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人口減少をプラスに変えるビジネス発想

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人口減少をプラスに変えるビジネス発想
人口減少をプラスに変えるビジネス発想
古田 隆彦
現代社会研究所 所長
急激な人口減少で、日本の消費市場には様々
第3は家族構造の激変。家族の数は2010年の
なインパクトが生じる。マイナス面をチャンス
5,184万世帯から19年の5,306万世帯までは増える
に変え、プラス面を的確にキャッチするには、
が、そのあたりがピークで、以後は減っていく。
どのような方法があるのか。これからの産業界
1世帯当たりの規模も10年の2.42人から35年には
に求められる発想転換の方向を、改めて考えて
2.20人へ縮小する(図2、注3)
。
みよう。
以上の3つは社会・経済にさまざまなインパ
クトを与える。その多くはマイナス現象であるが、
1.人口減少の3つのインパクト
従来の社会にはなかったようなプラス現象もま
人口減少の進行で、日本社会・経済にはさま
た発生させる。産業界がこれらのインパクトを
ざまな変化が予測される。とりわけ重要な現象
柔軟にキャッチするには、次のような発想転換
は次の3つだ。
が必要だろう。
第1は総人口の減少。2009年頃に始まった人口
①第1はマイナス現象の産業化。人口減少は
減少は、2050年には1億人を割り、世紀末には4
量的な縮小であるから、従来の人口増加社
∼7千万人にまで落ち込む(図1、注1)
。都道府
会と比較すれば、明らかにマイナス現象が
県でも、すでに8割強の地域で人口減少が進ん
多くなる。だが、マイナス要素を新たな需
でいるが、2025年頃には全てに波及する(注2)
。
要の発生ととらえれば、産業化することも
可能になる。
第2は年齢構成の上昇。「少産化」による若年
層の縮小と「長寿化」による高齢層の拡大で、
②第2はプラス現象の産業化。人口減少社会
年少人口(0∼ 14歳)は2010年の13.1%から50
から新たに発生する、さまざまな生活需要
年の9.7%へ低下し、老年人口(65歳以上)は10
を敏感にとらえ、新しい生活産業を積極的
年の23.0%から50年の38.8%へ上昇する。その結
に創造していく。
果、平均年齢も10年の45.0歳から50年の53.4歳へ
③第3はマーケティング戦略の根本的転換。
①②のような新産業を創出するため、マー
シフトする(注1)。
十万人
1300
図1 2050年に1億人を割る総人口
2.40
530
1100
1000
2.35
520
2.30
900
510
800
2.25
700
500
高位推計
2.20
600
500
中位推計
400
低位推計
490
世帯数
2.15
480
2.10
年
1850
1900
1950
2000
2050
2100
データ出所:古田隆彦『日本人はどこまで減るか』+国立社会保障・人口問
題研究所2012年推計
470
2010
2.05
2015
2020
2025
2030
データ出所:国立社会保障・人口問題研究所・2013年推計
’
13.6
6
人/世帯
2.45
世帯規模
1200
300
1800
図2 家族構造が変わる
十万世帯
540
2035
古田 隆彦(ふるた たかひこ)
【略歴】
岐阜県恵那市出身。名古屋大学法学部卒業。
八幡製鉄(株)(現新日鉄住金)、
(株)社会工学研究所
取締役研究部長を経て、1984年より現職。 前・青森大
学社会学部教授。
【公職等】
運輸省・運輸政策審議会専門委員、文部省・長期教育
計画研究者協力会議委員、東京都「東京ブランド」検討
委員会委員、日本生活学会常任理事事務局長などを歴任
【専門領域】
応用社会学、消費社会学、人口社会学など
【主要著書】
『
