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経済産業省による インフラ・システム輸出施策

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経済産業省による インフラ・システム輸出施策
講演1
経済産業省による
インフラ・システム輸出施策
平成23年9月26日
経済産業省 貿易経済協力局 資金協力課
寺村 英信
1
目次
1.インフラ海外展開に対する政府の取組み
(産業構造ビジョン・政策推進指針)
2.経済産業省の取り組み
1)インド
日印首脳会談
日印官民政策対話
DMIC構想
インド南部 中核拠点開発構想
2)インドネシア
経済開発迅速化・拡大マスタープラン(MP3EI)
「首都圏投資促進特別地域(MPA)」構想
3)ベトナム
日越首脳会談
インフラ開発のためのPPP投資に関するセミナー
ラックフェン国際港建設事業
ハノイ上下水道整備事業
ロンタイン新国際空港整備事業
4)各国におけるPPPセミナー
フィリピン
カンボジア
2
1. インフラ海外展開に対する
政府の取組み
(産業構造ビジョン・政策推進指針)
3
Ⅰ.全体戦略
インフラ関連産業の海外展開のための総合戦略∼システムで稼ぐ∼
インフラ関連産業の現状と海外展開の重要性
個別の機器、設備の納入のみでなく、設計・建設から維持・管理まで含めた統合的な「システム」を受注する海外展開 →我が国産業の高度化、付加価値の増大
インフラ市場を巡る世界市場の急激な変化
途上国、新興国に加え、先進国においてもインフラ需要が急拡大し、世界的に大きな成長戦略として注目。欧米に加え、中国や韓国等も官民一体となって受注競
争に参入。各国は民間資金を主体に最小限の公的資金を組み合わせたインフラ整備(官民連携(PPP))を推進。
(1)インフラ関連産業の国際競争力の強化
①インフラの運営まで含めて受注する体制の構築
運営まで含めた事業体制の構築
−海外投資や事業・企業再編に係る産業革新機構の活用
−インフラの運営まで含めた企業コンソーシアムの形成支援 等
国内市場改革を推進し、インフラ運営の経験を蓄積
②コスト競争力の強化
海外企業との提携や事業買収など、事業・企業再編の促進
−産業革新機構の出資機能の活用
−中長期・グローバル市場にも配慮した企業結合審査への転換
−合弁企業や現地サプライヤーの品質確保のための人材育成支援
等
(2)金融支援の強化
③技術開発・実証実験の推進
 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)を活用し、再生可
能エネルギー・省エネルギー等の技術開発・実証事業を抜本的に拡大
することにより、日本技術による世界標準や市場を獲得
(スマートグリッド、洋上風力発電、高効率石炭火力発電、水ビジネス
等)
④日本企業のグローバル人材の育成強化
他国の取組例をふまえ、海外展開する企業人材のグローバルなコミュ
ニケーション能力(語学力、交渉力等)及びコンサルティング能力を
強化
(3)各国の計画策定段階からの協力と戦略的マッチング
①対途上国市場への支援∼経済協力政策の見直し
 各国のインフラ開発計画や制度の策定段階から積極的な協力を実施
円借款供与の迅速化(上下分離型インフラ方式(鉄道、港湾等)等に対応)
 JETRO(日本貿易振興機構)の官民一体のプラットフォーム機能を活用
民間投資によるインフラ事業を可能とするため、VGF(市場性強化措置)
に円借款等を活用
(4)支援のパッケージ化・トップ外交の推進
JICA(国際協力機構)の海外投融資の早期再開(開発効果の高い案件に対し、 ①オールジャパンによる総合支援のパッケージ化
低利・長期の資金を投融資)
インフラとは直接関係ない分野(文化、教育、技術協力、産業人材育成、
パイロット事業等)の支援
②対先進国市場への支援∼JBICによる先進国向け投資金融の対象の拡充
②トップ外交の推進
現在は原子力発電、都市間高速鉄道のみだが、今後市場が拡大し、 JBIC(国
際協力銀行)と民間による協調融資により対応が必要になる分野を幅広く対象と
(5)海外展開を推進するための国際ルール対応
する
①OECD輸出信用アレンジメントの緩和 (高効率石炭火力発電 等)
③対途上国・先進国市場への支援∼NEXIによる事業リスクのてん補範囲の拡
②OECDルールを逸脱した公的輸出信用供与への対応(ルール遵守働きかけ、
大NEXI(日本貿易保険)の海外投資保険について、非常リスクに加え、相手
マッチング)
国の政策変更に伴うリスクをてん補 等
④年金基金等によるインフラファンドの設立・投資支援 (貿易保険の活用等) ③気候変動問題への貢献を評価する新たなメカニズムの活用
④租税条約・投資協定の締結促進
(6)経済産業省内の推進体制の強化とオールジャパンの体制構築
経済産業省を中心とした、民間企業や関係機関と連携した取組を一層強化
省内体制を整備し、民間と連携したコンソーシアムの形成や分野別戦略の策定に取り組み、関係者からインフラ・システム輸出に関する施策の方向性、
ツールの見直し等について意見を聴取し、施策に反映。さらには、産業界に対し、具体的な施策について周知・徹底を図り、政策目標の実現に協力を求め
る。関係省庁や関係機関によるハイレベルでの調整・オールジャパンの連携体制を構築
個別のインフラ整備にとどまらず、経済産業省等のインフラ所管省庁が直接担当していない教育文化分野など、インフラとは直接関係のない支援や協力
を戦略的に活用しなければ獲得できない重要案件について、支援策をパッケージ化し、トップ外交を活用して売り込んでいく。
4
震災後の方向性
政策推進指針(平成23年5月17日 閣議決定)
指針概要
•
震災復興と並ぶ日本再生の方針として「財政・社会保障の持続可能性確保」およ
び「新たな成長へ向けた国家戦略の再設計・再強化」を提示。
•
新成長戦略の目標や工程の堅持/見直しについて検証し、5月から再開する新成
長戦略実現会議の中で日本再生の戦略の具体像を提示。
2.日本再生に向けた再始動
Ⅱ.新たな成長へ向けた国家戦略の再設計・再強化
●空洞化防止・海外市場開拓戦略
•
「新成長戦略実現会議」において、「日本国内投資促進プログラム」、「アジア拠点
化」、「グローバル人材の育成」、「パッケージ型インフラ海外展開」等を再検証す
る。
I.
