
平成 24~26 年度までの介護保険3施設,地域密着型介護老人福祉施設,居住系サービスの利用者数を要
介護度別に推計
ステップ3
標準的介護予防サービス・標準的居宅サービス受給対象者数の推計
ステップ1で算出した要介護等認定者数から,ステップ2で算出した介護保険3施設・ 地域密着型介護
老人福祉施設・居住系サービスの利用者数を控除して推計
ステップ4
標準的介護予防サービス・標準的居宅サービス受給者数の推計
ステップ3で算出したサービス受給対象者数に,給付実績より算出したサービス受給率を乗じて推計
ステップ5
各サービスの見込量(年間)の推計
ステップ4で算出したサービス受給者数に,給付実績より算出したサービス利用率と年間1人あたり利
用量(回数,日数,人数)を乗じて推計
ステップ6
総給付費の推計
ステップ5で算出した各サービス見込量(年間)に,各サービス単価(年間)を乗じて推計
ステップ7
第1号被保険者の介護保険料基準月額の算出
ステップ6で算出した総給付費から,第1号被保険者の平成 24~26 年度の介護保険料基準月額を算出
- 115 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅱ
総費用額の見込
1
総給付費の見込額
介護サービスの総給付費は,平成 24 年度の介護報酬の改定(0.7%増)を見込んで推
計し,その見込額は,次の表のとおりです。
【図表 134 総給付費の見込額(Ⅰ)】
(単位:円)
サ ー ビ ス 名
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
3,979,785,210
4,104,735,611
4,231,320,792
訪問介護
572,292,488
593,975,445
615,456,170
訪問入浴介護
139,970,088
144,560,612
150,515,072
91,672,329
93,362,290
94,928,981
2,122,148
2,197,599
2,260,916
19,434,120
19,690,732
19,880,721
2,092,768,547
2,170,703,773
2,250,541,521
通所リハビリテーション
256,464,749
258,838,267
259,552,932
短期入所生活介護
477,931,365
480,875,477
483,514,988
短期入所療養介護
64,184,253
66,628,413
69,496,944
特定施設入居者生活介護
26,040,708
28,464,319
30,887,930
226,521,792
235,056,061
243,901,994
10,382,623
10,382,623
10,382,623
913,739,764
971,846,465
1,287,976,528
定期巡回・随時対応型訪問介護看護
0
0
0
夜間対応型訪問介護
0
0
0
46,024,467
46,024,467
46,024,467
小規模多機能型居宅介護
174,159,231
232,212,309
348,318,463
認知症対応型共同生活介護
601,004,029
601,004,029
708,136,994
0
0
0
92,552,037
92,605,660
185,496,604
0
0
0
17,646,795
17,646,795
17,646,795
(4)居宅介護支援
497,351,363
516,111,321
535,220,081
(5)施設サービス
3,068,340,059
3,313,687,869
3,582,151,390
介護老人福祉施設
1,365,987,883
1,609,435,482
1,875,726,018
介護老人保健施設
1,480,421,566
1,482,321,777
1,484,494,762
221,930,610
221,930,610
221,930,610
8,476,863,191
8,924,028,061
9,654,315,586
(1)居宅サービス
訪問看護
訪問リハビリテーション
居宅療養管理指導
通所介護
福祉用具貸与
特定福祉用具販売
(2)地域密着型サービス
認知症対応型通所介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
複合型サービス
(3)住宅改修
介護療養型医療施設
介護給付費(小計)(Ⅰ)
- 116 -
第4章
介護保険事業の見込
【図表 135 総給付費の見込額(Ⅱ)】
(単位:円)
サ ー ビ ス 名
平成 24 年度
(1)介護予防サービス