“増子・中年化”社会のマーケティング』
(生産性出版,08
年)
、
『日本人はどこまで減るか』
(幻冬舎新書,08年)
、
『人
口減少社会のマーケティング』
(生産性出版,03年)など
ケティングの視点と戦略を基本から見直し
当たりのGDPを上げる社会が目標になるから、
ていく。
与えられた生活環境を巧みに活用して、自分な
りの暮らしを実現する、知足・自足型の生活者
2.総人口減少のマイナスをプラスに
が増えてくる。あるいは、日常生活の拡大をほ
総人口の減少は、さまざまな局面で生活構造
どほどにして、心理的、感性的な非日常生活を
や消費行動を縮小させる。この動きをキャッチし、
充実しようとする傾向が強まる。このような「超
新しい商品やサービスを創造するには、2つの
日常化」トレンドを敏感にとらえ、新しい生活
方向が考えられる。
産業を創造していく。
1つはマイナス現象の産業化。人口が減れば需
●濃縮需要対応分野…ダブルハウジング用※
要供給がともに縮小するから、生活者の暮らしで
住宅、空き家リノベーション住宅、田園都
も縮小志向が強まる。地域人口も減っていくから、
市型住宅、空き家活用サービス、過疎地活
全国各地に過疎地が広がる。こうした事態に対
用サービスなど。
応するには、次のようなビジネスが考えられる。
●知足・自足需要対応分野…自給自作支援商
●コンパクトライフ対応分野…小型自動車・
品・サービス、特注・参加・編集・変換・
エコカー、小型・節電家電、小型住居・マ
ンション、修理サービス、不用品リサイク
ル産業、不要品用倉庫、不要品保管サービス、
空き家撤去サービスなど。
●過疎地対策分野…過疎地宅配サービス、過
疎地向けタクシー、空き家紹介サービス、
防犯・防災情報装置、小型ドクターカーなど。
●コンパクトシティー分野…中心地域型老人マ
自作対応商品・サービスなど。
●無意識需要対応分野…体感充足商品、睡眠
充足商品、神話・象徴充足商品など。
●非日常需要対応分野…新型勉学・鍛錬用品、
新型儀式・儀礼用品、新型遊戯用品など。
これらのビジネスを成功させるには、従来の
マーケティング手法を大きく超えて、4で述べ
るような、斬新な戦略の採用が求められる。
ンション・老人ホーム、中心地域型公営住宅・
公営施設、次世代型路面電車(LRT)など。
●都会過疎対策分野…安心・安全対策サービス、
3.年齢上昇のマイナスをプラスへ
年齢構成の上昇では、平均年齢が上り、年齢
生活支援サービス、
「買い物難民」対策サー
構成の逆ピラミッド化が進行する。消費構造も
ビスなど。
また若年層主導から中・老年層主導へ移行し、
以上を実現するには、企業のマーケティング
やはりマイナス現象とプラス現象が発生する。
活動に加えて、NPOや第3セクターなどのソー
マイナス現象の産業化では、低・若年層の量
シャル・マーケティングにも、積極的な参加を
的縮小と中・高齢層の量的増加を新たな社会的
促す必要がある。
需要とみなして、それぞれに応じた新商品やサー
2つめはプラス現象の産業化。総人口減少に
伴って、新たな生活需要が発生する。例えば、
GDP(国内総生産)の規模を維持しつつ、1人
ビスを創造する。
※都心と郊外、都会と地方などに2つの住宅を所有し、平日
と週末を住み分ける暮らし方
’
13.6
7
●低・若年層向け新必需品分野…新型情報機器、
ファッション、デジタル職能教育商品、ハ
情報機器連動型衣料(メガネ、帽子、スーツ、
イパーヤング向けナイトクラブ、
「青春忘れ
コート)、食事簡便化商品(簡易型食品、調
物」関連ブック・CDなど。
理簡易機器、簡易本物食品、高機能調理家
電)など。
●中年向け新必需品分野…体力・体型維持・
●超中年分野(45 ∼ 74歳)…ハイパーミドル
用フィットネスクラブ、ハイパーミドル職
能訓練センター、往年ヒット曲ベスト盤など。
補完商品、知的能力維持・拡大商品、健康・
●超老年分野(75歳以上)…ハイパーシニア