II.
•
•
•
震災後の取組み
JICA海外投融資の再開
株式会社国際協力銀行法の成立
パッケージ型インフラ海外展開大臣会合の再開
5
参考
パッケージ型インフラ海外展開推進のための新たなファイナンス・メカニズム
23年度予算等で
パッケージ型インフラ海外展開関係大臣会合(注)を活用し基本方針の決定・進捗管理
新たに措置するもの
(官房長官、国家戦略担当大臣、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣 等)
国際協力銀行(JBIC) <戦略的海外投融資を積極的に支援>
○「JBICインフラ・投資促進ファシリティ」(仮称)を創設し、クリーンエネルギー(原子力、再生可能エネルギ
ー等)、鉄道、水等のインフラ分野等を中心に海外投融資(2兆円規模)を行う。その際、JBICの海外投
融資に併せて民間資金も動員
<海外投資の出資財源等を要求(2,000億円)>
<ディスバースの早い融資等の財源として政府保証外債を要求(3,000億円)>
○外為特会よりJBICへ外貨資金を融資(バックアップ・ファイナンス)
<当面1.5兆円(必要に応じて増額を検討)>
○JBICの機能強化
政府当局とより一層の政策的な連携を図るとともに、以下を主な内容とする機能強化や組織見直しを実施
外為特会
出資 保証
外貨融資
JBIC
国
融資
民間
民間
出融資
保証
出資
出融資
出融資
ファンド1
ファンド2
ファンド3
投資
・原発や船舶等の分野における先進国向け輸出金融を業務に追加
・短期の「つなぎ資金」を供与する投資金融を業務に追加
・日本企業が外国企業を買収するための資金等を供与する投資金融を業務に追加 等
・こうした機能強化の実を上げるため、JBICの財務の独立性・明確性や資金調達の安定性を向上させる
財融特会
海外の個別プロジェク
ト
とともに、業務の機動性・戦略性を強化する。このため、日本政策金融公庫からJBICを分離し、100%
政府出資の特殊会社とする
(独)日本貿易保険(NEXI)
○我が国企業のインフラ輸出等に対する海外
投資について、投資先国政府による政策変更
により、投資先企業が破綻するリスク(政策変
更リスク)を新たに付保対象に追加 ※実施済み
○一定の民間融資における付保率(現状95%)
の100%への引上げや、現地通貨の為替リスク
に対応する特約の対象通貨拡大を行う(現状ド
ル・ユーロのみ対象)NEXI
水道・交通等
保険
料金
(現地通貨)
融資(現地通貨)
金融機関
プロジェクト
返済(現地通貨)
㈱産業革新機構
(独)国際協力機構(JICA)
○海外投融資について、具体的案件の実施を
通じて①新実施体制の検証・改善と②案件選
択ルールの詰め、を行う「パイロットアプロー
チ」により、早期再開を実現
○国内企業が有しない経営資源を有する海外
企業を取り込む戦略的な海外買収案件(例:水
ビジネス)やスマートコミュニティ案件を支援
※スマートコミュニティ案件・・・ITと新エネ・省エネ技
術など新たな環境システムを取り入れた街作り事業
<産投出資金拡充(400億円を要求)>
※JICA海外投融資は14年度以降新規案件を凍
JICA
結
国
途上国政府・企業
出資
産業革新機構
出融資
出資
出資
金融機関
日本企業
出資
民間
SPC等
出資
融資
出資
インフラ事業実施会社等
※ 第6回パッケージ型インフラ海外展開関係大臣会合(平成22年12月10日)決定資料より
海外企業買収・スマートコミュニティ推進
(注)大臣会合は、必要に応じ、民間有識者からの助言を得ることも考えられる
6
JBIC政令改正について(2011年7月12日閣議決定)
先進国向け輸出金融が可能となる分野
(既に先進国向け投資金融が可能な分野)
○原子力発電
○都市間高速鉄道・都市鉄道
○上下水道・工業用水道
○再生可能エネルギー発電
○送配電
○石炭火力発電、石炭ガス化、CCS
○スマートグリッド・スマートコミュニティ
先進国向け輸出金融・
投資金融が共に可能となる分野
先進国向け輸出金融のみ
可能となる分野
○航空機
○バイオマス燃料製造
○複合ガス火力発電
○船舶
○人工衛星
○先進医療機器
輸出金融
投資金融
民間金融機関
民間金融機関
JBIC
代金の支払い
先進国の輸入者
設備等の輸出
JBIC
協調融資
(プロジェクトに必
要な資金の貸付)
協調融資
日本の
輸出企業
参考
日本企業
投資
先進国における
インフラ整備プロジェ
クト
7
(NEXI)重要案件に対するNEXI付保率100%の実施
重要な案件(※)における民間融資分について、NEXI付保率を100%まで引
き上げ可能とする(従来のNEXI付保率は95%)。
貿易保険によるリスクテイクを強化する本措置により、民間金融機関の資金
供給が促され、プロジェクト組成が円滑化。
現在
民間金融機関の融資分
貿易保険付保部分
=95%
貿易保険非付保部分[欠け目]
= 5%
付保率引き上げ後
付保率引上げ
貿易保険付保部分
=100%
欠け目の消滅
(※)公的な支援が強く求められる巨額な資金が必要なプロジェクトであり、JBICとの協
調融資案件が想定される。
8
(NEXI)現地通貨の為替リスクに対応できる特約の概要
「外貨建て特約」で、
為替変動により保険
金支払額が目減りす
るリスクをカバー
【例:保険契約時】
○10億タイバーツの長期融資、
20億円の保険契約
※1タイバーツ=2円
①NEXI付保
(円建て)
①融資
(現地通貨建て)
邦銀海外支店
【例:保険事故時】
<特約あり>
○30億円の保険金支払
<特約なし>
○20億円の保険金支払
※1タイバーツ=3円(円安進行)
プロジェクト
③返済
(現地通貨建て)
