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2 - 東京工業大学

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2 - 東京工業大学
ユビキタスネットワークとその集積化技術
Ubiquitous network and its integration technology
東京工業大学 大学院
理工学研究科 電子物理工学専攻
松澤 昭
2003.09.19
A.Matsuzawa
1
内容
„ユビキタスネットワーク
„無線TAG
„電池と自然エネルギーを用いた電源
„FD-SOIを用いた低電圧・低電力アナログ回路
技術
2003.09.19
A.Matsuzawa
2
ユビキタスネットワーク
2003.09.19
A.Matsuzawa
3
ユビキタスネット:RF-TAG
このような「ゴマ粒チップ」が全ての物に入りネットワークを形成しようとしている
日経エレクトロニクス
2002. 2. 25, pp. 132
2003.09.19
A.Matsuzawa
4
ユビキタスネット:センサーチップ
各種センサーがいろんな物に装着されネットワークに繋がろうとしている。
日経エレクトロニクス
2002. 7. 15, pp. 104
2003.09.19
A.Matsuzawa
5
ユビキタスネット:カプセル型胃カメラ
更に体内にまでセンサーテレメトリーシステムが使われようとしている。
株式会社 アールエフ
www.rfnorika.com
当チームが開発したカプセル型内視鏡「NORIKA」システムは超小型カプセル型CCDカメラと無線で制御・操縦するコントローラ、電力送信
と姿勢制御用のコイルを内蔵したベストで形成される。外形は直径9mm、長さ23mmのピル型、筐体部分は樹脂を使用する。内部側面に3
つの姿勢制御ローターコイルを囲むように配置し、レンズ部分は周囲にピント調整マグネットコイルと4つのLED、中央の空間部にはバルブ
をつけたタンクを2つ置く。電力を蓄えるための蓄電コンデンサーとマイクロ波送信部を含めてカメラが完成する。
2003.09.19
A.Matsuzawa
6
無線TAG
2003.09.19
A.Matsuzawa
7
無線TAGチップの構成
無線TAGチップはRFを用いて情報ネットワークを構成するほか
動作電力もRFから得ている。
RF-TAGチップ
リーダー・ライター
2003.09.19
アンテナ
アンテナ
アンテナ
RF
A.Matsuzawa
RF・アナログ
RF・アナログ
回路
回路
整流
整流
電源回路
電源回路
データ
MCU
MCU
クロック
メモリ
メモリ
8
RF-ICカードの分類
RF-ICカードは用いる周波数帯、通信距離により分類される。
2003.09.19
A.Matsuzawa
9
無線TAGの主な種類と周波数帯
無線TAGの主な種類
日経エレクトロニクス
2002. 2. 25
無線TAGの主な周波数帯
2003.09.19
A.Matsuzawa
10
無線TAGの代表構成と電源回路
全波整流回路
(212/106Kbps)
消費電力:2mW @2.6V
2003.09.19
S. Masui, et al., ISSCC 1999, TA9.1
A.Matsuzawa
11
データの送受信回路とクロック発生回路
RF成分の除去、
信号成分の抽出
信号増幅と
差動化
S. Masui, et al., ISSCC 1999, TA9.1
2003.09.19
キャリアを分周してクロックを発生
クロック周波数を変えることでパワーコントロール
(2.45GHzでは非現実的)
A.Matsuzawa
12
電源再生回路
アンテナに整流回路を設けて電源を再生する。
インピーダンスマッチングが難しい。
アンテナ
電波
VDD
直流電圧
C1
C1>>C2
検出信号
C2
変調
データ
S. Tanaka, et al., 1998 Symp. on VLSI Circuits
Digest of Technical Papers, pp. 230-231.