平成 25 年度
平成 26 年度
314,073,467
325,652,511
336,800,006
62,254,320
64,510,518
66,766,716
185,829
185,829
185,829
3,687,966
3,763,859
3,839,753
介護予防訪問リハビリテーション
101,510
101, 510
101, 510
介護予防居宅療養管理指導
555,601
555,601
555,601
184,732,016
191,903,345
199,074,674
43,943,610
45,351,623
46,759,636
介護予防短期入所生活介護
4,791,054
5,147,620
5,118,923
介護予防短期入所療養介護
372,563
372,563
372,563
介護予防特定施設入居者生活介護
3,670,667
3,670,667
3,670,667
介護予防福祉用具貸与
8,055,691
8,366,736
8,631,494
特定介護予防福祉用具販売
1,722,640
1,722,640
1,722,640
(2)地域密着型介護予防サービス
0
0
0
介護予防認知症対応型通所介護
0
0
0
介護予防小規模多機能型居宅介護
0
0
0
介護予防認知症対応型共同生活介護
0
0
0
(3)介護予防住宅改修
14,653,870
14,653,870
14,653,870
(4)介護予防支援
41,717,355
43,304,145
44,890,935
370,444,692
383,610,526
396,344,811
8,847,307,883
9,307,638,587
10,050,660,397
介護予防訪問介護
介護予防訪問入浴介護
介護予防訪問看護
介護予防通所介護
介護予防通所リハビリテーション
予防給付費(小計)(Ⅱ)
総給付費(Ⅰ)+(Ⅱ)
2
その他の給付額等の見込額
特定入所者介護サービス費等給付額,高額介護サービス費等給付額,高額医療合算介
護サービス費等給付額および審査支払手数料の見込額は,次の表のとおりです。
【図表 136 その他の給付額等の見込額】
(単位:円)
区
分
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
特定入所者介護サービス費等給付額
333,228,478
355,190,647
382,846,713
高額介護サービス費等給付額
148,719,959
158,758,556
169,474,759
高額医療合算介護サービス費等給付額
17,474,781
18,129,268
18,798,143
審査支払手数料
10,076,850
10,454,290
10,839,990
- 117 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
3
地域支援事業費の見込額
国・県地域支援事業交付金の対象事業費の限度額は,算出基礎給付費の 3.0%となっ
ています。
第5期計画における地域支援事業費は,近年の事業実績をもとに,算出基礎給付費の
2.5%を見込みます。
国・県地域支援事業交付金の対象事業費限度額と地域支援事業費の見込額は,次の表
のとおりです。
【図表 137 国・県地域支援事業交付金の対象事業費限度額】
(単位:円)
区
分
平成 24 年度
平成 25 年度
8,847,307,883
9,307,638,587
10,050,660,397
特定入所者介護サービス費等給付額
333,228,478
355,190,647
382,846,713
高額介護サービス費等給付額
148,719,959
158,758,556
169,474,759
17,474,781
18,129,268
18,798,143
9,346,731,101
9,839,717,058
10,621,780,012
総給付費
高額医療合算介護サービス費等給付額
算出基礎給付費(上記の計)
算出基礎給付費に対する割合の上限
交付金対象事業費限度額
平成 26 年度
3.0%
280,401,933
295,191,511
318,653,400
【図表 138 地域支援事業費の見込額】
(単位:円)
事
1
2
3
業
名
介護予防事業
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
81,248,000
85,534,000
92,332,000
(1)二次予防高齢者施策事業
69,575,000
73,245,000
79,066,000
(2)一次予防高齢者施策事業
11,673,000