(※)これまで、邦銀(海外支店)による現地通貨建ての長期の
融資は困難であったが、貿易保険により為替変動リスクがカ
バーされることにより、長期を含む資金供給が促進される。
②収入
(現地通貨建て)
水道、交通、電気等
米ドル、 ユーロに加え、平成23年4月1日以降、新たに英国ポンド、カナダドル、豪ドル、ニュージーラン
ドドル、シンガポールドル、中国人民元、韓国ウォン、香港ドル、台湾ドル、タイバーツ、インドネシアルピ
ア、ベトナムドン、フィリピンペソ、マレーシアリンギット、インドルピー、バーレーンディナール、ブラジ
ルレアル、ロシアルーブル(以上18通貨)を追加。今後、必要に応じ、適宜対象通貨の拡大を検討。
9
(JICA)海外投融資の再開
海外経済協力を巡る環境変化
(JICA海外投融資のイメージ)
成長センターとしてのアジア
資源獲得競争の激化
資源獲得競争が激化する中で、我が国資源確保
のためには、港湾・鉄道等の資源開発に関連す
るインフラ整備を図ることが求められている。
日本企業による貢献の呼び水
アジアでの経済・社会インフラ整備、環境対策
等に日本企業が貢献するためには、日本政府が
出資を行い、民間の出融資の呼び水となること
が重要。
途上国のインフラ整備の財政的課題
インフラ需要が拡大する中で、財政負担の肥大
化や対外債務の増大を招かないよう、途上国政
府は公的資金ではなく、民間資金を活用したイ
ンフラ整備を志向。
官民連携によるインフラ整備のための新たな政
策ツールの構築が急務。
JICAにおける新たな海外投融資機能
途上国企業
金融機関
金融危機の中で、「世界の成長センター」とし
てのアジアの成長力強化と内需拡大を図るため、
アジアの広域インフラ開発を促進することが必
要。
出資・融資
JICA
出資
融資
特定目的会社
(国際協力機構)
支援
相手国政府
(担当省庁)
出資
日本企業
○JICAの海外投融資の再開
新成長戦略に基づき、既存の金融機関
では対応できない、開発効果の高い案
件に対応するため、昨年度末に再開。
10
2. 経済産業省の取り組み:
(計画策定段階からの関与、
政策対話の実施)
11
日印首脳会談(10年10月)
菅総理は昨年10月25日午後にシン首相と首脳会談を行い、「日印間の戦略的グローバ
ル・パートナーシップ」の更なる強化・発展を確認するとともに、会談後、「次なる10年に
向けた日印戦略的グローバル・パートナーシップのビジョン」と題する共同声明を発出。
∼日印首脳共同声明にて、以下の柱について合意∼
日インド官民政策対話
これまでに3回実施してきた官官政策対話の場
を、新たに官民による産業基盤インフラ及び産業政
策を促進させていくための官民政策対話を創設する
ことに合意。
DMIC-PPP推進協議会
DMIC構想に基づくPPP(官民協調開発)方式に
基づく個別プロジェクト組成促進を図るため、日印
両国政府が官民一体となって事業推進のための環境
整備及び具体的プロジェクトの立ち上げを支援する
DMIC-PPP推進協議会を創設することに合意。
スマート・コミュニティ(環境調和型社会)
DMIC構想において、スマート・コミュニティを
活用した環境に優しい手法による回廊の開発に対す
る両国の取組みを評価し、都市開発分野における協
力進展を歓迎。
12
第1回日印官民政策対話(11年2月開催)
昨年10月のシン首相訪日時に、これまでに3回実施してきた官官政策対話の場を、新た
に官民による産業基盤インフラ及び産業政策を促進させていくための官民政策対話を創
設することに合意。
第1回日印官民政策対話の概要
DMIC構想等インフラプロジェクトの支援方策について検討を行った
ほか、チェンナイ中核拠点開発構想含め、投資環境整備やインフラ開
発を日印協力のもと推進していくことを確認。
今後の展開
日印官民政策対話で取り上げられた論点は、今後、「DMIC次官級タ
スクフォース会合」及び「経産省-TN州の政府間対話」等の場により、投
資環境整備等課題解決を図る。
(左)シャルマ商工大臣、(右)海江田経済産業大臣
第 9回DMIC次官級タスクフォース会合(@デリー)
回DMIC次官級タスクフォース会合(@デリー)11
11年
年1月開催
官民政策対話実施にあたり、1月にインド工業省とDMIC次官級タスクフォース会合を実施。
DMIC−PPP推進協議会の開催
DMIC構想に基づくPPP(官民協調開発)方式に基づく個別プロジェクト組成促進を図るため、日印両国政府が官民一体となって事業
推進のための環境整備及び具体的プロジェクトの立ち上げを支援するDMIC-PPP推進協議会を、タスクフォース会合と同時開催。
DMIC金融支援ワーキンググループの立ち上げ
具体的なインフラ案件を日印協力のもと支援していくため、新たにDMIC金融支援ワーキンググループを立ち上げることに合意。
日本側新規アーリーバード・プロジェクトの承認
本タスクフォース会合では、次の5つのアーリーバード・プロジェクトを承認。
「物流保税区及び鉄道貨車物流事業(2地域)」、「海水淡水化による工業団地への水供給事業」、
「高効率コンバインドサイクル発電事業(ガス焚IPPプロジェクト)」、「シップリサイクルプロジェクト」
13
デリー・ムンバイ間産業大動脈構想 スマートコミュニティ の実現
官民一体となったトップ外交により、新興インド市場を開拓
<2009年12月:鳩山総理訪印>
○スマートグリッド、水、リサイクル、都市交通など、日本の環境システム技術を活かした
「スマート コミュニティ」の開発について、首脳間で合意。
首脳間で合意。
○デリー・ムンバイ開発会社とJETROが協力覚書を締結
協力覚書を締結。
<2010年4月:直嶋経産大臣訪印>
○直嶋大臣、シャルマ商工大臣立会いの下、州政府と