Rectenna=Rectifier+Antenna
2003.09.19
実際の回路の一例
A.Matsuzawa
13
全波整流回路
電力再生効率を上げるには全波整流回路の使用が望ましい。
Vdd
全波整流回路
2003.09.19
A.Matsuzawa
14
アンテナの利得
ビーム幅
相対利得:
ダイポールアンテナ
の放射パターン
絶対利得:
アイソトロピックアンテナ
の放射パターン
アンテナの相対利得Gとアンテナの最大外形寸法Lは
G (dBd ) ≈ 8 log
2L
λ
2.14dB
したがってアンテナが小さくてもあまり利得には効かない。
2003.09.19
A.Matsuzawa
15
受信電力
TAGの受信電力は(波長/距離)2に比例し、リーダのそれは(波長/距離)4に比例する。
距離が2倍離れるとリーダでの受信電力は16分の1になる。
距離:d
送信アンテナ
Pts
受信アンテナ
gats
gartag
RF
TAG
リーダ
ライター
Prs
受信アンテナ
TAGの受信電力:
リーダの受信電力:
2003.09.19
Prtag
ga:アンテナの絶対利得
γ:反射係数
gattag
gars
送信アンテナ
Pttag=γPrtag
⎛ λ ⎞
Pr tag = Pts ⋅ ⎜
⎟ ⋅ gats ⋅ gartag
⎝ 4πd ⎠
4
⎛ λ ⎞
Pttag = γ ⋅ Pts ⋅ ⎜
⎟ ⋅ gats ⋅ gartag ⋅ gattag ⋅ gars
⎝ 4πd ⎠
2
A.Matsuzawa
16
アンテナのTAGチップのインピーダンス整合
TAGのRF入力とアンテナとのインピーダンス整合を取る必要がある
アンテナをλ/2よりも長くするとインダクティブになる
これを用いてTAGのリアクティブな入力インピーダンスと整合を取る
+jX
アンテナの
インピーダンス
λ/2
TAGチップの
インピーダンス
+jX
-jX
誘導性
容量性
+jX
Za = Ra
Za = Ra + jX
Ra=300Ω
折り返しダイポールアンテナ
2003.09.19
A.Matsuzawa
17
コイルによる電力の伝送
数100MHz以下の周波数ではλ/2のアンテナ
を用いることは困難である。
このような場合、コイルの電磁誘導を用いる。
起電力vは信号源の電流Iと相互インダクタンスMを
用いて、
dφ
v=−
= jωM 12 I
dt
結合係数kを用いると M 12 = k L1L 2
半径aの断面を持つ、巻き数n, 平均半径R
の環状線の自己インダクタンスLは、
⎧ ⎛
8R
⎞ μ⎫
− 2⎟ + ⎬
L = n 2 R ⎨μ 0⎜ log
a
⎠ 4⎭
⎩ ⎝
2003.09.19
A.Matsuzawa
18
コイルアンテナの結合係数
コイルの結合係数は距離を離すと急激に劣化する
1
M 12 = μ 0 n1n 2
⎫
⎧⎛ 2
2
⎞
ab ⎨⎜ − k ⎟ K (κ ) − E (κ )⎬
k
⎠
⎭
⎩⎝ k
4ab
(a + b )2 + d 2
π /2
dϕ
K (κ ) = ∫
0
1 − κ 2 sin 2 ϕ
κ2 =
E (κ ) = ∫
π /2
0
1 − κ 2 sin 2 ϕ dϕ
結合係数:k
円形コイル1:半径: a, 巻き数:n1
円形コイル2:半径: b, 巻き数:n2
距離: d
0.1
0.01
0.001
0
結合係数k(上の式のkと異なることに注意)を用いると
20
30
40
50
60
70
80
90
100
距離:d (mm)
R/Wコイル:4ターン
アンテナコイル:4ターン
カードサイズ: 85.6mm x 54 mm
M 12 = k L1L 2
2003.09.19
10
A.Matsuzawa
19
コイルを用いた電力と情報伝送
コイルの結合により電力を伝送できるが、伝送量は結合係数kの2乗に比例する。
→距離が遠くなると急激に減少する。
負荷側からの起電力を用いて、カード側の負荷を変えることによりカード側の情報を
R/W側に伝えることができる。
R/W
(Q調整用)
I2
R1 I1
2
k