12,289,000
13,266,000
包括的支援事業及び任意事業
152,420,000
160,458,000
173,212,000
(1)包括的支援事業
84,573,000
89,033,000
96,110,000
(2)任意事業
67,847,000
71,425,000
77,102,000
233,668,000
245,992,000
265,544,000
合
計(1+2)
算出基礎給付費に対する割合
2.5%
- 118 -
第4章
4
介護保険事業の見込
総費用の見込額
第1号被保険者の介護保険料算定の基礎となる介護サービスの総費用見込額は,総給
付費見込額に特定入所者介護サービス費等給付額,高額介護サービス費等給付額,高額
医療合算介護サービス費等給付額および審査支払手数料の見込額を加えた標準給付費見
込額と,地域支援事業費見込額で構成されます。
平成 24 年度から平成 26 年度までの3年間(第5期計画期間中)の総費用見込額は,
約 306 億円と推計され,第4期計画(約 253 億円)と比較すると,約 53 億円(20.7%)
の増となりました。
【図表 139 総費用の見込額】
(単位:円)
区
分
平成 24 年度
平成 25 年度
8,847,307,883
9,307,638,587
10,050,660,397
特定入所者介護サービス費等給付額
333,228,478
355,190,647
382,846,713
高額介護サービス費等給付額
148,719,959
158,758,556
169,474,759
高額医療合算介護サービス費等給付額
17,474,781
18,129,268
18,798,143
審査支払手数料
10,076,850
10,454,290
10,839,990
9,356,807,951
9,850,171,348
10,632,620,002
233,668,000
245,992,000
265,544,000
9,590,475,951
10,096,163,348
10,898,164,002
総給付費
標準給付費(上記の計)(Ⅰ)
地域支援事業費(Ⅱ)
総費用額(Ⅰ)+(Ⅱ)
平成 26 年度
※参考(第4期計画との比較)
(単位:円)
比
区
分
第4期計画
増
総費用額
25,335,352,249
較
第5期計画
30,584,803,301
- 119 -
減
額
5,249,451,052
増減率
20.7%
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅲ
1
第1号被保険者の介護保険料
介護保険料基準月額
総費用見込額に,調整交付金による調整等を行って介護保険料収納必要額を算出し,
予定介護保険料収納率で補正した額を,所得段階別加入割合補正後被保険者数と月数で
割って,第1号被保険者1人あたりの介護保険料基準月額を求めます。
その結果,軽減(弾力化)前の第1号被保険者の介護保険料基準月額を 4,872 円と算
出しました。
なお,この基準月額に対する,平成 24 年度の介護報酬改定(0.7%増)による影響額
は,34 円の増となります。
【図表 140 介護保険料基準月額の算出】
(単位:円,人)
区
分
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
9,356,807,951
9,850,171,348
10,632,620,002
29,839,599,301
233,668,000
245,992,000
265,544,000
745,204,000
総費用見込額(C)
【A+B】
9,590,475,951
10,096,163,348
10,898,164,002
30,584,803,301
第1号被保険者負担分相当額(D)
【C×第1号被保険者負担割合 0.21】
2,013,999,950
2,120,194,303
2,288,614,440
6,422,808,693
調整交付金相当額(E)
【A×0.0500】
467,840,398
492,508,567
531,631,000
1,491,979,965
調整交付金見込額(F)
【A×0.0770】
720,474,000
758,463,000
818,712,000
2,297,649,000
標準給付費見込額(A)
地域支援事業費見込額(B)
財政安定化基金拠出金見込額(G)
【C×0.0000】
財政安定化基金償還金(H)
合
計
-
-
-
-
-
介護保険料収納必要額(I)
【D+E-F+G+H】
5,617,139,658
予定介護保険料収納率(J)
0.9775
