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開催結果(概要) - 近畿経済産業局
関西自治体地方創生ネットワーク 「農商工連携」ワークショップまとめ (2月3日開催) 平成28年2月 近畿経済産業局 企画課 開催概要 ■日時 ●平成28年2月3日(水) 13:00~17:30 ●近畿経済産業局 第一会議室 ■参加者 ●全30名(うち、自治体職員14名、支援協力機関職員16名) ●4グループに分かれて着席し、グループディスカッション等を実施 自治体:福井県、堺市、柏原市、大東市、加古川市、奈良県、広陵町、高取町 支援協力機関:ドクター・オブ・ジ・アース㈱、西日本旅客鉄道㈱、㈱マイファーム、ヤンマーアグリイノベーション㈱ 大阪厚生信用金庫、京都銀行、京都中央信用金庫、但陽信用金庫、りそな銀行 大阪府立環境農林水産総合研究所、神戸市小売市場連合会、中小企業基盤整備機構近畿本部 ■プログラム (1)ゲスト講演 (60分) (2)支援協力機関によるミニプレゼンテーション (5分×10機関) (3)近畿経済産業局、近畿農政局による農商工関連施策の紹介(30分) (4)グループディスカッション・発表(120分) ■講師 ●松本 武 氏 (株式会社ファーム・アライアンス・マネジメント 代表取締役)※(1) ●藤原 明 氏(りそな総合研究所 リーナルビジネス部長) ※(4) 1 (1)ゲスト講演 (株式会社ファーム・アライアンス・マネジメント 代表取締役 松本 武 氏) 世界が求める農産物の安全管理~日本の農業を世界基準に~ ●日本の農産物の安全管理基準は、そのままで は世界に通用しない。 ・高齢化、担い手不足、休耕地を解消するため、農業 規模拡大が不可欠。 ・日本では漠然と「国産は安全」というイメージがあるが、 世界レベルにおいて、「安全性」は客観的な視点で担保 することが求められている。 ・世界では日本よりトレーサビリティの意識が高まっている。 ・国ごとに安全管理について考え方が異なる。 ・国内にも数多くのGAP(適正農業規範)が存在す るが、世界に通用するのは「グローバルGAP」のみ。 ※GAP (Good Agricultural Practices) →農作物の輸出においては、「グローバルGAP」が必 ずといっていいほど求められる。 ●「グローバルGAPは難しい」は間違い (ゲストスピーカー)株式会社ファーム・アライアンス・マネジメント 松本 代表 ・世界では130カ国、約15万件の生産者が取り組む一方、国内の取得は200件程度に留まる。(難しいではなく、や らない状況) ・当社では、低コスト・短期間での取得サポートを実施。 2 (2)支援協力機関によるミニプレゼンテーション ① 農商工連携の取組、自治体に対する具体的支援策等 ●主な取組 (1)大阪府立環境農林水産総合研究所 ・6次産業化を着実に進めるための個別相談、研修会、展示型商談会 (2)中小企業基盤整備機構近畿本部 ・農商工連携に係る事業計画策定~認定後の事業化までをサポート (3)ドクター・オブ・ジ・アース株式会社 ・全国初の産地直送専門受発注システム「のら産直システム」を開発 ・これまで出荷予定の立たないことが当前とされてきた産地直送野菜が基本的に は欠品無く届ける仕組みを構築 (4)西日本旅客鉄道株式会社 ・自社のネットワーク力を活用した①農業関連のシンポジウム・セミナー・商談会の 共同開催、②地方金融機関や農業参入企業との連携(協定締結、アドバイ ザリー契約締結推進) など (5)株式会社マイファーム ・自治体と連携した①地域における耕作放棄地の調査・分析・解決方法の提案、 ②地域内外の担い手獲得支援、③体験農園ファームの設置等休耕地の活用 支援協力機関によるミニプレゼンテーション 3 (2)支援協力機関によるミニプレゼンテーション ② 農商工連携の取組、自治体に対する具体的支援策等 (6)ヤンマーアグリイノベーション株式会社 ・自治体、JA、生産者等と連携した地域ニーズを捉えた稼げる農業を目指す協 議会の構成員として、「栽培・機械」や「販路マッチング」の提案を実施 ・自治体主催の農業関連ワークショップへの講師派遣 など (7)京都銀行 ・自治体と連携した農業プラットフォームを形成し、マッチングを促進 ・農業関連ファンド組成による6次産業化支援 (8)京都中央信用金庫 ・自治体の農商工関連ファンド支援事業について、ファンドの出資と審査員とし ての運営協力 (9)但陽信用金庫 ・耕作放棄地の維持、管理、販売 及び 新規就農者の募集と事業承継を進 める組織と連携し、地権者との利害調整や法人設立の支援を実施。 (10)りそな銀行 ・行政、大学の本質的課題解決について、連携できる仕組を全国規模で提供 ・農業関連の経営課題を取引先の強みを活かしたマッチングで解決 支援協力機関によるミニプレゼンテーション 4 (3)近畿経済産業局、近畿農政局による農商工関連施策の紹介 ●近畿経済産業局 (1)ふるさと名物応援事業 (平成27年度補正予算、28年度予算) (2)農商工連携等によるグローバルバリューチェーン構築事業 (平成27年度補正予算) ●近畿農政局 (1)農林漁業の6次産業化の展開 近畿経済産業局 産業部 産業振興室 上村調査官 (2)6次産業化ネットワーク活動交付金(平成28年度予算) (3)6次産業化等の取組を進めるための市町村の 戦略策定について 近畿農政局 経営事業支援部 地域連携課 田中課長補佐 5 (4)グループディスカッション・発表①(りそな総合研究所 リーナルビジネス部長 藤原 明氏) 各自治体の「強み」を共有し、「今後やるべきこと」を支援機関と考える ●主な「地域の強み」と「今後やるべきこと」 (1)地域を代表する地場産業がある ・果物、綿などの栽培がさかんで、加工等により高付加価値 商品にまでつなげている ・販路開拓の支援制度が充実(首都圏、海外進出等) →加工事業者のマッチング等開発支援、農業体験実習の 促進、成功事例のPR (2)自治体と地域社会が身近な関係にある ・地域に研究機関、大学が所在し産学連携が活発 ・地元企業の技術開発に対し、地域全体が非常に敏感 ・農業塾を積極的に開講するなど、シルバー世代の活躍を後 押し (ファシリテーター) りそな総合研究所 藤原 リーナルビジネス部長 ・施策が浸透しやすく、ニーズ把握もしやすい。 →連携の成功事例の発信、農業塾を若手にPR(担い手 育成に繋げる)、ニーズを捉えた生産体制の構築支援 (3)その他意見が出た「強み」 ・農業者と商工業者が多数存在 など グループディスカッションの様子 6 (4)グループディスカッション・発表②(りそな総合研究所 リーナルビジネス部長 藤原 明氏) 各地域で「やるべきこと」を実現するために、多様な主体の「強み」を持ち寄る ●主な「支援協力機関の強み」を持ち寄った「協働案」 (1)商品開発支援 ・大学との連携による商品開発支援、マッチング支援 ・地場産品を活用した加工商品の技術開発 ・農業者と商工業者のマッチング支援 ・地域事情を捉えた農産品開発の提案 ・売れる農作物、品種等のデータ提供 (2)販路開拓支援 ・販売先の紹介、バイヤーとのマッチング ・顧客ニーズの情報提供 ・共催セミナー等による成功事例の普及促進 ・地場産品を取り扱いたい飲食店、企業とのマッチング (3)その他 ・農業塾のプログラムの拡大 ・体験農業の地元小中学校等への展開支援 ・新規就農者に対する休耕地等の情報提供 各グループによる発表 7 アンケート結果、今後に向けて 「非常に良かった、良かった」と全体の約8割が回答。(「非常に良かった」38%、「良かった」46%) (※)アンケートは、「非常に良かった、良かった、普通、もう一声」の4段階評価 ●主な意見・感想など (1)自治体 ・緊張感ある議論が行われ、非常に勉強になった。 ・地域毎の強み弱みを知り、それぞれに対する支援機関からの意見を聞くことが 出来、参考になった。 ・農業者の採算性を明確にするという課題がわかった。 ・海外での競争力を高めるための国際認証の取得など、これまで知らなかった 情報がわかった。 ・自地域における課題を再認識し、問題に向けた課題解決を考える良い機会 になった。 ・国際認証の取得が、地域のブランド力と併せて強みにしていく手法であることを 感じた。 (2)支援協力機関 ・地域ごとに異なる課題を教えられました。他地域の課題とマッチングできて、 お互いの課題が解決できないか考えてみます。 ・今後もこのようなワークショップがあれば、参加したいと思います。 ・今回のワークショップを気づきの場として、業務に活かしたいと思います。 各グループによる発表 8