州政府と
日本企業コンソーシアムが協力覚書を締結しFS開始
日本企業コンソーシアムが協力覚書
FS開始。
【三菱重工業】
【東芝・三井物産】
グジャラート州
チャンゴダル
ハリアナ州
ハリアナ
デリー
○日印ビジネスリーダー対話
日印ビジネスリーダー対話を開催。
ハリアナ州
マネサール
○日本企業コンソーシアムの幹事会社(東芝、日立製
コルカタ
作所、三菱重工業、日揮)のトップを同行。
トップを同行。
【住友商事・日立】
ムンバイ
○今後、実証事業や事業化に向けた詳細設計の具体
化フェーズに移行。
○政策ツールを総動員
政策ツールを総動員し、民間投資によるビジネス展
開を支援。インド企業とも連携。
【東芝】
ラジャスタン州
ニムラナ
【日揮】
【日立】
グジャラート州
ダヘジ
マハラシュトラ州
シェンドラ
黄色枠:既存、赤枠:新規
貨物専用鉄道の路線
スマート・コミュニティの各事業概要
東芝(NEC、東京ガス)
【 ハリアナ州】
ハリアナ州】
○ 日本企業の集積するデリー近郊の工業地域の総合的拡張計画。世界最先端のIT制御技術、ガス熱供給も含めたエネルギー・
ネットワーク、交通・物流インフラの構築。
○ 工業団地における高効率ガスタービンを活用したマイクログリッドについて、来年度から技術実証を開始予定(NEDO実証)。
三菱重工(三菱商事、三菱電機、Jパワー、三菱総研)
【 グジャラート州
グジャラート州】】
○ 臨海地域の総合開発計画。豊富な天然ガスを活用した高効率発電とLNG冷熱、太陽光、スマート都市交通などをIT技術で組
み合わせる。
日立(伊藤忠、京セラ、東京電力、ハイフラックス、北九州市、エックス都市研究所) 【 グジャラート州
グジャラート州】】
○ インドの豊富な太陽光と日本のパネル技術を組み合わせたスマートグリッド、シンガポール企業、自治体の参画も得た水処理、
リサイクル、ETCを活用した都市交通を含む総合開発計画。
○ 海水淡水化事業に関しては、アーリーバードプロジェクトとして早期に実施予定。
日揮(三菱商事、荏原エンジニアリング、日本IBM、日建設計、横浜市)
【 マハラシュトラ州
マハラシュトラ州】
】
○ 段階的な都市開発アプローチ。水・リサイクルを第一ステップとして、その後、太陽光、蓄電技術等を活用したスマートグリッド、
コンパクトシティを結ぶ都市間交通を構築する計画。
住友商事・日立(住商、関電、きんでん、ニュージェック、三井住友銀行、SMBC
住友商事・日立(住商、関電、きんでん、ニュージェック、三井住友銀行、
SMBC Capital India、
India、 日本総研、
日立、日立プラントテクノロジー、日立総合計画研究所、みずほコーポレート銀行、日本通運、Nippon
日立、日立プラントテクノロジー、日立総合計画研究所、みずほコーポレート銀行、日本通運、Nippon
Express India、
India、 Sumitomo Corporation India、
India、 HITACHI
HITACHI、
、 N-SEC ) 【 ラジャスタン州
ラジャスタン州】】 【 新規
新規】
】
○ 日系工業団地における熱・電力・水の安定供給計画。
東芝・三井物産(三井物産、東芝、東京ガス、エネルギーアドバンス、日本電気、パナソニック、東洋エンジニ
アリング、三井物産プラントシステム、三井物産戦略研究所) 【 ハリアナ州】
ハリアナ州】 】 【 新規
新規】
】
○ 新規工業団地におけるグランドデザイン構築。
15
新規アーリーバード・プロジェクトの各事業概要
物流保税区及び鉄道貨車物流事業
物流保税区を設営するとともに、これまでトレイラーでしか運搬されてい
なかった自動車等の品目を鉄道貨車で輸送することで、流通の効率化
を図る事業。 (マハラシュトラ州、UP州)
高効率コンバインドサイクル発電事業(ガス焚IPPプロジェクト)
DMICDCが計画するガス焚コンバインドサイクル発電事業(IPP)に事
業参画するもの。日本の高効率・高品質機器を納入し、運営・保守も日
本のノウハウを活用することで、日系企業やスマートコミュニテ等に安定
した高品位の電力を供給する事業。(グジャラート州)
海水淡水化による工業団地への水供給事業
対象地域に入居する企業への工業用水供給に関し、海水淡水化による
水供給を行うことで、川からの取水制限による供給量不足を解決する
事業。(グジャラート州)
シップリサイクルプロジェクト
安全・環境面に配慮した環境シップリサイクルヤードを整備することで、
同州政府が掲げる環境都市(エコタウン)構想に則った「リサイクルシス
テム」のモデルケースを構築する事業。(グジャラート州)
16
DMIC-PPP推進協議会
本推進協議会は、日印間でのPPPに関する課題解決を図ることで、インドにおける日本
企業のインフラ案件での受注獲得増加を目指す。具体的案件として、DMICのアーリー
バード・プロジェクトにおける制度的課題を抽出し、解決策を検討する。
DMIC-PPP協議会概要
DMIC-PPP協議会
○議長
インド側 工業次官
日本側 経済産業審議官
○開催時期
TFに併せ開催(年1、2回)
○アジェンダ
日印間におけるPPP制度における課題を、アー
リーバードプロジェクトをモデルとして解決する
Sub-Committee(日本側)
Sub-Committee(印側)
○事務局
経済産業省アジア大洋州課
○メンバー
経産省内関係課室、関係省庁
○開催時期
月1回程度
○アジェンダ
印側で構成されるSubCommitteeのフォロー及び個別
案件の進捗管理や、そこから抽
出される制度的課題やファイナ
ンススキームの検討
○事務局
インド側 工業局長
日本側 大使館、JETRO
○メンバー