所得段階別加入割合補正後被保険者数
(K)
32,101
32,763
33,427
98,291
介護保険料基準額(年額)(L)
【I÷J÷K】
58,463
介護保険料基準額(月額)(M)
【L÷12 月】
4,872
参 考
介護報酬改定前試算基準月額
(O)
介護報酬改定影響額(P)
【M-O】
4,838
34
- 120 -
第4章
2
介護保険事業の見込
所得段階と軽減(弾力化)
第1号被保険者の介護保険料は,介護保険料基準月額を 1.0 として,それに対する所
得段階ごとの割合によって,負担能力に応じた介護保険料の額が決定されます。
第5期計画における介護保険料の所得段階は,第4期計画と同様に国が示す標準の6
段階とします。
また,低所得者への配慮として,第4段階(本人が住民税非課税)の被保険者のうち,
公的年金収入金額と合計所得金額の合計額が 80 万円以下の方について,弾力的に介護保
険料を引き下げ(軽減)し,介護保険料基準月額に対する割合を 0.95 とします。
なお,軽減(弾力化)の財源は,第1号被保険者の介護保険料でまかなうことになり
ます。
【図表 141 介護保険料の軽減(弾力化)】
基準額に対する割合
(平成 24~26 年度)
所得段階および軽減(弾力化)対象者
第4段階被保険者のうち,公的年金収入金額と
合計所得金額の合計額が 80 万円以下の方
0.95
1.50
基
準
額
に
対
す
る
割
合
1.25
1.00
0.95
軽減(弾力化)
0.75
0.50
第1段階
第2段階
第3段階
第4段階
第5段階
第6段階
所得
<軽減(弾力化)対象者>
本人が住民税非課税で,
公的年金収入金額と合計所得金額の合計額が80万円以下の方
- 121 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
3
大崎市の介護保険料
大崎市の第5期介護保険料の基準月額は,第4段階の一定の要件に該当する低所得者
の介護保険料の軽減(基準月額に対する割合:0.95)を反映し,介護保険料の急激な上
昇を緩和するため,大崎市介護給付費準備基金の取崩し(1億 7,000 万円)と,第5期
中の特例措置として実施される,宮城県介護保険財政安定化基金(介護保険財政が悪化
した場合に,市町村に対して資金貸付を行うことを目的とする基金)の取崩し(5,527
万円)を活用して上昇を抑制することで,4,750 円(月額)とします。
なお,この第5期基準月額(4,750 円)を第4期基準月額(3,860 円)と比較すると,
890 円(23.1%)の増となります。
【図表 142 介護保険料基準月額の算定経過】
算
定
経
過
内
容
基準月額
増 減 額
介護保険料基本月額
総費用見込額等に基づき基本月額を算出
4,838 円
-
介護報酬の改定を反映
総費用見込額等に介護報酬の改定(0.7%増)
を加味して基本月額を算出
4,872 円
34 円
低所得者の介護保険料を軽減
第4段階一部の保険料(基準月額×0.95)
4,948 円
76 円
介護給付費準備基金取崩(1 億 7,000 万円)
4,798 円
▲150 円
県財政安定化基金取崩(5,527 万円)
4,750 円
▲48 円
介護保険料の上昇を抑制
第5期介護保険料基準月額
4,750 円
【図表 143 介護保険料基準月額の算定経過イメージ】
76円上昇
150円抑制
34円上昇
基
48円抑制
準
月
介護保険料
基本月額
介護報酬改定
(+0.7%)
低所得者軽減
準備基金取崩
(割合:0.95) (1億7,000万円)
額
県財政安定化
基金取崩
(5,527万円)
第5期基準月額
4,838円
4,872円
4,798円
4,948円
算 定 経
- 122 -
過
4,750円
第4章
介護保険事業の見込
【図表 144 大崎市の第5期介護保険料】
(単位:円)
所得段階
対
象
者
基準額に
対する割合
月
額
年
額
第1段階
生活保護受給者の方,老齢福祉年金受給者で世帯
全員が住民税非課税の方
0.50
2,375
28,500
第2段階
世帯全員が住民税非課税で,本人の課税年金収入
額と合計所得金額の合計額が 80 万円以下の方
0.50
2,375
28,500
第3段階
世帯全員が住民税非課税で,第2段階に該当しな
い方
0.75
3,562
42,700
公的年金収入金額と合計所得金額の
合計額が 80 万円以下の方
【軽減(弾力化)対象者】
0.95
4,512
54,100
上記に該当しない方【基準額】
1.00
4,750
57,000
第4段階
本人が
住民税
非課税
第5段階
本人が住民税課税で,合計所得金額が 200 万円未
満の方
1.25