C2
Rs
ICcard
C3
C1
Vin
L2
L1
整合回路
Vcard
RL
L1 2
⎛M ⎞
Pcard = ⎜ ⎟ I 12 RL = k 2
I 1 RL
L2
⎝ L2 ⎠
例えばM=0.1uH, L2=3uH, RL=1kΩ、I1=0.2Aとすると
カードが受信できる電力は44mW
Rm
2
⎛M ⎞
Rm = ⎜ ⎟ RL
⎝ L2 ⎠
VA − B = sMI 1 = jωMI 1
(I2により発生した等価抵抗)
L2
C3
VA-B
2003.09.19
RL
カード側の負荷を変えることでR/W側の電流に影響を及ぼす。
→カード側の情報をR/W側に伝えることができる。
A.Matsuzawa
20
コイルの磁界強度
na 2 I
H=
2( a 2 + x 2 ) 3 / 2
受信アンテナ
H:磁界強度
n:巻き数
a:半径
x:中心からの距離
送信アンテナ
磁界強度(A/m)
10.00
磁界強度(H)は距離の3乗
(x>>a)に比例して減少
1.00
a=0.5cm x=10cmで1/10000に
0.10
-100
-50
0
アンテナ横方向距離(mm)
50
100
横方向の磁界強度特性
2003.09.19
A.Matsuzawa
21
近傍電磁界と遠方電磁界
電磁界には近傍電磁界と遠方電磁界があり、距離は波長の約1/6が境界である。
近傍電磁界では磁界は距離の3乗に比例して急激に弱まるが、遠方電磁界では距離に比例して
弱まる。
近傍電磁界 (誘導電磁界)
磁界が支配的
H∝
λ
d<
2π
1
d3
H∝
1
d3
遠方電磁界 (放射電磁界)
H∝
1
d
磁界と誘導電界が相互作用により電波として伝わる
d>
λ
2π
H∝
1
d
Klaus Finkenzeller: RFIDハンドブック pp.90, 日刊工業新聞
2003.09.19
A.Matsuzawa
22
信号の送信
通常のRF-TAGではデータにより高周波スイッチをオンオフさせることで
反射波の位相を反転してPSK信号を送信することや反射係数を変化さ
せて振幅を変化させるASK変調が用いられる。
同相で全反射
高周波信号の変調
入射波
オープン
アンテナ
伝送線路
データでオンオフする
高周波スイッチ
反射なし
整合
反射波
逆相で全反射
ショート
入射波
反射波
2003.09.19
A.Matsuzawa
23
PSK波の復調
2逓倍後1/2分周を行って作る
連続位相になる
根日屋、植竹「ユビキタス無線工学と微細RFID」
東京電機大学出版局, pp150-161,
2003.09.19
A.Matsuzawa
24
変調方式
1)PSK方式
PSK方式では通信距離がλ/4変化するごとに
極性が反転してしまう。
また、情報パターンによりDCレベルが変化する。
2)ベースバンドFSK方式
ベースバンドFSK方式ではこの課題が回避できる。
根日屋、植竹「ユビキタス無線工学と微細RFID」
東京電機大学出版局, pp150-161,
2003.09.19
A.Matsuzawa
25
電池と、自然エネルギーを用いた電源
2003.09.19
A.Matsuzawa
26
アルカリ系ボタン電池の特性
カードなどに搭載できる薄型電池は酸化銀電池、空気亜鉛電池、リチウムコイン電池などがある。
いずれも標準負荷電流や公称容量が極めて小さい
電池の仕様の一例
酸化銀電池
公称電圧
(V)
1.55
1.55
1.55V
1.55
公称容量
(mAh)
22.5
12
12.5
12
標準負荷 直径
(mA) (mm)
0.03
5.8
4.8
0.02
4.8
0.02
4.8
高さ 最大負荷
(mm)
(mA)
2.7
2.15
0.8
2.15
(20uA動作で1ヶ月弱)
2.15
-
空気亜鉛電池
1.4
75
0.43
5.8
3.6
-
2.1
-
リチウムコイン電池
1.2
2003.09.19
2.3
0.003
4.8
A.Matsuzawa
27
ユビキタス電源
さまざまな「自給自足」型電源がすでに使用されている。
日経エレクトロニクス