JETRO,JBIC,JICA,NEDO,
NEXI,AOTS等
○開催時期
月1回程度
○アジェンダ
個別案件の進捗管理や、そこ
から抽出される制度的課題や
ファイナンススキームの検討
具体的検討事業
DMIC・アーリーバード・プロジェクト
・ガス焚き発電事業
・シップリサイクル事業
・海水淡水化プラント事業
・物流拠点事業 等
検討内容:制度的課題
・土地収用リスクの低減
・入札制度の緩和
・環境関連規則の整備
・燃料代変動リスクの電気料金への転
嫁 等
検討内容:ファイナンス面での課題
・PDFの活用
・二国間クレジット制度の活用
・Viability Gap Fund(VGF)活用に向けた
利用金額の引き上げ
・プロジェクトファイナンスの環境整備
(長期ルピー建Financeの認可等)
・外貨借入規制の緩和 等
17
インド貨物専用鉄道建設事業(DFC)
●デリー・ムンバイ間(約1,500km)に新線を建設し、電気機関車で二段積み貨物コンテナ
を大量高速輸送する事業。我が国の技術を活用 したタイド円借款による支援を行う。
●デリー・ムンバイ間産業大動脈構想における産業物流の背骨となるもの。
完成イメージ
これまでの経緯
2005年4月、両国首脳間にて「タイド円借款制度を活用しつつ、日本の技術と知見
の導入により、同計画の提案の実行可能性を検討する」ことに同意。06年、07年の首
脳会談においても同趣旨を確認。
2008年の首脳会談では、第1フェーズへの円借款供与額は約4500億円と概算さ
れることを確認。
2009年の首脳会談では、フェーズ2の協力準備調査の開始を歓迎し、2つのフェー
ズが同時並行的に早期に完成するよう最大限の努力を払っていくことを確認。
デリー
レワリ
フェーズ1
ヴ ァドダラ
2010年度にフェーズ1の本体借款にかかる合意を締結。フェーズ2についても出来
るだけ早い時期に開始できるよう取り組むことを認識。
2010年10月の日印首脳会談では、首脳声明に以下を記載。
両国のパートナーシップ強化において日本のインドへのODAや日印特別経済パート
ナーシップ・イニシアティブを含む経済的な協力が極めて重要であることを強調。
日本の資金及び技術協力の下、西回廊の2つのフェーズが同時並行的に早期に完成
することを目指すとともに、第2フェーズが進展していることに満足の意を持って留意。
円借款供与実績
ムンバイ
西回廊全体
(デリー・ムンバイ間)約1500km
フェーズ1(優先区間)
(レワリ・ヴァドダラ間)約950km
フェーズ2
(優先区間の両端部分)約550km
2009年10月
フェーズ1のエンジニアリング・サービスに対する円借款を供与(26.06億円)
2010年3月
フェーズ1の本体の一部に対する円借款を供与(902.62億円)
2010年7月
フェーズ2のエンジニアリング・サービスに対する円借款を供与(16.16億円)
18
インド南部 中核拠点開発構想①
● 各国において経済、社会、産業の集積地となっている地域の開発に協力することで、当該地域全
体の経済発展を実現する。
● インドにおいては、日系製造業の進出が多い、インド南部のチェンナイ周辺地域(タミルナドゥ州)
のインフラ開発を進めるとともに、バンガロール周辺地域(カルナタカ州)との協力もはじめる。
● こうした開発への協力は、現地の課題解決に貢献する一方、日本のインフラビジネスの海外展開
にも寄与する。
インド政府
日本政府
•重点的産業・インフラ開発を構築・
達成するための開発プランの提示
実現可能な開発アクションの計画
・金融支援【ODA、融資(JICA,JBIC)、アンタ
イドーローン、貿易保険(NEXI)等】
・ソフトインフラ支援(専門家派遣、人事交
流等の検討)
•PPPプロジェクトの実施協力
政策間対話
“政策”
インド政府の計画
重点プロ
ジェクト
“供給サイド”
インフラ供給者、オペレーター
及び投資者の関心
“需要サイド”
南インド地域における
インフラユーザー企業のニーズ
19
インド南部 中核拠点開発構想②
20
インド南部 中核拠点開発構想③
日印中核拠点開発セミナー及び政府間対話の開催 (2011年1月21‐25日)
○中核拠点開発セミナー及びミッション(チェンナイ、バンガロール)
・日系進出企業からのプレゼンテーションを始め、民間企業のミッション派遣とビジネスマッチングを行い、また、州政府
等と意見交換を実施。チェンナイで開催した中核拠点開発セミナーには日印双方で約180名が参加。
○政府間対話(チェンナイ)
・経産省とタミルナドゥ州政府間で、インフラ開発等を共同で行う枠組み構築のLoI(Letter of Intent:協力合意書)を締結。
・第1回政府間対話(ワーキンググループ)を実施し、道路や港湾整備、工業団地計画を含めた今後のインフラ開発を協
力して実施すること合意。今後、定期的に開催予定。
<ワーキンググループ概要>
○メンバー:
印側/タミルナドゥ州政府 (州首相府工業次官、 工業局、高速道路・港湾局 等)
日側/経済産業省、JETRO
オブザーバーとして政府関係機関、近隣州関係者、JCCIチェンナイ 等
○アジェンダ :
・中核拠点開発のアクションプラン案に関する意見交換(優先インフラ案件の検討)とロードマップ作成
・インフラプロジェクト実施のための資金・制度の強化策
・専門家派遣、人事交流等の検討 等
★
Delhi
デリー・ムンバイ
間産業大動脈
★
PRIDe Corridor
Mumbai
カルナタカ州 ★ ★
Bangarole
タミルナドゥ州
Chennai
* PRIDe Corridor (プライド・コリドー:(南部)
半島地域産業開発回廊): Peninsular Region
Industrial Development Corridor