5,937
71,200
第6段階
本人が住民税課税で,合計所得金額が 200 万円以
上の方
1.50
7,125
85,500
※
各段階別の年額=基準月額(4,750 円)×12 月×各段階別の基準額に対する割合(100 円未満切捨て)
- 123 -
第5章
計画の推進と進行管理
第5章
計画の推進と進行管理
第5章 計画の推進と進行管理
Ⅰ
計画の推進
この計画の推進にあたっては,市はもとより,住民,保健・医療・福祉関係団体,民間
事業者などが,それぞれの役割を分担しながら,お互いに連携を図るものとします。
市が主体となって実施する介護予防事業の推進や,生活支援サービスの充実にあたって
は,その進捗状況を意識し,事業内容を検証しながら行うことにより,必要に応じてその
内容を見直すなど,高齢者とその家族のニーズへの適切な対応を図ります。
また,介護サービス基盤の整備にあたっては,公募により介護サービス事業所の参入を
促進することにより,この計画の達成に必要となる介護サービスの供給量と質の高いサー
ビス内容の確保に努めます。
なお,介護サービス基盤の整備にあたり,広域的な取組が必要な場合は,事業所指定の
権限を持つ宮城県や近隣市町村との連携を図るとともに,必要に応じ,平成 24 年4月から
制度化される,居宅サービスの指定に係る都道府県との協議制度を活用し,地域密着型サ
ービスの普及を推進します。
さらには,多様化する住民ニーズを的確に把握し,介護保険制度の円滑な運営と高齢者
福祉施策の充実を図るため,保健・医療・福祉サービスの総合的・一体的な展開,都市基
盤や住環境の整備,大規模災害発生時の迅速かつ適切な対応の確立などを,関係機関と連
携しながら推進するものとします。
Ⅱ
計画の進行管理
住民の意見を十分に反映しながら,この計画を適正に推進するため,被保険者の代表者,
介護サービス事業従事者,学識経験者で構成する大崎市介護保険運営委員会において,計
画の進行管理を行います。
進行管理の方法は,次期計画に反映させることを目的とし,各年度において,この計画
に掲げる個々の数値目標の達成状況や,各種事業の進捗状況の点検・評価を行うことによ
るものとします。
また,東日本大震災後の人口の流動や,国が進めている「税と社会保障の一体改革」な
どの,計画策定時からの情勢の変化により,重要な施策の見直しが必要となった場合には,
運営委員会に対し意見を求めながら計画内容を改善し,中長期的な視点に立って,より良
い介護保険事業と高齢者福祉事業の施策の展開に努めます。
- 127 -
資料編
資料編
資料編
Ⅰ
用語解説
あ行
・アセスメント
介護や福祉サービス利用者の健康状態や日常生活等の情報を収集し,生活全般の解決すべ
き課題を把握・評価し,どのようなケアを提供するのか,方向性を決めることをいいます。
・運動器
骨・関節・筋肉・神経などの身体を動かす組織・器官の総称です。
・NPO法人
ボランティア活動をはじめとする,市民が行う自由な社会貢献活動としての非営利活動の
健全な発展を促進し,もって公益の増進に寄与することを目的に制定された特別法である
「特定非営利活動促進法(平成 10 年法律第7号)
」に基づき設立(認証)された特定非営利
活動法人のことです。
か行
・介護支援専門員(ケアマネジャー)
利用者や家族からの相談に応じ,利用者がその心身の状態に応じて適切な介護サービスを
利用できるよう,サービスを提供する事業者や施設などとの連絡,調整や,介護サービス計
画の作成などを行う専門職をいいます。
・基本チェックリスト
生活機能が低下している高齢者を把握するための,生活機能に関する 25 項目の質問票の
ことです。
65 歳以上の方を対象に実施し,その結果,要介護等になるおそれのあると認められる高
齢者(二次予防事業対象者)であるかどうかを決定します。
・協働
行政と市民や事業者等,地域で活動する多様な個人や組織とが,共通の目的のために,お
互いに責任と役割分担を自覚して,対等の関係で協力・連携しながら活動することです。
・ケアプラン
利用者や家族の希望に添った介護サービスを適切に利用できるように,利用者や家族の心
身の状況や生活の環境などに配慮し,利用する介護サービスの種類や内容を定めた「介護サ
- 131 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
ービスの利用計画」のことです。
ケアプランは,利用者の心身の状態の変化などに配慮し,常に適切なサービスが利用でき
るように随時変更されます。
・ケアマネジメント
利用者が適切なサービスを受けられるように,アセスメントに基づきケアプランを作成し,
必要なサービスの提供を確保する一連の管理・運用のことです。