容姿の維持・拡大サービス、中年向け新情
向け小型店舗、早朝開店スーパー、宅配サー
報機器など。
ビス、ハイパーシニア向けIT教室、ゆとり
●高齢向け新必需品分野…体力維持・補完商品、
旅行、
「昭和再現」ゲームセンター、高度サー
調理簡易食品、着脱容易衣料、新機能介護
ビス付き高齢者向け住宅、簡易型葬儀・墓
衣料、美味型介護食、サービス付き高齢者住
地など。
宅、高齢者向け自動車、高齢者向け簡易家電、
図3 年齢区分が変わる
歳
高機能介護用具、高齢向け新情報機器など。
一方、プラス現象の産業化では、平均寿命の
老 年
上昇に伴って、新たに発生する生活需要が最大
のターゲットとなる。これからの日本人は90歳
一
九
六
〇
年
前後まで生きるから、人生の区切りもまた上方
に延びて、子ども、青年、中年、老年時代がそ
れぞれ上方にシフトする(図3)
。従来の年齢を
超える新区分、いわば「超年齢化」であるが、
これとともに人生の各時期をゆっくり生きる生
活者が増え、ライフスタイルや生活願望も大き
く変わる。新たな需要に対応して、例えば次の
ようなビジネスを展開していく。
70
65
60
55
50
45
40
35
30
25
20
15
10
7
0
歳
老 年
中 年
中 年
青 年
青 年
少 年
少 年
幼 年
幼 年
95
90
85
80
75
70
65
60
55
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
二
〇
二
〇
年
データ出所:古田隆彦『“ 増子・中年化 ”社会のマーケティング』
●超幼年分野(0 ∼ 9歳)…キャラクター系カ
ジュアルファッション、タブレット型知育
玩具、課外授業充実幼稚園、職業疑似体験
型遊園地など。
●超少年分野(10 ∼ 24歳)…タブレット型教
育端末、超少年向けキャラクターグッズ、
VOD(ビデオ・オン・デマンド)学習塾、
VODゲームサービスなど。
●超青年分野(25 ∼ 44歳)…ハイパーヤング
4.家族縮小のマイナスをプラスへ
人口減少で生き方や暮らし方が変われば、家
族の規模も縮小し、形態も大きく変わる。これ
に伴って発生するマイナス・プラス現象には、
以下のように対応していく。
マイナス現象の産業化では、家族の数も世帯
当たりの規模もともに縮小するから、次のよう
な戦略が有望だろう。
’
13.6
8
●小規模家族向け小型化分野…小ロット・小
外食」用食材、ベビー用品レンタル、シン
容量食品、量り売り販売、超小型家電(冷
グルマザー向けシェアハウス、子連れ結婚
蔵庫、洗濯機)、小ロット宅配など。
式場など。
●小規模世帯向け高機能・新機能化分野…少
●シェア世帯分野…シェア世帯用住宅、高付
量使用・鮮度保全食品、単身者向け高機能
加価値型シェアハウス、シェア世帯用家電、
家電、小型自動車、小世帯向け住宅など。
カーシェアリング、シェア世帯生活支援サー
プラス現象の産業化では、家族の変化を質的側
ビスなど。
面からとらえる。今後は晩婚・非婚化による若年
●高齢グループ世帯分野…高齢グループ世帯
シングルの増加や、長寿化による高齢シングルの
用住宅、専用家電、高機能介護用品、高齢
増加で単身世帯が拡大するうえ、DINKS(ダブ
グループ世帯生活支援サービスなど。
ルインカム・ノーキッズ)
、単親世帯(シングル
●コレクティブ世帯分野…コレクティブ世帯
ファーザーまたはマザー)
、ステップファミリー
用住宅、専用家電・自動車、コレクティブ
(子連れ再婚・再々婚世帯)も増加する(図4)
。
世帯向け生活支援サービスなど。
さらに細かくみると、同棲、事実婚、別居婚
以上のように、人口減少の進行につれて、量
なども増え、単身者がマンションの1室や1軒
的側面ではマイナス現象が多くなるものの、質
の家で共同生活する「ルームシェア」や「ハウ
的側面ではプラス現象が拡大する。人口減少の
スシェア」
、高齢者が一緒に住む「グループホー