中核拠点開発セミナー 中央左:岡田経済産業審
議官、中央右:スターリン・タミルナドゥ州副首相
署名したLoIを交換し握手をする寺村資金協力課
長とランジャン・タミルナドゥ州工業次官
21
インドネシア経済開発迅速化・拡大マスタープラン(MP3EI)
○2011年5月27日に、ユドヨノ大統領以下、インドネシア政府要人出席の下発表された、インドネシアにおける将来
の開発目標に達するための指針や戦略を盛り込んだロードマップ。
○「独立し、発展し、構成で裕福な社会」の実現を目指し、2025年にGDPで世界のトップ10入りを目標とするもの。
○経済回廊の考え方を骨格とした経済開発、回廊間連結性の強化、人材育成・研究開発の拡大を主要戦略として、
経済回廊毎に設定した重点分野・地域への投資促進、事業推進を行う。
○投資総額は4,000兆ルピア(約40兆円)。
○マスタープランの第一段階として、2014年までに17件の開発事業を実施予定。総額190兆ルピア(約1.9兆円)
6つの経済回廊と重点分野・地域
【スマトラ回廊】
鉄鋼、造船、パーム油、ゴム、
石炭、スンダ海峡大橋地域
【22の重点分野・地域】
【カリマンタン回廊】
鉄鋼、ボーキサイト、パーム油、
石炭、オイル・ガス、木材
【スラウェシ回廊】
ニッケル、農地開発、
オイル・ガス、ココア、漁
業
【ジャワ回廊】
食品、繊維、輸送機器、造船、
防衛、情報通信、MPA
【バリ-ヌサ・トゥンガラ回廊】
観光、畜産、漁業
1.産業(6分野)
・鉄鋼、食品、繊維、輸送機器、造船、防
衛
2.マイニング(3分野)
- ニッケル、銅、ボーキサイト
3.農業(6分野)
・パーム油、ゴム、ココア、畜産、林業、
農地開発
4.海洋(1分野)
5.観光(1分野)
6.情報通信(1分野)
7.エネルギー(2分野)
・ 石炭、オイル・ガス
8.戦略的地域(2地域)
・ スンダ海峡大橋地域
・ ジャボデタベック地域(MPA)
【パプワ、マルク回廊】
ニッケル、銅、農地開発、
オイル・ガス、漁業
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インドネシア「首都圏投資促進特別地域(MPA)」構想
●経済産業省とインドネシア政府が進める、「インドネシア経済回廊(IEDC)」構想のもとで、ジャカルタ首都圏等の インフラ
整備を行う「首都圏投資促進特別地域(MPA)」構想が進行中。
●昨年12月10日、両国の関係閣僚間で、今後の進め方に関する協力覚書を調印。
●日本企業のインドネシア投資促進に向け、まずニーズの高いジャカルタ首都圏において、ハード(インフラ整備)・ ソフト
(制度面での投資環境改善)の両面から、両国協力のもと投資環境整備。対象分野は、国際港湾、工業団地の改善、大
規模都市交通(鉄道)、道路、空港、上下水道、廃棄物処理、洪水管理、電力インフラ。
●本年3月、第1回運営委員会を開催。菊田外務政務官、ハッタ経済担当調整大臣等が出席し、早期実施事業候補、マス
タープラン実施、投資促進ハイレベル協議の実施について合意した。
●2012年度中にジャカルタ首都圏MPAに関するマスタープランを両国で策定予定。
MPAの対象分野イメージ
国際港湾
上下水道
- 施設建設
- ターミナル運営
- コンテナヤード運営
- 工事
- 運営
工業団地群の改善(ジャカルタ東方)
廃棄物処理
- 物流(道路、ドライポート等)
- 通信(光ファイバー網等)
- スマートコミュニティ
- 運営
- 規則
大規模都市交通(鉄道)
洪水管理
- MRT等の建設・運営
- ジャカルタ首都圏鉄道の改善
- 新設、改修
- 運営
道路ネットワーク
電力インフラ
- 道路の建設・運営
- ジャカルタ市内道路ネットワークの改善
-石炭火力、水力
- ガス(LNGターミナル、パイプライン等)
- 送電線
, 空港及び関連インフラ
- 既存空港の拡張(滑走路建設、ターミナル運営)
- 空港アクセス鉄道の建設
2010年12月10日 於バリ島
MPA協力覚書署名式
(左から、中山政務官、前原前外務大臣、
ユドヨノ大統領、ハッタ経済担当調整大臣、
スディ官房長官、アルミダ国家開発計画庁長
官、マルティ外務大臣)
23
(参考)インドネシア側と合意されたMPA早期実施事業
2011年3月、第1回MPA運営委員会において、下記に挙げた9分野17事業につき
2013年末までに建設作業の開始するために協力することをインドネシア側と合意。
1 国際港湾
1.1 タンジュンプリオク港の改善及び拡張
1.2 新国際港湾の整備
2 ジャカルタ東方に位置する工業団地 2.1 スマート・コミュニティ
群の改善
(「スマート・グリド」パイロット・プロジェクトを含む)
2.2 ジャカルタ東方工業地域の道路ネットワーク改善
3 大量運輸ネットワーク
3.1 ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)(南北線Ⅰ、Ⅱ期、東西線)
3.2 ジャボデタベック通勤鉄道の改善
4 道路ネットワーク
4.1 ジャカルタ首都圏道路ネットワークの改善
5 空港及び関連インフラ
5.1 スカルノ・ハッタ国際空港アクセス鉄道の建設
5.2 スカルノ・ハッタ国際空港の拡張
6 上下水道システム
6.1 ジャカルタ首都圏水供給
7 廃棄物処理システム
7.1 西ジャワ州廃棄物複合処理施設建設
8 洪水管理システム
8.1 プルイット排水機場改修
9 電力インフラ
9.1 ジャワ・スマトラ連系送電線建設
9.2 インドラマユ石炭火力発電所建設
9.3 バンテン石炭火力発電所建設
9.4 ガス火力発電所及び浮動式設備開発
9.5 ラジャマンダラ水力発電所開発
24
日越首脳会談について①