利用者が,常に最適なサービスが受けられるよう,様々な社会資源を組み合わせ,調整す
ることにより在宅生活を支援するものです。
・健康運動指導士
保健医療関係者と連携しつつ,安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作
成および実践指導計画の調整等を行う役割を担う専門職をいいます。
・健康増進計画
「健康増進法(平成 14 年法律第 103 号)」に基づき都道府県および市町村が策定する計画
で,住民の健康の増進の推進に関する施策を定めた計画です。
・高額介護サービス費
同一世帯に複数の利用者がいる場合で,その世帯のサービス利用者が支払った1ヵ月ごと
の利用者負担の合算額が,一定の上限額を超えたときに,その超えた額を利用者の申請によ
り利用者へ支給する費用のことです。
・高額医療合算介護サービス費
医療保険および介護保険の自己負担の合計額が著しく高額になる場合(年額 56 万円を基
本)に,限度額を超える費用を公費で負担するものです。
・口腔機能
咀嚼(かむ)
,嚥下(飲み込む)
,会話などの機能のことです。
・高齢者虐待
家族や介護施設従事者などによる高齢者に対する虐待で,高齢者虐待防止法では,「身体
的虐待」
,
「介護・世話の放棄,放任」,
「心理的虐待」,
「性的虐待」,
「経済的虐待」と定義し
ています。
・高齢者虐待防止法
「高齢者虐待の防止,高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成 17 年法律第 124
号)」のことで,高齢者虐待の防止や高齢者の権利利益の擁護を図ることを目的とし,高齢
者虐待防止に関する国・地方公共団体の責務や,虐待を受けた高齢者の保護,養護者の負担
- 132 -
資料編
軽減の措置等を定めており,平成 18 年4月より施行されています。
・コーホート変化率法
各コーホート(同じ年(または同じ期間)に生まれた人々の集団)について,過去におけ
る実績人口の動勢から変化率を求め,それに基づき将来人口を推計する方法のことです。
さ行
・財政安定化基金
保険者である市町村の介護保険特別会計の財源に不足が生じた場合に,一般会計から特別
会計への繰入れを回避するため,介護保険財政の安定化に必要な費用を交付・貸与すること
を目的として,都道府県が設置する基金(積立金)のことです。
・社会福祉士
専門的知識と技術をもって,高齢者や障害者,その家族の相談相手となり,自立した社会
生活を営むための援助,助言,指導を行う専門職をいいます。
・主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)
一定の研修を修了した介護支援専門員(ケアマネジャー)であって,居宅介護支援事業所
の介護支援専門員に対するケアプラン作成の技術指導を行うなど,地域包括的ケアマネジメ
ントの中核的な役割を担う専門職をいいます。
・シルバー人材センター
「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和 46 年法律第 68 号)」に定められた,地
域ごとに一つずつ設置される高年齢者の自主的な団体で,臨時的・短期的な仕事を請負・委
任の形式で行う公益法人社団のことです。
会員は,おおむね 60 歳以上の定年退職者・家業の一線を退いた人等が対象となっていま
す。
・審査支払手数料
都道府県の国民健康保険団体連合会が行う,介護報酬の請求審査・支払行為に対して,保
険者(市町村)が当該連合会に支払う対価をいいます。
・成年後見制度
認知症,知的障害,精神障害などにより判断能力が十分でないために,財産管理や身上監
護(介護,施設への入退所などの生活について配慮すること。)に関する契約などの法律行
為を,自分で行うことが困難な方を保護,支援する制度です。
- 133 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
・総合計画
従来の地方自治法に基づき,市町村の全ての計画の基本となる計画として策定されたもの
です。
平成 23 年 8 月 1 日の法改正により,策定義務はなくなりましたが,多くの自治体で現在
も策定されています。
た行
・第5期みやぎ高齢者元気プラン
都道府県は,老人福祉法第 20 条の9に基づく「老人福祉計画」と,介護保険法第 118 条
に基づく「介護保険事業支援計画」を策定することとなっています。
宮城県では,それらの計画を一体的に定め,その名称を「みやぎ高齢者元気プラン」とし
ており,その第5期計画(平成 24~26 年度)にあたるものです。
・地域福祉計画