2003. 6. 9, pp. 107
2003.09.19
A.Matsuzawa
28
携帯機器の消費電力と発電機構の出力
手回し型発電(3W)でもかなりの携帯型電子機器が動作可能である
2003.09.19
A.Matsuzawa
日経エレクトロニクス
2003. 6. 9, pp. 108
29
温度差発電を用いた携帯情報端末
ISSCC2003,
Douseki, et al.,
・1.7mW/ 0.7Vを発電
・1Vへ変換
2003.09.19
A.Matsuzawa
30
熱電交換素子と両極電源
日経エレクトロニクス
2003. 6. 9, pp. 120
両極性電源回路
1度の温度差で 0.2V, 10uWが得られる
SOIは絶縁構造のためラッチアップなどの心配がない
2003.09.19
A.Matsuzawa
31
FD-SOIを用いた低電圧・低電力
アナログ回路技術
2003.09.19
A.Matsuzawa
32
FD-SOIのアナログ応用
FD-SOIは低電圧・高周波アナログ回路に適している
埋込酸化膜
酸化膜分離
・接合容量低減
・ノイズ遮蔽
・高アイソレーション
・低バックゲート効果
完全空乏化
・低電圧/低リーク
・gmの向上
(回路利得・f特向上)
n+
n+ p n+
シリコン基板
完全空乏型SOI
2003.09.19
高抵抗基板が可能
A.Matsuzawa
・デジタルノイズ低減
・高周波ロスの低減
(アナログ特性向上)
33
FD-SOIの電圧・電流特性
Tox=5nm, TSOI=50nm, TBOX=100nm
0.3
|VGS| = 0.2 V to 1.2 V
|IDS| (A/μm)
Drain Current (mA/μm)
・リークの増加無しにしきい値電圧を下げれる Æ 低電圧動作
・サブスレッショルド特性が立っている
Æ低電流動作
0.2
0.1
0
-1.2 -0.8 -0.4 0 0.4 0.8 1.2
Drain Voltage (V)
2003.09.19
A.Matsuzawa
10-6
Vth Reduction
10-9
10-12
FD-SOI
Bulk
-0.4
-0.2
0
0.2
0.4
VGS (V)
34
gm/Ids 特性
FD-SOIは低電流領域でgm/Idsが25%程度大きい →低電流動作が可能
40
gm/IDS
FD-SOI
gm / I DS (1/V)
30
20
Bulk
⎛
Ids ⎞
⎟
1 − exp⎜⎜ −
Isw ⎟⎠
1
gm
⎝
=
Ids nU T
Ids
Isw
⎛W ⎞ 2
Isw = 2nμCox ⎜ ⎟U T
⎝L⎠
10
n= 1.4 (Bulk)
1.1 (FD-SOI)
Cd ⎞
0
1n
1 μ
⎛
⎟⎟
n = ⎜⎜1 +
⎝ Cox ⎠
IDS/ (W/L) (A)
2003.09.19
A.Matsuzawa
35
低電圧アナログスイッチ特性
・低電圧にてより大きなオンコンダクタンスが得られる
・オンコンダクタンスの入力電圧依存性が小さい
FD-SOI
1.0
VDD
Vin
0.8
0.6
0.4
nMOSFET
pMOSFET
0.2
ON Conductance (mS)
ON Conductance (mS)
1.0
Bulk
0.8
0.6
0.4
0.2
nMOSFET
pMOSFET
0.0
0.0
0.2
0.4 0.6
Vin (v)
0.8
1.0
低いVTと小さなバックゲート効果
2003.09.19
VDD = 1 V
Wp/Wn = 30/10
Ioff = 100 pA/μm
A.Matsuzawa
0.2
0.4 0.6
Vin (v)
0.8
1.0
同一リーク電流になるようにVTを調整
36
高周波特性: fT
fTのピークはバルクとほぼ同等であるが、低電流領域でのfTが高い
30
fT
25
f T(GHz)
20
V DD =1V
gm
fT =
2π (Cgs + Cgd )
FD-SOI
15
vsat
fT ≈
2πL
10
Bulk
5
0
Doseki, VLSI Ckt Symp. 2002.