日越首脳会談において原子力発電所(第2サイト、2基)の建設につき我が国をパートナーとするこ
とで合意。
ベトナムの原子力発電所建設予定地
ベトナムの原子力発電所建設計画の状況
■ベトナム国会は、ニントゥアン省の2箇所に100万kW級各2
基(計4基)建設する計画を承認(2009年11月) 。
ラオス
■第1サイトのパートナーは、ロシアに決定。初号機は2014年
着工、2020年運転開始予定。
ベトナム
タイ
ビンハイ
(第2サイ
ト)
■第2サイトのパートナーは、10月31日の日越首脳会談で日
本に決定(下記共同声明を参照)。
カンボジア
→日本に決定
■なお、 2010年6月に2030年までに上記を含む14基の原子力
発電所を建設する計画をズン首相が決定している。
ニントゥアン省
フォックディン
(第1サイト)→ロシアに決
定
日越首脳共同声明(2010年10月31日)<抜粋>
ベトナム側は、原子力の平和利用分野におけるベトナムに対する日本の継続的な支援を高く評価した。ベトナム側
は、日本側からの提案を検討した結果、ベトナム政府がニントゥアン省の原子力発電所第2サイトにおける2基の建
設の協力パートナーに日本を選ぶことを決定した旨確認した。・・・菅直人内閣総理大臣は、・・・この計画のフィージ
ビリティ・スタディの実施、同プロジェクトへの低金利で優遇的な貸付け、高い安全基準の下での最先端技術の利用、
技術移転と人材育成、プロジェクトの全期間にわたる廃棄物処理における協力及び安定的な燃料供給等ベトナムが
示した条件を満たすことを保証した。
原子力発電所建設に関する今後の対応
・日本原子力発電とベトナム電力公社(EVN)が行う原子力発電導入可能性調査の速やかな開始。
・国際原子力開発とEVNとの間での建設・運転・保守等に関する具体的な検討の加速化。
25
日越首脳会談について②
 日越首脳会談においては、以下のインフラ事業やレアアース開発についても協力することが合意された。
日越首脳共同声明(2010年10月31日)<抜粋>
○ズン首相は、南北高速道路、ホアラックハイテクパーク、南北高速鉄道のうちホーチミンーニャチャン
間及びハノイービン間の二区間のフィージビリティースタディー等、ベトナムの優先案件に対する日本の
協力の進展に謝意を表明した。
○菅総理は複数の日本企業とベトナム企業のとの合弁企業がバース設備の管理及び整備を実施する
予定のラックフェン港建設計画を含む5案件に対し、総額790億円の円借款を供与する意向を示した。
○ズン首相は、(中略)、日本側がロンタイン国際空港計画、ニンビンーバイボット間及びニャチャンー
ファンティエット間の高速道路計画、ハノイ市及びホーチミン市の新たな地下鉄計画に対する支援につき、
真剣かつ速やかな検討を決定したことを歓迎した。
ベトナム 宇宙 センター
予 定地
ホア ラッ ク・ハ イテクパ ーク
レアアース開発について
日越首脳共同声明において、ベトナムにおけるレア
アース資源の探査、探鉱、開発及び分離・精製に関し、
我が国をパートナーとすることを明記。
円借款で
支援(道路)
ドンパオ鉱山
26
ベトナム:「インフラ開発のためのPPP投資に関するセミナー」概要
日時:2011年3月25日@ベトナム社会主義共和国(ハノイ)
(ベトナム側出席者)
計画投資省(MPI)PPPタスクフォース:クワン(Quang)議長
PPPタスクフォースメンバー(MPI、商工省、財務省、国営銀行)ほかベトナム政府
関係者 50名超
(日本側出席者)
経済産業省 村山企画官、三井物産戦略研究所 美原融氏、アジアPPP推進協議会、
現地JICA、JETROほか
テーマ:インフラ開発のためのPPP投資に関する日越の知見共有
「インフラ開発のためのPPP投資に関するセミ
ナー 」開会の様子
(左: MPI Quang 議長、右:村山企画官)
27
「インフラ開発のためのPPP投資に関するセミナー」概要
<セミナー結果>
●PPPタスクフォースQuang議長冒頭挨拶
• PPPに関する首相決定第71号は、ベトナム国内においては官民、特に民間の資金を惹きつける重要な施策として
認識されており、これまで培ってきた調査研究のレビューおよび世界の前例を踏まえてベトナムに適するよう策定さ
れたものであること、さらに、入札による投資家選定などPPP実施における透明性を重要視したものである。
• この71号に基づいてPPPパイロットプロジェクト推進を目的として、自身が議長を務めるPPPタスクフォースが設置さ
れた。
• 今後の71号の活用に向けて、日本の経験や知識の更なる共有、経済産業省による日本企業を交えたPPPプロジェ
クトの実現支援へ期待したい。
●経済産業省 村山企画官プレゼンテーション
• ベトナムにおけるPPPによるインフラプロジェクト推進の課題として、同国のマクロ経済や経済インフラの弱さを指摘
。
• 今後、官と民の資金をバランスよく活用する必要性、これに向けた71号に対する日本企業の信頼の確保が必要。
●計画投資省(MPI) Le課長(PPPタスクフォースメンバー)プレゼンテーション
• 71号の概要とこれに基づくPPPパイロットプロジェクト促進のリスク、PPP支援ファンド計画、タスクフォースのこれま
での活動と今後の行動計画について説明。
●美原専門家(三井物産戦略研究所)プレゼンテーション
• 71号に関して、関係者の多さや複雑な手続き、既存規制・規則との非整合の可能性、VGFに関する不透明性など
の課題を踏まえて、今後、実務ガイドラインの制定が必要。
• 政府支援・参加の基準・手続きやODA資金との調整、Unsolicitedプロジェクトに関する手続きの明確化、透明かつ
公正な規制・投資環境の整備、政府努力についての明確化が必要。