インパクトを考える時には、この両面に留意し
ム」、複数の家族や元気な高齢単身者が共同で暮
て、それぞれに対応した産業化が望まれる。
らす「コレクティブハウス」のような、非血縁
的な同居世帯も拡大する。家族を超えた家族、
つまり「超家族化」の進行で、従来とは異なる
90
70
●若・中年シングル分野…自炊用簡易食材、
60
40
30
ナ婚紹介サービス、中年シングル向け結婚
20
●高齢シングル分野…安心・安全確認商品・
夫婦のみ
50
ルサービス、お一人様専用カラオケ、オト
式、一人旅限定旅行・ホテルなど
単 身
80
世帯需要が広がるから、適切な対応が期待される。
お掃除ロボット、衣料・家具・家電レンタ
図4 家族形態が変わる
%
100
単親と子
夫婦と子
10
3 世代等
0
2010
2015
2020
2025
2030
データ出所:国立社会保障・人口問題研究所・2013年推計
年
2035
サービス、簡易家電、高齢シングル生活支
援サービス、高齢シングル婚活サービスなど。
●DINKS分野…手作り料理用簡易調味料、半
加工食材、DINKS向け宅配・清掃サービス、
DINKS向け旅行・リゾートなど。
●単親・ステップファミリー分野…「おうち
5.マーケティング戦略の基本を変える
人口減少の生み出す、3つの需要変動につい
て、生活関連産業の対応すべき方向を提案して
きたが、これらを着実に実行していくには、さ
’
13.6
9
らにマーケティング戦略そのものの発想転換が
図5 日常需要は縮み、非日常需要は伸びる
必要になる。
日 常 需 要
例えば「超年齢化」や「超家族化」というト
欲動
レンドには、新たな機能・性能・品質などで商
品を革新する「差別化」戦略、あるいは新しい
遊戯
外向
カラー・デザイン・ネーミングなどで訴求する「差
日 常
異化」戦略で、ある程度の対応が可能だろう。
しかし、
「超日常化」の次元になると、非日常的
内向
な選択品の創造が中心となるから、体感、象徴、
勤勉
欲望
学び、遊びといった、ユニークな要素を駆使で
非日常需要
きる、多様な戦略が求められる。
考えてみると、人口減少が消費市場に与える
データ出所:古田隆彦『人口減少逆転ビジネス』『人口減少社会のマー
ケティング』より構成
最大の影響は、減少に比例して日常=必需品の
需要が落ちることだ。これを克服するには、非
ふさわしいマーケティング戦略を採用すること
日常=選択品の需要拡大にもスタンスを移さな
が求められる。具体的にいえば、日常向けに物
ければならない。
質的な違いを訴求する「差別化」戦略に加えて、
どうすればいいのか。まずはさまざまな生活
非日常の6分野に向けて「差汎化」
「差延化」
「差
願望の発生する、生活者の生活構造を正確に把
異化」
「差元化」
「差真化」
「差戯化」という6つ
握することが必要だろう。詳しい説明は省略す
の戦略を適宜採用することだ。
るが、私たちの生活構造とは、日々の暮らしを
①差汎化…社会の変化や要請、あるいは流行
営む「日常生活」を中心に、外部と折衝する「外
やトレンドなどに応えて、新たなライフス
向生活」、純個人的な「内向生活」
、言葉やイメー
タイルや斬新な価値観など、新しい社会的
ジの中で生きる「欲望生活」
、体感や夢想の中で
ネウチを創り出し、提案する戦略。人口減
生きる「欲動生活」
、学びや訓練をめざす「勤勉
少時代に見合ったライフスタイルや流行の
生活」
、遊びや弛緩を求める「遊戯生活」など、
提供が求められる。
主に6つの分野で構成されている(図5、注4)。
②差延化…流行やトレンドの対極で、他人が
中央の日常生活が必需品の需要源であり、周り
どういおうと自分だけの満足を強く求める、
をとりまく6つの生活が非日常=選択品需要の
こだわり派の生活者に対し、きめ細かく対
生まれてくる根源なのである。
応する戦略。供給過剰・需要主導時代には、
いうまでもなく、人口減少や年齢・家族構成