社会福祉法第 107 条に基づく計画で,地域福祉推進の主体である住民等の参加を得て,地
域の中で自立した生活を継続するために支援を必要とする方の,解決すべき生活上の課題と,
それに対応する必要な支援を明らかにし,その支援を提供する体制を整備することを定めた
計画です。
・地域防災計画
災害対策基本法第 40 条及び第 42 条の規定に基づき,各地方自治体(都道府県や市町村)
の長が,それぞれの防災会議に諮り,防災のために処理すべき業務などを具体的に定めた計
画です。
・調整交付金
市町村間の介護保険の財政力格差を調整するために,国が市町村に対して交付する交付金
で,第1号被保険者の年齢階級別分布状況,所得分布状況などを考慮して交付されます。
・出前講座
市民からの要請に応じ,市民が主催する集会等に市職員等が講師として出向き,行政情報
の提供,専門知識を活かした実習等を行うことにより,市民の市政に関する理解を深めると
ともに,協働によるまちづくりを推進することを目的とした,大崎市の生涯学習事業の一つ
です。
・特定入所者介護サービス費
居住費・滞在費と食費を保険給付の対象外とする施設給付の見直しに伴い,施設に入所し
ている低所得者の負担軽減を図るため,平成 18 年度に創設された制度です。
居住費・滞在費と食費について,所得に応じた負担限度額を定め,限度額を超えた額につ
- 134 -
資料編
いて介護保険から補足的に給付する費用のことです。
な行
・二次予防事業対象者
基本チェックリストにより選定された,特に介護予防が必要と認められる,虚弱な高齢者
をいいます。
や行
・要介護等認定者
この計画では,要支援および要介護の認定を受けている方を総じて「要介護等認定者」と
定義しています。
ら行
・理学療法士
リハビリテーションの場で,運動療法,電気・光線療法,温熱・寒冷療法,マッサージ療
法など理学的療法を用いて,体の運動機能を回復させる役割を担う,リハビリテーションの
専門職をいいます。
・療養病床
病院または診療所の病床のうち,主として長期にわたり療養を必要とする患者を対象とす
るものをいいます。
療養病床には,医療保険で費用をまかなう「医療療養病床」と,介護保険で費用をまかな
う「介護療養病床(介護療養型医療施設)」の2種類があります。
- 135 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅱ
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会条例
平成 20 年大崎市条例第4号
(設置)
第1条 老人福祉法(昭和 38 年法律第 133 号)第 20 条の8の規定に基づく高齢者福祉計画及び
介護保険法(平成9年法律第 123 号)第 117 条の規定に基づく介護保険事業計画を策定するた
め,大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会(以下「委員会」という。)を設置す
る。
(所掌事務)
第2条 委員会は,次に掲げる事項について調査審議するものとする。
(1) 高齢者福祉計画の策定に関する事項
(2) 介護保険事業計画の策定に関する事項
(組織等)
第3条 委員会は,委員 15 人以内で組織する。
2
委員は,次に掲げる者のうちから,市長が委嘱する。
(1) 学識経験を有する者
(2) 保健,医療,福祉関係者
(3) 大崎市介護保険被保険者
3
委員の任期は,1年とする。ただし,委員が欠けた場合における補欠委員の任期は,前任者
の残任期間とする。
4
委員は,再任されることができる。
5
第2項第2号の委員がその関係者でなくなったとき,又は同項第3号の委員が大崎市介護保
険被保険者資格を喪失したときは,その職を失う。
(委員長及び副委員長)
第4条 委員会に委員長及び副委員長を置き,委員の互選によって定める。
2
委員長は,会務を総理し,委員会を代表する。
3
副委員長は,委員長を補佐し,委員長に事故があるとき,又は委員長が欠けたときは,その
職務を代理する。
(会議)
第5条 委員会の会議は,委員長が招集し,その議長となる。
2
委員会の会議は,委員の3分の2以上が出席しなければ開くことができない。
3
委員会の議事は,出席委員の過半数で決し,可否同数のときは,議長の決するところによる。
(委任)
第6条
この条例に定めるもののほか,委員会の運営に関し必要な事項は,委員長が委員会に諮
って定める。
附
則
この条例は,平成 20 年4月1日から施行する。
- 136 -
資料編
Ⅲ
高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会委員名簿
委員区分
学識経験者
保健,医療,福祉