28
ベトナム:ラックフェン国際港建設事業
・コンテナターミナル建設(水深14.0m、延長750m 2バース)にかかる埋
立
・航路・泊地浚渫(航路水深14.0m、幅160m、延長約18km)
・防波堤(3,230m)、防砂堤(7,600m)、アクセス道路(10.19km)
・橋梁(5.44km)建設
・日本政府として円借款供与を決定、通知済み(2010年10月)
・現在、日越合弁企業が事業権の承認を申請中であり、
また、国際協力銀行(JBIC)が越と融資条件について協議中。
・2015年春頃に施設供用開始予定
民間投資部分(約300億円)
本邦融資団(JBIC)、邦銀
カイラン
港
☆桟橋(方式)岸壁
プロジェクトファイナンス 整備
☆コンテナヤード整
備
☆荷役機械調達
☆ターミナル運営
SPC
ベトナム海運公
社
ハイフォン市街
本邦民間企業(商船三井、
日本郵船、伊藤忠商事)
円借款(本邦企業タイド)+技術支援
公共投資部分(約1200
億円)
ベトナ
ム政府
ハイフォン港
JICA
ラクフェン港開発予定地
●埋立・地盤改良
●航路浚渫
●防波堤・防砂堤
●アクセス道路・橋
梁
プロジェクト予定地(Lach Huyen地区)
29
ハノイ上下水道整備事業
①事 業 概 要:拡大ハノイ市を中心とする地域において、PPP方式により実施する上水道事業
本邦水事業者による海外でのオペレーション1号案件
日越首脳会談(2010年10月)において、菅総理・ズン首相間で協力を約束。
②出 資
者
:VIWASEEN社(越)、メタウォーター株式会社他
③総 事 業 費: 約500億円
④今後のスケジュール:事業権を有するV社がパートナーを確定させ首相府の承認を得る予定であり、早期にJI
CAの審査開始が必要。
⑤海投の活用:equityもしくはdebt
⑥主要外交日程:EAS(11月)、APEC(11月)
JICA
海外投融資
出資/融資
日本企業
出資
ベトナム
政府機関
SPC
(日本・ベトナム合弁、
ベトナム法人)
VIWASEEN 出資
(事業権保有)
水買取契約
既存ベトナム水道公社
上水供給
給水予定エリ
ア
(30万㎥/日)
利用者
(ハノイ市住民、工業団地)
30
ロンタイン新国際空港整備事業
①事 業 概 要:ホーチミン市の東約30kmのロンタイン地区においてPPP方式で新国際空港を建設・運営
本邦空港事業者による海外でのオペレーション1号案件。
②出
③総 事
資
者:南部空港公社(越)、三菱商事、大成建設、(成田空港)、(日本空港コンサル)
業
費:約4500億円
④今後のスケジュール:本年秋にも本邦企業とベトナム南部空港公社がMOUを締結する方向で調整中であり、早期にJICAの審
査開始が必要。
⑤海投の活用:equityないしdebt (約2000億円を円借款、約2500億円を民間資金で整備予定)
⑥主要外交日程:EAS(11月)、APEC(11月)
成田空
港
技術協
力
タンソンニャット国際空港
約30km
ホーチミン市
空港予定地
31
フィリピン:PPPセミナー
日時:2011年3月2日 9:00−17:30 @フィリピン(マニラ)
(フィリピン側出席者)
アシリット・エネルギー庁次官、シンソン公共事業道路長官、パデランガNEDA長官、
マグラヤ貿易産業次官、プリシマ財務長官、世銀、ADBを含む官民関係者
(日本側出席者)
岡田経済産業審議官、寺村資金協力課長、大使館関係者、
現地JICA関係者、現地JETRO関係者、NEXIシンガポール金子所長、
パデランガ国家開発庁長官との会談
アジアPPP推進協議会
主催:ERIA 出席者:約250人
●岡田経済産業審議官挨拶
具体的な案件を推進するためのメカニズム、資金調達を可能にする
ために官民連携が重要。
●ERIAもアセアンにおける官民連携の取組状況についてプレゼン
を実施。
●フィリピン政府からは、シンソン公共事業道路長官、パデランガ
国家経済開発庁長官、パトリシア・エネルギー庁次官が出席。
●丸一日のセミナーであったにも拘わらず、閉会まで参加者数が減る
こともなく、質疑応答も活発であり、関心の高さが感じられた。
●他方、参加している日本企業や民間金融関係者は、政府保証などの
具体的な支援の仕組みが機能しないとPPPでの案件推進は難しい
との見方が大勢を占めた。
シンソン公共事業道路長官との会談
32
カンボジア経済開発セミナー 中核拠点開発構想
日時:2011年3月15日@カンボジア(プノンペン)
(カンボジア側出席者)
ソック・チェンダ・カンボジア開発評議会担当特命大臣閣僚評議会、
最高国家経済評議会、経済財政省他より、長官、次官、総局長ら
(日本側出席者)
黒木駐カンボジア大使他大使館関係者、経済産業省寺村、国土交通省松本国際協力官、
アジアPPP推進協議会、現地JICA、JETRO
テーマ:カンボジアへの投資促進・インフラ整備
●黒木大使挨拶
投資環境整備や物流インフラが必要。
日本は、国道1号線、ネアックルン橋などのハード
インフラ、国境通関などのソフトインフラを支援。
●ソック・チェンダ大臣挨拶
経済開発のためインフラ整備が重要。
日本はトップドナーであるが、民間投資は少ない。
カンボジア政府としては民間投資を歓迎。
「日カンボジア経済開発セミナー」開会の様子
(中央:ソク・チェンダ大臣、右から2番目:黒木
●寺村、三菱総研よりプレゼン
大使、右:寺村課長)
政策対話と貿易投資交流の促進をパッケージで進める
提案に対し、ソック・チェンダ大臣より、感謝の意が示された。
次回はもっと幅広い参加者を得て開催してもらいたいとの発言あり。
33
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