の変化も、こうした生活構造の中身を変えてい
私仕様、参加、手作り、編集、変換などの
手法が中心となる。
くから、産業側もその動きへ的確に対応してい
③差異化…商品の機能や品質の上に、カラー、
かなければならない。そこで、周囲の6分野か
デザイン、ネーミングなど言語的、社会的
ら生まれてくる、さまざまな生活願望に、最も
な意味づけを行う戦略。飽和・成熟時代には、
’
13.6
10
上昇志向よりも濃縮志向の意味づけが求め
品や新サービスを創造することが期待される。
られる。
それができれば、内需の量的な減少を質的な増
④差元化…言葉やデザインの対極で、体感、
加でカバーできるうえ、供給力の減少もまた知
象徴(無意識次元のイメージ)、神話など、
的・創造的生産性の高さによって補うことも可
伝統的、根源的なイメージを商品に付加す
能になる。さらには新しく創造した商品やサー
る戦略。人口減少・下降社会では、無意識
ビスによって、輸出力も高めることも期待できる。
や懐かしさなどを強調する手法が望ましい。
なぜなら、21世紀の貿易環境は、各国との競
⑤差真化…さまざまな目的をめざして、厳し
争激化によって、ますます厳しくなっていくか
く自己を統制しようとする生活者に対し、
ら、単に優れた工業製品だけでは対応できず、
学習、訓練、儀式性などを付加する手法。
知識、情報、ノウハウ、サービスなどを総合的
少産・長寿化時代には、必需品の上に勉強
に組み合わせた商品やサービスを、積極的に輸
や鍛錬要素を付加したり、新たな学習・ト
出することが必要になる。それには、機能性や
レーニング方法を提案していく。
効率性に加えて、記号性、愛着性、心理性、勤
⑥差戯化…日常生活を一時緩め、非日常的な
世界に戯れようとする生活者に対して、ゲー
勉性、遊戯性などを付加した商品の開発こそ、
最大の武器となる。
ム、遊び、模擬体験などを提供する手法。
こうした対応に成功した時、今世紀末のわが
ゆとり拡大社会では、遊び要素を必需品に
国は、人口減少というマイナス現象を、一転し
付加したり、ユニークな遊びを創造する。
てプラスに変えた“超先進国”とよばれるよう
以上のように、さまざまな生活願望の湧き出
になろう。と同時に、地方の中小企業にも、人
る、生活構造の原点に立ち戻って、新しい商品
口減少社会を生き抜いていく、最先端の企業と
やサービスを独創的に創出できれば、産業社会
して、世界の産業界をリードする可能性が生れ
や消費市場はまだまだ充実できる。そうした原
てくる。
点回帰を再確認すること、それこそが人口減少
というマイナス現象をプラスに変える、最大の
メリットなのである。
6.社会変動こそビジネスチャンス
これまで見てきたように、人口減少という環
境変化は、従来の成長・拡大型社会からみれば
マイナス面を数多く目立たせる。だが、少し視
点を変えれば、新たな産業開発や市場創造の可
能性というプラス面もまた奥深く秘めている。
それゆえ、わが国の産業界には、一刻も早く
(注)
注1. 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」
2012年
注2. 国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推
計人口」2013年
注3. 国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来
推計」2013年
注4. 古田隆彦『“増子・中年化”社会のマーケティング』生
産性出版、2008年、
古田隆彦『人口減少逆転ビジネス』日本経営合理化協会、
2005年、
古田隆彦『人口減少社会のマーケティング』生産性出版、
2003年
視点を転換させ、人口減少社会に見合った新商
’
13.6
11
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