関係者
大崎市介護保険
被保険者
氏
名
役
職
名
等
◎ 安
齋
由貴子
宮城大学看護学部看護学科教授
徳
永
正 夫
社団法人大崎市医師会理事
千
葉
昌 一
社団法人大崎歯科医師会理事
佐々木
浩 司
大崎薬剤師会副会長
齊
藤
恵美子
大崎市保健推進員連絡協議会副会長
鎌
田
卓 郎
大崎市民生委員児童委員協議会理事
小
原
茂
本
田
民 夫
鈴
木
和 恵
佐
藤
健 二
高
松
茂
○ 中
川
矩 雄
庄
司
操
大
友
富 子
大崎市地域婦人団体連絡協議会会長
門
脇
由 美
介護予防に関する活動サポーター
大崎市老人クラブ連合会会長
社会福祉法人大崎市社会福祉協議会常務理事兼事務
局長
社会福祉法人加美玉造福祉会
特別養護老人ホーム
りんどう苑苑長
宮城県北部保健福祉事務所地域保健福祉部次長
大崎市介護保険運営委員会委員
大崎市地域包括支援センター・地域密着型サービス
運営協議会委員
大崎市ボランティア連絡協議会副会長
◎ 委員長 ○ 副委員長
- 137 -
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
Ⅳ
高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定状況
実施時期
平成 23 年6月 20 日
内
容
日常生活圏域ニーズ調査
~7月4日
①
調査対象者
市内に居住する在宅の 65 歳以上の高齢者から無作為に抽出した
2,000 人
②
調査期間
平成 23 年6月 20 日~7月4日
③
調査方法
郵送配布・郵送回収
④
回収結果
総回収数 1,513 件のうち,有効回収数は 1,511 件,有効回収率は
76.5%
平成 23 年 10 月4日
平成 23 年 11 月1日
第1回高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会
1
委嘱状交付式
2
第1回高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会
①
委員長及び副委員長の選出について
②
第5期高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定の概要について
③
高齢者等の現況について
④
日常生活圏域ニーズ調査について
⑤
その他
第2回高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会
(1)前回までの協議に係る懸案・修正事項について
(2)日常生活圏域ニーズ調査の結果について
(3)介護サービスの利用状況について
(4)要介護認定者等の推計について
(5)その他
平成 23 年 11 月 29 日
第3回高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会
(1)前回までの協議に係る懸案・修正事項について
(2)介護サービス事業量等の推計について
①
介護予防事業の推進
②
介護サービスの充実
③
生活支援サービスの充実
④
生きがいづくり活動の推進
(3)その他
- 138 -
資料編
実施時期
平成 23 年 12 月 15 日
~平成 24 年1月4日
内
容
パブリックコメント実施
1
2
実施方法
①
大崎市ホームページへの掲載
②
市窓口での閲覧
意見の提出状況
意見提出者4人,件数9件
平成 23 年 12 月 27 日
第4回高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会
(1)前回までの協議に係る懸案・修正事項について
(2)基本目標と施策の方向性について
①
地域包括ケアシステム等の推進
(3)介護保険事業の見込みについて
(4)計画の推進と進行管理について
(5)その他
平成 24 年1月 17 日
第5回高齢者福祉計画・介護保険事業計画策定委員会
(1)パブリックコメントの結果について
(2)介護保険料について
(3)第5期高齢者福祉計画・介護保険事業計画の概要について
(4)その他
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第5期
大崎市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
発行:大崎市
編集:民生部高齢介護課
〒989-6188 大崎市古川七日町1番1号
電話:0229-23-6085
http://www.city.osaki.miyagi.jp/
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