1μ
IDS / W (A/um)
2003.09.19
1m
A.Matsuzawa
37
高比抵抗基板によるfmax and NF の改善
高比抵抗基板では基板での電力ロスが少ないためfmax,NFが改善される
f max ≈
高比抵抗基板により等価的にgdsが低下する
Douseki, VLSI Ckt Symp. 2002.
f max
VDD = 1 V
H. R.-Sub.
fmax (GHz)
40
30
20
10
0
2003.09.19
Normal-Sub.
Pad size = 100 x 100 μm2
1m
Drain Current (A)
3.0
NFmin (dB) @ VDS=1V
50
fT
2 rg ( g ds + 2πfT C gd )
1
A.Matsuzawa
NF
V DD = 1 V f = 2.0 GHz
2.5
W = 5 x 60 μm
2.0
1.5
1.0
0.5
0
Normal-Sub.
(ρ > 10Ω.cm)
H.R.-Sub.
(ρ > 1 KΩ.cm)
Pad size = 100 x 100μm2
10 20 30 40
Drain Current (mA)
50
38
アイソレーション特性
SOIは対基板容量が小さく、バルクよりもアイソレーション特性が良好
高比抵抗基板を用いることでさらに特性が向上する
Douseki, VLSI Ckt Symp. 2002.
Crosstalk
T/R Switch Isolation
-40
-20 dB
-60
-70
-80
FD-SOI+HR-Sub.
-90
-100
0.1
2003.09.19
G
G
S
S
G
150 μm G
1
Frequency (GHz)
-5
Rx
ANT
ON
OFF
10
Tx
0
-10
(1V)
(0V)
-6 dB
-15
-20
OFF(0V)
FD-SOI
10
-20
0
A.Matsuzawa
2
-10
Bulk
4
6
8
Frequency (GHz)
Isolation (dB)
Isolation (dB)
ON(1V)
Insertion Loss (dB)
Bulk
-50
-110
20
0
-30
-40
10
39
LC発振器のインダクタンスのQと消費電流・ノイズ
LC発振器においてインダクタンスのQを上げると消費電流が下がり、ノイズが減る。
γ
ωoLind ⎛ 1
2 ⎞⎛ fo ⎞
⋅
⋅⎜
+
L min( fm) = kT ⋅
⎟⎜⎜ ⎟⎟
Vdd 2Q ⎝ Vdd Veff ,1 ⎠⎝ fm ⎠
γ
1 ⎛ 1
2 ⎞⎛ fo ⎞
⋅ 2 ⋅⎜
+
L min( fm) = kT ⋅
⎟⎜⎜ ⎟⎟
2 Iopt 2Q ⎝ Vdd Veff ,1 ⎠⎝ fm ⎠
L
Vo
L
2
2
Iopt =
πVdd
πVddωoC
Q
=
πVdd
2QωoLind
Vo
Phase noise
Vc
C
2 ro
=
Oscillation
amplitude
C
2Vdd
M2
Vb
2003.09.19
M3
I M1
Iopt Bias current
A.Matsuzawa
40
高比抵抗基板の効果:インダクタのQの向上
高比抵抗基板では高周波信号の基板での損失が小さいためにインダクタのQが向上する。
Douseki, VLSI Ckt Symp. 2002.
Q-factor
10
200
L = 7 nH
Metal thickness = 700 nm
H.R.-Sub.
(ρ > 1 KΩ.cm)
6
4
Pad size = 100 x 100 μm2
PAD
150
Cpad (fF)
8
Q-factor
Pad Capacitance
Bulk
100
Csub
Rsub
50
2
FD-SOI + H.R.-Sub.
Normal-Sub.
( ρ > 10 Ω .cm)
0
2003.09.19
6
8
2
4
Frequency (GHz)
10
A.Matsuzawa
0
2
4
6
8
Frequency (GHz)
10
41
低電圧増幅器
・1V動作ではFD-SOIはバルクに比べ10倍のGBWが可能
・VTの低減により低電圧動作が容易に
・接合容量の減少
400
10G
●●
●
100M
10M
100倍
●
Vt=0.15V
●
○
○
○ Normal Vth=0.6V
○
1M
0.1M
0.5
300
0dB帯域 (MHz)
0dB 帯域 (Hz)
1G
Low Vth=0.3V
●
●
○
○
●
○
プシュプル
SOI
200
10倍
■
差動
▲
●
100
バルク
◇
Vt=0.25V
0
○
1
1.5
2
2.5
3
電源電圧 (V)
2003.09.19
■
A.Matsuzawa
0.4
0.6
0.8
電源電圧 (V)
1.0
1.2
42
FD-SOIを用いたSCF型昇圧回路
・バックゲート効果が少なく理想的な出力電圧と効率が得られた
・ラッチアップフリーなので設計し易い
低い電圧から2倍の電圧へ昇圧する、
スイッチトキャパシタ型昇圧回路。
P1
P3
J. Kajiwara, et al., VLSI Sympo. 2002.
出力電圧
Vout
効率
P2
Vin
N1
・・・同相
・・・逆位相
2003.09.19
A.Matsuzawa
43
LCタンク回路を用いた低電圧ミキサー
FD-SOIとLCタンクによる受動的な低電流源を用いることで、
0.5V~1.0Vで動作するミキサーを実現した
VDD
-40
LO+
RF+
RF-
DC Bias
LO+
LO-
IF+
LOIF-
AC Signal
LC Tank
Circuit
Vbias
IF Pow. (dBm)
-50
-60
-70
RF: 1.80GHz, -45dBm
LO: 1.81GHz
Vdd=1.0V, Idd=10mA
-80
-90
-50
-40
-30
-20
-10
LO Pow. (dBm)
0
M.Harada et al., ISSCC2000
2003.09.19
A.Matsuzawa
44
FD-SOIを用いた、1Vで動作するBluetooth トランシーバ
0.2um FD-SOIにより1V動作、53mW(TX), 33mW(TX)のBluetooth トランシーバが実現
M. Ugajin, et al., VLSI Ckt Symp. 2003, pp.123
2003.09.19
A.Matsuzawa
45
まとめ
ユビキタスチップの集積化技術
„ 電力伝送
z 電磁界結合
‹周波数が高くアンテナが小さい。遠方まで届く。
z 磁気結合
‹周波数が低くアンテナが大きい。近接用。
„ 信号伝送
z 通常受信アンテナのインピーダンスを変化させて反射波を変調する。
自分ではRF発生をしない。
z 受信側コイルの負荷インピーダンスを変化させて送信側コイルに起電
力を発生させる。
„ 自然エネルギーの利用
„ 完全空乏型SOI
z 低電圧・低電流動作が可能
z 高比抵抗基板との併用でRFロスが少なく低電力化が可能
2003.09.19
A.Matsuzawa
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